雲南プロジェクト2010

2010 年度 雲南市における廃校等活用計画及び 廃校を活用したワークショップの実施報告書

早稲田大学古谷誠章研究室

はじめに

本報告書は、島根県雲南市と早稲田大学の連携事業、平成２２年度中山間 地域活性化支援事業「雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用し たワークショップの実施」の調査・ワークショップ・提案報告をまとめたも のである。

第一部では 2009 年より早稲田大学古谷研究室が基本設計を行ってきた入 間交流促進施設（現入間交流センター・掛合町入間）を扱う。住民の方々に 愛着があった小学校の校舎の雰囲気を継承する為、当時から使われてきた家 具や・教室札を生かした新たな家具や照明の提案を行い、それらを住民との ワークショップによって製作した。また、地域の特性を活かした体験プログ ラムなど魅力的なメニューを地域住民とともに検討した。以上の活動内容を 検証し、今後の入間小学校の活用のあり方を検討する。

第二部では 2011 年３月に閉校を迎えた旧塩田小学校（大東町塩田）を取 り扱う。早稲田大学古谷研究室は塩田小学校の校舎活用に関する提案を行い、 実際に学校校舎と学校近隣を使ったイベントを開催した。これらの活動を通 し、塩田地区内外の住民に閉校後の校舎活用に関心を持って頂き、今後の地 域での検討をより一層促進した。以上の内容を検証し、今後の塩田小学校の 活用のあり方を検討する。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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はじめに

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目次 １章 入間小学校活用計画

２章 塩田小学校活用提案

1-1 事業委託の経緯と目的

2-1 事業委託の経緯と目的

1-2 旧入間小学校について

2-2 塩田地区

1-2-1 入間地区周辺環境

2-2-1 塩田地区周辺環境

1-2-2 旧入間小学校校舎

2-2-2 塩田小学校 図面・写真

1-3 入間小学校改修計画

2-3 提案内容

1-3-1 入間小学校改修計画概要

2-5-1 City switch ワークショップ開催の理念

1-3-2 入間小学校改修計画概要

2-3-2 塩田小学校活用提案 2-5-2 他のスタジオの提案内容

1-3-3 竣工写真

1-4 2010年度活動

2-4 塩田小学校アートフェスタ

1-4-1 2010年度活動概要

2-4-1 塩田アートフェスタ概要

1-4-2 インテリアデザイン／玄関／照明

2-4-2 塩田アートフェスタ企画一覧

1-4-3 インテリアデザイン／ダイニングルーム／照明

2-4-3 企画／小中大地さんマスキング

1-4-4 インテリアデザイン／ダイニングルーム／透ける壁

2-4-4 企画／小中大地さん顔ゴブリン

1-4-5 インテリアデザイン／階段下展示室／照明

2-4-5 企画／ wato さん料理

1-4-6 インテリアデザイン／階段下展示室／小上がり

2-4-6 企画／ cafe 斎藤

1-4-7 インテリアデザイン／階段下展示室／家具リョーシカ

3-4-7 企画／草月流

1-4-8 インテリアデザイン／階段下展示室／雪見障子

2-4-8 企画／サイン計画

1-4-9 インテリアデザイン／サイン計画

2-4-9 企画／旗づくり 2-4-10 中高生の取り組み（アーバンデザイン部）

1-5 ワークショップ 1-5-1 廃材活用WS（2010.08.12∼15）

2-6 まとめ

1-5-2 意見交換会議事録 （2010.11.28） 1-5-3 お披露目会・セルフビルドWS（2011.03.31∼04.02）

2-7 資料

1-5-4 パンフレット制作

2-7-2（事例）月影小学校再生計画 2-7-3 市報記事

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目次

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事業概要と経緯

出雲大社 雲南市

雲南市内の小学校は、2004 年 11 月に雲南市が 6 町村の合併により発足して以降、現在に至るまで２５校から ２ 0 校へと減少しており (2011 年４月現在 )、児童数の減少傾向を鑑みても、学校数は将来的なさらなる統合が予 想される。 早稲田大学古谷誠章研究室では、2007 年度に内閣府より雲南市と都市再生モデル調査を共同受託し、雲南市内 の公有施設に関して調査・分析・提案を行って以来、継続的に雲南市で事業を行っている。2007 年度に実施した「旧 多根小学校改修計画・旧松笠小学校改修計画」では雲南市で初めて廃校となった小学校のうちのひとつである多根 島根県雲南市の立地

小学校・松笠小学校をオーベルジュに改修する調査・活用提案を行った。2009 年度に実施した「旧掛合小学校活 用可能性調査」では、掛合小学校、中学校、旧保育園の校舎・園舎と、隣接する旧家である白築邸を一体とした活 用の可能性を調査・提案を行った。しかし、これらは実現には至っていない。 一方、2009 年度から農山漁村活性化事業によって行った「旧入間小学校改修計画」では旧入間小学校を交流セ 旧加茂町

2008年∼さくらまつり

ンターとして再生する計画が実現し、早稲田大学古谷誠章研究室では基本設計を担当した。入間交流促進施設は 2011 年 4 月から施設の利用が開始されている。

斐伊川

旧大東町

2010 年度は度は以下の２点の事業を実施した。 2007年多根小学校改修計画

木次公民館

2007年松笠小学校改修計画

シンボル農園「食の杜」

旧三刀屋町

（１）入間交流促進施設活用計画作成

旧木次町

入間交流促進施設（現入間交流センター・掛合町入間）の住民の方々に愛着があった小学校の校舎の雰囲気を継承

2010年塩田小学校

2009年掛合小学校活用可能性調査

する為、当時から使われてきた家具や・教室札を生かした新たな家具や照明の製作を住民と共に行う。また、地域

クラシック島根 C C

の特性を活かした体験プログラムなど魅力的なメニューを地域住民とともに検討した。

湯村温泉

2009年∼入間交流促進施設 （旧入間小学校） 龍頭が滝

菅谷たたら

旧掛合町

（２）塩田小学校活用提案作成

田辺家土蔵群

2011 年３月に閉校を迎えた旧塩田小学校（大東町塩田）を取り扱う。早稲田大学古谷研究室が塩田小学校の校舎

入間公民館

活用に関する提案を行うとともに、実際に学校校舎と学校近隣の塩田交流センターを使ったイベントを開催した。

2009年∼オーベルジュ雲南

鉄の歴史博物館

旧吉田町 吉田小学校民谷分校

これらの活動を通し、塩田地区内外の住民に閉校後の校舎活用に関心を持って頂き、今後の地域での検討をより一 N

層促進した。

0m

2.5km

5km

10km

早稲田大学古谷研究室の雲南市内の取り組み

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事業委託の概要と経緯

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事業日程

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本事業では、のべ 5 回にわたる現地雲南市内での調査・ワークショップを行った。また、断続的に早稲

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田大学学内において提案作成、製作、類似事例の視察等行った。 一方で、本事業には早稲田大学以外にも中国地方の 4 つの大学・高専からワークショップへの参加を頂 いた。3. 廃材活用ワークショップ 2010.08.11-08.15 では広島女学院大学 5 人、近畿大学 1 人、呉高専 1 人計 7 人の学生に参加頂いた。5. セルフビルドワークショップ 2011.03.31-04.03 では、広島女学院大学

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2 人、近畿大学 5 人、島根大学 7 人、合計 14 人の学生の参加を頂いた。事業を通して、学生のネットワー

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クはより活発化し、今後の雲南市の活動において有益な成果であると考えられる。

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2011.04.03 入間小学校セルフビルドワークショップにて （早稲田大学、近畿大学、広島女学院大学）

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

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事業日程

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第一章 入間小学校活用に関する提案

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１章 入間小学校活用計画

1-1 入間小学校改修計画の経緯 早稲田大学古谷誠章研究室は雲南市にある遊休施設の利用可能性調査の一環として、2009年度、今回の事業の 基本設計段階における設計協力の依頼を受けました。地元の方々からは日常の交流の場に加え、里帰りや若者の 活動のための場が要求されており、それらの意見を落とし込んだ入間交流促進センターの提案を行いました。 2010年度、本研究室は、地元島根県を中心に活動させている、今回実施設計していただきた藤原建築設計事務 所の方たちとともに、一部分共同で設計作業を進めさせていただきました。 同時に、設計作業だけでなく、家具・照明などを地元の方や近隣の大学生などとともセルフビルドワークショッ プを行い、つくっていきました。これは交流促進センターとして機能していくための、より多くの方にかかわっ てもらうことも目的としています。そして、多くの方の尽力により2010年12月入間交流促進センターは竣工い たしました。 今後も本研究室は、この入間地区に根ずく入間促進交流センターを、地元の方々の生活の質の向上やより幸せ に暮らせるのに一役買うものにするため、お役にたてるよう努めて参ります。今後もご支援ご協力を賜りますよ うよろしくお願い申し上げます。

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入間小学校改修計画の経緯

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1-2 旧入間小学校について 1-2-1 入間地区周辺環境

1-2-2 旧入間小学校校舎

山に囲まれたグラウンド

商店街

校舎裏に広がる田んぼ

地域資源活用総合交流促進施設整備事業

事業内容

改修前状態

事業名：地域資源活用総合交流促進施設整備事業

・構造：木造（一部２階建） 何度か増築された部分有り。最終増築年

規模：総工事費・備品類合わせて1億１千万円

が1981年建築基準法施行令改正（新耐震）以前のため、「集会所」と して確認申請する前に既存不適格に該当するか確認する必要あり。

斐伊

概要：農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を 川

国から受け、廃校を地域の交流施設へと改修する

・設備：ランチルームと保健室と図書室に冷暖房完備。

。現在の雲南市掛谷町のコミュニティ拠点施設の

国道

45 号 線

老朽化と保育所及び小学校の統合に伴い、新たな

・外装：メンテナンスされておらず、部分的に補修の必要あり。一部

地域活動拠点を整備することを目的とする。

屋根の瓦が起伏している部分あり。 ・外構：山と田んぼに囲まれ、グラウンドでは夏祭りや運動会などの

基本情報

イベントが行われている。

住所: 島根県雲南市掛谷町入間４９９１ 電話番号： 築年数：60年 敷地面積： 建築延床面積：860.95m2 構造：木造（一部2階建） 管理： 機能：以前小学校

・利用状況：家庭課室、ランチルーム、体育館はイベントの際住民に

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よって頻繁に利用されている。また、早稲田大学古谷研究室でもWSの 場として2009年夏に数日滞在させて頂いた

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旧入間小学校について/入間地区周辺環境

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7

⑫

⑭

⑬

⑤ ①

⑨

⑧ ⑪

⑩

⑦ 印刷室

③

②

④

⑥ 1F

2F

①②③教室

④図工室

⑤図書室

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⑥音楽室

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⑩

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⑦理科室

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室

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健

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⑭

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放

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旧入間小学校について/旧入間小学校校舎

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入間小学校改修計画

1-3-1 入間小学校改修計画概要 倉庫

計画コンセプト

トイレ 小会議室

倉庫

シャワー ルーム

事務室

8

10

休憩室

教室

「縁側が多くの場所をつなぎ、人の輪をつくる」

体験厨房

デッキ

2

厨房

3 階段下 展示室

9

ダイニング ホール

6

5

玄関

休憩室

4

研修室

2008年に廃校になった旧入間小学校を耐震改修し、集会所へと再生する。

7

リネン室

1 撤去する壁

築60年になる木造瓦葺き屋根の校舎を活かし最小限の工事にとどめ、 校舎を囲むような「縁側」を新たに設置 する。 縁側が大きく広がったデッキには厨房が併設され、雲南の食という魅力を取り込んだ体験教室やタバコの時間 を愉しめる場所となる。 縁側により、 どこの部屋からでも出入りできる 「どこでも玄関」が実現でき、地域と施設の距離感を近づけると同

新規壁

ワークスペース

新規の床

時に、祭のような外部で行われる行事の舞台としても利用できる。

2F平面図 Scale： 1/400

1F平面図 Scale： 1/400

【室同士をゆるやかにつなぐ本棚壁】

【地域への玄関となる縁側】 改修を耐震と最小限の 工事にとどめ、「縁側 」という日本古来の団 欒の場を校舎を取り囲 むように配置する。こ の「縁側」は校舎と周 辺の自然、また用途の 違う各部屋同士を繋ぐ と同時に、どこからで も部屋に上がれる玄関 1 となる。

帰省した家族の拠点となる休憩室

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

全体を見渡せる開放的な事務室

6 気軽に入れる庭と近い厨房

9

10 地元の食材を使い料理する体験厨房

祭りや神楽・コンサートが行われるデッキ

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5 階段下の落ち着く展示室

8

7 寄贈された本を縁側に座って読む

2

4

3 昔の学校としての姿が残る既存教室

構 造 補 強 を 兼 ね た ダイニン グと 厨 房 の 間 にある 棚に は 、地 元 の 人 々が 持 ち寄った ものが 陳 列され、地域の情 報 館となる。視線の抜ける壁は ダイニングと厨房 をひとつ な がりの 開 放感をもった場所と なる。

