駅における待ち合わせ行動予測モデル

Page 1

/

駅 にお け る 待 ち合 せ 行 動 予測 モ デ ル A Model of Prediction about Waiting People at Station

平成

10年 度

修 士 論文

指 導 :渡 辺 仁 史 教 授 早稲田大学大学院理工学研究科 建設 工 学専攻建築 学専門分野

697E010梅 澤


/\

目次

1章

1-1 1-2 1-3 1-4 1-5

研究概 要 研究背景 研究 目的 従来 の研究 論文 の構成 本塙 で用いられ る用語の定義

2章 変貌 を遂 げ る駅 3章

待 ち 合 わ せ 空 間 に お け る滞 留 者 の 行 動 特 性

3-1都 市 にお けるアメニ テ ィあ る駅づ く り 3-2都 市近郊 におけるアメニ テ イある駅 づ くり 3-3調 査概 要 15 3-4緑 園都市駅 16 3-5青 葉台駅 19

10 14

利用状況 滞在 時 間 まとめ

4章

待 ち合 わせ行動予 測 モ デル

4-1待 ち合わせ行動予測モデル の概要 4-2モ デル作成 の為 の調査概要 4-3待 ち合わせ の種類 4-4モ デ′Иヒの流れ 4-5改 札か らの距離 4-6視 線 による相互認識 4-7柱 、壁 へ の依存 4-8独 立型 の待ち合わせ 4-9待 ち合わせ の予測 4-10検 証及び考察

38 39 40 41 42 45 46 48 49 50

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文


5章

結論

5-1待 ち合わせ行動モデル の利用 5-2今 後 の展望 6章

参考 文 献

51 53 54

おわ りに

デー タ

待 ち合わせ空間利用状況 待ち合わせ による滞留者分布図

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修 士論文


I章 研究 概要


1-1

研 究背 景

明治 5年 (1872年

)に 日本 で は初 めて、新橋 ―横浜 間 に鉄道 が 開通 した。と同時 に、日

本 で 初 めて鉄道 の駅が誕 生す る。鉄道 が全国 に拡 が って い くと、駅 はそ の地 域 のモニュメ ン トとな り、 出会 いと別れ の重 要 な場所 とな って い く。 そ の後 、高度 経済成長 、工業化 の発展、建築 界 の機能 主義が要 因 とな り、単な る乗降 の 場 と化 して しま う。通勤旅客 の増加 も相 まって、フ ロー重 視 の、人 を流すだ け の空 間 が多 く生 まれた。 ところが、国鉄 解体 とほぼ時 を同 じくして、全 く新 しいコンセ プ トの駅舎 が 建設 され る よ うにな り、そ の流れ は現在 も続 いて いる。つ ま り、駅 は単な る乗降 の場 か ら、もっと複 合 的、都市 的 に見直 し再構築す る必 要 がある との認識 によって、駅 の役割 、機能 の見直 し が行われて いるのである。空 間 の ゆ と りや感動が排除 されてきた ことへ の反省 に立ち、個 性 と文化 とア メニ テ ィ に富 んだ駅 が見 直 され るよ うにな った。そ のため、都市 の 中心駅 で は、大型商 業施設やホテル等 の複合化 がな され、都心機能 の充実 を図 り、都市 の表玄関 と して の整 備 がな されて いる。一 方 で、ロー カル鉄道駅で は過疎化 や モー タ リーゼー シ ョン の普及 。発達 によ り、利用者 が 減 少 し衰 退化 の傾向 が見 られ る。そ のため、駅 の活性化対 策 も同時 にな され、多 くの 場合 、郵便局や町役 場 の機能 の一 部 を取 り込んだ り、コ ミュニ テ ィ施設や 商業施設 、飲食店 との複 合駅 とな って いる。 しか し、流動 と滞留 につ いて の考察無 しには、そ のよ うな複合 された施設 か ら駅 のアメ ニ テ ィにつ いて 言 う ことはで きな い だろう。それ は、駅 の もっとも基本的な アメニ テ ィが 流動 と滞留で あるか らだ。 駅 にお ける人間 の流動行動 の研 究 は多 く行 われてお り、様 々 な ことがわか って いる。そ れ に比 べ 、滞 留 に関す る研究 は少 な いよ うに思 う。それ は、これ まで いか に人 を流す か と い うことに重点 が置かれて いた ことを物語 つて いるのか もしれな い。 駅 にお ける滞留行動、 そ の 中で も、現実 に多 く存在 し、流動 にも影響 を及 ぼす待 ち合わせ行動 につ いて の研究 は 特 に少な く、定量的に論ぜ られ た ものはな い。 したが って、適切な待 ち合 わせ 空間の検 討 の 出来 る方法 につ いて、提案がな され る こと が期待 されて いる。

早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論文


1-2

研究 目的

流動者が共 に快適 に過 ごせるような滞留 と流動の分離 を考 待ち合わせ による滞留者 と、 慮 した駅計画 の指標 とな る、待 ち合わせ行動の予測モデル を作成す ることが、本研究 の 目 的 である。

早稲田大学渡辺研究室 1998年 度修士論文

2


1-3

従 来 の研 究

滞留 に関す るもの に大別 され る。 駅 に関す る従来 の研究 を見 る と、流動 に関す るもの と、 駅 における流動 に関す る研究 は、1960∼

1970年

代 か ら旅客 の流動 に 関す る研究が

行 われて いる。主 に、旅客 の流動 の現象面 の解 明 を主眼 とす る もの と、予測 手法 の 開発 を 主眼 とす るものが あるが、研究 件数 は後者 の方 が圧倒的 に多 い。 前者 の主 要な もの として は、駅通路 に見 られ る交錯流動 に関す るものが あ り、東京理科 大 の上原孝雄 らは通路 、交差点 、駅 コンコー スな どの公共的歩行空間を対 象 に、交錯流動 現象及 び、対 向流動 のすれ違 い現象 に関す る研究 を行 って いる。また、三重大 の 中祐 一 郎 らは交錯流動 の構造 をモデル化 し、その シュ ミ レー シ ョンを行 って いる。 後者 の旅客 の 流動 の予測 手法 の 開発 を主 眼 とす るものには、上述 の上原孝雄 らが待 ち行 列理論 を基礎 とす るモデル で、流動 シュ ミ レー シ ョンを行 って いる。これ が 、駅 にお け る 流動 シュ ミレー シ ョンの最初 の もので ある。鉄道総合研究所 の安藤恵 一 郎 は、通路 をメ ッ シュに分割 してそ の メ ッ シュ ごとの人 口分 布 の推移 を調査 し、通路 の 流動 状態 の予測 を 行 っている。工業技術 院製 品科 学研究所 の 中村和 男 は、鉄道駅 の通路 の物理 的条件・ 旅客 の属性 と旅客 の 行動特性 の 関係 に着 目し、 これ をモデル化 した流動 シュ ミ レー シ ョンを 行 つている。 駅 にお ける滞留 に関す る研究 は、喜 田建築 設 計室 の黒 田浩史 らが、歩行者 空間計画 に 関 す る基礎的研 究 と して、立ち止 ま り現象 の観察調査 を行 い、立ち止 ま り現 象発 生の空間的 分布特性 につ いての研究 を行 って いる。また 、鉄道総合研究所 の大戸広道 らは、鉄道駅 に お ける待 ちの発 生 に関す る調 査 を行 って い る。

