NEAR news vol.59 (JPN)

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NEAR

News

一つの北東アジア、一つの共同体 NEAR | One Northeast Asia Region, One Community NEAR 2014. 9-10

Vol. 59 2014 NEAR国際フォーラムの団体写真

特別取材

2014 NEAR国際フォーラム

今月の動静

NEAR活動 I 事務局ニュース I 会員自治体の動静 I 会員自治体の行事日程

企画取材

第12回生物多様性に関する条約当事国総会

NEAR新規会員探訪

中国・吉林省 / ロシア・ハカス共和国

北東アジア地域自治体連合 The Association of Northeast Asia Regional Governments


NEAR News

「NEAR News」は会員自治体のニュースを伝え、情報を共有するNEARの公式なメッセンジャーとして創刊されました。NEARの活動状況、 会員自治体動静、関連国際動向、各種の寄稿、お知らせなどの内容で定期的に発刊しており、会員自治体及び関連機関に無料配布し、NEAR ホームページにも掲載されます。 「NEAR News」は会員自治体がともに作っていくニュースレターであり、NEARと北東アジア地域に関心 を持つ方はどなたでも参加できます。 「NEAR News」に掲載を希望する原稿や斬新なアイデアをお持ちの方はNEAR事務局までご連絡いただくようお願いします。

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中国吉林省「向海湖」夜明けの風景

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北東アジア地域自治体連合とは 北東アジア6カ国(日・中・韓・蒙・露・北朝鮮)76の広域自治体(71会員 自治体、5オブザーバー自治体)で構成される北東アジア地域におけ る代表的な地方外交協力体であると同時に、国際的な機構でもあり ます。 北東アジアの共同繁栄を基本理念とする連合憲章を採択し、経済・ 人文、教育文化交流、環境、防災、国境地区協力、科学技術、観 光、海洋漁業、鉱物資源開発・調整、エネルギー・気候変動、女性・ 児童、生命・医療産業、農業などの様々な分野で幅広い交流・協力 プログラムを展開してまいりました。 欧州最大の地方政府協力機構であるAER(欧州地域会議)、R-20 (気候行動地域)など国際的な機構との交流を活性化し、パートナー シップの締結、共同事業の推進など、北東アジアを越えて、世界中 と繋がる国際協力ネットワーク構築の先頭に立っています。

NEARの門戸は開かれています。 北東アジア地域に位置し、連合の設立趣旨に賛同する広域自治体 は、連合の総会の承認を経て参加することができます。

北東アジア地域自治体連合 The Association of Northeast Asia Regional Governments


特別取材

2014 NEAR国際フォーラム

2014 NEAR

国際フォーラム

NEAR International Forum 2014 1

北東アジア地域は、最近深まる国家間の葛藤構造の中 で、自治体間の交流と協力がかつてはないほど切実に 要求されている。このような環境が変化する中で、我 々が持っている挑戦と機会について論議しながら地域 の協同繁栄と平和をなり遂げるため、8月27日から2泊3 日間、ロシアハバロフスク地方で「第6回NEAR国際フ ォーラム」を開催した。今回のフォーラムは、海外で 初めて北東アジア地域自治体連合(NEAR)とロシア・ハ バロフスク地方政府が共同開催し、北東アジアで提起

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されている問題をフォーラムの主題にして、鄭泰翼韓 国外交協会長、ミシェル・サバンR20議長、李仁善慶尚 北道政務副知事、趙辰來慶尚南道政務副知事及び各セ ッション別の専門家と5ヵ国25自治体を含めた約200名 が出席して国際フォーラムの開催意義をより高めた。 今回の主題「1つの北東アジア地域、1つの共同体-挑 戦と機会」の下、総3セッションで構成され、各セッシ ョンにつき2名の発表者と3名の討論者で発表した後、 討論する形で進行した。 3

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NEAR NEWS Vol. 59


特別取材

2014 NEAR国際フォーラム

Opening session

1. 記念撮影(フォーラム演説者) 2. 開会の挨拶、金在孝NEAR事務総長 3. 歓迎の挨拶、 レビンタルハバロフスク地方第1副知事 4. 祝辞、李仁善慶尚北道政務副知事 5. 祝辞、趙辰來慶尚南道政務副知事

オープニングセッション まず、金在孝NEAR事務総長の開会の挨拶とレビンタルハバロフスク地方第1副知事の歓迎 の挨拶で始まり、続いてNEAR国際フォーラムの主要関係者からの祝辞、基調演説、特別演 説が行われた。祝辞は、李仁善慶尚北道政務副知事と趙辰來慶尚南道政務副知事から、ユ 4

ーラシア、環太平洋、北方航路の地理的位置は新しい機会であり、NEAR国際フォーラムを 通じて各地方政府間における相互理解と疎通を強調した。 基調演説として鄭泰翼韓国外交協会長は、北東アジア地域共同体を実現させるため「領土 及び政治的主権の認定」 「紛争の平和的解決」「国際法の尊重」等北東アジア規範三原則を 提示した。そして「ユーラシア・イニシアチブ」と「極東開発計画」等を推進しながら、韓 露協力のみならず、北東アジアの平和にも大きく寄与できるだろうと述べた。特別演説で は、ミシェル・サバンR20(気候変動対応地域)議長が各地域及び都市が協力し合い気候変化に 対応し持続可能なエネルギーを奨励し、関連職業を創出することによってグリーン経済を成 し遂げることができると述べ、10月にパリでに開催される世界気候首脳会談が成功裏を終え るため各会員自治体の積極的な参加を望むと述べた。

