抵抗計 RM3548 ユーザーズガイド
目次 1. 4 端子法 ( 電圧降下法 ) ............................................................. p.1 2. 直流方式と交流方式について .................................................... p.2 3. 温度補正機能 (TC) について ..................................................... p.3 4. 温度換算機能 (ΔT) について ..................................................... p.6 5. 熱起電力の影響について ............................................................ p.8 6. ゼロアジャストについて ............................................................ p.10 7. 測定値が安定しないとき ............................................................ p.16 8. プリント基板の短絡位置の検出 ................................................. p.25 9. 測定リードを自作する ................................................................ p.26 10. 測定リード ( オプション ) について ......................................... p.27 11. 校正について ................................................................................ p.28 12. 困ったときは ................................................................................ p.32
【社内用サンプル】※社外持ち出し禁止 付 2 1
付録 2 4 端子法(電圧降下法)
付録 2 端子法(電圧降下法) 4 端子法(電圧降下法) 1. 4 低抵抗を精度良く測るうえで、測定器とプローブを接続する配線の抵抗、プローブと測定
低抵抗を精度良く測るうえで、測定器とプローブを接続する配線の抵抗、プローブと測定対象の間に 対象の間に生じる接触抵抗が大きな阻害要因となってきます。 生じる接触抵抗が大きな阻害要因となってきます。 配線抵抗は太さや長さにより大きく異なります。抵抗測定に使用されるケーブルは、例と 配線抵抗は太さや長さにより大きく異なります。抵抗測定に使用されるケーブルは、例として して AWG24 (0.2sq) でおよそ 90 mΩ/m、AWG18(0.75sq) でおよそ 24 mΩ/m です。 AWG24(0.2sq)でおよそ 90m Ω /m、AWG18(0.75sq)でおよそ 24m Ω /m です。 接触抵抗は、プローブの摩耗状態や接触圧、測定電流に左右されます。接触の良い状態で も数 mΩ で、時には数 Ω に達することも珍しくありません。 接触抵抗は、プローブの摩耗状態や接触圧、測定電流に左右されます。接触の良い状態でも数 mΩ そこで、小さな抵抗を確実に測定するためには、4 端子法が用いられます。 程度で、時には数Ωに達することも珍しくありません。 そこで、小さな抵抗を確実に測定するためには、4 端子法が用いられます。 端子測定の場合 ( 1)は、測定リードそのものの導体抵抗が、測定対象の抵抗に加算され誤差の 図 1) は、測定リードそのものの導体抵抗が、測定対象の抵抗に加算さ 22端子測定の場合(図 れ誤差の原因となります。 原因となります。 端子測定 ( 図 2) は、定電流を供給する電流源端子 (SOURCE A, SOURCE B) と電圧降 44端子測定(図 2)は、定電流を供給する電流源端子(SOURCE A、SOURCE B)と電圧降下を検 下を検出する電圧検出端子 (SENSE A, SENSE B) から構成されています。 出する電圧検出端子(SENSE A、SENSE B)から構成されています。 測定対象に接続された電圧検出端子側のリード線には電圧計の入力インピーダンスが高い 測定対象に接続された電圧検出端子側のリード線には電圧計の入力インピーダンスが高いため、ほと ため、ほとんど電流が流れません。このため、測定リードの抵抗や接触抵抗の影響を受け んど電流が流れませんので、測定リードの抵抗や接触抵抗の影響を受けずに正確に測定することがで ずに正確に測定することができます。 きます。
* 本器の電圧計の入力インピーダンス : 約 1 GΩ(参考値) 2 2 端子法による測定 端子法による測定
4 端子法による測定 端子法による測定 4
定電流電源
定電流電源
電圧計
電圧計
E r1
I r2
r1
r3 E0 r4
抵抗 R0
抵抗 R0
図11 図
図 図22
電流 II は被測定抵抗 R 0R、配線抵抗 r 1、r 2 に流れ 電流 は被測定抵抗 0、配線抵抗 r1、r2 に ます。よって、測定する電圧は、 流 す。 よ っ て、 測 定 す る 電 圧 は、E=I E =れI ま (r 1+R 0+r 2) で求められ、配線抵抗 r 1、r 2 (r 1+R0+r2)で求められ、配線抵抗 r1、r2 を を含んだ値になります。 含んだ値になります。
I
E
r2
電流 r 2rから被測定抵抗 R 0 を通り、r 1 へと流 電流I は I は 2 から被測定抵抗 R0 を通り、r1 れます。電圧計は入力抵抗が大きいので、r 3, r 4 へと流れます。電圧計は入力抵抗が大きいの へは電流は流れません。したがって、r 3、r 4 の電 へは電流は流れません。したがっ で、r3、r 圧降下は 0 4となり、測定する電圧 E と被測定抵抗 Rて、r E 0 は等しくなり、 r1~r4 0 となり、測定す 3、r4 の電圧降下は 0 の両端の電圧降下 の影響を受けずに抵抗測定ができます。 る電圧 E と被測定抵抗 R の両端の電圧降下 0
E0 は等しくなり、r1 ∼ r4 の影響を受けずに 抵抗測定ができます。
付録 3 直流方式と交流方式について
2
抵抗測定 ( インピーダンス測定 ) には、直流方式と交流方式があります。 •
2. 直流方式と交流方式について
直流方式 抵抗計 RM3542, RM3543, RM3544, RM3545, RM3548 一般的なデジタルマルチメータ 抵抗測定(インピーダンス測定)には、直流方式と交流方式があります。 一般的な絶縁抵抗計
• 直流方式 抵抗計 RM3542、RM3543、RM3544、RM3545、RM3548 • 交流方式 一般的なデジタルマルチメータ バッテリハイテスタ 3561, BT3562, BT3563, 3554 一般的な絶縁抵抗計 一般的な LCR メータ • 交流方式 バッテリハイテスタ 3561、BT3562、BT3563、3554 直流の測定方式は、汎用の抵抗器や巻線抵抗、接触抵抗、絶縁抵抗の測定などに幅広く利 一般的な LCR メータ 用されます。直流方式は、直流電源と直流電圧計により構成されており、回路構成が簡素 直流方式の抵抗計は、 汎用の抵抗器や巻線抵抗、接触抵抗、絶縁抵抗の測定などに幅広く利用されます。 なため精度を上げやすい反面、測定する経路に起電力がある場合に誤差が発生します。 直流方式は、直流電源と直流電圧計により構成されており、回路構成が簡素なため精度を上げやすい 参照 :「付録 5 熱起電力の影響について」(p. 付 6) 反面、測定する経路に起電力がある場合に誤差が発生します。 交流方式は、インダクタやキャパシタ、バッテリのインピーダンス測定など、 『直流では測 交流方式は、インダクタやキャパシタ、バッテリのインピーダンス測定など、 『直流では測れない』 れない』場面で使用されます。交流方式の抵抗計は、交流電源と交流電圧計により構成さ 場面で使用されます。交流方式の抵抗計は、交流電源と交流電圧計により構成されていますので、本 れていますので、本質的に直流起電力の影響を受けません。その反面、コイルの直列等価 質的に直流起電力の影響を受けません。その反面、コイルの直列等価抵抗には鉄損などが含まれてく 抵抗には鉄損などが含まれてくるなど、直流での測定値と異なることがあり注意が必要で るなど、直流での測定値と異なることがあり注意が必要です。
す。
直流抵抗計
交流抵抗計
測定信号 検出電圧
直流
交流
利点
高精度な測定が可能
起電力の影響を受けない リアクタンスの測定が可能
欠点
直流重畳測定ができないため、起電力 の影響を受ける (OVC 機能により、熱起電力程度であ れば補正可能 )
精度を上げづらい
用途
トランス、モータなど巻線の直流抵 抗、接触抵抗、絶縁抵抗、PCB の配 線抵抗
バッテリのインピーダンス、 インダクタ、キャパシタ 電気化学測定
測定範囲
10-8 ~ 1016
10-3 ~ 108
弊社測定器
抵抗計 : RM3542 ~ RM3548 DMM : 3237 ~ 3238 絶縁抵抗計 : IR4000 シリーズ , DSM シリーズ
バッテリハイテスタ : 3561, BT3562, BT3563 LCR メータ : IM3570, IM3533, IM3523 など
付 録
3
3. 温度補正機能(TC)について 温度補正は、銅線のように温度依存性のある抵抗値を、特定の温度の抵抗値に換算して表示します。 抵抗値 Rt 、Rt0 を t C および t0 C における測定対象(t0 C における抵抗温度係数 : αt0)の抵抗値とし て以下のように表されます。
R = R t0 ×{1+αt0 × (t ‒ t 0 )} R1 R t0 t0 t αt0
実測した抵抗値 [ Ω ]
補正抵抗値 [ Ω ]
基準温度 [ C]
現在の周囲温度 [ C]
R1 R t0
補正
補正抵抗値 [ Ω ]
t0
t
基準温度
現在の温度
例
現在の温度 =30 C、 そのときの抵抗値 =100 Ωの銅線(20 C での抵抗温度係数 =3930ppm)の場合、 20 C のときの抵抗値は以下のように求められます。
Rt0 = Rt0 =
Rt 1+αt0 × (t ‒ t 0 ) 100 1 + ( 3930 × 10-6 ) × (30 ‒ 20)
Rt0 = 96.22 温度補正の設定、実行の方法は、RM3548 取扱説明書「4.3 温度の影響を補正する(温度補正機能 (TC))」(p. 49)を参照してください。
重要
• 温度プローブは外気温を検出するだけのものであり、表面温度を測定することはできません。 • 測定する前に本器のウォームアップを十分に行い、温度センサを測定対象を測定対象の近くに配置 し、温度センサと測定対象をその周囲温度に十分なじませてからご使用ください。
4 参考 金属および合金導電材料の性質 種類
成分 [%]
軟銅線
Cu>99.9
硬銅線
密度( 103) [kg/m3] 8.89
導電率 1.00 ∼ 1.02
温度係数 (20 C)[ppm]
3810 ∼ 3970
Cu>99.9
8.89
0.96 ∼ 0.98
Cd 0.7 ∼ 1.2
8.94
0.85 ∼ 0.88
3340 ∼ 460
銀銅
Ag 0.03 ∼ 0.1
8.89
0.96 ∼ 0.98
3930
クロム銅
Cr 0.4 ∼ 0.8
8.89
コルソン合金線
Ni 2.5 ∼ 4.0 Si 0.5 ∼ 1.0
0.25 ∼ 0.45
980 ∼ 1770
0.63 ∼ 0.64
4200
0.50 ∼ 0.55
3600
カドミウム 銅線
軟アルミニウム線 硬アルミニウム線 アルドライ線
Al>99.5 Al>99.5
Si 0.4 ∼ 0.6 Mg 0.4 ∼ 0.5 Al 残部
2.7 2.7
参考文献「電子情報通信ハンドブック」電子情報通信学会編
0.40 ∼ 0.50 0.80 ∼ 0.85
0.60 ∼ 0.62
3770 ∼ 3850
2000 3000
4000
5 銅線の導電率 直径 [mm]
軟銅線
錫メッキ軟銅線
硬銅線
0.26 ∼ 0.29 未満
0.98
0.94
-
1.00
0.96
0.96
0.01 ∼ 0.26 未満
0.98
0.29 ∼ 0.50 未満