範囲を駅以外 に拡げてみ ると、筑波大学 の土肥博至氏 らが広場空間 にお ける滞留行動 の 解析 を行っている。これは3ヶ 所 のキャンパス と2ヶ 所 の公園 を調査 し、屋外滞留空間 につ いて物理的環境条件 と滞留行動 の検討 によ り、12変 数を選定 し、主成分分析 、重回帰分析 な どを行い、滞留行動が物的変化 に敏感 に反応 していることを示 した。特 に、緩やかな地 表面勾配や滞留装置、地表面素材 が滞留行動 の誘引 に有効 であることが明 らかになった。 また、北海道大学 の横 山尊雄 らは都市における待ち合わせ行動 の傾向 について、都市生活 者 らが 日常的 に利用す る待 ち合わせ場所 の選択理 由、及びその場所についてアンケー ト調 査 を行 い、自由で選択的な人間行動 を情報 のひ とつ として、都市生活 における待 ち合わせ の行動 の秩序的把握 を行 つている。 いずれ にして も、駅 における行動 の研究 は、流動に関す るものが中心であ り、滞留者 に 関す る研究 は少ない。待 ちに関す るものも、調 査は行われて いるが、モデル化 までには到 っ ていな い。上述 の研究以外 に、駅 コンコース 内 における滞留者 空間の面積算定 の基礎 とな る滞留者予測 に関す る研究があるが、これは滞留者 の人数 を算出す るモデルであ り、駅空 間内のどの場所 に人が滞留す るのかとい う位置予測 のモデル の研究 はほとん どされていな い ことが分か った。

早稲 田大学渡 辺研 究室

1998年 度修 士論文


1-4

論 文 の構 成

「第 1章 研究概要」では、本論文 の研究 目的が駅空 間 にお ける待 ち合わせ行動 の予測 モデ ル を作成す る ことである ことを示 し、これ まで の駅 にお ける滞留 につ いての研究 の流れ を 概観 した。

「第 2章 変貌 を遂げる駅」では、今 日に至るまでの、駅の変遷 を歴史を追って概観 した。 出会 いの場で もあ り別れの場で もあった駅が、高度経済成長 と共 に単なる乗降の場に過ぎ な いものとな り、そ して国鉄が解体 され民営化 され ると、駅はまた 生活の場に戻 りつつ あ るという流れ を簡潔に述 べ た。 「第 3章 駅 におけるアメニ テ イヘ の取 り組み」では、都内及 び都 内近郊 の駅 におけるアメ ニティヘ の取 り組みの 中で待 ち合わせ空間を取 り上げ、待 ち合わせ空間における滞留者 の 行動特性 の現状 を把握す るために行 つた調査 について述べた。そ の 中で、都内 については 営団地下鉄 が取 り組んで いる待 ち合わせ広場 の分析・ 分類 を行 った。都内近郊 の駅 につい ては、相鉄緑園都市駅や東急青葉台駅 についての詳 しい分析か ら待 ち合わせ をす る空間 の 位置、施設 の 内容 によって、待 ち合わせ をす る空間の利用 に大 きな差が生 じることを示 し た。 「4章 待 ち合わせ行動予測モデル」では、先ず駅で起 る待 ち合わせ行動 の紹介 を行 い、改 札か らの距離 というパ ラメー タで待ち合わせ を表 した うえで、柱や壁 へ の依存 、独立型 の 待 ち合わせ の発 生を経 て、待ち合わせ行動 の予測が出来 るモデル について述 べた。柱や壁 に依存す る待ち合わせが いか に多いか ということも、改めて明 らかになった。 「 5章 結論」では、待ち合わせ行動予測 モデルを用 いて、新た に駅 を創 る際や、増改築 を行 うときの平面計画へ の活用 について述 べた。また、このモ デル の今後 の課題 について も触 れた。 「 6章 参考文献」では、この論文 を作成す るに当たって使用 した論文及び書籍 について まとめた。

早稲 田大学渡 辺研 究 室

1998年 度修 士 論文


1-5

本塙 で用 い られ る用語 の定義

[待 ち合 わせ

[滞 留

]

所要 の 人物 を待 つ ことを 目的 と して、一 定 の 限 られた範 囲内 に留 まって い る こと。

]

[滞 留者

とどこお つて動かな くな る こと。

]

[滞 留行動

空間内 のある地 点 で 滞留 して いる人の こと。

]

人間が空 間内 の あ る地点 で滞 留 して いる間 の行 動な ど全般 につ いて の概念。

[流 れ

]

同一の 目標 に向か って、ほぼ平行 した動線 を描 いて歩行す る歩 行者 群 の列が持続す る現象 を歩行 空間 を満たす流体 として捉 えた概 念 。

[流 動

]

[駅 構 内

群集歩 行 を歩行者 の 流れ と して 捕 えた概念。

]

駅本屋 内 の こと。駅舎 として の建物 の 内部で、鉄道側 が管理 す る部 分。一般 に駅利用客 が鉄道 へ の 乗降 に際 して通行す る範囲。

[ラ

ッチ 内]

駅構 内 における改札 内部 の諸施設 の総称 で、切符 を購入 しな けれ ば 入場出来 な い範 囲。

[ラ

ッチ外 ]

駅構 内 にお ける改札外部 の諸施設 の総称で、切符 を購入 しな くて も 入場出来 る範 囲。

[駅 施設

[空 間

]

駅舎 お よびそれ に 隣接す る諸施設 の総称。駅 ビル も含む。

]

ある一 定 の領域 、範 囲。

[待 ち合 わせ空間

[場 所

]

]

待 ち合 わせ空間 とは、駅構 内 (屋 根 のかか って いる部分 )に 何 らか の仕掛 け を して人 を滞 留 させ る ことを 目的 とした、空間 と定義 す る。 したが って 、休憩ス ペー ス等 も これ に含 まれ る こととす る。 空間 の 中 の一 部分 、空間内 の ある場所。

]

[ア メニ テ ィ

駅施設 の空 間及 びそれ に付 随す る設備や備品類 の 、わか りやす さ、 使 いや す さ、行動 の しやす さな どの利便性や、楽 しさ、美 しさ、明 る さ、清潔感 、やす らぎ感 、居 ごごちのよさな どの快適性 か ら評価 で き る性能。

早稲田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士論文


2章 変貌を遂 げる駅


駅 の移 り変 わ り

駅 が最 も公 共性 の高 い建築 だ と考 私 が駅 に興 味 を持 って いるのは、 えて いるか らで あ り、そ のた め人間行動 の研究 をす るに当た って、こ れ ほど適 した空 間 は他 には 無 い と考 えて いるか らで もある。そ こで、 先ず駅 の移 り変 わ りを見 てみたい。