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The Association of Northeast Asia Regional Governments

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特別取材

2014 NEAR国際フォーラム

The first session 第1セッション ‌

ユーラシアと北東アジア地域の発展的結合 まず、成源鏞(ソン・ウォンリョン)韓国仁川大学校北東アジア通商学 部教授は、TKR・TSRの連結による「鉄のシルクロード」の構築、南北

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露PNG連結、韓露電力開通連繋の「三大メガプロジェクト」の推進を通 じでロシアで立ち遅れている極東地域を開発し、韓国は極東シベリア を含むユーラシア大陸へ進出するための土台を作ることだと述べた。 続いて、シュルフモンゴル科学アカデミー国際学院長は、モンゴルと 北東アジアが発展するため速い道路網の建設が非常に重要であり、エ ネルギー資源開発を同時に行うことで隣国との協力を強化し国際物流 センター及び最先端施設の建設が必要だと述べた。韓国政府で推進し ている「ユーラシア・イニシアチブ」は、モンゴルの発展戦略と一脈 相通じ、協力が必要だという意見を提示した。

The second session

5. 特別演説、ミシェル・サバン R20議長 6. 基調演説、鄭泰翼韓国外交協会長 7. 第1セッション、成源鏞仁川大学校教授 8. ‌ 第2セッション、呉昊吉林大学校北東アジア研究 院副院長 9. ‌ 第3セッション、ベルンハルト・セリガーハンス ・ザイデル財団韓国う事務所代表 10. 11. 国際フォーラムの様子

第2セッション

環東海(日本海)地域の新しい成長エンジン模索 呉昊(ウ・ハオ)中国吉林大学校北東アジア研究院副院長は、中国の 「長吉図(長春・吉林・図們)開発戦略」の実施は大豆満江地域に新しい 機会を提供したが、全面的に協力を引き出すには力不足であり、「確た る政治的な信頼の構築」「地域協力開発のための調整及び構成組織の 格上げ」「金融、エネルギー、物流等核心分野の多国間・両国間によ る協力推進の加速化」を現実化させるため努力が必要だと述べた。 一方、三村光弘日本環日本海経済研究所(ERINA)調査研究部長は、自治 体は該当する地域の経済を活性化させるためには中央政府との垂直的 な関係のみならず、国際的・国内的水平的関係が必要で、NEARは北東 アジア自治体の水平的連繋を強化し、地域間の協力を通じて中央政府 が行動を推進するのに大きな役割を期待すると述べた。

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特別取材

2014 NEAR国際フォーラム

The third session 第3セッション

気候変化と北東アジア地域の対応 朴桓一(パク・ファンイル)韓国サムソン経済研究所首席研究員は、 「気候変動性の拡大は保健健康、個人と地域社会の生活方式、エネル ギー消費、食料生産、政府災難管理等を脅かしている。気候関連産業 とその他科学技術、金融産業間における融・複合の模索及び持続可能 な成長のための投資と資源強化が必要であり、企業は気候変化への積 極的な対応を通じた新しい機会の創出が必要だ」と強調した。 ベルンハルト・セリガーハンス・ザイデル財団韓国事務所代表は、 中国、ロシア、韓国の「ゴールデントライアングル」での環境協力と いう主題で、北朝鮮の先鋒にある渡り鳥保護区域に対する財団の活動

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と羅津でのグリーン開発事業活動について紹介しながら、気候変化に よる北東アジア地域でのNEARの役割を探るべきだと述べた。

現地文化視察

最後に、経済的な相互依存度が非常に高い北東アジア地域は、今回

フォーラム終了後、現地文化体験として、参加者がハバロフスク地

のフォーラムを通じて著名な参加者から多様なビジョン、政策、経験

方の動物園と生態博物館を訪問した。それを通じてハバロフスク市

等を話し合うことができ、交流と協力の不可欠性に対する認識とその

の現地建築物、文化、歴史、戦争の歴史、土俗文化等を知る機会と

対応を学ぶ機会となった。今後、自治体で直面する問題について討論

なった。

し問題を解決できる方案の提示を通じて、実質的な交流協力がなし遂 げられる方向へと発展すべきだ。

The Association of Northeast Asia Regional Governments

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今月の動静

NEAR活動

NEAR活動 NEAR分科委員会活動報告 ■ NEAR生命・医療産業分科委員会の開催(9月29日~10月2日) 忠清北道生命・医療産業分科委員会が、9月29日に韓国忠清北道清州 市で、5ヵ国約50人が出席した中で開催された。今回の分科委員会は、 北東アジア自治体間における生命医療産業の交流協力の増進のための 場として北東アジア地域自治体間の友好協力関係を構築する良い契機 となった。 忠清北道政務副知事の開会の挨拶と金在孝NEAR事務総長の祝辞で始 まり、韓国生命工学研究院廉英吉(ヨム・ヨンギル)副院長が「韓国生命 医療産業の現況」を発表した。韓国のバイオ産業は、持続的な政府投 資で技術開発もでき、これにより成功するバイオ企業が出現するよう になった。そして、韓国政府は、国家競争力向上のため、地域拠点別 のバイオ研究開発団地と産業団地を造成し、地域バイオインフラネッ

