NEAR news vol.47 (JPN)

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NEAR

News

北東アジア地域自治体連合 NEAR | NEAR Leading the Era of Northeast Asia 2012. 9-10

Vol. 47 ドルノゴビ県のデルゲルハンガイ山

特別寄稿 第10代北東アジア地域自治体連合議長挨拶 今月の動静 |NEAR 活動|事務局ニュース|会員自治体ニュース| 企画取材 地方自治の新たな試み、関西広域連合 NEAR 会員探訪 水と運河の都市、聊城市 - 山東省聊城市 紹介

北東アジア地域自治体連合

The Association of North East Asia Regional Governments


NEAR News

「NEAR News」は会員自治体のニュースと情報を共有する連合の公式広報誌です。連合の活動状況、会員自治体の動静、国際動向、寄稿、お知ら せなどを内容として定期発刊し、会員自治体と関連機関に無料配布するほか、 ホームページにも掲載します。 「NEAR News」は会員自治体が共に作っていく公式広報誌ですので、連合や北東アジア地域に関心のある方は誰でも投稿することができます。 連合事務局は皆様からの投稿やアイディアをお待ちしております。

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黄河生態文化区域(山東省 聊城市)

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北東アジア地域自治体連合は 1996年9月、韓国、中国、日本、ロシアの北東アジア4ヵ国29広 域自治体の首長が韓国・慶州で創設した国際機構です。 北東アジアの共同繁栄を基本理念とする連合憲章を採択し経済 通商、教育・文化交流、環境、防災、国境協力、科学技術、 海洋・漁業、観光、エネルギー・気候変動、女性・児童、生 命・医療産業、農業などの様々な分野で幅広い交流・協力プロ ジェクトを展開しています。 そして、北朝鮮とモンゴルの参加、新規自治体の会員加入により、 現在は6ヵ国71自治体が参加する、北東アジア地域を代表する、 地方外交協力体となりました。

NEARの門戸は開かれています。 北東アジア地域に位置し、連合の設立趣旨に賛同する広域自治 体は、連合の総会の承認を経て参加することができます。

北東アジア地域自治体連合 The Association of North East Asia Regional Governments


特別寄稿

第10代北東アジア地域自治体連合議長挨拶

特別寄稿

第10代北東アジア 地域自治体連合議長挨拶 北東アジア地域自治体連合の会員の皆様! 20世紀の半ばまではヨーロッパをはじめとする欧米の時代と言われましたが、今はアジアの時代 と言えます。それは世界の経済と文化の中心が欧米からアジアに移行しているからです。 とりわけ、その中心には日本、中国、韓国をはじめとする北東アジア諸国があります。 北東アジアは世界人口の4分の1が居住し、世界GDPの24%、並びに世界貿易の半分を占める巨大 な経済圏として成長しました。また、石炭、天然ガス、石油をはじめとする天然資源や森林資源が 豊富で、さらに広大な丘陵地は食料生産の最適地としても評価されています。 どの国も同じでありますが、地方自治体の競争力こそが国家の競争力になります。つまり、地方 自治体が強くなってこそ、国家も強くなります。 NEAR議長挨拶 北東アジア地域自治体連合議長 韓国全羅南道知事 朴晙瑩

