KURUMAG. | No.13 by KURUMAG.

N 13 Winter 2016 - 2017

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People 注目のヒトジェシー・クームス

Contents

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Intersection of Art, Culture and Car Design

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The Secret Garage

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New comers

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[ 特集 1 ] アート、カルチャー、カーデザイン

[ 特集 2 ] シークレット・ガレージ

注目の新型車マツダ CX-5 ほか

Close up クローズアップブリヂストン発泡ゴム

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page. 30 _

Trend トレンド NSX 、日米開発の舞台裏

Video ビデオグランド・ツアー放送開始 "

Hobby ホビー 1/18スケールで集める映画のクルマ

Motomag. オートバイ MotoGP & BMW VISION NEXT 100

Present 読者プレゼント

KURUMAG

People

No. 013

Jessi Combs People

Fabricator, Racer, TV personality

クルマ＆バイクには情熱的になれるすべての要素が揃っていたのよ

ビルダー）の番組にゲスト・ファブリケーターとして参加することができたのは幸運だったわ。素晴らしい環境で私はスキルを磨きながら T V ホストというキャリアもスタートすることができたの。

33 歳の女性を夢中にさせているのは

ーー TV ホストをスタートしたのはそのような流れが

洋服や旅行ではなくクルマやバイク遊びジェシー・クームズいま注目の女性、

あったのですね。すでに T V ホストとしても 1 4 年ほどのキャリアがあり、ディスカバリーチャンネルなどでもあなたの姿をみることができます。また、最近では

text=Shigeyuki Ishikawa photo=Dick Grey, Chris Phelps, Keith May, Mike Cecil, Jason Valdez, GoPro, AOL

