773:世界に喜びを

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アクティベート ・ リーフ No.773

Joy to the

World

世界に喜びを カーティス・ピーター・バン・ゴーダー

リスマスは喜びとお祝いの時 です。多くの国には、この時 期を幸せなシーズンとする特有の 習慣や伝統があります。 ・ メキシコでは、クリスマスの 9 日前から子どもたちが近所を行進 して、ヨセフとマリアが宿を探す 様子を再現します。ヨセフとマリ アの人形を運ぶ 2 人の子を先頭に、 クリスマス・キャロルを歌いなが ら、決められた家まで進むのです。 到着すると、泊まれる部屋はある かと尋ねるのですが、最初は断ら れ、それから受け入れてもらえま す。続いて、ごちそうが振る舞わ れ、 お祝いが行われます。ピニャー タ(お菓子やちょっとした贈り物 などが詰まった、カラフルに装飾 された紙製のくす玉人形)が天井 から吊るされており、目隠しをし た子どもがそれを棒で叩いて割り ます。 ・ アイルランドでは、クリスマス・ イブにキャンドルを灯して窓辺に

置き、疲れた旅人を温かく迎えま す。 ・ スコットランドでは、クリスマ スの夜に、貧しい人に贈るための 食べ物を箱詰めします。 ・ ロシアでは、クリスマス前の期 間に断食をするロシア正教徒がお り、クリスマス・イブになると、 空に一番星が現れた時、12 コー スの夕食が始まります。 ・ ギリシャでは、クリスマス・イ ブに子どもたちが家々を回り、幼 子キリストの降誕を告げる歌を歌 います。 ・ ガーナでは、この時のために家 族が手作りした鮮やかな紙製の オーナメントで、家々が飾られ、 中庭によく植えてあるマンゴー、 グアバ、カシューなどの木も同様 に飾られます。 ・ エチオピアの正教徒は、古代ロー マの暦に基づき、1 月 6 日からク リスマスを祝います。 ・ インド西部のクリスチャンは、

陶器製のランプで家を飾ります。 ・ フィリピンでは、9 月からクリ スマス・キャロルが放送で流れま す。 ・ 中国のクリスチャンは、光の木 と呼ばれる造木を、紙製の鎖や花、 ランタンなどのオーナメントで飾 り付けます。 ・ アメリカでは、鮮やかな色のラ イトで家を飾ります。道路沿いに キャンドルを並べる地域もありま す。 多くの国では、イエスの誕生を 示す降誕シーンが展示されるし、 イタリアでは、母親が幼子イエス の人形(ジェス・バンビーノ)を 飼葉桶に入れ、家族で祈りを捧げ ます。 世界中で、この喜ばしい出来事 を祝う鐘の音が響きます。神が そのひとり子という愛の贈り物を 世界に与えてくださったこと以上 に喜ばしい出来事があるでしょう か。ノルウェーでは、クリスマス・


イブの夕方 5 時に鐘を鳴らして、 されましたが、それは、トゲのあ クリスマスの始まりを告げます。 る葉が、イエスが十字架につけら そして言うまでもなく、世界中 れた際にかぶせられたイバラの冠 でクリスマス・ツリーが見られま を思い出させ、赤い実が、私たち す。常緑樹がいつどのようにクリ の罪の許しのためにイエスが流さ スマスの象徴となったかについて れた血を思い出させるからです。 は、さまざまな意見がありますが、 おそらくもっとも広く行われて 多くの人が信じているのは、中世 いるクリスマスの伝統は、家族に ドイツの「楽園の木」が始まりな 贈り物をすることで、その起源は のではないかということです。そ 「博士(賢者) 」たちがイエスに捧 れは赤いリンゴで飾られた常緑 げた贈り物です。彼らはメシアの 樹で、クリスマスの時期に上演 誕生を告げる星を見たので、その されて人気の、アダムとエバの舞 方を拝もうとやって来て、黄金と 台劇で使われていました。この劇 乳香(フランキンセンス)と没薬 は、救い主の到来の約束で締めく (ミルラ)を贈り物として捧げま くられます。一年中緑である木を した。黄金はイエスが王であるこ 使うことは、イエスを信じる者に とを象徴しています。乳香はイエ 約束された永遠の命を象徴してい スが神であることを象徴していま ます。常緑樹が冬も強い生命力を す。それは芳香性の樹脂で、王族 保っているように、キリストは死 が使う香や香水の原料となりまし に対して勝利されたのです。 た。3 つ目の贈り物である没薬もま かつてクリスチャンは、クリス た、芳香性の樹脂で、それを原料 マスの時期に自宅をヒイラギの木 に、遺体の防腐処理に用いる香料 で飾りました。ヒイラギは聖木と が作られました。それは、イエス

が人として生まれ、将来私たちの ために死ぬようになることを象徴 しています。イエスの誕生、苦難、 死、栄光がすべて、博士たちの贈 り物に表されているのです。 でも、こういったさまざまな伝 統の意義は何なのでしょうか。史 上最初のクリスマス・イブについ て考えてみましょう。ベツレヘ ム近郊の丘の上で、羊飼いたちが 羊の番をしていたあの夜のことで す。明るい光が突然あたりを照ら し、天使たちがいっせいに歌って、 イエスの誕生を告げました。羊飼 いたちは興奮して、急いで出かけ、 起きたばかりの出来事をみんなに 知らせました。マリアとヨセフが 神の子イエスを抱いた時の喜びを 想像してみてください。心を開い て、イエスに表れた神の愛を受け 入れるすべての人も、それと同じ 言いようのない喜びを感じること ができるのです。

「アクティベート・リーフ」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます。 http://www.activate.jp

© 2020 Aurora Production, Ltd. All Rights Reserved

Translated from English Activated Magazine Vol. 21-12 p4-5

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