0.993
2.00 ∼ 8.00 未満
1.00
0.50 ∼ 2.00 未満
0.93
0.94 0.97
-
-
0.97
温度係数は温度および導電率によって変わり、20 C のときの温度係数がα20 で、導電率 C の t C に おける温度係数をα ct とすると、α ct は常温付近では次のように表せます。
αct =
1 1 + (t ‒ 20) α20 × C
例えば、国際標準軟銅の温度係数は 20 C において 3930 ppm です。錫メッキ軟銅線(直径 0.10 ∼ 0.26 未満)では、20 C の温度係数α 20 は次のように求められます。
α20 =
1 1 + (20 ‒ 20) 0.00393 × 0.93
C = 3650ppm/°
6
4. 温度換算機能(ΔT)について 温度換算機能は、抵抗値が温度に依存することを利用して、測定した抵抗値を温度に換算して表示し ます。ここでは温度換算機能の方法について説明します。 JIS 規格 C4034 によると、温度上昇値は抵抗法により次のように表されます。
Δt =
R2 R1
( k+ t1 )‒(k + t2 )
温度上昇 [ C]
Δt t1 t2 R1 R2 k
初期抵抗 R1 を測定したときの巻線(冷状態)温度 [ C] 温度上昇試験終了時の冷媒温度 [ C]
温度 t1(冷状態)における巻線抵抗 [Ω] 温度上昇試験終了時の巻線抵抗 [Ω]
導線材料の 0 C における温度係数の逆数 [ C]
例
初期温度 t1 が 20 C のときの抵抗値 R1 が 200m Ω の銅線において、現在の周囲温度 t2 が 25 C、 抵抗測定値 R2 が 210m Ωのとき、温度上昇値は以下のようになります。
Δt = Δt =
R2 R1
( k+ t1 )‒(k+ t2 )
210 × 10-3 200 × 10-3
( 235+ 20)‒(235+ 25)
Δt = 7.75℃ したがって、現在の抵抗体の温度 t R は以下のように求められます。
t R = t 2+ Δt = 25 + 7.75 = 32.75 ここで、測定対象が銅またはアルミニウムでない場合の定数 k は、温度補正機能で示した式と上の式 より、温度係数α t0 とすると、以下のように求められます。
k=
1 ‒ t0 αt0
例えば、銅の 20 C のときの温度係数は 3930 ppm ですので、 このときの定数 k は、 以下のようになり、 JIS 規格で定められた銅の定数 235 と、ほぼ同じ値を示します。
k=
1 ‒ 20 = 234.5 3930 × 10-6
7 温度上昇試験に便利な温度換算機能とインターバル測定 測定した抵抗値と周囲温度から、上昇温度(Δt)に換算して表示できます。 特にモータやトランスを評価する場合、通電したときの最大温度上昇を確認する必要があります。 インターバル測定機能を使うと、測定開始時点から指定した間隔で測定します。本体のメモリに記録 ができますので、最大温度の推測が容易になります。 * 温度換算機能は、温度補正機能、長さ換算機能との同時使用はできません。
③ 通電 OFF 後、再び測定対象に測定リードを接続し、 一定時間ごとの温度上昇値(Δt1 ∼Δt n)をインター バルメモリ機能で測定し記録する。
④ 収集した温度データ(Δt1 ∼Δt n)を結び、最大温度 上昇値(Δt)を推定します。
Δt1 Δt2
② 測定リードを測定対象から外す
Δt
① モータ、トランスを室温に十分になじませ、通電前 の抵抗値(R1)、および周囲温度(t1)を測定し、その 値を本器に入力
力とは、プローブと測定 リード線との間など異 内用サンプル】※社外持ち出し禁止 6 5. 熱起電力の影響について の接続部分に生じる電 録 5 熱起電力の影響について ことで、この熱起電力が 熱起電力とは、プローブと測定対象のリード線との間など異種金属の接続部分に生じる電位差のこと と測定に誤差を生じて で、この熱起電力が大きいと測定に誤差を生じてしまいます(図 1) 。 ます (図 付録 51)。また、熱起 熱起電力の影響について また、熱起電力の大きさは測定環境の温度によっても異なり、一般的に温度差が高いほど熱起電力は 図 1. 熱起電力の発生 大きさは測定環境の温 大きくなります。 っても異なり、一般的に温度差が高いほど熱起電力は大きくなります。 起電力とは、プローブと測定
象のリード線との間など異 金属の接続部分に生じる電 力が大きくなる例 差のことで、この熱起電力が 象が、ヒューズ、温度ヒューズ、サーミスタ、バイメタル、サーモスタット。 きいと測定に誤差を生じて 出ラインに、シングルステイブルリレーの接点を使用している。 まいます ( 図 1)。また、熱起 図 熱起電力の発生 1 熱起電力の発生 図 1. 力の大きさは測定環境の温 出端子にワニ口クリップを使用している。 によっても異なり、一般的に温度差が高いほど熱起電力は大きくなります。 熱起電力が大きくなる例
出端子を手で持っている。 • 測定対象が、ヒューズ、温度ヒューズ、サーミスタ、バイメタル、サーモスタット。 象と本器の温度が大きく異なる。 起電力が大きくなる例 • 電圧検出ラインに、シングルステイブルリレーの接点を使用している。 測定対象が、ヒューズ、温度ヒューズ、サーミスタ、バイメタル、サーモスタット。 E A 端子側の配線材と SENSE B 端子側の配線材が異なる。 • 電圧検出端子にワニ口クリップを使用している。
電圧検出ラインに、シングルステイブルリレーの接点を使用している。 • 電圧検出端子を手で持っている。 電圧検出端子にワニ口クリップを使用している。 • 測定対象と本器の温度が大きく異なる。 定では、 測定対象 RX に測定電流 I M を流し、 電圧検出端子を手で持っている。 • A 端子側の配線材と B 端子側の配線材が異なる。 象の電圧降下 RXI M を検出しています。低 測定対象と本器の温度が大きく異なる。 SENSE AR 端子側の配線材と SENSE B 端子側の配線材が異なる。 RX I M が 定では、 X が小さいため検出電圧 抵抗測定では、測定対象 RX に測定電流 IM を
に小さくなります。検出電圧が小さい場合 流し、測定対象の電圧降下 RXIM を検出して 抗測定では、測定対象 RX に測定電流 I M を流し、 います。低抵抗測定では、RX が小さいため検 測定対象とプローブ間やケーブルと測定器 定対象の電圧降下 RXI M を検出しています。低 出電圧 RXIM が必然的に小さくなります。検 じる熱起電力や電圧計のオフセット電圧 RX が小さいため検出電圧 RXI M が 抗測定では、 出電圧が小さい場合には、測定対象とプローブ 然的に小さくなります。検出電圧が小さい場合 測定に影響を及ぼすようになってきます 間やケーブルと測定器間に生じる熱起電力や電 2 熱起電力の発生 は、測定対象とプローブ間やケーブルと測定器 図 2.図 熱起電力の発生 。測定対象を手で持つことで測定対象は温 圧計のオフセット電圧 VEMF が測定に影響を に生じる熱起電力や電圧計のオフセット電圧 すし、プローブが手で温まることもありま 及ぼすようになってきます(図 2) MF が測定に影響を及ぼすようになってきます 2. 熱起電力の発生 のような影響で注意を払っても熱起電力を 1図μV 以下にコントロールすることは難 測定対象を手で持つことで測定対象は温まりますし、プローブが手で温まることもあります。このよ 図 2)。測定対象を手で持つことで測定対象は温 りますし、プローブが手で温まることもありま うな影響で、注意を払っても熱起電力を 1 μ V 以下にコントロールすることは難しいでしょう。 しょう。
。このような影響で注意を払っても熱起電力を 1 真の抵抗値が μV 以下にコントロールすることは難 例として、熱起電力が 10 μ V ある状況で、 1m Ωの測定対象を測定電流 100 m A で測っ いでしょう。 た場合、測定器は、
て、熱起電力が 10 μV ある状況で、真の抵抗値が 1 mΩ の測定対象を測定電流 1mΩ×100mA + 10μV 10 μV ある状況で、真の抵抗値が 1 mΩ の測定対象を測定電流 Aとして、熱起電力が で測った場合、測定器は = 1.1mΩ
100mA 0 mA で測った場合、測定器は
Ω × 100 mA + 10 μV 1 mΩ × 100 mA + 10 μV =1.1 mΩ と表示し、真の測定値に対し 10% もの誤差を含むことになります。また、電圧計のオフセット電圧 =1.1 mΩ 100100 mA mA
も 1 μ V ∼ 10 mV と非常に大きく低抵抗測定における大きな誤差要因となります。 熱起電力の影響を軽減する方法として、 表示し、真の測定値に対し 10% し、真の測定値に対し 10%もの誤差を含むことになります。また、電圧計のオフ もの誤差を含むことになります。また、電圧計のオフ 大きな測定電流で検出電圧を上げる ット電圧も 11.μV ~ 10mV mV と非常に大きく低抵抗測定における大きな誤差要因となりま 電圧も 1 μV ~ 10 と非常に大きく低抵抗測定における大きな誤差要因となりま 。 2. 熱起電力をゼロアジャストする 3. 検出信号を交流にする 起電力の影響を軽減する方法として、 が考えられます。
1. 大きな測定電流で検出電圧を上げる。 力の影響を軽減する方法として、 2. 熱起電力をゼロアジャストする きな測定電流で検出電圧を上げる。 3. 検出信号を交流にする 起電力をゼロアジャストする 考えられます。 出信号を交流にする られます。
8
先ほどの熱起電力の例で測定電流を 100 m A から 1 A にすれば、誤差は 1% に
1mΩ × 1A + 10μV 軽減できます。 = 1.01m Ω 1A 1mΩ × 1A + 10μV
1
2
91
= 1.01m Ω ただし測定対象には、 RI2 の電力がかかるので注意が必要です。 1A
大きな測定電流で検出電圧を上げる ただし測定対象には、RI2 の電力がかかるので注意が必要です。 熱起電力をゼロアジャストする 先ほどの熱起電力の例で測定電流を 100 m A から 1 A にすれば、誤差は 1% に軽減できます。
出すことで、電圧計には熱起電力 VEMF の 熱起電力をゼロアジャストする みが入力されるようになります。ただし、 IM みが入力されるようになります。ただし、 測定対象SOURCE RX に電流を流さない状態を作り出すこと 端子を開放してしまうと、本 IM で、電圧計には熱起電力 VEMF のみが入力される SOURCE 端子を開放してしまうと、本
器は電流異常を検出し、測定値を表示し
VEMF VEMF
RX
RX
V
VEMF V
2
2
2
熱起電力をゼロアジャストする 2測定対象 1mΩ×1A + 10μV RX に電流を流さない状態を作り = 1.01mΩ 1A R に電流を流さない状態を作り 測定対象 X 出すことで、電圧計には熱起電力 VEMF の
1
3
3
VEMF
4 4
ようになります。ただし、SOURCE 端子を開放し 器は電流異常を検出し、測定値を表示し なくなります。 てしまうと、本器は電流異常を検出し、測定値を表 図 3.RX に電流を流さずゼロアジャスト なくなります。 図図33.R RxXに電流を流さずゼロアジャスト に電流を流さずゼロアジャスト 示しなくなります。
5 5
そこで RX に電流が流れないように SOURCE 線を短絡し、ゼロアジャストを実行する
RX に電流が流れないように 線を短絡し、ゼロアジャストを実行する そこで RX そこで に電流が流れないように SOURCESOURCE 線を短絡し、ゼロアジャストを実行することで 3。) 。 ことで熱起電力をキャンセルすることができます (図 3) ことで熱起電力をキャンセルすることができます (図 熱起電力をキャンセルすることができます(図 3) 。 「3.3 測定値を確認する」 ( 「3.3 測定値を確認する」 (p. p.39 39) ) 「3.3 測定値を確認する」 (RM3548 取扱説明書 p. 39) 「付録 6 ゼロアジャストについて」 (本ユーザーズガイド 「付録 7 ゼロアジャストについて」 「付録 7 ゼロアジャストについて」 (p. p.付 付10 10) ) p. 10)
6 6
検出信号を交流にする 3 3検出信号を交流にする 3 検出信号を交流にする
