U9005 早稲 田 大 学理工学 部建 築学科 卒 業 論文 旨導教授 渡 辺仁 史 ま
オ フ ィ ス フ 回 ア にお け る通 路 の 研 究 野々オ す剛
Dcpartrncnt of Architecture,School of Science and Engincering, Waseda University
卒業論文
オ フ ィ ス フ ロ ア に お け る通 路 の 研 究
指導 教授 :渡 辺
G7D157
仁史
野 々村
剛
■■■■■■■■︱︱︱︱︱︱︱︱︱︱︱︱︱口︰llllllllllllll
平成 2年 度
は じめ に オ フ ィ ス ピル の イ ンテ リジ ェ ン ト化 が 進 ん だ 現在 、 次 か ら次 へ と建 設 さ れ る.ォ フ ィ ス ピル に つ い て 言 えば、 エ ル ゴ ノ ミック スの 視点 に お け る居 心 地 の 良 さ (ア メニ テ ィ)に つ いて 考 慮 され た ものが 増 え て きて い る。 特 に オ フ ィ ス ピル の 中 で も、 エ ン トラ ン スホ ール な どに 関 して言 えば、 デザ イ ンの こ った ア トリウ ム を採 用 した り、 そ こに 植 栽 を ほ ど こ した りとま るで そ こが オ フ ィ ス ピル の 中 だ とは思 え な い よ うな豪 華 な つ くりの ものが 見 ら れ る よ うに な つた 。 しか し、 オ フ ィ スフ ロア に お け る通 路 (廊 下 や エ レベ ー ター ホ =ル な ど)に 関 して言 え ば 、 い まだ に 窓 が 少 な く閉鎖 的 な イ メ ー ジが あ り、 エ ン トラ ン スホ ール な ど と比 べ 、 ア メニ テ ィとい う点 でか な り 立 ち遅 れ て い る と い った 印 象 が あ る。 そ こで 、 この 研 究 に お い て オ フ ィ ス フ ロア にお け る通 路 の こ う した 現 状 を明確 な も の に し、 ア メ ニ テ ィの 必 要 性 な どに つ いて 考 察 した上 で 、 そ の 在 り方 に つ いて少 しで も適 切 な提 案 が で きれ ば と思 う次第 で あ る。
目次
は じ3う
│こ
目次
3
序論
1 2 3
研 究 目的
4
研 究 背景
6
研 究 概要
8
10
本論
1
1.1 1.2 1.3 2
研究 方 法 研究 結 果 考察
オ フ ィスフ ロ ア にお け る通 路 の 面 積 比 率 と窓 比 率
2. 1 2.2 2.3 3
11
オ フ ィ スフ ロ ア に お け る通 路 での 人 間 行 動
研究 方 法 研究 結 果 考察
オ フ ィス フ ロ ア にお け る通 路 の 在 り方 に つ いて
。
12 15 24 34 35 52 55 64
Ⅲ
今 後 の 課題 と展 望
66
Ⅳ
参考文献
68
おわ りに
70
2
I序 論
3
1
研 究 目的
4
1
研究 目的 ォ フ ィ スにつ いて は 今 まで に も色 々 な 角 度 か ら研究 が な され て きたが、
ここではオフィスフロアにぉける廊下やエレベーターホールなど通路に関 研究 を行 う。 す る。 オ フ ィ ス フ ロアにお け る通路 は、 オ フ ィ ス ピル の イ ンテ リジ ェ ン ト化 が 進 ん だ 現 在 に お いて も、 ア メニ テ ィとい う こ とに 関 して は 、 い くつ か の 例 外 は あ るにせ よ、 と りの こされ て い る部 分 が 多 い 。 そ こで この 研究 で は 、 今 ま で に建 設 され て きた数 々の 大 規 模 な オ フ ィ ス ビルか ら、 その オ フ ィ ス フ ロア に お け る通路 で の 「人 間 行動 J及 び 『窓 の 存 在』 に 注 目 し調 査 す る こ とに よ リオ フ ィス フ ロ アに お け る通 路 の 現 状 を把 握 し、 ア メニ テ ィの 必 要 性 な どを考 慮 した うえ で 今 後 の オ フ ィ ス フ ロア にお ける通 路 の 在 り方 を 提 案 す るの を 目的 と して い る。
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2
研究背景
6
2
研究背景
オ フ ィ スに お け る仕 事 の 重 要 性 が 以前 とは比 べ もの に な らな い ほ ど増 し て きた 現 在 、 次 か ら次 へ と建 設 され る大 規 模 な オ フ ィ ス ピル につ い て 言 え ば 、 ォ フ ィ ス ォ ー トメ ー シ ョン、 ビル オ ー トメー シ ョン、 テ レ コ ミュ ニ ヶ .・
― シ ョン な どの 設備 も さる こ となが ら、 エ ル ゴ ノ ミック スの 視点 に お け る オ フ ィ ス ワー カーの 居 心 地 の 良 さ を考慮 した ものが 増 えて きて い る。 エ ル ゴ ノ ミック スの 視 点 で の オ フ ィ ス環 境 の 向上 は、経 営者 側 に と って は 、 投 資増 ともな りさま ざ ま な 負担増 と もな る と い った 考 え方 が 、 今 ま で は 主 流 を しめ て お り、 なか なか 実現 す る こ とが なか ったの だが 、最 近 に な り、 経 営 者 に と らて も エ ル ゴ ノ ミック スに 対 す る投 資 が直 接的 に短 時 間 に 効 果 を 発 揮 す る もの で な く、 長 期 的 に み て オ フ ィ スの 生 産 性 の 向上 に 寄与 し、 人 材 確保 な どに も有 効 との 認 識 が 高 ま り、 エ ル ゴ ノ ミック スの 種 々の 試 み が 実 現 され て きて い る。 しか し、 数 あ るオ フ ィ ス ピル を見 て い くと、 これ ま での オ フ ィ スの 計 画 で は、 い くつ か の 例 を除 けば、 や は り効率 の 良 さを第 一 義 と した オ フ ィ ス が 主 流 を占め て い る。 特 に 、 この 研究 で 取 り上 げ る廊 下 や エ レベ ー ター ホ ール な どオ フ ィ ス フ ロ ア に お け る通 路 の 大 部 分 は、 オ フ ィ スの 付属 室 と考 え られ が ち で 、 最 も現 在 一 般 的 な セ ン ター コ ア方 式 の オ フ ィ ス ビル な どで は 、 トイ レや エ レベ ー タ ー ま での 距 離 が短 くとれ るな ど確 か に 効 率 は 良 い の だが 、 外 部 に 面 す る窓 が ほ とん ど無 い な ど と い った よ うに 、 その通 路 自 体 の ア メニ テ ィと い う こ とに 関 して は、 まだ まだ とい うのが 現 状 で あ る。 しか しこれ か ら先 、 よ リー 層 オ フ ィ ス ビル の イ ンテ リジ ェ ン ト化 が さけば れ るなか で 、 今 ま で あ ま り重 要 視 され なか った この よ うな場所 こそ エ ル ゴ ノ ミック スの 視 点 での よ リー 層 な環 境 の 向上 が 望 まれ るで あ ろ う。
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:3
研究概要
8
3
研究 概 要 まず最 初 に 、 オ フ ィ ス フ ロア に お け る廊下 や エ レベ ー タ ー ホ ール な どで
の 人 間行 動 を通 じて 、 こ う した通 路 で は ど うい つた 行為 が な され て い るの か、厳 た それ が どの程 度 で あ るのか とい う こ とを調 査 し、 オ フ ィ ス フ ロ ア に お け る通 路 の ア メ ニ テ ィの必 要 性 につ いて 考 察 す る。 次 に 、 これ まで 建 設 され て きた い くつ か の 大 規 模 なオ フ ィ ス ピル の 平 面 図 よ り読 み取 れ る情 報 か ら、 オ フ ィ ス フ ロア に お け る通 路 につ いて 、 フ ロ ア面 積 に対 して最 低 限 どの程度 の割 合 で 存 在 す るか 、 また外 部 に 面 す る窓 は どの程 度 の割 合 で 設 置 され て い るのか を調 査 し、時 の 流 れ と共 に どの よ
うに これ らの値 が 変 化 す るか を分析 した上 で、 オ フ ィスフ ロアにお ける通 路 の現状 を把握す る。 また、 これ と比 較 す る意 味 で、 エ ン トラ ンスフ ロア にお ける通路 につい て も同様 の調査 を行 う。 最後 に、今 まで得 られ た これ らの情報 す べ て を総 合 して 、今後 の オ フ ィ スフ ロアにおける通 路 の在 り方 を提案 す る。
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・
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Ⅱ
論
10
1
ロアにおける通路で おス嵩呑勇
43 ■日
オ フ ィ ス フ ロア に お け る通 路 で の 人 間 行 動
1.1
研 究方 法
この 研 究 で は 、 オ フ ィ ス フ ロア に お け る廊 下 や エ レベ ー タ ー ホ ール な ど 通 路 で の 人 間 行動 に 注 目 し、 こ う した通 路 に お いて 人 間 は どの よ うな行 動 を とるの か、 また それ が どの程 度 の 割 合 で 行 われ る もの なの か を調査 す る。
① 調査計画 調 査方 法 の 決 定 3
調査 対 象 の 設 定 3
調 査 の 開始
*
調査 方 法 の 決定 。・
0・
・
こ子 の 調査 で は 、 オ フ ィス ピル に お いて 1時 間 ご
とにオ フ ィ ス フ ロアの 廊 下 や エ レベ ー タ ー ホ ール な どに お け る人 間 行 動 を チ ェ ック しカ ウ ン トす る こ とに決定 。
