街の小枝は人の幹
Oct.2013 - Nov.2013 Higashiyama, Kyoto Apartment
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人と人の関係には様ざまなかたちがある . 毎朝顔を合わせる家族 , いつもいっしょにいる親友 , すれ違うと声をかけてくれる先輩 , 近所のカフェの店員 , 毎日同じ電車に乗っている人 , さっき道ですれちがった人 . これらの疎密には大きな差はあっても , 空間を共有したならばその
空気
はきっと残っている .
街の中にはそんな関係があふれている .
その関係を建築に引き込む .
街の中での人と人の出会いと , その拡がりを可視化する . この建築は 街の機微を縮小したものでもあり , 人の機微を拡大したものでもある . 人と人のつながり , 出会いが街へと溶け出していくとき , この建築はその橋渡しとして機能するであろう .
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site plan 1/400 27
Diagram 1
:
街 → 建 築
街の機微を少し縮小して , 抽象化する .
敷地内に public な空間を挿入する .
public space から private な壁を
壁が曲がることで壁と壁がぶつかり ,
この空間は街から見ると路地 ,
それぞれ延ばしていく .
private な空間につながりが生まれて
建築から見ると大路となる .
これらは建築から見た小路にあたる .
建築から見た路地が作られていく .
Diagram 2
:
人 → 建 築
人の機微を少し拡大して , 具体化する .
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住人はひとりひとつの壁に住む .
壁には廊下や小さな部屋がよりそう .
壁と壁 , 人と人が出会うところには
この壁は建築から見ると路地であり ,
この空間はそれぞれの住人たちの
semi-private space が生まれる .
住人から見ると自身のメタファーとなる .
private space となる .
これは住人どうしのつながりのメタファーと呼べる .
街と人が織り成す 出会いと触発のフラクタルの つなぎ目となる建築が生まれる .
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A
B
5
2
2
C
10
10
2
9
6 9
10
2 1
7 8
1
大アトリエ
2
アトリエ
3
寝室
4
大ダイニング
5
リビングルーム
6
キッチン
7
バスルーム
8
W.C.
9
クローゼット
10
小さな作業スペース
9
4
10 10
6
9
5
10
10
9
3 2 9
9 10
2
9
9
A
B
C
GL+3600 plan 1/200 30
2 5
3
10
F
9
2
10
1
2
E
10
2 2
5
アトリエ
3
寝室
4
大ダイニング
5
リビングルーム
6
キッチンダイニング
7
バスルーム
8
W.C.
9
クローゼット
10
小さな作業スペース
10
2 10
大アトリエ
2
E
9
4
D
F
1
D
3
9
GL+6200 plan 1/200 31
west elevation 1/200
south elevation 1/200 32
A-A section 1/200
D-D section 1/200 33
B-B section 1/200
E-E section 1/200 34
C-C section 1/200
F-F section 1/200 35
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街の小枝は人の幹 38