【Handbook】Workshop Guide for Futurist(JA)

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シナリオブックを使ったワークショップガイド

九州大学「未来の移動プロジェクト」チーム


はじめに

1

ワークショップを始める前に

3

シナリオブックについて 参加者の役割について ワークショップの進め方

5

各シナリオの説明とグループ分け グループワーク

7

①シナリオに目を通す ②ユーザーを想定する ③アイデアを展開する ④ストーリーをつくる ビジュアライズと共有

13

ハコシェア

14

エブリツム

18

シナリオ・プランニングについて

23


はじめに

未来のモビリティを考えるこのプロジェクトは、2020 年にトヨタ自動車九州株式会社と九州大学芸 術工学研究院の共同研究としてスタートしました。元々は、公共交通が脆弱な福岡県糸島市南部を 対象に、小型 EV を活用したモビリティーのサービスデザインを目的としたプロジェクトでしたが、 COVID-19 の影響により、現地でのヒアリング調査や実証実験がままならない状況となりました。そ のため、まずは 2030 年のモビリティーを俯瞰的な視点から検討することにしました。そこで用い たのがシナリオ・プランニングという手法で、大量に収集した資料をベースに、2030 年の未来のシ ナリオを描き、モビリティの新たなサービスを考えました。 手順としては、まずシナリオ・プランニングのために調査・収集した膨大なデータの整理と集約を 行いました。そこから4つのシナリオを描き、このブックレットとセットになっているシナリオブッ クにまとめました。シナリオブックには、モビリティーだけでなく、余暇や仕事、教育、居住地な どの基本的な生活を構成する 11 のトピックごとに、2030 年の未来が描かれています。 シナリオブックを作成したあと、それを用いた「未来を考えるワークショップ」を実施し、未来に おける理想的なモビリティーのかたちを考えました。ワークショップにはトヨタ自動車九州株式会 社、トヨタ自動車株式会社、SEED、福岡トヨタの方々、九州大学のプロジェクトメンバーが参加し、 具体的なモビリティーのアイデアを出し合い、ストーリーボードの形式で提案をまとめました。 ワークショップのプロセスと成果を順を追って紹介しながら、その方法と意味を解説したのが、こ の「シナリオブックを使ったワークショップガイド」です。このブックレットとシナリオブックを 活用し、ワークショップを継続して実施することで、未来の私たちが必要とする、あるいはあった ら嬉しいモノやサービスを考え、そのうちのいくつかが実現できればと考えています。 COVID-19 によって、予測されていた未来が次々と前倒しで実現しています。このブックレットと シナリオブックが、きてほしい未来のためのデザインの誕生に貢献できれば幸いです。 九州大学大学院芸術工学研究院 池田美奈子


シナリオ・ブックの構造

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

ゴーアウト

ゴーアウト

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

ステイホーム

ステイホーム

アーバンランナー 自由なノマドワーカー 在宅ライフハッカー バーチャル都市住民 ©Daniel Von Appen 2019 Licensed under Unsplash

モビリティ 人口が集中する都市部で車を所有するこ とはコスト面からはあまり効率がよくな い。高齢化が進むなか、集約型都市構造が

実現しつつあり、都市中心部の徒歩圏内に 都市機能が集積し、公共交通機関や車を利 用しなくても暮らしやすい日常生活の環境

も整いつつある。日常生活面だけを取り上 げれば、車は必需品ではなくなった。

一方で、リモートワークや遠隔授業が普

及したことで、人々の移動時間帯が分散し、 また車自体がネットワークにつながり、走 行やルートが自動的に最適化され、渋滞の ない快適な移動が可能になった。CO2 排

出量削減目標達成への努力を背景にハイブ リッド車や EV の技術開発は飛躍的に進歩

し、エネルギー効率もよくなり移動コスト

も大幅に下がってきている。技術の進化ス ピードが早いため、快適さと環境配慮の両 面から常に最新技術を搭載した車を利用し

たいという消費者ニーズが高まる。都市部

に暮らす人々は車を所有せずに、サブスク リプションやシェアカーなどのサービスを

積極的に活用することで、最新の車を手軽 に快適に利用できる利便性を手に入れる。

AI の普及により、都市部では多くの人々

がクリエーティブな仕事に従事している。

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

ド的なワークスタイルが創造性と生産性を

高めるという考え方も普及し、たとえば郊 外の図書館つきのコワーキングスペースに

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する

行って仕事をすることもある。プロジェク

AI やロボットが人間の職業を代替する

事場を移動する機会も多い。このような自

行政手続きがオンラインになる

ト型の働き方が一般化したため、複数の仕 由なワークスタイルの人たちにとって、手 軽にいつでも、どこにでも出かけられる車 の利便性はますます高まる。このような

ワークスタイルの変化に伴い、自然環境の よい郊外の駐車場つきの個性的なコワーキ ングスペースも人気だ。

コワーキングスペースは情報交換の場と

もなり、自由なワークスタイルの人たちの

AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる 高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

ネットワークが形成され、仕事のコミュニ ティが生まれる。都市部に住みながら、ノ

マド的ワークスタイルを持つ人々はコラボ レーションやシェアカルチャーとの親和性

が高く、車の所有や移動に関してもシェア の感覚が根づいている。

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する

好きなときに好きな場所で仕事をするノマ

都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー シナリオブックの各ページには写真とテキストがあり、未来に起きうる出来事がインデックスになっています。 13

シナリオとトピックがイメージしやすい抽象的な写真の後に詳しい情報が書かれてあり、ハイライトされたイ ンデックスを見れば、重要かつインパクトの大きい社会の変化が分かるようになっています。 2


ワークショップを始める前に シナリオブックについて このブックレットは、シナリオブックを活用して未来のモノや サービス、ときには戦略のアイデアを考えるためのガイドです。 シナリオブックには、シナリオ・プランニング(p.27 参照)と いう手法を用いて描いた未来のストーリーを詳細に記述していま す。そして、そこに描かれた未来のストーリーが実現したとした ら、どんなモノやサービスがありうるのか、あるいは必要なのか を考えるためのヒントがつまっています。 シナリオブックはボリュームがありますので、全て読むのは大変 かもしれません。その場合は、ワークショップを進行する立場の 人があらかじめ読んできて、一般の参加者に概要を説明したり、 ワークショップのテーマを決めておいて、そのテーマに関連する 部分を重点的に読んだりする方法もあります。しかし、シナリオ ブックは読むだけでも楽しめるように作られているので、リラッ クスして読むのもおすすめです。 このブックレットでは、 私たちが実際に行った「未来を考えるワー クショップ」を事例として、どのようにワークショップを進めた らよいのかを説明しています。私たちが行ったワークショップで は、8 人ずつ2つのグループに分かれ、各グループにファシリテー ターと進行をサポートする人を配置して、 「一般参加者」と役割 分担をしながら一緒にワークショップを進めました。 もちろん、ワークショップはこのブックレットで紹介する方法だ けではないので、自由にアレンジしたり、まったく違う方法を試 してみてもと良いと思います。このブックレットは、シナリオブッ クを使ったワークショップを行うための最初のステップです。 3