*
調 査 対 象 の 設定 ◆・ ・ 調 査 対 象 とな る オ フ ィ ス ビル は、 オ フ ィ ス フ ロ
ア にお け る通 路 での 人 間 行動 の 種類 をで きる だ け多 く引 き出せ そ うな も の 、 つ ま リエ ル ゴ ノ ミック ス な どの 面 で こ うい つた 通路 に対 して なん らか の 考 慮 が な され て い る も の が 適 当 で あ る。 この こ とを念頭 に入 れ 、 よ く検 討 し た 結果 、 通 路 の 大 部 分 が 巨大 なア トリウ ムに 面 して る NSビ ル 、 そ して 通 路 に休 憩 スペ ー ス を設 け、 エ ル ゴ ノ ミック スの 視点 での 配慮 が全 般 に 施 さ れ てい る KIビ ル を調 査 対 象 と して設定 す る。 また、前 者 と比 較 す る意 味 で 、 一 般 的 な セ ン タ ー コ ア方 式 の オ フ ィ ス ピル に つ いて も調 査 を行 う。 今 回 は、新 宿 三 井 ビル を調 査 対 象 と して 設 定 す る。
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*
調 査 の 開始・ ・ ・ 調 査対 象 とな るオ フ ィ ス ピル に お い て
ク タ イ ム (午 前
、平 日の ワー
9時 ∼ 午 後 5時 )に か けて調 査 を開始 す る 。
・ ② 調査方法 調 査 対 象 とな る NSビ ル 、 KIビ ル 、 そ して 新 宿 三 井 ビル の
3F∼ 5F
の オ フ ィ ス フ ロア に お け る通路 につ い て 調査 を行 う。
*
それ ぞれ の オ フ ィ ス ビル の
NSビ ル・・ 03Fは
銀行、
3F∼ 5Fに お け る通路 の 概 要 。
4Fは ク リニ ックや 食堂 、 5Fは OAセ ン タ
ー な どが あ り、人 の 出入 りが激 しい 場所 で あ る。通 路 で は 、 オ フ ィスに 勤 め る人 は もちろん 、 それ 以 外 に一 般 の 人 の 存 在 も多 くFFf認 で きる。 また、 逸路 の 大 半 が大規 模 なア トリウ ム に 面 してお り、 その ア トリウ ム の様 子 を 窓 を通 して 見 られ る よ うに で きて い る。
KIビ ル・
0・
3F∼ 5Fす べ て 鹿 島建 設 の 事務 室 で あ り、 構 造 設計部 や
.土 木 設 計 部 な どが あ る。通 路 で は 、
この オ フ ィ スに 勤 め る人 は も ちろん、
仕 事 の 打 ち合 わせ な どで 訪 れ る人 の 姿 も確 認 で きる。 また、 緑 を多 く配 置 した ア トリウ ム に 面 す る渡 り廊 下 が あ るほか 、通 路 の 壁 に絵 画 な どを掛 け た り、 ロ ビーの よ うな場 所 を通 路 に 設 けた りと様 々 な エ ル ゴ ノ ミック スの 視点 で の 配慮 が な され て い る。 新宿 三 井 ビル・・ 。3Fは 食堂 や 銀 行、
4Fは ク リニ ック、 5Fは テナ ン ト向 け 一 般 事務室 な どが あ る。通 路 で は 、 NSビ ル の 場 合 と同 じ く、様 々
な人 の 存 在 を確 認 で きる。 また、 典 型 的 な セ ン タ ー コ ア方 式 の オ フ ィ ス ピ ル ゆ え通 路 に は窓 が な く、 外部 の 様 子 が通 路 で は全 く把握 で きな い 。
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調 査 方 法 は、 調 査 対 象 とな るオ フ ィス ピル の 3F∼
5Fに お け る通 路 を
ひ と とお り見 て まわ る間 に 、 その通 路 に お い て 確 認 で きた人 の 行 動 を分類 し、統 計 を とる。 これ を平 日の 午 前 9時 か らそ の 日の 午 後 5時 ま で 1時 間 ご とに 9回 に わ け て 行 う。
① 調査 に あた っての 注意 事項 ・ 人間行動 を チ ェ ックす る際 には、原則的 に 1人 につ き 1つ の人 間行動 と してチ ェ ックす る。 例 :最 初 に見 た ときは通路 を歩行 して い た人 が 、 その 後 エ レベ ー ター を ″ 待 つていた場 合、 その人 の行動 は “通路 を歩 行 す る と してチ ェ ッ
.
クす る。
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2
研究結 果
NSビ ル 、 KIビ ル 、 新宿 三 井 ビル で 行 つた 、 オ フ ィ スフ ロア に お け る 通路 で の 人 間行 動 に 関 す る調査 の 結 果 をそれ ぞれ の オ フ ィ ス ピル につ い て 、 人 間行 動 の 分類 とそ の 統 計 につ いて ま とめ て み る。
☆
NSビ ル・ 001990年 ・ オ フ ィ スフ ロ アの平 面 図
10月 24日
(水 曜 日)に 調査
縮 尺 1:1500
・通 路 ・ ・ 部 分 oM財 の 早稲 田大 学
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ONSビ
ル で 確 認 で きた人 間行 動 の 分 類
△ 移 動行為
機 亜事。 品の
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0分 類 された人 間行動 の概要
①ただ単に通路を歩行 していた人 ②話 をしながら通路を歩行していた人 ③歩行中に窓の外をしばらく見ていた人 ④ただ単にエ レベーターを待っていた人 ⑤エレベーターを待つ最中に話をしていた人 ⑥エ レベーターを待つ最中に窓の外を見ていた人 ⑦ ただ立ち話をしていた人・・・③窓の外を見ながら話をしていた人は こ こに含 まれ る
③ただ窓の外を見ていた人 けていた人、タパコを吸つていた人、書類を整理していた人 ◎電話をか。
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・ 分 類 され た 人 間行 動 の 統 計 統計表
1:NSビ
ル の オ フ ィ スフ ロア にお け る通 路 で の 人 間行動
移動以外 の 行為
移 動行為 エレベーターをflつ
洒略 を歩行する 歩行す る
午前
9:00
17
10:00
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8
7
3
0
1
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2
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8
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14
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*確 認 で きた 人 の 全 合計 00,4
早稲 田大学
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7
9人
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☆
Klビ ル 00・ 1990年 10月 29日
・ オ フ ィ ス フ ロアの 平 面 図
L‐
(月
曜 日)に 調査
縮尺 1:1200
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・・・逆路 ① 蜃Mの 部分
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OKlビ
ル で確 認 で きた人 間行 動 の 分 類
エ ベ レ ー ー タ つ を 待 ―E璽 :i:!!!!8 ^移
憩 スペース 動以外の行為一 変 つ Cく ろぐ
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■―D_E鼻
:『 :!:!:3
0分 類 された人間行動の概要
① ただ単に通路を歩行 していた人 ②話を しながら通路を歩行 してぃた人 ③歩行中に窓の外を見ていた人・・・③ Klビ ルの場合、ア トリウムに 面 した通路 に 窓 の な い 部分 が あ るが、 そ こか ら歩 行 中 に ア トリウ ム を 見 て いた人 も こ こに含 まれ る ④ た だ単 に エ レベ ー タ ー を待 つて い た人
⑤ エ レベーターを待つ最中に話を していた人 ⑥ ただ くつろいでいた人、テ レビを見ていた人、 タパコを吸 つていた人、 寝ていた人、 ジュースを飲んでいた人 ⑦ くつろぎなが ら話をしていた人・・・③ タパコを吸 つた り、 ジュース を飲んだ りしながら話を していた人はここに含まれる 早稲 田大 学
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・ 分 類 され た人 間行 動 の 統 計 統計表
2:KIビ
ル の オ フ ィ スフ ロア にお け る通 路 で の 人 間行動
移動行為 エレベーター セ
五 路 を歩行す る 歩行 す る
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10:00
6
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*確 認 で きた人 の 全 合計・ ・ ・ 232人
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☆
新宿 三 井 ビル・ 。・
1990年 10月 24日
・ オ フ ィ スフ ロアの 平面図
(水 曜 日)に 調査
縮尺 1:700
① 屁列の部分・00通 路
1
.