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入間小学校改修計画概要

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1-3-2 入間小学校改修計画概要2 体育館 田んぼ

倉庫

倉庫

WC WC WC

会議室（小）

事務室

シャワールーム

体験厨房

研修室

デッキ 見せる厨房

駐車場

ダイニング

ホール

研修室

グラウンド 準備室

ワークスペース （既存教室）

2009.11.17

2009.12.13

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2009.12.31

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入間小学校改修計画概要2

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1-3-3 竣工写真

２０１０．１２．１２

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竣工写真

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1-4-1 2010年度活動概要

1-4 2010年度活動

2010 .04 05 06

６月

■入間交流促進センター着工

７月

■外装内装素材選定

８月

■インテリアセルフビルドワークショップ

■一部実施設計

07 08

09

１１月 ■ダイニング / ランプシェードをつくる

10

照明に入間の「個性」をあたえる

11 12 2011 .01

１２月 ■入間交流促進センター竣工 ３月末につくろうと考えているもの（米子高専・広島女学院生等も呼ぶ） ■透ける棚

■雪見障子

■階段下家具

■玄関照明

■サイン計画

02 03 ４月以降 ■パンフレット

■ホームページ

■外構

■ソフト面 入間交流センターが 入間だけではないさらに広域の中 核・拠点になるような仕掛け等

■衣装･ｱﾒﾆﾃｨ

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2010年度活動概要

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1-4-2 インテリアデザイン 玄関／照明

1-4-2 インテリアデザイン／玄関／照明 2010年８月開催の入間セルフビルドワークショップにて出た案が実現化。昔給食の食器として使われ ていた金属製のお椀が、シェードというものに形を変え、玄関に飾られることとなった。昔小学校とし ての姿を生まれ変わった入間交流促進センターにおいても、時代の壁を超え、感じ取ることができる。

給食飾器

懐かしい鉄の食器を集めてランプシェードに

ネジで接続

電球

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インテリアデザイン／玄関／照明

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1-4-3 インテリアデザイン（通年） ダイニングルーム：照明

ダイニング 吊り下げタイプ

セルフビルド

階段下展示室 行燈タイプ

3-2 インテリアデザイン

ダイニングルーム：照明

2010年11月27日、入間交流センターのダイニングと階段下展示室につる す照明のセルフビルドW.S.を行いまいた。この和紙から浮き出るモミジやイ チョウは、地元の掛合町の保育園児と先生方が拾ってくれ、押し花にしてく れたものです。そして、照明のフレームは事前に東京で古谷研が作り上げ、 その掛合の子供たちがつくった押し花を入間の大人たちがフレームに張りつ けて仕上げてくれました。つまり一つ一つのシェードに入間のいろんな色が 入れられたものになり、市販品とは一味違う思い出深いものになっています

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

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インテリアデザイン ダイニングルーム：照明

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4 側面の接着

ランプシェード作成マニュアル

下部フレームにワイヤーをロックでゆるく固定 し、側面となるポリプロピレンをフレームに接

■ 概要 セルフビルドの一環として、入間交流施設完成後 に実際に利用される照明のシェードを作ります。 照明の基本となる型枠や材料などを用意して、原 型を古谷研究室の学生が作成し、そこから地元住 民の方にシェードの装飾部分を自由に作ってもら ああああああ

着剤で貼付けていきます（pic.13）。その際に、 ゆるく固定していたロックを、ワイヤーがしっ

pic.13

pic.14

かり張るように固定します。（pic.14）完成後の イメージはpic.15のようになります。 次に、ポプロピレンの四隅に両面テープを貼り pic.15

ます。（pic.16）和紙を接着する際に用います。 pic.16

１ 材料の確認

ペンチ

シェードを作るにあたって右記のもの（pic.1）

（4.5 セルフビルドによる装飾）

カッター

ステンレスワイヤー

5に移る前に、ポリプロピレンと和紙の間に落

が必要になります。材料には限りがあるのでで

ち葉や竹ひご、絵などを挿入することで照明に

きるだけ無駄遣いしないようにしましょう。

新たな彩りを加えることができます。

（この他に、材料を貼付けるためのボンドや、

フレーム (φ3mm)200×200mm×２

スプレーのりもご準備ください）

pic17,pic.18はその完成イメージの１つです。

和紙

キャッチ（φ100mm）

（竹ひご）

ロック ×14 ポリプロピレン

pic.1 定規

カッターマット

pic.17

pic.18

pic.19

pic.20

pic.21

pic.22

pic.23

pic.24

pic.25

pic.26

5 和紙の接着

２ 材料の切り出し

1で切り取った和紙（430×830）の裏側にス

シェードの側面に巻くポリプロピレン(400×800 幅 30mm

）と、それに貼付ける和紙（430×830）をカッ

プレーのりを吹きかけ（pic.19）、４隅の両

トします。（pic.2）ポリプロピレンは四辺に折り

面テープと共に本体に巻き付けます。余った

曲げることができるように、200mmごとに薄く

のりしろ部分は手でちぎり（pic.20）、水で

切り欠きます（pic.3）。また、シェード下部に貼

pic.2

pic.3

pic.4

濡らして手でなじませます（pic.21）。本体

付ける幅30mmのパーツ（200×200）をポリプ

上部ののりしろは裏側へ巻き込ませ（pic.22

ロピレンと和紙を貼り合わせて作ります。（pic.4

）、本体下部ののりしろはpic.4のパーツと接

）フレームは一辺が200mmになるようにペンチ

着材で結合させます（pic.24）。

で折り曲げ（pic.5）、後で私用する落下防止ワイ ヤーをつなげるためのリングを挿入し（pic.6）、 端部を接着剤でつなげます（pic.7）。

pic.5

pic.6

pic.7

5 落下防止ワイヤーの装着 万が一キャッチが落下した時に、シェードの落

3 フレームとキャッチの固定

下を防止するため、電球コードとシェードをつ

キャッチにワイヤー（約600mm）を端部から約

なぐワイヤーを装着します（pic.25）。pic.6で

400mmの位置においてペンチでロックを潰し、

挿入したリングとつなぐように、両端を輪状に

固定します。（左右上下４カ所）（pic.8）そのロ ックの位置から上部に255mm、下部へ153mmの

ロック固定のしるし pic.8

pic.9

ロックで固定し、接続させます。（pic.26）

pic.10

位置にペンで印をつけます（pic.9）。この位置が

6 完成！

上下フレームに固定するワイヤーのロックの位置

細部をきれいに整え、電球を接着したら完成で

になります。次に上部フレームにワイヤーをしる

す！夜の明かりを楽しみましょう！

しの位置で固定し（pic.10）、余ったワイヤーの 部分は裁ち落とします（pic.11）。 ここまで完成するとpic.12のようになります。

pic.11

pic.12

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

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インテリアデザイン ダイニングルーム：照明

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1-4-4 インテリアデザイン／ダイニングルーム／透ける壁 ダイニングとリビングを緩やかに仕切る透ける壁。威圧的だった真ん中にある柱とブレースと同化さ

厨房側 135

せ計画し、本や照明という機能を付け加えた。その棚のいくつかには照明が施され、暖かい光が２つの 諸室にやわらかい雰囲気をつくりだす。

平面図

ダイニング側

135

2999.7

135

板材の現状・入間交流センターにて保管 ⦢ᮞ

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㻛ᮇ 㻚ᮇ

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135

922.5

207

448.5

20207 20 20 448.5

276

2000

448.5

138 207 20 20207

207 20 448.5

2000

20

135

922.5

2000

構造 / 竣工済み

立面図

立面図

400

265 135

■stage 1

207

平面図 直感蛍光灯 昼光色

ソケット

135

135

ダボ棚とする@200㎜

20

20

2678

3000

赤色はFIX

ポリプロピレン2ｍｍ+和紙を両面に張る

135

135

922.5

207

448.5

20207 20 20 448.5

276

207

448.5

138 207 20 20207

207 20 448.5

20

922.5 400

2000

20

2000

2000

6000

■stage ２ ①

②

⑰ ③

24

④ ⑤

⑥

⑦

⑱

⑧

⑨

⑩

⑪ ⑫

27

⑬

⑭

立面図

立面図

20

⑯

棚 /@?

24

⑮

27

31 30 28

22

37

33

3000

2460

22 25

34

29

平面図 34

23

23 37

32

23

265 135

35

25

ポリカ2ｍｍ+和紙を両面に張る

23

135

135

36

20

22 26

30

22

22

28

⑲

⑳

3000

36

31

2460

22

20

33

33 26

21

■stage ３

赤の材は未購入 135

922.5

207

448.5

20207 20 20 448.5

400

22

276

207

448.5

138 207 20 20207

207 20 448.5

20

照明 / セルフビルド 配線

922.5

ソケット

赤の下の横材は未購入

2000

2000

135

2000

922.5

207

2000

448.5

20207 20 20 448.5

276

207

床から引く

6000

448.5

138 207 20 20207

2000

207 20 448.5

20

922.5

400

2000

6000

直感蛍光灯

立面図

立面図

柱・ブレース

立面図

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

インテリアデザイン／ダイニングルーム／透ける壁

SCALE

NUMBER

PAGE

1-4-4

16

棚ダボが当たる部分にくぼみを作る

28

24

ルータービット直径10ミリ、深さ5 ミリ

10ｍｍ

10ｍｍ 10ｍｍ

22

40 320

40 320

40 185 40

400ｍｍ

265ｍｍ 20ｍｍ

40

400ｍｍ

40

448.5 448.5

□横材

207

29 20ｍｍ 10ｍｍ

23

10ｍｍ

25

10ｍｍ

265ｍｍ

225ｍｍ 360ｍｍ 360ｍｍ

ポリプロピレン2ｍｍ+和紙をはめ込む溝 トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

902 . 5

⑯

⑰

448.5

902 . 5

⑱

20ｍｍ

400ｍｍ

400ｍｍ

448.5 207

1825 400ｍｍ

400ｍｍ 20ｍｍ

ポリプロピレン2ｍｍ+和紙をはめ込む溝

265ｍｍ

10ｍｍ

10ｍｍ

27

20ｍｍ 10ｍｍ 225ｍｍ 207 20

448.5

207

20 207 448.5

20 276 2020720

448.5

20

40 320

40 320

448.5

207 20

10ｍｍ

10ｍｍ

20ｍｍ

10ｍｍ

20ｍｍ

30

トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

26

40 185 40

400ｍｍ

40

400ｍｍ

20ｍｍ

265ｍｍ

40

138 207 20 20

448.5

448.5 ポリプロピレン2ｍｍ+和紙をはめ込む溝

雇い核（やといざね）はぎ はめ込む薄板はベニヤで トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅5ｍｍ位 深さ10ｍｍ位

トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

207

31

35

33

36

10ｍｍ 10ｍｍ

10ｍｍ 10ｍｍ

40 185 40

40 185 40

265ｍｍ 265ｍｍ

225ｍｍ

265ｍｍ

225ｍｍ

265ｍｍ 207

138 448.5

雇い核（やといざね）はぎ はめ込む薄板はベニヤで トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅5ｍｍ位 深さ10ｍｍ位

37

ポリプロピレン2ｍｍ+和紙をはめ込む溝

ポリプロピレン2ｍｍ+和紙をはめ込む溝

トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

10ｍｍ

⑲

276

⑳

21 10ｍｍ

20ｍｍ

32

トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅3ｍｍ位 深さ5ｍｍ位

10ｍｍ

20ｍｍ

20ｍｍ

20ｍｍ

20ｍｍ

20ｍｍ 448.5 207 20

448.5

20 276 2020720

448.5

138 207 20 20

265ｍｍ

138

265ｍｍ

225ｍｍ

265ｍｍ

207 207

20 207

20

207 20

448.5 276

902 . 5

902 . 5 1825

150ｍｍ

40 185 40

10ｍｍ

225ｍｍ

225ｍｍ

360ｍｍ

34 10ｍｍ

400ｍｍ 150ｍｍ

電線をはわす用の溝 トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅10ｍｍ位 深さ10ｍｍ位

38 265ｍｍ

150ｍｍ

400ｍｍ

10ｍｍ 40 185 40

径12ｍｍ位 電線をはわす用の溝 トリマーor 電ノコで溝を掘る 幅10ｍｍ位 深さ10ｍｍ位

265ｍｍ 20ｍｍ 207

電線を通す穴を開ける/貫通

39

20ｍｍ 10ｍｍ

265ｍｍ

225ｍｍ

207

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

インテリアデザイン／ダイニングルーム／透ける壁

SCALE

NUMBER

PAGE

1-4-4

17

3-1 インテリアデザイン（通年） ダイニングルーム：照明

1-4-5 インテリアデザイン／階段下展示室／照明 2010年11月27日、入間交流センターのダイニングと階段下展示室につるす照明のセルフビルドW.S.を行いまいた 。この和紙から浮き出るモミジやイチョウは、地元の掛合町の保育園児と先生方が拾ってくれ、押し花にしてくれた ものです。階段下空間には、ダイニングでつくった吊り下げのシェードを応用して、置き型のシェードにしました。 照明を45度振らして少し離しておくことで、壁にかわった模様をつくだします。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

