Vol.2 EMCノイズ対策編 ご存知ですか? PSEにはEMC対策も必要です!
EMCノイズ発生源を特定する画期的な「近傍界プローブ」 EMCプリテスト セットの紹介
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ノイズ発生源の特定でお悩みの方へ EMC対策を効率アップするには!? 測定物が大きくて たいへん・・・
サイトに行くのは 何度目だろう・・・
ノイズ測定に時 間がかかる
簡単に測れない かなぁ?
測定に再現性 が欲しい
ノイズ放射源は 一体どこ?
EMC予備試験の 時間短縮&コスト削減
不安だらけ
EMCコンサルティングを開始しました まずは、PSE製品安全コンサルティングで実績のある、東洋テックにご 相談ください。PSEとEMC対応ではお客様の製品や状況に応じて、 適切な試験方法のソリューションを行っております。
•PSEコンサルティングとEMCテストセットの融合 ・ 製品や法に関わ らないEMC相談 •PSE業務フローに沿って製品安全とEMC対策のトータルでコンサ ルティングが可能です。 •スペクトラムアナライザと近傍界プローブで効率よくEMI/EMCプリテ ストを実施できます。 PSEインフォメーションセンター®
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1.ノイズの種類と障害 ・不要電波 ・過度な起電力
・音 ・振動 など
電気的ノイズ=電磁波放射、伝導雑音 無線通信の障害・・・テレビが見にくい、ラジオが聞こえない 電子機器の誤動作・・・パソコンが暴走、装置が停止
ノイズを出さない。ノイズをうけにくくする (誤動作しないようにする) PSE、VCCI、FCCなどで規制確認
2. PSEとEMC
電気用品安全法では、EMCも必要 電気用品安全法は、電気用品による危険及び障害の発生の防止を 目的としており、電気用品の安全のみならず、雑音の強さの技術基 準適合確認をしなければなりません。 ・雑音の強さ 放送や通信に障害を生じされるような雑音を発生しないこと ・妨害耐性 安全機能が電磁妨害によって損なわれないことが求められている。 PSE:安全試験とEMC試験の関係 例>【光源応用機械器具】電気スタンドの場合 別表第八(製品安全試験)と別表第十(雑音試験)の両方 行う必要があります。 PSEインフォメーションセンター®
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3.EMC=EMI+EMSとは 「電磁的妨害源とならない(EMI) 、電磁的な干渉を受けな い、受けても正常に動作する(EMS)」性能を両立(EMC)さ せる設計、製造されなければならない。 伝導妨害
EMI エミッション・ 電磁妨害放射規制
EMC
Electro Magnetic Interference
電源線・通信線などに 重畳するノイズ 放射妨害 筐体・ケーブルなど から放射するノイズ
電磁環境両立性 Electro Magnetic Compatibility
伝導イミュニティ
EMS イミュニティ・ 電磁的感受性 Electro Magnetic Susceptibility
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無線機器の電波が ケーブルに重畳する 放射イミュニティ 無線機器の電波から 直接放射される
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4. ノイズの伝達経路 他の機器 電源
放射ノイズ パワーエレクトロニクス機器 ・インバーター ・スイッチング電源
負荷
誘導ノイズ 他の機器
伝導ノイズ 他の機器 測定事例参照 ・雑音端子電圧簡易測定 P.9を参照ください 伝導ノイズ:インバータや電源で発生したノイズが電線やパターンを 伝わるノイズ 誘導ノイズ:ノイズ電流が流れているライン(入出力線やパター ンに周辺機器の電源線や信号線が近づくことで電磁 誘導や静電誘導によりノイズが誘導され伝わるノイズ 放射ノイズ:インバータや電源で発生したノイズが入力や出力ライン がアンテナとなり、放射され周辺機器に伝わるノイズ PSEインフォメーションセンター®
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5. 規格
別表第十雑音の強さ 雑音の強さに関する要求 別表第十 (雑音の強さ) は次のような章から構成されており、どの電 気用品にどの章を適用すべきかは第 1 章の表で示されている。
第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章 第8章 第9章