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・ 新宿 三 井 ビル で 確 認 で きた人 間 行 動 の 分類
る 為 晰 嚇 '1を ∴.:│!::::I!:8 v動 ・ 分類 され た 人間行 動 の 概 要
①ただ単に通路を歩行していた人 ②話をしながら通路を歩行していた人 ③ただ単にエレベーターを待 つていた人 ④エ レベーターを待つ最中に話をしていた人 ⑤ただ立ち話をしていた人 ⑥電話をかけていた人、タパコを吸 つていた人
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・ 分類 され た 人間行 動 の 統 計 統計表
3:新 宿 三 井 ビル の オ フ ィ ス フ ロア にお け るつ うろ で の 人 間行 動 移 動 以外 の 行お
移動行為 洒路 を,行 する 歩 行す る
9:00
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午前
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0
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計
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*確 認 で きた人 の全合 計・ ・・
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234人
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3
考察
通 路 は主 に移 動 す るた め の 空 間 で あ る。 したが って オ フ ィ ス フ ロ ア に お ける通 路 での 人 間 行 動 も メイ ン とな るの は移 動 で あ る。 この ため 、 この 研 究 で は 、 NSビ ル 、 KIビ ル 、 新宿 三 井 ビル それ ぞれ に お い て 確 認 で きた 人間行 動 をまず “移 動 行 為 "と “移動 以 外 の 行為 ″ の二 つ に大月1し た。 そ ″ して “移 動行為 に 関 して は、 エ レベ ー タ ー を待 つ の も移動 の一 部 で あ る とい う考 え の も と “通路 を歩行 す る "と “エ レベ ー タ ー を待 つ "と い った 二 つ の 行 為 に分 類 し、 その うえ で 更 にそ れ ぞ れ を “通 路 を歩 行 す る"及 び ″ “エ レベ ‐ タ ー を待 つ だ けの も の 、 “話 をす る"行 為 を ともな うもの 、 そ して NSビ ル 、
KIビ ル に 関 して は
“窓 の 外 を見 る"行 為 を ともな うも
の ににつ いて も分 類 し統 計 した。 (③ 移 動 行 為 に “話 をす る " “窓 の 外 を 見 る"以 外 の 行 為 を ともな うよ うな もの は ほ とん ど見 あ た らなか った 。 ) また “移 動以外 の 行 為 "に 関 して は、移 動 以 外 の 目的 で 通 路 に い る人 や 移
動を中断 している人 の行為を主 に分類 し統計 した。 (0エ レベー ター を待 つ とい うことは、 あ くまで移動を目的としているわけだか ら “移動行為" であ り、移動を中断 しているとは言えない。) さて、 こうして分類 し統計された結果 (15ベ ージ∼ 23ペ ージ)よ り ①移動、② コ ミュニケー ション、③窓の外を見ること、④気分転換、 の四 つの点 に関 してそれぞれのオフィスピルごとに考察 した うえで、.全 体 につ いてまとめてみる。
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☆
NSビ
ル
00015ベ
ー ジ∼
17ベ ー ジ参 照
① 移動 に関 して 統 計表 1よ り、移動 行為 を行 つている人 を算 出す る と
50+73+44+56=)451人
(138+90+
となる。 これ は調査時 に確認 で きた
人全体 の 94パ ーセ ン トに相 当す る。 また、 ここでは特別 に “エ レベ ー ター を待 つ "行 為 に も注 目 してみ る。 なぜ な ら 1エ レベ ー タ ー を待 つ "行 為 は、垂直移動 を目的 と して い る人 が 行 う移動行為 で あ り、移動 とは言 うて も歩行 す るわけではな く、 ある定 め られ た場所 (エ レベ ー ター ホ ール )で 短時 間 (エ レベー ター が 来 るまでの 間 )立 ち止 まる とい う、 中・ 高 層建築 で特徴 的 な行為 と言 え るか らで ある。 この こ とを念頭 に置 きエ レベ ー タ ー を待 っている人 につ いて も算 出す る と となる。 これ は全 体 の 36パ ーセ ン ト、
(73+44+56=)173人
そ して移動行為 を行 つている人 の 38パ ーセ ン トに相 当す る。 以上 の こ とか ら、 NSビ ルの オ フ ィスフ ロアにお いて は、通路 にいる人 の大半 が移動行為 を行 つてお り、 その うちの 4割 り近 くの人 が エ レベ ー タ ー ホ ール で エ レベ ー タ ー待 つて い る とい う こ とが考察 で きる。
② コミュニケーションに関して
(90+44+14口 )1 48人 とな る。 これ は 調 査時 に 確 認 で きた人 全体 の 31パ ー セ ン トに相 当 統 計 表 1よ り、話 を して い る 人 を算 出す る と
す る。 しか し、 この 中 で 移 動行 為 を行 わず、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョンに重 きを お い た 行 為 を行 つて い る人 は、 た だ立 ち話 を して い る人 の わ ず か な る .こ れ は全 体 の
14人 と
3パ ー セ ン ト、 そ して話 を して てい る人 の 9パ ー セ ン
トに 相 当 す る。 早稲 田大学
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以上 の こ とか ら、 NSビ ル の オ フ ィ ス フ ロア に お い て は、 通路 に い る人 の 3割 り程 度 の人 が コ ミュニ ケ ー シ ョン を行 って い るが 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンに 重 きをお い て い る人 は、 ご くわ ずか で あ り、 大半 の 人 は
移動 行為 に準
じる もの と して コ ミュ ニ ケ ー シ ョン を行 つて い る とい う こ とが 考 察 で きる。
③ 窓 の 外 を見 る こ と に 関 して 窓 は、 轟 路 に開放 感 を もた らす だ け で な く、 そ の 外 の 景 色 を見 る こ とが 自分 の 位 置把 握 や気 分 転 換 につ なが るた め、迎 路 の ア メニ テ ィを向上 させ る重 要 な要 素 の一 つ 考 え られ る。 この こ とを念 頭 に 置 き考 察 を進 め る。
NSビ ル の場合 、 ア トリウ 小 を う.ま
く利 用 し、 通 路 に窓 を多 く設 置 す る
の に成 功 して い る。 そ の た め 窓 の 外 を見 る (ア トリウ ム を覗 き こむ )行 為
(50 となる。 これ は調 査時 に 確 認 で きた人 全体 の 24
が よ く見 られ た。 統 計 表 1よ り、 窓 の 外 を見 て い る人 を算 出 す る と
+56+7=)113人
パ ー セ ン トに相 当す る。 しか し、 この 中 で 移 動 行 為 を行 わ ず、窓 の 外 を見 ・ る こ と (気 分 転換 )に 重 きをお い た 行為 を行 つて い る人 は、 た だ窓 の 外 を 見 て い る人 の わずか
7人 とな る .こ れ は全 体 の 2パ ーセ ン トに相 当す る .
以上 の こ とか ら、 NSビ ル の オ フ ィ ス フ ロア に お いて は、 通 路 に い る人 の 4人 に 1人 が 窓 の 外 をなん らか のか た ち で しば ら く見 て い るが、 窓 の 外 を見 る こ と に 重 きを お い て い る人 は ご くわ ずか しか い な い と い う こ とが考 察 で きる。
④ 気分転換 に関 して ここでは移動 よ りむ しろ リフ レ ッシュや リラ ック スな どとい った気分転 換 に重 きをお い た行為 を行 ってい る人 につ い て考 察 する。
NSビ ル の 場合、気 分転換 に重 きをお い た行為 と して、 ただ立 ち話 をす る行為、 ただ窓 の外 を見 る (ア トリウム を覗 き こむ )行 為、 タパ コ を吸 う 早稲 田大学
渡辺仁史 51究 室
1990年
度 卒業論文
・ 0
6
こ
行 為 が あ て は まる。 タパ コ を吸 つて い る人 が 1人 とい う こ とをふ まえた う え で 、 統 計 表 1よ り、 気 分転 換 に 重 きをお い た 行 為 を行 つて い る人 を算 出 すると
(14+7+1=)22人
とな る。 これ は 調査時 に 確 認 で きた人 全
体 の 5パ ー セ ン トに相 当 す る。 以止 の こ とか ら、 NSビ ル の オ フ ィ ス フ ロアに お い て は、 通 路 にい る人 の うち、 気 分転換 に 重 きをお い た 行 為 を行 つて い る人 はわ ず か しか い な い と い う こ とが考察 で きる。
早稲 田大 学
渡辺仁史研究 室
1990年
度 卒業論文
27
KIビ
☆
ル・ ・・
18ペ ー ジ∼ 20ペ ー ジ参照
① 移動 に 関 して 統 計 表 2よ り、 移 動 行 為 を行 って い る人 を算 出す る と
+22+19=)122人
(52+22+7
とな る。 これ は調 査時 に 確 認 で きた人 全体 の 5
3パ ー セ ン トに相 当 す る。 また、 NSビ ル の 場 合 と同 じ く、 エ レペ ー タ ー を待 つて い る人 につ い て も算 出 す る と
(22+19=)41人
ト、 そ して移 動行 為 を行 つて い る人 の 以上 の こ とか ら、
とな る。 これ は全 体 の
18パ ー セ ン
34パ ー セ ン トに 相 当す る。
Klビ ル の オ フ ィ ス フ ロ アにお いて は、通 路 にい る人
の半 数 程 度 が移 動 行 為 を行 つて お り、 そ の うち の 4割 り近 くの人 が エ レベ ー タ ー ホ ール で エ レベ ー タ ー 待 つて い る とい う こ とが 考 察 で きる。
②コミュニケーションに関して
(22+19+49‐ )9 0人 とな る。 これ は 調 査時 に 確 認 で きた人 全 体 の 39パ ー セ ン トに相 当 す 統 計 表 2よ り、 話 を して い る人 を算 出 す る と
る。 また、 この 中 で 移 動 行為 を行 わ ず、 コ ミュニ ケ ー シ ョンに重 きをお い た 行為 を行 つてい る人 は 、休 憩 スペ ー ス (ロ ピー )で くつ ろ ぎなが ら話 を して い る人 の 49人 とな る。 これ は全体 の 21パ ー セ ン ト、 そ して 話 を し
54パ ー セ ン トに 相 当す る。 以上 の こ とか ら、 KIビ ル の オ フ ィ ス フ ロア に お い て は、通路 に い る人
て てい る人 の
の 4割 り近 くの人 が コ ミュニ ケ ー シ ヨン を行 つて お り、 コ ミュニ ケ ー シ ョ ンに重 きをお いて い る人 が 、 そ の 半 数 を占め て い る とい う こ とが 考 察 で き
'
る。
早稲 田大 学
渡辺仁史 JJI究 室
1990年
度 卒業 論文
28
③ 窓 の 外 を見 る こ とに関 して
