学校木造・木質化研究-制度・手法・空間性の横断的評価視点の導入-

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2010/11/11 卒業論文発表会 古谷誠章研究室 1X07A142-8 根本 友樹 研究テーマ:

学校木造・木質化研究 −制度・手法・空間性の横断的評価視点の導入−

目次 : 第 1 章 研究概要

第4章 木造・木質化学校事例

1−1 はじめに

4−1 研究対象校選定

1−2 研究背景

4−2 研究対象校データ

1−2−1 社会問題解決の手段としての木材利用への期待

01 能代市立浅内小学校

1−2−2 木材利用の際の問題点とその打破のための試み

02 つくば市立東小学校

1−3 研究目的 ・木造・木質空間の利点と社会的な問題点を整理し、建築計画、  特に学校計画上の手法をまとめる。 ・木造・木質化学校について関連する制度・実現手法・実際の空間性  を横断的な視点で評価を行う。

03 ときがわ町立萩ヶ丘小学校 04 杉並区立高井戸小学校 05 八千代市立みどりが丘小学校 4−3 調査方法 4−3−1 設計者への調査

1−4 仮説

4−3−2 教育委員会への調査

1−5 論文構成

4−3−3 学校への調査

1−5−1 章立てについて

Ⅰ . 校長・教頭へのヒアリング調査

1−5−2 フェーズ分けについて

Ⅱ . 児童へのアンケート調査

1−6 学校建築年表

Ⅲ . 教員へのアンケート調査 Ⅳ . 児童への行動調査

4−4 調査結果

第2章 全国の法令・制度

4−4−1 設計者への調査結果 4−4−2 教育委員会への調査結果

2−1 全国の法令・制度

4−4−3 学校への調査結果

2−2 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律 2−3 公共建築物の木造化における課題 2−3−1 防耐火に関する建築基準法令の規制 2−3−2 構造に関する建築基準法令の問題

第 5 章 分析・考察・結論

2−3−3 材料調達およびコストに関する問題 2−3−4 メンテナンスに関する問題 2−4 木造・木質化校舎への補助制度

5−1 分析と考察 1. 木質化へのイメージと性能 2. 木質化の狙いとコスト 3. 木材調達と空間性 4. メンテナンス性とアクティビティ 5. 屋根架構と安全性

第3章 都道府県の制度・基準 5−2 結論 3−1 助成・認証制度

5−3 展望

3−1−1 個人住宅への助成制度

5−4 参考文献

3−1−2 地場産材の認証制度

5−5 謝辞

3−2 運用基準 3−3 章結

言葉の定義: 木造・木質化 …… 建築の更新時に構造の木造化または内装の木質化を行うこと 木質空間   …… 構造形式に関わらず、木材を利用した建築の内部空間


第 1 章 研究概要

調査対象・内容

第2章 全国の法令・制度

3. 木材調達と空間性

1. 設計者

1. 国有林や木材ストックを用いる

設計時の木質化の意図、木質化の際に問題となった点、木質化の利点はなにか

2. 設計が完了する前から必要となる木材量を公開する →ヒアリング調査

本論文について

木造化を阻む4つの課題

CO2 の固定化や森林整備、国内林業の活性化などの新たな利点や問題解決の必要性か ら木材の積極的な利用が望まれ、地場産材の認定制度や助成金の設立が行われている。さ らには農林水産省が提出していた「公共建築物木材利用促進法案」が 2010 年 5 月 19 日に 成立し、公共建築の木造化を推進してゆくこととなった。  公共建築における木造・木質化が社会的に進められている中で、公共建築の中でも全国 にある程度の密度で必ず存在する学校建築に注目する。特に学校建築には内装制限が少な いことから構造・防災の観点から難しいとされる木造化の代替案として、構造体とは別に 内装を木質化することによって生活環境や教育環境を改善することも行われはじめている。  しかし木造・木質建築をめぐる制限は他の構造形式に比べて厳しく、また各都道府県毎 にその運用基準や解釈には違いがある。林業の盛んでない地域においては盛んな県より比 較的厳しいことが多く、その県の行政の取り組みよって差が生じていると言える。学校建築 の木質化は均一に行われているわけではない。そこで木造・木質化に積極的な県の実例を 調査し整理することで、他の都道府県にも提案可能な条件の整理が可能になると考えられ る。  本研究は木質空間の意匠的・空間的な要素を制度・地域間の背景を元に整理し、木質空 間の意匠的な空間構成と木材利用による技術・環境面の複数の視点から建築計画、特に学 校計画上の手法を模索するものである。

