アクティベート ・ リーフ No.774
世界で一番大切な知らせが 最初に届けられたのは…
築紫 裕子
世
界で一番大切なメッセージとは何でしょうか?
住まいから遠く離れた地へと旅をして、宿をとっ
の愛、そういうものではないでしょうか。 「それら全て
そんな状況の中、イエス様の母マリヤも夫ヨ
人間が一番欲しいもの、それは、幸せ、命、本当
がもらえるんだよ」と言われたら、どんなに嬉しいこと
でしょう。実は、そんなメッセージが届けられたのが、 2000 年前の最初のクリスマスの時なのです。
クリスマスはイエス・キリストの誕生をお祝いする
日です。 「救い主がお生まれになったよ」と言う知らせ、 それが一番最初に届けられたのはどこだと思いますか? そんな大切なメッセージだったら、普通はまず国の偉
い人の耳に入ることでしょう。ところが神様は、私たち が思うようなやり方はされません。神様が人類にとって
一番大切なメッセージを最初に届けた相手は、ベツレヘ ムと言う小さな町の羊飼いたちでした。
当時、羊飼いはとても身分が低く、住民登録さえさせ てもらえないほど社会から疎外され、見捨てられた存在 でした。別に何か悪いことをしたと言うわけではありま
せん。ただ身分が違うことでさげすまされていたのです。 2000年前にキリストが生まれた頃、ローマの皇帝が おふれを出して、すべての人は自分の生まれ故郷に行っ
て住民登録をすることになり、多くの人はそのために、
ていました。
セフと一緒に故郷のベツレヘムに向かいました。 もうすぐ赤ちゃんが生まれそうな体で、ロバの
背に揺られながら旅をして、やっとベツレヘム に着いたものの、どこにも彼らが泊まれる部屋
はありませんでした。そしてとうとう、その夜、 イエス様は生まれたのです。
そこで母マリヤと父ヨセフは、生まれたばか りのイエス様を、布に包んで飼い葉おけの中に 寝かせました。世の救い主となるお方が、動物 のエサ箱の中に寝かされるとは、何というスター トでしょう。でもそれも、イエス様の父である 天の神様の計画の一部だったのです。
それでは、救い主がお生まれになったこその 夜のことを、聖書から読んでみましょう。
< ルカによる福音書 2 章 1 節から 20 節 >
そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令 が、皇帝アウグストから出た。これは、クレニ オがシリヤの総督であった時に行われた最初の
人口調査であった。人々はみな登録をするために、 それぞれ自分の町へ帰って行った。ヨセフもダビデ の家系であり、またその血統であったので、ガリラ ヤの町ナザレを出て、ユダヤのベツレヘムというダ ビデの町へ上って行った。それは、すでに身重になっ ていたいいなづけの妻マリヤと共に、登録をするた めであった。ところが、彼らがベツレヘムに滞在し ている間に、マリヤは月が満ちて、初子を産み、布 にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼 らのいる余地がなかったからである。 さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊 の群れの番をしていた。すると主の御使が現れ、主 の栄光が彼らをめぐり照したので、彼らは非常に恐 れた。御使は言った、 「恐れるな。見よ、すべての民 に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。 きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお 生れになった。このかたこそ主なるキリストである。 あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの 中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あな たがたに与えられるしるしである。」するとたちまち、 おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって 神をさんびして言った、 「いと高きところでは、神に 栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々
は、神様が小さな人たちのことも気にかけ、同じよ うに愛しているということを示すために、まず羊飼 いたちに知らせたのではないでしょうか。
私がいろいろな人と話す時、時々、 「神様はある程 度ちゃんとやっている人なら助けてくれるでしょう
が、私のような者は助けていたただくのに値しない のではと感じてしまうんです」というコメントを受
け取ります。人になかなか認めてもらえなかったり、 ないがしろに扱われたりする人は、神様も自分のこ となんか助けてはくれないだろうと感じてしまうの かもしれません。
でも、神様は、身分や外見や業績などで人を分け 隔てすることはありません。神様は何とかしてその ことを人類に知らせたかったのでしょう。神様の愛 と救いは、すべての人のためなのです。
それに、自分には神様なんかいらないし、自分で どうにかできると思っている時には、なかなか神様
の恵みに気づかないもので、下手すると神様の手を はねのけてしまっているかもしれません。
そう考えるなら、苦境に陥っているとか、自分だけ
ではやっていけないと感じることがあっても、それは 決して悪いことではないかもしれません。そういう状
態にあってこそ、私たちは神様に目を向け、天からの 助けを最大限に引き出すことができるからです。
に平和があるように。 」 御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼た ちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下 さったその出来事を見てこようではないか」と、互 に語り合った。そして急いで行って、マリヤとヨセフ、 また飼葉おけに寝かしてある幼な子を捜しあてた。 彼らに会った上で、この子について自分たちに告
今の社会情勢や周りの環境を思えば、とかく暗い 気持ちになりがちですし、将来に対する不安も押し
寄せてきます。そんな時だからこそ、ぜひこのクリス
マスに、次の祈りを祈って、神様からのプレゼントで
ある救い主イエスと、愛と喜びと平安を受け取って ください。
げ知らされた事を、人々に伝えた。人々はみな、羊 飼たちが話してくれたことを聞いて、不思議に思っ
祈り:イエス様、あなたが私たちの救いのため
た。しかし、マリヤはこれらの事をことごとく心に
に天を離れて地上に来てくださったことを感謝
留めて、思いめぐらしていた。羊飼たちは、見聞き
します。今、私たちの周りには、たくさんの危
したことが 何もかも自分たちに語られたとおりで
険や悪が取り巻いています。でも、あなたは
あったので、神をあがめ、またさんびしながら帰っ
どんな中にあっても、私たちのそばにいてくだ
て行った。
さり、進むべき道を示してくださることを約束 されました。どうぞ、今、私の心の中に入り、
それにしても、どうして神様は、救い主の誕生に ついて、偉い人ではなく、社会で一番さげすまれて いた人たちに最初に知らせたのでしょうか? それ
人生の導き手となってください。そして、天か らの愛と喜びと平安とで私の心を満たしてくだ さい。イエス様の名前で祈ります。アーメン。
http://www.activate.jp © 2020 Aurora Production, Ltd. All Rights Reserved
「アクティベート・リーフ」の他の記事は、ホームページでご覧頂けます。
http://www.activated.org