【CBRE WPS WhiteP 日本語】生まれ変わったヒューマンセントリックオフィス-リノベーション後1年目の評価

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働き方が多様化している今、求められて いるオフィスとは、人々をつなげると同時 に経済的なメリットを生み出すスペースで あり、システムです。そのような発想のも と、私たちは2022年から2023年にか けてオフィスのリノベーションを行いました。

2024年1月、私たちのオフィスは新た なヒューマン セントリックなオフィスへ生 まれ変わりました。働き方は常に変化し ています。働き方の変化に合わせて、オ フィスもまた柔軟に改変していく必要があ ります。その際、従業員同士の噂や、声 の大きい一部の人たちの意見だけを闇雲 に取り入れたりするのでは、オフィスのあ り方は当初のビジョンからどんどん乖離 していってしまいます。常にその時々の働 き方をサポートし、イノベーションを促す ようなオフィスであり続けるためには、定 量的な情報を定期的に収集し、オフィス の現状を認識することが肝要です。

CBREの丸の内オフィスがリニューアル・ オープンしてから9カ月後、私たちはオ フィスの利用状況について調査すると共 に、オフィスで働く従業員を対象にアン ケートを行いました。この資料では、そ の結果の一部をご紹介いたします。

オフィスの満足度

オフィスについての満足度を尋ねたところ、84% の従業員が「満足」もしくは「やや満足」と回答 しており、リノベーションを開始する直前の2022 年に行った満足度調査の結果(76%)から改善し ています。

Fig. 1 満足度調査の結果(満足・やや満足の割合)

2022年に行ったアンケート結果からは、フォンブー スや社内会議室などのスペースが極めて重要とみ られている一方、それらの現状についての満足度 は低い、ということが明らかとなっていました。こ

の調査結果を受けて今回のリノベーションでは、 フォンブースと社内会議室のいずれについても数を 増やし、やや大きめのスペースをいくつか加えるな どの施策を行いました。その結果、直近ではいず れのスペースについても満足度が80%を超える結

果となっています。

Fig. 2 フォンブースと会議室の重要度と満足度

Fig. 3 ダイバーシティに配慮したオフィス環境

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従前のオフィスでは、ダイバーシティへの配慮とい う点で満足度が低い(21%)とみられていました。

しかし、今回の改変を経て改めて従業員の意見を 聞いたところ、いずれのダイバーシティ グループに 該当する従業員からも、高い満足度が得られてい ます。この結果は、集中スペースやコラボスペース などを増やしたことに加え、自動ドアや、電動で 高さを換えられる昇降式デスクの設置、さらには リラックスできる音楽の流れるスペースを設けたり、 仮眠スペースを充実させたことなどが背景とみられ ます。あわせて、従業員がそれぞれの好みや事情 に合わせて働くことができるハイブリッドワークやフ レックスタイム等の制度も引き続き実施しています。

86%の従業員が、リノベーション前のオフィス環境 には戻りたくないと答えており、今回のリノベーショ ンがオフィス環境の改善につながったことが明確に 示されています。

※ 1 ニューロダイバーシティ(神経多様性)とはNeuro(脳・神経)とDiversity(多様性) という2 つの言葉が組み合わされて生まれた、「脳や神経、それに由来する個人レベルでの 様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこ う」という考え方(症状の例:自閉症、ADHD、ASD、失語症) 詳細はこちら

※ 2 ホームケア:本人やパートナーが家族などの養育や介護をしている(子ども、高齢者、 障がい者など)

5 以前のオフィスに戻りたいか?

Fig.
Fig.

2. Global Vision

ビジョンとエンゲージメントの関係

CBREは本年6月、日経新聞社と共同で全国の オフィスワーカーを対象にアンケートを実施しまし た。その回答結果からは、経営層のビジョンが具 現化されているオフィスが、従業員のエンゲージメ ントを高める為の重要な要素の一つであるという

ことが明らかとなっています。今回のCBREの従 業員アンケートでは、86%の従業員が「新しいオ フィスは、CBREのグローバルビジネスビジョンの 実現に貢献している」と回答しています。このこと は、新しいオフィスが、従業員のエンゲージメント を高め得るものであることを示唆しています。

Fig. 6 新オフィスは、CBREのグローバルビジネス ビジョンの実現に貢献していると思いますか?

CBREグローバルビジネスビジョン

Create the real estate solutions of tomorrow, so businesses and people thrive.

