台灣東亞歷史資源交流協會 會刊 東アジア歴史資源交流協会 アジア歴史資源交流協会ニューズレター 歴史資源交流協会ニューズレター
No.18 日文版 2014/5/11 eaphet@gmail.com Tel/Fax:886-4-23145592
East Asia Popular History Exchange, Taiwan (EAPHET)
台灣台中市西屯區何厝街112巷5號
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<目次> 目次>
特集: 特集:ひまわり学生運動 ひまわり学生運動
■ 特集: 特集:ひまわり学生 ひまわり学生 運動 編集部 p1 □自己メディア発信ネッ トワーク 林欣怡 p2 □太陽花運動に考えさせ られたこと イン・シセキ
p3 □熱い心と冷たい頭 上前万由子 p5 □鼎談:私たちが見た 「太陽花」狩集武志、冨永
p8
悠介、川口隆行
□ひまわり学生運動が教 えてくれたこと
はじめに【編集部】 はじめに
お母さん、うん、大丈夫、元気にしてる、 ごめんね、心配かけて、でも大丈夫だから… 立法院から自宅に電話をかける学生の姿が TVニュースに流れる。占拠している学生た ちの先生らしき人たちがときどき立法院に 入って話をしたりしている。立法院の外で も、先生が学生を連れてやってきて、野外で 授業をしていたりする。中間試験がもうすぐ そこまで迫っている。立法院内では床にうつ ぶせになって学校のレポートを書いているら しい姿もある。その中間試験に間に合うよう に、学生たちは立法院から退去した。代表の 一人、林君は、退去直後、彼の大学の先生が 運転するレクサスに乗りこんで去っていっ た。
p15
山元勇人
□日本では抗議している 人はいないのですか? Masako Uemae p18
□選択肢は残っている 村山さたね p20 □ヒマワリ運動は中国統 一政策への反発の一面を 持つ 陳伊品 p21
□318運動に対する些か な観察 邱崇偉 p22 □台湾の未来は自分で守 る 戴佩如 p26 ■今の日本に私は思う: 5.3反「秘密保護法」学 生デモに参加して 白石鹿乃子
p27
■ 韓国・仁川の旅―日本 植民地建築とチャイナタ ウンを巡る 張雅婷 p28
■棄民と隠蔽:福島の現 在-台湾巡業途中報告 Eaphet核電勉強会
p30
お知らせ
△3-4月の活動 △これからの活動 △中国語で話そう △編集後記
p21 p21 p36 p36
組 織 化 さ れ て い な い が、緩 や か な ネ ッ ト ワークが機能した。 何か話がうますぎる。何か騙されてるん じゃないか。眉につばをつけてみるが、目 が覚めない。やはり、そういうことが起き たらしい。 もちろん、体制側に、学生たちの運動を 利用してみずからの田に水を引いた勢力が あり、その勢力が政府内でかけひきをし、 力による鎮圧は23日夜の行政院からのデモ 隊排除時以外は抑制された、ということは あったのだろう。民進党はあまり前には出 ず、学生運動を主導しているという印象を 残すことを避けたが、積極的に支持を表明 して裏から運動を支えたようでもある。 裏で何が起こっていたのかは分からない が、現 場 と メ デ ィ ア で 見 る か ぎ り、実 に あ っ ぱ れ な、教 科 書 に し た く な る よ う な 11
彼らは結局エリート学生たちだと言 えば、大方はそうなのかもしれない。 そうだとしても、彼らは「ヴ・ナロー ド」などと叫ばなかったし、みずから のエリート性を「総括し」たり「自己 批判」したりもしなかった。かれらは 「反体制」でさえなかった。要求のポ イ ン ト は 絞 ら れ て い た。親 や 学 校 と “ちゃんと”繋がりながら、(一部の メディアを除いて)メディアから反社 会的存在として汚名化されることもな く、既存の反政府運動組織と一線を画 し て利 用さ れる こと をう まい こと 避 け、政 府 側 か ら 一 定 の 譲 歩 を 引 き 出 し、スーッと解散。 それを支える親た ち、先生たち、知識人 がいた。弁当を配り歩 いたりゴミを拾い集め たおじいさんがいた。 全島から支援物資を送 り届けた商人や事業家 が い た。支 持 層 は 厚 かった。従来の意味で
「市民的抵抗」だったのだ。 ひまわり学生運動で機能したネット ワークは(本ニューズレターに山元勇人さ んが書いているように)これからの社会 運動にとってすごく重要なものになるだ ろう。直後に行われた核四建設中止を求 める全島運動が空前の盛り上がりを見せ たのも、ひまわり運動のネットワークの 力が大きいのではないかと思う。その結 果、再度一定の譲歩(停工、国民投票後 まで燃料棒挿入をしない)を政府から引 き出した。 フ ィ リ ピ ン の エ ド サ 革 命(1986 年 2 月)のときにも、これとよく似た感想を 持った。なんとあっぱれな市民的抵抗 だ、と。エドサの背景に、CIAの工作と 資金が動き、結果として政権を担ったコ