ある日、聖書の勉強会に参加すると、その日のテーマ は、神を信じる者の幸いについてでした。みんなで少し 聖書を読んだ後、司会者が「信じる者はあがなわれてい るわけですが、あなたにとって、それはどういう意味を もっていますか」という質問をしました。そして、各自 が順番に答えを発表することになりました。
「あがない」という言葉は、聖書によく出てくるので、 馴染みのある言葉ですが、自分にとってどういう意味か と問われると、うまく言い表す言葉が見つからなくて困 りました。罪から解放された喜びについて話そうか、そ れとも、イエス様が私の身代わりに十字架に架かってく
ださったほどの愛について話そうか、といろいろ考えて いましたが、どれもしっくりきません。
すると急に、「もう、大丈夫」という言葉が心の中に響 きました。その途端、その言葉こそ、私にとってのあが
ないを表すのにぴったりの言葉だと感じたのです。どん なことに対しても、「もう大丈夫だよ」と言ってくださる
イエス様からの言葉。それは魂の救いにも当てはまるし、 日々の小さな問題や悩みにも、また、長年持ち続けてい
た心の葛藤や、未来に対する心配のような漠然とした悩 みについても、すべてのことについて当てはまります。
イエス様からの「もう大丈夫だよ」という一言で、す べてが一変します。私にとって、「あがなわれた者」とは、 簡単に言えば「大丈夫になった者」ということです。そ
れには、罪のゆるし、救い、解放、自由、癒し、喜びの 回復などのすべてが含まれています。
イエス様は、さ迷っていた私を探し出し、その優しい 腕に抱き抱え、世界一安全な神様の元に連れてきて、私 をご自分の家族としてくださいました。だから、どんな 攻撃を受けても、私が神様に寄り頼むなら、「この者は わたしたちのものだ」と言って、イエス様と神様が敵の 前に立ちはだかってくださいます。それは、まるで小さ な女の子が、怖いものを目の前にした時に、神様という 最強のお父さんの後ろに隠れるようなものです。
すごく悩んでいたり、怖くなったり、オロオロしている時に、 「大丈夫、大丈夫、もう大丈夫だから・・・」と言われたら、ど う感じるでしょうか。きっと、ほっとして、張りつめていた気持 ちがほぐれて、わぁ と泣き出したい気持ちになることでしょう。 事実、高校生の時に宣教師さんの家で心にイエス様を受け入 れ、初めて救いの意味を理解した日、私は帰りの電車の中で泣 いてしまいました。周りに人が沢山いるのに、イエス様が私の すべてを大丈夫にしてくださったことに感動して、涙が止まらな くなってしまったのです。
そして今、はっきりと宣言することができます。私にとって、 あがなわれた者の幸いとは、イエス様に、「もう大丈夫だよ」と 言ってもらえることだと。聖書には、そう言ってくださるイエス 様の言葉がたくさん記されています。それらの言葉は、信じな い人にとっては何の助けにもならないかもしれませんが、信じ る者にとっては、神の力であり、窮地から救い出してくれるも のなのです。
十字架の言は、滅び行く者には愚かであるが、救にあずかるわ たしたちには、神の力である。 （第1コリント1章18節）
あなたを造られた主はいまこう言われる、「恐れるな、わたしは あなたをあがなった。わたしはあなたの名を呼んだ、あなたは わたしのものだ。」 （イザヤ43章1節）
見よ、神はわが救である。わたしは信頼して恐れることはない。 主なる神はわが力、わが歌であり、わが救となられたからである。 （イザヤ12章2節）
人から「大丈夫だよ」と言われても、「何を根拠にそんなこと 言えるの？」と思ってしまうこともあるでしょう。この世には、 人間の力ではどうにもできないことが山ほどあるし、励まされ ても元気になれない時があるからです。
でも、イエス様が「大丈夫」と言われるなら、それは本当に 大丈夫なのです。イエス様と一緒にいるなら、いつ、どんな場 所で、どんな状況にあっても、私たちは大丈夫になります。問 題がすべて消え失せるわけではありませんが、確かに私たちは 神の御手の内にあって大丈夫になるからです。
もしまだイエス様を心に受け入れたことがないのであれば、 ぜひ次の祈りでイエス様を受け入れ、永遠の保障を受け取って ください。そうすれば、イエス様からの「大丈夫だよ」という 声を聞きながら、「あがなわれた者の幸い」をかみしめて生きて いくことができるようになります。
祈り： 「イエス様、私には自分では解決できない問題や悩みが いろいろとあります。どうぞ今、私の心に入って、これからの 人生を導き、守ってください。そして、天からの喜びと平安で 心を満たしてください。イエス様の名前で祈ります。アーメン。」