1.防耐火に関する建築基準法令の規制 延べ面積 3000 ㎡超、または4階建て以上は、耐火集成材を用

2. 教育委員会

甲 種 防 火 戸

300 ㎡

またみどりが丘小の例から、部材の不足や木材の品質によって

施主である教育委員会が何を目的に木質化をしたか、木質化後の運用上の様子はどうか

300 ㎡

設計や空間性の変更が必要となることもありうると言える。地 →ヒアリング調査

いた耐火構造とする以外は一般的な木造は不可。別棟通達に より、3m幅以上のRC等の耐火構造部分を挟むことによって、

3. 学校

50 ㎡

木質化された学校の運用はどうか、木質化後の問題、利点、児童への影響を見る

3000 ㎡超の木造建築物を建てられる。 耐火構造の壁

■児童へのアンケート調査

W

たすには、 RC等の耐火構造と木造の混構造が必要となる場合 が多い。混構造の形式で 2 つの分類ができる。

W

RC

W

RC 立面混構造

平面混構造

①立面混構造(1階 RC 造+2階木造)   ②平面混構造

4. メンテナンス性とアクティビティ

■教員へのアンケート調査

調査対象校 浅内小学校

回答者 全学年・全クラス

総回答者数 134 名

調査対象校 浅内小学校

回答者 全教員

総回答者数 14 名

東小学校

5∼6年生の全クラス

177 名

東小学校

全教員

21 名

萩ヶ丘小学校

回答者なし

萩ヶ丘小学校

全教員

8名

高井戸小学校

全学年・全クラス

469 名

高井戸小学校

全教員

19 名

みどりが丘小学校

全学年・全クラス

336 名

みどりが丘小学校

全教員

17 名

実際に校舎を運用する段階のメンテナンス性能の確保は部材の選定段階から行う必要がある。

教室の床に直接座ることはすきですか?

すき, 76, 23%

177, 53%

戸建住宅は RC 造より木造のほうが坪単価が安いことが知られている。規格流通品の中断面集成材+機械 プレカット加工+量産品の接合金物+軽量上部構造用の布基礎・べた基礎といったオープンな生産システ

木造・木質空間の利点と社会的な問題点を整理し、建築計画、特に学校計画上の手法

から用意しておかないと間に合わないためその調整の方法を考えなければならない。

床よりも中庭に

第5章 考察・分析・結論

みどりが丘小

一週間に1

一週間に1回,

月に1回, 5, 4%

回, 0, 0%

考察

5, 3%

年に数回, 16,

月に1回, 8, 5%

一週間に1

大壁工法の場合は外壁を破壊しないと内部の劣化状況は把握できず、点検のためだけに取り壊すことは経 済的に不利であり、また事後処理も難しい。密閉型構造はメンテナンス性の観点からは不利である。さら

問題点が明らかになるのではないか

に大工によって建築が保証されていた時代とは異なり、建設の主力が新築にあることからも長期的な木造

phase1 提案段階 木造・木質化小学校を自治体等が提案する際に必要な諸条件について述べる。全国の制度や構造形 式等、基本的な情報を示す。 (主に第 2 ∼3章)

したがって建築の構造自体を木造にすることは長期的な利用を目指すならば十分なメンテナンス性を確保

建築の利用が難しい現状がある。

年に数回, 40,

18, 14% ない, 87, 69%

する手段を用意しておかなければならない。

ない, 110, 63%

12%

年に1回,

年に1回, 27, 15%

ない, 413, 89%

どちらでもない,

どちらでもない,

どちらでもない,

無回

3, 14%

0, 0%

答, 1, 13% 32%

50%

とても好き, 9,

とても好き, 4, 好き, 3, 37%

好き, 12, 54%

好き, 6, 35%

47%

好き, 10, 53%

50%

高井戸小

とても好き, 10,

木製デッキの中庭テラスだが、デッキに触ることが嫌いと答えた児童の方が好きと答えた児童より多い。

59%

材利用に理解がある一方、

→木材の性質によって設計意図が達成されない場合がある

東小では木材利用への反

木材のメンテナンス性が児童のアクティビティに影響を与えうる

対意見があり、RC 校舎と

木造または内装が木質の校舎は好きですか?