バイオ産業企業に関するそれぞれの発表がなされた後、「北東アジア

トワークを構築し、バイオ産業の均衡発展を図ると述べた。

地域における生命医療産業交流協力」というテーマで討論が行われた。

続いて、参加会員自治体からの事例発表が行われた。韓国忠清北道は

その後、現場体験としてK-Beautyギャラリー、2014五松国際バイオ

「動物薬品ハブ造成事業」、日本島根県は「皮膚関連事業」、ロシア沿

産業エキスポ、青南台等忠清北道のバイオ産業インフラを視察し忠清

海地方の歯科医療技術、中国黒竜江省の健康保健システム、モンゴルの

北道の観光名所を知る契機となった。

気候変動対応地域(R20)との了解覚書(MOU)を締結 北東アジア地域

NEARとR20は、北東アジアの政府機関、クリーンテック企業のみな

自治体連合(NEAR)

らず金融機関を活用し、ヨーロッパからの資源を得て、NEAR会員自治

の金在孝総長と気

体とその他北東アジア地域における低炭素プロジェクト開発ための資

候変動対応地域

金調達を共に努力することを話し合った。

(R20)のミシェル

ヨーロッパと北東アジア間における新しい応用プログラムを開発

・サバン議長は、

し、低炭素発展とグリーン成長イニシアチブに参与するヨーロッパと

8月28日にロシア

北東アジアの利害関係者の参加を促すため、R20は最新の清浄技術及

・ハバロフスク地

び応用プログラムについてヨーロッパからの支援を動員し、NEARは北

方で開催された国際フォーラムで、北東アジアの低炭素開発及びグリ

東アジアにおける清浄技術と応用プログラムのみならず、それと関わ

ーン成長を推進するための了解覚書(MOU)を締結した。

る情報を提供することを合意した。

第10回NEAR総会の開催 北東アジア6ヵ国71広域自治体間の交流増進と共同繁栄促進の ため、第10回NEAR総会が10月21日から24日まで全羅南道靈巖郡 で開催された。

各会員自治体の代表者の発表とN E A R発展を図る方案が提示さ れた。 総会の議題案件として、昨年実務委員会で上程した案件(次期総

今回の総会では、昨年に開催された第9回実務委員会の結果報

会の開催地選定、連合憲章の改正、分科委員会の名称変更及び新

告を議長団体である全羅南道で発表し、N E A R事務局では事務

設)とその他NEAR事務局から提案した案件を議決した。宣言文の

局の活動報告をした。その後、2013年から2014年まで活動し

討議及び採択した後、公式晩餐会が行われた。

た分科委員会のコーディネート自治体から活動報告があった。

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詳しい結果報告内容については、次号に掲載予定。


今月の動静

事務局ニュース

事務局ニュース 金在孝NEAR事務総長、2014年北東アジア市長フォーラムに出席

金在孝NEAR事務総長「イスタンブールin慶州」行事に出席

8月18日~19日、モンゴルの首都ウランバートル市で「北東アジア地

金在孝NEAR事務総長は、9月12日に「イスタンブール in慶州」行事に

域主要都市市長フォーラム(Northeast Asian Mayors' Forum)」が開催され

出席した。この行事は、慶州隍城公園で開幕し、各自治体の主要関係者

た。「グリーン成長」を基にした「持続可能で包容的な都市

が出席した。また、この行事は「新しい旅の始まり(Starting A New

(Sustainability And Inclusive Cities)」というテーマで開催されたフォーラム

Journey)」というテーマで、 9分野全27のプログラムが進行された。イス

には、モンゴル大統領と外交大臣も出席した。バトゥルウランバートル

タンブール市が主催し、慶尚北道、慶州市、慶州世界文化エキスポが後

市長の主催で開かれたこのフォーラムは、日本、中国、韓国、北朝鮮、

援した。この行事は、都市間における持続的な文化交流を通じ、国際文

ロシアからモスクワ(露)、天津(中)、平昌(韓)、新潟(日)、平壤(朝)等の主

化交流のニューパラダイムを創りだした都市外交に前例のない模範とな

要16都市の市長が出席した。その中には、NEAR会員自治体であるモン

ったと評価された。この日、金在孝NEAR事務総長は「去年に引き続き今

ゴルウランバートル市を含め、北朝鮮の羅先直轄市、咸鏡北道の元山市

年は、慶州でトルコ文化交流行事をすることによって、両国の文化を理

と咸興市からの参加もあった。金在孝NEAR事務総長は、UNESCAP、

解し合い、これを契機に協力関係がより強化されるだろう」と述べた。

ICLEI、ADB等北東アジア国際機構の代表として招待され、討論にも参加 した。当フォーラムは、今後2年毎に開催することに合意し、第2回フ ォーラムもウランバートル市で開催することとなった。

金在孝NEAR事務総長「海洋シルクロード探検隊」 出陣式行事に出席 9月16日、浦項迎日湾港で 「2014海洋シルクロード探検 隊」出陣式行事が開催され た。今回の「2014海洋シルク ロード探検隊出陣式」には、 2014海洋シルクロードグルーバル 大長征の発足式