インテリアデザイン／階段下展示室／照明

SCALE

NUMBER

PAGE

1-4-5

18

1-4-6 インテリアデザイン／階段下展示室／小上がり 小さい空間でありながら、展示物をゆったりと鑑賞でき

［階段下展示室の照明計画について］

る空間をつくる 階段下展示室は場所によって天井高が異なる。一番低い ・ 小上がりの空間・・・ゆったりと鑑賞する事ができ、

ところで2100mm程度しか無いため、電球を直接見せるの

他の部屋との差異化をはかる事が出来る

ではなく間接的に光を確保している。また、展示室の天井

・ 外部としての内部・・・テラスというグレーな空間が

の角を突き合わせない事で、デティールを納まりや自然な

この小学校のコンセプトであり、階段下の空間に関し

採光の取り方を目指した。

ても、半屋外のような空間作りを目指している

［階段下展示室の設計について］ １．階段下展示室のほとんどを小上がりにするプラン。階 段下にゆったりとした空間を作る事ができ、鑑賞に適 している。但し、通過交通の際に一度必ず小上がりに

上がる必要がある。 ２．展示室の隅を移動空間とし、通過交通をしやすくした プラン。座ってゆっくりと眺めるスペースは減るが、 展示室に入りやすくなる。移動空間に玉砂利を使用す る事で、他の空間との差異化をはかり、半屋外のよう な空間をつくる事が出来る ３．２の移動空間に木材を使用したパターン。他空間との シームレスな空間のつながりを確保できる。移動空間 として適したプラン。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

インテリアデザイン／階段下展示室／小上がり

SCALE

NUMBER

1-4-6

PAGE

19

「家具リョウシカ」 ダボ等で壁に固定した作りつけのボックスとと可動のボックスを積み上げる。固定していない可動のボックス は、こあがりに持っていけば、テーブル代わりとして使うことができる。また、玄関に持っていけば、下駄箱 に、本棚にと汎用性のあるデザインになっています。

□廃材の概要

240

入間小学校の備品などからでた廃材を利用し、新たな家具としてよみがえらせます。

scale 1/50

□家具リョウシカ詳細図面 基本きれいな板材から使用し、全部で9つ作る。板厚がそれぞれ違うので、それも考慮しながら縦･横の長さが それぞれ360ｍｍnになるようにする。奥行きは、ばらばらでＯＫ 素材の持つ奥行きで 360 1000

雇い核（やといざね）はぎ はめ込む薄板はベニヤで

360

2600

700

トリマー or 電ノコで溝を掘る 幅 5ｍｍ位 深さ 10ｍｍ位

10ｍｍ

elevation 1/50

320ｍｍ

360ｍｍ

２

ねじ込み式の棚ダボの穴 インパクトドライバーで溝を掘る ８φ 深さ 15ｍｍ位

640

360ｍｍ

320ｍｍ

plan 1/50

360ｍｍ

２

320ｍｍ

「家具リョーシカ案」 2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

インテリアデザイン／階段下展示室／家具リョーシカ

SCALE

NUMBER

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1-4-7

20

1-4-7 インテリアデザイン／階段下展示室／家具リョーシカ □つくりかた １

「家具リョーシカ案」 適当な用途を部材の長さから算定 し、用途を意識しながら適当な長さ に切断 固定する壁棚は全辺 370mm にな るように切断。

作りつけのボックス ( 白 )−ダボ等で壁に固定 と可動のボックス ( 木の色 ) を積み上げる

汎用性あり

切断断面は塗装する

壁に取り付ける

組み立てる

こあがりに持っていけば、テーブル代わり 電ノコにて切断 切断断面はニス塗装

コメント おけるものが少ない ただ拡張性はあるし、住民が作りたしていっても デザインに統一性は保てる 学生らしさある 一番可能性があるではないか

２

杉板を利用した案

3

障子を用いた堤案

ビスケット 又は べニヤ薄板

4

理科室の棚そのまま使う案

トリマー使用

雇い核（やといざね）で「はぐ」際の溝切り

横溝ビットの使用例。

ですが、トリマーには「横溝ビット」という

写真のようなイメージで、安全かつ早く木

雇い核（やといざね）はぎ

便利なビットがあります。

口に溝を切ることができます。

接合材の中央に溝を切り、そこに薄板をは

横溝ビットは溝幅・深さが決まっています

め込んでボンドで圧着させる手法です。

ので、あらかじめそれにあった合板を、ホー

障子・ふすまの見え隠れを表

そこにあるものを気づける程

ムセンターで雇い核（やといざね）用とし

物をフックなどを用いて飾っ

皮として表現し、

度に加工した案

て入手しておくとよいでしょう。 溝が切れたら、木工用ボンドを塗り、雇い

はめ込む薄板はベニヤで良いでしょう。も

たり、その大きさによって展

重さに耐える棚部は、別に障

核（やといざね）または、ビスケットを入

しくはビスケット。

示棚をレイアウトできる

子・ふすまにそって作る

れ込んで接合、圧着すれば完成です。

棚板をつけたり、大きな展示

コメント □利点 施工簡単 縦に設置された杉材を利用して 自由な展示を可能にする

□欠点 ちょっとしたものしか飾れない

コメント

かなりの強度が見込めます。

コメント

□利点 多くのものを置ける

□利点 昔の棚の姿を思い出しやすい

ダボ穴が開いたら両側

比較的小さいものを 展示するのに適している

多くのものを置ける

ダボを差し込んでプラ

もともとそこにあった棚なの で、一番違和感はない 奥行きがあるので、大きいものを 展示するのに適している

みます。

□欠点 加工多い

に木工用ボンドを塗り、 モデルみたいにはめこ 当て木をして金づちで 叩くとしっかり入りま す。 インパクトドライバー使用

□欠点 幅広などで空間が狭く感じる

あとはボンドが乾くま まずは、ビスを打つ位置にあらかじめ適当

ここではビスを使わないで材を接合する「ダ

ダボ継ぎで難しいのが、ダボ穴の位置です。

な深さの穴を開けます（貫通はさせない）。

ボ継ぎ」という技法を紹介します。

接合する材同士、同じ位置にダボ穴がないと、

写真は、インパクトドライバー用のストッ

仕組みは簡単、接合する材の双方にダボ錐

なかなか苦労をするところですが、オススメ

パー付「ダボ錐」です。

で穴を掘っておき、それぞれにダボを差し

便利グッズが写真の「マーキングポンチ」と

簡単に言えば、ストッパー付のドリル、で

込んで繋げる、ということです。

いわれるもの。

きちんと入りません。

材料の端を切らないとダメ 窮屈な感じはうけるが、 奥行きがあるのでいける

すね。

本類はダイニングにここには飾り棚として貴重な文献・写真を展示しようとする場合、1案がいい。１・２

※圧着＝接合面を貼り 合わせるように押し付 けておくこと。「ハタガ ネ」や「クランプ」といっ

片方の材だけダボ穴を開けたら、そこにこの

コレを使えば深く穴を開けすぎることがな

それだけだと引っ張ると抜けてしまいます

マーキングポンチを差し込み（写真の左側の

いので便利です。

ので、木工用ボンドでも接着をします。

イメージ）、接合する予定の材を乗せてコン、

案はすこしのものを展示する向き。ただ1案は作り足していくことはでき、拡張性があります。３・４案は

と叩きます。

多くのものを展示する向き。３案は、比較的スケールの小さなもの向け。4案は、逆に大きなスケールのも

そうすると、きっちり対称の位置にポンチの

た道具を使って締め付 けるのが確実ですが、 接合面が水平になるよ

針でしるしが付くので、その位置でダボ穴を

の向けの棚になっています。結果、１案に決定。

開けてやれば OK。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

で圧着して完成です。

インテリアデザイン／階段下展示室／家具リョーシカ

SCALE

NUMBER

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1-4-7

21

1-4-8 インテリアデザイン／階段下展示室／雪見障子 ［作業工程］

雪見障子-廃材の障子を使った階段下窓のデザイン

1370

接合部ディテール

735

［蟻接ぎ］

一枚では幅が足りないため、 二枚重ね合わせる

階段下ブースの窓は、現在外の非常階段が見えており、階段下の落ち着いた雰囲

⇩

気からはかけ離れている。そこで、廃材の障子を使用し、雪見障子のようにな使 い方をできるような、取り外し可能で施行が容易な提案を行った。

廃材の障子を二枚継ぎ接ぎ、取り付け可能とする 二枚の障子を窓枠の中に取り付け、取り外し可能にする。全面開けたいときは二 枚とも外し、そばに立てかける。

懸念点：細い木枠で強度は保たれるか ⇒細い木枠を接合する際の方法は？

メリット：窓枠の中に設置するので、階段下の空間を広く使うことができる。 デメリット：障子を使わないときはそばに立てかけるので、邪魔になる場合があ る。

二枚の障子の重なった部分を切断する （貼ってある障子紙ははがす）

障子のサイズが窓枠と合わないので加工が必要。

引っかけ部分ディテール

必要材料リスト ・黒色塗料（木枠を塗るため）

・太めのネジ

・フック 3 個（左右と中央に取り付け）

・木材加工用道具

・レール用木材（木枠に取り付ける）

・廃材障子 2 枚

太めのネジ止め

⇩

拡大 木枠

+

レール （木材、手で加工）

+

障子

⇩

1102

障子同士を接合し、新しい障子紙を貼る

⇩

木枠

1802 障子

1102

フック （スチール、既製品購入）

215

（断面） 完成イメージ

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

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早稲田大学古谷誠章研究室

SCALE

インテリアデザイン／階段下展示室／雪見障子

NUMBER

1-4-8

PAGE

22

1-4-9 インテリアデザイン／サイン計画 ①

Ｄ

②

③

Ｃ

Ａ

④

⑥

⑤

■設置計画

旧室札利用

⑦

１Ｆ ①音楽室(ワークスペース)※１

⑧

②図書室(体験工房(１))

Ｂ

③１・２年教室(体験工房(２))※２ ④理科室(厨房) ⑤職員室(ダイニング) ⑥校長室(小会議室)※２

⑨

⑦保健室(事務室)

■作成物

⑧新規名称募集(ホール)※３

手作りの室札を吊るす腕 計１０個(旧室札利用)

⑨新規名称募集(体験厨房)※３

必要材料―木材(タモ材) 塗料(外装用を拝借) 接続用金具 ２Ｆ ⑩図工室(研修室)※１ ⑪５・6年教室(談話室)※２ ⑫３・4年教室(展示室)※２

395 320

30

45 ※１ 突き当たりに位置するため。 平面型を利用。 ※２ 状態がやや悪いため、 今後新規にする可能性あり。

30

地元の人の手作りを検討

110 80

⑩

⑪

※３ 地元の人に名称を募集し決定。

⑫

その後地元の人の手作りで札を作る。 現地点ではつけない。札の板は既製品利用

黒塗装

既製品利用 １Ｆ Ａ 男性・女性トイレ(１つに統合)

13

Ｂ 男性・女性シャワー室(１つに統合) ｃ 倉庫

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

SCALE

インテリアデザイン／サイン計画

NUMBER

1-4-9

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23

1-5 ワークショップ 1-5-1 廃材活用WS（2010.08.12∼15） 8/11∼8/14にかけて入間小学校改修計画における廃材活用ワークショップが行われました。古谷研究室５名、 広島女学院大学５名、近畿大学１名、米子高専１名が参加しました。 ＜入間廃材活用ワークショップの意義＞ ■背景と目的 入間小学校の改修の際に本来であれば捨ててしまうさまざまな種類の部材がでてきました。それらは小学校の 記憶の一部であり、これら廃材を改修後に活用できないかと考えました。たとえば、木造小学校ならではの「 竿縁天井」、各教室に飛び出た表札、傷だらけの窓枠や椅子等多くの種類があり、さまざまな活用方法が考え られます。今回のワークショップの目的は廃材を利用することによって、築45年の木造校舎に対する住民の愛 着を継承するデザインを検討することです。それとともに学生や地元住民と共にデザインを考えることで、学 生や地元住民が少しずつ建築に手を加えていくことで、改修の終了後も継続的に建築に関わり続けることがで きることを目指しております。 ■ WS概要 入間小学校改修計画で発生した廃材の利活用方法を考えます。現在、廃材を利用した下駄箱の計画があります が、施設内外に置けるインテリアとしてより多くの活用方法を考えたいです。それはインテリア単体だけでな く、それらを通して施設自体の活用方法も提案できるでしょう。改修デザインのポイントである縁側や透ける 壁等の連携や玄関部分の空間活用へも発展も求めれられます。実際に入間小学校の現場に赴き、廃材を確認し 内部を見学してから利用方法を検討してもらい、最終的には入間地区夏祭りに合わせて成果物を地元の人に発 表し、地元の人と今後の活用方法を考える機会を設けました。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