地方自治体の競争力を高めるためには、各地域が持つ様々な資源を差別化して地域発展の原動力 とするとともに、地域間協力を通じた共同発展を模索するべきだと考えます。 その意味で、1996年に発足した北東アジア地域自治体連合が、経済、観光、文化、農水産、環境 など様々な分野で成し遂げた成果は高く評価されるべきであると思います。 これからも会員自治体間の活発な交流が行われ、各地方自治体が蓄えた知識と経験が、地域と国 家の発展だけでなく、北東アジア地域の共同繁栄の糧になることを期待します。 現在、人類が直面している最大課題は食糧とエネルギー問題であり、人類の生存と持続可能な発 展のためには、この問題を解決することが不可欠です。 国連や世界各国を中心に多くの国際機構が努力していますが、これは人類共通の課題であるた め、皆が膝を交えて知恵を絞るべきだと思料します。 私は全羅南道知事を務める中で、課題解決の可能性について確認することができました。 全羅南道は汚染されていない空気、穏かな気候を有しています。また、約2,000を超える島々、 6,100㎞に及ぶ海岸線、1,000㎢の干潟など世界的な海洋資源を保持しています。さらに、韓国国内 で最も日照量が多く、海岸における風速と風向は一定で、水深も浅いことから、新再生エネルギー を生産するに最適な条件を揃えています。 このような資源を活用して、環境配慮型農業と新再生エネルギー、海洋経営事業などを推進して います。 道知事に就任してから8年が経った今、環境配慮型農業において、全羅南道は韓国内の有機農面積 の61%を占め、水産物でも51%を生産しています。新再生エネルギーについても、25%が全羅南道 で生産されており、風力に関しては、5GW風力プロジェクト海上風力発電団地造成事業を推進して います。 このような事業を推進しながら全羅南道が積み上げてきた知恵が、北東アジア地域の発展と食糧 問題、エネルギー問題の解決に向けて活用されるように、NEAR事務局及び会員自治体とともに尽力 する所存です。 今後とも、引き続き北東アジア地域自治体連合にご支援ご協力いただくことをお願いするととも に、会員自治体の皆様のご発展を祈念いたします。

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NEAR NEWS Vol. 47


今月の動静

NEAR活動 | 事務局ニュース

NEAR活動 第1回エネルギー・気候変動分科委員会開催

国境地区協力分科委員会、11月7日から9日までイルクーツク市で

第1回エネルギー・気候変動分科委員会が10月9

11月7日から9日まで、国境地区協力分科委員会が「北東アジア地域発展にかかる国境地区協力の役

日から11日まで、4カ国21自治体、約40人が参加

割」というテーマで、ロシア連邦イルクーツク市にて開催される。今回の分科委員会は国境地区の活

し、「会員自治体間エネルギー・気候変動協力

性化対策について様々なテーマの会議をはじめ、バイカル地域の文化プログラムも含まれている。

の模索」というテーマの下、韓国大邱広域市 EXCO(コンベンションセンター)にて開催さ

■ 連絡先

れた。

• イルクーツク州政府経済発展課産業部

■ 期間:11月7日(水)~11月9日(金) ■ 場所:イルクーツク市 ■ 主要内容

今回の分科委員会は、これまでソーラーシテ ィとして大邱広域市が成し遂げてきた成果を共 有し、各会員自治体が直面する様々な問題にお

担当者 電話

区分

主要内容

7 (3952) 256235

1日目 (11.7)

ホテルチェックイン、歓迎 レセプション

o.sherstova@govirk.ru

2日目 (11.8) 分科委員会会議

7 (3952) 256235

3日目 (11.9) 文化及び観光プログラム

オルガ・セルストゥヴァ

ける共同の解決策を模索することで、会員自治 体間協力を一層強固なものとする有意義な機会 となった。

E-mail Fax

• NEAR事務局 区分

韓国語・英語

中国語

日本語

モンゴル語

ロシア語

担当者

金聖賢

李恵貞

崔守圭

ヒシク・ザルガル

崔京男

電話

82-54223-2318

82-54223-2320

82-54223-2317

82-54223-2384

82-54223-2319

E-mail

neargov @gmail.com

cham0284 @gmail.com

s.g-c @hotmail.com

hi_hishgee @yahoo.com

rudska76 @hanmail.net

Fax

82-54--223-2307~9

第1回エネルギー・気候変動分科委員会

事務局ニュース 「 漢江情」湖北省-韓国経済・貿易・文化交流行事への 参加

金 在孝 NEAR事務総長は中国湖北省の招待により、同省で開催され た 漢江情 へ参加するため、9月19日から21日まで武漢市を訪問した。 湖北省の中心都市である武漢市と韓国ソウルを流れる同じ名称の 漢

開幕式で歓迎挨拶する 王 国生 湖北省省長

田 承忠 湖北省副省長(左)と金事務総長(右)