リストショー（ T h e L i s t ）が人気ですね。これはオンラインのコンテンツなので日本でも見ることができますし、一部のエピソードは自動車メディアを

ーーファブリケーターとして、レーシングドライバー

ーー実際にクルマやバイクを自分で作れてしまうほど

介して字幕付きで配信されているので日本語でも

として、そしてTVホストとして、様々なフィールドで

のスキルを身につけるというのは男性でもなかなか

楽しむことができるんですよ。

大活躍中ですが、まず始めになぜこれほどまでに

難しいことだと思います。ファブリケーターとしての

この番組は、1001 の死ぬまでにやりたいことの

クルマやバイクに夢中になったのですか？

キャリアについて少し話を聞かせてください。

リストを作り、どれだけ実現できるかチャレンジしてい

サウスダコタで生まれ育った私は小さな頃から

そもそも私はものづくりが好きで、金属加工や

くというものなの。パートナーのパトリック・マッキン

レーサーになりたかったの。スピードとその迫力は私を

レザークラフトなどをやっていたのがきっかけね。レ

タイアとともにこれまでに本当に様々なことに

すぐに夢中にさせたわ。幸いなことに両親はそんな

ースをやった経験もあったし、クルマを作ってみたかった

チャレンジしてきたわ。F 1 マシンも運転したし、

私にあらゆるチャンスを与えてくれて、様々なオフ

こともあってワイオミングの WyoTech（自動車技術

ドラッグレースやモンスタージャムのドライブにも

ロードレースにチャレンジできたわ。すると次第に

学校）に入学することにしたの。ここで私は板金

挑戦した。ラリースクールに行ったり、古いレースカー

レースだけでなくクルマの世界全体に興味を持つ

補修やシャーシの組み立て、そしてカスタムカー作り

を運転したり、片輪走行にもチャレンジしたのよ。

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ようになったの。スピードだけでなく、クルマを作る

などを学ぶことができた。そしてこの学校を首席で

なかには水没したクルマから脱出できるかなんて

ことや運転を楽しむことなど、この世界には私が

卒業できたことで様々なチャンスが巡ってきたの。

こともやったのよ。とにかくクルマでできること、遊べる

情熱を傾けられるすべての要素が揃っていたわ。

なかでもチップ・フース（世界的に著名なカスタムカー

こと、やってみたいことにひたすら挑戦しているの。

KURUMAG No. 013 People

ーーそのリストに含まれていたひとつが地上最高速

私は R e a l D e a（リアル・ディール）という新しい l

ショップにこもり1 台のバイクを作り上げたわ。

記録への挑戦だったというわけですね？

プロジェクトを始めているの。これは私たちと同じ

ーークラシカルなカフェレーサースタイルのなかに、

そうね。私はこの番組のなかで、女性が持つ

ようにクルマに夢中で、レースが好きで、泥まみれに

二人のこだわりがたくさん盛り込まれていましたね。

四輪地上最高速記録に挑戦したの。記録に挑戦

なることを気にしない女の子たちのためのプロジェ

会場でも注目を集めていました。

し続けているノース・アメリカン・イーグルのプロジェクト

クトよ。私たちはそんな女の子たちがもっとクルマの

完成してラスベガス・コンベンション・センターで

に参加し、ジェットエンジンを搭載した 5 万馬力を

世界で楽しめるフィールドをつくり、彼女たちを正しい

展示できたときはやはりとても嬉しかったわ。

発生するマシンに乗り込み私は自らの限界に挑戦

方向へと導いていくということが目的なの。

ーーあなたのクルマやバイクへのパッションは本当

したのよ。そして398mph（６４０.5km/h ）、トップ

ーーテリーザ・コントレ

にすごいと思います。

スピード 4 4 0 m p h（ 7 0 8 k m / h ）を記録し、私は

ラスとの出会いは？

普段の生活の中に

四輪世界最速の女になったのよ！

テリーザとはかつて

クルマやバイクがある

ーーとんでもない速度ですね。さらにハバ 1000 や

S E M A ショー（毎年

のではなく、クルマや

レース・オブ・ジェントルマン、キング・オブ・ハンマーズ

ラスベガスで開催され

バイクそのものがあなた

などのオフロードレースにも参戦してますね。

ているアフターパーツ

の生活なんですね。

レーシングドライバーとしてのキャリアはほとんど

見本市）で女性だけで

じっと座ってなんて

オフロードね。今年のキング・オブ・ハンマーズでは

フォード・マスタングの

いられないの。この

EMC モディファイクラスで優勝したのよ。キングで

カスタムカーを作る

ショップではホットロッド

はなく、クイーン・オブ・ハンマーね。またレース・オブ・

プロジェクトで一緒に

もバイクも、そしてカス

ジェントルマンでは 1 9 1 3 年式のツインエンジン

なり意気投合したの。

搭載のモデル Tでビーチを突っ走ったわ。

そしてこのプロジェクト

ーー今後もファブリケーター、レーサー、そして

を立ち上げ、ロング

10 0 1 のリスト達成を目指すチャレンジャーとして

ビーチにファブリケーションショップ（作業場）をつくる

チャレンジもまだまだ続くし、レースに関してもまた大きなチャレンジを計画しているところなの。Real

タムトラックやレーシジェシー・クームスとパトリック・マッキンタイヤによる T h e L i s t （ http://www.autoblog.com/the-list/ ）はネットで視聴可能

ングカーだって作りたいわ。リストショーでの

ところからスタートしたの。そして今年は B M W のプロジェクトで、話題のバイクであるR n i n e T の

D e a l の活動もこれからだしね。とにかくまだまだ

すでにもうひとつ友人のテリーザ・コントレラスと

カスタマイズにチャレンジすることになり、私たちは

やりたいことがいっぱいあるのよ!

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忙しい毎日だと思いますが、このほかにもやってみたいことはありますか？

KURUMAG No. 013

INTERSECTION OF Intersection of Art, Culture and Car Design

[ 特集 1 ]

アート、カルチャー、カーデザイン

text=Shigeyuki Ishikawa, KURUMAG. photo=Yujiro Otsuki, Shigeyuki Ishikawa

アート、カルチャー、そしてカーデザインの濃密な関係とは？実際にデザインの現場で活躍する現役デザイナーからカルチャーを通じて若者の心を動かそうとするハリウッドスターそしてストリートアーティストやショーカーのペインターまでカーカルチャーの中心にいる10 人がその関係性を語ってくれた

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KURUMAG

No. 013 Intersection of Art, Culture and Car Design

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KURUMAG

No. 013

HOT WHEELS DESIGNER

伝説のデザイナーが語るアートとカーデザイン

Intersection of Art, Culture and Car Design

INTERSECTION OF

and

ART, CULTURE

CAR DESIGN

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KURUMAG No. 013

伝えたいのは作り手の想いとストーリーホットウィールで40 年以上に渡りチーフデザイナーを務

数多くのデザインを生み出せるのはわかる。しかしひとつの

めてきた、ミスター・ホットウィールことラリー・ウッド。彼の

作品に対する想いやストーリーは薄れてしまうような気が

生み出したミニカーでクルマ好きになり、自動車業界に

するんだ。私が常に大事にしているのはストーリーだ。

飛び込んだという人も多い。自らがカーライフを楽しみながら、

オールドスクールな人間と言われても仕方ない。でもこういう

今なお現役デザイナーとして活躍するラリーに、アートと

アート的側面に人々は惹きつけられるんだ。量産車のデザイン

カルチャー、そしてカーデザインについて話を聞いた。

でもこれは重要な要素になってくるはずだよ」。

Intersection of Art, Culture and Car Design

仕事道具は今もペンとマーカー

「クルマとの出会いは1950 ∼ 1960 年代だったからね、当時のクルマを見て小さな男の子が夢中にならないわけがない。私はホッドロッドに夢中になり、絵を書き始め、そしてフォードのデザイナーになった。しかし、当時の私にとってそこは理想の職場ではなかったんだ。毎日、グリルやドアノブを書かされていたからね。すぐに会社を辞め、デトロイトからLA に移ったとき、幸運にもホットウィールのデザイナーの仕事を見つけたんだ。あれから4 6 年かな。ここが私にとって理想の職場だったのはわかるよね」。アーティステックにカスタマイズされた往年の名車から小さな子どもから大人までおもわず笑みがこぼれてしまうようなクルマまで、ラリーはこれまでに何百台ものホットウィールをデザインしてきた。そして今も彼はペンとマーカーで新たなクルマをデザインし続けている。「私は今もペンとマーカーでデザインをしているんだ。テクノロジーは進化し、デジタルツールを使えばもっと早く、