1837年

に 出来た ロン ドンの駅 が駅 の原形 で あ り、そ の後 、ク リ

スタルパ レス、鉄骨 の大 空 間、ガ ラス の使用 な ど産業革命以来、技術

セン トパ ンクラス駅

の進歩 がな され た。ロン ドンのキ ングスクロス駅 な ど、駅 とい うと時 計 とい うイ メ ー ジが あるが、これは鉄道 が時間 の概念 を変 えた とい う ことのシンボルである ことを示 して いる。ロン ドンのセ ン トパ ンク ラ ス駅 は、 ゴ シ ック の典 型 的 なイギ リス の駅舎 で 、駅 の一 部 に時計が 入 って い る。 また、 ロン ドン のパ デ ィ ン トン駅 はホ ー ム の 中 にタク シー が入 って くる数少な い駅 の一つでで ある。 日本で鉄道 が 開通 した のは 明治 5年

(1872年 )で 、新橋 ―横浜

パディントン駅

間を走 って い た。新橋 ― 横浜 間 に走 った鉄道 は伊藤博文 。大限重信が 立役者で あ り、当時、駅 の ノウハ ウは当然 日本 にな く、プ リジェンヌ によ るヨー ロ ッパスタイル終着駅様式 で あった。そ の後 も鉄道 は、明 治 国家 の 国策 で ある欧化 思 想 、富 国強兵 、 中央集権 政策 の 具現化 と なって いき、威厳 に満 ちた 洋風建築 が建 って いった。この時 代 の駅施 設 は駅 務 室や待 合室、手荷 物預 か り所 、 トイ レ等 の鉄道業務 に関連 し た施設 のみで、利用客や地域住民 に対す るサ ー ビス施設 は存在 して い

開通 当時 の新橋駅

ない。

明治末期か ら大正に入 ると駅舎のデザインも多様化 を見せ始める。 と同時に、駅 の設計者 も外 に頼 っているだけでは駄 日だということも あ り、日本人が多 く手がけるようになった。東京駅は、コン ドルに学 んだ辰野金吾が設計 している。 東京駅 はネオルネサ ンス というべ きか、国力 の余裕が出来 てきた時 代 のせ いもあ り、シンポ リックなものとなっている。大正元年 の 日光 駅 もネオルネサ ンスで、大変 レ トロな駅である。原宿駅

(大 正

10年

東京駅

)

は軽や かな大正 ロマンでジェチェッション運動 の影響がでてお り、鎌 倉駅 と同様、とんが り屋根の塔屋をもつハーフテ ィ ンバー様式 の駅で ある。 両国駅 は、これが建て られた時期は機能主義全盛であったため、機 能重視 で、で きるだけ直線で構成 されてお り、関東大震災 の影響 も 両 国駅

早稲 田大学渡辺研 究室

1998年 度修 士論文


あって、鉄骨や鉄筋 コ ンク リー トが使 われ て いる。この後 (関 東大震 災 )は 、強度確保 の ため S造 や

RC造 の駅 が増 えてい く。

お茶 の水駅 は伊藤滋設計 であ る。彼 は 「停車場建築 は 内部 に停滞居 住す る ものではな く、む しろ道 路 の一 部 で あるというと ころに特徴 が ある。 レール ウェイ・ イ ンダス トリー とい うものは、全て 単純 と秩序 と迅速 によ らね ばな らない。また、駐車場建築 も単純 と秩序 は迅速 の

お茶 の 水駅

観念 の上 に設計 され るべ きであ る。この精神 は建築思想 と良 く一 致す る」と述 べ 、白を基調 とした無装飾 の壁面 と、単純な矩型 の 開 口部 を 持 ち、快速 と各駅停車 の乗 り換 えを同 じプ ラッ トホ ームでできるよ う に、復 々線 が駅 の 前後 で立体交差 によ り位 置が入れ替われ る駅 を設計 した。 この こ ろ の駅舎 の施 設を見 てみ ると、旧京都駅や 門司港駅 に食堂や 旧京都駅

理髪室等 が見 られ る程度で、大 きな 変化 は見 られて いな い。戦前 にお いては 、駅 の集客 力や利便性 に着 目してそれ を積極的 に利用 とす る こ とはあ ま り無かった よ うである。 変化 が訪れ るのは戦 後 にな ってか らで あ る。太平洋戦争の後 で、駅 舎 はバ ラ ックが殆 どの時代 だ った のだが、外部 の人がお金 を出 し、そ の代わ りに駅 の一部 を店舗等で使わせ る とい う民衆駅が考 え出された。 今 まで交通 機能 の み だ った駅 に文化機能等 が入 って きたので あ った。 この制度 を利 用 して 建 て られ た のが 豊橋駅 (昭 和 25年 )で あ り、 2

新橋駅近 くの高架

階部分 の建 設費 を豊橋 市が負担 し、食堂や 喫茶店 、理髪店等が営 業 し て いた、 当時 として は非常 に画期的な駅 で あった。 そ の延 長線 上に今 の駅 ビルが あるの と考 えれば良 いのではな い だろ うか。豊橋駅 を契機 として、東京駅八重洲 口や 博多駅 、新宿駅 な どの 駅舎 は民衆駅 として生 まれ変 わ って いった。 現在 もそ の傾向 は続 き、 信濃町駅 はオ フィスが主体 で ビアホール も入 った駅 に変わ った。四ツ 谷駅や恵 比寿駅 も同様 な変化 を遂 げて いる。ただ、そ のよ うな全 国各

有楽町駅高架

地 の主 要駅 にある駅 ビルが、最近 はそ うで もないが、フ ァサ ー ドが画 一 的 で あ り、 どこで も同 じとい う批判 はよ くされて いた よ うであ る。 特 に、高度経済成長期 に入 り、駅舎建築 にお いて も機能性や合理性が 重視 され て くると、余分 な装飾や旅客 を滞 留 させ る施設 は極 力省かれ るよ うにな り、駅前広 場 を含 めた旅客流動 の効 率化が進 め られて い く と、駅 の 画 一化 は避 け られな い もの とな って い く。この流れ を最 もよ 川崎駅 自由通路

早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論 文


く反 映 した のが 東海道新幹線 の 駅 舎 で あ り、横 に長 い 巨大 な駅 舎 が 次 々 と建て られて いった。 また、駅 には地平 駅や高架駅 といった タイ プが ある。線路 によ り街 と街 とが分断 されて いて 、ある意 味では鉄道 が邪魔 とな り、車 へ の影 響 も大 き くな る ことに配慮 して 創 られたのが 、高架駅 で ある。駅 の 高 架化 の例 をあげる と、川崎駅 の 自由通路や 国分寺駅 の 自由通路 がそれ

