アクティベート ・ リーフ No.728
THE PEACEMAKER 平和を作り出す人
マリー・アルベロ
1 と呼ば イエスは、 「山上の説教」
れる歴史上もっとも引用されてき た講話の中で、 「平和を作り出す人 たちは、幸いである」と言われま した。
平和を作り出すとは、どういう
ことでしょうか。それは、緊迫と
怒りと不安に満ちた状況に踏み込 んで、そこに平和を実現すること
であり、それは難しく、勇気を要 する行動です。
イエスの時代、ユダヤ民族はロー
マ帝国の支配下で苦しんでいて、 平和と言っても表面的で薄っぺ
らいものにすぎず、ちょっとした
ことがきっかけで暴動や騒乱が起 きていました。現代も同じような ことが起きています。何か新しい
した。争い合う当事者たちが妥協
して合意に至るよう説得する役目 を持った人です。しかし、私には 子どもがいるので、そういった「平
和」が実際にはどのようなもので あるかをよく知っています。当事 者は、自分が何かを得るためだけ
に別の何かをあきらめているので あって、相手への善意ゆえではあ
りません。そのような平和は、規 定があって、それを守らざるを得
ないために保たれているだけで、 一方が規定に従っていないことが 明らかになれば、すぐに崩壊して しまいます。
平和を作り出す人がすべき一番 大切なことは、人の考え方を変え
ることではありません。イエスは、
ニュースがあるたびにソーシャル
「人の考えを変え、議論に勝つ者
端に意見の違う人たちが怒りにま
でした。ロサンゼルスで元ギャン
メディア上で戦争状態となり、極 かせて言い争うのです。
私は以前、 「平和を作り出す人」 とは仲裁者のことだと考えていま
は幸いである」とは言われません グの更生に人生を投じているカト リックの司祭であるグレッグ・ボ イルが、この話題にぴったりの話
あなたも、次のように祈って、 「平和の君」と呼ばれるイエス を心に招き入れ、平和を作り 出す人となりませんか。 「イエス様、神がどんな方で あるかを示すために地上に来 られたこと、そして、ご自身の 命を犠牲にして、私の罪を許 し、永遠の命を与えてくださっ たことを感謝します。どうか私 の人生に入り、あなたの平和 と愛と喜びを与えてください。 」 アーメン。
をしています。 「モラルアウトレー
ジ（道徳的憤り）は、神とは逆の ことをします。神は私たちが親し
い絆で結ばれていることを望んで おられるのに、モラルアウトレー
ジはそれを壊してばらばらにする ことしかしません。私たちを解決 に導くことはなく、むしろ解決か
ら引き離します。自分たちのコミュ
ニティに属するメンバーがたとえ
何をしたのであれ、彼らに対して、 より充分で思いやりのある対応を する方向に前進することを妨げる 2 ものです。 」
それこそ、真の「平和を作り出 す人」です。ボイル氏は単に平和 を保とうとするのではなく、平和
を実現するために多大な努力を払 いました。私も彼に触発され、自
分の周りの世界において平和を作 り出すために、善意が広がるよう
助けられる機会を探すようになり ました。
1. 参照：マタイ 5 -7 章 2. グレッグ・ボイル著『Barking to the Choir: The Power of Radical Kinship』
「アクティベート・リーフ」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます。 http://www.activate.jp
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Translated from English Activated Magazine Vol. 21- 5 p14
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