Vol. 11/ 2010 autumn
St.Cousair little press Since you were precious in My sight, You have been honored,And I have loved you - Isaiah 43:4
特集
愛情と感謝と再開と・・・ 文・写真 / 丸山和子
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ワインの話をするのに必ず語る必然があるフランスはサンクゼールも同じ。あの「ロマネコン ティ」を産する村、ヴォーヌロマネでの30日以上になる研修期間は、どのタイミングでも思い出すこ とばかり。強烈で鮮烈に残る瞬間をあのミッシェル・グロ氏の下で働けたことは、全てが感謝です。 収穫も同じ手摘み、仕込む内容もタイミングも、働く人数もさほど変らないのに・・・出来上がるワイン の雰囲気は全く違う。それが面白く、ワインの魅力の一つかもしれません。 静かに流れる時間は、日本の日常からは考えられないほど。それが私にはむしろ心地よい感覚で、 帰国したらこの時間を大切にしようと思っていましたが、日本時間に流されている感じです。収穫さ れたぶどうは、その日のうちに果汁になり、ワインへの導きを与えられます。何日かして耳を澄ます と、炭酸ガスの泡がはじけ飛ぶ音が感じられ、目の前の変化が楽しくて仕方ありません。 ミッシェルさんは深い愛情が全てに感じられる方。人間にはもちろん、畑や機械、地域や母 国・・・それからサンクゼールにも。そんなミッシェルさんのワインだからこそ、品質は驚くほど安 定しています。気象条件のみならず、歴史的にも日本より大きく先を進んでいたフランスだから当た り前かも知れませんが、先輩がいるということはその距離も縮められるということで、ありがたい限 りです。 収穫が終わると町中がにぎやかになり、花が飾られ終了が知らされる。仕込 みから樽入れへと仕事の内容も変化する頃、ぶどうの実りに感謝し収穫できた ことをお祝いします。来年またここで会う約束をして、それぞれの暮らしに 戻っていく仲間たち。仕込みの時期は忙しさの中にも素敵な出会いがたくさん やって来ます。その人に会えて、この時期を知ることもできます。サンクゼー ルでもまた、同じように格別な出会いが待っています。そんな特別な仕込みの 時期を心待ちにし、大切に感じる気持ちはたぶん世界共通なのでしょう。 【左ページ写真】 1. ボーヌロマネ村の畑 /2. 研修中に住んでいたターブルドット(民宿)/3. クロデレアの建物。収穫期はここで寝泊りする。/4. クロデレアの畑の夕暮れ
発酵の終わったぶどうの洗礼は恒例行事!
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おり
3. 澱 下 げ
白ワインの造り方 じょ こう
はさい
1. 除 梗 ・ 破 砕 あっさく
2. 圧 搾
梗 を房 から 取り 除き 粒を
こう
砕き ます 。
タン クに 入れ て一 晩 かけ 大き なゴ ミを 沈 めま す。
空気圧でぶどう を搾ります。 はっこう
4. 発 酵
【熟成タ イプ】 樽またはタンク内で熟成をします。 (7ヶ月から 11ヶ月ほど)
【フレッ シュタイ プ】 発酵後 1 ヶ月ほどで 瓶詰めし、出荷します 。
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発酵用のタンク(ステンレス・木樽) に移し、酵母を加え発酵。自然 発 酵の場合も。アルコール分に変 化 するまで 1 週間前後。その後乳酸 発酵を行う場合もあります。
フランスで教わったワインのおつまみ
「グジェール」 シュー生地にチーズを混ぜ込んで焼き上げる、ブルゴーニュ 地方の名物おつまみ。滞在中にお世話になったマダムから教 えて頂いたレシピです。ワインにとってもよく合います!