参加者の役割について 「未来を考えるワークショップ」の参加者は、大きく「進行役」と「一 般参加者」に分けられるでしょう。進行役には、ワークショップ 全体をリードし、参加者が自由にアイデアを展開しやすいように 促す「ファシリテーター」 、ワークショップで出てきたアイデア や発言を次々と文字にしながら整理していく「レコーダー」、出 てきたアイデアをまとめてストーリーボードを描く「イラスト レーター」がいると理想的です。進行役がうまくワークショップ をサポートしていくことで、参加者はよりアイデアを出すことに 集中できて、ワークショップがスムーズにいきます。もちろん、 進行役の人も積極的にアイデアを出していくとワークショップが 活気付き、良い結果が得られます。進行役は、未来のシナリオと 出てくるアイデアをつなぎながら一般参加者をサポートし、終盤 ではアイデアをひとつのストーリーとして収束させていく重要な 役割があります。一般参加者は、アイデアを次々に重ねて膨らま せ、今まで考えつかなかった名案を生み出すようなワークショッ プのゴールを目指します。

4

ファシリテーター

レコーダー

イラストレーター

ワークショップ全体

グループ内の会話を

グループのアイデア

をリードする役割。

記録する役割。ワー

を視覚化する役割。

参加者が自由にアイ

クショップで出てき

出てきたユーザーや

デアを展開できるよ

たアイデアや発言を

ニーズ、アイデアか

うにサポートしなが

次々と文字にしなが

らストーリーボード

ら、会話を促します。

ら整理します。

を描きます。


ワークショップの進め方 各シナリオの説明とグループ分け ワークショップではまず初めに、進行役から各シナリオについて の簡単な説明があります。全てのシナリオが起きうる未来なので、 可能な限り全てを扱うのが理想的です。時間や参加人数が限られ ている場合は、どれかのシナリオを選ぶことになりますが、その 際はワークショップの目的や取り組んでいる課題、プロジェクト に照らし合わせて、重要性の高いシナリオを選択するとよいで しょう。参加者の興味に合わせてグループ分けをする場合は、同 じシナリオを複数のグループが担当することもありますが、その 際はワークショップの最後に互いのアイデアを比較・統合するこ とで、より具体性の高い未来が描けるでしょう。

シナリオ 1

シナリオ 2

シナリオ 3

シナリオ 4

4 つのシナリオは、2 つの軸の組み合わせで決まります。隣り合ったシナリオは 1 つ の軸が共通しているので、似た世界観になりますが、対角にあるシナリオは軸が 2 つとも異なるので、全く違った世界観になります。全てのシナリオを網羅できない 場合は、ワークショップの目的や課題に合わせて、どちらの軸がより重要なのかを 踏まえて選ぶことも大切です。

5


各シナリオの比較

地 方 分 散

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

地 方 分 散

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

ステイホーム

ステイホーム

アーバンランナー 自由なノマドワーカー

在宅ライフハッカー

在宅ライフハッカー

余暇

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

ティビティも開発されている。各地方都市

いる。地方都市に住む人々は、自分の生活

開発し、魅力的なコンテンツが多い地方都

圏にある、その地域らしい場所に余暇を過 ごしに出かける。健康寿命に価値をおく中 高年の人々は、適度な自然環境が身近にあ り、身体を動かすのに程よく適した土地が ある地方都市を好む。また、健康寿命や食

に対する関心の高まりから、土地に余裕が

ある地方都市では、余暇時間で本格的な家 庭菜園などを営む人が増えている。

働き方の多様化や教育形態の変化、遠隔 医療の普及により、長期間、自分の居住地

を離れられるようになった人々は、自分の 地元にはない伝統・文化・歴史・自然など

を求めて旅の行先を決める。高度な翻訳機 能を備えたデバイスなどの発達や移動時間

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する

はその町の個性を強く反映した観光資源を

個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する

市には富裕層向けのラグジュアリーホテル

AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む

が建設されるなど、より一層観光が盛んに

都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

なっている。

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

短期の休暇では、居住地と余暇を過ごす

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

地域が比較的近いマイクロトラベルを楽し

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

む人も多いため、小回りのきくモビリティ

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

が好まれている。長期休暇で別の都市圏に

AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる

移動する際には、周辺部であれば自家用車 などを用いるが、中心部に目的地がある場

合には、都市間を結ぶ電車などを利用する。

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

離れた場所に魅力ある見どころが多数点在

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

する地方都市では、モビリティの観光活用

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る

も期待されている。

人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる

の短縮、移動コストの低下により、海外で

移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる

休暇を過ごす人々も増えた。

6G の提供が開始される AI が文化に参入する

AI 技術の発達により、AI が個人のパー

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される

トナーとして受け入れられるようになっ

産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される

た。余暇を過ごすために人々は特定の場所

交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

を目指すのではなく、AI に提案された自

× ステイホーム

自由なノマドワーカー

©LizRVS 2016 Licensed under Pixabay

それぞれに魅力的な都市空間が形成されて

× ステイホーム

アーバンランナー

バーチャル都市住民

バーチャル都市住民

この世界では、各都市が個性的に発展し、

都 市 集 中

× ゴーアウト

健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

分の欲求を満たせるような場所を旅行の目

身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

的地として選ぶ。装備型装置で視覚や嗅覚

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する

の機能が拡張され身体機能が向上すること

ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

で、屋外での広い空間を使った新しいアク

©Ajale2016 Licensed under Pixabay

余暇

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

この世界では多くの人々が都市に居住

まり、特に中高年は心身の健康に留意し、

サービスを享受する。都市と地方の差が大

あるいは自然豊かな郊外に出かけてリラッ

し、アウトドアや都市のさまざまな娯楽

きくなるため、都市に住む人々は余暇に非 日常的な体験を求めて都市とはまったく異

なる環境の地方に出かける。人々が地方に 求めるのは、都会的な価値の娯楽や宿泊施 設ではなく、むしろ都市にはない独自の地 域資源やその地域独自のディープな日常体 験であり、見た目の豪華さではなく、シン