検出信号を交流にすることは根本的な解決方法です。熱起電力、電圧計のオフセッ ト ト 検出信号を交流にすることは根本的な解決方法です。熱起電力、電圧計のオフセッ 検出信号を交流にすることは根本的な解決方法です。 熱起電力、 電圧計のオフセット電圧ともに、 電圧ともに、秒単位の短い時間では安定した直流と考えられ、検出信号を交流にする 秒単位の短い時間では安定した直流と考えられ、検出信号を交流にすることで周波数領域での 電圧ともに、秒単位の短い時間では安定した直流と考えられ、検出信号を交流にする ことで周波数領域での分離が可能になります。 本器の OVC 機能(OVC:OffsetVoltage 分離が可能になります。本器の OVC 機能(OVC:OffsetVoltageCompensation)では、測定 ことで周波数領域での分離が可能になります。本器の OVC 機能(OVC:OffsetVoltage 電流をパルス波形として熱起電力を排除しています(図 4) 。 Compensation)では、測定電流をパルス波形と して熱起電力を排除しています (図 4) 。 Compensation ) では、 測定電流をパルス波形と して熱起電力を排除しています (図 4) 。 具体的には、測定電流を正方向に流したときの検出電圧から、負方向に流したときの検出電圧 具体的には、測定電流を正方向に流したときの検出電圧から、負方向に流したときの 具体的には、測定電流を正方向に流したときの検出電圧から、負方向に流したときの を減じ、熱起電力の影響を受けない抵抗値を得ています。 検出電圧を減じ、熱起電力の影響を受けない抵抗値を得ています。
7 7 8 8
検出電圧を減じ、熱起電力の影響を受けない抵抗値を得ています。
) − (− R I − VEMF ) = R R X I)M‒ +(R VEMF (R x I M + V(EMF x I 0 + V EMFX) M x (RX I M +IVEMF ) − 2(−I MRX I M −= VREMF ) X (I 0 = 0 : 電流停止 ) M
2I M 測定対象が誘導性の場合は、電
9
= RX
索引
付9
索引
9
10
付録
延時間を短くしてください。
10
付録
VEMF 流を流してから測定を開始する 測定対象が誘導性の場合は、電 測定対象が誘導性の場合は、電流を流 RXIM+VEMF DELAY ) の設定 までに遅延時間 ( V EMF or 流を流してから測定を開始する してから測定を開始するまでに遅延時 R XIEMF M+VEMF -R I +V p. 53 ) が必要です。 ( X M 間(DELAY) の 設( 定(RM3548 取扱 DELAY)の設定 までに遅延時間 or RX V IM 遅延時間はインダクタンスが測定 説明書 p. 53)が必要です。 -RXIM+VEMF が必要です。 (p.53) 遅延時間はインダクタンスが測定 値に影響しないように設定してくだ I RX V M 遅延時間はインダクタンスが測定 値に影響しないように設定してくだ さい。最初は遅延時間を長めに設 値に影響しないように設定してくだ さい。最初は遅延時間を長めに設 定し、測定値を見ながら、徐々に遅 図 4. 電流反転法による、起電力キャンセル 定し、測定値を見ながら、徐々に遅 さい。最初は遅延時間を長めに設 延時間を短くしてください。 図 4 電流反転法による、起電力キャンセル 延時間を短くしてください。 定し、測定値を見ながら、徐々に遅 図 4. 電流反転法による、起電力キャンセル 付
9
10
6. ゼロアジャストについて ゼロアジャストは、0 Ω を測定した際に残ってしまう値を差し引き、ゼロ点を調節する機能です。こ のため、ゼロアジャストは 0 Ωを接続した状態で行う必要があります。 しかし、抵抗値が全くない測定対象を接続することは難しく、現実的ではありません。 そこで、実際のゼロアジャスト時には、擬似的に 0 Ω を接続した状態を作ることで、ゼロ点を調節 します。
0 Ωを接続した状態を作るには
理想的な 0 Ω を接続した場合、オームの法則 E=I R の関係より、SENSE A と SENSE B 間の電圧 は 0 V となります。つまり、SENSE A と SENSE B 間の電圧を 0 V にすれば、0 Ωを接続した状態 と同じ状態にする事ができます。
本器でゼロアジャストを行う場合には
本器では測定異常検出機能により、各測定端子間の接続状態を監視しています。 このため、ゼロアジャストを行う場合には、各端子間を適切に接続しておく必要があります(図 1)。 まず、SENSE A と SENSE B 間の電圧を 0 V にするため、SENSE A と SENSE B 間を短絡します。 使用するケーブルの配線抵抗 R SEA+R SEB は数Ω 以下であれば問題ありません。これは、SENSE 端子 が電圧測定端子であり、電流 I 0 がほとんど流れないため、E =I 0 (R SEA+R SEB)の関係式において I 0 0 となり、配線抵抗 R SEA+R SEB が数Ωであれば SENSE A と SENSE B 間の電圧はほぼゼロとなる ためです。 次に、SOURCE A と SOURCE B 間を接続します。これは、測定電流が流せない場合に表示される エラーを回避するためです。使用するケーブルの配線抵抗 RSOA+RSOB は、測定電流が流せる抵抗 以下である必要があります。 さらに、SENSE と SOURCE 間の接続状態も監視している場合には、SENSE と SOURCE 間も接続 する必要があります。使用するケーブルの配線抵抗 RShort は数Ω程度で問題ありません。 以上のように配線することで、SOURCE B から流れ出た測定電流 I は SOURCE A に流れ込み、 SENSE A や SENSE B の配線に流れ込むことはなくなります。 SENSE A と SENSEB の間の電圧を正確に 0 V に保つことができるようになり、適切にゼロアジャ ストすることが可能となります。
端子間の接続状態を監視しています。 、各端子間を適切に接続しておく必要がありま
0 V にする ます。使用 Ω 以下で 端子が電圧 ないため、 ≒ 0 とな SENSE A めです。 続します。 されるエ ブルの配線 抵抗以下で
E =(I0 RSEB)+(I0 RSEA)
)+(0 E = (I0 =(0 × RRSEB ) +R(I)0 × RSEA) =0[V] RSEB0)Ωを接続した状態 + (0 × RSEA) = (0図 1×擬似的に = 0 [V] SEB
SEA
態も監視し 適切にゼロアジャストするためには 図1. 擬似的に0 Ωを接続した状態 も接続する 表 1 に示したのは、正しい接続方法と、誤った接続方法です。図中の抵抗は配線抵抗を表すもので、 それぞれ数Ω以下であれば問題ありません。 抵抗 R(a) Short の よ う に、SENSE A と SENSE B お よ び SOURCE A と SOURCE B を そ れ ぞ れ 接 続 し、
SENSE と SOURCE 間を 1 つの経路で接続した場合、SENSE A と SENSE B 間に電位差は生じず、 0 V が入力されます。これにより、ゼロアジャストは正しく行われます。 一方(b)のように、SENSE A と SOURCE A および SENSE B と SOURCE B をそれぞれ接続し、 A と B 間を 1 つの経路で接続した場合、SENSE A と SENSE B 間には I R Short の電圧が生じます。 このため、擬似的に 0 Ω を接続した状態にならず、ゼロアジャストが正しく行われません。
から流れ出た測定電流 I は SOURCE A に流れ れ込むことはなくなります。SENSE A と SENSE できるようになり、適切にゼロアジャストするこ
11
接続し、A と B 間を 1 つの経路で接続した場合、SENSE A と SENSE B 間には I × RShort Short の電圧が生じます。このため、擬似的に 0 Ω を接続した状態にならず、ゼロアジャストが 正しく行われません。
接続方法
表表1 1:接続方法 : 接続方法
接続方法
(a) SENSE-SOURCE 間を
(b) A-B 間をそれぞれ
RRSEA + RSEB SEA + R SEB
RSEA + R Short + RSEB SEA R + RShort +R SEB
RRSOB →→ SOA RRSOA SOB →
RRSOB → RShort →R R Short SOA → → R → SOB → SOA
SENSE A と SENSE B 間 SENSE A と に生じる電圧
0
l R Short
ゼロアジャスト時の接続 電圧 方法として
0
正
I × RShort Short
ゼロアジャスト時の 接続方法として
正
誤
SENSE と SENSE A とASENSE B間 SENSE B 間の抵抗 の抵抗 測定電流 I の流れる 測定電流 l の流れる経路 経路
SENSE B 間に生じる
(a) SENSE-SOURCE 間をそれぞれ (b) A-B 間をそれぞれ一点で接続 一点で接続 それぞれ一点で接続 一点で接続 SEA
SEB
SOB
SOA
測定リードを使用してゼロアジャストを行う場合には
SEA
SOB
Short
Short
SEB
SOA
誤
実際に測定リードを使用した状態でゼロアジャストを行う際、思いがけずに表 1(b)のような接続 をしてしまう場合があります。ゼロアジャストを行う際は、各端子の接続状態に十分注意する必要が あります。 付 9287-10 クリップ形リードの接続方法を例に説明します。正誤それぞれの接続方法におけるリード 録 先端部の接続状態とその等価回路は表 2 の通りです。このように、正しい接続方法は表 1(a)のよ うな接続となり、SENSE A と SENSE B 間は 0 V となりますが、誤った接続方法は表 1(b)のよ うな接続となり、SENSE A と SENSE B 間が 0 V となりません。
12
リード先端部の接続状態とその等価回路は表 の通りです。このように、正しい接続方法 は表 11(a) のような接続となり、 SENSE BSENSE 間は VVとなりますが、 誤った接 は表 (a)表 のような接続となり、 SENSEAAと とSENSE SENSE BSENSE 間は00B となりますが、 誤った接 リード先端部の接続状態とその等価回路は表 22の通りです。このように、正しい接続方法 続方法は 表1 (b)のような接続となり、SENSE のような接続となり、SENSE と 間が となりません。 続方法は A 0 続方法は 表 11(b) (b) のような接続となり、SENSE AAと と SENSE BB間が 間が 00V VVとなりません。 となりません。 は表11(a) (a) SENSEAAと とSENSE SENSE 間はB0 Vとなりますが、 となりますが、 誤った接 続方法は 表 1のような接続となり、 AAと 00VVとなりません。 続方法は 表のような接続となり、 1(b) (b)のような接続となり、SENSE のような接続となり、SENSE とSENSE SENSE B0間が 間が となりません。 は表 SENSE BB間は V 誤った接 続方法は表 表11(b) (b)のような接続となり、SENSE のような接続となり、SENSEAAと とSENSE SENSEBB間が 間が00VVとなりません。 となりません。 続方法は 表2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 表 表 2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 表 表2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 誤 正 表2:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 表 22:ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 : ゼロアジャスト時のクリップ形リード接続方法 表 誤 誤 正 正 誤 誤 正 正 接続方法 誤 正 誤 正 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法
リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 等価回路
等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 変形した等価回路
