アクティベート ・ リーフ No.785
何をあてにして生きていきますか? 築 紫 裕 子
個 返ってしまうような出来事というのが起こるもの
人の人生でも、世の中でも、物事が突然ひっくり
です。突然の病気や事故、失業、行きたくない場所への 転勤などもあれば、感染症の広がり、経済状況の悪化、 豪雨や地震などの災害、国家間の摩擦や戦争など、いろ いろあることでしょう。 あてにしていた会社がつぶれたり、期待とは裏腹に国 の情勢が悪化したり、仲間や友人に見放されたり、頼り にしていた人に助けてもらえなかったりすると、 「いっ たい自分は誰を信じ、頼りにしたらいいんだろう」と悩 み、 「もう誰のことも信じない、誰にも頼らず、自分だ けを信じて生きていく」と考える人もいるのではないで しょうか。 でも、よく考えてみるなら、自分で自分を守り、支え る能力には限界があります。私たちの周りには、私たち の手には負えないようなことがいつも渦巻いているから です。では、誰を信頼し、誰に助けを求めたらいいので しょうか。そのことについて、聖書の中でパウロはこう 言っています。 聖書は、 「すべて彼(イエス)を信じる者は、失望に終 ることがない」と言っている。ユダヤ人とギリシヤ人 との差別はない。同一の主が万民の主であって、彼を 呼び求めるすべての人を豊かに恵んで下さるからであ る。なぜなら、「主の御名を呼び求める者は、すべて 救われる」とあるからである。 - 聖書 ローマ書 10 章 11 - 13 節
つまり、イエス・キリストを信じ頼るならば、失望に 終わることはない、ということです。人に信頼して、失 望を味わうというのは誰もが経験することです。でも、 人間は完全ではなく、できることにも限界があるので、 それは仕方ありません。だからこそ、神と神のひとり子 であるイエス・キリストに頼ることが大切なのです。聖 書には、こんな言葉もあります。 王はその軍勢の多きによって救を得ない。 勇士はその力の大いなるによって助けを得ない。
馬は勝利に頼みとならない。 その大いなる力も人を助けることはできない。 見よ、主 ( 神 ) の目は主を恐れる者の上にあり、 そのいつくしみを望む者の上にある。 これは主が彼らの魂を死から救い、 ききんの時にも生きながらえさせるためである。 われらの魂は主を待ち望む。 主はわれらの助け、われらの盾である。 われらは主の聖なるみ名に信頼するがゆえに、 われらの心は主にあって喜ぶ。 - 聖書 詩篇 33 篇 16 - 21 節
これは、軍事力や人の力に頼っても失望するけれど、 神様を敬い信頼するならば、神様は私たちの魂を救い、 必要な食物を与え、危険から守り、心に喜びと平安を 与えてくださるという意味です。今の混とんとした世 の中を生きる上で、聖書のみ言葉を知っていること、 そして神様とのつながりを持っていることが、どれほ ど大切であるかが分かりますね。 でも、自分には十分な信仰もないし、神様とのつな がりもないと感じているなら、次の話を思い出してく ださい。イエスが地上で教えを説かれていた頃、あ る父親が幼い時から病気だった自分の息子を連れて来 て、もしできるなら癒してくださいと頼みました。す るとイエス様はこう答えられたのです。 イエスは彼に言われた、 「もしできれば、と言うのか。 信ずる者には、どんな事でもできる。」その子の父 親はすぐ叫んで言った、 「信じます。不信仰なわた しを、お助けください。 」 - 聖書 マルコの福音書 9 章 23 - 24 節
