アクティベート ・ リーフ No.731
ASKING FOR FORGIVENESS ゆるしの求め方 何年か前、ある同僚と仕事して いて、かなり面倒で不愉快な目に あったことがあります。状況が改 善することはなかったのですが、 その同僚はいずれ移動になったの で、私はほっとしました。それか ら少しして、その人から、 「ご迷惑 をおかけしたことをお詫びします」 とだけ書かれた E メールが届きま した。 「それはよかったわ。謝りたいの ね。 」きっと正式な謝罪の書かれた 添付ファイルがあるのだろうと思 いましたが、どこにも見当たりま せん。私は、その人によって引き 起こされた頭痛、緊張、面倒を詳 しく認めた謝罪の手紙を期待した のです。でも、書かれていたのは「お 詫びします」の言葉だけです。 この人をゆるして、もう忘れる よう、神が私に求めておられるの は分かっていました。彼はゆるしを 求めるという自分の分を果たしたの であり、私がすべきなのは、そのゆ るしを与えることだったのです。で も、心の底では、ずるいなと感じて いました。謝罪するつもりなら、が んばって、もっとちゃんと謝るべき なのに、と。
でも、私自身、それからしばら くして、誰かに謝る必要が出てき たのですが、どうしたらいいのか 分かりませんでした。私がしたこ との理由を説明すれば、まるで自 分を正当化するための言い訳をし ているようで、どんな謝罪をして も誠意がないように見えるし、そ れによって、またゴタゴタが起き てしまいそうです。結局私も、例 の元同僚が私に書いたのと同じ謝 罪の言葉を送りました。でも、簡 単な言葉ではあっても、心からの ものだったのです。 ゆるしを求めるのは容易なこと で は あ り ま せ ん。 気 ま ず い も の だし、大抵の人はそうすることに 慣れていないのです。ゲーリー・ チャップマンとジェニファー・トー マスは、その著書『 When Sorry Isn’t Enough(「すみません」で は不十分な時 ) 』で、とても助け になる助言を与えています。仲直 りしようと思うならば、 「その鍵は ・・・ 相手の人にとっての 『謝罪言語』 を知り、それを話すのをいとわな いことです。・・・ 相手の言語を話さ ないなら、なかなかゆるしてもらえ ません。あなたが 誠意を込めて謝
サリー・ガルシア
罪しているのかどうか、相手には分 からないからです。」 チャップマンとトーマスは、謝罪 の言語を 5 つのカテゴリーに分類し ています: - 後悔の念を伝える。相手によっ ては、心から「すみませんでした」 と言うだけで十分な場合もありま す。 - 責任を認める。言い訳はせず に、 「私が悪かった」と認めましょう。 - つぐないをする。ただ「すみま せん」と言うのではなく、例えば、 「お詫びのしるしに何かさせてもら えませんか」と尋ねるのです。 - 悔い改める。 「もう二度としな いよう最善を尽くします」と約束 しましょう。 - ゆるしを求める。身を低くして、 謙虚な態度で「ゆるしてください」 と言いましょう。 私は、謙虚さと誠実さが鍵だと 思います。あなたが傷つけた相手 は何を必要としているのかを心か ら思いやり、その人の痛みに耳を 傾けようとすることです。そして、 もし双方にその気持があるなら、 関係は修復され、どんな素晴らし いことでも起こりえると思います。
「アクティベート・リーフ」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます。 http://www.activate.jp
© 2020 Aurora Production, Ltd. All Rights Reserved
Translated from English Activated Magazine Vol.21-6 p7
http://www.activated.org