プルでかつ質の高いモノやサービスに対し

て対価を支払う。移動コストが安くなるた め、滞在や食にお金をかけ、創造的な活動

に価値を見出す。新しい観光価値への対応 のいかんによって地方の観光地の淘汰が進 む。

AI の発達にともない創造性が不可欠だと

され、学校や家庭でも創造性を育む教育が 重視される。子どものいる家庭では教育の 一環として地方に出かけ、自然のなかで創 造的な体験や学びのあるワークショップや

イベントなどに参加したり、都市のなかで

も芸術に触れられる場に出かけたりする。 しかし都市で生活する家族のつながりは比

較的弱く、各人がそれぞれの趣味や交友関 係のなかで過ごす余暇時間を大切にする。

高齢化にともない健康寿命への関心が高

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する

都市においてはフィットネスなどに通い、

個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する

クスし、アウトドアを楽しむ。

AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む

旅行やイベントなどの体験を提供する

都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

サービス業では AI やビッグデータの活用

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

によって個人の興味内容に最適化された提

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

案ができるようになった。ダンスや舞台、

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

音楽などのパフォーミングアーツの領域で

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

は高速通信技術の進化やサブスクリプショ

医療が遠隔で行えるようになる

好きな時間と場所で楽しめるようになった

国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる

AI が医療へ参入する

ンサービスの一般化によってコンテンツを 一方で、リアルな場でしか得られないライ

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

ブ体験が一回性の希少な価値を生む。

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

都市においては、コストや利便性の面か

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る

ら車の所有は合理的ではないと考えられる

が、余暇や特定の目的のためのアドホック な移動に対するニーズやドライブなどの楽

人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる

しみとしての運転のニーズはある。また高

6G の提供が開始される AI が文化に参入する

齢化により交通弱者が増加する一方で、活

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される

動的なライフスタイルに慣れた高齢者の移

動のニーズは依然として高く、アクティブ なマインドの交通弱者に対するサービスが

産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

必要とされる。民間企業が提供する交通弱

身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

者向けのカーシェアリングなどのきめ細か

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する

い移動サービスの利用者が増える。

ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

全世界で水が不足する

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー 3

地方分散×ゴーアウト|自由なノマドワーカー 15

地 方 分 散

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

地 方 分 散

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

×

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

アーバンランナー

アーバンランナー

自由なノマドワーカー

自由なノマドワーカー

在宅ライフハッカー

在宅ライフハッカー

バーチャル都市住民

バーチャル都市住民 ©Billetto Editorial 2017 Licensed under Unsplash

©Emad YOGI 2020 Licensed under Unsplash

余暇

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

地方分散が進むこの世界では、大都市か

ことも、地域力を高める要素として評価さ

高い地方都市には人が集まり、公共施設も

余暇時間には、わざわざショッピングに

ら地方に移住する人々も増える。地域力の 充実する。家賃の高い大都市に比べて、地

方都市では広い生活空間を確保でき、仕事 と生活が無理なく共存する。テクノロジー の発達により、かつては外出しなければで きなかったことも在宅でできるようにな

り、家で過ごす時間が長くなる。新しいラ

イフスタイルも生まれ、家族と一緒に過ご す時間も増えて、総じて質の高い生活が実 現する。家にいながら外界とつながり、ま

た家のなかで快適に過ごすために、AI ロ ボットは生活に欠かせないパートナーと なった。

リモートワークが主流になり、また在宅 で楽しめるデジタルコンテンツなども充実

しているなかで、多くの人は運動不足を気 にしている。そこで家にトレーニングマシ ンなどを導入して筋トレに励んだり、健康 管理アプリのヘビーユーザーになって食事

管理を徹底したりする。在宅でのトレーニ ングも一般的な余暇の過ごし方である。自 宅でできるトレーニングには限りがあるた

め、さらにバリエーションを増やしたい人 は、地域内の公共スポーツ施設や専門のジ ムに通う。このような施設が充実している

れる。

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる

出かけるより、家で VR 技術を駆使したリ アルなショッピング体験を楽しむ方が良 い。データをネットで買って、余暇時間に

家や近くのファブラボなどで、自分に合う ようにカスタマイズした物を作ることもあ る。自分が制作したモノの写真を SNS に投

副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

稿して、趣味の仲間同士で物づくりを楽し

医療が遠隔で行えるようになる

ほぼすべてのことを在宅ですませられる

国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる

むこともある。

AI が医療へ参入する 高齢者の単身世帯が増加する

ため、日常的な移動は少ないが、外出する

ときにはカーシェアリングサービスを活

用する。近隣を移動する際には、コミュ ニティー内のシェアリングサービスも利 用する。頻繁に運転をしないため、運転技

術に多少の不安はあるが、安全センサーな どを搭載した車や自動運転技術が適用され

た車は安心感がある。インターネットにつ ながった車は、適切なルート選択やスケ

ジュールの管理もしてくれるので便利だ。 また、旅行などの際には、空港や駅までシェ アリングサービスを利用することも多い。

都 市 集 中

× ゴーアウト

高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

余暇

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

COVID-19 の発生によって人々の時間の

しめ、バーチャル体験との掛け合わせによ

するような職業や、マンパワーで行ってい

族と共有することができる。

過ごし方は大きく変わった。人と人が接触 たような職業は 10 年の間に徐々にロボッ

トと AI の仕事に置き換わり、人が行う仕 事も AI などの補助により飛躍的に効率が 上がった。その結果、社会全体で余裕のあ

る時間が増え、テクノロジーの発達によっ て余暇の過ごし方の幅が広がった。

テクノロジーによってコンテンツが充実

したことによって、多くの人が余暇を家で 過ごし、住む場所も都市機能の充実した都 会に集中した。

家はインターネットと強力に繋がり、VR

体験やオンラインコミュニケーションなど

の、新しいテクノロジーによるコンテンツ を自由に楽しめる場になっている。

2020 年にすでに存在していた VR を用

いた動画・ゲームなどのエンタメコンテン ツは、視覚だけでなく五感を使った鮮明な

感覚で簡単に非日常的な体験を楽しめる。

り、非日常的な体験を遠方にいる友達や家

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる

家の中にロボットや IoT 家電が増え、家

で簡単に一流の料理が作れるようになるな

ど、テクノロジーが人々の生活を支えなが ら彩りを与える。

交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する

旅行のような外で体感して楽しむ娯楽

も、知識体験や文化体験をバーチャル化し

家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

て家の中で楽しめるようになっても、バー

医療が遠隔で行えるようになる

い。実体験的な娯楽施設や観光資源は、都

国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる

チャルでは体感できない体験はなくならな 市から離れた郊外の余った土地を利用して

つくられ、人々は郊外で都市の生活からの 逸脱を時折楽しんでいる。

ようになり、普段の屋内中心の生活や機能 的な都市での移動から離れるように、郊外 での車の運転や移動は娯楽として成立して

エンタメコンテンツ自体も AI の参入によ

り大量に生産され、人々を飽きさせない娯 楽が溢れる。

5G に支えられた通信環境下では、人々 は COVID-19 か ら 始 ま っ た オ ン ラ イ ン コ

ミュニケーションをストレスなく気軽に楽

信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する

そうした楽しみは移動の中にも見出せる

いる。

AI が医療へ参入する 高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する

日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

地方分散×ステイホーム|在宅ライフハッカー

都市集中×ステイホーム|バーチャル都市市民

27

39

4 つのシナリオは色分けされていて、各シナリオには名前がつけられています。この例では、都市に人口が集 中するのかそれとも地方へと分散していくのかという軸と、アクティブに外出するのかそれとも自宅で過ごす ことが多くなるのかという軸の 2 つを組み合わせて、4 つのシナリオを作っています。 6


グループワーク① シナリオに目を通す グループワークでは、まず担当のシナリオについてのイメージを チーム全体で共有し、認識の差を埋めていきます。そうすること で、全員が同じ前提条件を認識した上で意見交換をしたり、アイ デア展開をしたりできるようになります。10 分から 15 分程度 で各自がシナリオブックを読み込む時間を設けます。いくつもの 項目がありますが、参加者は、全体に目を通すのが理想です。時 間がない場合は、それぞれ興味のある項目から読み始め、時間で 区切るという方法もよいでしょう。大事なのは「全体に目を通す」 ことで、じっくり読むよりは、流し読みしながら、気になったポ イントや気づきをマーカーでハイライトしたり、シナリオブック の余白に記入したりします。具体的なアイデアがあれば、ポスト イットに書いて貼っていくと、ワークショップで意見が出しやす くなります。

シナリオブックを読んで世界観を理解する

7


グループワーク② ユーザーを想定する このステップのゴールは、アイデア展開の土台を作ることです。 まずは縦軸にいくつかのユーザーを想定し、横軸に様々なニーズ を設定した表をイメージします。シナリオブックを読みながら気 になった箇所や記入したポストイットを見て、全員が 1 人 1 分 程度でこの世界についての気づきをシェアします。それぞれが話 し終わったら、この世界での生活はどうなっているのか、どんな 価値観なのかを自由に意見交換します。この時、ファシリテーター などの進行役の人は、議論が活発になるように適宜コメントをし ながらアイデアを発散させます。その中から、 具体的なモノやサー ビスに繋がりそうな、核となるニーズをいくつか選びます。 ユーザー 1

