PORTFOLIO for SUPPOSE

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SUPPOSE DESIGN OFFICE

SUPPOSE DESIGN OFFICE

私の念い 私はSUPPOSE DESIGN OFFICEで働くために生まれて来ました。 このポートフォリオでは、 SUPPOSE DESIGN OFFICEへの熱意をお伝えします。 「念い(おもい)」という言葉をキーワードに、 「私」と「作品」について整理し、 おもいの丈を込めました。 何卒、御一読の程宜しくお願い致します。 山中創太 おも
経歴  1997年4月25日     愛知県名古屋市生まれ  2013年3月 名古屋市立滝ノ水中学校 卒業  2016年3月 愛知県立明和高等学校 卒業  2017年4月 東京工業大学 第六類 入学  2021年4月 東京工業大学大学院 環境・社会理工学院  建築学系 建築学コース 入学 連絡先 E-mail TEL Adress  Post code 「念い」 「念い(おもい)」とは、人の心の底にある強い気持ちです。  「人の念いを嗅ぎ分け、愛すること」が私の全てです。  これまでのあらゆる経験でも、そして建築設計でも。  受賞歴 学部2年4Q課題 優秀作品  学部3年2Q課題 スタジオ最優秀作品  学部3年3Q課題 優秀作品  学部3年4Q 課題 スタジオ最優秀作品  学部4年卒業設計 東京工業大学卒業設計講評会・銀賞、 三大学卒業設計合同講評会・中山英之賞 学内機関誌Ka「華」掲載 趣味 ・読書(建築、哲学、小説に関する書籍) ・筋トレ(毎日30 分を4年以上。リンゴを握力だけで潰せます。) ・散歩(毎日、近所の緑道や多摩川など自然がある場所) ・サウナ(友人と毎週) 東京工業大学 環境・社会理工学院  建築学系 修士一年 藤井研究室 所属  山中 創太 一途な主人公に惹かれ30回読んだ。 等々力渓谷で散歩し思考の整理。息抜きに友人とサウナ。 「やまちゅう」(@sosoyamachu) Twitter フォロワー 2,700 人以上  読書や建築について発信 やまちゅう 履歴書
「念い」の活動 設計、発信、コミュニティ運営など、  学内に留まらず幅広い活動をして来ました。  大きな舞台や緊張感のある局面でも、  自分なりに一生懸命に念いをぶつけてきました。  饒舌ではありませんが、内に秘めた熱い念いは伝わると思っています。 東工大の卒業設計の代表として、OBの方々へ念いをぶつけた。 「建築いどばた会」について取材を受けた際の Youtube ライブ。 海外の学生とチームを組む国際設計スタジオに参加。 300 名が参加するコミュニティ「建築いどばた会」を作った。 「1,000 冊読書した建築学生」として Youtube 取材を受けた。 インド一人旅。初日に拉致され8万円失い、飢餓に苦しんだ。 東大×藝大×東工大から3人ずつ選抜の卒業設計合同講評会に出展。
Contents テーマ:「念い」  「念い」を嗅ぎ分け、向き合える生き方を、仕事をしたい。  そのために、SUPPOSEで働きたい。  それが私の念いです。 一章 私  1-1. 建築の3つのキーワード「読書」「卒業設計」「アナロジー」 建築に限らず、あらゆる領域をまなぶ。  1-2. 自己PR 念いを受け止める   ①中学(ラグビー):念いを伝え続ける。   ②高校(ハンドバール):念いを体現する。   ③浪人:片親である母の念いに応える。   ④卒業設計:「建築」と「念い」の接点。   ⑤コミュニティ発足:全国の仲間の念い。  1-3. 夢 人の念いを愛し、建築科医として生きる  1-4. 志望動機&貢献したいこと 「想いを診察する」への共感  1-5. 詩 企業理念"SUPPOSEとは"に乗せて、"建築科医とは" 二章 作品 2-1.やをら舟-東京都江東区クローバー橋水運拠点計画「街の伝統と災害への念い」  2-2. Hyphamade Landspace-菌糸とつくる生業の風景 「生きる悦びへの念い」  2-3. Komorebi  「異文化を繋ぐ念い」  2-4. 律動する人間の家  「人間に根源的な念い」  2-5. その他作品&スケッチ さいごに 谷尻誠さん、吉田愛さんへ