KIビ ル の 場 合 、 ア トリウ ム を利 用 して い る もの の、 ア トリウ ムが 覗 き こめ.る の は、植 栽 の 施 され た ロ ピー に面 した渡 り廊下 の 部 分 とエ ン トラ ン スホ ール に 面 した エ レベ ー ター ホ ール の 部 分 の 2箇 所 が あ る。 統 計 表 2よ り、窓 の 外 を見 て い る人 は、通 路 を歩 行 して い る人 の うち の 7人 とな る。 これ は調 査 時 に確 認 で きた人全体 の 3パ ー セ ン トに相 当 す る。 この 7人 は 皆、渡 り廊下 に お い て 確 認 され た。 以上 の こ とか ら、 Klビ ル の オ フ ィ ス フ ロ ア にお いて は 、通 路 に い る人 の 大半 は 窓 の 外 を見 て お らず、 窓 の 外 を なん らか のか た ち で しば ら く見 て い る人 は 皆、 渡 り廊 下 を歩 行 す る際 に緑 の 多 い ア トリウ ム を覗 き こん で い る とい う こ とが考 察 で きる。
④ 気分転 換 に関 して
KIビ ルの場合、気分転換 に重 きをお いた 行為 として 、休憩 スペ ー ス
(
ロ ピー)で くつ ろ ぐ行為全般が あ て はまる。 この こ とをふ まえた うえ で 、 統計表 2よ り、気 分転換 に重 きをお いた行 為 を行 つてい る人 を算 出す る と
(61+49=)110人
となる。 これ は調 査時 に確認 で きた人全体 の 4
7パ ー セ ン トに相 当す る。 以上 の こ とか ら、 Klビ ルの オ フ ィスフ ロアにお いては、通路 にい る人 の うち、気分転換 に重 きをお いた行為 を行 つて い る人 は半数近 くにのぼ り、 全員が各 フ ロア ノ通 路 に 2箇 所 づ つ 設置 され た休憩 スペ ー スで気分転換 を 行 ってい る ことが 考 察 で きる。
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渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 論文
29
☆
新 宿 三 井 ビル・
0021ペ
ー ジ∼
23ペ ー ジ参 照
① 移動 に 関 して 統 計表 3よ り、移 動 行 為 を行 つて い る人 を算 出 す る と
51+26=)223人
(105+41+
とな る。 これ は調 査時 に確 認 で きた 人 全 体 の 95
パ ー セ ン トに相 当す る。 また、 NSビ ル 、 KIビ ル の 場 合 と同 じ く、 エ レベ ー タ ー を待 つて い る 人 につ いて も算 出す る と
(51+26=)77人
となる。 これ は全体 の 3
3パ ー セ ン ト、 そ して移 動行為 を行 うて い る人 の 34パ ー セ ン トに相 当す る。 以上 の こ とか ら、 新 宿 三 井 ビル の オ フ ィ ス フ ロ ア に お い て は 、通路 にい る人 の 大半 が 移 動行為 を行 つて お り、 その うち の 4割 り近 くの 人 が エ レベ ー タ ー ホ ール で エ レベ ー タ ー待 って い る とい う こ とが考 察 で きる。
② コ ミュニ ケ ー シ ョンに 関 して
(41+26+5=)72 人 とな る。 これ は調査 時 に確 認 で きた人 全 体 の 31パ ー セ ン トに相 当 す る。 統 計 表 3よ り、話 を して い る 人 を算 出す る と
しか し、 この 中 で移 動 行 為 を行 わ ず、 コ ミュニ ケ ー シ ョンに 重 きをお い た 行 為 を行 って い る人 は 、 た だ立 ち話 を して い る人 の わずか
5人 となる。 こ
れ は全 体 の 2パ ー セ ン ト、 そ して話 を してて い る人 の 7パ ー セ ン トに相 当 す る。 以上 の こ とか ら、新 宿 三 井 ビル の オ フ ィ ス フ ロア に お い て は 、通路 に い る人 の 3害 Iり 程 度 の人 が コ ミュニ ケ ー シ ョン を行 つて い るが 、 コ ミュニ ケ ー シ ョンに重 きをお い て い る人 は 、 ご くわず か で あ り、大 半 の 人 は移 動 行
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文 0 .′ 3
為 に 準 じる もの と して コ ミュニ ケ ー シ ョン を行 つて い る とい う こ とが考 察 で きる。
③ 窓 の外 を見る こ とに関 して 新宿 三 井 ビルの場 合 、典型的 な セ ンター コア方 式 のオ フ ィス ピルで あ り オ フ ィスフ ロアにお け る通路 には外部 に面す る窓 とい うものが存在 しな い 。 このた め 、窓 の外 を見 る とい う行為 は行 われ て い な い。
④ 気分 転 換 に 関 して 新宿 三 井 ビルの 場 合 、 気分転 換 に 重 きをお い た 行為 と して、 タバ コ を吸 う行為 が あ て は まるが 、 タパ コ を吸 つて い る人 はわ ず か
2人 で あ る。 これ
は調査時 に 確 認 で きた人 全体 の 1パ ー セ ン トに 相 当 す る。 以上 の こ とか ら、 新 宿 三 井 ビル の オ フ ィ ス ア ロ アにお いて は 、通 路 に い る人 の うち、 気分 転 換 に重 きをお い た 行 為 を行 つて い る人 はほ とん どい な く、 エ レベ ー ター ホ ール で タパ コ を吸 つてい る人 が わずか にい る程 度 とい う こ とが考 察 で きる。
早稲 田大学
渡辺仁史 研究 室
1990年 度 卒業 論文 4ロ
・ 3
☆
ま とめ・ ・
ONSビ
ル 、
KIビ
ル 、 新 宿 三 井 ビル そ れ ぞ れ に お い て 行 っ
た調 査結 果 を総 合 的 に 考 察 す る。
・ NJ Sビ ル 、新 宿 三 井 ビル で は、 移 動 行為 を行 って い る人 が 、 通 路 にい る 人 の 90パ ー セ ン ト以上 を占め るの に 対 し、 KIビ ル で は、 通 路 にい る人
53パ ー セ ン トとか な り少 な い こ とに 気付 く。 これ は KIビ ル にお い て 残 りの 47パ ー セ ン トの 人 が 皆 、休 憩 スペ ー スで くつ ろ いで い る こ とを考 の
え る と、休 憩 スペ ー スが通 路 に設 置 され て い るか設 置 され て な い かの差 が 出 た と言 え る。 この こ とか ら、休 憩 スペ ー ス を通 路 に 設 置す る こ とに よ り、 通 路 が だだ の 移 動 スペ ー ス と して だ け で はな く、 リフ レ ッシ ュ スペ ー ス と して も十 分 に機 能 しうる もの に な る とい う こ とが 考 察 で きる。 ・ エ レベ ー タ ー ホール で エ レベ ー タ ー を待 つて い る人 は 、 NSビ ル 、 KI ビル 、新 宿 三 井 ビル す べ て に お い て 、移 動 行為 を行 つて い る人 の
30∼
4
0パ ー セ ン トを占め て お り、 その 行 為 の 性格 上 、 エ レベ ー タ ー ホ ー ル は人 が 集 中す る場 所 だ とい う こ とを改 め て 認 識 させ る。 ・ コ ミュニ ケ ー シ ョンに 関 して言 え ば 、 NSビ ル 、 KIビ ル 、 新 宿 三 井 ビ
30∼ 40パ ー セ ン トの人 が 、何 らか の 形 で コ ミュニ ケ ー シ ョン を行 つて い る こ とが わか る。 た だ し、 NS
ル す べ て に お い て 、 通 路 に い る人全 体 の
ビル 、 新 宿 三 井 ビル に お い て は、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョンに 重 きをお いて い る 人 はわ ず か しか お らず、 大 半 の 人 は 移 動 行為 に準 じて コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を行 う程 度 に と どま つて い る。 一 方 、 KIビ ル にお いて は、 コ ミ ュニ ケ ー シ ョ ンに重 きをお い て い る人 が 、 コ ミュニ ケ ー シ ョン を行 つて い る人 の 半 数 以 上 を 占め て い る。 KIビ ル に お いて 、 コ ミュニ ケ ー シ ョンに 重 きをお い て い る人 は 皆 、休 憩 スペ ー スで 確 認 され た こ とか ら、通路 に 設 置 され て い る休 憩 スペ ー スが コ ミュ ニ ケ ー シ ョンスペ ー ス と して も役立 つて い る こ とが考 察 で きる。
早稲 田大 学
渡辺仁史 III究 室
1990年
度 卒業 論文
32
・ 窓 の 外 を見 る こ とに 関 して言 えば、 NSビ ル で は 24パ ー セ ン トの 人 が 窓 の 外 を意 識的 に 見 て い るの に対 し、 KIビ ル で はわ ずか 3パ ー セ ン トと か な り少 な い値 に な つた 。 こ こで 、 『窓 の 外 の 景 色」及 び 『休 憩 スペ ー スの 有 無 Jの
2点 に つ い て
NS´ ビル 、 Klビ ル それ ぞれ の 現 状 に 注 目す る と次 の よ うに な る。 「窓 の 外 の 景 色 J
00・ NSビ ル の オ フ ィ ス ア ロ ア にお いて は、 色 々 な イ
ベ ン トが 催 され る大 規 模 なア トリウ ム を通 路 の 窓 全 般 を通 して 窺 う こ と が で きる。 一 方 、 Klビ ル の オ フ ィ ス フ ロア にお い て は、
5m程 度 の 渡
り廊 下 か ら緑 の 多 い ア トリウ ム を窺 う こ とが で きる ものの 、 その他 の 通 路 か ら窺 う こ とが で きる景 色 は と りた て て 言 うほ どで は な い 。
NSビ ル の オ フ ィ ス フ ロアにお い て は 、通 路 に 休 憩 スペ ー スの よ うな もの は 設 置 され て い な い 。 一 方 、 KIビ ル の
『休 憩 スペ ー スの 有 無 』・ ・ ・
ォ フ ィ ス プ ロア に お い て は、各 フ ロア に 2箇 所 づ つ 休 憩 スペ ー スが 設 置 され て い る。 以上 の こ とか ら、 NSビ ル と KIビ ル とで 、 窓 の 外 を見 て い る人 の割 合 に差 が 生 じたの は、 「窓 の 外 の 景 色」 と『休 憩 スペ ー スの有 無 Jの 現 状 に この よ うな違 い が あ る た め だ と考 察 で きる。 ・ 追 記 に な るが 、 NSビ ル 、 KIビ ル 両 方 とも、 大 半 の 人 が 、移 動 行為 を 行 つて い る際 に窓 の 外 を無 意 識 の うち に 見 てお り、 位 置把握 な どに 窓 が 役 立 つて い る こと を改 め て 認 識 させ られ た。 また、 KIビ ル の 通 路 の 壁 に は 何 力所 か 絵 が掛 け られ て い るの だが 、 この こ とに つ い て 、鹿 島建設 の 方 に 開 い た と こ ろ、 わ ざわ ざ立 ち止 ま つて 見 る こ とは あ ま りい な い が 、 移 動 中 に何 気 な く見 る こ とは よ くあ る との こ とで あ る。
早稲 田大 学
渡辺仁史研究 室
1990年
度 卒業 論文
31
る の け お 通 路 薔吾洗桑Z暴 五桑
“ ・
2
オ フ ィスフ ロ ア に お け る通 路 の 面 積 比 率 と窓比 率
2.1
研究方法
ごあ 研究 では、 オ フ ィスフ ロアにおける通路 の現状 を把 握 す るため、今 までに建設 され て きたオ フ ィ ス ピルの平面 図 か ら読み取 れ る情報 の うち、 オ フ ィスフ ロアで は通路が最 低限 どの程度存在 す るのか、 そ して この よう な通路 において外 部 に面 す る窓 は どの程度設置 され てい るのか とい う点 に ロ 着 日 し調査 す る。 また、 それ らの値 が オ フ イスア ロア とエ ン トラ ンスフ ア とで は どう異 なる のか とい う こともあわ せて調 査す る.