変形した 変形した 変形した 変形した 変形した 等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 変形した 等価回路 変形した 等価回路 等価回路
ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 の接続方法として の接続方法として の接続方法として の接続方法として の接続方法として ゼロアジャスト時 の接続方法として ゼロアジャスト時 の接続方法として の接続方法として
正 正 正 正 正 正 正 正
誤 誤 誤 誤 誤 誤 誤 誤
9454 ゼロアジャストボードを使用してゼロアジャストを行う場合には
ゼロアジャストを行う際、9454 ゼロアジャストボードの代わりに、金属板などを用いることはでき ません。 9454 ゼロアジャストボードは単なる金属板ではなく、 2 層の金属板を 1 点でネジ留めした構造になっ ています。ゼロアジャストボードは、9465-10 ピン形リードのゼロアジャストをする場合に使用し ます。 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面図および等 価回路は表 3 の通りです。このように、ゼロアジャストボードで接続した場合、表 1(a) (本ユー ザーズガイド p.12)のような接続となり、SENSE A と SENSE B 間は 0 V となります。しかし、金 属板などで接続した場合、表 1(b) (本ユーザーズガイド p.12)のような接続となり、SENSE A と SENSE B 間が 0 V となりません。
13
ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面 をする場合に使用します。 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面 図および等価回路は表 3 の通りです。 このように、 ゼロアジャストボードで接続した場合、 をする場合に使用します。 図および等価回路は表 3 の通りです。 このように、 ゼロアジャストボードで接続した場合、 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面 図および等価回路は表 33の通りです。 このように、 ゼロアジャストボードで接続した場合、 図および等価回路は表 の通りです。 このように、 ゼロアジャストボードで接続した場合、 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場合の断面 図および等価回路は表 3 の通りです。 このように、 ゼロアジャストボードで接続した場合、 表 1 (a) のような接続となり、SENSE A と SENSE B 間は V となります。しかし、金属 ピン形リードをゼロアジャストボードに接続した場合と金属板などに接続した場 表 1 (a) のような接続となり、SENSE A と SENSEゼロアジャストボードで接続した場合、 B 間は 0 V0となります。しかし、金属 図および等価回路は表 3 の通りです。このように、 表 A BB間は 表11 (a) (a)のような接続となり、SENSE のような接続となり、SENSE Aと とSENSE SENSE ゼロアジャストボードで接続した場合、 間は00 VVとなります。しかし、金属 となります。しかし、金属 図および等価回路は表 3 の通りです。 このように、 表(a) 1 (a) のような接続となり、SENSE と SENSE BSENSE 間は V 表(b) 1 (b) のような接続となり、 A となります。しかし、金属 と SENSE B 間が Vと 図および等価回路は表 30の通りです。 このように、 板などで接続した場合、 表1 と SENSE B 間が 0 V0ゼロアジャストボードで接続 と 表板などで接続した場合、 1 のような接続となり、SENSE A とASENSE B SENSE 間は VA0 となります。しかし、金属 14 板などで接続した場合、 表 11のような接続となり、 (b) のような接続となり、 SENSE A と SENSE 板などで接続した場合、 表 (b) のような接続となり、 SENSE A ととなります。しかし、金属 SENSE BB間が 間が00 VVと と 表 1 (a) のような接続となり、SENSE A と SENSE B 間は 0 V 板などで接続した場合、 表 1 (b) のような接続となり、 SENSE A と SENSE B 間が 0 V間は と 0 V となります。し なりません。 表 1 (a) のような接続となり、SENSE A と SENSE B なりません。 板などで接続した場合、 表 1 (b) のような接続となり、 SENSE A と SENSE B 間が 0 V と なりません。 なりません。 板などで接続した場合、 表 1 (b) のような接続となり、 SENSE Aと SENSE B 間が 0 V SENSE と なりません。 表 表 板などで接続した場合、 表 1 (b) のような接続となり、 A と SENSE B 間 なりません。 3 :3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 表表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 なりません。 なりません。 表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 接続方法 表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 表 3:ゼロアジャスト時のピン形リード接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 接続方法 9454 金属板などで接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 接続方法 9454 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 接続方法 接続した場合 接続した場合 接続した場合 接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 リード先端部 9454 接続した場合 ゼロアジャストボードで 金属板などで接続した場合 接続した場合 9454 ゼロアジャストボードで 接続した場合 接続した場合
金属板などで接続した
リード先端部 リード先端部
リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部 リード先端部
リード先端部
等価回路 等価回路 等価回路
等価回路 等価回路 等価回路 等価回路 等価回路
等価回路
変形した等価回路 変形した 変形した 等価回路 等価回路
変形した 変形した 等価回路 変形した 等価回路 変形した 変形した 等価回路 等価回路 等価回路
ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 の接続方法として の接続方法として
ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 の接続方法として ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 の接続方法として ゼロアジャスト時 ゼロアジャスト時 の接続方法として の接続方法として の接続方法として の接続方法として
変形した 等価回路
正 正
正正 正 正 ゼロアジャスト時 正 正 の接続方法として
付 付 録 録 誤 誤
誤誤 誤 誤 誤 正 誤
自作測定リードを使用する測定において、ゼロアジャストが難しい場合には
付付 付 付 録録 付 録 録 録
自作した測定リードを使用する測定系においてゼロアジャストを行うには、自作測定リードの先端を 表 1(a)のように接続します。ただし、表 1(a)のように接続することが困難な場合、以下のよう な方法が挙げられます。
誤
15 直流の抵抗測定器の場合
ゼロアジャストを行う主な目的は、測定器本体のオフセットを除去することです。 このため、ゼロアジャストによって差し引かれる値は、ほとんど測定リードに依存しません。よって、 標準測定リードを使用して表 1(a)のように接続し、ゼロアジャストを行った後、自作測定リードに 付け換えることで、測定器本体のオフセットを除去した状態で測定することができます。
交流の抵抗測定器の場合(HIOKI3561、BT3562、BT3563 などの場合)
ゼロアジャストを行う主な目的として、測定器本体のオフセットを除去することに加え、測定リード 形状の影響を除去することが挙げられます。このため、ゼロアジャストをする場合には、自作測定リー ドをなるべく測定状態に近い形状で配置した後、表 1(a)のように接続し、ゼロアジャストを行う 必要があります。 ただし、弊社製品の場合、交流の抵抗測定においても、必要な分解能が 100 μΩ 以上ならば、直流 の抵抗測定器と同様のゼロアジャスト方法で十分な場合があります。
16
項を確認してください。
7. 測定値が安定しないとき 測定値が安定しない場合は、次の事項を確認してください。
ピュータのディスプレイなどからは、大きなノイズが 1 誘導ノイズの影響 及ぼすノイズ源としては、
電源コードや蛍光灯、電磁弁、コンピュータのディスプレイなどからは、大きなノイズが発生してい ます。抵抗測定に影響を及ぼすノイズ源としては、 1. 高電圧線路からの静電結合 2. 大電流線路からの電磁結合 が考えられ、それぞれのノイズに対して、シールドあるいはケーブルをツイストする(撚よる)ことが 有効です。
高電圧線路からの静電結合
高電圧線路から流入する電流は、結合している静電容量に支配されます。例として、100V の商用電 源ラインと抵抗測定用配線が、1pF で静電結合している場合、およそ 38nA の電流が誘起されます。
V 合している静電容量に支配されます。 I= = 2π・60・1pF・100V = 38nA Z ンと抵抗測定用配線が、1 pF で静電結合している場合、 1 Ω の抵抗器を 100mA で測定する場合、この影響はわずか 0.4ppm ですので無視しても差し支え す。 ないでしょう。
nA
RMS
RMS
一方、1M Ω を 0.5 μ A で測定する場合 8% の影響になります。このように、高電圧線路からの静 電結合は高抵抗測定において注意すべきで、配線および測定対象を静電シールドすることが有効です RM S (図 1)。
る場合、こ 視しても差
場合 0.38% 電圧線路か て注意すべ ールドする
蛍光灯
図 1 高電圧配線の近くでは静電シールド
図 1. 高電圧配線の近くでは静電シールド
ます。ターン数の大きなトランスやチョークコイルか す。磁界により誘起される電圧は、距離や面積に影響 0 cm 離れた、10cm2 のループにはおよそ 0.75 μV の
17 大電流線路からの電磁結合
大電流線路からは磁界が発生しています。ターン数の大きなトランスやチョークコイルからは、更に 大きな磁界が放出されます。磁界により誘起される電圧は、距離や面積に影響されます。1 A の商用 電源線から 10cm 離れた、10cm2 のループにはおよそ 0.75 μ V の電圧が発生します。
v= =
dφ dt
=
d μ0 IS dt
2πr
=
4πr ⋅10-7fI r
4πr⋅10-7⋅ 60Hz⋅ 0.001m2 ⋅ 1ARMS 0.1m
= 0.75μVRMS
1m Ωの抵抗器を 1 A で測定する場合、その影響は 0.07% です。片や高抵抗測定では、検出電圧を 大きくしやすいのでそれほど問題にはなりません。 電磁結合の影響は、ノイズを発生するラインと抵抗測定の電圧検出配線を離し、それぞれをツイスト する事が有効です(図 2) 。
】※社外持ち出し禁止
いとき
で測定する場合、その影 や高抵抗測定では、検出 のでそれほど問題には
イズを発生するラインと 線を離し、それぞれをツ とが有効です ( 図 2)。 2 大電流配線の近くではツイスト 図 2.図大電流配線の近くではツイスト
策
して リー 取り うに、 線を 象を する
でな 同様 です。 囲の し、高 施す
フェライトコア
図 3-1.