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今月の動静

今月の動静

NEAR‐AERパートナー協定締結 金事務総長を代表とするNEAR事務局代表団は、10月9日から12日までフラ ンス共和国ストラスブールで開催されたAER総会と世界民主主義フォーラ ムに参加した。金事務総長は10月10日の同フォーラムで「北東アジアの地 方分権と民主化」につて発表し、ヨーロッパの地方自治体代表と意見交 「中韓地方政府交流会議」 で発表する金事務総長

晏 蒲柳 湖北省外事弁公室主任と金事務総長 (於:在中国韓国大使館主催の晩餐会)

換した。また、パスカル・ゴゼンAER事務総長とミシェル・サバンAER議長 と会談し、今後AERとNEAR活動の協力に関して協議した後、AERとNEARのパ ートナーシップ協定を締結した。さらに、12日にはAER総会に出席し、AER について理解を深めた。

NEARとAERのパートナーシップ協定調印式

2012済州世界自然保護会議(WCC)世界地方政府サミッ トへの出席 金事務総長は9月4日から6日まで済州特別自治道で開催された2012済州 自然保護会議世界地方政府サミットに参加。金事務総長は訪問初日に専 門家セッションで気候変動について討論し、6日にはWCC開幕式と歓迎レセ プションに出席した。

湖北省の名 勝地黃鶴樓にて

江 に着目して命名された今回の行事は、韓国と湖北省との縁を現して いる。 中韓国交正常化20周年を迎えて開催された「漢江情」は、湖北省と 在中国韓国大使館の共同主催で、湖北・韓国経済貿易協力懇談会、中

2012済州世界自然保護会議(WCC) 世界地方政府サミット

NEAR事務局派遣公務員の帰国

韓専門家セミナー、第10回中韓地方政府交流会議、中韓文化公演、農 水産食品展など、様々なプログラムが用意され韓国の企業家をはじ め、政府機関、研究機関などの関係者約350人が参加した。 第10回中韓地方政府交流会議 において、金事務総長はNEARについて 紹介し、中国各地から参加した地方政府職員から注目を集めた。中で も、天津市の趙劍嶺外事弁公室副主任はNEAR加入に向けて努力するこ とを約束した。

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2012年5月から寧夏回族自治区より NEAR事務局へ派遣され、第9回総会の 連絡調整業務を担当してきた馬 依莎 氏が8月に本国へ帰国した。

馬 依莎 氏 (寧夏回族自治区 -中国)


今月の動静

事務局ニュース | 会員自治体ニュース

会員自治体ニュース 黒竜江省 - 中国

河南省 - 中国

2012新素材産業博覧会、ハルビンで開催

2012中国世界観光都市市長フォーラム開幕

9月5日、中国工業情報化部と黒龍江省人民政府が共同主催する「2012 中国新素材産業博覧会」が黒竜江省ハルビン市で幕を開けた。

2012中国世界観光都市市長フ ォーラムが9月26日から30日ま

今回の博覧会は「新しい素材、新しい効率、新しい機会、新しい発

で、河南省鄭州市で開催され

展」というテーマの下、テーマ館、国際館、中国都市館、国営企業館及

た。中国国内外有名観光都市の

び関連大学館、総合発展館など、5つの展示区域が設置され、1000社を

市長らが鄭州に集い、「観光と

超える企業が参加した。また、「2012中国新素材産業関係高官フォーラ

都市」をテーマに討論を行っ

ム」、「中国新素材成果発表及びプロジェクト商談会」、「2012中国カ

た。行事期間中、鄭州では世界

ラー新素材発展サミット」など7つのテーマ別行事が開催された。

各国からの芸術団等が公演を披 露するなど多彩なプログラムを 通じて参加者全員が楽しめる祭 りの場となった。 行事のクライマックスである 市長フォーラムは、9月28日に 鄭州国際コンベンションセンタ ーで終日開催された