│
① 調査計画 調 査 方法 の決定
3 調 査 対 象 の設定 3
調査 の開始
*
調 査 方 法 の決 定 ・・ 0年 代 ご とに オ フ ィ ス ピル の平 面 図 を調 べ 、 それ
ぞれ オ フ ィ スフ ロ ア 、 エ ン ドラ ンス フ ロア にお け る通 路 の 面 積 比 率 と窓 比 率 を算 出す る ことに 決定 。
*
調査対象 の設定 ・・・ 今 後 の需要 お よび オ フ ィスア ロアにおける通路 の 在 り方 について 考 えるべ き必要性が高 い とい う観点 の も と、大規模 なオ フ ィ ス ピル (オ フ ィ スフ ロアの 面積が 1 0 0 0nf以 上 の もの)を この 調査 対象 と して 設定す る。
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究室
1990年
度 卒業論文
35
*
調 査 の開 始 0・ ・ 建 築雑誌 な どの パ ックナ ンパ ー か ら適 切 だ と思 われ
る オ フ ィ ス ビル の プ ラ ン を探 し、年 代 ご と に調 査 を開始 す る。
調査 方 法
②
まず、 オ フ ィ ス フ ロ ア にお け る通 路 の 面 積 比 率 と窓比率 を算 出す るた め、 調 査 対 象 とな るオ フ ィ ス ビル の 基 準階平 面 図 な どを測量 す る こ とに よ り、 その フ ロア面 積 、通 路 の 面 積、 通 路 に お け る壁 の 長 さ、通路 に設 置 され た 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ を求 め る。 次 に 、 これ らの 値 を用 い る こ とに よ り、 面 積 比 率 と窓 比率 を算 出 す る。 た だ し、 こ こで 取 り上 げ られ る通 路 は、最 低 限 その オ フ ィ スフ ロ ア に存在 す る通 路 の こ とで あ り、実際 の 通 路 の 面 積 は、 その オ フ ィスの 仕 切 り方 な どに よ って は も つ と増 える こ とが予 想 され る。
*
面 積 比 率 と窓 比 率 の 計算 方 法
面積比率
[%]=
窓 比 率
[%]=
早稲 田大学
通路 の 面積 [“ ] フ ロア面 積 [“ ]
× 100
通 路 で 外 部 に面 す る窓 の長 さ [m]
渡辺仁史 研究 室
通 路 にお け る壁 の長 さ
1990年
[m]
X100
度 卒業 論文
36
調査 対 象 の オ フ ィ ス ビル す べ て につ き面積比 率 と窓 比 率 を算 出 した ら、 それ らの 値 を オ フ ィ 不 ビル の 建 設 され た 年代順 に 整 理 しグラ フ化 す る。 ま
・トランスフロアにおける通路の在り方を比較す た、オフィスフロアとエィ る意味で、いくつかのオフ スビルに関 しては同様のや り方でエン トラン スプロアについても通路の面積比率と窓比率を算出しグラフ化する。 .オ
① 調 査 に あ た って の 注意 事項 ・ 通 路 に は、廊下 や エ レベ ■ タ ー ホ ール の 他 に、 ロ ピー や エ ン トラ ンス ス ホ ール な ども含 まれ る。 しか し、 付 室 の よ うにふ だん 閉鎖 して い る可 能 性 が あ る場 所 は含 まな い 。 ・ 通 路 に お け る壁 の 長 さに は、 オ フ ィ スや エ レベ ー タ ー な どの 出入 口の 長 さは含 ま な い 。 ・ ア トリウ ム に面 す る窓 も、 外 部 に 面 す る窓 とす る。 ・ 通 路 で ア トリウ ム に 面 す る部 分 が 窓 で な く開 口部 に な って い る場 合 は、 窓 が あ るの と同 様 、 通 路 か らア トリウ ム の 様 子 が 窺 え るの で 、 そ の 部分 に は窓 が あ る もの と考 え窓 比 率 を算 出す る。
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文
37
③
調査例
☆
オ フ イスフ ロア におけ る通路 の面積比率 と窓 比率
① 圏図の部分・・・通路 0モ ノ リス
1990年
7月 竣 工
縮 尺 1:1000の 平 面 図 よ り算 出
‖∼ 16階 平面図
フ ロア面積
2 3 9 3nf
通 路 の 面積
18。 7“
通 路 にお け る壁 の 長 さ
90m 2m
通 路 で 外部 に 面 す る 窓 の 長 さ 面 積 比率 窓比率
早稲 田大学
渡辺仁史研究 室 .
7.8% 2.2% 1990年 度 卒業論文
38
・ 新 宿 エル タ ワ ー
1989年
6月 竣 工
縮 尺 1:1200の 平 面 図 よ り算 出
中層饉
2:臓 )平 目 `:5∼
フ ロア面 積
1 8 2 0nf
通 路 の面 積
面 積比率
166ぽ 142m 25m 9.1%
窓比率
7. 7%
通 路 にお け る壁 の 長 さ 通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
早稲 田大学
渡辺仁史研究 室
1990年
度 卒業 論文
39
・
KIビ ル
1989年
3月 竣 工
縮尺 1:1200の 平 面図 よ り算 出
aat
'l
tttrlttrat
フ ロア面 積
3 1 9 7nf
通 路 の 面積
2 3 6nf
通 路 に お け る壁 の 長 さ
119m 46m 7. 4%
通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
面 積比率
38.7%
窓 比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文
40
・ 仙 台第 一 生 命 タ ワー ビル
1985年
5月 竣 工
縮尺 1:600の 平 面 図 よ り算 出
薔ll階 平面
フ ロア面 積
1 9 4 4nf
通 路 の面 積
2 6 0nf
通 路 にお け る壁 の 長 さ
168m
通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
13. 3% 13.6%
面積 比率 窓 比率
早稲 田大 学
23m
1990年
渡辺仁史 研究 室 I
・
度 卒業 論文
・
﹁綱
・
NSビ ル
1982年
9月 竣 工
縮尺 1:1500の 平 面 図 よ り算 出
基準備la画
4646d
フ ロア 面 積 通路 の 面 積
5 8 7nf
通 路 に お け る壁 の 長 さ
通路 で 外 部 に面 す る窓 の 長 さ 面積比 率 窓比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
372m 135m 12.6% 36.3%
度 卒業 論文 2 ´ a 一 . 。
・ 伊藤忠 商 事 東京 本 社 ビル
1 980年 10月 竣 エ
縮尺 1:1500の 平 面 図 よ り算 出
フ ロア面 積
2 3 4 0nf
通 路 の面 積
309ぽ 300m
通 路 に お け る壁 の 長 さ
面積比率
65m 13.2%
窓比率
21. 5%
通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度卒業 論文
43
・ 新 宿 三 井 ビル
1974年
11月
竣工
縮 尺 1:700の 平 面 図 よ り算 出
鵬IFI平 面図
フ ロア面 積
2 7 0 7nf
通 路 の面 積
2 6 1 nf
通 路 に お け る壁 の 長 さ
141m Om
適 路 で外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
9. 7%
面積比率
0%
窓 比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 論文
44
0日 本 興業 銀 行
1974年
1月 竣 エ
縮 尺 1:1200の 平面 図 よ り算 出
7階 平面
ア ロア面 積
4 0 3 0nf
通 路 の 面積
5 4 0nf
通 路 にお け る壁 の 長 さ
320m
通 路 で外 部 に面 す る窓 の 長 さ 面 積比 率 窓比率
lm
13.4% 0。 4%
・“
・ 神 戸 商 工 貿 易 セ ン タ ー ビル
1969年 11月 竣 工
縮 尺 1:500の 平 面 図 よ り算 出
フ ロア面 積
1 3 7 9nf
通 路 の面 積
7 2 nf
通 路 にお け る壁 の 長 さ
62m
通 路 で 外部 に 面 す る窓 の 長 さ
5. 2%
面 積 比率
0%
窓比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
Om
1990年
度 卒業 論文
46
・ 大阪 ビル (八 重洲 口)
1967年
9月 竣 エ
縮尺1:600の 平面 図 よ り算 出
基準階平面
0
口
口
●
0 ..