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KURUMAG

デザイナーが語る 10 年後のカーライフ

No. 013

CAR DESIGNER

この先 10 年、変革の時代を迎えても Intersection of Art, Culture and Car Design

クルマを楽しむ文化は変わらない自動運転、コネクタビリティ、そしてカーシェアリングと

「その通りだと思います。カーシェアリングなどが注目を

自動車業界をとりまく環境はこれから10 年で大きく変わろう

集める一方で、アート作品のような美しいクルマに注目が

としている。便利で快適になる一方で、カーカルチャーは

集まり、なかにはあえて古いクルマを保有する人も増えて

どうなっていくのだろうか。ロサンゼルスで行われたカー

います。都市部では、クルマの必要性を感じない、現実的

デザインイベントで、未来のカーライフについて自動車メーカー

に車庫が確保できないなどという問題もありますが、彼らの

の現役デザイナーたちがこんな話を聞かせてくれた。

ようにクルマに対するパッションを持つ人たち、カーライフ

「ラクに移動したいというニーズに対し、様々なサービス

を楽しむ人たちはむしろ増えていくかもしれません」。

や技術が生まれています。ただその一方で運転を楽しみたい、

アメリカ側でホンダやアキュラのデザインを率いる

クルマそのものを楽しみたいというニーズがなくなることは

デイブ・マレックは、そのきっかけづくりも大事になると言う。

ありません。なぜなら我々の世代は実体験としてその楽しさ

「カーライフの起点は、美しいな、素敵だなとクルマその

を知っていますし、それこそ僕らは朝までクルマの話を

ものに何かを感じることなのです。全てはエモーショナルな

していられますからね。そういった人たちのニーズに応え

体験から始まります。変革の時代を迎える中、我々は

られるクルマも作り続けていく必要があるのです」と語るの

ユーザーエクスペリエンスをさらに大事にしています。デザ

はGMでアドバンススタジオを率いるフランク・ソーシドだ。

イナーたちは見た目だけなく、インテリアの心地よさや触感

このフランクのコメントにフォードのアドバンススタジオを

などの向上にも力を注ぎ、感覚的な領域での体験からも

率いるフリーマン・トーマスはこう付け加えた。

クルマを好きになってもらおうと努力をしているんですよ」。

page. 10

カラートレンドに時差や地域差がなくなってきたいま、同社が注目をしているのは青だといい、2016 年のイヤーズ

おける自動車のカラートレンドを調査してきた。

カラーとして新色ブリリアント・ブルーを発表した。

「世界的にみて白、黒、シルバー、グレーといった無彩色

「 2 年ほど前から青の人気が上がり始めています。その

が人気の上位を占めています。これらの色を今、赤や青が

トレンドはファッションやインテリアからクルマへと流れて

追いかけはじめています」と教えてくれたのは、同社でカラー

きたものです。インテリアの小物などで人気を得ていた

マーケティングを担当しているナンシー・ロックハート。その

ブルージーンズのようなミディアムブルーも自動車のカラー

理由についてこう解説してくれた。

として登場し人気を集めています。また技術の向上で高彩度

「赤や青は自動車業界では古くから親しまれてきた色で

で美しい色を表現できるようになったこともその理由です。

すが、これらの色の人気が各地で同時に上がってくると

今後青はさらに注目を集めていくでしょう」。

いうのは今の時代をよく表していると言えるでしょう。インター

カラートレンドは常にカルチャーとリンクし、その時代の

ネットやソーシャルメディアによるグローバル化で、自動車

気分を表すと言われている。ナンシーによるとこのような

に限らずファッションやインテリアなども同じようにカラー

鮮やかな色の流行はハピネスの象徴なのだという。クルマ

トレンドは世界共通の動きになってきているのです」。

の人気色で世界中の人々の気分がわかるとは、面白い。

Intersection of Art, Culture and Car Design

150 年の歴史を持つ自動車の塗料メーカー、アクサルタ・コーティング・システムズは過去 60 年に渡り、世界各地に

No. 013

いま世界はとてもハピネス

KURUMAG

流行色は時代の気分を表す

INTERSECTION OF

and

COLOR MARKETING MANAGER

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

2006

2005

2004

2003

2002

2001

2000

1999

1998

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1992

1991

1990

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1982

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1957

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1955

1954

1953

NORTH AMERICA

ART, CULTURE

CAR DESIGN

カルチャーとリンクするクルマの人気色

1 2 3 4 5

ASIA PACIFIC

1 2 3 4 5

EUROPE

1 2 3 4 5

SOUTH AMERICA

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1 2 3 4 5

KURUMAG

No. 013

Intersection of Art, Culture and Car Design

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KURUMAG No. 013

3 人の高校生とカスタムカーを作る

Intersection of Art, Culture and Car Design

ACTOR

1 台のクルマづくりをきっかけに大きな世界を見せてあげたかった

間違っていなかった」。

ジェクトに約半年間、全ての情熱を注いできた。

彼らが作り上げたクルマは今年の SEMAショーで世界

「主役は3 人の高校生と1973年式フォード・マーヴェリック

中のメディアが注目した一台となった。

なんだ。ロサンゼルスの東側、日々の行動範囲はわずか 4

「３人はこのプロジェクトでクルマが好きになり、クルマ

ブロックほどという小さな町で生活する彼らに、僕はクルマ

づくりの面白さを知った。そしてクルマがきっかけになり

づくりをきっかけに大きな世界を見せたかったんだ」。

世界中の人々とつながれるということがわかっただろう。

プロジェクトは中古車でクルマを購入するところから

クルマが 1 台あれば、自動車業界というとてつもなく大きな

スタート。サンと３人の高校生は、様々な人々の手を借り

ファミリーの一員になれるんだ。いつの時代もクルマは

ながらレストア＆カスタマイズを進めていった。

カルチャーやコミュニティと密接な関係にある。わずか半年

「世界中の自動車業界関係者が集まるアフターパーツ

という短い期間ではあったが、それを知ることができたはずだ。

見本市であるSEMAショーにクルマを出す。そのプレッシャー

この体験は彼らの人生を変えるきっかけになり、生涯の

はきっとあっただろう。しかし彼らはこの機会によって自動車

財産になる。お金では買えない特別な価値になったはずだ。

業界を自分たちの目で見ることができ、何かを感じることが

そしてこのプロジェクトに注目してくれた彼らと同世代の

できたはずだ。ある日、彼らの口から将来は欧州のスポーツ

若者たちにも刺激を与えることができたと思うんだ」。

INTERSECTION OF

出た時は本当に嬉しかったよ。僕がやりたかったことは

and

高校生とともに 1 台のカスタムカーを作り上げた。サンはこのプロジェクト・アンダードッグと名付けられたこのプロ

ART, CULTURE

カーメーカーでクルマを作る仕事に就きたいという言葉が

CAR DESIGN

クルマ好きとして知られるハリウッドスター、サン・カンが

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KURUMAG No. 013

GRAFITI)ARTIST レーシングカー × ストリートアートカルチャー

グラフィティをカーデザインに新進気鋭アーティストの挑戦

Intersection of Art, Culture and Car Design

ストリートアートの持つ表現とメッセージをレーシングカー

なったね」とケン・ブロックも語っている。

のデザインに取り入れる。2 0 1 6 年の世界ラリークロス

さらにこのマシンの原画ともなったフェリペ・パントワンの

選手権で活躍したケン・ブロックのマシンカラーリングは、

アートワークは、ラスベガスのダウンダウンにあるアート

これまでにない新たな表現としてモータースポーツ業界

ディストリクトにおいて、建築物でも再現された。ストリート

のみならず、アート界やカーデザイン界からも注目を集めた。

から生まれたアートワークが、クルマへ、そして再びストリート

「このプロジェクトは私にとってとてもエキサイティングな

へ。クルマとストリートアートというマリアージュが、これまで

ものになりました。この作品はスピードとテクノロジー、そして

にない面白いカーカルチャーを生み出しだ。

今の時代を語っています。ケン・ブロックと彼のレーシングチームの活動はまさに私が作品に込めた想いを具現化しています」と語るのは抽象画からタイポグラフィ、そしてグラフィティといった様々な技法を用い、ストリートアートの最前線で活躍するフェリペ・パントワンだ。ブエノスアイレスで生まれ、12 歳でグラフィティを手がけたのをきっかけに、欧州を中心に活躍を続ける新進気鋭のアーティストである。

INTERSECTION OF

and

ART, CULTURE

いつか一緒に仕事ができたらいいなと思っていたんだ。このマシンはお互いのスタイルを明確に表現できるものに

CAR DESIGN

「フェリペ・パントワンとの仕事は本当に素晴らしいものになった。個人的に彼のアートワークの大ファンであり、

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KURUMAG No. 013 Intersection of Art, Culture and Car Design