共通事項 高周波利用機器 ラジオ受信機及びテレビジョン受信機 並びに関連機器等 デジタル技術応用機器 電熱器具、電動力応用機器及び配線器 具等 蛍光ランプ 照明器具等 高周波変調器を有する機器 携帯発電機
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別表第十二国際規格等に準拠した基準 別表第十二 国際規格等に準拠した基準 「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について」 別表第十二 (国際規格等に準拠した基準) では、雑音の強さに 関する基準が表2で示されている。 【抜粋】
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6. EMCテストセットの代表的な使い方 ノイズのインピーダンスは、発生源に近いと一定にならず、発生源から遠方になると一定になる 性質があります。 一般に、インピーダンスが一定にならない領域を近傍界、一定になる領域を遠方界といいます。 技術基準適合確認での雑音電界強度 測定は、発生源から3m/10m離れた イ インピーダンスが一定となる遠方界で ン ピ 測定することと規定されています。 遠方界での測定では、基準値 に対する、評価はできますが、 ノイズの発生源、放射経路等を 特定することは困難です。
遠方界
近傍界
ー ダ ン 120π ス
〔Ω〕
EMCテストセットは、適合確認試験の事前測定 および対策の効果を確認するため、機器の直近 で測定を行います。
λ/2π 発生源からの距離〔m〕 供試装置
技術基準適合確認試験とEMCテストセットでの 測定は、できることが異なります。
雑音電界強度の適合確認例
表.EMCテストセットと適合確認試験の比較 項目
EMCテストセット
技術基準適合 確認試験
ノイズ発生源の探査 (機器内のユニット、部品、基板など)
○
×
伝達経路(ケーブル等) の放射ノイズの探査
○
×
△
雑音端子電圧
(プローブによる参考測定)
△
EMSプリテスト
(RF信号による事前確認)
技術基準適合確認試験 (正式測定)
×
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○
○
○
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伝導ノイズ測定雑音端子電圧の簡易測定 電圧プローブPR-01でAC電源の雑音端子電圧測定 ・基板実装のノイズフィルタを撤去して測定 ・外部ノイズフィルタの接続 紫色:測定ポイント
基板上のノイズフィルタ撤去
黄色:測定ポイント
外部ノイズフィルタ 280kHz
測定器
黄色:ノイズフィルタ無 紫色:外部ノイズフィルタ有 【考察】280kHz付近で30dB の減衰効果があり、その 他の周波数帯でも20dB程度の減衰項がある。 PSEインフォメーションセンター®
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7. EMCノイズ対策事例 1.EMI対策部品:フィルター回路 回路基板上での対策で、フィルター回路を組み、ノイズ対策を行いま す。 ノイズ対策では主に、ローパスフィルターを使用します。 ローパスフィルター回路(LPF)は、インダクタ(L)とコンデンサ(C)を組み 合わせて、直流や低周波の信号を通過させ、高周波の信号をカット するフィルター回路です。
2.EMI対策部品:ノイズフィルター 主に、雑音端子電圧での対策で、電源線に、ノイズフィルターを実装 してノイズの対策を行います。 漏洩電流値が厳しい場合は、低漏洩電流フィルタを選択します。 用途に合ったノイズフィルターを選定する必要があります。 ノイズフィルターの種類 ・三相 ・単相入力用 ・低漏洩電流タイプ ・モータドライブ高減衰タイプ ・スイッチング電源出力ノイズ低減タイプ 設置時注意点 アース線はできるだけ太く短く配線してください。 アース線が長いと配線のインダクタンス成分が影響し、高域での減衰 特性を悪くさせます。 配線時注意点 入力側電線と出力側電線は分離すること。 電線が近いと、フィルタを通さず、ノイズが誘導されます。 PSEインフォメーションセンター®
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3.EMI対策部品:フェライトコア 主に雑音電界強度での対策で、電源線・信号線に、フェライトコアを 実装してノイズの対策を行います。 フェライトコアの材質と希望する減衰周波数帯域によってフェライトコア を選択します。
1ターン
2ターン
3ターン
巻きターンを増やすことでインピーダンス を大きくし、ノイズを通しにくくにします
