Yoshihito Nakano's Portfolio for 2017-2020 in Japanese

Page 1

wonder architecture

yoshihito nakano tezuka lab 2017 - 2019


1


中野慶仁

YOSHIHITO NAKANO

TIMELINE 1998

AWARD

埼玉県蕨市に産まれる

B1

週末住宅

学内 1 位

神奈川県横浜市桜木町で過ごす

B2

木造住宅

学内上位

2005

神奈川県茅ヶ崎市で過ごし始める

コミュニティセンター

学内 1 位

2017

神奈川県立鶴嶺高校を卒業する

集合住宅

学内上位

カフェ

福島加津也賞

手塚貴晴研究室配属

キャンパス

学内 2 位

東京都市大学工学部建築学科を卒業する

サードプレイス

学内上位

小学校

学内 1 位

自由が丘再開発

学内上位

卒業設計

学内 1 位(蔵田賞) 山梨知彦賞(学外賞)

東京都市大学工学部建築学科に入学する 2021

B3

東京都市大学大学院総合理工学研究科建築都市専攻に入学する

SKILL app action

B4

冨永美穂賞

建築新人戦 100 選

遠藤克彦賞

autocad/rhinoceroce/flowdesigner

高塚章夫賞(学内賞)石田有作賞(学内賞)