SCALE

廃材活用WS（2010.08.12∼15）

NUMBER

PAGE

1-5-1

24

A 班サイン計画 02

思い出サイン案

□Ａチーム提案内容

校舎が学校として使われていた当時の 教室名をロゴとして表し 校舎が学校であった当時の面影を 訪れた人々に伝える

A 班 サ イン 計 画 0 1 before

after

ダイニ ン グ for dinning

理科室

厨 房 KITCHEN

保健室

事 務 室 OFFICE

図書室

体 験 工 房 ATLIER

調理室

体 験 厨 房 OPEN KITCHEN

音楽室

ワークスペース WORK SPACE

シャワー 室

ランチルーム

ホール HALL

記 憶 / こど も た ち が 駆 け ず り 回 っ た 廊 下 誘 導 / 床 面 を 利 用した 誘 導 計 画

校長室

あしあと床 面 サ イン 案

教室

図工室

小会議室 MEETING ROOM 休憩室 REST ROOM 研修室 STUDY ROOM 階 段 下 展 示 室 G A R E L L Y

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 早稲田大学古谷誠章研究室

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

SCALE

廃材活用WS（2010.08.12∼15）

NUMBER

PAGE

1-5-1

2

2010.８.14 入間ＷＳ最終講評 グループＡ

A 班サイン計画 03

入間WS最終講評 8月15日＠入間交流センター

グループA サイン計画について２案 玄関周りについての２案を提案します。 入間小学校は長い歴史の中でお年寄りも子供も共有している場所。過去と現在をつなぐ役割を果たしていたの ではないか。 サイン計画 いかに小学校の空間を共有できるか。 ①サインの昔の室名から考えたロゴ ②床面のサイン計画 足跡をモチーフにした誘導計画 ③玄関まわり１ 既存の額縁を利用した展示台 入間小にことっている写真や小物の展示 たくさんの額縁を 壁に 照明 展示ボックス 今後展示可能な空白の展示ボックス 人と人とのコミュニケーションのツール ④玄関まわり２ 今と昔をつなぐ棚 収納スペース 使用頻度の高い収納 縁側と玄関の関係性 理科室で使 われていた棚、既成の窓枠 新材で格子状の窓枠 椅子としての機能を付加 思い出の棚 照明としても機能 450グリッドの格子に廃材を入れ込む。置き酒。人が集まるとともに収納が増えていく。今と昔のものが混 在。 古谷／額縁は現在とってある額縁は何枚くらい？ ―A. たくさんあります 内容物によって厚みを変えるとは？―Ａ. 新しい板材を組み合わせる。 掲示作品は玄関に限らなくてもいいのでは？古いものだけでなく意識的に新しいものを展示。これから先創ら れる思い出を追加されていく額縁ですと言えばいい。全体に展示する何かストーリがほしい。季節ごとに展示 するとか。場所に応じたテーマ設定があるとよい。 棚の古材はどこ？内部の木製の建具は改修後に同じ場所に使われるのではない？―A. 理科室の棚の扉 元の鞘に収まらない奴を使うのか。アイディアとしては廊下に展開可能な展示。芯の部分を新調する。照明は 天井の照明をやめるのか？棚をつかって演出的な照明計画。 謎掛けのようにして、その教室毎で行われていた昔の写真を展示するのがいいのじゃないか ＋その追加 縁側空間に関して 小学校のイメージと新たなセンターとしてのイメージを共有させる。 学校からこのような施設に代わることで、元々小学校にはなかった縁側空間（どこからでも内部に入ってこれ る）をとりいれた。それが大きなテーマとしてあった。玄関だけではなく、この縁側空間からどこからでも気 軽に入って来れる物を作ることは出来ないか？ サインに関して はっきりとした目的空間にはならない気がする 品川氏(実施設計） 現実化 玄関そのままのイメージを取り払って考えていくことで楽しさ 実際のものとして実現していくことの難しさ A班 見てもらえるような壁になるのは魅力的 次のところへ展開していく必要性 飾ってると溜まり場になる。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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廃材活用WS（2010.08.12∼15）

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給食飾器

懐かしい鉄の食器を集めてランプシェードに

□Ｂチーム提案内容 記憶のかけらの集積 小学校の時の記憶とはほんの些細なきっかけで甦る。 小学校のとき誰もが手にとっていた小さな道具を集め 別の機能に転用した。 元の材はほとんど加工せずシンプルに組み合わせるだけで提案を行う。

６個の組み合わせ

3個の組み合わせ

ネジで接続

電球

ダイニングの証明計画

飯合炊飯灯 バケツリレー ピラミッド

小学校のバケツを通して 人と人とを結び続ける

遠足で使った飯盒炊飯ジャーをサイン照明にする。 入間小学校には15個あった。 これに文字の穴をあけ、中に光源を入れて行灯のようにつるす。

各部屋のサインに

スリッパ置き場や掲示板などさまざまな収納スペース

半分に切る

両サイドからコミュニケーションが取れる。

互い違いに積み重ねる

入間小に残っていた写真

まちの情報交換の場

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寄り添う棚

2010.８.14 入間ＷＳ最終講評 グループＢ

グループB

小学校で使われていた机、椅子の天板をそのまま用いて お互いが寄り添うようにしてつながっている多用途の棚 真ん中の椅子は 靴を脱ぎ履きするときに座れ、 会話のき っかけを作る。

テーマ「記憶のかけらの集積」 古い物をシンプルにかけあわせ、４つ提案 １／バケツリレーピラミッド バケツを半分に切り、積み重ねて棚を作る。靴を入れたり、新聞雑誌をいれたり、地域の棚に なる様にした。 床は抜けており、両方から使える

長さを改変可能

まな板テーブル

入り口

450×1060

２給食食器 アルミ食器。昔の人が付けていった傷が感じられる物を考えた。 ６つの食器で構成され、玄関に子供なども手に取って食器だったいうことが感じられるような 高さに設置

1/100

用いた廃材

３寄添う棚 残っていた机類を組み合わせ、縁側などと組み合わせて、使用する。 雨の日は、靴をしまえたりする。

325×1820

４記憶の窓 入間の記憶が詰まった写真を廃材だった窓枠に貼付けていく。写真は随時更新されてゆく。記 憶の連続性と同時に、現在のことも分かる記憶の窓。

385×1600

５サイン計画 飯盒に教室の名前を刻み込む。入間の行事として多く飯盒炊爨が行われ、数も多く合ったので 、これを提案します。

325×1820

古谷／今有る材料を見つけてきて、何かの形で転用するのは面白い しかし、今でも使えるものをそのように使うのは１つのまだ問題。

記憶の窓

動態展示か固定的に展示する物と２通りある。だから、使われる料が少なくなった物について は、固定的に展示されるのもありかな

入間小学校にはたくさんの小学科時の写真がある。 それを教室の窓を額縁として展示を行う。 ｢記憶の窓｣は入間の人々の記憶の積み重ねである。

バケツが、ここまで切り刻まれるのは少し残念な感じがした。一方で、プランターとして使う などのそのままの形を残して活用する方法も有りますよね。 昔ながらの道具類は、現在も現役で使われているもの。そして、一方で形を変えて活用されて いるもの。両方見れるというのはいい。 写真は、そのまま展示すると退色しちゃうから、そこを考えなければ。例えば、スキャンして データとしてとっておいて、時間が経つと新たにすり直すとか。 足らない物は地域の廃材を集めることで、また交流が生まれる 品川氏 玄関の機能を残せるような大勢の人が入れるような工夫が必要 アルミの容器や、バケツ等の小さなものをうまく使おうとしているところが関心

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ひかるカウンター。 01/ ひかるカウンター lighting plan of counter □Ｃチーム提案内容

受付の窓だった開口。 今ではもう開く必要はなくなった 重ねられた4枚の格子とその格子の間に 仕込まれた照明。 ガラス

９９５

風のように思い出と懐かしさが吹き込んでくるような玄関にしたい・・・。

８５５

障子

上下に直感蛍光灯 ( 暖系色 )

mem em mor ory of ory o woo oody dy dy 03 m 01/ ひかるカウンター 0

lighting plan of counter

02/ 流れ込む靴箱 0

flluid shoes box

02 流れ込む靴箱 訪れる人々が玄関に入り込む動きを受け止め、

hting pl p an n of co oun unte er 01 ligght

04

内へ流すような靴箱。

03/ 木造の記憶 memor emor em o ia ial sigh planing0 ial

そこは玄関の包み込むようなクッションとしての memory of woody

役割を果たし、暖かく迎え入れる入間の顔となる 。 上を歩ける靴箱

04 / 思い出案内図 0

memorial sigh planing

照明

uid ui id sh sho oe o es box 02 ffllllllui

plan 1:50

靴箱 棚 照明

elevation 1:50

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2010.８.14 入間ＷＳ最終講評 グループC

グループC 広島女学院西上、永田 古谷研塚田、荻野 玄関は人を引き込む地域の玄関 今までの小学校のイメージ風とともに玄関に流れる4つの提案 ①4つの格子窓建具を活用カウンターを照明器具として活用。ダイニングのアクセントとして ②流れ込む靴箱ー玄関にあった靴箱の転用。そのまま靴箱ちして利用 ③宝探しのような、ワクワクするような展示。内へと暖かく迎え入れる入間の顔 ④天井―廃材のルーバーの利用。奥行きが人を引き込むような 思い出案内図 木製扉＋教室名プレート 新旧の対比が分かるような素材の選定 平面図とセットで展示する

木造の記憶 木材と光の暖かさで

03/ 木造の記憶 memory of woody

地域の玄関に

古谷／特に児童の手作りのプレートを気に入る 下駄箱の上を歩けるか強度的に心配

安らぎとやさしさをもたらす

・・

フック

ルーバーは3チームとも戻そうというつもりはない？ 材がどこからきたのか、昔どこで使われていたのかが誰も気づけないのでは意味がない。

光の散乱

天井に反射する光

・・

光 光

玄関とカウンターの間の窓は塞いでしまっても良いか？ 受付としての機能はいらないが、覗けても良いのではないか

ルーバーの廃材 スポットライト

ルーバーをとりはずし可能

サインは木が剥き出しで使いづらい 学校の雰囲気は残りづらい。 昔学校であった雰囲気を彷彿としたい 額縁に入った写真や、教室プレートなどを再配置することがこのワークショップの目的 機能性は上がるが、空間性は何でもない物になりがち 賑やかな小学校の雰囲気を再構築する

04 思い出案内図 sigh planing 昔の教室の名札と扉の案内板。

玄関の脇にボードとしてまとまってしまうことが良いのか？ 元の部屋にあるべきなのではないか 部屋名は変えなくても良いのでは？実際は改修後は音楽をやるのではないが、『音楽室』として呼び続け る。 不特定多数の人が大勢来ることは考えづらい。

教室に掲げられていた名札と 新旧で変わった部屋の名前を 対比的に表現することで 思い出を振り返る施設案内図を生みだす

01

ホール

02

ダイニング

03

厨房

04

体験厨房

05

事務室

06

小会議室

07

トイレ

障子

07 07 07 7 07

09

リネン室

10

ワークスペース

11

教室

12

研修室

05

04

08 02

01

各家庭の古い民具展示 昔からの地域の息づかいを感じる 生き生きとしたものが少しずつ展示していきたい。

08 12

宿泊室

06

今後継続的に展示等を現在進行形で使い続けるようなプログラムづくり 古いものが入間小学校以外の他の4校からも集めてくるのは有ありのなではないか。

11 03

08

法規的にも宿泊室とは言えないので、学校当時の教室名としても使うことは有効。 月影小学校しかり。オーベルジュの様に、 バケツも下がっていて植物が生えている。少しアーティスティックで遊び心のあるインテリア 建築はシックに、インテリアは遊び心を込めて

新プレート

09

■昔の教室の名札と扉を活用

10

01

品川氏 カウンターの照明がとって付けたような印象 透ける壁へと展開出来るような 透ける壁の子分のようなデザイン(透ける壁との呼応)

ホール

■新プレートを各部屋のサインに 施設案内図で用いた新プレートと同じものを、 各部屋のサインとして用い、入口に掲げる。

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4 付録 第２回意見交換会議事録 2010/12/12

■参加者： 地元（入間）の方々 掛谷総合センター 白築さん 古谷誠章研究室 （古谷＋学生２人）

2010/12/12 現場にて地元の方とつくるダイニングシェードづくりＷＳ・確認申請提出前直前検査後、旧入間 交流センターにて入間交流促進センター竣工後の古谷研の入間へのかかわりあいを説明させていただきました 。内容としては、パンフレット・ホームページづくりなどの入間交流促進センターのブランディング活動や入 間地区よりももっと外の人や場所とつなぐ広域でみたのソフト面での提案などです。そののち古谷誠章研究室 に入間コミュニティ・掛合総合センターの方たちから感謝状をいただきました。

4 付録

第２回意見交換会議事録 2010/12/12

第3回意見交換会議事録 2011/2/12 2月12日(土)雲南市から掛合総合センターの白築輝二氏はじめ7人の雲南市の方を迎え、2010年12月に竣工した 入間交流促進センターの報告会を早稲田大学にて開催致しました。小雪の舞う天候の中、OB・OG・現役のプ ロジェクトメンバー総勢28人の方に集まって頂きました。また、2009年のオーベルジュ雲南のワークショップ 『中山間地域で建築ができること』に参加してくれた当時米子高専の堀氏も参加してくれました

白築さんmtg議事録 2011/2/12 16:30∼ 参加者：白築氏 荻野 小堀 文責：荻野 □パンフレット 白築氏（掛合総合センター） ・広域マップについて 雲南マップは小さく掛合マップを大きくしてほしい 入間小に重心を置いてほしい 下の写真は良い 七夕祭りは関係ない 掛合を優先順位高めに 掛合マップを上にするとか 八重瀧がない！ 広域マップは手書きにする必要があるか？ ・施設紹介ページについて 照明の写真・説明はいらないのでは？→他のもの（透ける壁にかえる） 中から見せた庭の写真があった方がいい 模型写真で集っている写真が１枚でもほしい（→使い方を示す） スケッチの背景はいらないだろう ごちゃごちゃしてしまう 写真で現実感を出すのはいい データさえあれば雲南の方で印刷できる 東京でもいいし 写真が殺風景（人がいない） 入間の行事の写真は白築さんから送ってもらう（八重滝祭りなども含めて） 紙（→クリーム色っぽく） 最終的には言葉の言い回しが早稲田大学っぽくなってる