2012中国新素材産業博覧会開幕式

世界観光都市のランドマーク

石川県 - 日本 IJSP 石川ジャパニーズ・スタディーズ・プログラム 未来創造会議

湖北省 - 中国 「漢江情」湖北省-韓国経済・貿易・文化交流行事

(1) 日 時:平成24年7月6日(金) (2) 場 所:ANAクラウンプラザホテル金沢 (3) 主 催:石川県、(財)石川県国際交流協会

湖北省人民政府と在中国韓国大使館は9月19日から21日まで、武漢に て2012「漢江情」湖北・韓国経済貿易文化行事を共同開催した。同行

(4) 内 容:内外の有識者等15名による公開討論 コーディネーター

事では、中韓地方政府交流会議、経済貿易協力懇談会のほか、中三角 (湖北、湖南、江西省)中韓専門家セミナーや湖北韓国旅行写真展など

セッション

牧野 成一 (米国プリンストン大学名誉教授)

Ⅰ 日本語・日本文化研修の評価とさらな る魅力の向上

ナズキアン 富美子 (米国コロンビア大学主任講師)

Ⅱ ホームステイの評価とさらなる拡大

大谷 吉生 (金沢大学国際担当学長補佐)

Ⅲ参 加大学等の拡大に向けたプロモーシ ョン・情報発信

も実施され、韓国から李寿成 元国務総理、李揆亨 在中国韓国大使、 韓国地方政府代表、企業家及び友好交流団体代表などが参加した。

本県独自の日本語・日本文化研修プログラム IJSP は、昭和62年の スタート以来、これまで世界各国の大学等から3,600名を超える研修生 を受け入れ、参加大学等からは 大学での日本語教育とは異なり、ホー ムステイ等により生きた日本語・日本文化を学べるプログラム として高 中国湖北省武漢市の漢江

く評価されている。

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今月の動静 こうした中、IJSPの今後のあり方を考える公開会議を米国・中国 ・韓国の有識者の参加も得て開催し、これまでの活動状況を踏まえ今後 の発展の方向性を検討した。

会員自治体ニュース

れた覚書を調印した。 協定により京畿道と山東省は両地域内の有望な中小企業間事業協力の 促進に向け、企業代表の相互派遣、フォーラムの定期開催、企業環境説

会議では、参加学生の社会への参入の必要性やホームステイの意義等

明会など、経済分野での交流を拡大することとなった。また、山東省聊

についての発言があり、会議終了後、牧野成一プリンストン大学名誉教

城経済開発区内に設立する京畿道産業団地を両地域の経済発展に寄与す

授より、谷本正憲石川県知事に会議結果の報告が行われた。

るものとするため、産業団地のPRと企業誘致の協力に合意した。このほ か、京畿道と山東省内の高等教育機関が参加する「京畿道-山東省大学 交流協議会」の創設を進めるとともに、来年から公務員研修団を相互派

新潟県 - 日本

遣するなど行政交流も強化する。今回の合意に基づいて、京畿道経済投

新潟県産品PRコーナーが韓国ソウルに相次いでオープン!

作成する計画である。

資室と山東省人民政府外事弁公室が持続的に協議し、具体的な計画案を 両道省は、2000年4月の友好交流協力合意書の締結以来、地方政府間の

新潟県では、1990年、韓国ソウル市内に日本の地方自治体として初め て海外事務所を開設し、各種交流支援を行ってきましたが、このたび、

相互訪問、公務員相互派遣、文化分野の交流を活発に行っており、2009 年から友好都市関係を維持している。

同市内に新潟県産品をPRする常設コーナーを開設した。 1号店は、今年3月に開設した市内江南区の高級日本料理店「OGAの厨 房(おがのちゅうぼう)」内「新潟倶楽部(にいがたくらぶ)」で、新 潟清酒・鎚起銅器の展示・販売を行っている。 2号店は、同じく今年7月にオープンした市内銅雀区のすし居酒屋 「新潟和楽(にいがたわらく)」で、洋食器等の展示・使用を通じたPR を行っている。 これらのコーナーを拠点に、新潟県産品の販路拡大を図る。 交流協力事業について協議する李在律京畿道経済副知事(左)と姜大明山東省省長 (右)