金寛容慶尚北道知事、朴漢一

韓国海洋大学校総長、李康德浦項市長、金在孝NEAR事務総長等、主要

2014年北東アジア市長フォーラムの記念撮影

関係者をはじめとする探検隊員及び家族等約1,000人が出席した。 2014海洋シルクロードグルーバル大長征の核心事業である「2014海洋

事務局一行、ロシア・サハリン州訪問

シルクロード探検隊」は、この日の出陣式を皮切りに10月30日まで、

李鍾煥事務処長を団体とする事務局一行は、8月30日から9月1日ま

全45日間9ヵ国10港、2万2958Kmに至る道のりで進行される。彼らは、 探検中、韓国先祖の足跡を踏査し、シルクロードによる文明交流の軌跡

で、ロシア・サハリン州政府を訪問した。 今回の訪問では、サハリン州のセルゲイ・ホトツキン副知事、エレナ・ スダコフサハリン州投資誘致及び対外関係長官、エレナ・クリニツカヤ

を辿り、記録・研究し、数千年前から韓国がシルクロードを通じて歴史 的・文化的・国際的な交流があったことを全世界に知られる予定だ。

サハリン州投資誘致及び対外関係課長と会い、10月に開催された第10 回NEAR総会広報及びNEAR関連行事に出席してくれることをお願いし た。また、サハリン州政府とNEARの強力方案についても論議した。その 他日程として、サハリン州の主要機関及び施設を訪問した。

事務局一行、NEAR生命・医療産業分科委員会に出席 金在孝NEAR事務総長を団 長とする事務局一行は、今 年初めて開催される第1回 NEAR生命・医療産業分科委 員会に出席した。今回の分 科委員会は、「北東アジア 地域における生命医療産業の交流協力」というテーマで、各会員自治体 が直面している多様な問題について共同の解決方法を模索した。金在孝 事務総長は、今回の分科委員会で祝辞を述べ、その後参加した会員自治

サハリン州政府を訪問

体に10月に開催される第10回総会について関心と参加を呼びかけた。

The Association of Northeast Asia Regional Governments

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今月の動静

事務局ニュース / 会員自治体の動静

金在孝NEAR事務総長、慶北大学校で調印式と特別講演 金在孝NEAR事務総長は、10月7

金在孝事務総長、World Summit of Regions for Climate 出席

日、韓国慶北大学校で、露語露文学

金在孝NEAR事務総長は、10月10日から11日

科と特化専門人材養成型産業団と協

まで、フランス・パリで開催された「World

約調印式及び特別講演を行った。

Summit of Regions for Climate」に出席した。

今回の協約は、慶北大学校の露語

R20が主催し、カリフォルニア州知事でR20の

露文学科特化専門人材養成型産業団

設立者であるアーノルド・シュワルツェネッ

で進行する「新北東アジア時代、ロ

ガーとR20議長ミシェル・サバンが主宰する

シア・ユーラシア文化コンテンツの

「World Summit of Regions for Climate」は、5大

開発及び教育専門人力の養成事業」で締結が行われた。その内容は、文

陸を超え、地域と地方政府、経済指導者が共

化コンテンツの開発及び教育人力の養成事業を進行しながら、開発され

に気候変化に対する世界協定書を公式化し2015年にパリで開かれる第21

た文化コンテンツを北東アジア連合で遂行する行事と事業に適用される

回気候変化会議(COP21)のため、具体的な事業を共同宣言した。

よう多様な情報と蓄積された資料を共有するなどが含まれている。 その後、金在孝NEAR事務総長は、特別講演として「北東アジア時 代、地方政府の役割」という主題で講演した。

金在孝事務総長は、この日、2セッションで「The COP21 positive agenda as seen by regional actors 」というテーマで基調演説者として出席 し討論した。

会員自治体の動静 黒竜江省 - 中国

に参加した。博覧会では、多様なロシア文化•芸術行事を披露した。博覧

第1回中国-ロシア博覧会を成功裏に開催

輸出入契約が成され、260件の経済技術強力プロジェクトと契約締結に用

会組織委員会の集計によると、行事期間中黒竜江省は総額31.5億USドルの いられた海外及び外部地域の資金が683.35億元に達したと明らかにした。

(左) 中国国務院副総理 ─ 汪洋, (右) ロシア副総理 ─ドミトリー・ロゴージン

7月4日、第1回中国-ロシア博覧会が中国ハルビンで閉幕した。今回の 博覧会は「新しい機会、新しいプラットフォーム」を主題に、中国商務 省、黒竜江省人民政府、ロシア経済発展部、ロシア工業及び貿易部が共 同主催し、展示場の総面積は8.6万㎡に達した。 今回の博覧会は、全世界67の国と地域から、約11,000人の海外参加者 が訪れた。その中で、ロシアからの参加者は5,000人であった。ロシア の各界から政府機関12ヶ所、31国営企業、9銀行が参加した。それ以外

