私たちの使命は、 研究と教育を通じて、人々の 健康の増進に貢献すること です。
さらに詳しい情報は ki.se/200 をご覧ください。
カロリンスカ研究所は人々の生活の中心に位置する医科大学 です。医学研究の世界的拠点であると同時に、医学界と産業界の 緊密な連携においても重要な役割を担っています。カロリンスカ 研究所は、その高い研究実績ゆえに、医学の全領域において 主導的役割を果たすことが求められているのです。 カロリンスカ研究所は、新たな知見を追い続ける研究活動と、 将来の医療提供者や研究者を育成する教育活動により、過去
200 年間にわたり人々の健康増進に貢献してきました。今日、 世界規模の医療問題が数多く存在しています。その一方で、 革新的な治療法の開発に対して、かつてないほど大きな期待が 寄せられているのも事実です。私たちは、地域社会、将来の医療 を担う学生、そして何よりも一般の人々から寄せられる将来への
医科大学
大きな期待に応えなければならないのです。
世界でトップクラスの医科大学であるカロリンスカ研究所は、研 究と教育を通じて人々の健康増進に貢献することをその使命と しています。同研究所は、スウェーデンで行われる医学研究の
カロリンスカ研究所所長
40%を担う研究機関であると同時に、スウェーデンで最も広範囲
ハリエット・ワルベリー・ヘンリクソン
な専門分野を備えた医学教育機関でもあります。また、1901 年
(Harriet Wallberg-Henriksson)
以来、 カロリンスカ研究所のノーベル賞選考委員会はノーベル賞 生理学医学賞の選考を行っています。
1810 2010
戦争の時代から、 ノーベル賞、幹細胞の時代へ 200年の変遷
カロリンスカ研究所 1810年∼2010年の歴史
1810 年 のスウェーデン人 の平 均寿 命は 36 歳でした。当 時 の
1 810
1810 年 12 月 13 日、カロリンスカ研究所が
人々の 多くは治 癒 困 難な歯 痛 、咳 、外 傷に悩まされていまし
スウェーデン国王カール13 世の命により 「軍医の研修
た。小 児 死 亡 率は高く、兵 士たちは病 気や負 傷により簡 単に
施設」 として創設される。
死に至りました 。当 時 、ほぼ 常に戦 争 状 態にあったスウェー デンの 国 王カー ル 1 3 世は、なによりも兵 士 の 死 亡 率が高 い ことを強く懸念していました。1810年12月13日、国王令により、主
1811
カロリンスカ研究所の詳しい歴史は ki.se/200 をご覧ください。
1945
クングスホルメンから現在のソルナキャンパス (ソルナの
ノルバッカ地区)への移転が完了する。
外科医だけでなく、医師全般の研修施設として認可を
受ける。
ク質ミオグロビンを結晶化したことで、同研究所初の
1813
その後、1810年には想像さえできなかったほど医学はめざましい 進歩を遂げました。もちろん、 カロリンスカ研究所はこうした進歩 のほんの一端を担ったにすぎませんが、設立当初からこれまで、 人々の病気や怪我を治療し、命を救い、生活の質を向上させるた めに、我々にできるあらゆる貢献をしてきました。 カロリンスカ研究所は、いち早く、研究、教育、医療の緊密な連携 を図り、現在では世界で最も重要かつ権威ある大学の一つに数え
1816
設立当初からの教授である、 ヨンス・ヤコブ・
ベリゼリウス (Jöns Jacob Berzelius) が現在のカロリン
1964
スカ研究所の科学的方向性の基盤を作る。
所の歯学部となる
1 967
同研究所のラグナー・グラニト( Ragnar
クングスホルメンにある旧グラ Hagströmer)が初代所長に任命され、
医学賞を受賞する。
1874
医学博士の学位授与機関として認定される。
1 895
初めての学位授与式を開催する。
き課題が山積しているという状況は同じです。カロリンスカ研究所
1930
ソルナのノルバッカに新しい大学病院を設立することを
に勤務する私たちは、固い決意をもって、 これからも地域社会に貢
スウェーデン議会が採択。この病院はカロリンスカ研究所の提案に
献していく道を進みつづけます。
よりカロリンスカ病院と名付けられた。
1 937
同 研 究 所 の ウ ル フ・フォン・オ イ ラ ー
な伝達物質ノルアドレナリンの発見とその解析により
アルフレッド・ノーベルの遺言に基づき、 ノー
ノーベル賞生理学医学賞を受賞する。
ベル賞生理学医学賞を選考する栄誉を与えられる。
1906
1 970
( Ulf von Euler )が、交感神経系における最も重要
カロリンスカ研究所の200周年の祝典に是非ご参加ください。
スブルック地区のセラフィン病院の向かい側に移転する。
カロリンスカ研究所は地域社会において重 設立からの200年間、 して機能してきました。1810年12月13日当時も今も、取り組むべ
歯科大学(University College of Dentistry) が同研究
Granit)が、網膜の機能解析によりノーベル賞生理学
ています。
大な役割を果たしてきただけでなく、地域社会に不可欠な存在と
ノーベル賞生理学医学賞受賞者となる。
アンデシュ・ヨハン・ハグ ストロ ーメル( Anders Johan
られています。また、 カロリンスカ研究所のノーベル賞選考委員 会は、100年以上にわたりノーベル賞生理学医学賞の選考を行っ
ヒューゴ・テオレル( Hugo Theorell )が、
筋組織内の酸素代謝に重要な役割を果たすタンパ
導的立場にあった4名の医師がカロリンスカ研究所の原型となる 施設を立ち上げました。
1 955
ナンナ・シュワルツ (Nanna Svartz) が同研究
所の教授に任命され、 スウェーデンで初めて女性として 国立機関の教授となる。
1 982
スネ・ベルグストローム (Sune Bergström)
とベンクト・サミュエルソン (Bengt Samuelsson) が、 血圧や血管の調節に重要な役割を果たすプロスタグ ランジンの発見により、 同研究所において4番目および
5番目となるノーベル賞生理学医学賞受賞者となる。
1998
ストックホ ル ム 医 科 大 学(Stockholm University of
Health Science)がカロリンスカ研究所に統合される。
2009
カロリンスカ研究所は世界トップレベルの医科大学とし
て評価される。