木質校舎が拮抗している

0%

とても嫌い, 0, 0%

とても嫌い, 1,

とても嫌い, 0,

嫌い, 0, 0%

嫌い, 0, 0%

5%

どちらでもない, 1, 6%

嫌い, 嫌い 2, 9%

どちらでもない,

→教員は学校により意見が

とても好き,

答, 1,

4, 18%

13%

どちらでもない

0, 0%

好き, 9, 47%

とても好き, 4,

5, 23%

とても好き, 8,

好き, 3, 37%

好き, 10, 45%

5. 屋根架構と安全性

どちらでもない,

無回

0, 0%

好き, 7, 41%

とても好き, 10,

50%

とても好き, 9, 53%

53%

57%

浅内小ではコストを抑えるため、切り妻のシンプルな屋根形 状を採用している。能代市内の他校が複雑なディティールや

木材への理解が深い 木材への反発が強い

第3章 都道府県の制度・基準

屋根形状によりコストが上昇していたことへの反省からである

校舎に積極的に木材を使うことをどう思いますか? とても悪い, 1,

とても悪い, 0,

悪い, 0, 0% どちらでもない,

悪い, 0, 0%

0%

とても悪い, 0,

悪い, 0, 0%

5%

が、同時に積雪寒冷地である秋田県においては積雪の際に安 0, 0%

4, 18%

良い, 4, 29%

全員賛成 各自治体では年度ごとに

産地証明制度:

助成内容変える等の工夫

地域木材に対する需要者

を行い、住民の地域木材

の信頼性を高めるための

50%

安全

とても良い, 10,

53%

59%

全員賛成

使用のインセンティブ創

木材流通における付加

出を模索している。

サービス。前述の公共土

1. 利子補給

助成制度の活用の場合に

2. 融資

も地域木材を使用してい

林業・森林整備

構造

3. 補助金

るという証明書が必要と

住環境改善

メンテナンス

4. 無償での木材提供

なることが多い。

地場産材・産業の利用

コスト

複雑な屋根形状だと屋根に積もった雪が滑り落ちずに凍結 な屋根材の取り合いによって雨漏りも起きやすくなると考えら

無回答, 2, 11% どちらでも

もよい,

鉄筋コンクリー

3, 21%

ト, 6, 27%

どちらでもよい,

れるが、単純な形状であればそうはなりにくい。

よい, 5,

10%

木の校舎, 3,

木の校舎, 11, 79%

どちらでも

よい, 2, 木の校舎, 7, 32%

29%

37%

5, 63%

木の校舎, 15,

木の校舎, 12,

79%

71%

どちらでもよ い, 9, 41%

H 小のみ、 床材は教室もOSもカーペット 他校はフローリング。

浅内小

RCと木が拮抗 東小

萩ヶ丘小

高井戸小

みどりが丘小

実際に同じ純木造の萩ヶ丘小において、凍結した雪による 事故が起きていることが教頭へのヒアリングで明らかになって

東小では床材への不満・老朽化への不満が木質

教室の床に直接座ることに抵抗はありますか?

いる。大雪の際、屋根で固まった雪が落ちて室外機にあたり、

はい, 0, 0%

校舎への不満にすりかわり、木材への理解が強い

はい, 2, 11% 無回答, 0, 0%

はい, 2,

無回答, 1, 7%

無回答, 0, 0%

14%

はい, 3, 18%

プロペラが破損し数m飛んでしまった。雪もプロペラも児童に

いいえ, 9, 41%

浅内小では木質化への満足度も高い

当たらずに済んだが、危険なため注意が必要である。

はい, 13, 59%

いいえ, 11, いいえ, 8,

79%

いいえ, 17,

いいえ, 14,

89%

82%

100%

浅内小

教員の木材への理解次第で木質化へのイメージ

H小

萩ヶ丘小

高井戸小

校舎の清掃・修理などメンテナンスはしやすいですか?