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宮永侑佳の
旬の魚を食べつくす。
幸せ料理生活
よく受けるご相談のひとつに、「魚の調理法がわからない」があります。 そこで今回は、タレやドレッシングを使った、手軽で新しい魚料理の特集です。 例えば、これからどんどん脂ののる鯛は、締めることで身はねっとり。奥深い昆布の 香りに、柚子こしょうの爽やかな辛味がピタリと合います。 そして、今回もワインをマリアージュさせ、豊かな食卓の愉しみを提案しております。 蒸したり揚げたり、和洋中とさまざまのバリエーションで、美味しい魚の季節を堪能 していただけますように。
文・レシピ・料理 / 宮永侑佳 料理演出家 国籍にとらわれず、主婦が家庭のキッ チ ン で 作 る こ と が で き る、 ワ ン ラ ン クアップの料理を提案する。「料理は 楽しく美しい」がモットー。
宮永侑佳の本が出ます!! シアワセノカケラ ―食と旅といつもの暮らしー
著者 宮永侑佳 出版社 文芸社 定価(1,400 円+税) 2010 年 11 月 15 日発行
手 軽 だ け ど き ち ん と お い し い、 普 通 な の に ち よ っ ぴ り オ シ ャ レ。 で し ゃ ば ら ず、 邪魔にならず、ホッとする―ちょっとしたくふうを無理なく楽しむことがおいしさ の秘訣。毎日を豊かな気持ちで過ごすために…。 ※サンクゼールの各ショップでもお買い求めいただけます。
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秋刀魚の香味蒸し
■材料(2人分) 秋刀魚 2尾 長ねぎ 1本 パプリカ 1/2個 にんにく 1片 パクチー、ライム 各適量 サラダ油 60cc ★韓国万能だれ ねぎ塩味 大さじ4 A 酒 大さじ1
合わて美
味しかっ た ワインは S t. C o u s a ir
長野シャ ルドネ 2009
■作り方 ① 長ねぎは 5 センチの筒切りに し、芯を取り除いてから重ねて 千切りにする。水にさらして白 髪ねぎを作る。パプリカ、にん にくは薄切りにする。パクチー はざく切り、ライムはスライス しておく。 ② 秋 刀 魚 は 頭 を 落 と し、 ワ タ を 取り除いてきれい に 洗 い 流 す。 ペーパータオル等で水気を拭き 取り、横半分に切る。 ③ 耐熱皿に A を合わせ入れ、秋刀 魚の表面と腹の中にそれをよく まぶしつける。そのままラップ をして、電子レンジで 5 分ほど 加熱する。 ④ 小鍋にサラダ油とにんにくを入 れ、火にかけて香りを出し、う つわに盛り付けた秋刀魚にかけ る。白髪ねぎ、パプリカ、パク チー、ライムを添える。 ★印はサンクゼールオリジナル商品
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鱈の辛味炒め ■材料(4人分) たら
鱈 長ねぎ チンゲンサイ 片栗粉 サラダ油、胡麻油 ★韓国万能味噌 酒 醤油 A 酢 水
4切れ 2/3本 1株 適量 各適量 大さじ3 大さじ2 大さじ1 大さじ2 100cc
■作り方 ① 長ねぎは粗みじん切 り に す る。 チンゲンサイは縦 4 つ割りに し、サラダ油少々(分量外)を 加えた湯でさっと茹でる。 ② 鱈は一口大に切り片栗粉をまぶ しつける。多めのサラダ油を熱 して揚げるように焼く。 ③ フライパンに A を入れて沸か す。鱈と長ねぎを加えさっと炒 め タ レ を 絡 ま せ る。( と ろ み が 足 り な い 場 合 は、 水 溶 き 片 栗 少々を加える) ④ 火を止め、胡麻油少々をまわし かける。 ★印はサンクゼールオリジナル商品
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鯖の味噌煮 合わて美
味しか ワインは った ELLA V ALLEY
Ever R ed
■材料(4人分) さば
鯖 生姜 赤唐辛子 みりん ★信州万能味噌 酒 A 醤油 水
1尾 2片 2本 大さじ1 大さじ4 大さじ2 大さじ2 1カップ