photoshop/illustrator/indesign

赤れんが全国卒業設計展 3 位

make model/sketch/guitar/snowboard/hitchhike

JIA 東京都卒業設計展 3 位

ADDRESS e-mail

yoshihito.tennis@gmail.com

tell

080-4788-2511

金沢歴史的コンペティション 4 位 M1

仮設的建築

学内 2 位

能作淳平賞

不気味な家

学内 2 位

ムトカ 村山徹賞

プレゼン賞

CONTENTS

STATEMENT

P3

小学校

子供の重箱 / 教室のない学校

title

wonder architecture = sense of wonder = thaumazein

P 29

キャンパス

斜めは谷底を望みたい / 谷底を望む積層建築

text

私は身近な生活の中に、 「本質」を発見することができ、その「本

P 53

サードプレイス

癒賑折衷 / 過去と未来を折り込む

質」が人を豊かにすると考えている。だから、環境や人との対話

P 69

カフェ

魅惑の地脈 / 脈に誘われるくつろぎ

の中で常に「本質に繋がる驚き」を探している。この「驚きの感覚」

P 81

集合住宅

sense of wonder/ 光風を捕まえる家

を常に受ける続ける建築を作りたいと考えている。

P103

コミュニティセンター

路地と表層 / 線状路地の反復

P109

木造住宅

高床下生活 / 土間と高床に住む

P115

週末住宅

風をあつめて / 海を見渡す別荘

2


小学校 / 教室のない学校

こどもの重箱 TOKYO, HARAJUKU 2019



かなでるポケット

みるポケット 3 年クラスホール

つくるポケット

給食場

トイレ

たべるポケット

つくるポケット

トイレ みるポケット

保健室

図工室

2 年クラスホール

凹凸図書室

職員用トイレ

かなでるポケット

つくるポケット

みるポ 理科室

1 年クラスホール

凹凸図書室

たべる

カフェ

トイレ

印刷室 凹凸図書室 エントランス 校長室

職員室

放送室

会議室

5

トイレ

女子更衣室

男子更衣室


グラウンド

ポケット

るポケット

体育倉庫

体育館

6

ステージ

広場


テラス

下部吹抜

つくるポケット

6 年クラスホール 家庭科室

テラス

たべるポケット

かなでるポケット

みるポケット

下部吹抜

5 年クラスホール テラス

音楽室 つくるポケット

テラス たべるポケット

かなでるポケット

みるポケット 4 年クラスホール

テラス

7

つくるポケット

たべるポケット

下部吹抜


テラス

プール

8


家庭科室

3 年クラスホール

9

図工室

5 年クラスホール

2 年クラスホール

凹凸図書室


つくるポケット

テラス

凹凸図書室

10

校長室

会議室


カフェ

11


テラス

つくるポケット

凹凸図書室

12

5 年クラスホール

凹凸図書室

音楽室

理科室

1 年クラスホール


プール

たべるポケット 体育館

13


グラウンド

ステージ

広場

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教室のない小学校 教室は普段使わない道具たちで溢れかえっている。そこで、道具に居場所を作ると、なんでもでも揃った子供部屋ができる。 子供たちは、興味を持ったものから勝手に学び始め、自分の居場所も見つける。これは学ぶためだけの教室がいらなくなる小 学校の提案である。 敷地に沿って、グリッドの教室を解体していくと、雁行したプランになる。ヒダ状に活動の領域が増えることで、部屋同士に 程よい距離感が生まれる。いつの間にか教室がなくなり、魅力的なモノにだけ囲まれた居場所が出来上がる。さらに、雁行プ ランは、一般的な長い廊下、3.4 階建ての教室、彩光条件などのヒエラルキーも解体した。そのため、低層 2 階建てでどの方 向からも光が降り注ぐ、学年が上がっても、グラウンドや特別教室にすぐアクセスが可能になった。

15


MAIN STOREET 2

access

access

MAIN STOREET 1

access

ac c

es

s

access

大人の門と子供の庭 敷地は、人と車通りの多い原宿である。そのため、職員 など大人の居場所を道沿いにして、子供はその内側に囲 う。学校の門や塀で大人たちを遠ざけるのではなく、人 の繋がりで、子供の守り育てるのである。雁行にするこ とで、誰でも使える表の入り口とは別に、グランドに出 れる裏の縁側が現れる。これにより、子供が勝手口や庭 から家に出入りするように気兼ねなく出入りできる存在 となる。

school public

16


興味と居場所を与えるこどもぽけっと 物で溢れている小学校のロッカーの代わりに ” こどもポ ケット ” という道具の特色ごとの小部屋を設ける。子供 たちは興味に導かれ遊びながら学び始める。子供ぽけっ と玄関口にもなり、すぐに外で遊べるようになっている。 ぽけっとに囲まれた場が ” クラスホール ” となる。引き 戸黒板とぽけっとから出した道具たちで、常に最適な広 さで学ぶことができる。

廊下中心の一般的な学校

モノに囲まれた子供中心の学校

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こどもポケットと縁側

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40 人クラス ×2 の普通授業

学年全員でレクリエーション

パーテーションでクラスホールを 2 分割

パーテーションをしまい大きなホール空間として利用

2 クラスの特別授業

討論会と自主学習の授業

こどもポケットや縁側廊下と

パーテーションを半開にし

接続しどんな集まりにも対応

一体感を出しながら分割

こどもポケット

クラスホール

縁側

1 グループ 20 人の少数精鋭の授業 パーテーションを全て使い 4 分割

20


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子供の部屋への本棚ゲート 自分のクラスにいくときに必ず通る本 棚ゲート。子供サイズに切り抜かれた 棚の隙間が、部外者から子供を守るセー フティーネットとなる。子供はその隙 間を頼りに図書室に遊びに来る。棚の 好きなところに居座れ、棚の凹凸が興 味を唆る。棚の隙間が大人と子供を隔 て繋げる。

授業中は扉が閉じて子供を守る

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放課後は開いてて交流を促す


ショーウィンドウのような特別教室 図工室や理科室には特別なモノが詰まっている。そこで、宝 石箱のような特別教室を学校の中心におく。道具が使えない 学年でもいつでも眺めれら、常に閉じていた特別室が、学校 の興味の中心に添えられる。普段追いやられる特別室を中心 におくと、周りを巡れて、学校の動線の集約もできる。

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授業中

地域開放中

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地域に展開する体育館劇場 体育館を地域に開く。常に学校の裏側という 影の印象が強かった住宅地。そこで、住宅地 側にグラウンドと広場を作ることで、住宅側 が影になっていた高低差を解決する。また、 広場に向けて体育館のステージを展開するこ とで、体育館周辺が屋外の地域活動の拠点に なること考えた。