対策 発生するラインと し、それぞれをツ 18 策として フェライトコア 測定リー 効です ( 本器での誘導ノイズ対策 図 2)。 アを取り総じて、図 3 のように、シールドされた 4 本の配線をツイストし、測定対象およびシールドを Source B 端子へ接続してください。図 3 の配線は、本器付属の 9287-10 クリップ形リードと構造 のように、 図 2. 大電流配線の近くではツイスト の配線をは異なりますが、測定に影響はありません。 また、本器の対策だけでなく、ノイズ源に対しても同様に対策することが大切です。 定 対 象 をノイズ源となりうる周囲の大電流配線はツイストし、高電圧配線はシールドを施すとより効果的です。 図 3-1. ルドする フェライトコア
だ けで な 、ても同様 大切です。 る周囲の トし、高 ドを施す
SOURCE B SENSE B
SENSE A
図 3-1.
SOURCE A
図 3 本器でノイズ対策
。
図3-2. 本器でのノイズ対策
源に起因する場合 誘導ノイズが商用電源に起因する場合
商用電源に起因する誘導ノイズは、商用電源ラインや電源コンセントからだけでなく、蛍光灯や家電 誘導ノイズは、商用電源ラ 製品からも発生しています。商用電源に起因するノイズは使用している商用電源の周波数に依存し、 トからだけでなく、蛍光灯 50 Hz あるいは 60 Hz の周波数で発生します。 生しています。商用電源に 本器の積分時間は、 50 Hz(本器でのノイズ対策 20ms) / 60 Hz(16.6ms ) の整数倍のため、ノイズの影響をうけにくくなっ 図3-2. ています ( 図 4)。それ以外の周波数成分のノイズが重畳されるような状況では、充分なノイズ対策を 使用している商用電源の周 施し、アベレージ機能をご利用ください。 Hz あるいは 60 Hz の周波 する場合
因するノイズの影響を低減 ズは、商用電源ラ 電源ノイズが重畳された測定信号 は積分時間を電源周期の整 けでなく、蛍光灯 図 4. 商用電源に起因するノイズ られます ( 図 4)。 ます。商用電源に は FAST、MED、SLOW の いる商用電源の周 抗あるいは低抵抗の測定では、測定値が安定しない場合があります。そ いは 60 Hz の周波 ードを遅くするか、ノイズ対策を充分に施してください。 積分時間 定が 60 Hz のまま電源周波数 50 Hz の地域で使用すると積分時間を イズの影響を低減 理想的な測定信号(直流) も測定値がふらつきます。本器の電源周波数設定を確認してください。 間を電源周期の整 図 4. 商用電源に起因するノイズ 図 4 商用電源に起因するノイズ ( 図 4)。
、MED、SLOW の 低抵抗の測定では、測定値が安定しない場合があります。そ くするか、ノイズ対策を充分に施してください。 Hz のまま電源周波数 50 Hz の地域で使用すると積分時間を
チョーク ) を挿入する で絶縁すると効果があります。ただし、絶縁前後で インピーダンスの高いものを選択し、複数入れるほど 効果が薄らぐ場合がありますので注意してください。 2 クリップ形リードによる複数個所の接触
4 端子法では、図 5 のように遠端から測定電流を流し、電流分布が一様になった内側で電圧を検出す るのが望ましいとされています。
箇所の接触 果が得られます。 スで絶縁すると効果があります。ただし、絶縁前後で (電流発生) SOURCE B,SOURCE (SOURCE A)(電流検出) 、効果が薄らぐ場合がありますので注意してください。 測定電流を流
圧を検出する
数箇所の接触
ら測定電流を流 電圧を検出する
SOURCE B, (SOURCE A)(電流検出) SENSE B, (SENSE A)(電圧検出) SENSE 図 5 理想的な 4 端子法 図 7. 理想的な4端子法
SOURCE B, (SOURCE A)(電流発生) リップ形リー 測定の利便性から、HIOKI 9287-10 4 端子プローブの先端はギザギザに加工してあります。 す。クリップ クリップ個所を拡大すると、図 6 のように測定電流は複数個所から流れ出て、電圧も複数個所から検 SENSE B, (SENSE A)(電圧検出) 電流は複数箇 出することになります。このとき測定値は接触した幅の不確かさを持つことになります。 検出すること 図 7. 理想的な4端子法 た幅の不確か
SOURCE(電流発生)
SOURCE B, (SOURCE A)(電流発生) リップ形リー ます。クリップ SENSE B, (SENSE A)(電圧検出) 定電流は複数箇 図 8. L2101 クリップ形リードを ら検出すること 使った測定 した幅の不確か
ード線抵抗を 、一方クリッ 0 mm (10%) れらが原因で 点接触で測定
リード線抵抗を m、一方クリッ 10 mm (10%)
SENSE B, (SENSE A)(電圧検出) SENSE 110 mm 9287-10 4クリップ形リードを 端子プローブを使った測定 図 8.図 6L2101 使った測定 100 mm
110 mm クリップ
19
SENSE B, (SENSE A)(電圧検出)
20 図 8. L2101 クリップ形リードを 使った測定 また、図 7 のように約 100 mm のリード線抵抗を測る場合、クリップの内側は 100mm、一方クリッ プの外側は 110 mm あり、測定値は 10 mm(10%)の不確かさを持つことになります。これらが 原因で測定値が安定しない場合は、なるべく点接触で測定すると安定性が高まります。
リード線抵抗を m、一方クリッ 10 mm (10%) これらが原因で く点接触で測定
110 mm 110 mm
100 mm 100 mm
クリップ クリップ
図 9. 約100100 mm のリード線抵抗を 図7 約 mm のリード線抵抗を測る場合 測る場合
3
測定対象に幅や厚みがある場合
測定対象が板やブロックなどのように幅や厚みを持っている場合は、クリップ形リードやピン形リー ドでは正確な測定が難しくなります。これらを使用した場合、接触圧や接触角度により測定値は数 % ∼数十 % も変動することがあります。 たとえば W300 L370 t0.4 の金属板を測定した場合、同じ個所を測っても 0.2 mm ピッチのピン形リード 1.1m Ω 0.5 mm ピッチのピン形リード 0.92 ∼ 0.97m Ω 9287-10 クリップ形リード 0.85 ∼ 0.95m Ω と測定値は大きく異なります。 この原因は、プローブと測定対象の接触抵抗などではなく、測定対象の電流分布にあります。
0.4 mΩ
る場合 板を測定した
電流注入
ように幅や厚みを 図 10. 金属板の等電位線 下回るような電流検 Ω は、クリップ形リー mm× t0.4 mm) ~ 0.97 mΩ (W300 mm × L370 0.1 mΩ 定が難しくなりま 5 mΩ 0.2 mΩ 触圧や接触角度によ ∗ 端点に1 A の電流を注入し、 50 μV ごとに 0.3 mΩ 動することがありま 等電位線をプロット 0.4 mΩ
配線板に実装 の金属板を測定した 、電流検出抵 しても所望の
電流注入
( W300 mm 金属板の等電位線 L370 mm t 0.4 mm) 図 10. 1.1 mΩ * 端点に 1A の電流を注入し、50μV ごとに等電位線をプロット 0.92 ~ 0.97 mΩ (W300 mm × L370 mm× t0.4 mm) 図 8 金属板の等電位線 触抵抗などで ~ 0.95 mΩ
。
∗ 端点に1 A の電流を注入し、 50 μV ごとに
等電位線をプロット 図 8 は金属板の等電位線をプロットした例です。ちょうど天気予報の気圧配置図と風の関係に似たよ うに、等電位面の間隔が密な個所は電流密度が高く、疎な個所は電流密度が低くなっています。この 図から、電流の注入点付近は、電位勾配が大きくなっていることが確認できます。これは、電流が金 属板に広がっていく最中であり、電流密度が高くなっているためです。このため、電圧検出端子を電 流注入点付近に配置すると、わずかな接触位置の違いで測定値が大きく変わってきてしまいます。 このような影響を避けるためには、電流注入点の内側で電圧を検出することが望ましいとされていま す。概して、測定対象の幅(W )あるいは厚み(t )以上内側であれば、電流分布は一様になってき ていると考えられます。図 9 のように、SOURCE 端子は SENSE 端子から 3W あるいは 3t だけ内側 に配するのが好ましいでしょう。
リント配線板に実装 るため、電流検出抵 した例です。ちょうど天気予報の気圧配置図と風の で測定しても所望の 密な箇所は電流密度が高く、疎な箇所は電流密度が
の注入点付近は、電位勾配が大きくなっていること 象の接触抵抗などで 板に広がっていく最中であり、電流密度が高くなっ あります。 端子を電流注入点付近に配置すると、わずかな接触 ロットした例です。ちょうど天気予報の気圧配置図と風の てしまいます。
間隔が密な箇所は電流密度が高く、疎な箇所は電流密度が 、電流の注入点付近は、電位勾配が大きくなっていること 流注入点の内 SOURCE A B SENSE B B SOURCE A A SENSE A B が金属板に広がっていく最中であり、電流密度が高くなっ されていま 圧検出端子を電流注入点付近に配置すると、わずかな接触 は厚み (t ) の わってきてしまいます。
様になってき
W
3W, 3t 以上
3W, 3t 以上
は、電流注入点の内 SOURCE B SENSE B SENSE A SOURCE A t しいとされていま CE 端子から あるいは厚み (t ) の W 図 9 測定対象に幅や厚みがある場合のプロービング位置 が好ましいで 布は一様になってき 図 11. 測定対象に幅や厚みがある 3W, 3t 以上 3W, 3t 以上
SOURCE 端子から するのが好ましいで
t
場合のプロービング位置
図 11. 測定対象に幅や厚みがある 場合のプロービング位置
を持っています。銅線を手で持つだけで測定対象の
21
22
4
測定対象の温度が安定しない
5
測定対象が温まる
銅線の抵抗は約 0.4%/ C の温度係数を持っています。銅線を手で持つだけで測定対象の温度が上昇し、 抵抗値も上昇します。また、手を離すと温度が下がり、抵抗値も下降していきます。巻線の絶縁ワニ ス処理後は巻線温度が著しく上昇していて、この場合も抵抗値は高めになります。測定対象の温度が プローブと異なると、熱起電力も発生し誤差の原因となります。なるべく測定対象の温度が室温に馴 染んでから測定してください。
本器の測定対象への最大印加電力は、下記のとおりです。 熱容量の小さな測定対象は発熱して抵抗値が変わる場合があります。 300m 3 レンジ[Ω] 3m 30m 測定電流[A] 1 300 m 100 m 最大電力 [W] 3.5 m 35 m 31.5 m 3.5 m 35 m
