■1 人になる時に選択する場所:トイレ
■アンケート結果:回答例
ਸ਼ڭฆؙଢ଼ూବ
生活・療養空間研究
「設問 11. 一人になりたいときに行く場所」 アンケート結果 グラフ
―医療従事者環境向上のための空間要素の調査から― 古谷誠章研究室
現在、日本における医療建築は大きな転換期を迎えようとしている。
亀田総合病院 K タワー 博愛会病院 足利赤十字病院 松江市立病院
人口の超高齢化を始め、2025 年に予定されている第 5 次医療法改正に
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1X10A184-2 吉田 名保美
よる医療施設の機能分化や TPP 参入など、医療建築を取り巻く環境は 大きな変化が予測されている。
1−1 はじめに 1−2 研究背景
医師不足や潜在看護師の増加など医療従事者が減少している今、病院
第4章 調査集成 4−1 足利赤十字病院
98, 52%
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1, 2%
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3, 5%
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5, 10%
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↓䛧
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亀田総合病院 K タワー 平面図
足利赤十字病院 平面図
なることをしめすものである。 ਸ਼ڮฆؙ৯؞ෘହ
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医療・看護はより深い人間関係の構築が求められる職業である。
目的
常に「人」を看て、「人」と関わり、医療従事者間の対人関係だけ ではなく、患者・患者家族との関係にも重きをおいた職業である。 つまり、看護師が選択する空間、その空間に求める要素は、関わる 「人」によって大きく変わる。
○医療従事者環境の必要性について示す 仮説 ○今後の医療環境において、「医療従事者環境」を成立させることが 「仕事効率」「患者環境」へ良い影響を与えるのではないか
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こういった背景から以下の 3 つの人間的な距離感のシチュエーショ ンに基づいて考察を行う。
4−2 久留米大学病院 4−3 伊勢赤十字病院 4−4 亀田総合病院 K タワー 4−5 松江市立病院
5-1-1.「一人になるときに選択する場所」について
ਸ਼گฆؙଢ଼भो 1.第四次医療法改正(2000 年)以降に工期を迎えた病院建築
第3章 研究対象選定 第
2.精神病院・小児病院・老人ホームを除く一般病院
4−6 博愛会病院
3.「医療福祉建築雑誌」「新建築」へ掲載されたことがある病院
4−7 名古屋大学医学部付属病院
第5章 分析
1次調査 対象 7 件
5−1 分析1
上の1−4の項目全てを満たす病院を対象とする。
分析1は多岐にわたるため、ここでは主要な各項目の分析を掲載する。
実地調査 写真撮影 ヒヤリング
5−1−4 小結
分析2空間要素ごとの分析
■分析1 表:各シチュエーションに求められている要素 第6章 考察 第
第6章 考察
䛻㻝ே
第7章 結論
6−2 看護師が求めている空間要素 6−2−1 シチュエーション罰に必要とされている空間要素について
■調査病院一覧
6−2−2 医療空間に求めている空間要素について 6−3 事例 6−3−1 「患者を観察できる」空間+「精神的休息」が得られかけている穏健旧調 査からの事例 6−3−2 「患者を観察できる」空間+ 「患者に話が聞こえない」空間を両立させよ
足利赤十字病院
亀田総合病院 K タワー
機能 全 OPEN 日建設計 患者 個多 CLOSE 栃木県
機能 全 OPEN アーキテクツハワイ 患者 個多 CLOSE 千葉県
医従
4 + 個
分散
医従
4 + 個
分散
久留米大学医療センター
松江市立病院