姫路駅

にあた る。高架駅 の デザイ ンは大 変難 しい といわれ る。高架駅 で の最 初 の ものは有楽町駅 であ り、 これ がモデル とな って いる らしい。 昔、駅 は人 を迎 えた り、送 った りす るものであったのが、現在 の駅 は、複合化 され商業化 が進んで い る。そ して また、新 幹線 の駅 を見 れ ば分か るよ うに、同 じ様な駅 が どん どん と出来 てお り、場所性 とい う ものがな くな って きて いるのが 現 状であ る。そ のよ うな環 境 の 中で、 他 とは違 う良 さを演 出 し、地方都 市 のよさを打 ち出そ うとい う動 きが

湯布 院駅

強 まって いる。駅 は単なる乗 り降 りの場 か ら複合的 、都市的な機能 と 役割 を持 つ もの と して 再認識 され たのである。つ ま り、駅 に個性 や文 化性 、ア メニ テ ィ性が求め始 め られて いるので ある。 そのよ うな事か ら、近 年、公 共建築 と して の地 方 の駅 の あ り方 が注 目されてお り、都市 と大 変密接 に 結 び付 いて いて 利用者 のそれ ほ ど多 くない小 規模 な駅 にお いて も、そ の都市 の顔 として の駅 の在 り方 が見 直 されて いる。磯崎新設計の湯 布 院駅 では、イ ベ ン トホ ール 等 を合築

鳴子駅

した駅 とな って いる し、米沢駅 には多 目的ホ ー ルや物産館 が あ る。ま た、鳴子 駅 は街 で コ ミュニテ ィ施設 が少 な いた め に駅 に 円形 ギ ャ ラ リー を計画 し、 ここを情報発信 基 地 として いる。 秋 田新 幹線 の田沢湖駅 は、新 幹線 の こまちが 着 くと ころで、坂茂が 設計 して いる。柱 に秋 田杉 を使用 し、壁 の 素材が PCコ ンク リー トだ っ た りと、コ ンク リー トとガ ラス と木 の調和 がはか られた駅 とな って い る。列車 か らも街が見 え、街 か らも列車が見 えるよ うに設計 されて い

田沢湖 駅

て、田沢湖 の透明感 を引き出 して いる。 2階 には街 の施設 が入 ってお り、デ ッキか ら、街 の景色が見 え、街か らもこち らの景色が見 え るよ うにな って いる。 美川駅 で は、コ ミュニ テ ィプ ラザ 「ふれ あい」と名付 け られ た 20

0人 が入れ る集会所 と 「ふ るさ と館」と称す る交流サ ロンが あ り、文 化活動な どの展示ス ペー ス と して も利用 されて いる。盤城塙駅 は人 と モ ノと情 報 を交換す る場所 と して 機能 して こそ 駅 とい う ことで 、図書 美川駅 早稲 田大 学渡辺研 究室

1998年 度修士論 文


館や富永 一 郎漫画廊 が併設 され ている。併設 され た 図書館 の利用者数 は以前 と比 べ て

10倍 以上 に達 して いる ことか らも、人 とモ ノと情報

の行 き交 う地方 都市 の核 として 機能 して いることが 分 か るだろ う。そ の他 、温泉、郵 便 局、町役場 と合 築 され た駅な どが あ る。 このよ うに駅 は電 車 に乗 るた めだけで はな く、別 れ と出会 いを演 出 す る場で もあ り、待 ち合わせ 場所 として も人にや さ しく親 しみ のある

盤城塙駅

空間 を提供す る場 と して見直 されつつ ある。また、駅 を利用す るのは 健康 な人に限 って いるのではな く、障害 のある人 もい る。そんな 中で 要求 され るのは、温 も りとや さ しさを持 った個性 的で表情豊かな駅 で はな いだろうか 。駅 は不特定 多数 の人がふれ あ う機 会 の多 い場所 であ り、人 と人 との多様 の関係 を生む場所 で もあ り、最 もエ ネルギ ー に満 ちた空間なので あ る。

京都駅

早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論文


第 θ章

駅 にお け るアメ ニ ティヘ の取 り組み


3-1都 市 にお け るア メニ テ ィあ る駅 づ く り 駅 の移 り変わ りのなかで、地方 におけるアメニティある 駅 づ く りにつ いては述 べ た。そ のよ うな動 きは都市 で も 起 ってお り、東京駅ではギャラリーが 出来た り、 コ ンコー スで コンサ ー トを開いた りしている。通勤を主体 に計画 さ れた駅では、待ち合いや休憩スペースな どは存在 しなかっ たが、最近 は少 しずつで あるが、それ らの空間 の創出 に取 り組んで いるところがあ る。その動きは、地上を走る鉄道

ステーションギャラリー

に限 らず、地下鉄 にも拡 が っている。駅 が生活の場 として あるためには、そ のよ うな空間は不可欠である。特 に人 と 待ち合わせ をするための空間 というのが重要だろう。そ こ で、都内及び都内近郊 の駅 における取 り組みの現状を把握 す るために調査を行 った。 東京駅 コ ンサ ー ト

地下鉄 の駅 は、エ レベー シ ョンがないとい う特徴以外 に も、光 も入 らず閉鎖的な側面 を持 っている。そのためか、そ のほとんどが通勤主体 の駅であるにもかかわ らず、 様 々な試 その中で営団地下鉄の取 り組みを取 り上 みがなされて いる。 げた い。 ぴ あ N膊 の traffic頁 を参考 に、駅構 内 に何 らかの仕掛 け を置 いて、待 ち合 いや休 憩 ス ペー ス として使 われて いる 空 間

フレッシュ コー ナー

を調査 し、まとめたものが次頁の表 3.1で ある。これをみ ると、ラッチ外 とラッチ内に半 々 の割合で存在する ことが 分 かる。椅子 について も有 るところと無いところがある。ラッチ 内の方が椅子がある割合 が高いのは、利用す る人が限定 され ることと、流動に影響 の少な い場所 の確保が容易であるか らだと考 え られ る。椅子以外 には、サイ ンや植栽 を置いてあ る駅が多かった。個性的な ところだと、永 田町やば くろ横 山の駅な どでは、本棚 を置 いて いて本 が 自由に読め、貸 出 ノー トに記入 をすれば本 の貸 し出 しも可能 となって いた ところ もあった。 利用者は、時間帯や駅 によってまちまちであるが、やは り椅子 が置いてある駅の方が利 用者が多かった。椅子 が無 い駅では待ち合わせの割合が多いのに比べ 、椅子 の有 る駅 では、 待 ち合わせ と休憩が半々 ぐらいであった。休憩をす るのは年齢があがるにつれて多 くなる 傾向がある。

早稲 田大 学渡辺研究 室

1998年 度修 士論 文

10


表 3.1 都 内 (地 下鉄 )の 待 ち合わせ空間 の分類 椅 子 その他の施設

駅名

広場名

位置

表参道駅

サンオアシス 永田町文庫

ラッチ内 有

ラッチ内 永田町駅 ラッチ内 ばくろ横山駅 いこいの広場 せ広 ラッチ内 リフレッシュ 待ち合わ 場 浅車橋駅 ラッチ内 明治神自前駅 ふれあい庭園 ラッチ外 赤坂見附駅 ラッチ外 早川徳次蔵 銀座駅 ラッチ外 有楽町駅 ぼん太の広場 ラッチ外 大手町駅 カルガモ広場 ラッチ外 日比谷駅 ふれあい広場