「念いをぶつける、念いに応える。」 人の念いと向き合うために、まずは自分の念いを伝える。 時に勇気が、日頃の理性が、そして変らぬ愛が必要である。 自分の心を開いたときこそ、念いは共鳴する。 一章 私
認知科学 知識量・経験 知識量・経験 (”優秀”な建築学生) 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 1,000冊読書 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 建築を主に学ぶ。 建築に限らず学ぶ。 認知科学 大学で培った能力 知識量・経験 卒業設計 知識量・経験 アナロジー 建築領域に閉じない 認知科学 知識量・経験 知識量・経験 (”優秀”な建築学生) 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 1,000冊読書 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 建築を主に学ぶ。 建築に限らず学ぶ。 認知科学 大学で培った能力 知識量・経験 卒業設計 知識量・経験 アナロジー 建築領域に閉じない 1-1. 建築の3つのキーワード 建築に留まらず、あらゆる領域を学ぶ。 「卒業設計」の経験から建築を軸足にしつつ、 「読書」によって幅広い知識を得、 「アナロジー」によって建築に閉じない発想法を模索しています。 建築を多様な視点から考えるために、 大学の4年間で1,000冊の本を読破しました。 建築、哲学、文学、社会学、心理学などの書籍を読み漁り、 多角的に考える力を高め続けてきました。 ①「読書」:4年間で1,000冊読書。
③「アナロジー」:他分野の知識を建築に応用。 多読による幅広い知識を、建築へ活かすために、 領域をまたぐ思考「アナロジー」の研究と実践をしています。 認知科学やデザイン科学の文献から知見を得て、 卒業設計やコンペを通じて実践を行っています。 認知科学 生物学 大学で培った能力 知識量・経験 卒業設計 早くから動き出し、自分のテーマを深める。 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 認知科学 人類学 知識量・経験 アナロジー 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 異分野を建築へ応用する方法を研究・実践。 認知科学 建築領域に閉じない 発想を模索する。 知識量・経験 大学で培った能力 知識量・経験 卒業設計 早くから動き出し、自分のテーマを深める。 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 認知科学 人類学 知識量・経験 アナロジー 哲学 文学 数理 語学 社会学 生物学 建築 対人 人類学 異分野を建築へ応用する方法を研究・実践。 認知科学 建築領域に閉じない 発想を模索する。 ②「卒業設計」:劣等生でも10,000枚のアイデア。 卒業設計に取り組む際、周りより設計力が劣っている自覚がありました。 それでも「誰より多く考えれば、勝てるはず。」と考え、 毎日30~50枚ほどの付箋にアイデアを描き続けました。 最期には10,000枚分の試行錯誤によって、提案の一貫性を評価され、 学内で銀賞、外部の合同講評会でも中山英之先生の個人賞を頂きました。