4. EMS対策部品 インパルスノイズやサージノイズが入力ラインに印加されると、電源誤 動作や故障を引き起こす場合があり、保護するために、EMS対策部 品としてバリスタや放電型サージアブソーバが有効です。
バリスタ
放電型サージアブソーバ
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8.今までのノイズ測定の問題点 問題点-1 測定再現性がない、磁界を測定するループアンテナ は傾きが変わると、測定結果が大きく変わってしまう。 ・従来の磁界を中心に測定する方法では、放射源を突き止める「探 索」は難しく、「再現性」についてかなりの熟練の技を必要としました。 ループアンテナの傾きによって測定値が変化してしまい、対策前・後の 「再現性」がとりづらいことがあげられます。
問題点-2 近磁界プローブと電界プローブで測定する。 ・実験室での放射妨害の測定ツールとして一般的に近傍界プローブ が使用されています。 一般的な近傍界プローブは、近磁界プローブと電界プローブがセット で電界と磁界を別々に測定するようになっています。
問題点 -3 自作ループ・プローブ。 ・電線を巻いた「ループ・プローブ」を自作して, 放射の原因個所を探索しています。 しかし、絶対値測定には適さない。
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解決方法
新コンセプトGKT-008セット
近傍界プローブ ANT-04/05 1.放射線源の探索ができる 2.電界/磁界プローブで別々に 測定する必要がない 3.測定角度による影響が少ない
新しい近傍界プローブANT-04, ANT-05の特長 1. 小型(2.6cm、1.6cm)、高感度で良好な周波数特性 2. EM波形のエネルギーを直接測定 (電界/磁界プローブで別々に測定する必要がない) 3. 角度・向きの問題が発生しないため放射源の判定ミスが少ない。 再測定でも測定再現性がある。 4. 放射源探索のためのEMIデバッグ効率の向上 5. 遠方界測定に近い測定結果 PSEインフォメーションセンター®
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新型プローブの長所-1 (1).新しい近傍界プローブANT-04, -05の特長 1. 小型(2.6cm、1.6cm)、高感度で良好な周波数特性。 2. 角度・向きの問題が発生しないため放射源の判定ミスが少ない。 再測定でも測定再現性があります。
従来
新型プローブの長所-1 (2).テクシオが提案するプローブ 「電界」と「磁界」を区別せず、「電磁波」として直接観測します。その 為、磁界プローブにあるような傾きによる変化はなく、ノイズの「探索」と 高い「再現性」を実現しました。
新型
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新型プローブの長所-2 EM波形のエネルギーを直接測定 電界/磁界プローブで別々に測定する必要がない。 注意)電界と磁界の、別々の物理量を測定するため測定結果の違 いはあります。
従来
新型プローブの長所-3 1. 小型(2.6cm、1.6cm)、高感度で良好な周波数特性。 2. 放射源探索のためのEMIデバッグ効率の向上。 3. 遠方界測定に近い測定結果。
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コンタクト方式のプローブも用意してあります ノイズ簡易測定
ソースコンタクトプローブ PR-02 PCBパターン、ICピン、 I/O端子などの放射ノイズを直接 接触して測定
電圧プローブ PR-01 AC電源の伝導ノイズ (雑音端子電圧)
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9. スペアナの特徴
・遠方界(3m/10m)への測定値補正機能
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EMCプリテストセット
TEXIO製 EMI/EMCプリテストセットのデモ機 を配備しています。実機による体験 が可能です。
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ノイズ対策でお悩みの方やPSEに関する お客様の「困った!」を解決いたします。
ハンドブックに記載された測定方法やノイズ対策部 品は、当センターが一般的にお勧めできるモデルを一 例として作成しております。 詳しくは、PSEインフォメーションセンター、 株式会社テクシオ・テクノロジー にお問い合わせください。
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