■作り方 ① 鯖 は 頭 と ワ タ を 取 り 除 き、 洗 っ て 水 気を拭いて 5 センチの筒切りにする。 生 姜 は 薄 切 り、 唐 辛 子 は 種 を 取 り、 小口切りにする。 ② フ ラ イ パ ン に A と 生 姜、 唐 辛 子 を 入 れ て 沸 か し、 鯖 を 加 え 落 し 蓋 を し て 煮る。 ③ 魚 に 火 が 通 っ た ら 蓋 を 外 し、 み り ん を入れ照りを出す。 ④ うつわに盛り付け煮汁をかける。 ★印はサンクゼールオリジナル商品
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昆布締め真鯛の カルパッチョ 合わて美味し
かったワイン は S t.C ou sa ir
信濃リースリ ング 2009
■材料(4人分) 刺身用真鯛 1さく 昆布 2枚 ミックスリーフ 適量 塩 適量 ★柚子こしょうドレッシング 大さじ4 A オリーブ油 大さじ2 ■作り方 ① 真鯛に塩少々をふる。 ② 昆布を水少々(分量外)で湿らせ、① を挟んで冷蔵庫で一晩置く。
③ A を合わせドレッシングを作る。 ④ ②を薄切りにし、ミックスリーフとと もに皿に盛りつけ、③をかける。 お好みでピンクペッパーを散らして。 ★印はサンクゼールオリジナル商品
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サーモンと さつま芋のソテー ジンジャーソース
た 味しかっ 合わて美 は ワイン ir S t. C o u s a
シードル ナル ショ ラ ト ディ
■材料(4人分) 生鮭切り身 さつま芋 エリンギ 塩、こしょう、タイム オリーブ油 ★生姜ドレッシング A 片栗粉
4切れ 1/3本 4本 各適量 適量 1本(120ml) 小さじ1.5
■作り方 ① さつま芋はよく洗って、皮付きのまま 角切りにし、水にさらしておく。エリ ンギは石づきを落とし、縦 4 つ~ 6 つ 割りにする。 ② 鮭に塩、こしょうをふり、①とともに オリーブ油を熱したフライパンでソ テ ー す る。 さ つ ま 芋 と エ リ ン ギ に 塩、 こしょうを振り、焼きあがったものか ら取り出しておく。 ③ 小鍋に A を入れ、よく混ぜて片栗粉を 溶かす。火にかけ、とろみをつける。 ④ 皿に②を盛り付け、③をまわしかけて タイムを飾る。 ★印はサンクゼールオリジナル商品
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月と星とぶどうたち
文 / 丸山和子
この日は十八夜。いつもの年だと月と星が輝く深夜 2 時、用意 をして畑に繰り出し、3 時から収穫。
に収穫をしていく。なんとありがたいことか。 「なぜこんなことを」わざわざするのかと不思議に思う方も多
あいにくの空模様 ・・・ 星もお月さまも何処におられるのか、きっ
いと思います。なぜなら、昼間は暖かいのでぶどうが栄養を吸
と何処かで見守ってくださるに違いない。そう思いながらシャ
収しようと活動も激しい。けれど夜は植物も休んでいます。水
ルドネの収穫を総勢 20 人ほどで一斉に始める。醸造関係者は
を吸い上げないし光合成もしない。だからこの時間にあえて収
5 人、あとは社内の希望者が毎年来てくれる。いくら初秋と言っ
穫をするのです。ぶどうが余分な水分をためこまない事など、
てもここは北信濃。この時間は寒いに決まっている。毎年参加
プラスになることが多いと思っているからです。
してくれて様子がわかる人や、初めてで興味津々の人でも無心
こうした新しい試みの中に結果が付いてくることを信じて、大
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V i n e y a r d s & W i nery ヴィンヤード & ワイナリー
いなる自然と向き合ってこれからも繰り返されて いくでしょう。それはヴィニュロンたちの強く揺 るがない心の世界があるからです。
そして、参加者はみな収穫のあとのすばらしい夜明 けと、 温かいコーヒーが忘れられないようです。
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Vigneron
ヴィニュロン
三浦秀一
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の 扉 が 開 き、 ワ イ ン が 何 百
サンクゼール・ワイナリー
ケースと出荷されていくと