PAINTER ボディカラーもアートの領域へ

ステイン・ブラック・メタリックは新たな塗装表現の第一歩「クルマはアート」。マツダはカーデザインをアートの

相対関係にあるペイント表現とも言えるでしょう。今後、

領域にまで深化させようと様々なチャレンジを行っている。

様々なカラーバリエーションを検討していく中で、これも

開発チームには、金属加工や縫製、塗装など職人＝匠の

ひとつのアイディアになれば嬉しいですね」。

スキルを持つ人間も多く、ひとりひとりがアーティストという

見る者をひと目で虜にさせるボディカラーを作り上げる

自覚をもってクリエイティブに取り組んでいる。カリフォルニア

アンドリュー。彼自身が塗装表現においてこだわっている

にあるマツダのデザイン拠点で活躍するペインター、

点について聞いてみるとこう答えてくれた。

アンドリュー・ウィジーもそのひとりである。

「フリーウェイを走っていると、目にするものは白、黒、

世界最大の自動車アフターパーツ見本市として知られる

グレーのクルマばかりですよね。リセールを考えれば、その

S E M Aショーに出展されたロードスターのカスタマイズ

選択は決して間違ってないのかもしれないけれど、ひと目

モデル「 MAZDA MX-5 MIATA RF KURO 」。アンド

みて美しいと感じるものではありません。私はひと目

リューはこのクルマのエクステリアペイントを担当し、

みてそれがマツダのカタチとわかり、カラーだとわかり、

アーティスティックなエクステリアカラーを世界に披露した。

さらに『あのマツダ、やっぱりいい色だよね』という会話が

「今回、ステイン・ブラック・メタリックと呼ぶ、セミマット

生まれる色を作り上げたいと思っているんです」。

ブラックメタリックカラーを作り上げました。技法、そして

自動車メーカーに属するデザイナーでありながら、ひとり

表現ともにこれまでにないもので、新たなテクノロジーを

のペイントアーティストとして、アンドリューは見る者の心を

使うことによって実現できたマシーングレーメタリックと

動かすボディカラーを誕生させようと努力している。 page. 15

KURUMAG Intersection of Art, Culture and Car Design

農耕文化を支える最新トラクター

様々な領域のデザイナーが集結次世代の働くクルマをデザイン働くクルマは究極の機能美を持ちながら、どこかアート

も手がけ、約 1 年前にクボタのデザイン部門に加入した。

ピースのように見る人を惹き付ける力がある。いま世界中

「私は手のひらサイズのプロダクトから空を飛ぶものまで

が注目するこのカテゴリーにおいて、1 9 6 0 年に国内で

デザインをしてきました。これらの経験がトラクターのデザイン

初めてメイド・イン・ジャパンのトラクター

にどのように役立つのか理解できないかもしれませんが、

を作り上げ、現在では世界シェアでも

人間工学に基づく操作系デザインや細部パネルのつなぎ

リードする大企業となったクボタが

目の処理など、すでに携帯電話で培われた経験が活かされて

デザイン部門を強化している。

います。私たちの部門には、様々な領域で経験を積んだ

「大型のものでは 1000 万円を軽く

デザイナーが集まってきています。あらゆる角度から皆で

超える乗り物です。実際に購入される

クボタデザインの価値を上げる努力をしています」。

お客さまにとっては欧米のスーパー

彼らが手がけた大規模畑作用トラクタM 7シリーズは

スポーツカーと同じように、性能も、

2016 年グッドデザインアワードを受賞。日本文化のひとつ

スタイルも、そしてブランド力も求められ

である農業の更なる効率化を実現する機能性と畑の中を

ます。私たちは 2 0 1 5 年からデザイン

突き進む力強いデザインが評価された。

部門を大幅に強化、次世代のクボタデザインを行っています」

「長く使っていただくものなので、決して消費される

と語るのはデザイナーの二神さん。かつてはコンセプトカー

デザインにはしたくありません。保守的であっても使いやすく、

や飛行機のデザイン、さらに前職では携帯電話のデザイン

美しく、愛され続けるデザインを産み出したいですね」。

INTERSECTION OF

and

ART, CULTURE

CAR DESIGN

No. 013

CAR DESIGNER

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KURUMAG

No. 013 Intersection of Art, Culture and Car Design

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KURUMAG No. 013

the Secret Garage

[ 特集 2 ]

シークレット・ガレージ

text＆photo=Shigeyuki Ishikawa

自動車メーカーは各国に自らのヘリテイジを伝えるミュージアムを持っているしかしそのコレクションのなかには一般公開されていないものも多数ある The Secret Garage

例えば地下の駐車場で、もしくは看板すらない倉庫の中で・・・カリフォルニアには一般には公開されることのないガレージが存在する早速、マツダとホンダのシークレット・ガレージを案内しよう

マツダのヘリテイジが凝縮されるファン垂涎のシークレット・ガレージカリフォルニア州アーバイン、ここに知る人ぞ知るシーク