サイン、植栽、マップ 有 サイン、植栽、マップ、本棚、水槽 有 サイン、本棚、馬の像 有 サイン、植栽 無

サイン、オブジェ、鳥居

有 植栽、マップ 有 サイン、植栽、像、スクリーン 無

サイン、植栽、オブジェ

サイン、植栽、オブジェ、水槽 サイン、オブジェ

□都 内 (地 下 鉄 )の 待 ち合 わ せ 空 間 の 紹介

表参道駅 (サ ンオ アシス)

L

0

―ヨ

]詈 :]

IH‖ 〔H プ ラ ン

永 田町駅 (永 田町文庫 )

:∫ ・ ぐ フ ラン

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度 修士 論文

11


ぼ くろ横 山駅 (い こいの広場 )

プラン 浅草橋駅

(リ

フ レッシュ待 ち合 わせ広 場 )

プラン 明治神宮前駅 (ふ れ あ い庭園 )

プラン ︲︲

赤坂見 附駅

﹂肥 ︲ ﹁ ︲︲ プ 早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士 論文

12


銀座駅 (早 川徳 次像 )

口n

1

1

… ●

:

:

プラン 有楽 町駅 (ぼ ん太 の広場 )

F≡≡

プラン 大手 町駅 (カ ル ガ モ 広 場 )

プラン 日比谷駅 (ふ れ あ い広場 )

FI I

●     ●

●     ●

プラン

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論文

13


3-2都

市 近郊 にお け るア メニ テ ィ ある駅 づ く り

東京近郊 にお いて も、アメ ニ テ ィあ る駅づ く りが進 んで いる。 例 えば、東葉高速鉄道 の船橋 日大前駅 で は、乗降機能 に加 え、駅 の公 共性 を考慮 して、人 々 が 留 ま り漂 うよ うな空間 として、展示 イ ベ ン トが行え る多 目的ス ペー スを改札 回レベル の駅務 室上部 に 設 けて いる。 また、高齢者 を含 めた交通 弱者対策 と して 1994年 の運輸省 の

船橋 日大前駅 多 目的ス ペー ス

ガイ ドライ ンに したが った 施設整備 も進 め られて いる。

そ んな 中で、相模鉄道 の緑園都市駅 と東急 田園都市線 青葉台駅 にあ る、人々が留 ま り漂 うよ う な空間 について 調査 し、ま とめた ものが 図 3.2で ある。両駅 とも郊外 の 比較的新 しくて 大 きな駅 で あ る。 人 々 が留 ま り漂 うよ うな空 間 は ラ ッチ外 にあった。 この 2駅 に 関 して は 詳 しい調査 を 行 った ので 、次頁か らそれ に触れ る ことにす る。

プ ラン

駅名

6‐

ヽLム 「

改札正面

改札正面 一

J守

東急青葉台駅 改札左

り 顆

サインな し モニ ター

椅 子 あ

」 111■

東急青葉台駅

ラ     ツ    チ     外

備考

陶 一

相鉄緑園都市駅

写真

サインな し 駅周辺図、灰皿

サインな し 植栽、 ごみ箱、灰皿

図 3.2 都市近郊 にお ける待 ち合わせ空間

早稲 田大学渡 辺研 究 室

1998年 度修 士論 文

14


3-3調 査概要 調査 目的 駅構内にお ける待 ち合 わせ空間が実際には どのように使 われて いるかのデ ー タを得 る こ とが 、 この調 査 の 目的で ある。

待 ち合わせ 空 間 の定義 待 ち合わせ 空間 とは、駅構 内 (屋 根 のかか って いる部分 )に 何 らかの仕掛 けを して人 を 滞留 させ る ことを 目的 と した空 間 と定義す る。したが って、休憩ス ペー ス等 も これ に含 ま れ る こととす る。

調査 方法 調査 区域 内 を、日視及び ビデオ 撮影 にて、調査対象 にあた る滞留者 の位 置 を平面 図で 表 わ した 調査用紙 にプロ ッ トす る と共 に、滞 留者 の属性 、滞 留時間等 を記入す る。

調査 場所 駅構 内にお ける待 ち合 わせ空間及びそ の周 囲 5mを 調査 区域 と した。

プ ロ ッ ト用紙

調査 日時 緑 園都市駅

10月 22日

(木 )

11:00∼ 13 :00 青葉台駅

10月

改札正面

16:0

2 5日

(日

)

0∼ 17:00

已彙本L瑳三 1 7 : 0 0∼

18:00

調査用紙 寺ち合わせ の姿勢

ヒ:`こ

早稲 田大学渡辺研 究 室

メモ

1998年 度修 士 論文

15


3-4緑

園都 市駅

緑 園都市駅 は相模鉄道 いづ み野線 にあ り、横浜 か ら 30 分 の住宅地 の 中心 に位 置す る。交通ステ ー シ ョンか ら暮 ら しのス テ ー シ ョンヘ な どの考 え方がテ ーマ とな り、地域 の 人 々 に長 く親 しまれ 続 ける、都市機能 を取 り込 んだ コ ミュ ニ テ ィ空間 と して 設計 され た。東西 の駅前広場 に通 り抜 け できる コ ンコース には店舗 が張 り付 き、コミュニ テ ィホ ー 緑 園都市駅

ル と して 各種 の催 しに も利用 されて いる。そ の コ ミュ ニ テ ィホ ー ル の一 角 にCttVの デ ィスプ レイが あ り、待 ち合 わせ 空間 として利用 されて いる。

図 3.4.1が 待 ち合わせ空間 の利用状況 をま とめた もので ある。 これ を見 ると、待 ち合わ せ空 間 の利用 は待 ち合 わせ よ りも休憩が多 い ことが 分 か る。それは、ベ ンチ等 の座れ る施 設 が 無 いにもかかわ らず、待 ち合わせ空間の仕掛 け として存在す るCAIVの デ ィス プ レイ か ら情 報 を得 よ うと立ちよって休憩す るか らだ ろ う。待 ち合わせ空間 を利用す る男 女比 に は特 に差 が無 く、 均等 に利用 されて いる事が 図 3.4.2か ら分 かる。

待 ち合わ せ

10

20

30

40

50

60

(96)

図 3.4.1 待 ち合わせ 空間 の利用状況

10

20

30

40

50

60

(%)

図 3.4.2 待 ち合わせ 空間 の男女別利用状況 早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度修 士 論文