引退試合目前、主力が2人入院して いた事でチームの士気は最低でした。  しかし私は「誰かが変わらなければ 後悔する」と思い、試合当日に髪を全 て刈り落としました。  メンバーや監督は笑わってくれた一 方で、確実に目の色が変わりました。  結果は惜敗でしたが、自分の念いを 体現した行動は今でも誇りに思ってい ます。 念いを体現する  私が2年生の時部員に3年生がおら ず、年上の相手に負けてばかりでした。  苦しい状況でメンバーの退部も相次 ぐ中、「まず自分が努力する姿を見せる べき」と思いました。  毎日誰より早く朝練をし、練習後も 居残る姿を敢えて見せる事で、自分の 念いを間接的に伝え続けました。  3年生になった際には攻守の要とな るポジションを任され、地区大会優勝 &大会得点王という成績を納めました。 念いを伝え続ける 1-2. 自己PR 念いを受け止める 中学校(ラグビー部) 高校(ハンドボール部)  「人の念いを受け止める事」が私の全てです。  部活動、受験、卒業設計、コミュニティ運営など、  あらゆる経験の中で、「念い」と向き合ってきました。
画像:駿台予備校 浪人 片親の母の念いに応える  私は浪人した際、講師の方に『君に 東工大は無理』と断言されました。  しかし私は、片親であった母の念い に応えるべく、毎朝5時に起き深夜の 25時まで勉強しました。  成績が伸びず、E判定を4回連続取っ た時期でも、毎日16時間勉強しました。  受験当日も自信は全くなかったもの の、結果としては合格最低点をもぎ取 り、人生で初めて嬉し泣きをしました。 卒業設計 「建築」と「念い」の接点  敷地調査をするにつれて「街の伝統 を軽視した歴史」が明らかになり、私 は憤りを感じました。  街の未来を多角的に考えるために、 歴史や哲学や河川に関する本を100冊 以上読み、アイデアを付箋10,000枚で 整理しました。  結果として学内外で賞を頂き、「街や 人の念いを嗅ぎ分け多角的に解決する 仕事がしたい」と感じた事が、建築設 計を志すきっかけとなりました。 コミュニティ発足・運営 全国の仲間の念い  私はコロナ禍において、考えを整理 するような雑談が減った事を危惧し、 建築系オンラインコミュニティ「建築 いどばた会」を立ち上げました。 Twitter を通じて自分の活動や考え について発信し続け、10 か月で約 300 人のメンバーを集めることが出来まし た。  現在は、場所を超えた繋がりを生み 出し、作品の壁打ちや雑談を楽しむ場 として運営しています。
という念いは、建築を学んでいる今でも一貫しています。 ②「建築科医」のビジョンが見えた卒業設計  卒業設計では「念い」と「建築」の接点が垣間見えました。  今では「念いを受け止める臨床医の姿勢を、  建築によって実現すること」が自分の使命であると考えています。 ③『想いを診察する』で確信に至る  「美しいノイズ」の『想いを診察する』は、私の使命と重なりました。  「人と向き合い、声にならない欲望を嗅ぎわけ、建築によって解決する事」は、  まさにぼんやりと描いていたビジョンをはっきりと言語化したものと感じました。 1-3. 夢
夢:人の念いを愛し、『建築科医』として生きる。 『建築科医』という言葉は、 「臨床医の姿勢を持つ建築家」として定義しました。 具体的には「建築と人に関するあらゆる事を学び、 念いに向き合い、解決に導く者」としています。 この夢に至るまでに、3つの背景があります。 ①「臨床医」になる夢  私は建築学科に入る以前、臨床医になる事が夢でした。  鬱病を患った親友との別れから一度夢を諦めましたが、  それでも「人の念いを受け止められるようになりたい」