□セルフビルドWS 白築氏 雪見障子のデザインはどうしたものか・・・ なんとかして窓枠内に収められないか 前もって大工さんに頼んで、障子を中に収めるようにする 建具センター（コメリ）があるからそこで切ってもらおう 障子の紙を破って、枠を塗る（29 日）31日に障子はめる 窓枠内の内側サイドに引っかかるようにしておく ストッパーかレールかで障子を固定→ホームセンターで調べる 小堀（古谷研） 木材の加工→大東町のゆうゆうクラブ（さくらまつりの時お世話になった） 自分たちでやるならトリマーが必要 板材の運搬（入間→大東）は２トントラックで 木材加工の依頼は早めに（事前にどんな材料があるか確認） 材料、工具の調達 加工屋に問い合わせて料金を聞く 白築氏 組み立てのダボとか接着材は加工費に含まれるようにお願いした方がいい □サイン計画 ・サイン枠 金属じゃないといけないのか 木でできないのか？ 木であれば、ゆうゆうクラブで加工してもらう手もある １本の木の角棒でできそうな気がする

第3回意見交換会議事録 2011/2/12

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付録

意見交換会議事録

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ダイニングの棚と照明（通称『透ける壁』）

階段下の雪見障子

階段下展示室（夜の様子）

給食の食器を利用した玄関の照明

階段下棚『家具リョーシカ』

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昔の児童作品を用いたサイン計画

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3 月 31 日∼４月２日セルフビルド WS 製作物

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入間座談会議事録 ■各大学・活動報告 ・広島女学院大学・近畿大学 個人でのWS参加 HODC 広島出身の建築家による活動 オリンピックの開催で日本再生の第一歩 CitySwitchへの参加 卒業設計での地域活性 化 ・出雲建築フォーラム CItySwitch 2008年から活動 出雲の外の人間が刺激を与える インスタレーション 自転車を使ったまちづくり ・島根大学 材料プロセス工学科 松江市の商店街で和紙を使ったギャラリー、 ライトアップイベント 出雲民芸紙での紙すき体験 若者が使えるもの→iPodケース、名刺入れを提案 開府400年の松江を記念したモチーフの制作 ・古谷研月影プロジェクト 廃校再生→宿泊施設 山間部の高齢化が進む農村での田舎体験 10年かけた長いプロジェクト セルフビルド ４つの大学で関わる

■座談会議事録 それぞれの大学や地方で行われている活動をお互いに認識・報告する必要があると考え企画いたしました。 ・入間小改修計画についての感想 入間小改修を見て驚きと感動とわくわく感があった デザインに親しみが持てる 県外から訪れる人にも優しい施設

入間小学校お披露目会には約50名の方にご来場頂きました。

柱・階段など元の小学校が残っている部分があるのは嬉しい 懐かしい 昨年のワークショップで提案した照明が実際に作られていて嬉しい 実際に使ってもらえるようになったこと自体がすごく嬉しいこと

入間交流センターお披露目会

・雲南プロジェクトの今後について 島根大は周囲に他の大学がないため他大との関わりがあまりない

日時： ４月２日 （土）14:00∼15:00見学会

早稲田が毎回遠くから大人数で雲南にくるのは非効率的

15:00∼16:00パネルディスカッション

地元の大学が中心的な存在になるべき

16:00∼17:00座談会

・入間交流センターの今後について

場所： 入間交流センター（旧入間小学校）

庭がもっときれいになればいいと思う ものを作る以外にも何に使うか（イベントなど） を考えればいい

参加者：

サイン計画 室札がない部分をセルフビルドで作る→各室名を募集してみんなで決める

・建築系学生（広島女学院大2名・近畿大学理工学部大5名、島根大学7名）

施設があることよりも作って行くプロセスを共有することが重要 作り続ける継続性も必要 毎年新しいテーマがあれば続く

・江角俊則先生、亀谷清先生、高増佳子先生、設計事務所スタッフの方々 （9名）

小学校の時に使っていたネームプレートをそのまま使うことで地元住民の愛着が持てる

・雲南市役所の方々(3名)

入間小へのアクセスが分かりづらい 入ってくるときに分かるようなサイン 入間の巨人を置くと分かりやすいだろう 記憶の本棚に置き土産を置くようにするとまた来たくなるかもしれない

・早稲田大学古谷研究室(11名)、古谷教授

地元に赤の他人が来ることはない 何かの縁でくることになる ゆかりのある人が広がっていく

目的：

入間出身でここを離れた人たちが里帰り観光や結婚式などで来たらいい 古谷研の人はタイムカプセルのようなものを毎年埋めて行っているようなものだから頻繁に来る人もいる

・セルフビルドワークショップの最終日にお披露目会に併せて、参加大学それぞれの活動の情報交換。

夏祭りを十分楽しめる施設になってほしい

・入間小学校の今後の活用の方法について、分野横断する様々な参加者から広く意見を募る

地元出身者の同窓会名簿などを通して情報公開をし、誘導すると里帰りツアーなどができるのでは 丈比べで柱に刻むように訪問者が何か残していければいい

・アーバンデザイン部の出雲地方への広域化に向けた下地づくり

写真やビデオクリップのような動画が残せればいいかも かたちのあるものでもいいかもしれない 気に入った場所やものを写真に撮って残すとか

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2010.04.02(土) お披露目会

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1-5-4 パンフレット 入間交流促進センターは、入間地区の中心に位置し、この入間地域の防災拠点・交流の場となるだけでなく、さらに他の地域とつながる拠点としても働いてほしい。その点に着目し、外からやってくる人にと ってもわかりやすいように、パンフレットを制作しています。表紙→広域内容→入間交流センター内容というようページを開いていくと展開していきます

1

9

一畑電鉄大社線

一畑電鉄大社線

松江駅

入間小学校

龍頭ヶ滝

大東棚田

22

1 0

11

出雲空港

八重山神社

トロッコ列車

出雲大東駅

電鉄出雲市駅

3

11

木次乳業

12

入間交流促進センター

6 木次線 斐伊川堤防桜並木

食の杜

54 号線

9

オーベルジュ雲南

３14 号線

13

斐伊川堤防桜並木

13

竜頭ヶ滝

6

斐伊川堤防桜並木

食の杜

54 号線

ＨＩＳＴＯＲＹ 歴史

湯村温泉

5

12

山陰自動車道 大東七夕祭り

4

12

木次乳業

7

IRUMA comunity center

大東棚田

木次さくらまつり

4

山陰本線

7 山陰自動車道

出雲大東駅

電鉄出雲市駅

木次さくらまつり

4

山陰本線

11

出雲空港

湯村温泉

5

1892 年 8 月 1 日、入間・穴見の 2 カ村をもって公立小学校を起こした。 最初は仮校舎として第四大字区十九中 学区頓原小に属していましたが、翌年 1893 年に入間小学校となりました。そ して、多くの学生がここで学び育ちま した。2004 年 6 町村が合併し雲南市 ができました。その際、各町村にあっ た 5 つの小学校は新たな掛合小学校に

9 ３14 号線

広域

木次さくらまつり

5

昭和 昭 和 25 25 年新校舎竣工当時の写真 年新校舎 年新校舎竣 年新 年新校舎竣工 年 新校舎竣工 新 新校 校 校舎竣 校舎竣工 舎 工当時 当時の写真 当時 当時の写 時の写真 時の写真 の写 の写真

13 竜頭ヶ滝

15

15

2

オーベルジュ雲南

14

菅谷たたら

八重山神社

2 焼き鯖

15

入間交流センター ＩＲＵＭＡ Ｃｏｍｍｕｎｉｔｙ Ｃｅｎｔｅｒ

湯村温泉

ＥＶＥＮＴ 行事

入間地区では祭りなどの行事がよく行 われます。地域住民が中心となって行わ れるイベントに参加することは、入間を 知るためには最適な方法です。夏祭りは 本交流施設にて行われる為、８月中旬に はぜひ入間に足を運んでみてはいかがで しょうか。あああああああああああああ ああああああああああああああああああ

6

2 菅谷たたら

入間夏祭り 毎年8月14日

八重山神社

2 食の杜 八重滝祭り 毎年8月14日

7

入間交流センター ＩＲＵＭＡ Ｃｏｍｍｕｎｉｔｙ Ｃｅｎｔｅｒ

ＵＮＮＡＮ ＰＲＯＪＥＣＴ 早稲田大学 菅谷たたら

16 お問い合わせ TEL/FAX : ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

〈自動車〉

〈バス〉

〒＊＊＊−＊＊＊＊

＊＊＊＊ー＊＊＊＊ ＊＊＊＊ー＊＊＊＊ー

島根県雲南市掛合町入間 ４９９−１

＊＊＊＊から＊＊分 ＊＊＊＊から＊＊分 11. オーベルジュ雲南

古谷 誠章研究室

早稲田大学創造理工学部建築学専攻古谷 誠章研究室は雲南市の広域にわたってま ちづくり・設計活動を展開しており、本 改修計画もその一環で基本設計をさせて いただきました。入間地区の中心に位置 するこの小学校を交流を深める場所とし て、さらに遠くの人が来る入間地区の玄 関口「地域の玄関」として、そして、災

木次乳業

8 お問い合わせ TEL/FAX : ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

11. オーベルジュ雲南 11. オー オーベルジュ雲南 12. 奥出雲葡萄園 12. 奥出雲葡萄園 神楽

〈自動車〉

〒＊＊＊−＊＊＊＊

＊＊＊＊ー＊＊＊＊

島根県雲南市掛合町入間 ４９９−１

＊＊＊＊から＊＊分

11. オーベルジュ雲南

オーベルジュ雲南 11.11. オーベルジュ雲南 花田植え

現在、制作中につき、これはあくまでもイメージです。

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パンフレット

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IRUMA comunity center

2 5 6 4

1

1

3

2

5

4

全てが玄関となる縁側

小学校の面影残る教室

階段下の小さなギャラリー

緩やかに仕切るすける棚

サイン計画が昔をおもわせる

雲南の食の幸を楽める体験厨房

木のぬくもりを感じられる階段

外壁にはデッキ・縁側を張り巡らせる

2 階には学校当時から使われていた机や 黒板が残され、当時の面影を残してい ます。図書室に布団を並べての体験合 宿も楽しいでしょう。

階段下は交流センターで行われた様々な

家具や館内の照明シェードは早稲田大

家具や館内の照明シェードは早稲田大

地元で穫れた旬の素材を、その場で調

活動を展示するギャラリーとなっていま

学古谷研究室の学生が地元の方々と共

学古谷研究室の学生が地元の方々と共

理して味わいましょう。BBQ にも最適

す。落ち着く和テイストの小部屋は地元

に手作りで製作を行っています。

に手作りで製作を行っています。

な空間です。

ことで、どこからでも気軽に入って来 れる空間を演出しています。縁側に腰 掛けながら、庭と池を眺めながら夕涼

6

6 まつりの舞台となるデッキ

入間にはたくさんのお祭りがあります。 オープンキッチンとつながるデッキは季 節の祭りや神楽、時にはコンサートの舞 台となります。

の人が集まる隠れ家でもあります。

みをするのも夏の楽しみのひとつ

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パンフレット

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第二章 塩田小学校活用に関する提案

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塩田小学校アートフェスタ 最後で最初の文化祭

事業概要 雲南市立塩田小学校は2011年3月をもって統廃合により廃校となる予定である。.在学児童がいる本年度から閉校後の 小学校の活用について、児童・保護者・地域住民・行政・専門家が共に考えることで、 より良い活用提案を模索することがで きると考える。閉校イベントと同時に、新たなスタート として小学校の利用方法を考える。活用提案には早稲田大学古谷 研究室だけではなく、CIty Switch出雲と連携し、東京大学大学院・京都大学大学院・首都大学東京・東北芸術工科大・シド ニー工科大学の学生も提案作成に加わった。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 早稲田大学古谷誠章研究室

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事業概要

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住民の方々との意見交換を通して phase1『現在を捉える』