ユーザー 2

ユーザー 3

ニーズ A

ニーズ B

ニーズ C

ワークショップの目的や課題によっては、事前にペルソナを設定しておく場合もあ ります。ペルソナを一般参加者と共有することでユーザーの想定がしやすくなる一 方で、ペルソナ以外のユーザーに意識がむきづらくなることもあります。事前に設 定したペルソナにこだわりすぎず、自由にユーザーを想定するのがいいでしょう。

8


グループワーク③ アイデアを展開する 次は、シナリオから想定したユーザーに対して、提供できるモノ やサービスのアイデアを出すステップです。この段階ではアイデ アの実現性にとらわれすぎず、他人の考えからインスピレーショ ンを得るなどして、できるだけたくさんのアイデアを考え出しま す。それぞれの考えを共有することで、一つのアイデアから次の アイデアに繋がることもあります。各ユーザーはどのようなニー ズを持っているのか、どういう価値観のモノやサービスが求めら れるシナリオなのか、ユーザーの立場から考えるとアイデアが出 やすいでしょう。自分にとって何があったらうれしいかという、 共感をベースに考えるのも一つの方法です。

アイデア展開は、想定したユーザーとニーズが交差する部分に、どのようなサービ スがありそうなのかを考えるステップです。アイデアを出していくうちに、今まで 気づかなかったユーザーやニーズを発見することもあり、そこから更に別のサービ スを考えることができます。

9


各トピックの比較

地 方 分 散

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

×

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

×

×

×

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

アーバンランナー

アーバンランナー

アーバンランナー

自由なノマドワーカー

自由なノマドワーカー

自由なノマドワーカー

在宅ライフハッカー

在宅ライフハッカー

バーチャル都市住民

バーチャル都市住民

集約された商業施設や商店街が多く、買い 物へのアクセスが良い。都市部では公共交 通機関の利便性が高く、CO2 削減の観点か

ら都心部への自家用車の乗り入れが制限さ

れている。町の中心部ではシェアサービス のキックボードや自転車などのマイクロモ

ビリティが、少し離れたエリアへの移動に は公共交通機関が利用される。また、移動

にかかるコストが安いため、実店舗での買 い物を体験として楽しみ、日用品や持ち運 びが困難な商品を購入する際にはオンライ

ンショッピングも利用する。買い物は余暇 の楽しみでもある。郊外にあるショッピン グセンターなどへ家族や友達と出かけ、買

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

好品にいたるまで多くの商品をオンライン で購入する。特に日常のビッグデータと AI

を活用したレコメンド機能が購買意欲を刺 激し、買い物がより楽しく快適になる。特

交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

スへのニーズも高い。地方では高齢者など

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

の交通弱者に配慮した比較的短距離の移動

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

に特化した移動手段を提供するサービスが

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

欠かせないものとなっている。

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

農産物の主要な生産地は地方だが、人口

AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる

減少による生産者不足から広大な土地を少 数で管理するために AI が活用されスマー

ト農業化する。都市でもリモート化や人口

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

減少に伴う高密度な建物が余ることで、ビ

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

ルを活用した都市型農業が生まれる。流通

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る

コストの減少と EC の一般化によって地方

グが購買を左右するため、地域の特性や安

便性は低い。そのため人々は日用品から嗜

副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる

能が強化されたモビリティやシェアサービ

利用にはシェアサービスは都合が良い。

設や交通網が発達しておらず、買い物の利

個人を重視した就労形態になる

でも利用可能な自動運転車やセーフティ機

の農産物は全国どこからでも購入できるよ

一方で人口減少の加速する地方では、施

災害が起こる 仕事の内容が多様化する

ンを活用した無人宅配などの新しい物流網

い物だけでなく食事や車内での会話も楽し

む。都市中心部から郊外へのスポット的な

電子マネー決済の利用率が 80%を超える

の買い物支援サービスや移動手段、ドロー が活用される。実店舗での買い物や高齢者

うになる。生産地や生産者のブランディン

人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する

全性の積極的な情報発信が重要となる。都 市と地方であっても互いの心理的な距離は

縮まり、特定の地域に関心を持つ消費者が

増える。地方の関係人口の増加が見込まれ、 地域の価値向上となり移住者増加のきっか

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる

けにもなる。

エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

に、高齢者が多い地域ではオンデマンド型

全世界で水が不足する

通信技術の向上と covid-19 をきっかけ

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

遠隔医療や介護を支援するシステムや装置

択肢となった。都市では余ったオフィス空

できないことは多く残っている。人口の集

ワークやコワーキングスペースが新たな選 間がコワーキングスペースとして活用さ

れ、異業種同士のコラボレーションといっ た創造的な仕事の仕方が重視される。副業 が一般化したことで、働き方も企業の肩書 きではなく、個人の信用が重視される傾向 にある。

製造業では AI やロボットによる効率化

が進み、人が関与するモノづくりの価値は コミュニティスペースでの交流や知識や技 術の共有から触発された創造性によって生 み出されることが多い。企業は、設備やノ

ウハウをあえてオープンにすることで、そ こに集まる人たちとのコラボレーションを

誘発し、それが新たなビジネスに展開する

電子マネー決済の利用率が 80%を超える

然として人に頼る部分が大きい。現場では、

に働く場所が見直され、自宅でのリモート

の導入も進んだが、それでも人でなければ

災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む

中する大都市では幼児や児童、高齢者の数

都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

が地方に比べて多く、保育施設や介護施設

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

で働く人材の需要は高い。教育は通信技術

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

の向上と遠隔授業の一般化によって学校と

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

いう場所や教師の役割が大きく変わった。

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

家に居ながら授業を受けるのはもはや日常

AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる

で、生徒は学習の目的によって、オンライ

ンと対面の授業を使い分けている。医療分 野でも遠隔医療技術の進歩によって、人材

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

や施設が不足している地方の医療現場にオ

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

ンラインで遠隔地からでも医療活動に従事

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る

できるようになった。

人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる

DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる

ことも稀ではない。こうした連鎖がさらに

6G の提供が開始される AI が文化に参入する

地域貢献にもつながるというポジティブな

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される

サイクルが生まれる。余暇に使える時間が

産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される

増えたことで趣味的なモノづくりを行う人

交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

も増え、ファブスペースではイベントや講

健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

習会といったサービスの提供が盛んにな

身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

り、このようなモノづくりがサイドビジネ

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する

スになることもある。

ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

保育や介護など従来のサービス業では依

全世界で水が不足する

マイクロモビリティの利用が一般化してい るため日常的な移動は容易だ。また、地方

や海外に移動する際にもハブとなる駅や空

港に行きやすい。仕事ではリモートワーク や副業も一般化しているため、生活圏内の コワーキングスペースは、居住地と交通イ ンフラの中間的な、一種のサードプレイス 的な場所として重宝されている。コミュニ ティスペースで開催されるオープンなイベ ントなどにはオンラインとオフラインの両