さらに、自分の夢に影響を与えた二つの言葉があります。 影響①「臨床医」の姿勢  「臨床医の仕事とは、生身の人間を目の前にして、その人の想いを受け止めるところから始まります。」  「人間に関する学問を全て学んだ上で、患者さんに対し、知識と技術を利用し、病気を治していく事。」  (臨床医として生きるということ/帝京大学 田中 篤) 影響②「これからの建築のあるべき姿」  「建築という一つの領域だけに留まらず、社会、人の営み、思い、歴史など、  様々な要素が溶け合うことが、これからの建築のあるべき姿。」  (SUPPOSE DESIGN OFFICE Building in a Social Context)  「人」と「建築」という違いはありますが、  どちらも、対象に関するあらゆることを学んだ上で、人と向き合い、  課題を解決していく点で共通しており、自分の夢です。 まとめ  建築と人に関するあらゆる事を学び、  声にならない念いを捉え、  建築により実現する。  これが私の目指す姿であり、  またSUPPOSE DESIGN OFFICEでこそ実現できる  生き方であると確信しています。
1-4志望動機 『想いを診察する』への念い 私がSUPPOSE DESIGN OFFICEを志望する理由は、「人の念いを愛し、『建築科医』として生きる」という夢を実現するためです。 私には「「建築」と「人」に関するあらゆる事を学び、人の念いに向き合い、建築によって解決したい」という念いがあります。 『想いを診察する』という姿勢、依頼主様や社員さんや社会への誠実な向き合い方、合理的で洗練されたデザイン、 谷尻さんの理念や建築に閉じない活動から考え、御社こそが私の念いを実現するための最高の環境であると感じています。 〇以下、谷尻さんのnoteから特に共感した部分を抜粋。 普通ならネガティブになりそうな場面でも、誠実さと創造力を持って、ポジティブに打開していく姿に強く憧れています。
①建築科医として、人と街に向き合う。  人の心の奥にある念いを嗅ぎ分け、共に考える姿勢は、  SUPPOSEの仕事において最も重要な要素の一つであると考えています。  私の人生のテーマでもあるこの姿勢を極めていく事で、貢献出来るのではないかと考えています。 ②読書力。  私は大学で建築を学ぶ傍ら、1000冊の本を読み込んできました。  読書を通じて物事を体系的に理解する能力は、  依頼主様や街の理解を深める上でも役に立つと考えています。 ③アナロジー的思考。  私は建築におけるアナロジカルデザインについて実践と研究をしています。  依頼主様の念いを実現するための一つの手段として、建築以外からの知見も役に立つと考えています。
フォロワー数、コミュニティ運営、取材経験などから考えると、建築系の学生の中では最も発信力がある自覚があります。  等身大でポジティブな発信を継続し、依頼主様から「SUPPOSEの山中に頼みたい」と言って頂ける事が目標です。 〇その他。  ・英語力:ゼミ内通訳、海外の建築学生との国際ワークショップ、英語ディベートサークル、TOEIC900点相当などの経験があります。 海外プロジェクトや、海外支社展開などの機会があれば、ぜひ挑戦させて頂きたいと考えています。  ・SUPPOSEの考え方やデザインに詳しいこと:少しでも即戦力になるために、作品集の写真は全てスケッチをし理解を深めました。   また谷尻さんの書籍、noteについても全て2週以上読み、SUPPOSEの考え方についても理解を深めました。 貢献したい事