き、1 本 1 本が様々なお客さまに届 くのだと思うと、とても嬉しくなり ます。と同時に、私たちは 1 本 1 本
ワインという生きものは人と同じ。それぞれに
のボトルにきちんとメッセージを詰めることができただろうか
個 性 が あ り 同 じ 顔 を 見 せ て く れ る こ と は な い。
と、ふと考える瞬間でもあります。その年はどういう年だった
フレッシュがいい時もあれば、時を経て厚みを
のか、品種の個性はどうだったのか、何処の地区のぶどうなの
増すものもある。そんな個性豊な面々と常に対
か、それらのことが一つでも何か飲み手のかたに伝わればいい
話しながら、「おいしいワインはおいしいぶどう
なと思っています。そして、毎年同じように安定した味わいで
から」をモットーに、自分たちが目指すワイン
はないかもしれませんが、年毎の個性をワインが自ら語りだす
=「サンクゼールらしさ」に挑戦し続けている
ような、そういうワインを造りたいと思っています。
造り手たち。今回は普段あまり表に出ることの
ところで、ワインを飲むことは、自然への感謝や神様の存在を
な い、 彼 ら か ら の メ ッ セ ー ジ を お 届 け し ま す。
考えるきっかけになると思うことが時々あります。それこそが、
一人でも多くのお客さまに、この思いが伝わり
日本でワインを造る理由の一つかもしれません。ワイン飲酒文
ますように、心から願いを込めて...。
化の奥深さの行き着く先には、そういった人間中心ではない穏 やかな生活があるような気がしています。
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野村京平
プ
ツ・・・プツプツ・・・ 樽 に 耳 を 傾 け て い る と、 ぶ
丸山和子
サ
ンクゼールでワインを造っ て い る の は、 栽 培 担 当 池 田
どう果汁からワインへと生まれ変
さん、工場長の三浦さん、野村さん、
わり始めているかわいらしい音が
そ し て 私。 こ の メ ン バ ー は み ん な
聞 こ え ま す。 ワ イ ナ リ ー に は、 ぶ
一 緒 に で は な い の で す が、 そ れ ぞ
どうの甘い芳香が漂っています。今年も実りに感謝をし、ワ
れフランスのブルゴーニュに行かせていただいたメンバーで
イン造りが始まりました。
もあります。同じワインを飲み、同じ風景を見て、同じ人た
発酵中は毎日ワインの様子を見て、健全な発酵を行っている
ちとふれあい、感じることはそれぞれに違っていても、深い
か五感を使って状況を見極め、的確な作業(温度管理、酸素
感動と大きな目標を授かった者として個々の持ち味、パワー
供給など)を行います。目に見えない微生物相手なので、こ
を発揮し、今現在があります。池田さんの直観力、三浦さん
れが思った以上に難しいのですが、それ以上に面白くやりが
の感性、野村さんの分析力、そして私は行動力を生かし、美
いがあります。
味しいぶどうからしかできない美味しいワインを造って、皆
そして、発酵を終えたワインは熟成へと向かっていきます。
さんに至福のときを過ごしていただきたい。幸せな気持ちで
ワイン造りにおいて、その年のぶどうが育った土地の風味、
飲まれているお客さまを感じることが私たちの幸せ・・・そ
育てた栽培者の想いを受け継ぎ、飲む人はじめ、ワインに関
んな繋がりが持てるワインを造りたいと思っています。
わる全ての人が幸せを感じることができる。 そんなワインを目指して、励んでいます。
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Life St.Cousair Style
祝福のマグナム 文 / 小山恵里 写真 / スタジオポプリ
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高さ約 50 センチの大きなワインボトル。
想いと笑い声、そしてふたりらしい色にレストランが包まれる
結婚式当日、ご参列いただいたお客さまにメッセージを書いて
のです。
いただきます。 披露宴では、ご新郎さまご新婦さまがこのボトルを持って、皆 さまのもとへあいさつにうかがいます。
結婚式を迎えるまではいろいろな道のりがあります。おふたり に寄り添うと、それが垣間見えることがあります。結婚式の日 「この日を迎えられたふたりがずっと幸せにいられますように」