慶尚北道 - 韓国 浦項市、クールビズで省エネ実践 浦項市は省エネと職員間の一体感を高めるとともに、勤務能率向上を 図るため、全職員が6月から9月までクールビズで勤務した。クールビス とは英語で涼しいという意味の(Cool)とビジネスの合成語で、ジャケッ トやブラウスの代わり、軽い服装で働くことを意味する。今回製作した クールビズ用の制服は、浦項市の市花であるバラの模様がデザインさ れ、一体感を高めながら各自の個性も生かすため紺、青、赤など3種類 が用意された。また、通常の勤務時に着用するほか、国際花火大会など

左は1号店「OGAの厨房」内「新潟倶楽部」、右は2号店「新潟和楽」

京畿道 - 韓国 京畿道、中国山東省と交流拡大 李 在律 京畿道経済副知事と姜 大明 山東省省長は、7月30日京畿道庁 状況室で中小企業間の事業拡大、大学交流の促進などの内容が盛り込ま

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NEAR NEWS Vol. 47

クールビスで勤務する浦項市職員


今月の動静

浦項を代表する行事でも積極的に着用することとした。一方、浦項市は 発想の転換と柔軟な思考を促すため、1月から毎週金曜日を正装ではなく、 自由な服装とする「ジーンズデイ」を実施し、好評を博している。

会員自治体ニュース

サハリン州 - ロシア 第16回「2012サハリン石油とガス」会議と博覧会開催 第16回「2012サハリン石油とガス」会 議と博覧会が2012年9月24日から27日ま

ドルノゴビ県 - モンゴル国 2012サハリン石油とガス博覧会のロゴ

でユジノサハリンスクにて、サハリン 州政府の後援のもと、ロシア及びCIS国

第1回「黄金の山羊」国際詩人フェスティバル開催

家フォーラム専門開催機関であるアダムスミス社の主催で開催された。 第1回「黄金の山羊」国際詩人フェスティバルが、9月8日から16日まで 開催された。

「サハリンと極東ロシア-グローバルエネルギーセンター」というテーマ で開かれた今回の博覧会では、石油、ガス企業の代表約400人が一堂に会し

楽しみながら自然を保護する目的で開催された今回の行事は、美しい

た。特にサハリンプロジェクト1-5の計画と展望にかかる議論、企業代表

自然環境を持つドルノゴビ県の「ハムリングヒド」をはじめとする「フ

のインタビュー、サハリン2プロジェクト視察など多彩な行事が行われた。

ブスグルソム」、「ハタングボルラグソム」のほか、ウランバートル市 の「ジャアンテレルズ地域」でも巡回実施された。自由テーマで開催さ

地上送油管建設光景

れたこのフェスティバルには、モンゴルをはじめと日本、中国、韓国、 オランダ、ベルギー、トルコなど様々な若者詩人が参加した。

第1回「黄金の山羊」国際詩人フェスティバル

ウランバートル市 - モンゴル国

サハリン2プロジェク トフラットフォーム

「2012韓国文化週間及びK-pop競演大会」開催 在モンゴル国韓国大使館の主催で、9月28日から30日までウランバート ル市にて「2012韓国文化週間及びK-pop競演大会」が開催された。 初日は「韓国映画と出会う」というテーマで、児童公園野外劇場にて 韓国コメディ映画「パパ」が上映され、二日目は韓国文化週間開幕式が 開かれ、韓-蒙外交及び観光展示会、韓国文化観光映像上映、K-pop競 演本戦(12組)、韓食ブース、食材展示会など様々なプログラムが設けら れ、モンゴルの市民に大変好評で、特に韓国料理と試食に高い関心が集 まった。 本行事のハイライトであるK-pop競演大会では熾烈な予選を勝ち抜いて 本戦にあがった12組の公演が行われ、チェルンスルン(17歳)君が最優秀 賞を受賞。賞品として、韓国往復航空券など多くの品々が授与された。 また、9月30日には韓-蒙外交及び観光展示会、70-80コンサート、映 画「パパ」の三回目の上映などが行われ、行事は成功裏に終わった。

サハリン2プロジェクト設計図

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今月の動静

会員自治体行事日程

November

会員自治体行事日程

Sunday

Monday 28

2012. 11.