2. スケジュール

地元住民の方々に参加して頂き、 塩田の魅力・特徴につ ２０１０年 4

いてや今後の塩田小学校についての意見交換会を

２０１1年 5

6

7

8

9

10

11

12

1

2

8.08-09塩田アートフェスタ

構想開始 WATO氏・小中氏打ち合わせ

8/2 7/31∼8/9の滞在期間の中で３回行った。 phase1で掲

３ 03.20閉校式

8/2

8/7

8/5

多くの住民と げるphase1 『現在を捉える』を目指し、

ゴブリン病院WS 活用計画検討

意見を交わす機会を得ることが出来た。 （詳細は項＊＊）

7.03-05事前WS・塩田現地調査 斉藤順陶芸工房

phase1 『現在を捉える』

8月 1日 ヒアリング調査 8月3日 顔合わせ 8月6日 意見交換会

周辺施設との連携 phase2 『将来を考える』

塩田地区内大東町内を歩き、地元の方々の生の意見を 聞き、現在の雲南広域における塩田地区の状況と、周 辺環境をリサーチし、情報の収集と整理を行った。

自然豊かな塩田小学校は活用方法の一つに、 アーティストイ ンレジデンスへと転用することが考えられている。小学校と

phase2 『将来を考える』

phase3『実際に使ってみる』

8月1日７日 提案作成

8月８∼９日 塩田小学校アートフェスタ

学生の一週間の滞在で、廃校となる塩田小の地区内 での活用方法と、雲南広域における塩田小学校の役 割を提案を作成し、模型とスライドにまとめた。

その周辺施設との連携の可能性も探っていった。川を挟んで

閉校となる塩田小学校で、地区内外の魅力を集 めた文化祭を開催。多くの方に学校の活用に関 して関心を持って頂く実際に企画を試みた。

センターでは、共有で使用できるキッチンがあり、現在、定期

３つの施設の連携•活用

アーティストの制作風景をのぞける アトリエ兼住居として

塩田交流センター

共同キッチンがあり交流の場所となる 「地域の家庭科室」 として

、左側には、現在も塩田に住まいながら活動を続けている陶 芸家斉藤順さんの工房、塩田交流センターがある。塩田交流 １階は子供のWSなどを行う 「地域の図工室」 として ２階はアーティストの制作物を展示する場として

小学校と周辺施設

的に高齢者の自宅へご飯を運ぶ活動が行われていることや 交流センターで働く女性らがキーパーソンとなり、様々な集まりや交流が行われていることがわかった。現在すでに塩田地区に根付いてい る交流や人材を活かした提案をするのが望ましいという結論に至った。 （詳細は項＊＊）

3. 体制

２日間の塩田小アートフェスタ phase3

『実際に使ってみる』

８月８、９日の２日間で「塩田小学校アートフェスタ」を開催

地元まちづくり団体

塩田小学校アートフェスタ 最後で最初の文化祭

した。 アーティストインレジデンスを実際に２日間だけ実現し

塩田地区振興協議会

、紙上の提案では成し得ないリアルな体験をしてもらう中で、 「 雲南市

会場提供・協力

塩田小学校 塩田交流センター

事業委託

早大古谷研究室

最後で最初の文化祭」 とうたい、住民の人に将来の学校の可

City Switch 出雲実行委員会

連携

101

能性を想像してもらうことを促した。 アートフェスタを通して、 学校 ゴブリン

塩田地区をより知ること、作品やアトリエを見て回ることで同

企画参加者

斉藤順

小中大地

竹翠窯主宰

アーティスト

wato

森山丹泉

フードコーディネーター イラストレーター

草月流師範

時にまちを散策する機会となること、住民にとっても作品の存 案内所

在によって見慣れた風景が違う魅力を発揮し、自分が暮らす まちを再発見する機会となること、 これらを通して住民と活発 に意見交換すること、 を目標とした。 （詳細は項＊＊）

敬称略

閉校式

102 雲南pj 展示

ゴブリン を探せ！

2011年3月20日閉校式が行われ、小中大地さんが式に参加された。今後の活用方法の展開が期待されるところである。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 103 103 city switch 展示

city switch 展示

早稲田大学古谷誠章研究室

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

事業概要

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塩田地区周辺環境

大東高校 ●

木次線 ●

大東小学校 刈畑公民館

●

●

出雲大東駅 268 号線 奥山公会所 ●

● 阿用小学校

塩田交流センター ● ●

左手が交流センター、右側が塩田小学校

塩田交流センター

● 塩田小学校

師弟公民館

● 25 号線

塩田ダム

木次線

久野小学校 ●

● 日向生活 改善センター

大東町周辺の塩田地区（google より引用）

竹翠窯

塩田小学校

阿用川

塩田ダム

塩 田 地 区 は 雲 南 市 大 東 町 に 位 置 し 、山 間 の 阿 用 （ あ よう）川の流域に沿うようにして民家が点在する。 冬期は雪深い。地区内の中心には塩田小学校と塩 田公民館が位置する。その他のスポットは塩田ダ ム、熊 野 神 社 等。地 区 内 の 田 園 に は 耕 作 放 棄 値 や 山 林 に は 竹 害 も 見 ら れ る。人 口 は 約 ２ ０ ０ 人。塩 田小学校は 2010 年度９名の生徒で、2011 年 3 月 で 閉 校 と な っ た 。 塩 田 地 区 振 興 協 議 会 は 、 雲南市 大東町の８地区の中で一番小さな地区である。現 在 、 塩 田 小学校の活用の仕方が模索されている。 塩田小学校配置図

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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塩田地区周辺環境

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塩田小学校平面図 縮尺 1/250

2 階教室 / The second floor classroom

１階廊下 /The first floor passage

1 階図書室 /The first floor library

1 階多目的室 /The first floor multipurpose room

教材室 教室 Class room

教室 Class room

教室 Class room

図書室 Library room

2F PLAN

倉庫 Backyard

多目的室

理科室

multiple room

Science room

保健室 Nurse s office

更 衣 室

校 長 室

職員室 Teacher room

便所 給湯室

１F PLAN 体育館（左）と小学校昇降口前（右）/In front of the gym (left) and the elementary school entrance（right）

塩田小学校校舎南側より

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

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旧塩田小学校

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企画概要 本企画は、2009 年８月に島根県雲南市において行われた『中山間地域で建築ができること』というワークショッ プでの古谷誠章、山代悟氏、江角俊則氏、龜谷清氏、高増佳子氏らの座談会をきっかけにして始められた、中 高生を中心としたまちづくり推進プロジェクト『アーバンデザイン部』が、2010 年 4 月に『木次さくらまつり』 での木次商店街の内装制作やアートイベント参加などによって具体的に始動したことを受けて、より広範に、 地域との連携を深めながら活動を活発化させていきたいという目的を持って行うものである。 2010 年８月、島根県雲南市で早稲田大学古谷誠章研究室が雲南市からの受託を受けて提案するワークショッ プ、『塩田小学校アートフェスタ∼最後で最初の文化祭∼』においても展開するアーバンデザイン部活動と、 同じ時期に出雲市で行われる出雲建築フォーラム（江角俊則氏代表）及びビルディングランドスケープ（山代 悟氏主宰）が提案するワークショップ『CitySwitch2010』（詳細は次項参照）とを連動させることで、以下の ような効果が期待できると考える。 1. アーバンデザイン部の展開 地域間の交流を活発にし、アーバンデザイン部活動を出雲・雲南間で連動することでより大きな活動に発展さ せ、社会に対して発信するきっかけを作ることができる。 2. ワークショップ手法の共有 city switch で行っているワークショップ手法と古谷研が雲南でこれまで行ってきたワークショップの手法を共 有することで、様々な地域活性化プログラムの手法を模索してゆく。 3. 塩田小学校再生計画の一連の提案 来年の閉校が決まっている塩田小学校に対して、改修した後の塩田小の活用のしかたを、様々な地域の人々が 多く参加し提案することで、閉校から改修、再生へのスムーズな移行を可能にする。

木綿街道 一畑電鉄

大社地区

サンロード中町

出雲市

雲南市

塩田小学校

出雲 + 雲南 MAP N 0m

2.5km

5km

10km

City Switch とは 複数の国と都市をつないで、都市デザインの知識やアイデアを交換し、都市の再生を考えていこうとするプロ ジェクトです。資本や情報が集中する大都市ではなく、中小の都市に焦点を当てるところに特徴があります。 様々な背景をもった人々が集い、共同の作業を通じてアイデアを発見し、体験してみることで都市再生への手

C i t y Sw itc h 2 0 1 0 IZUMO:雲南市塩田小学校周辺構想

がかりを作り出すことがこのプロジェクトの目指すものです。これまで出雲、シドニー郊外のニューキャッス ル市でワークショップを行ってきました。 2010 年８月は、このプロジェクトの第三弾として出雲地方の再生を考えるワークショップとシンポジウムか らなるイベントを行います。日本全国の９つの大学と、オーストラリア・シドニー工科大学からの約４０名の 学生が、出雲で合宿ワークショップを行い、出雲を体験しながら提案を作成します。

場所：雲南市大東町塩田

シンポジウムと一般公開イベントはその成果の発表会となっています。2 年前に行ったワークショップをさら に発展させ、まちをより魅力的なものにするだけでなく、まちに根ざしていけるようなものを提案していきた いと考えています。

本企画は、出雲建築フォーラム主催、山代悟氏・ジョアン・ジャコビッチ氏・江角俊則氏・龜谷清氏らが中心となっ て運営を行い全国各地の学生が集まって地方都市再生のアイデアを発信するまちづくりワークショップ、「City Switch 2010 IZUMO」において、全６スタジオのうち雲南大東町塩田を舞台とした雲南スタジオにて、古谷研究室が講師とい う形で参加を行うものである。

ワークショップでは、出雲の一畑電車周辺、大社地区、木綿街道、サンロード中町に各スタジオを設け、さら に今回は隣接する雲南市で活動を進める古谷研究室ともコラボレートすることに試みています。 一週間弱の滞在期間の中で学生の視点から提案できることを、実際に製作してまちに投げかけてみることから まちづくりに対するきっかけを模索することにしています。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度末中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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City Switch IZUMO 2010-企画概要

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ワークショップ活動報告

8/3：作業日＿エスキス・住民との交流 800

起床。

1000

塩田小学校の内部を見学。教頭先生から話を聞き、様々なアイデアが浮かぶ。古谷研究室が行っているアートフェス

タを最後の終着点に据えて提案を行っていく姿勢が良いのではないかと話し合う。 1400

雲南スタジオメンバーの合同ミーティング。小学校を改修して作り出す未来の塩田の風景のドローイングと、それを

実現するきっかけ作りとなるようなインスタレーションの提案という二本柱で行くことが決定。 1930

住民の方との顔合わせ会。塩田地区振興会の会長、副会長や大東町の総合センターの方、住民の方などとの顔合わせ

を行う。その中でアートフェスタに参加するアーティストの小中さんから、この塩田に来た印象として、「五感が研ぎすまさ れる感じがする」という意見が出る。 2300

塩田小学校の校庭で夜空の星を見に行く。夜空の満点の星や響く虫の鳴き声など、都会では感じられないような様々

な要素が、この塩田にはあるのに、それが気づけていないということに対する問題意識を深める。 2400

夜の顔合わせ会で小中さんが言った言葉からインスピレーションを受け、「継承される風土 - 研ぎすまされた五感の

再発見」というタイトルを暫定的に作る。

8/4：作業日＿スタディ・制作開始 1000

昨日出たアイデアをヒントに、塩田小学校の校庭で鏡を使って空を映し出そうと実験。

1100

塩田小学校に隣接する阿用川で触覚を喚起する装置として、石を集めて座れるようにするインスタレーションを実験。

歩けるようにする橋のようなものが必要であるとわかる。

7/31：キックオフ＿メンバー紹介・各講師レクチャー 1100

出雲市駅集合。出雲ツアー開始。City Switch の各スタジオを見て回る。

1700 UTS（シドニー工科大学）学生合流。 1800

江角さんの古志古民家塾でのキックオフレクチャー。

2030

出雲市の温泉に入って、雲南へ。

2230

雲南市大東町塩田、塩田交流センターに到着。

8/1：作業日＿出題プレゼン・住民ヒアリング 1000

出題プレゼンテーション。作業場所である塩田地区の地理や、研究室のプロジェクトなどの紹介。

1100

雲南スタジオメンバーの自己紹介。そのあと、塩田小学校の敷地を見て回る。

1200

自由に自分たちの所信表明を言い合う。塩田の自然の豊かさをどうにか利用できないかと考える。

1400

地元住民のヒアリング。塩田小学校周辺に住んでいる 4 人の住民の方に、塩田地区のいい点や困っている点などを

話してもらう。塩田小学校の歴史やこの地区の特色を知ることができた。その中で、地元住民はまず自分たちの暮らしをどう やって守っていくかという視点が大きいということを知る。 1830

夜ご飯。そのあと話し合いを行う。塩田地区で推進されているが実際にはなかなか実行に移されていない、農業とい

うものにフォーカスを当てることに決める。 2200 ひとつの案を作るというよりも、様々な案を出し合いながら、中間報告会では出てきたいくつもの案を発表するとい う方向性にすることとなる。