「毘沙門の家」、「大野の家」、「山手の家」、「Hotel tou」など、  SUPPOSEの多くの作品でアナロジーが応用されていると認識しており、自分の経験も活かせるのではないかと考えています。 ④自分でも依頼を取る。  依頼主様の念いを汲み取るために、先に自分の念いを伝えることが役に立つと考えています。  私は SNSを通じ、これまでの念いや考え、悩みや失敗、そして成長の軌跡を残し続けてきました。
常に耳を澄ましている人が、良い建築家、臨床医だから 時を超えた念いには普遍の知が宿っているのだから ともかく動こう たわいもない会話は心と頭をほぐすのだから行動して見える物もあるのだから雑談を愉しもう 食事を大切にしよう 日々の当たり前も、恵まれている証拠だから 今の心を大切に それが念いとなるのだから 念いを伝えよう 真っ直ぐな言葉は、人を導くともしびだから 享受しよう 努めるだけでなく、味わうことも大切だから情報で人を判断しないこと どんな人も生身の人間なのだから ノッていこう 虚勢は本物のエネルギーになるのだから 挫折を好もう 自分だけの強みが生まれる時には、挫折が隣り合わせだから 劣等感を愛そう 身体を鍛えよう 良い身体が良い念いを形成するのだから 人間を愛そう 1-5. 詩
” 建築科医とは ” 遠回りしても良いそれが懸命に考えた結果ならば向き合うこと 人の念いを捉えるために 人に没頭する時間が、つながりを深めるから 檄を飛ばそう 利己的でも利他的でもなく私たちのために影響力の背景には信念があるのだから 互いのためが、最高の選択なのだから 目を合わせよう 人とつながるための第一歩だから 愛し抜こう 苦しみの中でこそ、愛は深化するのだから 誇り高く 信念が人生に意味を与えるのだからよい哲学徒を目指そう 古典に親しもう 現状維持は衰退だから更新し続けよう 詩 私の夢である「念いを愛し、建築科医として生きる」を実現するための理念を、 谷尻さんの言葉に対応付けながら、自分の言葉で紡ぎました。 ※「念い」=人の心の底にある強い気持ち ※「建築科医」=建築家+臨床医。  建築分野に関するあらゆることを学んだうえで、  人の念いに向き合い、解決に導く者の事。
「声にならない念いを聴く。」 人や街は、何かしらの信念や欲望を持っている。そしてそれは捉えがたく、本人ですら自覚しづ らい。しかし私が向き合いたいのは、そのような人や街の心の奥底にある念いだ。人や街の抱え る声を捉え、多角的に考え抜き、それを建築によって解決に導きたい。 街の伝統と災害への念い 生きる悦びへの念い 二章 作品集 01 02
異文化を繋ぐ念い 人間の根源的な念い 04 05 03 その他
やをら舟 -東京都江東区クローバー橋水運拠点計画- 2020年5月~2021年2月(卒業設計) 水運拠点、宿泊所、カフェ、避難所 東京都江東区クローバー橋両岸 ・東京工業大学卒業設計講評会・銀賞 ・三大学卒業設計合同講評会・中山英之賞 ・学内誌「華」ka045掲載 | 制作期間 | | プログラム | | 対象敷地 | | 受賞 | 街の伝統と災害に対する念い 江東区において、川と人々の関係は希薄化している。 人々は、身近にある川の価値に目を向けなくなった。 川に寄り付かなくなったことで、水害に対する理解も低い。 本提案により、 人々は川の魅力と危険にふれ、 川との関係性を取り戻していく。
江東区のあゆみ 「車」と「マンション」による川への弊害。 江東区の始まりは、水運都市であった。江戸時代の詩歌や絵画には、川を中心 とする豊かな生活が描かれている。しかし、高度成長期の開発により川と人々 は分断され、現在は水害の危機にさらされている。 江戸時代、水運を中心とする風景が広がっていた。 「車」と「マンション」は川と人々を切り離した。 区の呼びかけ「ここにいてはダメ」が話題となった。 江戸 高度成長期 現在