Tuesday 29

▪ 会員自治体(国家): 慶尚南道(韓) ▪ 行事名 : 第15回国際赤潮会議 ▪ 期 間 : 10.29 11.2 ▪ 場 所 : 昌原市 ▪ 連絡先 : 昌原コンベンションセンター 第15回国際赤潮会議登録事務局 T. +82-2-6000-8114 http://www.hab2012.kr

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11

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December

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23

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2012. 12.

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▪ 会員自治体(国家): イルクーツク州(露) ▪ 行事名 : バイカルビジネスマンフォーラム ▪ 期 間 : 11.27~11.29 ▪ 場 所 : イルクーツク ▪ 連絡先 : イルクーツク経済発展、労働、 高等教育部 T. +7-3952-25-60-65 F. +7-3952-25-65-21

▪ 会員自治体(国家): 済州特別自治道(韓) ▪ 行事名 : 第20回城山日の出祭り ▪ 期 間 : 2012.12.31 2013.1.1 ▪ 場 所 : 西帰浦市城山日出峰一円 ▪ 連絡先 : 西帰浦市観光振興課 T. +82-64-760-3941~6

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今月の動静

会員自治体行事日程

Wednesday

Thursday

Friday

Saturday

▪ 会員自治体(国家): 済州特別自治道(韓) 31 ▪ 行事名 : 2 012済州オルレ ※ワーキングフェスティバル ※ オルレ:済州の歩きやすい道 ▪ 期 間 : 10.31~11.03 ▪ 場 所 : オルレ10~13コース ▪ 連絡先 : 2012済州オルレワーキング フェスティバル運営委員会 T. +82-64-762-2190 http://www.jejuolle.org

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14 ▪ 会員自治体(国家): サハ共和国 (露) ▪ 行事名 : 第2回国際専門博覧会 「 石油、ガス、環境、エネルギ ー2012」 ▪ 期 間 : 11.14~11.16 ▪ 場 所 : ヤクーツク市 ▪ 連絡先 : ヤクーツク市商工会議所 T. +7-4112-42-07-89 tpp14@mail.ru

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▪ 会員自治体(国家): 釜山広域市 (韓) ▪ 行事名 : G-star2012国際ゲーム展示会 ▪ 期 間 : 2012.11.08 2012.11.11 ▪ 場 所 : 釜山広域市 BEXCO ▪ 連絡先 : 釜山広域市 BEXCO T. +82-51-740-3420 F. +82-51-740-3404 http://www.gstar.or.kr

▪ 会員自治体(国家): 釜山広域市(韓) ▪ 行事名 : 2012釜山国際合唱フェスティバル ▪ 期 間 : 11.14 11.17 ▪ 場 所 : 釜山広域市 ▪ 連絡先 : 文化会館 釜山広域市国際協力課 T. +82-51-888-3541 F. +82-51-888-4039 http://koreachoral.or.kr

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▪ 会員自治体(国家): 釜山広域市 (韓) ▪ 行事名 : 2012釜山国際水産貿易EXPO ▪ 期 間 : 11.15 11.17 ▪ 場 所 : 釜山広域市 BEXCO ▪ 連絡先 : 釜山広域市BEXCO T. +82-51-740-3420 F. +82-51-740-3404 http://www.bisfe.com

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企画取材

地方自治の新たな試み、関西広域連合

地方自治の新たな試み、

関西広域連合 北東アジア各国の地方自治は、政治制度や歴史、文化と深く関係しながら発達してきた。この ため、NEAR会員自治体の間でも地方自治制度の形や運用、権限など、様々な面で、国によって 相違点が少なくない。そこで、地方自治の歴史が長く、自治体の権限が比較的大きい日本の新 たな地方自治制度を紹介することで、北東アジア地域の自治体の明日を展望したい。 広域連合とは? 複数の広域自治体が行政サービス の一部を共同で行う目的で設置する 組織で、地方自治の強化の一環とし て1994年導入された特別地方公共団 体の一つ。