2014中国-ロシア大企業協力プロジェクトのマッチング

山東省 - 中国 第6回グリーン産業国際博覧会を11月14日から16日 まで、青島で開催

にもロシア、アメリカ、カナダ等の国家と地域専門家、学者150人が会

中国国家環境部と山東省人民政府が共同主催し、山東省環境保護庁が

議に参加し、その中の11名は院士級の著名な学者である。また、中国、

主催する「グリーン産業国際博覧会」は、2004年から現在まで5回連続

ロシア両国の66高等教育機関からも行事に参加した。博覧会の期間中、

開催され、全28の国と地域を代表する2,315社の優秀な環境保護企業が

会場に入場した人員は28万人を越えた。

参加した。

今回の博覧会で、ロシアの極東発展部と関連地方政府は、中国投資者に

グリーン産業国際博覧会は、10年の発展期間中、中国内でのブランド

向かってロシア極東地域の開発計画と主要政策を紹介した。

効果と国際的に有名なグリーン産業市場の交流プラットフォームとなっ

「Technologiya」、「RUSAL」、「UAC(Unitel Aircraft Corporation)」、

た。先進環境保護技術と商品拡大と生態環境建設、グリーンライフの提

「ROSTEC」等の代表的なロシア国営企業が今回の博覧会の展示及び会議

唱、環境配慮型文明の促進に重要な役割を果たした。

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NEAR NEWS Vol. 59


今月の動静

会員自治体の動静

2014年11月14日から16日まで、環境配慮型山東建設の高位級フォー

て、4年半前に誕生しました。

ラム及び第6回グリーン産業国際博覧会が、美しい海岸都市青島で開催

誕生以来人気は急上昇で、昨年開催された

される。山東省の地域住民は「開放、融合、奉仕、共栄」の理念を

「ゆるキャラグランプリ(Grand Prix)2013」で

継承し、中国国内外の皆さんを心より歓迎している。

は、出場1580体の中で第10位となり、2012年の 6位に続き、2年連続ベスト10に入りました。 今では島根県の広報誌、ホームページ、冊子 などの掲載はもちろん、TV番組やCM、イベ ント出演に忙しい毎日です。関連グッズは累計 で約600種類製造され、毎年5億円近く販売して

しまねっこ

います。 海外企業のブース

中国国内企業のブース

兵庫県 - 日本 兵庫県・ハバロフスク地方友好提携45周年記念事業 兵庫県とロシア連邦ハバロフスク地方は、1969年に友好提携に関する 協定を締結して以来、今年で45周年を迎えた。 この節目の年にあたり、両県地方の交流と相互理解を一層推進するた め、兵庫県議会訪問団、経済ミッション団、兵庫県国際交流協会県民交 流団等、全7団、約110名でハバロフスク地方を訪問した。

現在実施中の「ゆるキャラグランプリ2014」(投票期間:9/2-10/20)に もエントリーしており、11/3(月)発表の順位が気になるところです。 しかしそれよりもまず、島根に来て、しまねっこを直接見てください。 きっと、その可愛さに顔が「ゆるく」なるはずです。 ※ 公式サイト「しまねっこの部屋」(日本語)http://www.kankou-shimane.com/ja/shimanekko

慶尚北道 - 韓国 「イスタンブール in 慶州」開幕 イスタンブール市が主催し、慶尚北道と慶州市が後援する「イスタン

井戸知事も8月17日(日)から訪露予定であったが、大雨による災害対

ブールin慶州」が、9月12日慶州市の隍城公園で開幕した。開幕式には、

応のため期間を短縮し、8月19日(火)から21日(木)の日程でロシア連邦ハ

各自治体の主要幹部を含めた市民等の約1,500人が参加した。歓迎の踊り

バロフスク地方を訪問。各訪問団と合流のうえ、友好提携45周年記念事

である「風鼓」を皮切りに、韓国戦に参戦したトルコ勇姿に対する黙

業に参加した。

念、広報映像の上映、そして開幕祈念の挨拶が行われた。

記念行事として、ハバロフスク地方政府知事との交流協議や共同声明

この行事は、9月22日までの11日間、慶州市の隍城公園一帯で27のプロ

調印式、記念レセプション等に参加し、また、ひょうご経済セミナーを

グラムが進行された。メフテル軍楽隊は、慶州市の主な街でパレードを

開催し、経済交流の促進を図った。

披露した。世界最大の伝統市場であるイスタンブールのグランド・バザ ールを再現し、トルコの伝統食を試食した他、伝統的な手工芸品と遊び を体験することができた。 イスタンブール広報館では、イスタンブールの歴史、文化、芸術、食 事、祝祭、観光等を紹介し、李英姫ファッションショー、金徳洙サムル ノリの公演、慶尚北道における市・郡別の伝統公演等が行われ、観覧客 の目を引いた。 去年イスタンブールで開催された「イスタンブール・慶州世界文化エキ

交流協議の記念撮影

島根県 - 日本

スポ2013」での大きな感動に引き続き韓国とは兄弟の国であるトルコであ り、今回の行事が韓国慶州でイスタンブールの歴史と文化を紹介してこれ から持続的に文化交流と友好増進を拡大するきっかけになることを望む。

島根のゆるキャラ「しまねっこ」 今、日本は空前の「ゆるキャラブーム」。「ゆるキャラ」というのは 「ゆるいキャラクター」を略したもので、日本の地域や企業をPRして います。 島根県のゆるキャラ代表は「しまねっこ」。「出雲大社など、数多く の神社・仏閣が残る島根に遊びに来てください。」という意味を込め

「イスタンブールin慶州」の開幕式

The Association of Northeast Asia Regional Governments

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今月の動静

会員自治体の動静

仁川広域市 - 韓国

論が行われ、石油ガスプロジェクト開発に関する最新情報が出された。

第17回仁川アジア競技大会の開催

ロジェクト『新しい波』のための革新技術」というテーマで、深度ある 前夜会議が開催された。また、ロシア極東地域開発プロジェクトのため

「平和の息吹、アジアの未来」というス

の先端技術とソリューションについての最新情報のプレゼンテーション

ローガンで開催された今回の仁川アジア

等が行われた。主要講演者としては、「Gazprom VNIIGAZ」、

競技大会は、9月19日から10月4日までの

「Schlumberger」、「Baker Hughes」、「MRTS」、「GE Oil & Gas」、

16日間、仁川アシアードメインスタジア

「Kvaerner」、「Van Oord Offshore B.V.」等の代表者が参加した。

ムで開催された。今回のアジア競技大会 では、史上最大規模の45ヵ国約14,500人が 参加して36種目を競った。 大衆から最も関心を浴びていた開幕式 仁川アジア競技大会の公式ポスター