また H 小も複雑な屋根の取り合いのため木造部分で雨漏り

設計段階 phase2

提案段階 phase1

無回答, 4, 21%

も変わる

無回答, 1, 5%

その他, 3, 25%

無回答, 3, 38%

そ その他, 3, 18% はい, 3, 37%

木造・木質化学校は全国的に推進されつつあり、実現可能なものになっている。その

木材の正しい理解・知識がないと、主観的

手法を整理することで木質化の抱える問題点や注意事項がさらに明らかにできた。

なイメージで木質空間が評価されてしまう

いいえ, 2,

はい, 5, 29%

その他, 1, 5% はい, 10, 53%

はい, 7, 58%

17%

浅内小

H小

木造校舎ではなるべくシンプルな構造や架構を用い

21%

95%

いいえ, 2, 25%

萩ヶ丘小

第4章 木造・木質化学校事例

があり、教室内の梁に染みが出来てしまったことがある。

いいえ, 9, 53%

いいえ, 4,

いいえ, 21,

高井戸小

みどりが丘小

東小のみ床材への抵抗感

ることで建設時のコスト削減だけでなく維持費削減 やメンテナンス性の向上、安全性の確保に繋がって

2. 木質化の狙いとコスト

いる

1. 多くの学校や教育委員会が「ぬくもり、温かみ、優しい」といった木質空間の持つ印象のため 2. 教育委員会と設計者は地場産業活用や地場産材利用のため

事例選定

秋田県

運用段階 phase3

設計意図、木質化の意義 栃木県

埼玉県

考察する 東京都

運用面、アクティビティ、感じ方

千葉県

設計者

能代市立

有限会社

浅内小学校

西方設計

つくば市立

株式会社

東小学校

現代計画研究所

ときがわ町立

株式会社

萩ケ丘小学校

桂設計

杉並区立

株式会社

高井戸小学校

阿波設計事務所

八千代市立

株式会社

みどりが丘小学校

現代計画研究所

第 5 章 分析・考察・結論

W

竣工

児童数

2006 年 3 月

138 名

1995 年 3 月

560 名

2004 年 2 月

64 名

2008 年 3 月

519 名

2010 年 3 月

348 名

構造形式 純木造 2階建て 1 階 RC 造 2 階木造 一部木造平屋 木造平屋 一部鉄骨造 RC 造一部鉄骨造 地上 4 階地下 1 階 RC 造 3 階建て

新改築

木質化

新築

木造

新築

立面混構造

旧校舎改築

木造

旧校舎改築

内装木質化

新築

内装木質化

W

W

W WW

RC

RC

RC

浅内小

東小

一方で事例間で一致しない結果も得られた。

学校名

S

W

萩ヶ丘小

みどりが丘小

はい, 0, 0%

小結

都道府県

浅内小

し、大きな塊となったあとに落ちてくる恐れがある。また複雑

木の校舎と鉄筋コンクリートの校舎のどちらが好ましいですか?