しかし自分は逆であると考えた。

目を背けていては、川との付き合い方を忘れるだけである。

むしろ川の持つ魅力と危険を理解するきっかけが必要ではないだろうか。

本提案では、

・親水空間と水運利用

・水害に対する機能と意識 ・象徴としての建築

について考えながら、船着場を設計した。

提案
街と川を連続させる 避難所 ■ピロティ 避難所 街を川に開く 街 川 想定最高浸水面の可視化 ■川沿いに解放的な空間を与える ■和舟のメタファー 両岸を開く 水辺の居場所をつくる。 街と川を視覚的・動線的に連続させるために、建物の足元をピロティで開く。 また、ピロティの高さを想定最大規模の浸水面より少し高く上げる事で、人々は 本能的に水害への意識を高める。 想定最大浸水面 よりも少し高い床。 想定最大規模の浸水イメージ ダイアグラム 浸水面の可視化 避難所 浸水面の可視化 ■ピロティ 避難所 街を川に開く 街 川 現状:周辺との水位差から守られている実感が得づらいため、水害に対する意識 が低い。
象徴 敷地両岸の「駐車場」と「マンション」。川を縮小させた象徴的な存 在とも言える。 敷地の両岸には「駐車場」と「マンション」が建っていた。 ポジティブな象徴へ転換するために、江東のある2つの伝統を形に取り入れる。 象徴の転換。 伝統①江戸の木造家屋風景 伝統②和舟
①水陸両用バス ②水上タクシー ③水上バス ④私有船 ⑥レンタルボート ⑤私有スタンディングボート 周辺の船着場と連携。 定員は10名ほど。 観光やレク、会議など。 日本橋や浅草と連携。 定員40名ほど。観光ガイドが 川沿いの建物や歴史の紹介をする。 中川や浅草と連携。 陸から川への入水は 観光の目玉。 カヌーをレンタルできる。 中川に乗り捨てる事も出来る。 イベントや普段使い。 周辺住民の私有船を一時係留。 江東区南部のマリーナと連携。 「船のサービスエリア」となる。 私有ボートの乗り降りが出来る。 舟運の発展に伴い、個人の舟利用を想定。 通勤、移動、レクなど。 中川、マリーナへ 船のサービスエリア。 水運全体を活性化させるため、観光やレク、通勤通学など、あらゆる船利用のニー ズに応える。
ピロティによって 街と川が連続する 日陰付きの河川敷 日本橋、浅草からの 舟の流れ スカイツリーへ マリーナへ 防災船着場 一階平面図S=1/500

敷地から東へ約1kmには、木造密集地帯が広がる。 災害時に傷病者を水路から救出するために、防災船着場を計画した。

また、建物の二階以降では「厨房」「宿泊所」「備蓄庫」を設け、 災害時にこれらの機能を転用する。

水害に備える。
防災船着場 防災船着場
二階平面図 S=1/500 船でクローバー橋をくぐる

両岸のかたち。

空に向かって開く両岸の屋根は、「和舟」のメタファーとしても機能する。 舟で訪れた人々は、さらに大きな「やをら舟」に包まれる。

断面図
S=1/200

伝統を想起させる屋根。

「江戸の木造家屋風景」を分析し、「バラバラであるがまとまりがある点」 に着目した。

複数のパラメータを設定し、それぞれの場ごとに屋根を調整した。

屋根の構成
パース
舟に乗る。舟を待つ。 ピロティの日陰で佇み、船の往来を眺める。 ピロティはコーヒーや軽食のテイクアウトも可能。
Hyphamade Landscape -菌糸とつくる生業の風景- 2021年8月~2021年11月(第15回長谷工コンペ「狩猟採集の集合住宅」) 集合住宅、菌糸工房、キノコカフェ 大阪府内(架空の敷地) | 制作期間 | | プログラム | | 対象敷地 | 生きる悦びへの念い 多くの現代人は、意義を見失っていないだろうか。 受け身で生きていては、生に対し盲目的になってしまう。 一方で、一般的に貧しいとされている路上生活者の方が、 逞しく見える事もある。 それは、彼らが日々の生活において 自らの身体と創造力を駆使し、生きているからだ。 自ら考え、働きかけるからこそ、ほんとうの生きる悦びが得られるのではないだろうか。 本提案では、住民が衣食住を自ら獲得するために、菌糸と共存する生活を描いた。
コンセプト 衣食住 受け身で働く 現代型 狩猟採集生活 会社に依存する。 自らの創造力と身体を駆使し、生きる。 廃棄物 望ましくない生き方 菌糸との共存 菌糸と人の共存。 現代の多くは、会社に依存している。 対象への主体的な働きかけによって生を実現するために、 菌糸との共存モデルを考えた。 衣食住に還元することも出来る菌糸を応用し、主体的に生きる。 生きる悦びは、主体的に生きるからこそ得られる。 背景①路上生活者の逞しさ 背景②価値のない存在に向き合う 背景③人が操作可能な建築 自然界や社会の末端に、新たな価値を与える。 住民が建築を更新し続ける安心感と悦び。
菌糸の可能性 近年、菌糸が注目を集めている。 菌糸は、食べ物としてはもちろんの事、 衣類や建材として加工する事も出来る。 本提案では、住民が菌糸と共に暮らし、衣食住をデザインする。 菌糸を活用した衣食住。 菌糸ブロック 菌糸カーテン