方のオプションが提供される。オンライン で大都市と地方都市をつなぐことでどこか

らでもアクセスできると同時に、オフライ ンで参加することで得られるライブ感の価

値もある。特にオフラインで参加すること に魅力のあるコンテンツは、物理的な移動 のモチベーションとなる。

都市は地方に比べて家賃が高いため、若 年層を中心にシェアハウスなどの居住形態 も普及している。シェアハウスは、住む場

所とコミュニティがセットになっていると

いう利点があり、都市に移り住んだばかり の若者や外国人にとっては、家賃の節約に

ト化が進み、医療機関や行政機関に足を運

ばなくても用事が済ませられる。一方で、 通院や役所手続きのような必要にせまられ

て人と会うことは減り、自ら積極的に人と 交流しなければ、コミュニケーションの機 会が得づらい環境にあるため、人々はより 外出を好む。

×

×

ステイホーム

ステイホーム

高齢者の単身世帯は都市でも地方でも増

加しているが、都市に住む人々は外出意欲 が高いため、高齢者も家の外にコミュニ

ケーションの場を求め、セカンドライフを 活動的に楽しもうと指向している。仕事や 社会貢献活動、趣味活動などを通じて友人 とリアルな場でのコミュニケーションを楽

災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる 高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する

居住地が都市であっても地方であっても必

農業にロボットが導入される

ようになった。医療や教育のリモート化も

思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

スマート農業が普及する 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

るとリモートだけでは成り立たない。この

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

として選ぶメリットは大きい。

全世界で水が不足する

しみ、同時にオンライン上でも積極的な情 報交換に余念がない。外食やレジャーなど に関する最新の情報を仕入れては仲間と外

出し、国内だけでなく海外旅行なども楽し む。海外旅行の際には、現役時代の経験を

生かしたり、自動翻訳ソフトなどを活用し たり、現地の情報を集めたりしながら、オ リジナルで豊かな旅行を体験する。

自宅内では多数のデバイスセンサーが

ネットにつながることで、単身世帯であっ

× ステイホーム

公共サービス

エネルギー自給率が上がる ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

一般化に伴って社会人の学び直しのニーズ

全世界で水が不足する

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー 6

都 市 集 中

×

×

ステイホーム

ステイホーム

バーチャル都市住民

高齢化によって年金や医療費などの社

会保障費が増大し、役所や医療の現場では AI に仕事を代替させることで人件費の削減

と効率化が進む。医療サービスは AI やヘ ルスヘア機器の導入によって日々のバイタ ルデータを利用することで健康管理を自動

化し、適切な処置を AI の判断を仰ぎなが

ら実行できるようになる。交通機関が整備 されていて医療機関も充実している大都市 では、AI や数値による判断が難しいメンタ

ル面のケアや相談のような初期の診療はカ ウンセリングなどの対面で行われることも 多い。

人々の健康寿命が延びたことで世代を問

わずヘルスケアへの関心が高まり、フィッ トネス関連サービスに対する需要が高ま

若者の外出率が低下する AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する 電子マネー決済の利用率が 80%を超える

でいる。市役所などの公共施設は建物の老

災害が起こる 仕事の内容が多様化する

朽化が進んでいるため、災害時のリスクを 回避する上でも人員やスペースをスリムに

個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する

することが不可欠となる。

AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む

都市ではコワーキングスペースも多く、

都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

公務員の働き方も多様化し、余ったオフィ

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

ス等を活用した分散型庁舎が実現する。民

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

間が運営するスペースでも役所の機能が利

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

用できるようになり、企業や大学との接

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

点が増え産学官連携プロジェクトが盛ん

AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる

に行われるようになる。庁舎の分散には役 所サービスの DX が不可欠であり、サービ

スの質が居住地選びを左右する。DX が進

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

んだ自治体では都市郊外に居住する人も増

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

え、都市のスケールが拡大する。

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる

る。都市ではスポーツジムやヨガ教室など

DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる

の施設が多く、容易にアクセスできるため、

移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる

ちょっとした余暇時間に頻繁に利用する。

6G の提供が開始される AI が文化に参入する

遠隔での診療が可能となった今でも、人

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される

と会って話すことが心身の健康の維持増進

産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される

には不可欠だ。単身者の人口が多い都市部

交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

では、住民情報を把握している役所が病院

健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

と連携してコミュニティを運営するなどの

身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

サービスを展開している。

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する

通信技術の発達と働き方やニーズの変化

ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

によって役所サービスもリモート化が進ん

全世界で水が不足する

地 方 分 散

コミュニティ オンラインでのコミュニティ活動が盛ん

になると同時に、オフラインならではの価

値が重視される。副業が一般化したことで、 個人の信用を元にプロジェクトベースで進 行するフリーエージェントのような働き方 が増える。仕事が幾つも同時進行し、複数

のコミュニティと関わるようになり、業種 や職種間の交流が活性化する。コワーキン グスペースは仕事場としてだけでなく、情 報交換や仕事を紹介し拡大する場として積

極的に活用される。オンラインでの情報発 信は、地方からのコミュニティへの参加を

可能にし、既存のコミュニティを活性化し、 さらに拡大する。

リモートワークが一般化し都心のオフィ

ス空間が余ることで、企業はオフラインで のイベントや勉強会を目的とした様々な属 性の人が交流できるプラットフォームとし

てのコミュニティを提供する。オフライン でのネットワークがさらにオンラインでも 活性化する。

コミュニティは仕事や企業の利益追求だ

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する 電子マネー決済の利用率が 80%を超える

を機に、オフラインのコミュニティは社会

災害が起こる 仕事の内容が多様化する

的弱者の支援や、緊急時の相互支援などに 不可欠なことが実感されている。高齢者や

個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する

身体障害者などの移動が困難な人にとって

AI やロボットが人間の職業を代替する

トが欠かせないし、災害など緊急時の対応

行政手続きがオンラインになる

AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む

は日常生活におけるコミュニティのサポー

都市インフラが老朽化する 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

においてもコミュニティは要となる。子育

二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる

て世代にとっても保育園や保護者間のつな

集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる

がりが重要となる。

ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく

海外企業や外国人の多い都市では、翻訳

AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる

技術の向上によってコミュニティのグロー

バル化が進む。外国人旅行者や比較的若い 単身者は積極的な交流を求め、特に家賃の

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

高い都市部では外国人、日本人問わずシェ

観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する

アハウスや Airbnb のような民泊へのニー

外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る

ズも高く、住む場所とコミュニティが一体 化したスタイルが普及している。日常的な 交流を通して外国人との交流や異文化理解

人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる

へのハードルが低くなり、移動にかかるコ

6G の提供が開始される AI が文化に参入する

ストも下がったことで旅行などの移動が活 発になる。

スマート農業が普及する 農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

けでなく、個人や地域貢献にも活用される。

健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

人口の多い大都市では、余ったオフィス空

身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する

間が保育・介護施設などに活用される。オ

エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する

ンライン上で継続的な情報交換が行われる

ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する

一方で、国内で頻発している自然災害など

全世界で水が不足する

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー 9

地 方 分 散

都 市 集 中

都 市 集 中

×

×

×

×

×

×

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

ゴーアウト

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

地 方 分 散

都 市 集 中

×

×

×

×

×

×

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

ステイホーム

アーバンランナー

アーバンランナー

アーバンランナー

自由なノマドワーカー

自由なノマドワーカー

自由なノマドワーカー

在宅ライフハッカー

在宅ライフハッカー

在宅ライフハッカー バーチャル都市住民

バーチャル都市住民 ©Mika Brandt 2018 Licensed under Flickr

©Multerland... 2018 Licensed under Flickr 生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する AI が人間のパートナーになる

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる 高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する