おふたりのお名前が入った世界で一つだけのボトル。お客さま
と願わずにはいられません。そして、同じ場所にいられること
への感謝の想いとおふたりへの祝福の想いが詰まったボトルか
を嬉しく思います。おふたりが誓いあった日の想いが詰まった
ら、カラフェにワインが注がれます。
このボトルが、いつまでもそばにありますように。
どのテーブルでも、たくさんの笑顔があふれています。ご新郎 さまと肩を組んで話をするご親戚のおじさま。「きれいね」と 涙があふれそうになりながら声をかけるおばあさま。自分のこ とのように喜ぶご友人。そんな想いに囲まれて、さらにおふた りから満面の笑みがあふれだします。 幸せのかたちは十人十色。そのかたちはお客さまやふたりの笑 顔をつくり、そしてお手伝いをする私たちの心さえも穏やかに 癒してくれます。 料理とワインが会話をさらにを引き立てて、たくさんの温かな
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Around
ご近所さん紹介
地元の農産物をもっとアピール したい さみずむら
ここ飯綱町(旧三 水村)は、標高や地形、気候 など農産物を育てるにはとても恵まれた土地 で、りんごや米、大豆、野菜などなど、とにか くどれも本当においしいものが収穫される。そ のすばらしい農産物を様々なカタチでもっとア ピールしたい。そんな思いが多くの困難を乗り 越え「チア・さみず」は誕生する。
チア・さみず
地産地消という考え方
今回は地元の食材を使って加工食品を作っている「チア・さみず」さん。 そのおいしさと人気の秘密をご紹介。
チア・さみずで作られている代表的なものは三 つ。 創 業 以 来 根 強 い 人 気 を 誇 る「 ア ッ プ ル パ イ」。郷土料理である「おやき」。地元の米、大 豆100%から作る「味噌」。どれも手間を惜 しまず、愛情たっぷりに作っている。 「地元の食材にこだわり、地元に還元する。こ れは、これからの飯綱町の将来を考える上でと ても大切なことだと思います。」取材にご協力 いただいた宮本さん、長崎さんはそう話す。「地 産地消をしっかりしていけば、飯綱町はこれか らも続いていくし、多くのお客さまに飯綱町の よさを伝えていくことができる。」
写真/上:アップルパイ 下:野沢菜のおやき
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お話をうかがった宮本さん (左)、長崎さん (右)。
味噌は、今は熟成のときです。
チア・さみずのおやきで一番人気は茄子。 大きな茄子の輪切りが 2 枚入っている。
まず地元に根付いて、一緒に成長していく。
寄りの際は是非、お客さまの笑顔を思いな
自分たちが住んでいる場所を大切にし、そ
がら愛情たっぷりに作っているスタッフの
こからスタートする。おいしさの秘密はそ
皆さんの顔を思い浮かべていただければ幸
んな「地元への愛情」からなのかもしれない。
いです。
チア・さみずの手作り商品は、『直売所さん ちゃん』などにて販売しています。お立ち
詳しくお知りになりたい方は下記までお問い合わせ下さい。 さみず農産物加工組合 チア・さみず 〒 389-1204 飯綱町大字倉井 2891-1 TEL / FAX 026-253-0032
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t e ac
F
サンクゼール・ファクトリーアウトレット
土岐店 アウトレット施設での食品販売の先駆けとなったサンクゼー ル。今はアウトレットに欠かせないものとなりました。 ここ土岐では、新しくできたエリアのまん中で食品販売とカ フェを併設しています。オリジナル商品も加わり、試食で味 を確認でき、レシピでお料理の幅も広がります。 カ フ ェ の 目 玉 は「 サ ン ク ゼ ー ル シ ェ フ・ 手 作 り ソ ー セ ー ジ 」 をつかったサンドウィッチとプレートです。 本場ドイツ仕込みのスパイシーな味とジューシーさを味わえ るのは、ここと長野県飯綱町にある本店だけ。自家製パンと 合わせて、ご堪能ください。
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竹野店長のいちおし!