ゴミを食べる。

周辺の小学校や公園からゴミを敷地内へ集める。

住宅内の菌糸はゴミを分解し、伸長する。

伸長した菌糸は住居を更新し、余った際には製品として出荷される。

菌糸とゴミ
春 夏 秋 冬
ブロックや竹に胞子を付着。 夏に菌糸カーテンが伸びる。 秋に子実体を回収する。 焼き固めてシェルターに。
菌糸とくらす。 菌糸は中央のドーム内で伸長し、建物を包み込む。伸びた菌糸は敷地内で加工・販売される。周辺との窓口として、カフェやショールームも併設。 一階平面図
二階平面図 N 400 2230 200 2720 1630 4200 5200 A’ A 余った菌糸のゆくえ。 建材化、製品化において余った菌糸カーテンは切り取り、二階床に敷き詰めたり、居住部を隔てるのれんとして活用する。 S=1/200

菌糸・竹・麻紐を用いた構法。 住民が、身体一つで建築を操作できるよう、菌糸・竹・麻紐による構法を考えた。 生きた菌糸は竹フレームと麻紐をつたって伸長する。

麻ひも

菌糸は麻ひもに絡みつき、 分解・伸長しながら誘導される。

竹のドーム

菌糸に包まれるアジール空間 細い真竹をしならせて作る。

竹フレーム

柱が菌糸に侵食されても、 人の手で交換可能。 太い孟宗竹用いる。

菌糸ブロック

焼き固められた菌糸 孤を描き強固にする。

菌糸のカーテン

菌糸はドームからぐんぐん伸び、 人間を雨水や外気温から守る。 伸びたら切り取り衣服等へ加工。

構造
パース
断面パース
異文化を繋ぐ念い 国際設計スタジオにて、大学生のための交流施設を作った。 英語とZOOMを使用したグループワークという事で、 チーム内でのコミュニケーションが重要な課題であった。 自分は共通のデザインビジョンを持つことが重要であると考え 、与件を整理した後で「木漏れ日」というキーワードを掲げた。 日本特有の概念をコンセプトにしたものの、 結果的には中国の大学構内に新たな形と 雰囲気を持つ建築を提案出来た。 Komorebi 2021年11月~2021年12月(国際スタジオ) 大学敷地内の交流施設、宿泊 北京(中国) 最優秀賞受賞 | 制作期間 | | プログラム | | 対象敷地 | | 受賞 |

「木漏れ日」というイメージを元にデザインした。様々な交流を促し、外部の注目 を集めるために、多孔質の形をモチーフにする。

キーワード「木漏れ日」。
コンセプト
パース
中間階で緩衝する。 1階は図書館やカフェなどの公共空間。2,3階は公私の緩衝となるようなコワーキング。4~6階は宿泊フロアとした。 LYBRARY Cafe Cafe Seminar Co-working Co-working Co-working Study Co-working Cafe Cafe Gallery Dining Seminar Co-working Study Study Study Study Study Study Study Co-working Seminar Seminar ダイアグラム
アイソメ

歩行者を引き込む。

大通りを意識し動線を計画した。

動線的、視覚的にも多孔質な建築が人々を誘い込む。

一階平面図兼敷地図 敷地図兼一階平面図 S=1/1000
断面パース

木漏れ日のかたち。

「木漏れ日」を意識して構造体を設計し、影を落とすユニットを組んだ。

二階平面図 S=1/1000 四階平面図 S=1/1000

構造
パース
2021年9月~2021年11月(コンペ) 家 | 制作期間 | | プログラム | 律動する人間の家 人間の根源的な念い コロナ禍における「人間の家」を考える。 人間は本来、太陽とともに生きてきた。 しかし現状、太陽による精神的・肉体的な律動は 十分に得られていない。 そこで垂直方向の境界を見直し、 自然の隙間に人間のすまいを設計した。