6
トランスやモータを測定している
7
大きなトランスやモータを測定している
8
4 端子測定になっていない
30 10 m 3.5 m
300
3k 1m 0.35 m 3.5 m
30k 100 μ 350 μ
300k 5μ 8.75 μ
3M 500 n 875 n
トランスの空き端子にノイズが入ったり、モータの軸が動いたりすると、測定している巻線に電圧が 誘導されて測定値がふらつく場合があります。トランスの空き端子の処理やモータの振動に注意して ください。
大型のトランスやモータなど大きなインダクタンス成分を持った(Q が高い)測定対象を測定すると 測定値がふらつくことがあります。本器は測定対象に定電流を流して測定していますが、一般に無限 大のインダクタンスに対して安定な定電流源を作ることはできません。大きなインダクタンスに対し ても安定な定電流源は応答時間が犠牲になります。大きなトランスやモータを測定して抵抗値がふら つく場合には弊社にご相談ください。
4 端子法による測定は、測定対象に接触する部分まで 4 本のプローブで接触する必要があります。図 11 のように測定すると、プローブと測定対象との接触抵抗も含めて測定してしまいます。 接触抵抗は金メッキ同士でも数 m Ω、Ni メッキ同士で数十 m Ωあります。 数 k Ω の抵抗測定であれば問題なさそうですが、プローブの先端が焦げて(酸化)きたり汚れてき たりすると、接触抵抗は k Ωのオーダにもなることは稀ではありません。 正確な測定のためには、測定対象に接触する部分まで確実に次ページの図 12 の 4 端子法にしてくだ さい。
する部分まで 4 本の
付
19
A ッキ同士でも数 mΩ、NiSOURCE メッキ同士で数十 SENSE A 付録 7 測定値が安定しないとき 。【社内用サンプル】※社外持ち出し禁止 付 19 SENSE B SOURCE B 測定であれば問題なさそうですが、プローブ 付録 7 測定値が安定しないとき 図 12. 2 端子測定 測定対象との接触抵 ( 酸化 ) きたり汚れてきたりすると、接触抵 (9) 4 端子測定になっていない ダにもなることも稀ではありません。 まで 4 本の 4 端子法による測定は、測定対象に接触する部分まで 4 本の Ni メッキ同士で数十 SOURCE A
SOURCE SENSE めには、測定対象に接触する部分まで確実に SENSE B SENSE SOURCE B 法にしてください。 SOURCE 図 12 のように測定すると、 プローブと測定対象との接触抵
プローブで接触する必要があります。 SENSE A
うですが、プローブ
との接触抵 抗も含めて測定してしまいます。 図 12. 2 端子測定 たりすると、接触抵
接触抵抗は金メッキ同士でも数 mΩ、Ni メッキ同士で数十 mΩ あります。 はありません。 同士で数十 数 kΩ の抵抗測定であれば問題なさそうですが、プローブ の先端が焦げて ( 酸化SOURCE ) きたり汚れてきたりすると、 接触抵 A SENSE A 抗が kΩ のオーダにもなることも稀ではありません。 する部分まで確実に 、プローブ SENSE B 図 12. 2 端子測定 図 SOURCE B と、接触抵 正確な測定のためには、測定対象に接触する部分まで確実に 図 13 の 4 端子法にしてください。 ん。
A A B B
SOURCE SENSE SENSE SOURCE
23
A A B B
図 12. 2 端子測定
SOURCE A 13. 4 A端子測定 SENSE SENSE B SOURCE B
SOURCE A 9 電流検出抵抗器(シャント抵抗器)の測定 出抵抗器(シャント抵抗器)の測定 SENSE A
まで確実に 2 端子構造の電流検出抵抗器をプリント配線板に実装して使用する際には、配線抵抗の影響を避ける SENSE B 電流検出抵抗器をプリント配線板に実装して SOURCE B ために、図 13 のように電流配線と電圧検出配線を分離します。電流が検出抵抗器に一様に流れるよ 図 13. 4 端子測定 、配線抵抗の影響を避けるために、図 14 の うにするため、電流配線は電極と同じ幅だけ確保し、さらには電極の近傍では配線が曲がらないよう に工夫する必要があります(図図 14) 。 と電圧検出配線を分離します。 電流が検出抵 13. 4 端子測定 一方、電流検出抵抗器の検査には、一般的にワイヤープローブが利用されます(図 15) 。この場合、 れるようにするため、 電流配線は電極と同じ (10))電流検出抵抗器(シャント抵抗器)の測定 測定電流は注入点(SOUCE B)から徐々に電流検出抵抗器内に広がり、 再びプローブの一点(SOURCE さらには電極の近傍で配線が曲がらないよう 図 14. プリント配線板に実装 2 端子構造の電流検出抵抗器をプリント配線板に実装して A)に戻ってきます(図 16)。電流注入点(SOUCE A、SOURCE B)は電流密度が高く、その近く 使用する際には、配線抵抗の影響を避けるために、図 14 の された電流検出抵抗器 があります(図 15)。一方、電流検出抵抗器 に電圧端子(SENSE A、SENSE B)を配置すると、実装状態の抵抗値に比べて高くなる傾向にあり 抵抗器)の測定 ように電流配線と電圧検出配線を分離します。電流が検出抵 ます(図 17) 。 13. 4 端子測定 般的にワイヤープローブが利用されます(図 図 抗器に一様に流れるようにするため、電流配線は電極と同じ ト配線板に実装して 、測定電流は注入点(SOURCE B)から徐々に電流検出抵抗器内に広がり、 幅だけ確保し、さらには電極の近傍で配線が曲がらないよう 図 14. プリント配線板に実装 された電流検出抵抗器A、 に工夫する必要があります(図 15) 。一方、電流検出抵抗器 るために、図 14 の 一点(SOURCE A)に戻ってきます(図 17)。電流注入点(SOURCE の検査には、一般的にワイヤープローブが利用されます(図 します。 電流が検出抵 )の測定 は電流密度が高く、その近くに電圧端子(SENSE A、SENSE B)を配置す 16) 。この場合、測定電流は注入点(SOURCE B)から徐々に電流検出抵抗器内に広がり、 の抵抗値に比べて高くなる傾向にあります(図 18) 。。電流注入点(SOURCE A、 再びプローブの一点(SOURCE A)に戻ってきます(図 17) 流配線は電極と同じ に実装して SOURCE B)は電流密度が高く、その近くに電圧端子(SENSE A、SENSE B)を配置す 図 13. プリント配線板に実装された電源検出抵抗器 線が曲がらないよう 図 14. プリント配線板に実装 18)。 、図電圧検出 14 の ると、実装状態の抵抗値に比べて高くなる傾向にあります(図 電圧検出された電流検出抵抗器 方、電流検出抵抗器 流が検出抵 電圧検出
電圧検出
が利用されます(図 電極と同じ URCE B)から徐々に電流検出抵抗器内に広がり、 らないよう 図 14. プリント配線板に実装 された電流検出抵抗器 戻ってきます(図 17)。電流注入点(SOURCE A、 検出抵抗器 れます(図電流 近くに電圧端子(SENSE A、SENSE B)を配置す )から徐々に電流検出抵抗器内に広がり、 なる傾向にあります(図 18)。 ます(図 17)。電流注入点(SOURCE A、 付 導体 電極 B)を配置す 抵抗体 電極 導体 圧端子(SENSE A、SENSE 検出 録 パターン パターン 付 あります(図 18) 。 図電極 図 15. 16. 検査状態のプロービング 15. 実装状態での電流の流れ 14. 導体 電極 抵抗体
パターン ン 図 15. 実装状態での電流の流れ
録
図 16. 検査状態のプロービング
【社内用サンプル】※社外持ち出し禁止 付 20
24
SOURCE A
電流プローブ
SOURCE B
SENSE A
SENSE B
電圧プローブ 図 16. 17. 検査状態の電流の流れ
検査状態の抵抗値
付録 7 測定値が安定しないとき
実装状態の抵抗値 図 17. 18. 実装状態と検査状態の差
プリント基板の短絡位置の検出
25
付録 9 プリント基板の短絡位置の検出 8. プリント基板の短絡位置の検出 コンパレータの REF%比較機能を使ってプリント基板の短絡位置の推測に役立ちま
コンパレータの REF%比較機能を使ってプリント基板の短絡位置の推測に役立ちます。 (部品が未実 す。(部品が未実装のもの) 装のもの) X とパターン Y が短絡しているとします。 下記に示すようにパターン 下記に示すようにパターン X とパターン Y が短絡しているとします。
SOURCE A と SOURCE B をそれぞれのパターンに接続します。 11 SOURCE A と SOURCE B をそれぞれのパターンに接続します。 A をASOURCE A の近くに、SENSE を①の場所に接続します。 SENSE を SOURCE A の近くに、BSENSE B を①の場所に接続します。 22 SENSE B を①、②、③、④と移動しながら測定値を読みます。抵抗値の高い部分は、短絡 33 SENSE SENSE B を①、②、③、④と移動しながら測定値を読みます。抵抗値 位置から遠いことを意味します。SOURCE B 端子、SENSE B 端子を移動させながら、短
の高い部分は、短絡位置から遠いことを意味します。SOURCE B 端子、
絡箇所を類推してください。
SENSE B 端子を移動させながら、短絡箇所を類推してください。
例 例 ① 20m Ω ①11m 20mΩΩ ② ③ ②10m 11mΩΩ ④ 10m Ω
③ 10mΩ
④ 10mΩ 以上の測定値から③の付近で短絡していることが推測できます。
以上の測定値から③の付近で短絡していることが推測できます。
① SENSE B
② ③ ④
パターン X
SOURCE B
i
SOURCE A SENSE A
付 26
SENSE B
短絡部分 パターン Y
26
測定リードを自作する
9. 測定リードを自作する 付録 10 測定リードを自作する
1
弊社の測定リードのケーブル部はシールドされています。 弊社の測定リードのケーブル部はシールドされています。 測定リードをお客様で作成する場合は、次の点に注意してください。 測定リードをお客様で作成する場合は、次の点に注意してください。
2
シールド
(赤) (黒)
SENSE(V)
SENSE ▶ (赤) SOURCE SENSE ▶ (黒) SOURCE
SOURCE SENSE(V) SOURCE
3 4
総合シールド
シールド(SOURCE A(赤)と接続)を行ってください。
ケーブル長は 5 m以内としてください。(線材の抵抗は 100mΩ/m 以内)