授業中 / 屋内は集会利用 / 屋外は公園利用

放課後 / 屋内は部活動利用 / 屋外はイベント利用

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キャンパス / 谷底を望む積層建築

斜めは谷底を望みたい

30 TOKYO, SHIBUYA 2019


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lounge 1

*+,'-% !"#$%

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hall 4

&'(#') workshop 2

workshop 1

S=1/400

0

1

3

5

10m

1F

0

1

3

5

10m

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2F

storage

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bar

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123

cafe

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entrance 1

entrance 2

S=1/400

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teacher's office

teacher's office

terrace3

terrace2

7F

屋上

studio4

teacher's office

lounge4

teacher's office

lounge3

library3

studio3

hall3

terrace1

5F

6F

president's office

lounge2

office

library2

library1

studio2

studio1

hall2

hall1

3F S=1/400

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4F


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site

谷底と終わらない街歩き 渋谷は何度訪れても飽きずに歩き回 れる。渋谷駅が谷底の中心地にある ことが起因している。人々は体感的 に坂を降ればスクランブル交差点に 着くことが分かっている。そのため、 あえてその周りを選んで巡ることが できるのである。傾斜を通して自分 の居場所がわかると安心感が得られ る。安心感が人をよりアクティブに させるのである。この作用を建築学 科の入る積層型のキャンパスに取り 込む。そして、街に自分の居場所を 場所を探し回るように、自然に自分 に合った学びとの距離感を見つけら れることを願う。

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歪な人だまりが未知の学びを呼び寄せる 渋谷は、中心があることで道は放射状に伸びている。その道の合間にできる歪な区画は、歩いている人を滞留させる。立ち止まることで、普段見渡さない店や周りの人に目がいき、新しいものと出 会うきっかけを作り出している。この歪な滞留の場を人の集まるホールやスタジオに読み替えて設計する。もしかしたら自分のスタジオにいく道すがらに、立ち寄った一角で、いつもと違う側面の 学びを得られるかもしれない。VR やリモートワークなど社会が現実離れする中で、現実で起こる予期していない出会いが価値観をも変えるかもしれない。常にエラーに満ちた渋谷的な学びは人間 らしい思考を培う布石になることを信じている。

cafe,gallery

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hall1,2,3

workshop1,2,3

library1,2,3

studio1,2,3,4,5

professor's office


RY

LIB

RA

LIB R

LIB RA RY

TERTURE

TERTURE

AR

IO

Y

STUD

E

LOUNG

STU

DIO

CRAFT

STUDIO

LOUNGE

HALL

STUDIO

DIO

STU

DIO

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CRAFT

LOUNGE

LOUNGE LOUN

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STUDIO

ER

Y

LOUNGE

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L

HAL

LIBRARY

CRA

LI

STU

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HALL

R

DIO

B

STU

Y

CRAFT

CAFT ENTRANCE


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サードプレイス / 過去と現代を織り込む

癒賑折衷 TOKYO, TODOROKI 2019



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過去の賑わいと現代の癒しを織り込む渓谷 渓谷を織り込み生活と観光を両立させる提案。等々力渓谷はかつて人々の生活の中心であった。山菜取りや、川でスイカを冷やしたりと、避暑地としてのポテンシャル以上の交流の場所として機能 していた。しかし、街は渓谷に背を向けて渓谷を隠すように生活している。そこで過去と現代の渓谷の体験を織り込む。住民は地形沿って渓谷に向き合える場を作る。渓谷から上がってくる来訪者 は渓谷の散策路延長させ、渓谷を俯瞰する高さまで引き上げる。渓谷を折り込むことで生活と観光という相反する要望を渓谷の高低差を利用しておおらかに受け止める。 下層は地形に沿ってキッチンを埋め込む。遊子供と同じ目線で母親が料理できるため、お互いに自然と顔を合わせ、家のような距離感と安心感を作り出す。上層は、渓谷から上がってきて、一休み したいところに、カフェがあり、その先にギャラリー、ライブラリーへ誘い、最後は街へ流す。実体験から知識へと色々な角度から渓谷をから刺激が得られる動線体としている。渓谷の傾斜で過去 の賑わいを再興した下層。大らかなスロープで現在の避暑地体験を重層化させた上層。両者が渓谷とともに人々の拠り所になることを願う。