太陽と人間。

朝日は一日の始まりを知らせる。

夕日を見て人は立ち止まる。

しかし箱に閉じた現代の生活では、 このような精神的・肉体的な律動は得られない。

問題提議

垂直方向の境界。

日常に太陽を取り込むために、 レンズと布を取り入れた。

レンズは太陽の軌跡を刻み、 布は太陽や雨との距離を操作可能にする。

コンセプト

人間の光合成。 肉体的律動

植物は光合成によってデンプンを生成する。 人間も、太陽を享受し律動する。

人間が太陽によって調整できるビタミンとホルモン。

UV-C UV-B UV-A Visible light Space Ozone layer Sky Filter Glass ×1 Glass ×2 (Lens) Shelter UV-Bはガラスでカットされる。

太陽光 紫外線(UV-B) 可視光線 ビタミンD メラトニン セラトニン 免疫力↗骨強度↗筋肉維持↗ 幸福感↗ 体内時計律動 抑制 生成 生成
地球は太陽の下にある。
また紫外線の一種であるUV-Bは、 ビタミン生成するもののガラスを通過できない。 そこで布がUV-Bを透過させる装置となる。 レンズが熱の軌跡を刻む。

ネコは太陽の愉しみ方を知っている。 人間も、太陽との関係を本能的に探る。

人間とネコ。 レンズにより集められた熱で料理。 雨水を布で濾し、薪を燃やしてお風呂にする。 レンズによる熱の軌跡も、水の上を歩けば怖くない。

レンズによって集められた太陽光は、 家の中に軌跡を刻み熱を蓄える。 精神的律動
たまほたる ―地域を照らす灯りのランドマーク― 川沿いに伸びる対象地は、防犯の観点から夜間の利用が禁止されている。 この街に帰って来る人々は、どんな風景が広がっていて欲しいだろうか。 本提案では『ほたる』をイメージし、安心感と温もりのある、新たな夜の風景を描いた。 『小さな単位を更新し続ける事』が 事物の永続性に寄与する可能性の考察 矢沢川流域100年計画 文学、集落、生物、建築など、多分野の永続性を持つ 事物が、共通の構造を持っている点を論じた。 世田谷区の矢沢川流域の100年後を描いた。 土地の高低差に着目し川沿いに溜まりや馬の道を計画。 「おかえり。」の念い 時間を超える念い 未来への念い その他の作品

現在は、SUPPOSEの建築を中心に、 毎日30枚のスケッチを描いています。

SUPPOSEのデザインへの理解を深めると同時に、 仕事の際、スケッチによって自分の考えたイメージを伝 える能力を磨いています。

一日30枚スケッチ
スケッチ
さいごに 谷尻誠さん、吉田愛さんへ 私はSUPPOSE DESIGN OFFICEで働くために生まれて来ました。 ”念いを愛し、建築科医として生きる”という私の夢は、 御社でこそ発揮され、実現される価値であると確信しています。 これまで谷尻さん、吉田さん、御社の考え方を知るたびに、 「ここで働くことが出来たら、どんなにワクワクするだろうか」と何度も感じてきました。 まだまだ未熟な点も多い私ですが、 御社で活躍するためならば、 至らない部分は努力で必ず補います。 どんな場面でもまずは目の前の仕事に懸命に打ち込み、 やがて大きな仕事も任せてもらえるようになりたいと思っています。 採用して頂けるのであれば、 明日からでも、東京でも広島でも海外でも、どんな仕事でも、 一生懸命取り組ませて頂きます。 ただの一スタッフではなく、SUPPOSEを支えられる人間になりたい、 これが私の念いです。 「SUPPOSEの山中なら念いを救ってくれる。」 そう言って頂けることは、私の目標です。 お忙しい中、最後までお読み頂き誠に有難う御座いました。 採用面接のご検討の程、何卒宜しくお願いいたします。

Sota YAMANAKA

Tokyo Institute of Technology, School of Environment and Society, Architectural course, M1 Twitter:「やまちゅう」(@sosoyamachu)

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