地方においては、人口減少はあっても交

農業にロボットが導入される

そのためにも、地域の独自性の発見やア

思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

コミュニケーションを通じて地域力を高め

平均寿命が延びる

エネルギーコストが減少する 小型水力発電の電気を売電する

都市には大学や企業が多くあり、副業の

地 方 分 散

店舗(サービス)そのものが移動する

ピール、情報発信、ブランディングなどの

健康寿命が延びる

代替・再生エネルギーが主流になる

い。

ゴーアウト

データを購入して自作するようになる

流人口や関係人口は増える可能性がある。

交通弱者が増加する

市では先進的な教育の需要と供給は共に多

在宅ライフハッカー

自宅のあらゆるものがネットに繋がる

都 市 集 中

自宅のあらゆるものがネットに繋がる

ションが生まれる。

AI が文化に参入する

身体機能が向上するデバイスが利用される

©home thods 2017 Licensed under Flickr 生活空間の価値が上昇する

8

で、都市と地方の間に新たなコミュニケー

ることは重要である。

× ステイホーム

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

の体験を様々な媒体を使って発信すること

6G の提供が開始される スマート農業が普及する

全車がコネクティッド化される

地 方 分 散

7

る機会が増える。都市からの旅行者が自ら

移動時間が劇的に短くなる

農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる

思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

都 市 集 中

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

都市に住む人々が余暇を過ごすために訪れ

いる。

バーチャル都市住民

電子マネー決済の利用率が 80%を超える

である。役所サービスの DX が進むことで、

また、地域情報などが発信しやすくなり、

移動コストが 10 分の 1 になる

対的に地方の教育機会は質量ともに減って

技指導が求められるなど、人口の多い都

©ron mzr Licensed under PublicDomainPictures.net

人間の活動が創造中心になる

られるシステムがより実現しやすくなる。

コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる

育環境の価値と魅力はますます高まり、相

自由なノマドワーカー

ニティも重要な判断基準となる。

ド化されることで、こうしたニーズに応え

る。このような背景から、都市における教

在宅ライフハッカー

有利である。居住地を選ぶ際には、コミュ

ティの導入が必要である。車がコネクテッ

日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる

自由なノマドワーカー

ニティ活動などは物理的距離が近いことが

でコストが抑えられた小回りのきくモビリ

ならではの貴重な価値として認められてい

在宅ライフハッカー

むことで、コンテンツの価値を高められる。

るのが困難であることから、オンデマンド

翻訳技術が進歩する 外国人観光客が増加する

気あふれる双方向のやり取りはオフライン

自由なノマドワーカー

エンタメスポットなどは、生活圏内にあ

物理的な移動については公共交通機関に頼

観光地の淘汰が進む 外国人労働者が増加する

参加者同士がリアルの場を共有して行う活

アーバンランナー

にしかないライブ的な要素や体験を盛り込

必要なコミュニケーションは確保できる。

信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる

アーバンランナー

ンラインで配信すると同時に、オフライン

は衰退するが、DX の恩恵を受けて生活に

を担う。美術や体育の教師には模範的な実

国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる

なったが、それでもディスカッションなど、

アーバンランナー

需要は高い。コンテンツを提供する側もオ

この世界では、かつての地域コミュニティ

を引き出して自律的な学習を支援する役割

ぼ同等のリアリティをもった授業は可能に

×

も、他者と場所や時間を共有することへの

また、地方の人口減少が深刻化している

となり、学習のきっかけを提供したり興味

通信技術が発達して、遠隔でも対面とほ

都 市 集 中

行政手続きがオンラインになる

る。

徒にとってファシリテーターのような存在

高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する

ゴーアウト

バーチャル都市住民

ンでできる。特に遠隔医療や役所のリモー

する反転授業が一般的になった。教師は生

AI が医療へ参入する

ログラムを提供する。

×

AI やロボットが人間の職業を代替する

に合ったさまざまなサービスが受けられ

視するディスカッション中心の科目に出席

仮想空間がより現実に近づく 医療が遠隔で行えるようになる

地 方 分 散

による遠隔や擬似的な体験が一般化して

ても外部からの目配りが得られ、また TPO

科目や、双方向のコミュニケーションを重

企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる

貢献の一環として、公開講座などの教育プ

ゴーアウト

©LucasJ 2011 Licensed under Flickr

普及し、日常生活の多くのことがオンライ

は特定の道具や場所を必要とする実技系の

家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む

を提供する企業も増えている。大学は地域

×

地 方 分 散

都市部においても地方においても DX が

が広がった。講義は遠隔で受講し、学校で

二割の住居が無居住化する

ラムも人気で、ビジネスとして教育の機会

都 市 集 中

も多様である。サブスクリプションや VR

コミュニケーション

て自律的に学べるため、教育機関の選択肢

行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される

高齢者が余暇を利用して学べる教育プログ

ゴーアウト

毎日のようにイベントやライブといったエ

ような施設が充実した大都市を生活の場所

目などは、学生が自身の特性や興味によっ

都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる

も増えた。また、平均寿命が延びたことで、

×

もなり、情報交換の場ともなる。都市では

子供のための学校はコミュニティとして見

特に大学でのリベラルアーツ系の講義科

学が企業や地方を社会実装の場とする機会

地 方 分 散

若者の外出率が低下する

進んでいるが、高齢者のための介護施設や、

も自宅と学校での学習が選択でき、AI は パートナーのような存在になっている。

教育のオンライン化が進む

ゴーアウト

AI が人間のパートナーになる

要なサービスをいつどこででも受けられる

育環境が実現している。小中高生も大学生

AI が判断から実行まで行う

×

店舗(サービス)そのものが移動する

育も居住地を決める上で重要なファクター

場所と時間にとらわれないハイレベルの教

副業が一般的になる 交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する

都 市 集 中

データを購入して自作するようになる

生活する上で欠かせない行政や医療、教

進化とオンライン授業の一般化によって、

災害が起こる 仕事の内容が多様化する

ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる

る。産学連携プロジェクトも推進され、大

ゴーアウト

自宅のあらゆるものがネットに繋がる

る。また、 積極的な参加が求められるコミュ

ネットの普及、デジタル教育コンテンツの

ようになり、仕事と学びの両立が容易にな

個人を重視した就労形態になる

×

生活空間の価値が上昇する

ることで移動への心理的なハードルが下が

タル端末と 5G、6G による高速インター

若者の外出率が低下する AI が人間のパートナーになる 店舗(サービス)そのものが移動する

らでも大学のオンライン授業が受けられる

地 方 分 散

居住地 ある。都市は公共交通が整備されており、

供されるようになった。快適に使えるデジ

生活空間の価値が上昇する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる データを購入して自作するようになる 電子マネー決済の利用率が 80%を超える

もある。空き時間を利用して自宅や職場か

ゴーアウト

バーチャル都市住民

ンタメが提供されており、余暇の過ごし方

小中高から大学教育まで、AI の導入に

よって個々人に最適化された学習環境が提

5

地 方 分 散

都 市 集 中

©Hiki Liu 2020 Licensed under Unsplash

ら交通インフラまでのアクセス性が重要で

教育

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

4

地 方 分 散

重視する社会環境がある場合は、居住地か

バーチャル都市住民 ©Brian Evans 2016 Licensed under Flickr

仕事

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

オフラインでのコミュニケーションを

在宅ライフハッカー

©Damir Kopezhanov 2019 Licensed under Flickr

買い物 などの多様なエンターテインメント機能が

都 市 集 中

× ゴーアウト

地 方 分 散

©Nicolas Winspeare 2019 Licensed under Flickr

都市にはデパートやショッピングモール

地 方 分 散

都 市 集 中

× ゴーアウト

スマート農業が普及する 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる 身体機能が向上するデバイスが利用される 代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる 小型水力発電の電気を売電する ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