カー、さらにガレージの奥には当時のクレイモデルまで置か

レット・ガレージが存在する。マツダの北米 R & D 拠点が

れている。このほか日本国内では販売されなかったロータリー

置かれるビルの地下 1 階にあるこのガレージには所狭しと

エンジンを搭載したピックアップトラックやデイトナやボンネ

ファン垂涎のコレクションが並ぶ。北米がその開発に深く

ビル、そしてIMSAで活躍したレーシングマシンもあり、マツダ

関わった初代ロードスターに関係するアイテムはとくに

のヘリテイジがこのガレージに凝縮されている。ここに置か

充実し、初期のデザイン検討モデルから様々なコンセプト

れているほどんどのクルマがキーを回せばすぐに走りだせる、

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KURUMAG No. 013 The Secret Garage

いわば動態保管されているという点も驚かされる。「スクラップ寸前だった昔のクルマたちを広島本社の

今ではミュージアム以上に贅沢なコレクションになっているがこのガレージは一般公開されることはない。

敷地内で必死に探し、クルマや部品を見つけては本社と

「ブランドのヘリテイジとバリューを伝えるために、この

何度も交渉し集めてきました。最初は書類を作るだけでも

クルマたちは様々なイベントに出かけ多くの人に見てもらって

3 年くらいかかりました。そして時間をかけてレストアをして

います。ですからこのガレージはその出番に備え大切に

きました」とR&D に在籍するケルビン・ヒライシは語る。

整備・保管されている特別な場所なんですよ」。

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KURUMAG No. 013 The Secret Garage

the Secret Garage ホンダが歩んだ北米での歴史を大切に語り継ぐシークレット・ガレージ 1948 年に創業したホンダは、1959 年に北米へ進出。

N 6 0 0 から1 9７０年代に優れた環境性能により注目を

わずか 6 人の従業員によってスタートしたそのビジネスは

集めた CVCC エンジン搭載のシビックやアコード、そして

年々拡大し、現在では現地にある 8 つの工場で年間約

世界を驚かせたスポーツカー初代 NSXといった量産車から、

を生産する大企業になった。 186 万台（２０１5 年）

カリフォルニアのデザインスタジオで制作されたコンセプト

過去 50 年以上に渡り、アメリカ市場で販売・生産され、

カー、C A R T や I N D Y で活躍したレーシングカーもずらり

様々なカーカルチャーを生んできたホンダの名車たち。これら

と並べられている。この建物の一番奥のスペースには、

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のクルマたちがカリフォルニア州トーランスにあるミュージ

1 9 5 9 年の北米進出時に初めてビジネスを行なった

アムで大切に保管されている。しかしミュージアムといっても

ロサンゼルスの建物も再現されており、そのビジネスの原点

ここは一般には公開されておらず、まさにシークレット・

となった二輪モデル、ホンダ50（スーパーカブ）の姿も。

ガレージになっている。

ここはホンダが歩んできた北米での歴史を語り継ぐ、

建物の中には北米で販売した最初のホンダ車である

特別な意味を持つガレージ＆コレクションなのである。

KURUMAG

No. 013 The Secret Garage

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KURUMAG

New Car pickup

No. 013

Newcomers 注目の新型車マツダの主力車種 CX- 5 が

Toyota C-HR トヨタの世界戦略 S U Vとして走りとデザインにこだわり開発。ハイブリッドとガソリン、２種のエンジンをラインアップ

デザイン、走り、機能の全てを深化

新たなるチャプターへ text=Shigeyuki Ishikawa

魂動デザインは新たな表現へ造形を際立たせる新色も登場

Nissan Note e-Power Newcomers

自ら発電する電気自動車。発電専用の 1.2ℓエンジンを搭載し、モーターによって駆動する電気自動車がデビュー

乗る人全てが心地良さを感じられる上質なインテリアの仕立てもアピールポイントだ。走りの面においてもより一層の深化を

マツダが新世代商品群の第一弾として2012 年

具現化。車両運動制御技術 S K Y A C T I V -

に導入したCX-5がフルモデルチェンジを果たした。

V E H I C L E D Y N A M I C S の第 1 弾としてアク

デビュー以来、世界約 1 2 0 カ国で販売され、

セラから採用している「 G-Vectoring Control

年間販売台数の約 25%を占めるまでに成長した

（ G - ベクタリングコントロール）」を搭載。

人気モデルの世代交代とあって、マツダがこの

開発キーワードとなった「全てのお客様を笑顔

ニューモデルに込めたこだわりは計り知れない。

にする S U V 」の走りを提供するエンジンには

デザイン面では「魂動」の表現をさらに磨き上げ、「 S K Y A C T I V - G 2 . 0 」、「SKYACTIV-G 日本に古来から伝わる美しさを造形に取り入れ、