手作りソーセージ サンクゼール・ファクトリーアウトレット 土岐店 店長 竹野知世
ちょっと欲張りにランチをしたい方にはベーコンとハム (これももちろん丸山シェフの手作り!)、ソーセージが一 度に楽しめるプレートがおすすめ。 ベーコンとハムは、本社キッチンの袖山さんにより、やさ
土岐店のいちおしメニューはなんといっても、本店と土岐
しい味のシュークルートに変身。
店でしか味わえない手作りソーセージです。
食べ応えのある一品です。
丸山シェフがドイツでマイスターから学んだこだわりの手
美味しそうにほおばるお客さまの表情は、スタッフも見て
作りソーセージはプリッとジューシー。シンプルさの中に、
いて幸せになれます。
美味しさとシェフの愛情がギュッと詰まっています。
「ごちそうさま!美味しかったよ!」
ブーランジェの田中さんが作る長野県産の小麦を使った
・・・疲れも何もかもが吹き飛ぶ魔法の言葉です。
ふっくらパンとの相性は抜群!口を大きくあけてかぶりつ
『よし、明日も頑張ろう!』
くと口のなかにジワっと幸せな味が広がります。
サンクゼール・ファクトリーアウトレット 土岐店 open/10:00 close/20:00 address/ 岐阜県土岐市土岐ヶ丘 1 丁目 2 番地 土岐プレミアムアウトレット 区画 1800 TEL/0572-53-3923 Couleur 21
ナパバレー研修記 Vol.03 文・写真 / 吉田慶子
ナパでの出会い 美術館みたいなオーパスワン
この研修中には忘れられない、本当に素敵な出会いがありました。
温かく、感動しました。素敵な思い出をくれたワイナリーであり、人と
ひとつめは、ステルツナー・ワイナリーで出会った “ カズ ” さん。
の出会いでした。
日本人のカズさんは今、ナパバレーにあるこのステルツナー・ワイナリー
ふたつめは、オーパスワンで出会った “ ヤスコ ” さん。
で働いています。ワイナリーに到着すると、さっそく施設内を案内して くれました。忙しい中にも関わらず、本当に丁寧につきっきりで。
「試飲されるかた、買われるかた以外は入館できません」 「え~!!」 しかたなく5名ほどで館内に入り、その他のメンバーは外で待つことに。
「どうぞ、試飲してください」そう言ってまだ熟成中のワインを樽から
試飲カウンターで私たちが日本人だとわかると、日本人スタッフのヤス
すくい、グラスに注いでくれる。その量といったら、 「そんな、もった
コさんが説明にあたってくれました。 「日本から研修に来ています」そ
いない!!」とおもわず心の中で叫び、 「そんなに飲んだら研修になら
う説明すると、 「では、ワイナリーの案内をしましょうか」と快く館内
ないぞカズさん」とつっこみを入れつつワインを味わう。言うまでも
の案内をしてくださいました。もちろん外で待機していたスタッフもふ
なくおいしいワイン。そして、それ以上に彼のおもてなしの心が本当に
くめ。質問に対しても丁寧に説明してくださり、最後にはなんと試飲
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まで!!「同じヴィニュロン。その垣根はないですよ。」そんなメッセー
よっつめは、アメリカで寿司屋「ミクニレストラン」を経営している “ タ
ジが伝わってくるような出会いでした。
ロー ” さん。
みっつめは、映画のワンシーンに登場した「エノテカワインショップ」
「えっ、これが寿司!?」
で出会った “ マルゴー ” さん。次の目的地に向かう途中、 「映画で使
出てきた寿司は、どれも日本では考えられないものばかり。でも、そ
われたワインショップだよ」という説明にはっとしました。 「その映画、
のどれもがとてもおいしい。タローさんのモットーは「no problem」。
私も見た!」実物を見られたと感動していると、人懐っこい笑顔で 「come
日本の寿司という概念にとらわれることなく、その土地のお客さまの
in!」という声。その声の主を見てさらにびっくり、映画に出演してい
声を聞き、アレンジした寿司を考え出す。それは本当にすごいことで、
たマルゴーさんご本人でした。閉店していたにも関わらず私たちを迎え
「大変なことはなかったんですか?」という質問に、 「自分はベストをつ
入れてくれ、撮影風景や、ワインショップの説明などをしてくれました。
くすだけ、あとは神様がやってくれる。」そう笑顔で答えてくれました。
名刺交換をすると、私たちの名刺に書かれている「I am the vine,
アメリカに渡り、さまざまな苦労を乗り越え前に進み続ける。そんな