環境 SDGs は 2030 年に 17 目標を達成するこ

とを目指してきた。SDGs については、民 間企業や政府、地方自治体、高校や大学 などの教育機関が熱心に活動を展開して

きたこともあり、もはや常識的な知識と なっている。SDGs が掲げる目標を実際に

達成したかどうかというよりは、目標達 成を目指してきた 15 年の間に環境意識が

高まったことから、特に 30 歳前後を中心 に、幅広い年代層が目指すべきゴールを具

体的に理解できるようになった。人々は、 COVID-19 を経験したこともあり、環境や 衛生、健康について意識的で、ニューノー マルは日常生活のなかに根付いている。

全国で頻発する災害に直面し、それらが 地球温暖化と無関係でないことを実感する ようになり、特に都市においては、プラス

チックの使用を控えるなど CO2 排出量削

減への取り組みが強化される。自動車関連 CO2 排出量に対する意識も高まり、欧州で

始まった自動車のライフサイクルで CO2 排出量を測定する LCA が国際標準になる と、ハイブリッド車と EV が環境負荷の面

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

ではなく効率的に利用するためのさまざま なシェアリングサービスも民間主導で普及 し、人々は TPO に合わせたサービスを選 んで利用する。

副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI が判断から実行まで行う

題に対する関心も高まり、代替エネルギー や再生エネルギーの研究も進み、低コスト での実用化が待たれている。都市でも地方 でも自然共生型住宅が増え、エネルギーを 自給自足するなど、エネルギーコストも減 少する。

教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む 企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる 高齢者の単身世帯が増加する

人口減少が進む地方においては、AI を

活用したスマート農業によって人手をかけ ずに農産物を生産するシステムが一般化す

る。また都市部でも都市型農業が実践され る。エコロジーの面からは、物流をできる

だけ少なくすることが求められ、結果とし て農産物は比較的近郊の地方や都市内から 供給され、都市の消費者は、鮮度の観点か

高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する スマート農業が普及する

糸島においては農林業を推進し、都市と 農村漁村の共存と持続を目指している。

災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる

AI やロボットが人間の職業を代替する

CO2 排出量削減に関連してエネルギー問

らも地産地消を好む。

電子マネー決済の利用率が 80%を超える

農業にロボットが導入される 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

で互角となり、両者の技術競争から CO2

身体機能が向上するデバイスが利用される

環境車についての知識が共有され、約3割

小型水力発電の電気を売電する

排出量が飛躍的に抑えられるようになる。 はハイブリッド車となり、車を所有するの

代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

情報 この世界では、AI が都市文化に大きな影 響を与えている。AI が流行を分析し、人々

にレコメンデーションをし、新たに流行を つくり出し広めていく。AI は人々のパート

ナーとしてそばに寄り添い、人々が何かを

しようとするたびに手助けをしてくれる。 AI によって娯楽から仕事までさまざまなこ

とが効率よく実行できる。効率はこの世界

の価値観である。人々は AI を信頼し、判 断から実行まで任せることもある。

6G が普及し、大容量超高速通信によっ

てタイムラグがなくなり、リアルで行われ ていたことがほぼオンラインで可能にな る。テレワークはもちろん、さまざまな遠

隔操作や教育、医療も可能になる。あらゆ

るものがネットワークにつながり、車をは じめ他のものも自動運転が可能になり、高 齢化の問題にも新たなソリューションをも

たらす。装備型の装置や人体にデバイスを 埋め込むことで、身体とコンピューターが つながり、人間の視覚や聴覚などの身体機 能が向上し、人々はアクティブになる。さ

らに自宅内のあらゆるデバイスがネットに

つながることで、高齢者や身体障害者が安 全に生活しやすくなる。

日常生活における人々のあらゆる行動が ビッグでデータとして蓄積され、個人に

生活空間の価値が上昇する 若者の外出率が低下する 自宅のあらゆるものがネットに繋がる AI が人間のパートナーになる データを購入して自作するようになる 店舗(サービス)そのものが移動する

あったきめ細かいサービスや支援が常に進 化し、タイムリーに提供される。また、リ

ニアモーターカーによって大都市間移動に

かかる時間が大幅に短縮されたことで、離 れた都市がひとつの大都市圏のように機能 する。多くのことが時間短縮され、人間関

係も含めて効率が重視される。大都市に住 むメリットは効率の良さである。

電子マネー決済の利用率が 80%を超える 災害が起こる 仕事の内容が多様化する 個人を重視した就労形態になる 副業が一般的になる ライフスタイルの変化に伴い間取りが変わる 交通手段が多様化する AI やロボットが人間の職業を代替する AI が判断から実行まで行う 教育のオンライン化が進む 都市インフラが老朽化する 行政手続きがオンラインになる 行政サービスの拠点が分散する 日常のビッグデータが活用される 二割の住居が無居住化する 家族のかたちが変わる 集落の統合や居住者受け入れが進む

リアルとバーチャルの差が縮まり、地方 にも都市と同じ情報や流行がリアルタイム

にもたらされ、情報面では都市と地方の差 はほとんどなくあらゆる人が最新の情報を

入手できる。人口減少が続く地方は高齢化

が進んでいるが、AI や IoT の活用により、 個人生活のあらゆることに対して支援が提

供される。またシェアサービスなどによる 自動運転車や高センサー機能をもった安全

な車によって移動も手軽にでき、外出の不 便はない。

企業が社会貢献に力を入れる ロボットの遠隔操作が可能になる 仮想空間がより現実に近づく AI が医療へ参入する 医療が遠隔で行えるようになる 高齢者の単身世帯が増加する 高齢化に伴い障がい者が増える HV の普及率が約3割に到達する 国内新車の3割がレベル3の自動運転車になる 信号が不要になる 旅行の目的がディープな地域体験になる 観光地の淘汰が進む 翻訳技術が進歩する 外国人労働者が増加する 外国人観光客が増加する 日本人観光客が減る 人間の活動が創造中心になる 働き方が時間と場所に縛られなくなる DX の度合いによって住みやすさが決まる コミュニティが居住地を選ぶときの決め手になる 移動コストが 10 分の 1 になる 移動時間が劇的に短くなる 6G の提供が開始される AI が文化に参入する

電子マネーの利用が8割を超え、お金は

農業にロボットが導入される

で、何に対して、どれくらいのお金を支払っ

思い浮かべるだけでコンピュータ操作が可能になる

ますます情報化し管理される。個人がどこ たのかが蓄積され、お金の使い方の情報か

スマート農業が普及する 産業の中心が製造業からサービス業になる 全車がコネクティッド化される 交通弱者が増加する 健康寿命が延びる 平均寿命が延びる

ら個人の嗜好やニーズが把握され、それぞ

身体機能が向上するデバイスが利用される

れ、最新情報に基づいたモノやコトの消費

小型水力発電の電気を売電する

れに合ったサービスがタイムリーに提供さ が活性化する。

代替・再生エネルギーが主流になる エネルギーコストが減少する エネルギー自給率が上がる ドローンを使った配送サービスが普及する 都市と農漁村が共存する 全世界で水が不足する

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

都市集中×ゴーアウト|アーバンランナー

10

11

12

トピックは、社会を構成する重要かつ必要不可欠な要素です。トピックは全てのシナリオで共通しているので、 どのシナリオにとっても影響が大きい必要があります。この例では、上に書いた 9 つに「モビリティ」と「余 暇」を加えて、全部で 11 のトピックを選んでいます。 10


