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学校におけるメンタルヘルス支援Youth Mental Health First Aid研修
Cultural Bridges (CB): Youth Mental Health First Aid(YMHFA)とはどのような研修ですか?学校区 内では誰がこの研修を受けるのですか?
Miriam Corlett, LICSW (MC): YMHFAの研修では、危 機的状況にある青少年の兆候や彼らの発するSOS を大人がどのように察知し、対応するかを学びま す。この研修は、大人が青少年と真剣な会話がで きるようにする為のものです。自傷行為や自殺に ついて青少年と向き合うのは抵抗がある場合もあ りますが、この研修を受けることで彼らと会話を するための方法と自信を大人に与えてくれます。 研修は、最前線で子どもたちと接する大人にとっ て、積極的に話を聞く、確認する、安心させるス キルがいかに重要であるかを認識してもらう為の ものです。青少年と直接接するあらゆる人、学童 の教員、バスの運転手、部活動コーチ、教師、保 護者、近隣住民、地域住民、ボランティアなど全 ての人にとって不可欠なスキルです。この研修で は、精神衛生上の問題と精神衛生上の危機の違い や、それぞれを識別して対応する方法を学びま す。
CB: なぜこの研修が必要なのですか?研修の目的 は?
MC: 生徒や保護者のために最高の自分であるため には、自分自身の健康にも気を配らなければなり ません。これは、身体の健康管理だけでなく、子 どもたちとの関わりに不可欠な情報やトレーニン グにアクセスすることを意味します。この研修 は、大人が青少年の安全性とリスクを見極め、適 切なリソースにつなげるスキルを身につけるのに 役立ちます。
子どもたちの学習意欲を失わせる要因は様々で す。しかし、地域が受け入れ、かかわりを持ち、 本当の人間関係を育むことで子どもたちが信頼と 安心感を得ることができれば彼らの不安や抑うつ の症状は軽減され、それと同時に学習への参加意 欲の向上と成長にもつながります。
この研修は、青少年たちの目線に立ち、手を差し 伸べることの重要性を再認識させてくれます。子どもたちと今この瞬間を共にし、彼らのニーズを 注意深く認識し、一方的な解決や修復のためでは なく学ぶための聞く耳を持つことは信頼とつなが りを築くために不可欠なことなのです。
CB: 今回の研修で、教師や職員はどのようなアプ ローチ方法を学びましたか?
MC: MHFAは行動の変化を観察し、偏見を持た ずに聞く耳を持つ事を学びます。アプローチ (Approach)聞く(Listen)安心させる(Give reassurance)プロの支援を促す(Encourage professional help)自身を労わるよう促す(Encourage self-help)というシンプルなALGEE 法で命を救うのです!
CB: この研修で生徒たちはどのような恩恵や影響 を受けるのでしょうか?
MC: 財団が資金援助するYMHFA研修のような専門 家育成は、職員に大きな違いをもたらし、青少年 の命を救うことができます。分かりやすく適切な 対応法を学ぶ事で、職員はメンタルヘルスの専門 家であるべきというプレッシャーから解放されま す。職員は生徒たちとの会話に参加することでリ スクを特定し、適切なリソースや支援に導くこと ができます。子どもたちの人生の中に前向きで安 全な大人が一人いるだけで青少年の考え方は一変 し、大きく変わるでしょう。
CB: あなたから見て、この研修の価値と影響は?
MC: YMHFA研修は、精神的な苦痛を経験している青 少年を支援するための、わかりやすく非常に効果 的なアプローチ方法を概説した研修です。信頼で きる大人がメンタルヘルスの問題の兆候やシグナ ルに気づき、それに対応することが命を救うこと につながることが証明されています。
CB: 行動スペシャリスト教員としてのあなたの立 場と日々の仕事について、少し教えてください。
MC: 私は学校区の特別支援部門で行動スペシャリ ストを務めています。スクールバスに乗ることも 含め、学校区内すべての校舎で3歳から21歳の生徒 を担当します。教室、廊下、運動場、ランチルー ムなどで、生徒や職員と毎日接しています。特別 支援教育を受けている生徒のために、エビデンス に基づいた危機対応を含む介入策を考案し、すべ ての職員と連携して対応に当たるのが役目です。 対応するのは主に行動上の懸念、精神衛生、トラ ウマに関連した症状に関するものです。生徒の精 神、行動面の健康ニーズに対して、信頼できる周 りの大人がポジティブな影響を与える場面を直に 見てきました。私たちが向上心を持ち続け、生徒 の立場に立つことで困難に対応する力と希望が育 まれ、子どもたちは自分に価値があること、自分 の居場所があるということを信じることができる のです。