アメリカジャンボリー報告書
岡山県西大寺第一団ベンチャー隊
日下有騎
◎日程
2017 年 7 月 16 日~7 月 31 日
[スケジュール] 2017 年 7 月 16 日~7 月 17 日 訓練キャンプ スカウト会館(東京)
7 月 18 日~7 月 19 日 会場に移動・到着
7 月 20 日~7 月 27 日 アメリカジャンボリー2017
7 月 28 日
会場出発・ダラス到着
7 月 29 日
ダラス市内観光
7 月 30 日~7 月 31 日 帰国・解散
◎場所 ウエスト・バージニア州 サミット・べクテル(アメリカ連盟野営場) ◎人員 スカウト 9 人 指導者 3 人 ◎参加国数・人数 約 40 ヵ国 約 4 万人 ◎交通手段 新幹線・リムジンバス・飛行機 ◎移動経路 行き 成田空港→ダラス→シャーロット(一泊)→サミット・べクテル 帰り サミットべクテル→シャーロット→ダラス(二泊)→成田空港 ◎経費 参加費
400,000 円
交換道具
2,000 円
国内交通費
往復 30,000 円
合 計
432,000 円
○目的 ・23WSJ で積極的に交流できなかったことへのリベンジ ・アメリカと日本のキャンプスタイルの違いを体験する ○訓練キャンプ 7 月 16 日、アメリカジャンボリー派遣隊の 9 人の参加者がスカウト会館に集まった。勿論みんなとは初 対面だ。だが、すぐに打ち解けてみんなと仲良くなった。訓練キャンプでは、アメリカ・空港・飛行機での 注意点の説明、そしてサミット・べクテルのマップが渡され、アメリカジャンボリーについての説明を聞い た。また、アメリカでの日本隊の出し物として、ソーラン節の練習をしたことにより、さらにチームとして 団結した。アメリカのスカウトに日本食をふるまうために、即席の味噌汁を買いに行ったり、みんなで荷物 点検をしたりして出発に備えた。
○サミット・べクテル 日中はとても暑いが、日本と違って湿度が低いためカラッとしていた。夜と朝は長袖のTシャツでも寒か った。朝、配給のために午前四時に起きたときは日本の冬並みの寒さで日中との温度差が激しいと感じた。 天候は良い時はとても良いが、悪い時はひどく大雨が降り、雷が何回も鳴っていて、落雷も遠くに見えた。 サミット・べクテルは A・B・C・D・E・F の六つのキャンプサイトに分かれていて、日本隊はFのサイト でキャンプをした。日本のきらら浜で行ったジャンボリー会場と比べてかなり広い。サミット・べクテルは ジャンボリーなどの大会を行うために作られた会場らしく、設備も充実していた。特にトイレとシャワーは 常設式になっていて、とても使いやすく快適なキャンプ生活だった。しかし、シャワーは水しか出ないので とても冷たかった。 プログラムもほとんどキャンプ場内で行われ、プログラムを行うところまで移動するのに、三十分以上か かるほど広かった。大会会場内には WI-FI があり、大会専用アプリも存在していた。そのアプリで会場の マップ・プログラムの状況・その日のイベントの情報を見ることができた。
○アメリカジャンボリー プログラム 7 月 19 日 会場到着 7 月 20 日 ハイキング マウンテンバイク 7 月 21 日 ロッククライミング ジップ・ライン※1 夜:文化交流会 7 月 22 日 ウォーターリアリティ※2 アーチェリー 7 月 23 日 夜:スタジアムイベント 7 月 24 日
午前:近隣奉仕 午後:スタジアムイベント(トランプ大統領)
7 月 25 日 記念行事参加 7 月 26 日 レーザーガン アーチェリー 7 月 27 日 閉会式 ※1・・・滑車を使って滑り下りるアクティビティ ※2・・・水上アクティビティ
プログラムはアドベンチャー系のものが多く、基本的にどのプログラムも行列を作っている。ジップ・ラ インは最初怖かったが滑ってみると、2 回目をしたくなった。少々並んででもする価値は十分にあった。し かし、とても暑いので水筒の水がすぐになくなる。幸い会場のいたるところに自動販売機と水道があり、飲 み物にはそれほど困らなかった。 スタジアムイベントは開始一時間前からスタジアムの前にたくさんの人が集まっていて、始まる前からか なり盛り上がった。トランプ大統領が来たとき、スタジアムに入るために、空港の検査並みのボディチェッ クを受けた。警備もかなり厳しくなり、会場のそれぞれのサイト内から出られなくなる「ロックダウン」が かかった。23WSJ に安倍総理が来たときよりもボディチェックも警備もかなり厳しかった。まさか、アメ リカ大統領を間近で見ることができるなんて思ってもいなかった。スタジアムのステージに現れた瞬間会場 のスカウトはみんなかなり熱狂していたことは忘れられない。でも、演説していた時は何を言っているのか さっぱりわからなかった。 文化交流会ではソーラン節を演じた。終わると、みんな疲れて、ジャンボリーもまだ中盤なのに燃え尽き た。他の国が自国の伝統的なダンス・合唱をして本当に盛り上がって楽しかった。特に印象に残ったことは ポーランドの衣装がかっこよかったのと、タイのスカウトがムエタイをして本当に勇ましかったことだ。