6−4 現状の病院において両立できていない
機能 全 OPEN 日建設計
機能 全 OPEN 石本建築事務所
6−5 両立時の大量環境との関係について
患者 個多 CLOSE 福岡県
患者 個多 CLOSE 島根県
うとした既往論文からの事例1
医従
4 + 個
分散
医従
4 + 個
分散
伊勢赤十字病院
博愛会病院
7−1 結論
機能 全 OPEN 日本設計
7−2 展望
患者 個多 CLOSE 三重県
機能 全 OPEN 共同設計 患者 個多 CLOSE 岐阜県
第7章 結論
医従
謝辞 参考文献
患者観察がしやすい
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6−1 前章までのまとめ
患者観察が出来ない
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第5章 分析 1 シチュエーションごとの分析 第
5−2−3 「患者と話す」ときの空間要素に対する分析 5−2−4 小結
ナースステーションが 廊下に開いている
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5−2−1 「一人になる」ときの空間要素に対する分析 5−2−2 「医療従事者同士で話す」ときの空間要素に対する分析
ナースステーションが 廊下に閉じている
2次調査 対象3件
5−1−3 「患者と話すときに選択する空間」について 5−2 分析2
5-1-3.「患者と話すときに選択される場所」について
アンケート調査 総数 772部回収
5−1−1 「一人になりたい時に選択する空間」について 5−1−2 「医療従事者同士で話す時に選択する空間」について
5-1-2.「医療従事者同士で話すときに選択する場所」について
4.平面図が把握できる病院
4 + 個
分散
医従
4 + 個
分散
名古屋大学病院 日建設計 愛知県
ሙᡤ
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ở≀ᐊ
な意識調査を通して、今後、医療従事者への建築的環境配慮が必要と
3−3−2 調査結果報告 3−4 二次調査
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11, 20%
㠃ㄯᐊ
14, 7%
本研究は、現在の病院建築、病棟空間における医療従事者の空間的
3−2−1 病院選定方法
3−3−1 一次調査目的・方法
2, 1%
ᐊ
↓䛧
久留米大学医療センター 平面図
である医療従事者の生活空間を整える必要があるのではないか。
3−3 一次調査
3, 8%
ఇ᠁ᐊ
54, 50%
者は自分たちの職場空間を振り返ることはあまりない。 よりよい医療・看護を提供するためには、まず、医療を提供する側
3−2−2 研究対象病院一覧
䝖䜲䝺
䛭䛾
2−2 病院建築の分類
3−2 研究方法
4, 11%
2, 4%
ᗯୗ
3, 3%
2−1 病院建築の歴史
3−1 論文構成
13, 35%
䝘䞊䝇䝇䝔䞊䝅䝵䞁 19, 18%
1, 1%
医療現場において医療従事者は常に患者を優先するため、医療従事
第3章 研究方法・研究内容
ở≀ᐊ
3, 3% 1, 1%
1, 1% 1, 1%
1−4 仮説
2−2−2 ナースステーションの分類
㠃ㄯᐊ
11, 6%
22, 40%
名古屋大学医学部附属病院 伊勢赤十字病院 久留米大学医療センター
どっている。 で働く医療従事者のニーズも見直す時期が来ている。
2−2−1 病床の分類
㠃ㄯᐊ
↓䛧
又、多様化する患者ニーズによる全床個室化や患者環境の充実にば
᭦⾰ᐊ
䝖䜲䝺
11, 20%
䝖䜲䝺
᭦⾰ᐊ
2, 1%
ᗯୗ
ᗯୗ
ఇ᠁ᐊ
ᐊ
䝘䞊䝇䝇䝔䞊䝅䝵䞁
䝘䞊䝇䝇䝔䞊䝅䝵䞁
9, 5%
39, 21%
ఇ᠁ᐊ
ᐊ
䛭䛾
1−3 研究目的
第2章 病院建築について
8, 22%
㣗ᇽ
かり目が向けられ、医療従事者にとっての環境因子は減少の一途をた 第1章 研究概要
䝖䜲䝺
᭦⾰ᐊ
16, 67%
13, 7%
ᗯୗ
ఇ᠁ᐊ
2, 8%
৯ઃ
3, 8% 6, 16%
䝖䜲䝺
2, 8%
1, 2%
䝘䞊䝇䝇䝔䞊䝅䝵䞁
ᗯୗ 4, 17%
ᗈ䛔 㛤ᨺⓗ䠄✵㛫ⓗ䠅 㛤ᨺឤ䠄✵㛫ⓗ䠅
䛭䛾 ↓䛧