「 SKYACTIV-D 2.2 」の 3 種を設定し 2.5 」、

さらにそれを際立たせる新色「ソウルレッドクリス

市場ごとに適切なラインアップで展開する。

タルメタリック」を開発。深みと艶やかさのある新しいマツダを象徴する赤が誕生した。もちろん

国内では世界各国にさきがけ 2017 年 2 月より販売を開始する予定だ。

Subaru Impreza Sport スバル渾身のグローバルプラットフォーム採用モデルの第一弾として登場したインプレッサ。走りもデザインも進化

04 Mazda Roadster RF 美しいファストバックスタイルに視線を奪われるリトラクタブル・ハードトップモデル「 RF 」がロードスターに仲間入り

05 page. 22

Daihatsu Thor 軽自動車開発の技術を駆使して作られた家族に絶妙トールワゴン。標準とカスタム、2 つの個性からチョイス可能

Mazda CX-5

KURUMAG No. 013 Close-Up

今号の気になる “コト”

発泡ゴムを採用したスタッドレスタイヤがデビュー以来 2 億本もの販売を記録

今回は

選ばれ続けるその理由を開発者に聞いた

ブリヂストン発泡ゴム

No.

text=KURUMAG. photo=Bridgestone

気泡によって水膜を素早く吸収滑りにくくて長持ちする冬タイヤ

が出てきますので優れた効果が長持ちします。3 年後、4 年後も、その性能を発揮できるのです」。発泡ゴムの技術は年々進化し、最新のブリザック

発泡ゴムを用いたブリヂストンのスタッドレス

VRXにはより素早く水膜を吸収する親水性素材

タイヤが累計 2 億本の販売を記録した。タイヤ内

でコーティングした太い水路と多数の気泡を

に気泡を取り入れ、滑りの原因となる路面上の

持つアクティブ発泡ゴムを採用している。

氷とタイヤの間にある水膜をスポンジのように吸収

「まだタイヤは滑ります。更なる高みを目指し

する「発泡ゴム」を初めて採用したのが 1988 年

発泡ゴムを核に進化させます」と山口さんは語る。

のこと。以来この唯一無二の技術は進化をし続けながら、28 年間で実に 5000 万台もの足元で冬ドライブの安全を支えてきた計算になる。「最初はタイヤに気泡を入れるなんてとんでもないと言われたものです」と語るのは発泡ゴムタイヤの開発者、山口宏二郎さんだ。「最初は苦労ばかりでした。その基礎技術の開発には 7 年もの期間を費やしましたからね。でも結果としてこの技術はひとつの正解でした。

ますし、すり減ってもタイヤ表面には新しい気泡

発泡ゴムを用いたスタッドレスタイヤは 1 9 8 8 年のデビュー以来、10 世代に渡り進化。その進化の歴史と開発ストーリーはブリヂストン公式サイトのブログでも紹介されている

Bridgestone Blog http://www.bridgestone.co.jp/blog/

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水膜除去に加え、ゴム内にある多くの気泡によってしっかりと氷に密着できるやわらかさを確保でき

T TREND KURUMAG: 新しい NSXは日米で開発、アメリカで製造され日本をはじめ各国で販売されるモデルです。日米という異なる文化・価値感を持つ 2 カ国で 1 台のクルマを作り上げるというのはとても難しかったのではないでしょうか？浅川 :シンプルにあるべき姿、究極のスポーツカーを目指して行くと必ず答えはひとつになるんです。我々はこのひとつの答えを見つけるために、両国のエンジニアが顔を突き合わせ多くの議論とテストを重ねてきました。ウィドマー：本田宗一郎さんがなぜアメリカや中国などにも

R & D（研究所）を作ったのかを理解する良い機会になり

新生 NSXを作り上げた

2 人のエンジニアに聞いた日米共同開発の強みと Trend

ホンダという会社のものづくりの考え方 text=Shigeyuki Ishikawa photo=Honda

ました。日本人は細部やクオリティにこだわり、我々アメリカ人はエモーショナルな部分やパフォーマンスにこだわります。どちらも良いクルマを作ろうというゴールは同じなのですがアプローチは異なります。ですからこういった私たちが早い段階から一緒にクルマを作れば、もっと良いものを産み出すことができる可能性がある。これが世界各国に R & Dを持つ我々の強みなんです。一番大事なのは、お互いのディスカッションポイントは常に良いホンダ車を作るということなのです。

K U R U M A G : 実際に量産が始まり、各国での販売が開始されましたが、多くの苦労を経てこのクルマを産み出したお二人の今の満足度をお聞きしたいのですが。