●
.●
ロ
●
..
ロ
●
●
・
0
フ ロア面 積
1 8 4 9nf
通路 の 面 積
1 8 6nf
通 路 に お け る数 の 長 さ
122m Om
通路で外部 に面する窓 の長 さ
10. 1%
面 積比 率
0%
窓比率
早稲 田大学
渡辺仁史研究 壼
1990年
度卒業綸文
47
エ ン トラ ン ス フ ロア にお け る通 路 の面 積 比率 と窓 比 率
☆
⑪ 圏囲の部分・・・通路 0新 川崎 三 井 ビル
1989年
5月 竣 工
縮 尺 1:1500の 平 面 図 よ り算 出
フ ロ ア面 積
7497ぽ
通 路 の面 積
2 7 8 1nf
通 路 に お け る壁 の長 さ
通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ
37.1% 27.3%
面積比率 窓比率
早稲 田大学
渡辺仁史研究 室
413m l13m
1990年
度 卒業 論文
48
・ 芝浦 ス ク ェア
1989年
2月 竣 工
縮尺 1:800の 平 面 図 よ り算 出
フ ロア面 積
2 2 0 2nf
通 路 の面 積
1873ぼ
面積比率
287m 171m 85. 1%
窓比率
59。
通 路 に お け る壁 の 長 さ 通 路 で 外部 に 面 す る窓 の 長 さ
早稲 田大学
渡辺 仁史 III究 室
1990年
6%
度 卒業論文
49
・
NSビ ル
1982年
9月 竣 工
縮 尺 1:1500の 平 面 図 よ り算 出
胸肥 l ttSr口 │
フ ロア面 積
9450ぼ
通 路 の面 積
3 4 9 2nf
通 路 にお け る壁 の 長 さ 通 路 で 外 部 に 面 す る窓 の 長 さ 面積比率
窓 比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 Fll究 室
1990年
437m 50m 53.3% 11. 3%
度 卒業 論文
50
◆新住友 ビル
1962年
6月 竣 工
縮 尺 1:1250の 平 面 図 よ り算 出
:臓
: =日 ●―ル 2 エ レ “ ′中 "ル 3害 “ ロ 日
■
`曾 鰤 6“ 6 ,′ プク=`イ 71L事 ● 3■ 性 H川
5033r
ア ロ ア面 積 通 路 の面 積
7 4 8nf
亜 路 に お け る壁 の 長 さ
296m
通路で外部 に面する窓の長 さ 面積比 率
窓比率
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室 ¬
・
20m 14.9% 6. 8%
990年 度 卒業論文
51
2.2
研究 結 果
オ フ ィスフ ロア及 び エ ン トラ ンスフ ロアにおけ る通路 の 面積比率 と窓比 率 に つ いて 調 査 した結 果 を表 と グラ フに ま とめてみ る.
③面積比率 と窓比率の単位はパーセント [%]で ある.
早稲田大学 渡辺仁史研究蜜
1990年 度卒業瞼文
ヽ腱
を 静
而 層 比富
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モ ノ リス 新 宿 エ ル タワー
9。 1
17.フ
11● ●三 井 ビ ル 晰 ′
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g
う Otピ ル 信 ビル
大東京 火災
9 6.6
三 洒 ス ク ェ ア “
所 日
ル
=ビ
1
38.フ
12.5 12.5
ソニ ッ クシテ ィ 腱 浜
STビ
ル
ジ ャ ー マ ン イ ン グ ス ト リ ー tン タ …
屁 グ リ ー ン タ フ ー ビル ツ イ ン “
21
仙 台 璽 一 生 命 タワ ー ビル
8.9
12.C
10.3 10.2 13.3
0
` `ス
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13.〔
0
新三 井 ビル
プにコE,ユ 」ヒ■ヽli
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ル
El日 生 ヒヒ谷 ビ ル =日 fル メ(10菫 二
■
`=ヒ 大 手 セ ン ター ビル NSビ ル
4
12.2
0
12.6
36.3
トヨ タ 東 京 ビ ル リ ク ル ー
●二C建 菫 1980年 0年 以 オフ されたオフ ピル
0
3.6
ト盤 屋 ビ ル
東贈千 代 田 ビル 伊 F足 西 ▼ 木 ,1ビ ル 百口 生
=ビ
ル
i3.2
21.5
106
0 0
10.2
0
粟 饉 東 田 ビ ル 東 東 大 同 生 命 ビ ル 久 俣 田 鉄 鋼
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木
11ビ ル “ 〓ビ ル
三栞 目〓
菫日 〓●
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3.3
蔵 ビ ル
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1970年 代=C=誠 れたオフ│ス ビル ピ
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0
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●■ST
10.3
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:2.1
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〓 コス タ
大 販 ビ ル デ ィ ン グ
大 〓 〓大
11ビ ル
ヽ 1 ビ ル ・
0
ビ ル
三 丼〓〓
三 井 詢 覆 本
1■
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菫 百 生 命 コ 石 木
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ラ ン ドビ ル
モ ′リ ス
E2グ
ォ フ ィ ス 7● ア に おけ る二路の面 ま比率
日本 三 奮 琶 ニ ビル
31.3 0
新 宿 住 夏 ビ ル 更 東 澤 上 ビ ル 本
F
日本 員 栞 餞 行 三 大
fO銀 行 更 東 阪 口 F_ビ ル
MCECビ
13.4 ビル
ル
[%〕
3.8
明 日東 海 ビ ル ■
18東 橋
ビル
世界 資
Stン
1,F商
工 賛 島 セ ン ター ビ ル
伊藤 足 ビル
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大ぼ
タ ー ビル
.大
5.2
腋 セ ン ター ビ ル
関 ビル
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〕
10.1
西 阪 1● ビ Jレ パ レ ス 7‐r ド tゴ ル 大 蔵 ガ ス ビ ル
=士
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三
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責田 主
ビル
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8重 ビ ル 8三 吉 本 1■ fI=ビ ル NCRビ ル “ ■
三
通 信 ビ ル ■
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ル
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Lビ
1970年 よ,■ Ct
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0
モ ′ リ ス
員
0
E
ヽ 一 ” 一 “
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H百
13.6
F
¨ 一 一 一 一
共 同 通 信 会
1.3
11.3
社 ビル
グラフ2.オ フ ィスフ oァ における通路の意比率
関 電 ビ ル
三 菱 商 事 ビル
表
1
オ フ ィス フ●ァ に おけ る通路 の面
積比 率 と窓比 率
53
%1 〔 90 80
70
面積比
=
a比 =
50
断 確 エ ル タ ワ ー
51.9
新川 嗜 三 井 ビル
37.1
27.こ
大東 京 火 災 新 宿 ビル
51.`
35.9
三 清 ス ク ェア
8筵 ビ ル 積 浜 STビ ル
85.1
59.〔
折
52.1
25.4
新 宿 グ リー ン タワ ー ビル
32.2
38.1
27.4
39.9
18.7 35.7
21.6
20.フ
10
53.3
0
仙台
=一
26.S
生 命 タ ワ ー ビル
`=trル 大 手 セ ン ター ビル NSビ ル トヨ タ 東 京 ビ ル
57.7
11.3 33.7
ノク ル ー ト銀 圧 ビ ル
31.4
37.5
伊藤 三百 了 本 社 ビ′ ヴ
77.4
苫
富 ビ ル
東 螢 票 6ビ ル 久 儡 日
,■
編
=二
本
19.6 41.8
11ビ ル
三 百 生 命 調 布 本 社 ビル 三井 物 産 本 社 ビル 大籠 ビルデ ィン グ E木 橋 東 ,こ ビ ル 晰
E三
IBM大
70釜
三
=■
大大
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大 糞大 ヨ 食 ● 露 N闘 =ニ 壼 同 嘔 百 ビ ● 88CCt ガョ明 ビ重 生 =ビ ス C綸 含 ル ル ビ 奮 =Rビ ビビル
35
19.2
14.4
46.7
31.9
ビル
グラフ 3
(八 重 洲 口 〕
エン トランスフ●アにおける三路の面積比率
16.1
16.1 ・
…
50
12.2 14.1 12.O
ル
通 信 ビル
生 命 ま 3■ ビ ル ル
=ビ ル NCRビ ル
40
12.9
21.0
6.3
18.1
12.1
39.g
32.