you are the branches.John 15:5」というメッセージに、 「私の好きな
姿から、元気をいただけた出会いでした。
言葉です。私もワイン造りにたずさわっていますが、この言葉を考え
この研修で出会ったヴィニュロンたちは誰も、自分の仕事に誇りを持
ながら造っています。」マルゴーさんと出会えたことは、偶然のような
ち、お客さまに対しては最善をつくす。とても素敵な出会いでした。
必然だったのかもしれません。
ステルツナー・ワイナリー、カズさん
オーパスワンにて、ヤスコさんと記念写真
エノテカワインショップのディスプレー
ミクニレストラン、タローさん
→次回は、最終回「シャトーモンダビ」。
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S anctuary サンクチュアリー
Vol.11 2010.10.25 第 1 版発行
理想の村づくり
発行人 編集人
久世良三 山川誠一
発行所
サンクゼール・パブリッシング 〒 389-1201 長野県上水内郡飯綱町芋川 1260 TEL026-253-7002 FAX026-253-8861
http://www.stcousair.co.jp 印刷製本 株式会社イシワタグラフィックス
10 月 12 日から 17 日までシアトルに行ってきました。前回のクルールではタン ザニアの孤児院建設プロジェクトについて書かせていただきました。そして今回 は、小林フィデアさんのお姉さんのフローラさんがシアトルでタンザニアの孤児 院建設 NPO をされていて、その支援者の何人かにお会いすることができました。 2年ほど前に、シアトルの建築家がボランティアで現地の建設予定地に仲間の井 戸専門家などと調査に行かれ、フローラさんやフィデアが理想とする孤児の村の ために調査をし、その理想を設計図にしました。 今回、これまでお会いしたことがなかったアメリカと長野の NPO メンバーが着 工に向けての話し合いをすることができました。とても心優しい素敵な方々との 交流で、こちらも愛と勇気をいただきました。 この訪問により、来春から着工することを決めることができました。 タンザニアのソンゲアにいる 80 名の孤児たちが、家庭的で安心のできる環境で 住める日が一日も早く実現するために、引き続き読者の皆さまのご協力やお祈り を宜しくお願いいたします。 「今、自分の手で出来ることは、全力を尽くしてやりなさい。死んだ後は、 働くことも、計画することも、知識も知恵もない。」 (旧約聖書 伝道者の書 9章 10 節)
サンクゼール代表取締役 久世良三
ⓒ 2010 St.Cousair CO.,LTD
■サンクゼール・ワイナリー 本店 営業時間 9:00~17:00 Tel.026-253-8002 ■ワイナリーレストラン・サンクゼール 営業時間 11:30~16:30 Tel.026-253-8070(要予約)
Printed in Japan 本書掲載の記事、写真、イラスト等の無断複 写(コピー)、複製(転載)を禁じます。 R本書からの複写を希望される場合には、株 式 会 社サンクゼール(TEL026-253-7002) にご連絡ください。 ●落丁、乱丁、その他不良品がありましたら、 お取り替えいたします。株式会社サンクゼール (TEL026-253-7002)へご連絡ください。
【表紙】 飯綱町の米の収穫風景。その向こうの丘の上にワイ ナリーレストラン・サンクゼールが見える。
募金¥100
募金にご協力ください。 (100 円は目安です)
この冊子はサンクゼール・スタッフである小林フィデア が活動しているエイズ孤児を支援するボランティア、タ ンザニアの S.W.A.C.C.O.(ソンゲア女性と子供の支援団 体)へ協力しており、お客さまから頂いた100円は全て S.W.A.C.C.O. へ寄付されます。 詳しくは、下記をご覧ください。 URL http://www.sotesawasawa.jp/ 2009年5月から現在までに688,082円の募金をいただき ました。皆さまのご協力を、心より感謝いたします。
couleur [kulœ:r] Couleur【クルール】は「色」を表すフランス語です。四季の色やサンクゼールのこだわり、スタッフの人柄などをお伝えします。
http://www.stcousair.co.jp
Staff Director/Photo Recipe
山川誠一 宮永侑佳
Text 久世良三・小山恵里・神田秀仁・ 竹野知世・野村京平・丸山和子・ 三浦秀一・吉田慶子