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KURUMAG

とは大きく異なる部分だと私は思います。もちろん私も

現時点ではやりきりましたし、ベースラインには立てたと

ドリーマーですし、ホンダという会社が大好きです。

思っています。でもチャレンジはこれからですよ。

浅川：これからは日本だけでなく、アメリカや中国、そして

ウィドマー:NSXは我々ホンダの R&Dで働くエンジニアに

ヨーロッパの各地域にあるR&Dがもっとお互いの夢を語り

とって常に未来の指標となる存在です。私たちの開発は

合い、みんなの夢を実現するようなものづくりができたら

もちろん続きます。日本ではDCTテクノロジー、ハイブリッド

良いなと思います。クルマだけでなく、いろいろな技術開発

システム、バッテリーテクノロジーなど日々進化をしています。

に携わっている人間がいますからね。ホンダは日本に本社

我々アメリカ側もボディやシャーシ領域でさらなる進化を

がある会社ですが、「メイド・イン・ジャパン」ではなく、世界の

目指しています。常にプッシュすることが大事で、私たちの

仲間達と「メイド・バイ・ホンダ」を作り上げていきたいです。

No. 013

浅川 : エンジニアにとって 1 0 0 点というのはありません。

夢はどこまでも進化させ続けることなのです。

KURUMAG:「夢」と「チャレンジ」、これらのキーワードはホンダのものづくりにおいてとても大事なものですね。浅川 :うちの会社はチャレンジして失敗しても怒られないんですよ。僕らはいつでもチャレンジができるんです。そういう環境で開発ができるので、次々新しいものを産み出すことができます。私たちの先輩がこのような環境を作ってくれたので、 Trend

私たちも同じように挑戦ができるし、これから先も若いエンジニアはチャレンジし続けることができるのです。ウィドマー：わたしもそう思います。それとホンダは社員一人一人が夢を持っています。本田宗一郎さんがドリーマーだったように、社員は全ての仕事に夢を持って向き合います。そして夢を応援してくれる会社なんです。これは他の会社

N S X の開発に携わった 2 人の開発者。アメリカ・オハイオ側のチーフエンジニア、ジェイソン・ウィドマーさん（左）と、日本・栃木側で開発を担当した浅川雅信さん（右）はともに同世代のエンジニアだ

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V VIDEO

Video

名物トリオがカムバック！新番組「グランド・ツアー」がスタート text=KURUMAG. photo=Amazon Prime Video

ジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェームズ・

ガルト、さらにはスコットランドやドバイでの収録も予定され

メイ、あの 3 人組が帰ってきた。かつて英国 B B C の看板

ているという。単なる自動車試乗番組ではなく、クルマで

自動車番組「 Top Gear 」のホストを務めていたトリオが、

とことん遊ぶというのが彼らのスタイル。クルマ好きはもち

Amazonプライム・ビデオで独占配信される新番組「グランド・

ろん、クルマのことがよくわからなくても楽しめる内容で、

ツアー」で再結集。期待を裏切らない相変わらずのハチャ

同時に世界各国のカーカルチャーもよくわかる構成だ。

メチャぶりで、番組配信がスタートした11月18日から世界

番組は毎週金曜日に新エピソードを配信（全 1 2 話）。

中のクルマ好きを釘付けにしている。

Amazonプライム会員であれば、Amazonの各種デバイスの

初回放送はアメリカのカリフォルニアから、そして2 回目

ほか、無料アプリを利用してAndroid/iOS 端末、スマート

の放送は南アフリカのヨハネスブルクからと、3 人は巨大

テレビ、ゲーム機、またオンライン（ www.amazon.co.jp/

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な番組テントとともに世界中をツアーしながら番組を進めて

primevideo ）でも視聴することができるので早速チェック

いく。今後はフィンランドのラップランドやドイツのシュトゥット

してほしい。

KURUMAG

H 夢中になったあの名車のオーナーに！

No. 013

HOBBY

1/18スケールで集める映画のクルマ text=KURUMAG.

ゴーストバスターズにバック・トゥ・ザ・フューチャー、そしてトゥームレーダーにワイルド・スピード・・・いずれの映画も

に作り込まれているのが特徴だ。大きさとその作り込みゆえ価格は1 万円∼ 2 万円程度と

象徴的なシーンには必ずクルマが存在した。それらのクルマ

少々高めではあるものの、1 台、2 台と、時間をかけて集め

を見れば、すぐに映画のワンシーンを思い出すことができる

始めると止まらなくなる面白さがある。また一般的な乗用車

だろう。この冬、そんな映画に登場したクルマをダイキャスト

のダイキャストモデルと違い、製造・販売台数が少ない

カーでコレクションしてみるというのはいかがだろう？

ものやより細部まで表現された限定モデルも存在するので手に入れた後には所有する喜びもある。年末年始はかつての名画をもう一度楽しむ機会も増える

くリリースされている。一般的な手のひらサイズの 1 / 4 3

時期。懐かしの映画に登場したあのクルマを思い出したら、

スケールのダイキャストモデルと違い、全長 25cm ほどの

早速ダイキャストモデルを検索してほしい。もしかしたら、

1/18スケールは、その大きさの分細かな部分まで徹底的

想像を超える素敵な出会いがそこにあるかもしれない。

Hobby

ホットウィールや京商など、1/18スケールのダイキャストモデルを扱うメーカーからは映画に登場したクルマが数多

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KURUMAG No. 013

ダブルタイトル獲得が華を添えたホンダの最高峰クラス参戦 50 周年 1966 年に最高峰クラスへの参戦を開始 31 名もの世界チャンピオンを産み出した text=Shigeyuki Ishikawa photo=Honda, Shigeyuki Ishikawa

最高峰クラス参戦マシンの原点は参戦初年度でタイトルを獲得した RC181

MotoGPクラスへの挑戦を続け、のべ 31 名ものワールドチャンピオンを産み出してきた。また 1 9 9 7 年と2 0 0 3 年には最高峰クラスにおける年間 15 勝という最多優勝回数も記録した。

Motomag.

