798:リスが教えてくれたこと

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アクティベート ・ リーフ No.798

SQUIRREL POWER リス が 教えてくれ たこと 「なんて惨めなの。 」私がその日感 じていた気持ちを表現する言葉は、 他にありませんでした。夫がまた もや遠方へ出かけなければならず、 私は 4 人の子どもと取り残された のです。家にお金はあまりなく、 私の体調は優れなかったし、十代 の娘は大変な時期を経験していま した。状況をもう少し耐えやすい ものにしてくださいと、どれほど 熱心に祈ったことでしょう。 ふと窓の外に目をやり、優しい 風に揺れる木立を眺めている内に、 イエスが今までに何度も、状況を 解決してあげるまで踏ん張りなさ いと励ましてくださったことを思 い出しました。 その時、小さなリスが鳴き声を あげながら、木を登ったり降りたり していることに気づき、のんきそう な姿にうらやましく思いました。 するとその瞬間、リスは違う動 きをし始めました。木を登ったり

降りたりする代わりに、木から木 へと次々に飛び移ったのです。木 立の最後までたどり着いたリスは、 そこから離れて立っている 1 本の 木を見ています。どうしようかと 考えているようです。 私もリスから木までの距離を目 で測ってみましたが、それまで飛 び移ってきた距離の 2 ~ 3 倍はあ り、かなり難しそうです。 「止めときなさいよ、おちびさん」 と、思わずつぶやきました。 でも、私の助言を聞き入れるつ もりはなさそうです。鋭い鳴き声 をあげながら、何度か枝の端から 端まで往復しました。そして立ち 止まり、距離をもう一度目測し、 身をかがめたかと思うと、ジャン プしたのです。私は悲惨な結末に なるに違いないと考え、目をそら しそうになりました。 ところが、あれほどの距離があっ たというのに、こんな離れ業だっ

ジョー・ディアス

てできると得意げに、優雅に向こ うの木へと飛び移ったのです。リ スは誇らしげに鳴き声をあげ、報 酬を受けに行かんとばかりに、木 を駆け上りました。 その時、私は自分に何が足りな かったのかに気づきました。自分 の問題について考えるのに忙しく、 木と木の間の距離を計算してばか りいたので、今の状態を離れて向 こう岸へと船出するのを恐れてい たのです。自分の創造主、救い主、 親友である方が、私をちゃんと世 話してくださるということを忘れ ていました。 木のてっぺんで楽しそうな鳴き声 をあげているリスを見ていて、私は イエスが祈りに答えてくださったと 気づきました。目を見晴らせるほど の奇跡を通してではなく、ハッピー な小リスの手本を通して。あのリス を世話しておられるのと同じ神が、 私を世話してくださるのです。

「アクティベート・リーフ」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます。 http://www.activate.jp

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Translated from English Activated Magazine Vol. 22- 4 p3

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