16


図 3.4.3は 男女別待 ち合わせ 空間 にお ける利用行為 につ いて まとめた ものである。 これ を見 る と、待 ち合 わせ行為 につ いて若千 の差 はあるものの、ほ とん ど男女差 が無い ことが 分 か る。調 査 を行 った のが平 日の昼間で あ つたため、主婦等 の女性 の利用 が多 い と思 って いた ので この結果 は 以外 であった。年齢 もまちまちでいろ いろな 層 の人が利用 して いるよ うである。また、 70歳 位 の人 も 0唄 Vの デ ィスプ レイ を利用 して いた ことか らも、この 空間は地域 の人の生 活 に根付 いて いる ことが 分 か る。 図 3.4.4は 待ち合 わせ 空間 に於 ける滞在 時間 について まとめて もので、 これ を見 る と 1

80秒 、つ ま り 3分 以 内 の利用 が 6割 を越す ことが分 か る。同時 に、 9割 以 上の人が 5分 以 内 に利用 し終わ る事 も分 か るだ ろう。 これか ら、人は待 ち合 わせ にそれ ほ どの時間 を割 いて い な い ことが言 え る。これ は、付近 に座 る施設がな いため、待 ち合 わせ 時間ち ょうど

に来る人が多いのが大きな要因であろう。また、携帯電話の利用により、必ずしも改札付 近で待 って いる必 要 がな くな った ことも影 響 しているのではな いだ ろ うか。 図 3.4.5は 待 ち合 わせ 空間 に於 ける行為別滞在時間 について まとめた もので、待 ち合 わ せ をす る人のほ うが、休 憩 をす る人よ り長 い時間、空間 にいる ことを示 して いる。これ は、 先程 も述 べ たよ うに、この空間 を CA]闊 たの デ ィス プ レイ か ら情 報 を得 なが ら休憩 して いる 人が多 いため、長 い滞在 時間 を必要 と しな いか らではな い だろ うか。また 、座 る施設 がな い ことも影響 して いるだ ろう。駅 前広場 には ベ ンチが ある ので、どうや らそ ち らを利用 し て いるよ うである。さ らに、コー ヒー シ ョップが コンコース に張 り付 いて いるので、そ こ で休憩 して いる人 もいた。

■ 女性 ■ 男性 待 ち合 わ せ

10

20

30

(9イ )

図 3.4.3 男女別待 ち合わせ空間利用行為

早稲 田大学渡辺研 究室

1998年 度修 士論文

17


310∼ ∼

300

240

180

120

60 30

('そ )

図3.4.4 待 ち合わせ空間に於 ける滞在時間

(秒 )

310∼ ∼ 300 ∼ 240 ∼

180

120

■ 待 ち合 わ せ ■ 休憩

∼ 60

10

20

('こ )

図3.4.5 待 ち合 わせ 空 間 に於 け る行 為別 滞在 時 間

早稲 田大 学渡 辺研 究 室

1998年 度修 士論 文

18


3-5青 葉 台 駅 青葉台駅 は東急 田園都 市線 にあ り、渋谷 か ら 30分 の住 宅地 の 中心 に位置す る。急行 が停車 し、背後 に大 きな住 宅 地 を抱 える この駅 は、路線 の 中心駅 のひ とつ で もあ る。駅 前 には デ パー ト等 の大型 商業施設や 、バス ター ミナルが あ る。近年 リニュー アル され 、駅 ビル とつ なが り、複合駅 と な った。バ スター ミナル に向か うコンコース には店舗 が張 青葉台駅改札 正面

り付 き、 にぎわ いを見 せ て いる。 改札 を出た正面 と店舗 が張 り付 いたコンコースの 中央 に 待 ち合 わせ空間が設置 されてお り、幅広 い層 に利用 され て いる。改札正面 にある待 ち合わせ空間 には、ベ ンチ と駅 周 辺 図、灰 皿が 置かれてお り、ベ ンチ に座 れ るのは 5、 6人 で あ る。一 方、改札左 にあ る待 ち合わせ 空間は吹 き抜 け に な って いて天 丼 も高 く、光 も入 って きて、植栽 も存在す る。 ベ ンチ の数 も多 く、20人 近 くが利 用 で きるよ うにな って いる。

1ロ

0

ロ1111]1ロ ロ1]

0

0

青葉台駅改札 左

朝==卜 症 』甲O 改札左 プラン

OE日

=p観

青葉 台駅 プラン

改札 正面 プラン

早稲 田大 学渡辺研究 室

1998年 度修 士論文

19


利用 状況 図 3.5.1と 図3.5.2は 待 ち合 わせ空間に於 ける利 用状況 につ いて まとめた もので あ る。図 3.5.1と 図 3.5.2を 比較す ると図 3.5.1で は待 ち合 わせ の方 が休 憩 よ りもそ の割合 が高 か っ たの に対 して、 図 3.5.2で は休 憩 のほ うが待 ち合 わせ よ りもそ の割合 が高 い とい う興 味深 い結果 が 得 られた。これ は、改札 正面 の待 ち合 わせ空間では、改札か ら出て くる人 と待 ち 合わせ空間で待 って いる人 同士が 視線で認識 し合 え るのに対 し、改札 左 の待 ち合 わせ 空間 ではそれが不可能 な ことが一 番 の原 因で あろ う。この ことか ら、待 ち合わせ には視 線 で認 識 し合 える ことが重 視 されて い る ことが 分か る。 改 札左 の待 ち合 わせ空間が休憩 に利 用 され る割合 が高いのは、待 ち合 わせ にあ ま り使わ れな い こと以外 に、そ の規模が大 きい こと、植栽 が ある こと、店舗 の 出 口に近 い ことな ど が挙 げ られ るだ ろ う。 荷物 と書 いて あ るのは、待 ち合わせ空間 のベ ンチ を使 って荷物 の詰 め替 え等 を行 って い る人 の ことで あ り、数 は少なか ったが、両方 の待 ち合わせ空間で見 られ た。

その他 待 ち合わ せ 休憩 荷物

20

40

60

80

図 3.5.1 利用 状況 (正 面 )

('イ )

そ の他 待 ち合わ せ 休憩 荷物

20

40

60

図 3.5.2 利用状況 (左 )

80 (%)

早稲 田大学渡 辺研究室

1998年 度修 士 論文

20


次 に 図3.5.3と 図3.5.4は 待 ち合わせ空間 に於 ける男女別利 用 状況 について まとめた もの である。図 3.5.3と 図 3.5.4を 比較す ると、図 3.5.3で は女 性 の 占める割合 が高 いのに対 し て、図 3.5.4で は男性 の割 合 が高 い ことがわか る。 つ ま り、改札正面 の待 ち合わせ 空間は 女性 の利用 が多 く、改札左 の待 ち合わせ空間は男性 の利用 が多 い こととな る。男女 間 に於 いて待 ち合わせ空間の利 用 にそれ ほどの差が無 い ことか ら、改 札正面で待 ち合わせ をす る 女性がが多 く、改札左で休 憩す る男性が多 い と言 える。 次頁 の 図 3.5.5と 図 3.5.6は 男女年齢別利用状況 について ま とめた もので ある。図 3.5.5 と図 3.5.6を 比較す ると、 20代 、 40代 、 50代 では共通 して女 性 の利用 の割合 が多 く、