レプソルホンダのマルク・マルケスが自身 5 度目となるタイトル

8 0 年代前半の N R 5 0 0 や N S 5 0 0 、続く8 0 年代後半から

を獲得した 2016 年の MotoGP 。ホンダは世界選手権最高峰

9 0 年代前半にかけての N S R 5 0 0 、そして 2 0 0 2 年以降の

クラス参戦 50 年目という記念すべき年を年間ライダース＆コンスト

M o t o G PクラスマシンであるR C 2 1 1 V からR C 2 1 3 V 、これら

ラクターズタイトルの獲得という素晴らしい結果で締めくくった。

歴代マシンの名を挙げるだけで、かつてのレースシーンを思い出す

ホンダは 1966 年に最高峰となる500ccクラスに RC181で

人も多いはずだ。ホンダの最高峰クラスへの挑戦はまだまだ

参戦。当時84psものパワーを発揮したこのマシンはジム・レッドマンと

続く。この先、１０年、２０年、そして５０年と、どのようなマシン＆

マイク・ヘイルウッドによって、参戦初年度ながら年間タイトルを獲得。

ライダーが、我々を夢中にさせてくれるのか。今後も記憶に残る

ホンダはその後も世界選手権最高峰クラスとなる 5 0 0 c c /

素晴らしいレースを見せてほしいと願うばかりだ。

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KURUMAG No. 013

ウレタンフォームからタイヤまで技術100 開発の原点は人間研究 BMW VISION NEXT text=Shigeyuki Ishikawa

Motomag.

100 周年を迎えた BMW が未来に導くコンセプトバイクを公開グレート・エスケープを具現化するための

誰もが自由になれるコンセプトバイク

動力源は電動モーターとなり、停止状態でもバイクは自立。伝統的な水平対向エンジンを模した部分は足元のフェアリングとして可変する機能が備わる。またフロントフォークをフレームと一体化、フレーム自体が可変するという構造で、前後サスペンションの機能は太いタイヤがその役割を担う。すでに開発を進めているヘッドアップディスプレイはさらに進化、専用バイザーにナビを含む様々な情報を表示する。

text=KURUMAG. photo=BMW

転ばず、ぶつからず。先進の技術で走る楽しさをさらに強調するバイクへ

「日々のルーティンから解放してくれます。バイクに飛び乗れば、すぐに自由になれる。グレート・エスケープを具現化する乗り物です」と言うのはデザインを担当したエドガー・ハインリッヒ。1932 年に

BMWにとって2016年は創業100周年というアニバーサリーイヤー

登場した B M W 初の 2 輪モデル R 3 2をイメージしつつも、転倒

となった。これを記念して B M W グループの各ブランドは未来

しない機能や事故を起こさない装備などを搭載。高度な安全

を見据えたコンセプトカーを発表。その中には二輪モデル

性能によりヘルメットも不要になり、いつでも誰もが不安なく、風を

のコンセプトモデルも存在し、1 0 月にロサンゼルスで開催され

感じながら純粋にその走りを楽しむことができるという。BMWが描いた未来のバイクは、アナログ的なライダースエクスペリエンス

NEXT 100 」は実にユニークなものであった。

の要素を未来の技術でより際立たせていた。

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たイベントで初披露されたこの「 B M W M o t o r r a d V I S I O N

KURUMAG

PRESENT

credit

アンケートに答えて素敵なプレゼントを手に入れよう

No. 013

サン・カンの直筆サイン入りKURUMAG. バックナンバーや

発行／

オンラインストアでも人気の KURUMAG.オリジナルペアマグカップ、

中日本エクシス株式会社

そしてクボタの M7シリーズダイキャストモデルをプレゼント！

愛知県名古屋市中区栄 2 丁目3 番 1 号

制作／株式会社クロモ・コミュニケーションズ

KURUMAG.

2名様

サン・カン直筆サイン本

制作協力／株式会社コバルト株式会社ターミナル

映画「ワイルド・スピード」シリーズでもおなじみのハリウッドスター、サン・カンの直筆サイン入りKURUMAG. バックナンバーを 2 名にプレゼント。巻頭のサン・カン

印刷／大日本印刷株式会社

インタビューとともにお楽しみください。 Present

広告掲載に関するお問い合わせ／

KURUMAG. 編集部広告担当宛 advertise@kurumag.net

KURUMAG.

3名様

オリジナル・ペア・マグカップ K U R U M A G . オンラインショップでも販売中のオリジナル・ペア・マグカップを

3 名に。マグには人気イラストレーター三上数馬氏によるクルマ作りをテーマにしたオリジナルイラストが描かれています。

［ Staff ］

Editor in chief : Shigeyuki Ishikawa Editor : Yuki Inoue Brian Oldfield Photographer : Yujiro Otsuki Art Director / Designer : Yoshio Nakada（ terminal Inc. ）

2名様

Kubota M7シリーズダイキャストモデル京商よりクボタの M7シリーズダイキャストモデルをプレゼント。1/32スケールながら

Designer : Atsushi Tsuburaoka（ terminal Inc. ） Project Coordinator : Masami Kurosawa

細部まで徹底的に作り込まれたアイテム。欧州仕様と北米仕様の２台を用意、どちらがお手元に届くかお楽しみに。

応募要項 / アンケートサイト URL 応募の締切： 2017 年 3 月31日 23 : 59まで応募方法：パソコン・スマートフォン・ケータイから page. 30

https: // www.ank.bz / kurumag 対応機種をお持ちの方は、QRコードからも応募できます ※ QRコードが読み込めない場合はパソコンからご応募ください