ななめに寄り添う
現在の集合住宅は、プライバシーが完全に守られ他の住民を互いに知りえない。また、共用部の廊下はただの通路としての役割しか持ちえな い。
そこで、ななめの壁による空間の豊かさ・住まい方を考え、共用部の在り方・回遊性から住戸と共用部の対等な関係を生む。集い住まうこと の愉しさを見つめなおす集合住宅の提案。
敷地 大阪府東大阪市長瀬町 建築新人戦���� ���選 学内後期設計演習 最優秀賞 用途 集合住宅 期間 B�後期 受賞 ��
敷地は大阪府東大阪市の長瀬駅前に位置する。長瀬駅周辺は学生相手の各種商店が立ち並ぶ関西有数の学生街があり、 地域住民も多く行き交う下町らしさを残した土地である。敷地西側は道路と長瀬川をはさんで長瀬公園に面している。
長瀬公園は地域住民に利用され、敷地東側にある学生通りとは対照的に、落ち着いた雰囲気を感じることができる。
��.設計対象敷地
��.設計手法/ななめに溶け出す領域
従来の集合住宅は直立した壁により、個人の空間と 共用部の空間がはっきりと分けられている。
直立した壁を傾ける。
ななめの壁により個人の空間と共用部の 空間があいまいに溶け込む。
操作 現状 提案ななめが人々の身体性に寄り添い 新しい暮らしの風景を生み出します。
大きなスラブは多様な動線を介し人々の居場所を創出する。
�FL �FL 限られた動線のため、人が居座ることは少なく通路としての役割を果たす。
1階の共用部は、 住人だけではなく長瀬駅を利用する人々の待ち合わせ場所や住人のたまり場としての表情を見せる。 2階の共用部は一人でいることのできる居場所があり、人々がすれ違いあいさつを交わす。
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��.ななめの壁が織りなすスラブ
ななめの壁の結節線上はプライベート性が高く、一人で居座るような場が創出される。 空間を緩やかに仕切るスラブ。直接的なつながりを生まず、視線のみが繋がる。
3階の共用部はおもに住人が大きなスラブを介してたまる居場所が各所に存在する。
4階には完全なプライベート空間としてななめによる居場所が生まれる。
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��.ななめの壁が織りなすスラブ