900

簡単なプレゼンテーションの作成を行う。

1230

塩田出発。雲南ツアー開始。1 時間かけて古谷研究室のプロジェクトである入間小学校へ。そのあと吉田町、オーベ

ルジュ雲南を廻る。 食の杜 かやぶきの館にて中間報告会。各スタジオの現段階の考えていることを発表する。雲南スタジオは日高さん

から、半年くらいかかりそうな長いスパンで考える提案よりも残り 3 日で実現可能なものを目指したらどうかというアドバ イスを頂く。 1830

橋の材料を調達するために塩田交流センターの裏の竹林から竹を伐採する。

1400

スタジオメンバーの合同ミーティングを行い、案の全体の方向性が決定。稲垣さんのアドバイスで 6 日の講評会で

の発表の構成をまずは絵コンテ的にパワーポイントで考えることに。 2130

スタジオメンバーの合同ミーティング。大きく分けて視覚、聴覚、触覚の 3 つを増幅させるインスタレーション空間と、

全体計画のイメージの二つを作ることに決定。それぞれ分担作業へ。 2400

鏡をテーブルに貼った製作物を夜空の下に置いて、一眼カメラで写真を撮ると、意外にも星が映り込んで綺麗に見え

ることがわかる。

8/5：作業日＿制作作業・プレゼン作業 900

川での作業を再開。竹材を大量に切り出して地面に並べ、歩ける空間を作る。

1100

アートフェスタで行うインスタレーション空間について、聴覚を刺激するための空間作りを話しあう。

1200

実際に作った竹の上で、昼食を食べる。水の音と虫の音の混ざり合う水辺で、おにぎりを食べることが出来た。

1500 ムービーの撮影。塩田小学校へのアプローチから一つのルートを提案することに。 1800 全ての素材を撮り終え、編集作業にかかる。各自分担して作業。 2100 決起集会ということで、古谷研とともにバーベキューをして盛り上がる。 2400 各自作業を行い、明日の最終講評会の準備を行う。

8/6：最終講評会＿基調講演・最終講評 1000 塩田出発。会場の出雲サンロード中町まで電車で向かう。 1300 City Switch 最終講評会。大野先生と古谷先生の連続レクチャーのあと、各スタジオの発表が開始される。雲南スタジ オは、五感を研ぎすます空間の提案と塩田の将来像の提案の発表を行う。

8/2：中間報告会＿雲南ツアー・中間報告

1700

1300

1700 学生と講師を交えたディスカッション。City Switch の継続性や地方中山間地域の課題について話し合う。 1830 元気交流館にて懇親会。

8/7：一般公開日＿住民発表会・アートフェスタ準備 900 聴覚を刺激するインスタレーションとして、アートフェスタでの一室の展示方法を考える。 1000 夜の住民発表会に備えて、プレゼンテーションの手直しを行う。 1300 小学校に入って暗幕の準備やレイアウトのスタディを行う。 1800 ロングテーブルに反射板を置くスタディ。

懇親会。

2200 帰宅。中間報告会で言われたことを受けて話し合い。案の方向性が変わり、いくつかのインスタレーションも作るこ とに。

1930 住民発表会。塩田小学校のこれからのありかたについて、簡易の宿泊施設にすることや老人のための滞在施設、農業 体験の場など、具体的な案が多数出た。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

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City Switch IZUMO 2010-UNNAN studioでの取り組み

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雲南スタジオの提案：継承される風土∼研ぎすまされた五感の再発見∼ 本提案は、人口減少、少子高齢化、公共施設の遊休化などの問題を抱える地方中山間地域の塩田地区において、来年度 廃校することが決まっている塩田小学校とその周辺を舞台に、人々が少しでも塩田地区の魅力に気づいてもらえるよう な 3 つの装置を提案するものである。

視覚を研ぎすます装置

塩田小学校の校庭は、学校が存続している間は校庭は 整備され、雑草等もない平地だが、廃校後、ここが整 備され続けることは無いかもしれない。 しかし、小学校の校庭から見渡せる山の緑や広い空、 また夜間には夜空に輝く星々など、多くの魅力が存在 聴覚を研ぎすます装置／塩田小学校内

する。そこで、視覚を研ぎすます装置として、校庭に

木の葉が擦れ合う音や川のせせらぎやひぐらしの音を イヤホンで聞くことで聴覚を増幅させる空間を作る。

置くテーブルを鏡貼りにし、塩田の自然を視覚の側か ら顕在化する装置を作成した。 さらに将来的なイメージとして、小学校の校庭を鏡貼 り、あるいは塩田地区の農業の活性化ということで水 田にし、空や緑を反射させることでより塩田の自然を 顕在化することが出来るのではないかと考えた。

インスタレーション：ロングテーブルを鏡貼りにする 視覚を研ぎすます装置／塩田小学校校庭 鏡 面 を テ ー ブ ル に 張 り 付 け て、風 景 を 映 り 込 ま せ る こ と で、塩 田 の 自 然 を 視 覚 的 に増幅させる景観を作る。

触覚を研ぎすます装置／阿用川 小学校と川との距離を近づける親水空間を 作る事で川に入り楽しむという触覚を増幅 させる場所を作る。

昼間：塩田の広い空と豊かな緑を映す

夜間：塩田の星空を映し出す

塩田地区の魅力を顕在化させる 将来イメージ：塩田小学校校庭に鏡を敷く

塩田地区は、周囲を山に囲まれ、 多くの自然が存在する。木々の 木の葉がこすれ合う音や、川の せせらぎ、広い空など、他の場 所では感じる事の出来ない多く の魅力が、この塩田地区にはあ る。CitySwitch 雲南スタジオメ ン バ ー は、こ の 塩 田 の 魅 力 を、 訪れた多くの人に鮮明に感じて もらい、塩田の魅力に気づいて もらえるように、自分達が一週 間で出来る事として、インスタ レーションの制作を行った。

夜間：塩田の星空を映し出す

昼間：塩田の広い空と豊かな緑を映す

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塩田小学校活用提案

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聴覚を研ぎすます装置

触覚を研ぎすます装置

塩田小学校での授業中には、木々の木の葉が擦れ合う 音や、川の水の流れる音、ひぐらしの鳴き声など、様々 小学校のすぐそばを流れる阿用川は、夏には小学生が

な音が耳に入ってくる。

プールの授業として、川辺で遊べるように、５０ cm ほ

今後塩田小学校を訪れた人たちにも、そのときの音を

どの浅い水深となるように石等が整備されている。

聞いてもらうことで塩田の魅力に気づく事ができると

そこで、この場所を裏山の竹を使って気軽に水と親しめ

考えた。

るようなデッキを作り、触覚に訴えかけるような装置を

朝の音、昼の音、夜の音を録音したプレイヤーから音

作成した。

を聞いてもらい、薄暗い教室の中で、聴覚を活性化さ

将来的にはこのデッキを拡張させて行き、小学校が廃校

せるインスタレーションを提案した。実際に塩田小学

となった後でも、様々な人が川と触れ合えるような構成

校アートフェスタでも展示の一つとして訪問者に聞い

を考えた。

てもらった。

作業前

塩田小学校アートフェスタにて

作業後

教室イメージ

塩田小学校の今後の活用について 塩田小学校の今後の活用の一案として、若手アーティ ストが作品を作りながら滞在ができる、アーティスト インレジデンスとしての転用を考えるとともに、若者 裏山から採った竹を切る

川辺の小石を整理してならす 川の流れで竹を運び配置

が訪れて農業体験が出来る場所として、小学校校庭の

作業途中段階

土地を利用して水田に作り変えるイメージを提案した。

作業風景

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塩田小学校活用提

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他 5 スタジオの提案

大社地区 B 出雲大社の参道である神迎の 道に続く稲佐の浜を清掃し、整 地することで神様をおもてなす 為の玄関口にすることを提案。

他 5 スタジオとは、8/2 の中 間講評会と、8/6 の最終講評 会にて発表会を行い、互いの 提案について議論し合った。

会場：出雲大社参道 講師：海法 圭

一畑電車

木綿街道

電車と自転車を使って出雲 の一畑電鉄を巡るルートを提 案し、実際にツアーを企画し てまちめぐりを行った。

古い町並みの残る木綿街道 にある築 300 年の酒蔵の記憶 を残す為に、酒蔵にもとから あるものを用いて 3 つのイン スタレーションを行う。

会場：一畑電車各駅など 講師： ジョアン・ジャコビッチ 西澤 高男

会場：旧石橋邸（木綿街道内） 講師：猪熊 純

大社地区 A

サンロード中町

出雲大社近くにある空き家 の町屋を国際インフォメー ションセンターとして提案 し、ファサードを木綿を用い たデザインで再生する。

シャッター街となっている 出雲中心部のサンロード中町 で、シャッターへのラインアー ト、空きテナントを現代的な 茶室に再生する提案を行った。

会場：参道沿いの町屋 講師：日高 仁

会場： サンロード中町商店街 講師：江角 俊則、龜谷 清

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City Switch IZUMO 2010-他スタジオの提案

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塩田小アートフェスタ概要『phase3：実際に使ってみる』 塩田小学校、塩田交流センターの協力を得て、８月８∼９日の２日間「塩田小学校アートフェスタ−最後で最初の文化祭」 を開催した。 ア ーティストインレジデンスを実際に２日間だけ実現し、紙上の提案では成し得ないリアルな体験をしてもらう中で、 「最後で最初の文化祭 」 とうたい、住民の人に将来の学校の可能性を想像してもらうことを促した。 アートフェスタを通して、塩田地区をより知ること、作品やアト リエを見て回ることで同時にまちを散策する機会となること、住民にとっても作品の存在によって見慣れた風景が違う魅力を発揮し、 自分 が暮らすまちを再発見する機会となること、 これらを通して住民と活発に意見交換すること、 を目標とした。

塩田小学校アートフェスター文化祭企画一覧 企画名

01

料理教室

02

03

アート

04

アート

05

アート

06

教育

07

まちづくり

内容

wato 氏

フードコーディネーター イラストレーター

料理

料理

講師

カフェ SAITO

斉藤順氏 陶芸家

竹翠窯主宰

草月流

雲南ゴブリン

ラインアート

森山丹泉氏

生け花草月流師範

小中大地氏 アーティスト

小中大地氏 アーティスト

かえっこ

City Switch 提案の展示

早大学古谷研究室 City Switch 雲南スタジオ

目的

塩田交流センターのを調理室を 利用し、料理コーディネーター の wato さんと地元の女性部の方、 が一緒に郷土の食材を使った新 たなレシピを考案する WS

地域の食材の利用と、新たなレシピ を考案し塩田の名産品を作る。また 料理教室を通じて、地元の方々の交 流を図る。

斉藤順さんのアトリエにテラス席 を設け、斉藤さんのコーヒーカッ プでコーヒーを味わう。塩田小学 校を遠くから眺める。

飲食店が少ない塩田地区にとって、 地域の人が街の中で気軽に立ち寄れ るパブリックスペースをつくると共 に、 竹翠窯の茶器の作品を紹介する。

2 メートル四方の生け花を、竹翠 窯の斉藤順さんの大型の茶器に生 けるワークショップの開催。華道 と陶芸のコラボレーション企画。

華道と陶芸のコラボレーション企画 によって、地元の資源を再発見する。

ゴブリンと呼ばれる小中氏の立体 作品を学校や、塩田交流センター 内に点在させる。児童生徒はそれ らを探すスタンプラリー形式の ゲーム。

学校や交流センターにゴブリンを点 在させる事で、ゴブリンを探すオリ エンテーリングを通して学校の内外 を自然に人を導くことを目的とす る。

都市の中の建築物の壁面をマスキ ングテープを用いて線画を作成 し、都市の風景を一時的に一変さ せる。小学校の体育館の仮囲いに 作品を児童生徒とともに描く。

校舎の顔である玄関に、アートフェ スタの期間中、非日常的な表情を 与えること。

カエルポイントという「子ども通貨」 を使い交換する仕組みを使って、子 どもたちが自発的に様々な活動や体 験をする遊びの場を提供する。

塩田地区の子どもたちが遊びの中で自 主的に、自由な活動を地域の中で実施 し、地域社会に新しい活動が芽生える ことを試みた。

一週間かけて取り組んだワーク ショップ City Switch 雲南スタジ オでの塩田小学校の活用提案を模 型と映像で展示する。

塩田アートフェスタを訪れた多く の方々に提案を知っていただくこ とでより多くの意見を頂く事こと を目的とする。

ポスター

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 早稲田大学古谷誠章研究室

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

塩田アートフェスタ−最後で最初の文化祭概要

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企画/マスキングアートワークショップ

■企画概要 アーティスト小中大地氏の指導の元、工事中の体育館の仮囲いにマスキングテープを使った壁画制作のワーク ショップを行った。主に小中学生が参加し、大きな壁画を描いた。 ■目的 小学校を 地域の図工室 として利用したアートフェスタでは、校庭の活用を模索する企画として、屋外ワーク ショップを行った。

マスキングテープで描く参加者の様子

小中大地氏のアドバイスのもと絵を描く様子

ワークショップの様子：アーティスト小中大地氏と参加した小中学生

小学校の校庭に完成した壁画

アーティスト小中大地氏と参加したメンバー

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

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企画/マスキングアートワークショップ

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企画/顔ゴブリンワークショップ

■企画概要 アーティスト小中大地氏の指導の元、目・鼻・口のパーツを学校内のあらゆるところにくっつけて顔を出現さ せるというワークショップを行った。主に小中学生が参加し、校舎全体を使って作品を作っていった。作品は 校舎内だけでなく、学校周辺にも広がっていった。出現した顔は、ゴブリンと呼ばれ、学校中・周辺に様々な 大きさのゴブリンが現れた。 ■目的 小学校を 地域の図工室 として利用したアートフェスタでは、校舎内の教室や廊下の活用を模索する企画とし て、校舎内でワークショップを行った。

パーツを選ぶ参加者の様子

小中大地氏のアドバイスのもと作品づくりに取り組んだ学生達

ワークショップの様子：アーティスト小中大地氏と参加した塩田小学校の児童

塩田小学校前のバス停

ワークショプ中の校舎内の様子

小学校の裏山にも出現した山ゴブリン

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間地域活性化支援事業 NAME

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企画/顔ゴブリンワークショップ

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企画/watoキッチン

■企画概要 フードコーディネーターwatoさんの指導の元、塩田交流センターにて雲南の食材を使った料理教室を開催した。 小学校では、アートフェスタ参加者向けにランチメニューを販売した。