グループワーク④ ストーリーをつくる このステップでは、これまで出てきたモノやサービスからストー リーボードをつくります。それぞれのアイデアはどのようにユー ザーに提供され利用されるのか、他のサービスと連携したらどう なるかなどを具体的に考えます。ワークショップのなかで発見し た核となるニーズを中心に、いくつかのサービスを関連付けると よいでしょう。ストーリーボードを作る際には、突飛なアイデア も時には有効ですが、シナリオの核となる価値観を提示すること が重要です。最後は、関連のあるモノやサービスを1つのストー リーとして収束させます。シナリオの世界観に合わせて、モノや サービス、ストーリーに名前をつけてもいいでしょう。

ストーリーをつくるためには、それぞれのモノやサービスが繋がっている必要があ ります。このステップでも引き続きアイデア展開を行うことで、ストーリーをつく るためのきっかけが生まれ、より具体的で多面的なストーリーになります。

11


ユーザーを想定した上でニーズを考える

コアなニーズを元にサービスのアイデアを出す

ユーザーとニーズ、サービスからストーリーをつくる 12


ビジュアライズと共有 ストーリーボードが出来たら、そこで想定されているユーザーや モノ、サービスをビジュアライズしていきます。このステップで は、進行役の 1 人であるイラストレーター が活躍します。グルー プワークで出てきたユーザーやアイデア、核となるニーズが一目 で分かることが大切です。ビジュアライズの目的は、自分たちの 議論をもう一度思い出して整理し直すとともに、第三者に全体像 をよりよく、またリアリティのある形で伝えることです。最後の プレゼンテーションでは、ビジュアライズしたストーリーボード に基づいて、ファシリテーターが発表するとスムーズです。ファ シリテーターはグループワークで議論を拡げながら、最後に発表 することも踏まえて、流れを常に頭に入れておく必要があります。 ファシリテーターのプレゼンテーションを、グループの参加者が 補足することで、アイデアがより伝わりやすくなります。

各グループのストーリーを共有する

13


ハコシェア 居住空間には専用スペースが確保され、そこにモノやサービスを乗せたモビリティ がやってくる。モノで部屋が溢れかえり、 居住空間が狭くなるという心配は要らない。 必要な時に必要なモノを「利用する」のが、この世界のスタンダード。



ナガラカルタ 自動運転が可能になったこの世界では、何かをしながら目的地に行くことができま す。テレビやオンラインゲームをしながら集合し、お昼ご飯は友達と一緒に食べる こともできます。移動のための時間という考え方はなくなり、「何をしながら移動す るか」が重要になります。

ホールホール

何もない、ただハコが入るスペースが用意さ れた大きな空間が生まれます。ある日は立 食パーティーの会場になったり、ある日は ショッピング会場になったりと、決まった使 い方はなく、可能性は無限大です。

16


イエンタメ サービスをモビリティに乗せてシェアできるようになったこの世 界では、家にいながら様々なエンタメを楽しむことができます。オ ンラインとリアルを掛け合わせることで、実物を見ることができた り、本格的な機械を利用できたりと、オンラインでの困りごとや物 足りなさはほとんどなくなります。

ネオフィス

家具家電を所有しないこ とで、部屋の使い方は自 由自在になります。寝室・ リビング・ダイニングと い っ た 概 念 は な く な り、 1つの空間でどんな使い 方もできるようになりま す。やることはたくさん あるのに、気付いたらベッ ドの上で寝てしまってい たなんてことがなくなる のかもしれません。

17


エブリツム 地域に根ざした人と街を移動しながら生活する人が、モビリティを介してコミュニ ケートする。それぞれの仕事や趣味、ライフスタイルに合うモノやサービスを積ん で走る。モビリティが地域社会に溶け込んでいることが、この世界のスタンダード。



エネルギーエンジェル

PC ひとつでどこでも仕事ができる人にとってバッテリーの心配は必要ありません。 いつでもどこでも駆けつけてくれるサービスがあるからです。利用者間のマッチン グはアプリを通じて行われ、副業や隙間時間を使った仕事にもなっています。

ネイチャーチャージャー

この世界では、個人でも エネルギーを生産できて 地域に還元していく仕組 みがあります。エネルギー を作る人、エネルギース タンドへ運ぶ人、空になっ たバッテリーを持って帰 る人がいて、モビリティ がそのハブとして大活躍 しています。

20


スキマベジタブル

農園を営む人だけでなく、 広い土地を活かして家庭 菜園を楽しむ人にとって 地域のモビリティはモノ を 運 ぶ の に 役 立 ち ま す。 ドアトゥドアで直接購入 者の手に届けることがで きて、ラストワンマイル の配送や交通弱者にとっ ては心強い味方です。

アンアンパトロール

子供や高齢者が安心してのびのびと生活できるように、モビリティは地域のための 見守りも担っています。決まった時間の通学や通院に合わせて、ついでに副業とし てバッテリーや野菜を運ぶことも可能です。 21


統計データや調査資料、日々のニュースから未来に関する情報を集める

集めた情報を様々な角度からカテゴライズし、ラベリングする

重要な情報やカテゴリを選び、軸を抽出する

22


シナリオ・プランニングについて シナリオプランニングとは単一の未来予測ではなく、不確実性を 前提として起こりうる複数の未来を考え、それに基づいて戦略を 導き出していくという手法です。変化のスピードが加速している 現代において、自分たちの都合の良い未来を思い描くだけでなく、 起こってもおかしくない未来を客観的に想定しておくことで、 「予 想外のことが起こった」とならないようにするためのものです。 シナリオを描く際に重要になってくるのは、何が確実性の高い未 来予測で、何が不確実性の高い未来予測なのかを明確に分けるこ とです。例えば、 「日本国内における総人口の減少、高齢化と生 産人口の減少」という予測は、今の日本の人口ピラミッドがその まま上にあがることを考えれば、ほぼ確実に起こりうる未来だと 言えるでしょう。反対に、 「東京への一極集中が緩和され、地方 に人口が分散する」といった予測は、リモートワーク の普及な どにより現在その兆しがあっても、本当にそうなるのかは誰にも わからない不確実性の高い未来予測と言えるでしょう。これを踏 まえ、シナリオを描くステップとしてはまず、「不確実性だが未 来に大きな影響を与える社会の変化」を 2 つの軸に設定します。 その後、複数の「確実性の高い未来予測」を根拠に、2 つの軸を 組み合わせてできる 4 つのシナリオを描きます。 政府や研究機関が発表している確実性の高い未来予測を根拠に、 不確実性の高い項目が影響を与える世界を考えることで、シナリ オ・プランニングでは単に夢物語を描くのではなく、起こりうる 4つのパターンの世界を描くことができるようになります。

23


シナリオブックを使ったワークショップガイド 企画・編集

川口公輔/清水淳史/張旭 レイアウトデザイン 清水淳史

イラストレーション 阿部新平

ディレクション 池田美奈子

シナリオ・プランニング/ 2030 年のシナリオ ディレクション 池田美奈子 リサーチ

一色寛登/川口公輔/木尾優馬/上妻寛典 清水淳史/田中詩織/張旭/鉄島大貴

シナリオブックを使ったワークショップガイド 2021 年 3 月 31 日発行 編集:九州大学「未来の移動プロジェクト」チーム 発行:九州大学大学院芸術工学研究院 〒 815-8540 福岡市南区塩原 4-9-1




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