また、本国際会議の前日9月22日には、「ロシアサハリン・極東地域プ

は「45億人の夢、1つになるアジア」をテ

イルクーツク州 - ロシア 第13回バイカル国際映画祭「人と自然」

ーマに、3時間の間行われた。開幕式の公

9月25日から29日まで、第13回バイカル国際フェスティバルドキュメン

演予算だけでも総額230億ウォンが投入された大型舞台は、韓国映画系

タリーと大衆学術映画祭「人と自然」が開催された。映画祭「人と自

の「巨匠」である林權澤(イム・グォンテック、68歳)監督と優れた感覚

然」は、「ロシア映画関係者連合」と「イルクーツク州映画関係者連

を持つ張鎭(ジャン・ジン、43歳)監督が共に心血を注いで準備した。

合」が共同で創設した。今年の映画祭は、「イルクーツク州の映画財団」

約2700人の出演陣が参加し、韓国の文化、仁川の歴史、アジアの平

とイルクーツク州の映画関係者連合が主催・主管し、イルクーツク州の文

和を祈る文化公演が披露された。仁川をアジアの和合の場として仮定

化・古文書部、ロシア文化部とイルクーツク州政府の後援で開催された。

し、大きな枠から二つの説話を背景に多様な公演を披露した。

約10年間、映画祭「人と自然」に出品された作品は、およそ40ヵ国500

声楽家の曺秀美(ゾ・スミ)、俳優の張東健(ジャン・ドングォン)・金秀

編に至る。今年は、ハンガリー、スロバキア、スイス、アメリカ、ロシ

賢(キム・スヒョン)、国際歌手であるPSYと韓流スターのJYJ・EXO等、韓

ア等8ヵ国14作品が受賞候補にあがり、ドキュメンタリー映画の世界を

国が生み出した自慢の文化 • 芸術家も歓喜の舞台に立った。韓国で開催

観覧するために来た全観客に向けて映画マスタークラス、創造会議、ラ

されたアジア競技大会としては、1986年にソウルアジア競技大会、2002

ウンドテーブル等が用意された。また、一般参加者は、26日から29日

年釜山アジア競技大会に続き、三回目となった。

まで、イルクーツク市の各所で全22編の映画を鑑賞できた。 映画祭の開催期間中、才能溢れる監督、有名な映画関係者との温か

サハリン州 - ロシア

い出会いがあった。映画祭を観覧したイルクーツク市の市民と訪問

第18回サハリン石油ガス国際会議を開催

みない賛辞を送った。

9月22日から25日まで、第18回サハリン石油ガス国際会議がユジノサ ハリンスクで開催された。「サハリン石油ガス国際会議」は毎年開催さ れる会議で、石油ガス産業分野のロシア中央政府とサハリン州政府の関 係者、ロシアと海外石油ガス企業家、ホロシャヴィンサハリン州知事、 フラモフロシア天然資源部次官、メドベージェフガスプロム副会長、オ リビエ・レーザーロシアシェル石油会長、石油ガス公社ONGC Videshの カルグ代表理事、東京ガス理事会の村木茂副議長等、約500人の指導者 が出席した。 今回の会議では、ロシア、海外石油ガス企業及び政府機関代表者の討

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NEAR NEWS Vol. 59

客は、ロシアと海外監督の環境をテーマにした映画作品に対し惜し


今月の動静

会員自治体の行事日程

| 会員自治体の行事日程 |

November

•自治体 : 韓国 済州特別自治道 ‌ 行 事 : ‌2014国際ボクシング協会 世界総会 • •期 間 : 11月9日~11月15日 •場 所 : 済州コンベンションセンター •連絡先 : 済州特別自治道庁 ‌ スポーツ産業課

2014.11

T. 82-64-710-3456

•自治体 : 韓国 大田広域市 ‌ •行 事 : 大田世界革新フォーラム •期 間 : 11月11日~11月14日 •場 所 : 大田コンベンションセンタ •連絡先 : ‌ 大田広域市 科学特区課 T. 82-42-270-3872

9日

11日

19日

19日

•自治体 : 韓国 大邱広域市 ‌ •行 事 : 第3回 大邱国際ロボット産業展 •期 間 : 11月19日~11月22日 •場 所 : 大邱 Exco •連絡先 : ‌ ‌ ROBEX事務局 T. +82-53-601-5229 http://www.robex.or.kr/kor/

•自治体 : 韓国 大邱広域市 ‌ •行 事 : 第15回 大邱国際自動化機器展 •期 間 : 11月19日~11月22日 •場 所 : 大邱 Exco •連絡先 : ‌ ‌ 大邱国際自動化機器展事務局 T. +82-53-601-5063

27日 •自治体 : 韓国 光州広域市 ‌ •行 事 : 2014光州国際食品展 •期 間 : 11月27日~11月30日 •場 所 : 金大中コンベンションセンター •連絡先 : ‌ ‌ ‌ ‌ 2014 光州国際食品展事務局 T. 062-611-2213