13.6
14.2
ニ ビル
所 仁
60
12.7
共 同 量 信 会 館
三 =百 =ビ RLビ ル
[%〕
14.2 18.9
8.1
tF
=
24.フ
大 反 ガ ス ピ ル
大饉明治三
に建菫 :970年 代に
■ _ォ ,(ス ピル ピ 「
10.2
'OX言 ″肩 足 ビ ル .大 阪 tジ ター ビル 大 阪 ビル
20.6 48.6
12.3
37.3
行 買 買 ビ ル
ビ ル
=ビ
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リ″ 久 大 8● 188三 大 M● 二 ″ 大 Bホ 層 重 工嗜ヌ ス tビ タ ル ニ 三 崇 8=詢 ビ ニ ニ M=ョ="ECe和 ョ● 薫 =Sグ ー ● ン ル =凛 =ビ ル ニ 火 ,ビ Tリ =笙 含 凛 E rx● こ ル ミ 手 大 き は ビル
==大
=買 晨 =三 '働 和 手 Sヨ ク Eeョ a,“ ス コ 日 娯 13と 百丼臣ホ略
12.7
巨 ビ ル
呈
“
20
12.9
MCECビ ル 鵬 8買 ,3ビ ル
=日
捏 に菫織 1980年年以降 フ ●スピル されたォフ●
39.4 30.5
65.9
大 阪 日 隠 ビル
=曰
30
井 ビル
Eホ 生 命 t ■ 日 本 R異 螢 行 三
40
17.6
ブヽ10`ョ
G生
50
14.9
1970年
よ りn3t=
30
たオ フ c'ビ ル
蟄
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20
10
9 31
薇 2・ エ ン トラ ンスア●アにおける■路の 面積比率 と窓比 率
0
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● ●大 三 菫 口 大 大 Nト リ ″ 大 8● =出 ■ ,3:買 ●告 S3,ED●==A=三 ●百 絆 重 8● 工 曖 =8風 "學 ESグ ,ル ニ 日 ビ =ユ =■ ル =三 ―● ン ル ル ニ 大 ,ビ TI「 ==tビ 島 =瞑 ntェ
=―
=日
グラフ 4
3拿 ホ
エン トランス7● アにおける通路 のな比率
54
3
・ 考察
ここで は 53ベ ー ジ、 54ベ ー ジの 表 お よび グラ フ を参考 に 、 オ フ ィ ス フ ロア 及 び エ ン トラ ン スフ ロ ア にお け る通 路 の 現 状 につ いて 、面 積 比 率 と 窓 比率 を分 析比 較 す る こ とに よ り考 察 す る。
① オ フ ィスフ ロア に おける通路 の面積比率 につ いて 表 1よ り、面積 比 率 に関 して、調査対象 とな つたオフ ィス ビル (オ フ ィ スフ ロアの面積 が
1000“
以上 の もの)全 体 の平均値及 び各年代 ご との
平均値 を算 出す る と次の ようになる。
*オ フ ィス ピル全体 の平均値 ≒ 8.2[%]
1980年 01970年 ◆1970年
・
以降 に建設 され た ものの 平均値 ≒ 8.3[%] 代 に建設 され た ものの平均値 ≒ 8.1[%] よ り前 に建設 され た ものの平均値 ≒ 8.0[%]
そ して グラ フ 1を 見 る と、 面 積 比 率 は 、 三 菱 商事 ビル か らモ ノ リスに い た る ま で 、多少 の ば らつ きは あ る にせ よ、 ほ ぼ その 値 は安定 して い る と い う こ とが わか る。 以上 の ことか ら、 オ フ ィ ス フ ロア に お い て 通 路 と して 存 在 す る面 積 の 割 合 は、 通 路 の形 状 い かん にか か わ らず
10パ ー セ ン ト程 度 で あ り、 それ は
オ フ ィ ス ピルが 建 設 され た年 代 に よ らず 一 定 で あ る とい う こ とが 考 察 で き る。
早稲 田大 学
渡辺 仁史 研究室
・
1990年 度 卒業 論文 5 .5
② エ ン トラ ンスフロアにおける通 路 の面積比率 につ いて 表 2よ り、面積比率 に関 して、調 査対象 とな ったオフ ィス ピル 全体 の平 均値及 び 各年代 ご との 平均値 を算 出す る と次の ようになる。
*オ フ ィス ピル 全体の平均値 ≒ 29。
01980年 01970年 01980年
0[%]
以降 に建設 され た ものの平均値 ≒ 43.2[%] 代 に建設 され た ものの平均値 ≒ 23.2[%] よ り前 に建設 され た ものの平均値 ≒ 17.2[%]
そ して グラ フ 3を 見 る と、面 積 比 率 は多少 の ば らつ き こそ あれ 、 その値 は高 くな る傾 向 に あ り、 1980年
以 降 はその傾 向が特 に強 くな った こ と
が わか る。 以上 の こ とか ら、 エ ン トラ ン ス フ ロア にお いて 通 路 と して 存 在 す る面 積 ・ の 割 合 は 、 高 くな る傾 向 に あ るが 、 1980年 以 降 は特 に そ の 傾 向 が 強 く な り、 エ ン トラ ン ス フ ロアの 50パ ー セ ン ト近 くとい う高 い 害1合 で 通 路 を 設置す る こ とが主 流 とな って きた と い う こ とが考 察 で きる。
③ ォラ ィスフロアにおける通路の窓比率 について 表 1よ り、窓比率 に関 して、調査対象 とな つたオフィスピル全体の平均 値及び各年代 ごとの平均値を算出すると次のようになる。 │
*オ
フ ィス フ ビル 全 体 の 平 均 値 ≒ 4。
01980年 01970年 01970年 早稲 田大 学
3[%]
以 降 に 建 設 され た もの の 平 均 値 ≒ 8.
0[%]
代 に建 設 され た も のの 平均 値 ≒ 3.6
[%]
よ り前 に 建 設 され た もの の 平 均値 ≒ 0
.2[%]
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文
56
そ して グ ラ フ 2を 見 る と、確 か に その値 は高 くな る傾 向 に あ る こ とが わ か るが、 オ フ イス ビル に よ つてか な りの ば らつ きが あ る。 そ こで 、窓比 率 の 値 に つ い て 、 オ フ ィ ス ビル の 数 を整理 し年 代 ご とに グ ラ フ化 してみ る。
グラフ 5-1
1980年
以降 に建設されたオフィ不ピルの窓比率 に よる211(ォ フ ィスァロアゝ
[棟 ]20
10
窓比率
[%]
0
ォ フ ィ ス ビル の 数
グラフ 5-2
0∼ b
7
[標 」 7
1970年
5∼ 10
3
1 10∼ 15
14
15∼ 20i
20∼
13
代 に建設されたオフィスピルのな比率による分 4r(ォ フィスフロァ)
[棟 ]20
10
0
[%]
オ フ ィ ス ビル の数 早稲 田大学
0 棟
]
渡辺仁史 III究 室
nu
窓 比率
0∼ 5
6
1990年
1 5∼ 10
14
10∼
0
151 15″ 20
10
20∼ 1
度 卒業 論文
57
グラ フ 5-3
1970年
よ りllifに lE設 され た オ フ ィス ピルの窓比 率 に よる分 4f(オ フ ィスプ ロア)
[棟 ]20
10
窓 比 率 [°/ol オ フ ィ ス ビル の 数 [標 ]
0
16
1 0∼ 5
14
③ 窓比率 : 0∼ 5[%]
1 5∼ 10
10
lU∼
0
=0[%]<窓
lb
15″ 20
20∼
0
0
比率≦5[%]
さて、 グ ラ フ 5-1、 グラ フ 5-2、 グ ラ フ 5-3を 見 る と、窓 比 率 が
0パ ー セ ン トの もの 及 び 0∼ 5パ ー セ ン トの ものが 、 い か に 多 い か と い う こ とが わ か る。 また、 グ ラ フ 2と 共 に 照 ら し合 わせ て み る と、 窓比 率 が 2
0パ ー セ ン ト以 上 の オ フ ィ ス ピル
(Klビ ル 、 NSビ ル 、伊 藤忠 商 事 本 社
ビル 、 新 宿 住 友 ビル )は す べ て 、 ア トリウ ム に通 路 が面 した 構 造 の も ので あ り、 そ の 値 が 突 出 して い る こ と に 気付 く。 これ は、 この四 つ の オ フ ィ ス ピル を除 外 して平均 値 を算 出 した場 合 、 窓 比 率 に 関 す るオ フ ィ ス ビル 全 体 の 平 均 値 は 4.3パ ー セ ン トか ら一 気 に
2.5パ
ー セ ン トに まで 落 ち込 む
こ とか らも よ くわか る。 以上 の こ とか ら、 オ フ ィ スフ ロア に お け る通路 に 設置 され る窓 は、 多少 は 多 くな る傾 向 に あ る も の の 、大 半 の オ フ ィ ス ピル にお いて は、 い まだ に 窓 は全 くな い か、 あ つて も ご くわ ず か で あ る とい う こ とが考 察 で きる。 ま ・ た 、 ア トリウ ム を うま く利 用 す る こ とに よ り、通 路 に 多 くの 窓 を も た らす こ とが で きる とい う こ ともあわ せ て 考 察 で きる。
早稲 田大 学
渡辺仁史研究 室
1990年
度 卒業論文
58
④ エ ン トラ ンスフ ロアにおける通 路 の窓比率 につ い て 表 2よ り、窓 比率 に関 して 、調査対象 となつた オ フ ィ ス ピル全体 の平均 値及 び各年代 ごとの 平均値 を算 出す る と次の ようになる。
・
*オ フ ィス ピル 全体 の平均値 ≒ 22.6[%]
1980年 01970年 ・ 1970年
・
以降 に建設 された ものの平均値 ≒ 30.4[%] 代 に建設 され た ものの平均値 ≒ 20.8[%] よ り前 に建設 された ものの平均値 ≒ 15。
7[%]
そ して グラ フ 4を 見 る と、 オ フ ィス ビル に よって窓比率 の 値 にか な りば らつ きが あ る こ とが わか る。 そ こで③ の場合 と同様、窓比率 の値 につ い て オ フ ィス ピルの数 を整理 し、年 代 ご とに グラ フ化 してみ る。
,,
76
- | I S 8 0+DlEt:U&{ttlt*z,t z(tvo)fr&lr|;xafrfit (Lv }r rr? o7\ [彬
縫] 10
ォ フ ィ ス ビル の
早稲 田大学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 論文
59