30代 、 60代 、 70代 で は逆 に共通 して 男性 の割 合が高 い ことが分か った。 これ は、隣 接す る駅 ビル に若 い世代 の女性 向け の店舗が多 く入 つてい る ことや、夕方 な ので 買 い物等 の主婦 の利用が多 い こと、 年配 の方 の休憩場所 と して 使 われ て いることな どを示 している。

30代 の男性 が多いのは、喫煙 場所 として の使われ方 を して い るためで はな いか と思 われ る。 次次頁 の 図 3.5.7と 図 3.5.8は 男女行為別利用状況 につ いて ま とめた ものである。これ を み ると多少 の差 こそ 有れ 、男女 間 に於 いて待 ち合 わせ空間の利用 にそれ ほ どの差が無 い こ とが分 か った。

20

40

図 3.5.3 男女別利用状況 (正 面 )

20

40

図 3.5.4 男女別利用 状況 (左 )

60

(%)

60 (,そ )

早稲 田大学 渡 辺研究室

1998年 度修 士論文 1■ 9″


(歳 )

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59 40∼ 49

■ 女性 ■ 男性

30∼ 39 20∼ 29 10∼ 1 9

0∼ 9

20

40

60

図 3.5.5 男女年齢別利用 状況 (正 面 )(%)

(歳 )

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59 40∼ 49

■ 女性 ■ 男性

30∼ 39 20∼ 29 10∼ 19

0∼ 9 20

40

図 3.5.6 男女年齢別利用 状況 (左

60

)(%)

早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度 修 士 論文

22


その他

待 ち合 わ せ

7.4 ■ 女性 ■ 男性

休憩

荷物

0

20

40

60

図3.5.7 男女行為別利用状況

80 )(%)

(正 面

その他

待 ち合わせ ■ 女性 ■ 男性

休憩

荷物

20

40

60

図 3.5.8 男 女 行 為別 利用 状況 (左

80

)(%)

早稲 田大学渡 辺研究 室

1998年 度修 士 論 文


図 3.5。 9と 図 3.5。 10は 待 ち合わせ空間 に於 ける年 代別利用状況 につ いて まとめた もので ある。これ を見 る と双方 とも 20代 、30代 の利用 の割合が高 い ことが 分 か る。これ は、調 査 した 日が休 日だ った ので 、比較的若 い世代 の 人が遊 び等で青葉台 に来 て いたた めで はな いだろ うか。 次頁 の 図 3.5.11と 図 3.5.12は 年代行為別利用 状況 につ いて ま とめた ものである。これ を みる と、先 に利用 状況 の ところでの結果 を裏付 け るよ うに、改札正面 で はほとん どの世代 で待 ち合 わせ の割合が圧倒 的 に高 く、逆 に改札 左 で はほ とん どの世代 で休憩 の割 合 が高 い ことが 分 か る。さ らに、 20代 、 30代 での 同 じ場所 での差が激 しい ことも分 か る。 これ は、年少 、年配 の方 を除 くと、明 らか に、この駅 を利用す る人は待 ち合わせ空間 の使 い方 を使 い分 けて いる といえる。

(歳 )

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

79 69 59 49 39 29 10∼ 19 0∼ 9

10

20

30

図 3.5.9 年代別利用 状況 (正 面 )

40 ('そ )

(歳 )

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

79 69 59 49 39 29 10∼ 19 0∼ 9

10

20

30

図 3.5.10 年代別利用状況 (左 )

40 ('こ )

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度 修 士 論文

24


(歳 )

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59 ■ その他

40∼ 49

■ 待 ち合 わ せ ■ 休憩

30∼ 39

目 荷物

20∼ 29 10∼ 1 9

0∼ 9 10

20

30

図 3.5.11 年代行為別利用状況

) (%)

(正 面

(歳 )

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59 ■ その他

40∼ 49

■ 待 ち合 わ せ ■ 休憩

30∼ 39

■ 荷物

20∼ 29 10∼ 1 9

0∼ 9 10

20

図 3.5.12 年代行為別利用 状況 (左 )

30 ('そ )

早稲 田大学 渡辺研究 室

1998年 度修 士 論 文

25


図3.5.13と 図3.5.14は 待 ち合 わせ空間 に於 ける姿 勢別利用 状況 について まとめた もので ある。これ を見 ると、改 札正面では立 った 姿勢 での待 ち合わせ をす る人の割合が高 いのに 対 し、改札左では座 った 姿 勢で の休憩 を行 う人の割合 が高 い ことが分 か る。また、改札 左 では座 った 姿勢で の待 ち合 わせ の方 が、立 った姿勢 で の待 ち合 わせ よ り多 い。

Q

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59

■ 待 ち合 わ せ (座 る ) ■ 待 ち合 わ せ (立 つ ) ■ 休 憩 (座 る ) ■ 休 憩 (立 つ )

40∼ 49 30∼ 39 20∼ 29 10∼ 1 9

0∼ 9

0

5

図 3.5.13

10

15

20

25

30

姿勢別利用状況 (正 面 )(%)

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59

■ 待 ち合 わ せ (座 る ) ■ 待 ち合 わ せ (立 つ ) ■ 休 憩 (座 る ) ■ 休 憩 (立 つ )

40∼ 49 30∼ 39 20∼ 29 10∼ 19

0∼ 9

0

5

10

15

20

25

図 3.5.14姿 勢別利用 状況 (左 )

30

(%)

早稲 田大学渡 辺研 究 室

1998年 度修 士 論文

26


滞在時間 図3.5.15と 図 3.5.16は 待 ち合わせ 空間 に於 ける滞在時間 につ いて ま とめた もので あ る。 図 3.5.15を 見 る と滞在 時 間 が増す ごとにそ の割合 は急 激 に減 っている。これは、先 に利 用 状況 の と ころで 明 らか にな った よ うに、改札正面 で は待 ち合 わせ の利用 が多 く、そ の ため 滞在時間 が短 いのでは と思 われ る。逆 に、図 3.5.16を 見 ると滞在時間が増 して もそ の 割合 が急激 に減 らな いのは、 改札左 では休憩す る人 の割合が高 いか らであ る。 次頁 の 図 3.5.17と 図 3.5.18は 男女別滞在時間 につ いてま とめた もので あ る。これ を見 る と、若千 の違 いは あれ改札 正面 では女性 の滞在 時 間が長 く、改札左では 男性 の滞在 時 間が 長 いとい う面 白い結果が得 られ た。 (秒 )

610∼ ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420 ∼ 360 ∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

10

20

30

図 3.5.15 滞 在 時 間 (正 面 ) (秒 )

40 (9イ )

610∼ ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420 ∼ 360 ∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

10

20

30

図 3.5.16 滞 在 時 間 (左 )

40 (,イ )

早稲 田大学渡 辺研究室

1998年 度修 士 論 文

27


(秒 )