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企画取材

第12回生物多様性に関する条約当事国総会

第12回 生物多様性に関する条約当事国総会 (The Twelfth Meeging of the Conference of the Parties to the Convention on Biological Diversity)

第12回生物多様性に関する条約当事国(CBD COP12)が韓国江原道平昌(ピョンチャン)で開催された。生物の美しい共存のための 地球村生物オリンピックである今回の総会は、全世界194ヵ国から約2万人が参加し、9月29日から3週間開かれた。

第12回生物多様性に関する条約 当事国総会の開会様子

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企画取材

第12回生物多様性に関する条約当事国総会

The Twelfth Meeting of the Conference of the Parties to the Convention on Biological Diversity

第12回生物多様性に関する条約 当事国 総会の公式ロゴ

生物多様性とは? 生物多様性の損失に対する地球的関心が高まる中、1992年ブラジル・リオ国連環境開発会議を契機 に、生物多様性に関する条約(CBD, Convention on Biological Diversity)が採択された。1993年12月29日に発 効して以来2014年8月現在、194ヵ国(EU含む)が加入した。 生物多様性に関する条約は、リオ国連環境開発会議の当時に採択された気候変化協約(UNFCCC)、1994 年フランス・パリで採択された砂漠化防止協約(UNCCD)と共に、世界三大環境協約の中の一つで、1994 年バハマで第1回総会が開催されて以来、2年毎に開催している。

開催の背景 今回の会議は、1970年代以降、地球上脊椎動物の3分の1が消え、2050年まで生物多様性がさらに10% 減少するという専門家の警告が出ている中、人類の生存と地球の未来を左右する重大な岐路で開催され た。特に、総会期間中初の開催を迎える「第1回名古屋議定書当事国会議」は、170兆ウォンと推定され る製薬、農業、健康等、全世界バイオ産業に大きな地殻変動を及ぼすとみられる。

協約の目的 • 生物多様性(遺伝子、種、生態系)の保全 • 生物多様性構成要素の持続可能な利用 • 遺伝資源利用による発生する利益の公正で公平な分配

協約内容 持続可能な発展のため生命多様性という主題で、国連が主催し、環境部、江原道、CBD事務局が主管 する世界行事。これに付け加え、今回の当事国会議では、様々な会議が同時に進行される。(下記参照) この内、江原道で主管する世界地方政府首脳会議と高位級会議で、DMZの生態的価値等が含まれると 予想される「江原宣言文」採択を通じて、江原生態資源が人類全体の生態資源として認識される契機と なることを期待する。 主要行事日程 •第1回 名古屋議定書 当事国会議 (COP-MOP1) 10月13日~10月17日 •第7回 バイオ安全性議定書 当事国会議 (COP-MOP7) 9月29日~10月3日 •世界地方政府 首脳会議 10月13日~10月14日 •高位級会議 10月15日~10月16日 •付帯行事(約200)、展示ブース(約70) 9月29日~10月17日 その他日程として、生態文化名所を紹介する生態ツアープログラム、地域の特産品を地域住民が直接 参加して販売する江原特産物祝典を開催する等、江原道では地域の参加と発展に多くの関心と努力を注 いでいる。

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NEAR新規会員探訪 中国・吉林省

豊富な資源と優秀な 投資環境が整った

吉林省は、中国東北地域の真ん中 に位置しており、南部には遼寧省、 西部は内蒙古自治区、北部は黒竜江 省と接している。国境線のある海と 接している内陸の省である。 吉林省の面積は、18.74万㎢で、 2013年の統計によると、総人口2,751万3千人、2013年のGDP は、1兆2981億4千6百元に達する。現在、中国で経済発展速度が 比較的に速く、成長が著しい地域の一つである。

通化地域伐木所の秋風景 ─ 徐彦夫氏撮影

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中国・吉林省


新規会員探訪

中国・吉林省

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1. 査干湖の冬操業 ─劉玉忱氏撮影 2. 松花湖の明け方─ 潘永順氏撮影 3. 吉林省「向海湖」夜明けの風景 4. 吉林老里克地域の雪景壮観─劉載學氏撮影

装備製造業が発達している地域

吉林省は、世界的に有名な健康食品であり、「三つの宝」と呼

吉林省は、中国の主要工業基地であり、装備製造業が発達してい

ばれる「高麗人蔘、鹿茸、ガマの油」の産地である。高麗人蔘

る。2013年の自動車総生産量は224万7千台、販売量は221万9千台に

の生産量は、中国全体の85%、世界の70%を占めており、吉林

達した。これは、中国全体の自動車販売量の10.1%を占める。また、

省の薬材販売所得は、中国全体の3位を占めている。また、吉林

吉化企業と吉林化学・工業経済循環模範区は、既に東北地域で最も

省は、中国バイオ製薬研究・開発及び生産技術分野の先頭走者

重要な石油・化学産業基地となっている。各種の鉄路及び列車車両

である。

の生産量は、それぞれ中国全体の44%と55%に達する。また、吉林 省は、光電子技術も比較的発展しているが、新再生エネルギー、新 素材、エネルギー節約環境保護技術に代表される新興戦略産業も速 い速度で発展している。