関西広域連合のポスター

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NEAR NEWS Vol. 47


企画取材

地方自治の新たな試み、関西広域連合

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1. ドクターヘリ: 広域医療分野では、各府県の独自配置によって生じるドクターヘリの運航範囲及び費用負担の重複などを解消し、 複数機のドクターヘリが補完し合う相互応援体制の構築を目標としている。 2. 広域共同防災訓練光景: 地震などの自然災害が多発している日本では、 防災分野における対応は中央と地方間の協力だけではなく、地方間の緊密な連携も必要となっている。

経緯 日本の関西地方では、これまでも各都市、地域が 知恵と個性を競い合い、広域連携に先駆的に取り組

当初は、防災、観光・文化振興、産業振興、医療、環境保全、資格試験・職員研修など、 7つの分野で広域事務をはじめたが、「発展的な広域連合」に向けて、今後は港湾、国道及 び河川の一体的な計画、整備及び管理などに広域連合の事務を拡大していく予定である。

んできたが、時代状況の変化などに伴って、関西を

北東アジア地域で地方自治が最も進んでいる日本で試みられている新たな地方自治モデ

より魅力ある地域として発展させるため、府県の枠

ルは、現在の地方自治制度における限界に対する対案として評価できる。このような試み

組みを越えた連携強化や地方分権の更なる推進が求

は、依然として中央政府からの影響力が強い北東アジア諸国の自治体にも示唆するところ

められてきた。

が大きい。我々がこれから日本の広域連合の動向を注目すべき理由はそこにある。

その中で、国からの権限・事務委譲が重要課題と なるが、各自治体へ直接業務が移譲された場合、そ の運用に膨大な費用と人員が必要となるなど、効率 面での懸念があるほか、中央政府との関係において

広域連合の概要 名称

関西広域連合

広域連合長 井戸 敏三 (兵庫県知事)

も、各自治体共同で対応する方がより効果的である ことから、広域連合の設立が議論されてきた。

設立日 構成団体

滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、徳島県、京都市、大阪市、堺市、 神戸市 (2012年8月14日現在)

実施業務

・広域的な行政課題に関する事務のうち、府県よりも広域の行政体が担うべき事務 ・ 広域防災、広域観光・文化振興、広域産業振興、広域医療、広域環境保全、資格試験・免許等、 広域職員研修の7分野の事務 ・国の出先機関からの事務・権限の移譲 ・将来的には、7分野の事務の拡充や新たな分野の事務

関西広域連合 2010年12月1日、関西地方の2府5県が集い、「関西 から新時代をつくる」というスローガンの下、「関 西広域連合」を設立させた。複数の府県によって構 成される日本初の広域連合として、地域の境界を越

2010年12月1日

組織図 広域連合委員会

える広域的な課題に取り組むことはもとより、地方 分権の突破口を開き、国を多極分権型の構造に転換

委員長(広域連合長) •副委員長(副広域連合長) • 各委員(広域防災、広域観光・文化振興、広域産業振興、広域 医療、広域環境保全、資格試験・免許など、広域職員研修など の分野担当

広域連合議会

することを最大の目標としている。 国の出先機関の受け皿として中央の権限・事務の

選挙管理委員会

移譲を受け、制度疲労を起こしている中央集権体制

監査委員

に風穴を開けることが今後の課題である。そのため

公平委員会

会計管理者

事務局

の具体的な工程や条件等について国との協議を進め ており、関連自治体は「自ら政策を決定し、実行で きる関西」、「西日本の拠点としてアジアの人的物 的交流のハブ機能を行う関西」の早急な実現に向 け、一致団結して取り組んでいる。

広域連合協議会

本部事務局 (総務企画、資格試 験・免許など) (大阪市内)

広域防災局 (兵庫県)

広域観光・ 文化振興局 (京都府)

広域産業振 興局 (大阪府)

広域医療局 (徳島県)

広域環境保 全局 (滋賀県)

広域職員研 修局 (和歌山県)