イエス様は、その男の子を癒されました。私は、 この「不信仰なわたしをお助けください」という部 分が好きです。神様は、正直に自分の足りないとこ ろを告げる人を裁いたり、そんな状態では助けられ ないと言ったりはせず、信仰が足りないなら信仰を 与えてくださるし、勇気が足りないなら勇気を与え てくださいます。それほど憐れみ深いのです。 そのことを知っていると、自分の弱さは、神様と のつながりを深める助けにもなると分かります。不 安定な時代にあって、私たちに一番必要なのは、そ んな神様とのつながりではないでしょうか。神様と のつながりを持つために、自分が強くなる必要はあ りません。ただありのままの自分の状態を正直に告 げ、助けを求めるだけでいいのです。神様の方法は、 何とシンプルで優しいのでしょう。 私が十代でイエス様を心に受け入れようとして いた時、宣教師の方がこんな話をしてくれました。 「イエス様の愛はね、永遠だし、決して失敗しない んだよ。君が崖から落ちそうになった時に、君を助 けるためにイエス様が君の腕を掴んでくれたという 場面を想像してみて。最初は君も必死でイエス様の 腕を掴んで、落ちないようにと頑張る。でもしばら くすると、 君は力尽きて、 手を離してしまう。すると、 どうなると思う? イエス様はね、決して君の手を 離したりはされない。イエス様は強いから、君が手 を離しても、ずっと君の手を握っていてくれる。君 が一度イエス様を心に受け入れたら、イエス様は永 遠に、君の救い主なんだよ。 」 私はその時のことを忘れることができません。人 間の愛は完全ではないので、とかく失望させられる ことになると私は小さい頃から気づいていました。 でも、永遠の愛、いつまでも強く支えてくれる愛が あるのだと知った時、私はキリストと共に生きると 決めたのです。 もしまだイエス様のことを知らないなら、または、 神様ともっと強いつながりを持ちたいと願っている なら、ぜひ、次の祈りでイエス様を心に受け入れて ください。 祈り: 神様、今私は、いろいろなことで心配してい ますが、世の中には本当にあてにできるものはあり ません。そんな時に、ただあなたに呼び求めるなら 助けてくださると約束してくださったことを感謝し ます。イエス様、私の心を開きますので、どうぞ中 に入り、 私の人生の導き手となってください。そして、 あなたにしっかりとつながっていたいので、聖書を 理解し、信仰を持てるよう助けてください。イエス 様の名前で祈ります。アーメン。
-- 聖書 箴言 3 章 5 - 26 節 -心をつくして主に信頼せよ、 自分の知識にたよってはならない。 すべての道で主を認めよ、 そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。 自分を見て賢いと思ってはならない、 主を恐れて、悪を離れよ。 そうすれば、あなたの身を健やかにし、 あなたの骨に元気を与える。 あなたの財産と、 すべての産物の初なりをもって主をあがめよ。 そうすれば、あなたの倉は満ちて余り、 あなたの酒ぶねは新しい酒であふれる。 わが子よ、主の懲しめを軽んじてはならない、 その戒めをきらってはならない。 主は、愛する者を、戒められるからである、 あたかも父がその愛する子を戒めるように。 知恵を求めて得る人、 悟りを得る人はさいわいである。 知恵によって得るものは、 銀によって得るものにまさり、 その利益は精金よりも良いからである。 知恵は宝石よりも尊く、 あなたの望む何物も、これと比べるに足りない。 その右の手には長寿があり、 左の手には富と、誉がある。 その道は楽しい道であり、 その道筋はみな平安である。 知恵は、これを捕える者には命の木である、 これをしっかり捕える人はさいわいである。 主は知恵をもって地の基をすえ、 悟りをもって天を定められた。 その知識によって海はわきいで、雲は露をそそぐ。 わが子よ、確かな知恵と、慎みとを守って、 それをあなたの目から離してはならない。 それはあなたの魂の命となり あなたの首の飾りとなる。 こうして、あなたは安らかに自分の道を行き、 あなたの足はつまずくことがない。 あなたは座しているとき、恐れることはなく、 伏すとき、あなたの眠りはここちよい。 あなたはにわかに起る恐怖を恐れることなく、 悪しき者の滅びが来ても、それを恐れることはない。 これは、主があなたの信頼する者であり、 あなたの足を守って、 わなに捕われさせられないからである。
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