アクティベート ・ リーフ No.722
ひとりじゃない
NO
TA
LON
E!
カーティス・ピーター・バン・ゴーダー
その日、疲れていた私は市電で居 眠りをしてしまったのですが、目的 の停留所でふと目が覚め、なんとか ぎりぎりで降りることができました。 ただ、歯医者の治療が済んだ時、パ ソコンを市電に置き忘れたことに気 づいたのです。なんとドジなのでしょ う! パソコンには過去 20 年分の仕 事のファイルが保存されていました。 おまけに、同じバッグに入れてあっ たバックアップ用ドライブも、失く してしまったのです。すっかり意気 消沈した私は、ことわざにあるよう に「芋虫の足首にも届かない」ほど の大きさにしぼんだかのようでした。 パソコンは家に置いていったほうが いいと妻から言われていたことを思 い出し、自分を責めました。妻との やり取りが頭の中で再現されます。 「どこかに置き忘れるかも知れないわ よ。 」 「まさか。僕が忘れるわけない だろう。 」 すると突然、私が「生きた言葉」 と呼んでいる方の声がしました。 「何 事でもわたしの名によって願うなら ば、わたしはそれをかなえてあげよ
う。求めよ、そうすれば、与えられ るであろう。なんでも祈り求めるこ とは、すでにかなえられたと信じな さい。そうすれば、そのとおりにな 1 るであろう。 」 あの窮地にあって、何を祈り求め るべきかは明白でした。さっそくア ンディという友人に電話して事情を 説明し、パソコンが見つかるよう一 緒に祈ってもらいました。何とかし てくださるよう神にお願いしてから も、私は聖書にあるように、 「絶えず」 2 祈り続けました。 どちらにせよ、そ れ以外にできることはなかったので すが。後悔の言葉をわめき、頭を壁 に打ち付けるべきでしょうか。それ とも、次の予定に向かうべきでしょ うか。私は後者を選びました。 歯医者を出ると、次の目的地に行 くために、また市電に乗りました。 パソコンのことを考え、神に祈って いて、ふと目を上げると、運転士席 へと向かう若い女性が、見覚えのあ るバッグを持っているではありませ んか。私のパソコンバッグです! 喜 び勇んで走り寄り、事情を説明して、
パソコンは無事に戻ってきました。 何度もその女性にお礼を言い、ささ やかな感謝のしるしにアクティベー テッド誌を受け取ってもらいました。 私の計算では、パソコンを置き忘 れた時から、33 本の市電があの停 留所を通過しています。それを考え ると、こうしてまったく同じ車両に ふたたび乗り込み、3 時間も前に置 き忘れたパソコンを見つけるだなん て、どれほどの確率で起きることな のでしょうか。 神を信じるからといって、必ずし も常に 、落とし物を見つけるとか、 祈ったとおりに物事が運ぶというわ けではありませんが、神が常に私た ちと共におり、何らかの形で問題を 克服するのを助けてくださることは 確信できます。信仰があると何が違 うかというと、どんな試練や苦難も ひとりで立ち向かう必要はなく、友 なるイエスに助けを求められるとい うことなのです。 1. ヨハネ 14:14, マタイ 7:7, マルコ 11: 24 2. 参照: 1 テサロニケ 5:17
「アクティベート・リーフ」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます。 http://www.activate.jp
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Translated from English Activated Magazine Vol.21-4 p10
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