明日の不動産ソリューションを創造し、 ビジネスと人々に繁栄をもたらす

新オフィスは ビジョンの実現に 貢献していると思う

3. Office Utilization & Vibrancy

オフィスの雰囲気

CBREでは、一定日数の出社義務などのルールは 設けておりません。にも拘わらず、平均で約7割 の従業員がオフィスに出社しています。新たなオ フィスは、従業員を惹きつけ、オフィス内での賑わ いや活気を創出することにつながっていると言えます。

実際、81%の従業員が、新オフィスには「新しい つながりの構築や交流・関係性の深化を奨励する ような、エネルギーにあふれた雰囲気がある」と 回答しています。

Fig. 7 日ごとの出社率

Fig. 8 新オフィスは、新しいつながりの構築や交 流・関係性の深化を奨励するような、エネルギー に溢れた雰囲気があると感じますか? 実感している 実感していない

活気性の 向上を実感 81%

Fig. 9 オフィスの要素の重要度

4. Workplace Effectiveness

オフィスの評価

アンケートでは、オフィスの様々な要素について従 業員がどれぐらい重要と考えているか、そしてそれ ぞれの現状をどう評価しているかを尋ねています。

その結果を見ると、従業員がオフィスについて重 要と考えている要素について、現状は概ね高い評 価となりました。

※従業員の健康に考慮したオフィス環境であること

※優秀な人材を惹きつけ、採用活動によい影響を与えるオフィス環境であること

来客をお迎えする際に誇らしく思えるオフィス環境であること

環境への配慮が十分あり、サステナビリティ(持続可能性)が強く推進されていること

ワークライフバランスに配慮したオフィス環境であること

ダイバーシティやLGBTQに配慮したオフィス環境であること

刺激的かつ創造的なオフィス環境であること

重要度 満足度 ※事業会社が近年最も重視する項目

特に、従業員の健康に配慮したオフィスであること や、優秀な人材を惹きつけるオフィスであることな ど 、事業会社がオフィスを改変するに際して近年 もっとも重視する項目についての評価は、いずれ も高い結果となっています。

5. Workplace Purpose

生産性とコラボレーション

従業員が、ビジネスを遂行する上で重視している 項目のトップ2は、回答率の高い順に「チームの 生産性向上」、そして「他の組織・チームとの連 携・協働の強化」となっています。従業員の70% が 、「新オフィスでは、以前に比べて自分の生産 性が向上していると感じている」と回答し、また、

84%が「部署や会社の枠を超えて、さまざまな人

とつながり、コミュニケーションを取る機会をつく る」と回答していることから、新しいオフィスはこ れらの重要な項目を推進するとみられていること が分かります。ビジネスの拡大に寄与するとみら れていることが、オフィスに対する従業員の満足度 を高めていると考えられます。

Fig. 10 ビジネスを遂行するために自組織にとって優先 順位の高い項目

チームの生産性 向上

他の組織・チームとの 連携、協働の強化

チーム内の 連携強化 56%

優秀な人材の獲得・ 離職率の低下 51%

個人の生産性向上 48%

Fig. 11

新オフィスでは、以前に比べてご自身の生産性 が向上していると感じていますか?

生産性の 向上を実感

実感している 実感していない

Fig. 12

新オフィスは部署や会社の枠を超えて、さまざま な人とつながり、コミュニケーションを取れる環境 ですか?

Fig. 13 あなたがオフィスに来る主な理由は何ですか?

チームと近くで働くため/チームメン バーや他のチームが自分へコミュニ ケーションを取りやすいように

オフィスに来る理由

オフィスに来る理由を従業員に尋ねたところ、チー ムメンバーとのコミュニケーション、顧客対応、機 器を扱う必要などに次いで、「オフィスの方が集中 できるから」という回答が4番目に挙がっています。 一般には、従業員がオフィスに来るのはコラボレー ションのためであり、個々の業務に集中するのは 在宅勤務の方が適していると思われがちです。し

かし、集中できるスペースがあればむしろオフィス の方が働き場所として選ばれる可能性があるとい

うことを、この回答結果は示しています。

実際、新しいオフィスの「クワイエットエリア」の 稼働率は平均で89%で、ピーク時は100%稼働 となっています。

来客や顧客対応のため

書類や機器(印刷、契約書の押印など) を扱う必要があるから

自分のチームや他のチーム

との繋がりを感じるため

他の従業員との交流、

情報交換、親睦のため

オフィスの方が集中できるから

仕事の性質上、オフィスに いる必要があるから

チームと信頼関係を 築くため

習慣だから 他の人から学ぶため 15% 10% 7% 6% 気分転換/ リフレッシュのため 5%

他の部門とコラボ レーションしやすい から

そう頼まれたから/ プレッシャーを 感じるから

オフィスの役割

この資料の冒頭で述べたとおり、「人々をつなげ る」ということが、オフィスにもっとも求められる 役割であると私たちは考えています。新たなオフィ スがその役割を十分に果たせていることの証左の 一つとして、社内で行われたイベントの数が挙げ られます。新しいオフィスでのイベント数は、1月 から9月までの9カ月間で173と、既にリノベー ション前の通年実績の3倍以上となっています。

イベントのコンテンツも、従業員のみで行うものに とどまらず、社外の方をお招きして実施したものも 全体の3割超を占めています。

14 オフィスでのイベント数

Contacts

CBREワークプレイスストラテジーでは、さまざまな業種 や規模のクライアントのワークプレイスビジョンの実現を 支援してまいりました。皆さまのビジョンの達成に向けて、 具体的にどのようにお手伝いできるかご案内させていた だきます。

新しいオフィスは、人と人とをつなげることで企業 文化を更に深化させ、業務の効率化と相俟ってビ ジネスの更なる拡大に資するものと考えられます。 渡部 未佳

Covid 19
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