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01 | diagram

02 | diagram

03 | diagram

敷地は等々力渓谷

住民は 1 階へ、等々力渓

高さによって渓

と住宅地に挟まれ

谷からの来訪者は 2 階へ

める奥行きが変

た場所。住宅は渓

導く。住民の交流の場と

め、建物内から

谷に背を向けて

観光客の渓谷を鑑賞する

望は避暑地に訪

立っている。

場を共存させる。

訪者にも魅力的 となる。

傾斜図書室

傾斜図書室 カフェ 渓谷スロープ

めり込みキッチン 子供図書室

section

59

S=1/200

中庭


04 | diagram

渓谷の望

谷地形の影響で敷地内にも

変わるた

傾斜がある。その傾斜を利

ら見る眺

用して緩やかに 2 階へ導く

訪れた来

ことで徐々に渓谷の景色が

的な体験

展開していく。

渓谷散策路

等々力渓谷

60


01 | diagram 地域住民のための一階。諸室は個人 のためのものと共有して使うものに 分ける。ホールやキッチン、キッズ スペースは連動して使用されること が想定する。

渓谷散策路

渓谷

隆起図書館

通り庭

地形に沿って過ごす 1F

61

S=1/300


02 | diagram 渓谷へ降る通り庭が異 なっ他性質の諸室を隔て る。中庭が連動する諸室 の距離感を程よく保つ。

等々力渓谷

谷スロープ めり込みキッチン

中庭

子供図書室

階段ホール

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01 | diagram 渓谷の植生や植物の密集 具合が場所によって異な る。様々な角度や高さか ら俯瞰することで渓谷の 内側からでは味わえない 経験が得られる。

傾斜図書室

傾斜に沿って過ごす 2F

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S=1/300


02 | diagram 動線の帯として諸室を並 べていく。渓谷を俯瞰で 散策しながら、各機能も 体験の一部として出会う。

傾斜図書室

ギャラリー

渓谷スロープ

ホール カフェ

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魅惑の地脈 カフェ / 脈に誘われるくつろぎ

TOKYO, OYAMADAI 2019



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魅惑の地脈 自然の原理に基づいて、人を呼び込み滞留させるカフェの提 案である。尾山台は台地と低地から成っている。それを地脈

東京

が繋いでいる。人々はそれに沿って歩き、駅から住宅街へと 生活している。東京都市大学もその間に位置している。地脈 に沿った動線で大学のカフェを設計することが、この土地を 読み取ることだと考えた。 地脈は、谷と丘からできている。雨の流れで、水が流れたと

尾山台

ころが谷となる。丘には住宅が建ち、谷には道が通った。谷 を通る人が水と考えると、水の通る道を考えると自然とカ フェの動線に置き換えられる。 地脈は自然の中にも似た形がある。葉脈である。葉脈は隅々 まで水を通すために最適な形をしている。そこで、葉脈をカ

神奈川

フェの動線としてプロットする。 流体は、谷があるとこでは、谷底を流れ、壁が立つところは 壁際を歩かされる。この原理を元に建築が立ち上がる。地形

eve nin

g1

7:0

0~

21

:00

と建築が混じりあり、集いの場が形成されることを願う。

等々力渓谷

noo

n1

等々力不動尊

0:0

0~1

7:0

0

八幡古墳

noo

丸子川

n1

東京都市大学

rni n mo

玉川公園

g6

:00 ~

10 :0

0

多摩川

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0:0

0~

17

:00


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大学周辺地形図

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谷部分抽象図

葉脈拡大図


地脈と葉脈の類似 尾 山 台 に は 国 分 寺 崖 線 が あ る。 台地と低地からなる地形を繋ぐ のは、脈打つ地形である。雨水 が流れることで、削れてできた 地脈。水を流すために広がった 葉脈。この二つの類似から、人 の動線を葉脈の図式から導く。

葉脈全体図

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谷の真ん中を通る動線

壁際に沿った動線

学生は規模の大きな建物を利用してい

抽象的な自然と町の

るので町的なカフェを求めて訪れる

対比を体験することで 両者の恩恵を実感する

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建築の直線的なアプローチ

直線的な密閉屋内

水平と直角で作られた屋外

直線と曲線が分離している半屋外

町側からのアクセス

建物内

床と壁

丘と壁と屋根

曲線と直線が入り混じる

丘と壁


る屋外

流体(=人)を導く谷と壁面 尾山台を歩くと、道幅が細く谷の名残が残っ ているところがある。谷の形状が残る場所 では、細く窄んでいる道では、真ん中を歩 く傾向がある。逆に宅地化されて幅の広い 通りでは、壁際を歩く傾向がある。この特 性を、カフェのアクセスに使う。平地のキャ ンパス側には壁面を立ち上げる。台地の住 谷底に沿って巡る住民の入り口