分野事務局(資格試験・免許などを除き担当委員府県に分散配置)

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NEAR 会員探訪

水と運河の都市、聊城市

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水と運河の都市、

聊城市 山東省聊城市 紹介

山東省西部地域に位置する聊城市は、8県と1経済開発区で構成され、面積は8175㎢、人口は604 万人となっている。聊城市は2500年の悠久な歴史を持ち、「江北(長江以北)の水都市、運河の古 都」という別称を持つ。2011年、同市は工業分野収入が5000億元を超え、山東省17都市の中で7位を 占めている。 聊城市の水域面積は全体の1/4を占め、「街の中に水が有り、水の中に街が有り、街と水が一体と なり、五色の光が眩く輝く」という独特の相貌を現しているだけでなく、市内の30%以上が森林 で、全国平原緑化先進市ともなっている。 そのほか、聊城市は「中国歴史文化都市」、「中国優秀観光都市」、「中国衛生都市」、「中国造園 都市」、「中国環境保護モデル都市」、「全国双擁モデル都市(双擁は軍・民とも優遇するという意 味)」となっている。独特な都市の魅力と良好な環境は、聊城市を生物が住みやすく、投資創業に 適した地域としている。 2012年、山東省と韓国京畿道は、山東省聊城市に共同で「京畿道産業団地」を建設することを決

聊城市の全景

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NEAR NEWS Vol. 47

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NEAR 会員探訪

水と運河の都市、聊城市

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1.聊城市夜景 2.京畿道産業団地計画図 3. 山陝会館:山西省、陝西省が資金を集めて建設した芸 術公演場 4.黄河生態文化区域 5.電気自動車生産ライン 6.東昌湖 7.聊城市工業団地 8.聊城市の劇場 9.京畿道産業団地鳥瞰図

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定した。 京畿道産業団地 の計画面積は5㎢で、第一期の計画面積は4㎢となっており、 一つの主要 区と二つの補助区 という規格で建設が行われる。 主要区は、九州国際高科園 聊城市経済開発区内の科学産業等の集積地 を活用して、LED、自 動車部品、精密機器、科学技術研究開発などの産業を重点的に発展させ、全国ひいては世界一流と なる高度技術産業発展の 高地 として建設する。 補助区の一つである生物科学園区は、生物科学及び医薬産業を主として、世界最大の飼料や食品 添加剤の生産基地を形成し、生物科学技術及び医薬食品産業を発展させる。もう一方の補助区であ る化工新材料園区は、化学工業と新材料産業を主として、精細化学工業及び化学工業新材料産業を 発展させる。 京畿道産業団地 は、高度技術と高付加価値産業の発展に注力し、先端、高効率、高波及力を有 する産業センターを建設することに尽力し、中韓両国、山東省及び京畿道の両省道間における循環 経済モデル基地となるよう全力で取り組んでいる。 また、聊城市は悠久な歴史文化を有している。聊城は春秋戦国時代の斉魯と燕趙の文化が交差す る地点に位置し、中国の古典文学「水滸伝」の 武松打虎 、 李逵の高唐州冤罪事件 、 野猪林 と いう有名な物語はみな聊城が舞台となっている。 近年、聊城市は独特な地理的、交通面でのメリットを充分に利用して、対外開放を加速させ、生 物科学技術、自動車及び機械製造、繊維服飾、非鉄金属加工、ITなどの競争力のある産業を重点的 に発展させるとともに、最適な投資環境、創業環境、住居環境によって、日韓、欧米、台湾・香港 ・マカオなどの国家及び地域の重要産業の移転を受け入れている。2011年における聊城市のGRDP成 長率は山東省内で第2位を記録し、地方財政収入の成長率では省内第1位を占めた。 今後、聊城市は 生態型強力都市の全面建設 を努力目標を中心として、山東省西部地域の新興 生態化学工業都市、河北・山東・河南省の交差地域の商業物流中心都市、長江以北の文化観光・リ ゾート都市を建設することに尽力する。 聊城市は国内外の友人が観光や投資興業のため訪問することを心から歓迎する。

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