グラ フ 6-2
1970年 [わ
代 にlL設 され た オ フ ィス ピルの窓 比率 に よる分4'(エ ン トラ ンスフ ロア )
k] 10
窓 比 率 [%」
U″ 10
オ フ ィ ス ビル の 数
グラ フ 6-3
[棟 l
1970年
3
lU″ ZU I ZU″
6
12
6U i 3U″ 4U
12
40∼ b0
bO∼
2
0
より前に■設 されたオ フ ィスピルの窓比率 による分 41(エ ン トラ ンスフロア)
[棟 ]10
^'7.1
7{tVC) ③窓比率 :0∼ 10[%]
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
=0[%]<窓 比率≦10[%]
1990年
度 卒業 論文
60
さて 、 グラ フ 6-1、 グラ フ 6-2、 グ ラ フ 6-3を 見 る と、 窓 比 率 の 値 は、 グラ フ 4で はば らつ い て 感 じられ た も のの 、年 代 ご とに見 れ ば 、や は り高 くな る傾 向が あ る こ とが わか る。 以上 の こ とよ り、 エ ン トラ ンス フ ロア にお け る通 路 に設 置 され る 窓 は、 ・ 多 くな る傾 向 に あ り、 通 路 の 壁 の 30パ ー セ ン ト以上 の 部 分 に窓 が 設 置 さ れ て い る よ うな もの も最 近 で は多 くな った こ とが 考 察 で きる。
⑤ オフィスフロア及びエン トランスフロアにおける通路の面積比率と窓比 率の比較 ①② で求められた各年代 ごとの面積比率の平均値をオフィスアロア、エ ン トラ ン ス フ ロ ア共 に 一 つ の グ ラ フ に ま とめ て み る。
グラ フ 7-1
年 代 ご とに よる面 積 比 率 の比 較
*7 1 77s7 t7l?v77e7
ヽ ヽ
ヽ
ヽ
一
﹁
︱
ヽ . ヽ ︲ ヽ
ヽ
︰
︱︱ ‘ ︰ ‘, , ・1 ■ ︰ ︱ ︲ ヽ
ヽ
20
︲ . ¨ヽ ¨
ヽ
30
、 ︱ ・ ・ , ︲ ,・1 ・ ・・ ・ ・ ︱ ・ ︲︲ ヽ
40
ヽ 一 ︱︱ ︱︲ ︱︱︱ ︰ ︱ ︱ ︱ ︱︱︱ ︲ ヽ﹁︱ ‘ ︱ ︱, 一 ヽ
[%]50
10
オ フ ィ スフ ロ ア エ ン トラ ン ス フ ロ ア
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 論文
61
ロ 同様に、③④ で求め られた各年代 ごとの窓比率の平均値 をオフ ィスフ ア、エン トランスフロア共に一つのグラフにまとめてみ る。 グ ラ フ 7-2
年代 ご とに よる窓 比率 の比 較 オ フ イスフ ・ ア ― ー_― “― エ ン トラ ンスフ ロア
[%]50 40 30 20
` ミ ││││││││ ■ ヽ 二L │:IT` ││■ 卜 │―
│
10
・
'・ │
│ │ I
0
7 4 7()V0)
オ フ ィスフ ロア
エ ン トラ ン ス フ ロ ア
グラ フ 7-1、 グラ フ 7-2を 見 る と、 オ フ ィ スフ ロ ア に お け る通 路 の 面 積比 率及 び 窓 比率 が エ ン トラ ン スフ ロ アの それ と比 べ 、 い か に低 くお さ え られ て い るか とい う こ とが わ か る。 この こ とか ら、 エ ン トラ ン ス フ ロアに お け る通 路 (エ ン トラ ン スホ ール 、 ロ ピー 、 エ レベ ー タ ー ホ ール な ど)に 関 して は、必 ず オ フ ィ ス ピル を訪 れ た人 の 目に と まる場所 で あ るた め、最近 で は 、 オ フ ィ ス ビル の 顔 ともな り 得 る もの と して重 要 視 され て きて い る とい う こ とが うか が え る。 また、 そ れ に対 して、 オ フ ィ ス フ ロア に お け る通 路 (廊 下 、 エ レベ ー タ ー ホ ール な ど)に 関 して は、 その オ フ ィ スに 用事 の あ る人 以外 は あ ま り縁 が な い 場所
早稲 田大学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文
62
で あ るため 、 い まだ に 合理的 な考 え方 (短 い に こ した こ とは な い し、 ア メ ニ テ ィにつ い て も考 慮 す る必 要 は な い と い った 考 え方 )が 適 用 して い る と い う こ とが うかが え る。 つ ま り、 オ フ ィ ス フ ロア及 び エ ン トラ ンス フ ロアにお け る面 積比 率 や 窓 比 率 を比較 す る こ とに よ り、 それ ぞれ の フ ロ ア に お ける通 路 に対 す る と ら え方 の違 い が 明確 に 示 され た と考 察 で きる。
早稲 田大学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 論文
63
の 路 通 る ナ
お ,
らV
ワ﹂
アて 口い フつ スに
イ方 フリ
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オ フ ィ スフ ロ ア に お け る通 路 の 在 り方 に つ い て オ フ ィ スフ ロア に お い て 、通 路 (廊 下 、 エ レベ ー タ ー ホー ル )は 主 に移
動 す るた めの場所 で あ る。 したが って 複 雑 な プラ ンの 通路 で は 、通路 は完 全 に囲 って しまわ ず 、 所 々 に窓 を設 置 した りな ど して、方 向感 覚 を失 わ せ な い よ うに しなけれ ば な らな い し、 エ レベ ー ター ホ ール な ど人 間 の 動線 が 交差 す る場 所 は、行 動 が潤 滑 に 行 われ る よ う広 くと らなけれ ば な らな い 。 つ ま り、 通路 が移 動 スペ ー スで あ る以上 、 この よ うな移動 に 対 す る配慮 は、 当然 の こ となが ら必 要 とな る。 しか し、 今 後 の オ フ ィ スに お け る仕事 の 内
.
容 は、 知 的 な創造 性 を発 揮 す る業 務 と半 ば 機械 に 使 われ て い る とも感 じら れ るル ー チ ン的 な仕 事 に二 極 分化 す る こ とが予想 され る。 こ う した背 景 の も と これ か らは、 移 動 に 対 す る配慮 は もちろん、 気 分 転換や コ ミュニ ケ ー シ ョン と い った 人 間 性 に 対 す る配 fdiが オ フ ィ ス フ ロ ア におけ る通 路 に は必 要 とな る。 これ は 、 人 と人 との 出会 い、 自然 との 触 れ 合 い を刺 激 す る よ う な通 路 で 、 実際 に 気 分 転 換 や コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を行 つて い る人 が多 く見 られ る こ とか らも明 らか で あ る。 以上 の こ とか ら、 これ か らの オ フ ィ ス フ ロアに お け る通路 は 、 ただ移 動 す るた め の場 所 と して だ け で な く、植 栽 を施 した り休 憩 スペ ー ス を設 置 し た りす る こ とに よ り、 気 分 転換 や コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を行 え る よ うな場所 と して 存 在 して い か な けれ ば な らな い とい う こ とが 言 え る。
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業論文
65
Ⅲ 今 後 の課 題 と 展望
66
Ⅲ
今 後 の 課題 と展 望 この 研究 で は、 オ フ ィ スフ ロ ア にお け る通 路 の 現状及 び ア メニ テ ィの 必
要 性 に つ いて 考 察 した上 で 、 そ の 在 り方 を提 案 したわ けだ が 、 ア メニ テ ィ が必 要 で あ るな ら、 それ は どの程 度必要 なの か とい つた こ とに 関 して は提 案 で きなか った 。 しか し、 オ フ ィ スフ ロア に お いて 、通 路 が 快 適 で あ り し か も合 理 的 な もの と して設計 され るため に は 、 こ う した最 Jヽ 公 倍数的 な空 間 づ くりに 関 す る研 究 が 行 われ る必 要が あ る。 つ ま り、 この よ うな研 究 を い か に して行 うか と い う こ とが 今 後 の課題 と言 え る。
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 綸文
67
Ⅳ 参考文献
68
参 考 文献
☆
書籍
・ 『 オ フ ィ スル ネ ッサ ン ス』
☆
昌二
林
彰 国社
オ フ ィス ビル の 平 面 図
『 近 代建築 』
1990年
1月 号 ∼
1
990年
1
2月 号
近代 建 築 社
1月 号 ∼
1
989年
1
2月 号
新建 築社
『 新 建築』
1960年
早稲 田大 学
渡辺仁史 研究 室
1990年
度 卒業 綸文
69
おわ りに ニ この 研 究 で 、 オ フ イ ス フ ロア に お け る通 路 の 現 状 や そ の ア メ テ ィの 必 て デ ー タの形 で 示 し こ 要 性 に つ い て 、試 行錯 誤 を繰 り返 しなが らも、 う し に 自信 とな 論 文 と して発 表 す る こ とが で きた の は、私 に と つて 非 常 大 きな な い と ころ りま した。 しか し、 論 文 の 内容 に 関 して言 えば、 まだ まだ足 り フ ス 画す もあ るの で 、 今 後 はそ う した と こ ろ を補 う こ とに よ り、 オ イ を計 いで す。 る際 に 少 しで も役 立 つ もの と して活 用 して い つて も らえれ ば 幸 ご 、 ご助 言 最 後 に な りま したが 、 この 研 究 を行 うに あ た り、 適確 な 指 導 MC2の 榎 本 さん、 M を して下 さ つた渡 辺 仁 史先 生 、 DCの 渡 辺俊 さん、 Clの 家 泉 さん、 そ して 研究室 の 皆 さん、 本 当 に どうもあ りが と う ご ざ い ま した。
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