民側の入り口は、既存の林のある場所とし、 丘を立ち上げる。

壁際に沿って巡る学生側の入り口

地域の人は河岸段丘の傾斜面で

吹きさらしの広場しか居場所がなかった

育ってきたので丘や木陰を求めて訪れる

子供達もカフェを通じて学生たちと交流を持つ

有機的な曲線のみの屋外

自然の流動的なアプローチ

既存の原っぱ

公道側からのアクセス

キャンパスの広場

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sense of wonder 本と住む集合住宅 / 光風を捕まえる孔

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TOKYO, DAIKANYAMA 2018


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光風を捕まえる孔 センスオブワンダーという著書は、彼女の孫に向けた本で ある。自然の中で遊びまわっていた頃に培われた、神秘さ や不思議さに目をみはる感性を大人になっても忘れないで ほしい。この感性があれば、都市のビルの隙間からでも光 や風を感じ取り人間らしく生きられるという。建築の始ま りもこの感性からできている。それは、建築試論で提唱さ れた原初の小屋の考え方でもある。心地の良い木陰の上に 枝を掛けて住み始めたという。そこから、本と住む集合住 宅とは、センスオブワンダーを養い自分の居場所を探せる、 光と風の孔を作ることであると読み解く。

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孔に住まう 光の入り方を検討した結果、3 方向から動線を交差させると常にどこ かから光が差し込むことがわかった。その動線を生活領域、書庫、トッ プライトとする。そして、主要な動線の周りに個々の部屋や、トイレ、 風呂を配置する。個々の部屋の光の入り方にあった家具や棚を考え、 多様な居心地を作り出す。

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敷地から孔をくり抜く

動線を生活領域、書庫、トップライトとする

周辺に個人の部屋をつける

風と光の居場所を探す孔ができる


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3F

2F

1F

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コミュニティセンター / 線状路地の反復

路地と表層 TOKYO, JIYUGAOKA 2018


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立体路地と街歩きの表層 自由が丘の街歩きを立体的に入れ込んだ提案である。自由が丘は碁盤の目のよ うに、線状の路地でできている。その路地に出店が並び街歩きに魅力を与えて いる。限られた敷地内に複数の路地を延長させる。その路地を仕切るように壁 を建てる。ウィンドウショッピングする出店を家型のアイコンとして壁に挿入 する。地下はサンクンガーデンとして路地を重層化する。

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高床下生活 木造住宅 / 土間と高床に住む

TOKYO, denencyofu 2019



外部環境と同居する高床下生活 二階建ての木造住宅ではなく、高床とその床下(土間)と捉えた。床下はほとんどが外部空間になる。外部になれば、雨でできた水溜りやどこかから入って花が芽吹くかもしれない。床下であれば、 小さな自然の出来事も許容できるかもしれない。周りの目が気になる住宅地も一軒一軒の意識が緊張感を作り出しているのではないだろうか。この床下の小さな許容が周囲の緊張感をも解いてくれ ると考えた。街から帰ってきて、そのまま食事をしたり、自転車をいじる。そもそも一人一人がやりたいことができるスペースがあれば、明確な領域入らない。それを可能にするのが、高床下の生 活である。

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風をあつめて 週末住宅 / 海を見下ろす別荘

SHIZUOKA, ATAMI 2017



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風をあつめて 海岸から海風が吹き抜ける住宅の提案。車を停めて歩いて くると住宅のその先から海風がやってくる。そのために、 壁の位置を揃え、開口部からできるだけ風が抜けるように した。住宅の半分以上の領域を土間とテラスが占めている。 週末しか帰ってこないこの場所では、できるだけ多く外の 風に触れてほしいと考えたからである。 海に沿って 3 つの領域で構成している。土間とテラスが面 一で繋がる少人数で集まる場。キッチンを小上がりが囲む 賑わいの場。書斎、水回り、ゲストルームのまとめられた 個人の場。海に並行して生活を展開させ、人数に関わらず、 くつろぎの質が保たれることを考えた。

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