木事業等の実施や住宅 木造・木質空間実現のための要素・解決策

とても良い, 10,

全員賛成

賛成は半数のみ

なっている。

良い, 7, 41%

良い, 9, 47%

とても良い, 4, 良い, 3, 37%

良い, 8, 36%

とても良い, どちらでもない, どち 10, 71% 9, 41%

第 1 章 研究概要

全性が確保できることが校長へのヒアリング調査で明らかに

0%

どちらでもない,

1, 13%

とても良い,

とても悪い, 0,

悪い, 0, 0%

0%

どちらでもない,

0, 0%

どちらで

学校

みどりが丘小

みどりが丘小ではトゲが刺さる児童が比べ非常に多い。設計者が木材と触れ合う機会を増やすべく設けた

1, 6%

とても好き, 7,

とても好き, 7, 好き, 5, 36%

H小

0%

嫌い, 0, 0%

どちらでもない,

2, 14%

教員では浅内小が最も木

浅内小

とても嫌い, 0,

0%

嫌い, 0, 0%

好き, 6, 43%

論文の流れ

横断的に

36, 11%

トゲの頻度が高い とても嫌い, 0,

0%

嫌い, 0, 0%

に対して好意的である。

phase3 運用段階 実際に学校が竣工した後の運用上で得られた情報について述べる。学校を管轄する教育委員会、学 校で活動する児童や教員に関する調査内容を示す。 (主に第4章)

木質化の狙い、運用面

ない, 224, 67%

木は好きですか?

個人住宅への助成制度・地場産材の認証制度

教育委員会

月に1回, 21, 6%

年に1回,

異なる

設計者

12, 4%

年に数回, 15, 3% 年に1回, 21, 4%

年に数回,

とても嫌い, 0,

木造・木質化を推進している地域・学校の事例を調査することで、その手法や共通の

第 4 章 木造・木質化学校事例

一週間に1回,

月に1回, 9, 2%

回, 8, 2%

13%

児童は木質化された学校

仮説

第 3 章 都道府県の制度・基準

抵抗感がある

学校の施設の中で、壁や床の木のトゲがささったことはありますか?

1. 木質化へのイメージと性能 4.メンテナンスに関する問題

第 2 章 法令・全国の制度

みどりが丘小

24, 14%

をまとめる。

公共建築の木材利用促進

どちらでもない,

198, 59%

共建築は単年度発注事業であるが、工事スケジュールと原木の伐り旬が合わないため、材料調達を前年度

自然環境改善

きらい, 82, 24%

すき, 110, 33% どちらでもない,

ムが普及している。材料調達は特注の集成材・製材となるためコスト高となる場合が多い。また多くの公

社会的・環境学的背景による要求

中庭テラスの床に直接触ることはすきですか?

きらい, 27, 8%

3.材料調達およびコストに関する問題

目的

phase2 設計段階 木造・木質化小学校の設計段階で必要となる情報について述べる。各都道府県の基準や実態、設計 者が留意すべき点について示す。学校の施主である教育委員会とその設計者への調査で得られた内 容を述べる。 (主に第3∼4章)

適切な木材調達を行えるかで空間性に影響がある

児童へのアンケート、教員へのアンケート、行動調査

2.構造に関する建築基準法令の問題 純木造であれば、4∼5階建てであっても、建築基準法構造関

と成りうる。

→校長・教頭へのヒアリング調査、

3m 以上

連規定を満たすことは難しくない。ただし防耐火関連規定を満

場産材にこだわることで地域との関係性や地場産業へ貢献す ることができるが、地場産材の特性によっては計画上の問題点

東小

萩ヶ丘小

高井戸小

みどりが丘小

結論

低コスト化とメンテナンス性は学校によって異なる 1. 地場産材の利用によってコストが高くなるケース

木質化に関する提案・計画上の条件が運用時のメンテナンス性や安全性だけでなく、

2. 木材の性質を生かしコストを抑えられるケース

アクティビティや空間性、心理的な要素にまで影響を与えていることが横断的に発見

3. 木材の性能や付加価値により費用対効果を得るケース

できた。

木質化の目的にあわ せてコスト変化が

学校名 浅内小

建設費 (万円)

延床面積 (㎡)

展望

平米単価 (万円 /㎡)

72800

3743

19.4

160704

6451

24.9

どのケースになるか

H小

を推測することが出

萩ヶ丘小

38783

1997

19.4

来る

高井戸小

210000

8314

25.3

みどりが丘小

230000

9008

25.5

本研究により整理された木質化の手順や、得られた木質化の際の要素同士の関係が今

木造

後さらに社会的に需要の増す木造・木質化学校や木質空間の計画をより効果的に進め る上での資産になると考える。

内装木質

今後は非木質学校との比較や事例のより体系的な整理を研究することによって、さら に応用可能な情報となると考えられる。


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