ワシントン州 発
蒸留酒
げさまで おか
400 号
2008年に「クラフト・ディスティラリー(蒸留所)」に関する法律が改正され、ワシントン 州各地にウォッカやジン、ウイスキーなどを少量生産する蒸留所が続々と誕生してい る。そこで今回はテイスティングルームを持つシアトル周辺の蒸留所4軒を巡ってみ た。試飲はすべて無料! 取材・文・写真撮影:岩本明子、 越宮照代
プロジェクトVディスティラリー&ソーセージカンパニー
Project V Distillery and Sausage Company
ウォッカは大麦や小麦、ライ麦、ジャガイモなどの穀物を原材料に作 られ、一般的に透明で無味無臭。ストレートで飲むには風味に乏しく味 気ないので本場のロシアや東欧以外ではカクテルとして飲むもの、と いうのがお決まりだ。しかし、ウッディンビルにある「プロジェクトV ディスティラリー&ソーセージカンパニー」のプレミアム・ウォッカが そんな概念を見事に覆してくれた。 ウォッカ作りに情熱を燃やす友人グループが共同でプロジェクトVを 立ち上げたのは、2010年11月のこと。2008年に続き2010年にクラフ ト蒸留所に関するワシントン州の法律が改正され、 小規模な蒸留所に開 業の道が開かれたのを機にプロジェクトVもオープンした。経営陣の中 でウォッカ生産に実際に携わるのは、 紅一点のモー・ヘックさんと兄のダ ン・スミスさん、 友人のマック・ケニーⅡさんの3人。 ウォッカの原材料で ある秋まき小麦はモーさんの親戚にあたるワシントン州東部の農家から 取り寄せ、 蒸留器も自分たちで組み立てたというから、 これこそ生粋のク
写真は左からダン・スミスさん、マック・ケニーⅡさん、モー・ヘックさん。ウォッカ作りは 3 (8 ページに続く) 人のパッションの賜物