○日本とアメリカのスカウト活動の違い まず、アメリカのスカウト人口は日本よりもとても多く、各地に council(連盟)が存在する。今回、日 本人スカウト 9 人ととても少ないため、あるアメリカ隊と同じテントサイト内でキャンプ生活をした。その ときに日本とアメリカのキャンプ生活の違いを感じた。中でも、アメリカのスカウト隊には朝礼がない、炊 事は当番制で隊全員分(約 40 人分)作る。 (作っていないスカウトは自由時間)、テントの中に簡易ベッド があり(参加スカウト全員に支給されたもの)違いを感じた。 それぞれの council が自隊の大会用のワッペンを作っていて、何百種類のワッペンを見かけた。さらに、 複数個のワッペンから成る「バッジセット」というものがあった。日本では、見たことがなくとても惹かれ た。チーフリングやTシャツはあまり無かった。交換品は、主にワッペンがメインのような様子だった。ワ ッペンの裏には QR コードが貼られていて、そのワッペンが何枚作られたかわかるようになっている。ちな みに、アメリカでは「ワッペン」を「バッジ」と呼んでいる。
ワッペンの裏にQRコード→ ○食べ物 朝は、パン・ベーコン・スクランブルエッグ、昼は 23WSJ のような携帯食、夜はハンバーガーなどを食 べた。2 日間だけ日本隊が炊事の当番をして、カレー、鶏丼、お好み焼きを作って、食べてもらい大好評だ った。会場内の水道の水も飲むことが可能で自動販売機もあるが、炭酸飲料水しかなく、とてつもなく甘い ので、日本のお茶が恋しくなる。食べ物もやはりパンが主食になるので日本食がかなり恋しくなる。23WSJ と 16NJ と同様に配給で食材が渡されるが、違う点は[Swift
shopper]というアプリを使って、いろいろな
種類の食材の中から欲しいものだけ選び、ポイントを使って購入するシステムだった。
○交換 交換は基本的に道端に交換品を並べてオープンにしている。直接他のキャンプサイトまで足を運び、交換 する人もいる。23WSJ のようなイメージだ。僕は今回のジャンボリーでは大量の交換品を持って行った。 扇子・Tシャツ・チーフリング・おもちゃの日本刀などたくさんのものを交換品として準備していた。さら に、訓練キャンプの時、ワッペン 100 枚・法被・チーフリングを支給された。それらはほとんどワッペン と交換し、他にもTシャツやチーフリングとも交換した。持って行ったものすべて交換した。
○ダラス観光 6th floor 博物館とアメリカボーイスカウト博物館に行った。6th floor 博物館はケネディ大統領暗殺につい ての博物館だった。アメリカボーイスカウト博物館は館内がとても広くアメリカ連盟の生い立ちと進級章に ついての博物館だった。
★感想 今回のジャンボリーで一番インパクトがあったのは、海外では日本の人気アニメのポケモンがすごく人気 だということだ。僕は、交換品として、自作のポケモンのチーフリングを約 30 個準備した。勿論、すべて 交換できた。それだけではない。さらにすごいのは、ポケモン一個と 3~5 枚のワッペンと交換してくれる。 アメリカでは、交換品としてチーフリングというものが浸透していないのか、かなり大人気だった。 僕は 23WSJ に参加したが、その時とは全く異なっていた。23WSJ では日本人は約 6,000 人いたが、今 回はたった 9 人の完全にアウェイな環境だった。僕はこれが 23WSJ との一番の違いだと思う。着いた当初 は、英語が分かるか不安だが、2,3 日するとすぐに環境に慣れた。慣れたといっても、話せるようになった わけではなく、少々の分かる英単語と身振り手振りで相手に自分を伝えるコツがわかっただけだ。話せなく ても、コミュニケーションはとれる。勿論、英語が話せたらさらに楽しくなると思う。周りに日本語が分か る人が少ないというのもかなり面白い。日本語がまるで自分達だけの暗号のようなものに感じるだからだ。 アメリカジャンボリーで様々な経験をした。これらは日本のキャンプでは経験できないことだ。僕はこの 経験と共に参加した仲間を忘れることはないだろう。