835:ホビット・ミラー

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THE HOBBIT MIRROR γΫΛΠȆηρȜ ジョイス・サッティン  これまで長い間、落胆の種になってきたものがあり、 今日はついに腰を上げて解決に取り掛かりました。そ れは、何年か前に寝室のドアに取り付けた安物の全身 鏡です。おかしいことに、遊園地のびっくりハウスに ある鏡のようで、鏡から離れるにつれ、体が 縮まり、 横に広がって見えます。何人かの友だちからは、冗談っ ぽく「ホビット・ミラー」と呼ばれました。部屋の反 対側に立つと、まるでホビット1 のように見えるから です。  もう何年間も使ってきたので、次第に慣れてきて、 「ここに映っているほど悪くはないから」と考えつつ、 鏡の前で着替えてきました。でも、その内にだんだ ん鏡に影響されてきて、見るたびに、自分はなんて ひどい見た目をしているんだろうと思うようになっ たのです。  そして今朝、きれいなドレスを身に着けて鏡の前に 立った時、ついに我慢の限界を超えました。ホビット・ ミラーに映るひどい姿が真実だなんて、絶対に信じな いと決めたのです。私はドライバーでネジを回して鏡 を取り外し、別の部屋から持ってきた鏡を代わりに付 けました。  この新しい鏡が、何か奇跡的なことをしてくれるわ けではありません。ただ、ありのままの姿を映し出し ているだけです。背が高くやせているように見せるわ けでもなく、そのままの私の姿を見せてくれるのであ り、それは私にとって、はるかに健全なことです。自 分が実際どう見えるのかが分かるので、果たして映っ ているとおりなのかどうかと迷う必要がありません。  今回の一件で、色々と考えさせられました。自分の

人生にはいったい幾つのホビット・ミラーがあるのだ ろう。ありのままの自分の姿を知らせてくれないよう なものに、しがみついてはいないだろうか。真の私を 見ようとせず、異なる姿を私に知らせようとする人が どれだけいるのだろう。本当の自分を正確に反映して いないような持ち物や写真はあるだろうか。神が造っ てくださったままの、あるべき姿の私でいるだろうか。 自分の人生を正直に見ているだろうか、それとも、そ の見方は歪んでいるだろうか。誇張された見方に影響 されてはいないだろうか。  ものごとをありのままに見る唯一の方法とは、正直 で率直な姿を捉えることです。そして、その姿を捉え る唯一の方法は、神の言葉の中にある真実を熱心に探 すこと。それから、小さな欠点を誇張することも、大 げさに騒ぎ立てることもなく、ただ変えるべきものが あれば、それを変えるといいのです。

1. ホビット:J・R・R・トールキンの小説『ホビットの冒険』や『指輪物語』 に登場する、身長の低い架空の種族。

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Translated from English Activated Magazine Vol. 22-10 p7

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