シールド(SOURCE A(赤)と接続)を行ってください。 3m Ω レンジと 30mΩ レンジ(測定電流 1 A)では、SOURCE 端子における往復の抵 ケーブル長は 5 m以内としてください。 (線材の抵抗は 100m Ω /m 以内) 500m 以内にしてください。 抗値を Ω 3m Ω レンジと 30m Ω レンジ(測定電流 1 A)では、SOURCE 端子における往復の抵抗値を
500m Ω以内にしてください。 重要 9287-10 のクリップ部分を切り離して使用する場合、SENSE A(赤)、SENSE B 重要、SOURCE B(黒)のシールド線と心線が触れないように注意してください。 (黒)
5 6
9287-10 のクリップ部分を切り離して使用する場合、SENSE A(赤) 、SENSE B(黒) 、SOURCE B(黒)のシールド線と心線が触れないように注意してください。
7 8
芯線
9
シールド線
10 付録 索引 付 27
27
10. 測定リード(オプション)について オプション
RM3548 には次のオプションがあります。お買い求めの際は、お買い上げ店(代理店)か最寄りの 営業所にご連絡ください。 ❑ 9287-10 クリップ形リード
先端がクリップ形のリードです。クリップするだけで 4 端子 測定ができます。 2 また - プローブ間:約 130 mm コネクタ -2 また:約 750 mm クリップ可能径:約φ 0.3 ∼ 5.0 mm 130 mm
❑ 9467 大径クリップ形リード
750 mm
比較的太い棒状の接触部をもつ測定対象物 をクリップできます。クリップするだけで 4 端子測定できます。 2 また - プローブ間:約 300 mm コネクタ -2 また:約 880 mm 最大クリップ径:約φ 28 mm
280 mm
910 mm
測定対象に押し当てて測定できます。ピンを平行に並べた形 状をしています。9465-10 に比べてピン間隔が広いため、 電流分布の影響を受けづらくなります。 2 また - プローブ間:約 100 mm(赤) 、最大 550 mm(黒)プローブ(赤) コネクタ -2 また間:約 1660 mm 初接触圧:約 60 g 全圧縮圧:約 230 g(ストローク 3 mm)
❑ 9465-10 ピン形リード
プローブ(黒)
測定対象に押し当てて測定できます。 同軸構造で、中心が SENSE 端子、 外周が SOURCE 端子となっ ています。 2 また - プローブ間:約 100 mm(赤) 、最大 550 mm(黒) コネクタ -2 また間:約 1660 mm 初接触圧:約 190 g 全圧縮圧:約 250 g(ストローク 1 mm)
9.15 mm
バナナプラグ(赤) SOURCE
バナナプラグ(黒) 13.5 mm
φ2.9 mm
❑ 9772 ピン形リード
4.3 mm 2.5 mm
880 mm
φ1.8 mm
SOURCE 端子がミノムシクリップ、 SENSE 端子がテストリード棒の 4 端子 リードです。プリント基板のパターン抵抗 や、SOURCE 端子と SENSE 端子を離し て測定する場合にご使用ください。 2 また - プローブ間:約 280 mm コネクタ -2 また間:約 910 mm
300 mm
φ2.7 mm φ1.27 mm
❑ 9453 4 端子リード
SENSE
28
11. 校正について 校正条件
• 環境温湿度 23 C 5 C、80%rh 以下 • 外部磁界地磁気に近い環境 • リセットにて設定初期化
校正条件
校正設備として下記をご用意ください。
抵抗測定 設備
校正点
製造者
規格型名
標準抵抗器
1m Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-1N0 相当品
標準抵抗器
10m Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-10N 相当品
標準抵抗器
100m Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-R10 相当品
マルチプロダクト校正器
3Ω
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
30Ω
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
300Ω
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
3kΩ
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
30kΩ
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
300kΩ
FLUKE 社製
5520A 相当品
マルチプロダクト校正器
3MΩ
FLUKE 社製
5520A 相当品
HIOKI
9453 4 端子リード
抵抗測定リード
校正設備として下記をご用意ください。 設備
校正点
製造者
規格型名
標準抵抗器
1Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-1R0 相当品
標準抵抗器
10Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-100 相当品
標準抵抗器
100Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-101 相当品
標準抵抗器
1kΩ
アルファエレクトロニクス社製
CSR-102 相当品
標準抵抗器
10kΩ
アルファエレクトロニクス社製
CSR-103 相当品
標準抵抗器
100k Ω
アルファエレクトロニクス社製
CSR-104 相当品
標準抵抗器
1MΩ
アルファエレクトロニクス社製
CSR-105 相当品
設備
校正点
製造者
規格型名
ダイヤル式抵抗器
30Ω∼ 300kΩ
アルファエレクトロニクス社製
ADR-6105M 相当品
ダイヤル式抵抗器
3MΩ
アルファエレクトロニクス社製
ADR-6106M 相当品
29 温度測定(サーミスタ) 設備
校正点
製造者
規格型名
マルチプロダクト校正器
25 C、2186.0 Ω
FLUKE 社製
5520A 相当品
FLUKE 社製 5520A をご用意いただけない場合は、下記の設備をご利用ください。 設備
校正点
製造者
規格型名
ダイヤル式抵抗器
25 C、2186.0 Ω
アルファエレクトロニクス社製
ADR-6105M 相当品
校正点
抵抗測定
レンジ
校正点
OVC
3m Ω
0Ω、1mΩ
ON、OFF
30m Ω
0Ω、10mΩ
ON、OFF
300m Ω(300mA)
0Ω、100mΩ
ON、OFF
300m Ω(100mA)
0Ω、100mΩ
ON、OFF
3Ω
0Ω、1Ωまたは 3Ω
ON、OFF
30Ω
0Ω、10Ωまたは 30Ω
ON、OFF
300Ω
0Ω、100Ωまたは 300Ω
ON、OFF
3kΩ
0Ω、1kΩまたは 3kΩ
OFF
30kΩ
0Ω、10kΩまたは 30kΩ
OFF
300kΩ
0Ω、100kΩまたは 300kΩ
OFF
3MΩ
0Ω、1MΩまたは 3MΩ
OFF
温度測定(サーミスタ)
25 C、2186.0 Ω
校正について
30
接続方法 接続方法
1
HIOKI RM3548 (3 m Ω ∼ 300 m Ω レンジ) SOURCE A
2
SENSE A 標準抵抗器 (4 端子構造)
SENSE B
3 4
SOURCE B
HIOKI 9453 4 端子リード
5
HIOKI RM3548 (3Ω ∼ 3MΩ レンジ)
6
Output Hi
SOURCE A SENSE A
SENSE Hi
7
5520A
SENSE Lo
SENSE B
8
Output Lo
SOURCE B
HIOKI 9453 4 端子リード
9
HIOKI RM3548
ジャック
Hi Lo
付録
φ3.5
10 5520A
索引
配線抵抗 往復 500mΩ 以下
付 31
31 重要
• 0 Ω校正の結線については、 「6. ゼロアジャストについて」 (本ユーザーズガイド p.10)を参照く ださい。 • 校正時には、十分なノイズ対策が必要です。 【社内用サンプル】※社外持ち出し禁止 付 34 ノイズが大きな状況では、測定値のばらつきやのずれが発生したり、測定異常検出機能が反応して 付録 15 校正について 測定値を表示しなくなったりします。 参照:「測定値が安定しないとき」 (本ユーザーズガイド p.16) • 0 Ω 校正の結線については、 「付録 6 ゼロアジャストについて」(p. 付 8) を参 • 電圧検出端子に、ワニ口クリップを使用しないでください。熱起電力の影響で測定値がずれる場合 照ください。 • 校正時には、十分なノイズ対策が必要です。 があります。 ノイズが大きな状況では、測定値のばらつきやずれが発生します。 標準抵抗器やダイヤル抵抗器の金属外装は、本器の GUARD 電位に接続し てください。
YOKOGAWA 製 2792 を利用して校正する場合 • 電圧検出端子に、ワニ口クリップを使用しないでください。熱起電力の影響 参照 :「付録 7 測定値が安定しないとき」(p. 付 13)
で測定値がずれる場合があります。 弊社別売の 9453 4 端子リードなどをご利用ください。 9287-10 クリップ形リードでは接続できませんのでご注意ください。 YOKOGAWA 社製 2792 を利用して校正する場合 4 端子リードをご利用ください。 クリップ形リードでは接続できませんのでご注意ください。
正
4 端子リード
誤
クリップ形リード
32
12. 困ったときは 故障と思われるときは、 「Q&A(よくあるお問い合わせ) 」を確認してから、お買上店(代理店)か最 寄りの営業所にお問い合わせください。
(お問い合わせいただくときには、巻末の「お問い合わせシート」をご記入いただくと便利です)
Q & A(よくあるお問い合わせ) 該当する項目がない場合は、お買上店(代理店)か最寄りの営業所にお問い合わせください。
一般的な項目 No 1-1
お困り事
ご確認ください
電源が入らない
考えられる原因→対策 電池残量がない
(何も表示しない)
→電池を交換してください 使用電池は
アルカリ電池以外
アルカリ電池以外は使用禁止
→アルカリ電池をご使用ください
電池残量マークが 電池残量がない 減っている
1-2 電源がすぐ切れる 表示は
APS が 点 灯 し て いる
設定画面 USB 1-3 キー操作できない
表示は
INTERVAL 表 示 点滅
→電池を交換してください APS(オートパワーセーブ機能)が動作している
→しばらく操作がないと自動的に電源が切れます。 機能を解除することもできます。
確 定 ま た は キ ャ ン セ ル 待 ち → ESC キ ー ま た は ENTER キーを押してください USB 接続中、キーは使用不可