■目的 塩田交流センターを 地域の家庭科室として活用したアートフェスタでは、小学校と交流センターの関連した使 用方法を模索する企画として交流センターでの料理教室やアートフェスタで販売する食事づくりを開催した。

昼食時はランチルームとなった廊下

昼ごはんを食べる子ども達

料理教室の様子：フードコーディネーターwatoさんと参加者

地元陶芸家斉藤順氏の作品に盛り付けた料理

料理教室の試食会(さくらまつりで使用したロングテーブルを活用した）

塩田交流センターで料理する様子

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成22年度中山間地域活性化支援 事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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企画/watoキッチン

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企画/斉藤順陶芸工房カフェ

■企画概要 地元陶芸家斉藤順の工房ではカフェをひらいた。斉藤氏の作品を使用し、抹茶やコーヒーを提供した。カフェで は陶芸作品の販売も行い、小学校内では草月流の生花とコラボレーションとして展示した。

■目的 アートフェスタ開催中は、陶芸工房を 地域のアーティストのアトリエ兼住居 と位置づけ、小学校と陶芸工房 の関連した使用方法を模索するための企画を行った。

カフェから見える小学校アートフェスタの様子

斉藤順氏の陶芸作品

小学校の前にオープンした斉藤順陶芸工房カフェ

斉藤順氏の作品はカフェで販売された

工房前の木の下でお茶を楽しむ様子

小学校から見えるカフェの様子

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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斉藤順陶芸工房カフェ

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企画/草月流生け花家教室

■企画概要 草月流の先生の指導の元、小学校の2階教室で生け花教室を行った。約15人の参加者を募り、個人作品と全体 作品の製作を多なった。花器には、斎藤順氏の陶芸作品を用いてコラボレーション作品とした。

■目的 小学校を 地域の図工室 として利用したアートフェスタでは、小学校2階の活用を模索する企画として、教室内 でワークショップを行った。

廊下に展示した個人作品

生け花製作に取り込む参加舍の様子

生け花教室の様子：草月流の先生と参加者

教室全体を使った作品づくり

完成した様子

地元陶芸家斉藤順氏の作品と生け花のコラボレーション

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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企画/草月流生け花教室

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企画/サイン計画

■企画概要 アートフェスタ中は、小学校内や周辺案内を小学校の窓にカッティング シートを用いて掲示した。校庭からは、各教室で行われているイベント を色分けしたサイン計画で示した。 ■目的 アートフェスタは、小学校・塩田交流センター・斎藤順陶芸工房の離れ た3つの施設で開催したため、それぞれの情報がわかる案内版を小学校 の入口に設置した。

サイン計画

102

city switch 展示

雲南pj 展示

陶芸作品

旗

かえっこ

入口に掲示した周辺案内版

201

202

203

204

103

入口に掲示した室案内版

学校 ゴブリン

草月流 生花教室

101 ゴブリン を探せ！

案内所

学校 ゴブリン

校庭から見たサイン計画の様子

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援備事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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企画/サイン計画

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企画/塩田小学校思い出の旗作り

■企画概要 塩田小学校の閉校式に向けて、思い出の旗作り企画を行った。塩田地区の住民・アートフェスタに訪れた来場 者にメッセージを書いてもらい掲示した。メッセージだけの旗には塩田小学生が絵を書き加えて完成させた。 閉校式には、旗を縫い合わせて、１つの大きな旗にして掲げた。 ■目的 閉校となる塩田小学校の記念として、カタチに残るものを制作するための企画を行った。

メッセージを書く様子

集まったメッセージ

旗にメッセージを書く塩田小学校の児童達

廊下に設けたメッセージブース

集まったメッセージを掲示した様子

塩田小学校へのメッセージ

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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企画/塩田小学校思い出の旗作り

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中高生の参加（アーバンデザイン部活動）

2. マスキングペイント

早稲田大学古谷研究室は雲南市と協力しながら、中高生によるまちづくり団体『アーバンデザイン部』の活動

同じく小中大地氏（アーティスト）の主導で、

を推進している。塩田小学校アートフェスタには大東町内から 37 名の児童に参加を頂いた。

塩田小学校の体育館の耐震改修中の仮囲いの外 観をマスキングテープで自由に子供達にアー

アーバンデザイン部とは

ティストと一緒にペイントしてもらう企画を

1. 目的

行った。

・将来的な地域活動の主体となる人材の育成 ・部活動団体としての若者のまちづくりへの貢献 2. アーバンデザイン部結成経緯 ・地方中山間地域における、少子高齢化による若者（大学生、20 代）の不足 ・島根県に建築関係の分野を学べる大学がないこと 3. 活動の主体：地元中学生・高校生・高専生

3. かえっこ

4. 活動内容：まちのイベントの企画や運営の補助等 2010 年 4 月／さくらままつり 2010

「カエルポイント」という「子ども通貨」（遊び

木次中学校学生（32 名）三刀屋高校学生（18 名）

旧加茂町 加茂町 加

の通貨）を使い交換する仕組みを使って、子ど

三刀屋中学学生（27 名）大東高校学生（9 名） 旧大東町

○塩田小学校アートフェスタ ○塩田小学校 校 ○さくらまつり2010

旧三刀屋町

もたちが自発的に様々な活動や体験をする、「遊

米子高等専門学校学生（6 名）

びの場」です。子どもたちが遊びの中で自主的に、 自由な活動を地域の中で実施し、地域社会に新

2010 年 8 月／塩田小学校アートフェスタ

旧木次町

しい活動が芽生えることを試みた。

塩田小学校児童（9 名）海潮小学校児童（7 名） 大東中学校学生（20 名）大東高校学生（1 名） 旧掛合町

米子高等専門学校学生（1 名） 旧吉田町

N

0m 5km 10km

4. 病院ゴブリン

20km

小中大地氏（アーティスト）は塩田小学校以外 にも大東総合病院や、大東町内でゴブリンを制

1. 顔ゴブリン

作するワークショップを行った。

小中大地氏（アーティスト）の主導で、塩田小学 校の校具や壁など、生き物に見えるところに目や 鼻を貼り付ける。愛着を持った校舎を再確認して もらうとともに、建築内の面白い場所を子供達に よって発見してもらった。活動を通して地元住民 やアーティスト、大人達とふれあうことでコミュ

アーバンデザイン部としての課題

ニケーション能力の向上、建築やまちづくりに対

アーバンデザイン部構想の第二回目の活動となったが、塩田小学校は山間部に位置し、近隣の大東町内から公共交

する興味を持ってもらうことを試みた。

通が整っておらず、生徒の自発的な参加が困難であった。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

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中高生の参加（アーバンデザイン部活動）

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閉校後の塩田小学校の様子 右の体育館はリニューアルし、交流センターが管理している。

閉校後の塩田小学校

塩田アートフェスタが無事成功し、塩田小学校は2011年3月をもって閉校となりました。閉校式には多くの卒業生や、塩田アー トフェスタに参加されたアーティストの小中大地さんも訪れ、閉校を見届けたようです。古谷研究室としては閉校式後に塩田小学 校に伺う機会があり、塩田交流センターの方々にお話を聞くことができました。小学校は閉鎖されていて閑散としていましたが、 中にはアートフェスタの時の『顔ゴブリン』の一部が残されていました。アートフェスタ時は、工事中だった体育館も、現在は住 民の集会所として利用が可能になっています。またアートフェスタの際に宿泊場所として利用していた塩田交流センターには『顔 ゴブリン』が至る所にあり、アートフェスタ後に地元の住民が自発的に作成したものだと思われます。このように塩田アートフェ スタは終わった後でも、人々の記憶に残り、その影響は閉校後でも強くあり続けていることがわかります。

塩田小学校の閉校式のパンフレット 左下に平成の思い出を代表して塩田アートフェスタが掲載されている。

塩田小学校の今後 塩田小学校の閉校後の使われ方は現地点では決定していません。新築にしろ、改修にしろ、費用を捻出するに至っていないから です。閉校後に塩田に伺った際に、地元の方が｢東北で震災が起こった後にまず考えたのは、この塩田小学校が被災された人の一 時避難場所として使えないかということです。｣と話してくれました。塩田小学校は閉校して間もない状態で、水道等の生活イン フラは備わっているし、躯体自体に問題があるわけでもありません。費用がかからない方法としては、現在の小学校をそのまま転 用することが望ましいでしょう。アートフェスタで掲げていた『まちの図工室』としての在り方がこのまちに適しているのかはも う少し、検討が必要だと思います。

活動の成果と展望 塩田のアートフェスタでは多くの人を巻き込み、塩田小学校のとしての歴史の最後を華々しく飾ることができました。そしてア ートフェスタの影響が、人々のその後の生活に活気を与え、小さな行動にもつながっています。小中大地さんのような人々を巻き 込んだ一連のアート活動はイベントを越えて人々の記憶に残り続けているような強い影響力があることがわかりました。その一方 で、このイベントを一過性のものではないものにしようと考えた時に、アーティストを招いたワークショップの運営する際、キュ レータ―としての経験や専門性が不十分であると実感しました。東京から年に数回来る程度の学生としては、廃校を運営、キュレ ーションするのは限界があり、その場所に継続的に関わることができる「キーマン」が別に必要だということです。 雲南市では、廃校になり、利活用が決定していない小学校は塩田小学校だけではありません。雲南市の中で見たときに、塩田小 学校だけにエネルギーを注ぐというのが適切とは言えません。雲南市という全体的な視野をもちなだら、廃校の利活用を選定、推 進していくことが今後求められることだと思います。

交流センターにて閉校後の小学校について話を伺う。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

アートフェスタ後、自主的に作成された『顔ゴブリン』

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まとめ・今後の展望

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改修後の職員室（左）と教室（右）

4大学で閉校小学校を宿泊施設に再生

を着脱しに行くなど、継続的に利用される施設となっている。2010年度は周辺住民

月影の郷は新潟県上越市浦川原地区にて2005年に古谷研究室が関わらせて頂いた、

が保管していた農耕器具を展示する場として3階の計画を行った。農耕器具を置くだ

コンクリート造３階建ての小学校の改修計画である。新潟県の限界集落で、入間小学

けでなく、住民の方々の使用している様子をビデオに撮り、パラパラ漫画として展示

校と同じように廃校になったのをきっかけに小学校を宿泊体験学習施設に改修するこ

した。また、資料展時を行う家具のセルフビルドでの制作を行った。プロジェクト発

とになった。一つの目玉としているのがこの正面の雪囲いである。現在では、一般の

足から10年となり事業契約は終了となったが、今後も建築学生のシンポジウム『建

宿泊客以外に、地元のサッカーチームがグラウンドで練習をしたり、大学生が雪囲い

築トークイン上越』などを通して、その運用に関わっていく予定である。

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

早稲田大学古谷誠章研究室

（資料）月影小学校再生計画

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雲南市市報 9 月号掲載

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 早稲田大学古谷誠章研究室

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

（資料）雲南市市報9月号

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謝辞 本事業の実施にあたりご支援ご協力頂いた以下の皆様に紙面をお借りして御礼申 し上げます。 塩田小学校活用計画にあたっては、滞在中に私たちの滞在そのものを支えてくだ さった安達センター長、石川主事をはじめ塩田交流センターの方々。企画を承諾、 会場を提供してくださった塩田小学校の先生方、貴重な意見を下さいました塩田地 区振興協議会の皆様、アートフェスタの準備に多大なご協力を頂きました大東総合 センターの皆様。アートフェスタの企画に共感して頂き、はるばる東京から駆けつ けてくださいました小中大地さん、wato さん、地元の草月流師範の森山先生、竹翠 窯の斉藤順さん。City Switch 出雲の山代悟先生、出雲建築フォーラムの江角俊則先生、 亀谷清先生にはワークショップ City Switch 出雲の期間以前以後も大変お世話になり ました。 入間小学校活用計画にあたっては、岡田会長をはじめとした入間コミュニティ協 議会の皆様、ワークショップに参加頂いた近畿大学・広島女学院大学・米子高専・ 島根大学の学生の皆さんありがとうございました。 そして、最後になりますが本年度も多大なご協力とご支援を賜りました雲南市役 所政策推進課の佐藤満様、加藤雄二様、石田誠様、板持周二様、掛合総合センター の白築輝二様に、紙面をお借りして改めて御礼申し上げます。

早稲田大学古谷誠章研究室一同

2010年度 雲南市における廃校等活用計画作成及び廃校を活用したワークショップの実施 早稲田大学古谷誠章研究室

平成２２年度中山間地域活性化支援事業 NAME

謝辞

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2010 年度 雲南市における廃校等活用計画及び廃校を活用したワークショップの実施報告書

早稲田大学雲南プロジェクト 古谷誠章 稲垣淳哉 山本航一 野海彩樹 小堀祥仁 荻野彰大 塚田圭亮 寺岡純 野村綾子 吉田遼太 高栄智史 内田亜梨紗 長侑希 大森葉月 竹味佑人

平成 23 年 4 月 18 日 第一版