優秀な生態資源環境 はっきりした四季と優秀な生態資源環境を誇る。吉林省は、国内 外観光客の夏の避暑地で最も理想的な名勝地であり、冬にはスキー に乗って休暇を楽しめるのに最も適切な地域である。

主要商品穀物の生産基地 中国の主要商品穀物の生産基地である。2013年吉林省全体の穀物

優秀な投資環境

生産量は、3551万トンに達し、中国で四番目に多い生産量を誇る。

吉林省は、優秀な投資環境が揃っている。吉林省は、科学技術教

吉林省の西部地域は、広大な草原地帯で、中国の八大牧場地域の中

育分野が発達しており、地域内に国家重点研究機構、実験室、企業

の一つである。このような優秀な農業及び牧畜業を基に、吉林省の

技術センターが位置しており、多様で優秀な人材が集結している。

農産品の加工業も速い速度で発展している。

現在、吉林省では「国家指定開発区域」が10ヶ所に達する。吉林省 は、中国の「東北振興政策」と共に、吉林省の延邊地域は「西部大

豊富な資源

開発」のような政策的恩恵を受けている。中国国家政策の指揮の

豊富な資源を持っている。既に埋蔵が確認された鉱物資源は

下、吉林省はより一層拡大した外資利用と外部投資者の投資督励、

115種で、中国で5本の指に入る埋蔵量を誇る鉱物が38種に達す

投資環境の改善等のための優待政策を相次いで出している。そし

る。オイル・シェール等11種の鉱物埋蔵量は、中国全体の1位を

て、吉林省が主催する総合博覧会である「北東アジア博覧会」は。

占めている。また、中国で最も大規模で優秀な品質を誇る「鉱

今年から2年毎に開催され、2015年に「第10回北東アジア博覧会」が

泉水」もあり、1日40万㎥規模の鉱泉水を採取している。また、

開催される予定だ。

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NEAR新規会員探訪 ロシア・ハカス共和国

経済発展に良い 機会の場

ハカス共和国!

하카시야 공화국 지사 빅토르 지민

ハカス共和国知事ヴィクトル・ジミン

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ロシア・ハカス共和国

ロシア・ハカス共和国は、アジアの中心、ロシア東部シベリアの 西南部に位置しており、北・東・東西部にクラスノヤルスク地方 と接し、南西部にアルタイ共和国、南部にトゥヴァ共和国、西部 にケメロヴォ州と接している。面積は、6万1600㎢(シベリア連邦 管区の1.2%、ロシア全体の0.4%、人口密度8.6人/km²)である。 人口は、53万2200人である、約100の多様な民族で構成され、首 都はアバカンであり、17万2200人が居住している。 ハカス共和国は、100の市郡町(8市、5郡、87町)で構成され、ロ シア語とハカス語を使っている。気候は、激しい大陸性気候で、 夏は暑く乾燥し、冬は雪が少なく寒い。


NEAR新規会員探訪

ロシア・ハカス共和国

親愛する会員自治体の皆様! ハカス共和国は、昔から事業の推進経験が豊富で、他の地域との成功的な パートナーシップを持続しています。我が地域の多くの長所の中で、幾つか ご紹介させて頂きます。有利な地理的位置と便利な交通、安定的な経済状 況、水準の高い人力資源の潜在力のみならず、経済成長、国営事業支援の拡 大、投資環境の改善等が挙げられます。 最近5年間、ハカス共和国は、経済、社会、公共生活等、様々な分野で急速 な発展を遂げています。既に農業分野は、1年間政府の全面的な支援を受け、 小さい町がもつ固有の価値を保存しながら、地域発展も図るプログラムを実 施しました。また、2013年は新婚夫婦と各分野の専門家を対象に、無償で住 宅を支援するなどの「青年支援プログラム」を運営しました。その他にも、 ハカス共和国の中小企業育成の一環として、経済成長と企業しやすい良い投 資環境造成と中小企業の投資者と大企業と中小企業間における協力パートナ ー関係のために努力しています。 ハカス共和国開発の主要発展方向として、政府は「アバカノ-チェルノコル スク(Abakanо-Chernogorsk)複合団地(agglomeration)」建設を決定し、ここに 新規産業団地「チェルノゴルスキー(Chernogorsky)」を活発に進行させていま す。「アバカノ-チェルノコルスク」の原材料基地建設と人的資源が整った科 学及び教育機関のシステムは、ここの投資潜在力が非常に高いと言えます。 ハカス共和国は、社会経済発展に良い機会の場です。ロシア・プーチン大 統領が極東地域と東シベリア開発事業に関して言及したことによって、一連 の恩恵を受けるための良い土台を整えています。 したがって、ハカス共和国に投資した企業は、鉱山採掘(石油とガス除外)に 対する所得税、財産税、土地税を5年間免税、義務保険料を低く策定し、建設 許可の獲得手続きの簡素化、電力網の連結や通関手続きが簡素化される恵沢 が得られます。政府は、中小企業の支援、新規事業設立及び生産のためあら ゆる支援を惜しみません。ハカス共和国は、効果的な協力と多者間協力の準 備が全て整っています!ハカス共和国に皆様を招待します! ハカス共和国知事ヴィクトル・ジミン

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北東アジア地域自治体連合 The Association of Northeast Asia Regional Governments (790-834)慶尚北道浦項市南区芝谷路394 浦項 テクノパーク本部棟3階 T. +82-54-223-2317 F. +82-54-223-2309 E-mail near@neargov.org Homepage www.neargov.org


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