→ USB ケーブルを抜いてください
インターバル測定中、STOP キー以外は使用不可
→ STOP キー(MEMORY キー)を長押してインター バル測定を停止してください
その他の表 表示されている 1-4
コンパレータ判定結 果が点灯しない
測定値は
表示されていない
( 数 値 ま た は oF 以外の表示)
L2105 手 元 コ ン パ 本 器 の コ ン パ 点灯
1-5 レータランプが点灯 レ ー タ 判 定 結 しない
1-6 ブザーが聞こえない
果は
消灯
判定音設定は OFF
コンパレータ機能が OFF になっている →機能を ON してください
測定値が表示されていない場合は、判定エラーとな りランプは点灯しません 接続が正しくない
→手元コンパレータランプを COMP.OUT に正しく 接続してください
→ Q&A「No.1-4 コンパレータ判定結果が点灯しな い」をご覧ください
機能が OFF になっている
→機能を ON してください
33 機能制限一覧(○:同時使用可、:同時使用不可) COMP COMP
TC
ΔT
LENGTH
RANGE 変更
○
○
○
○
TC
○
ΔT
LENGTH
○
RANGE 変更
○
○
○ ○
コンピュータとの接続に関する項目 No
2-1
お困り事 コンピュータ
に RM3548 が 表示されない
ご確認ください "USB" と表示されて 本器の表示は
いない
考えられる原因→対策 接続が確立できていません
→コネクタの挿入を確認ください
→コンピュータに他の USB メモリを挿して 認識するか確認ください
何も表示されていない → RM3548 の電源を入れてください 違うドライブを見ている
→ RM3548 のドライブを参照してください 2-2
保存データが 見当たらない
1 つも保存されていない
→ USB ケーブルをはずし、本器で保存データ をご確認ください。データがなければデータが 保存されていません。再度、データを保存して ください
ファイルを操作で きない
・ファイル名を変 えられない
・ファイルの中身 2-3
を変えられない
・ファイルを書き 込めない
・データを削除で きない
・データを切り取 れない
保存データのファイルは読み取り専用
→ファイルは一度コンピュータにコピーして から編集してください
→保存データの削除は、USB ケーブルを抜き 本器で実行ください
34 測定に関する項目 No
お困り事
ご確認ください
考えられる原因→対策
ノイズの影響を 受けている可能性がある クリップ形リード
測定リードは
途中から 2 端子配線 幅や厚みがある
→本ユーザーズガイド 7(1)をご覧ください (p. 16)
→本ユーザーズガイド 7(2)をご覧ください (p. 19)
→本ユーザーズガイド 7(8)をご覧ください (p. 22)
→本ユーザーズガイド 7(3)をご覧ください (p. 20)
温度が安定していない →本ユーザーズガイド 7(4)をご覧ください (作りたて、開梱したて、 (p. 22) 手で持つなど) 測定対象は
熱容量が小さい トランス
→本ユーザーズガイド 7(5)をご覧ください (p. 22)
測定電流が安定する前に測定をしている
→ディレイを長くしたり、OVC を OFF にして ください
モータ、チョークコイル、測定電流が安定する前に測定をしている 3-1
ソレノイド
測定値が
安定しない ON TC は
Z2002 温度センサの配置が適切でない
→ Z2002 温度センサを測定対象に近づけてくだ さい
→ Z2002 温度センサに風が当たらないようにし てください
OFF OVC は
→ディレイを長くしてください
OFF
室温が安定しないなど、温度により測定対象の抵 抗値が変化している
→温度補正(TC)を ON にしてください 熱電力の影響を受けている
→ OVC を ON にしてください
測定リードがつながっていない
→測定リードを奥まで挿入してください →測定リードを交換してください
(自作測定リードの場合)接触抵抗が大きすぎる
その他
→接触圧を上げてください
→プローブ先端を清掃・交換してください (自作測定リードの場合)配線抵抗が大きすぎる →配線を太く短くしてください
ON
3-2
測定値が予想 ゼロアジャスト される値から は ずれている
ゼロアジャストが正しくない
→もう一度ゼロアジャストをしてください • 2 端子測定での配線抵抗の影響を受けている
OFF
→ゼロアジャストしてください • 熱起電力の影響を受けている
→ OVC 機能を使用してください Q&A「No.3-1 測定値が安定しない」もご確認ください
35 No
お困り事
ご確認ください
考えられる原因→対策 測定リードが断線している
→測定リードを交換してください (自作測定リードの場合)接触抵抗が大き すぎる
-----
→接触圧を上げてください
→プローブ先端を清掃・交換してくださ
測定値が表示されない 3-3
(測定値異常の表示に ついては RM3548 取扱説明書 p. 40 も 参照ください)
い
測定値は
(自作測定リードの場合)配線抵抗が大き すぎる
→配線を太く短くしてください oF
何も表示されていない
測定レンジが低い
→高抵抗レンジにするかオートレンジに してください
オートレンジが確定しない
→ Q&A の「No.3-4 オートレンジが確定 しない」をご覧ください
測定電流が安定する前に測定をしている 3-4
オートレンジ
測定対象は
トランス、モータ
→レンジを固定して測定してください →ディレイを長くしてください
→ OVC を OFF にしてください
が確定しない ノイズの影響を 受けている可能性がある
→ 7(1)をご覧ください
(本ユーザーズガイド p. 16) 結線に問題がある
3-5
3-6
ゼロアジャスト できない
オートホールドされない
ゼロアジャスト する前の測定値 が
測定値が (ホールドが解除されない)
各レンジフルスケールの →もう一度正しい結線でゼロアジャスト 3%を超えている、
し直してください。自作ケーブルなどで
または測定異常になって 抵抗値が高い場合は、ゼロアジャストで いる
安定しない
変化しない
きませんので、配線抵抗を低く抑えるよ うにしてください。
Q&A「No.3-1 測定値が安定しない」を ご確認ください
レンジがあっていない
→適切なレンジまたはオートレンジにし てください。
お問い合わせいただくときには、 「お問い合わせシート」をご記入いただくと便利です。 36 お問い合わせいただくときには、 「お問い合わせシート」をご記入いただくと便利です。 お問い合わせいただくときには、 「お問い合わせシート」をご記入いただくと便利です。
お問い合わせシートの活用例 お問い合わせシートの活用例 お問い合わせシートの活用例
お問い合わせシートを見ながらお電話をいただく。 •• お問い合わせシートを見ながらお電話をいただく。 • お問い合わせシートを見ながらお電話をいただく。
FAX にて送信していただく。 お問い合わせシートを •• お問い合わせシートを FAX にて送信していただく。
にて送信していただく。 お問い合わせシートを ••• お問い合わせシートを E-mailFAX に添付して送信いただく。 E-mail に添付して送信いただく。 お問い合わせシートを • お問い合わせシートを E-mail に添付して送信いただく。
お問い合わせシートは弊社ホームページ(http://www.hioki.co.jp)からデータをダウンロードする
1
2
お問い合わせシートは弊社ホームページ(http://www.hioki.co.jp)からデータをダウ ことも可能です。
3
形名とバージョン 形名とバージョン 形名とバージョン 形名とバージョンは起動時に画面に表示されます。 形名とバージョンは起動時に画面に表示されます。 形名とバージョンは起動時に画面に表示されます。
4
お問い合わせシートは弊社ホームページ(http://www.hioki.co.jp)からデータをダウ ンロードすることも可能です。 ンロードすることも可能です。
5 形名 形名形名 バージョン バージョン バージョン
製造番号 製造番号 製造番号
本器背面に記載されています。 本器背面に記載されています。
6
7
8
本器背面に記載されています。
9
10
付録
索引
製造番号
製造番号 製造番号
37 お問い合わせシート<測定用> 年 月 日 ご芳名 ご使用製品の形名 RM3548,バージョン お電話番号 製造番号 E-mail HIOKI 対応者名
1. 期待していた動作
・測定対象と接続方法
2. 期待していた動作との違い
❐ 無 ❐ Z2002 温度センサ ❐ その他( )
❐ 2 端子接続 ❐ 測定対象に 4 端子で接触 ❐ その他( ) ・他の機器の使用
❐ 値がふらつく Ω ∼ Ω ❐ 値が異なる 期待する値 Ω 実際の表示 Ω ・機器の設定など(表示画面の写真でも可) ❐ 値を表示しない 画面に と表示 測定レンジ ❐ AUTO ❐ Ωレンジ 2. 期待していた動作との違い 温度補正 ❐ ON 温度係数 ppm/℃ ・測定器の使用状態(例:4 年間、週 2 時間使用) 基準温度 ℃ ❐ OFF ❐ 年間使用(週 時間) 温度換算 ❐ ON k / ❐ その他( ) ・測定対象(例:パルストランス、モータの巻線) 初期温度 ℃ ❐ OFF OVC ❐ ON ❐ OFF ・測定リードは、 ❐ OFF ❐ HIOKI をそのまま使用 アベレージ ❐ ON( 回) ディレイ ❐ 初期設定 / ❐ 変更 ms ❐ HIOKI を改造 電池残量 ❐ 点灯 ❐ 点灯 ❐ 自作 ❐ 点灯 ❐ 点灯 ❐ シールド有 /❐ シールド無 使用電池 ❐ 単三アルカリ電池 配線抵抗 片道 mΩ ❐ その他( ) 長さ 片道 m
測定対象の形状 / 測定の様子 / システムの構成
<図や写真などでご説明いただくと現状把握がスムーズになります。別紙でも構いません>
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※このカタログの記載内容は 2013 年 6 月 5 日現在のものです。 ※本セールスガイド記載の仕様、価格等はお断りなく改正・改訂することがありますが、ご了承願います。 ※お問い合わせは最寄りの営業所または本社販売企画課(TEL 0268-28-0560 FAX 0268-28-0569 E-mail : info@hioki.co.jp)までお願いいたします。 ※輸出に関するお問い合わせは外国営業課(TEL 0268-28-0562 FAX 0268-28-0568 E-mail : os-com@hioki.co.jp)までお願いいたします。
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