610∼ ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420

■ 女性

∼ 360

■ 男性

∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

10

20

30

図3.5.17 男女別滞在時間 (正 面)

(%)

(秒 )

610∼ ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420

■ 女性

∼ 360

■ 男性

∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

10

20

30

図3.5.18 男女別滞在時間 (左 )

40 (9イ )

早稲 田大学渡 辺研究 室

1998年 度修 士論文

28


図3.5.19か ら図 3.5.40ま で は 年代別 の滞在時間 を 60秒 ごとに 区切 って ま とめた もので あ る。 これ を見 る と、改札 正面 で は若 い世代 の人達 の滞在 時間は短 く、年配 の 世代 の 人達 の 滞在時間が 長 い ことが分 か る。 これ は、改札 正面では待 ち合わせ が多 く、年配 の 世代 の 人達 は待ち合 わせ 時間よ りも早 く来 る場合が多 いか らで あろ う。改 札左では、特別 に世代 間 の差 は顕著 で はない。む しろ滞在時間 の方 が時間の短 い もの と長 い ものに大 き く二つ に 分 かれている気 がす る。それ は、前者 が待 ち合 わせ の 人達で あ り、後者が休憩 の人達 を示 して いるので あ ろ う。

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

0 図 3.5.19

5

15

2.4 7.1

2.4 1.6

0.8

5

20 区]3.5.20

10

15

10

15

20

年 代 別 滞在 時 間 ∼ 60秒 (左 )(%)

(歳 )

70∼ 79 60∼ 69 50∼ 59 40∼ 49 30∼ 39 20∼ 29 10∼ 19

2,9

2.2 2.9

0.7 2.2

5.9

2 0 ・

図 3.5.21

1.6

2.4 3.1

3.9

0.8

0∼ 9

1” 間 時

代 0年

5 満

0∼ 9

10∼

10

年 代別滞在 時 間 ∼ 60秒 (正 面 )(%)

(歳 )

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

2.4

10∼ 1 9 0∼ 9

0∼ 9

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

(歳 )

79 69 59 49 39 29

15

20

(正 面 )(%)

0 図 3.5.22

(歳

5

年代別滞在時間∼120秒

(左

20 )(%)

(歳 )

79 69 59 49 39 29 19

0。

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

7 2.2 2.2

1.6

0.8 3.1 3.1

0∼ 9

0.7

0

0,8

10∼ 1 9

2.9

0∼ 9

79 69 59 49 39 29

5

10

15

0.8

20

図 3.5.23 年 代 別 滞在 時 間 ∼ 180秒 (正 面 )(%)

0 図 3.5.24

5

10

15

20

年 代 別 滞 在 時 間 ∼ 180秒 (左 )(%)

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論文

29


70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼ 10∼

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0.7

7

69 59 49 39 29 19

0.7 2.2 1,5

3.7

10∼ 1 9 0∼ 9

0∼ 9

10

15

(歳 )

70∼ 79 60∼ 6 9 50∼ 5 9 40∼ 4 9 30∼ 3 9 20∼ 2 9 1

1.5

2.2 1.5

9

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼ 10∼

0,7

(歳 )

79 69 59 49 39 29 19

0.7 1.5

1.5

5

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

10

寺間 -360秒 代乃」 i帯 在 日

10

15

20

10

15

20

0.8 0.8 2.4 0.8 3.9 3.1

5

15 (1正 面

20 )(%)

年 代別 滞 在 時 間 ∼ 300秒 (左 )(%)

(歳 )

79 69 59 49 39 29

0.8

4.7

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0。

(歳 )

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

0.7

7

0∼ 9

年代別滞在時 間 ∼ 360秒 (左 )(%)

区]3.5.30

歳仁

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

20

10∼ 1 9 0∼ 9

0∼ 9 図 3.5.雀

15

(歳 )

79 69 59 49 39 29

図 3.5.28

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

10

年代別 滞 在 時 間 ∼ 240秒 (左 )(%)

10∼ 1 9 0∼ 9

0 10 15 20 年代別滞在時間∼300秒 (正 面)(%)

図 3.5.27

図]3.5.26

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0.7

0∼ 9

5

20

年代別滞在時間∼240秒 (正 面)(%)

図 3.5.25

10∼

79 69 59 49 39 29

0.8

0.8

0∼ 9

5

10

15

20

図 3.5.31 年代別滞在時 間 ∼420秒 (正 面 )`%、

5

10

15

20

図 3.5.32 年代別滞在時間 ∼420秒 (左 )(%) 早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文

30


70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼ 10∼

(ル

壽 に ,

79 69 59 49 39 29 19

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0.7 0.7 1,5

ヽ 戚ノ

79 69 59 49 39 29

5

10

15

5

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0∼ 9

0∼ 9

0.7 0.7 1.5

0

5

10

15

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

10∼

5

10

15

5

10

15

20

5

10

15

20

年 代 別 滞 在 時 間 ∼ 540秒 (左 )(%)

(歳 )

1.6

1.6

20

代別滞在 時 間 ∼600秒 (正 面 )(%)

6 9 5 9

1.5

4 9

0,7

3 9

3,7 1.5

2 9

年代別滞在時間 ∼ 600秒 (左 )(%)

図 3.5.38

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

7 9

1

0.8

0∼ 9

0 70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

3.1

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

0∼ 9

20

1.6

図 3.5.36

(歳 )

79 69 59 49 39 29 19

15

0.8

20

年代 別 滞在 時 間 ∼ 540秒 (正 面 )(%)

図 3.5.35

10

年 代別 滞 在 時 間 ∼ 480秒 (左 )(%)

(歳 )

10∼ 1 9

79 69 59 49 39 29

図3.5.37備

0.8

図 3.5.34

79 69 59 49 39 29 10∼ 19

10∼

1.6

20

図 &駐 31歳

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

0.8

10∼ 1 9 0∼ 9

0∼ 9

70∼ 60∼ 50∼ 40∼ 30∼ 20∼

1.6

(歳 )

79 69 59 49 39 29

1.6 3.1

3.9

2.4

8,7

10∼ 1 9 0∼ 9

9

0∼ 9

0

5

10

15

20 図3.5.39 年代別滞在時間∼660秒 (正 面)(%)

0.8

0 図 3.5.40

5

10

20 年 代 別 滞在 時 間 ∼ 660秒 (左 )(%)

早稲 田大学渡辺研 究 室

15

1998年 度修 士 論 文

31


図3.5.41と 図3.5.42は 待 ち合 わせ空間 に於 ける行為別滞在 時間について まとめた もので ある。先ず 、図3.5.41を 見 る と待 ち合わせ を して いる人達 の 滞在時間 の割 合 は時間が長 く な るにつ れ急激 に減 るの に対 し、休憩 を行 う人達 の割合 は時 間 に関係無 く一 定であ る。こ れか ら、待 ち合 わせの為 に待 つ 時間 には個 人差が あま り無 く、休憩 には個 人差があ る こと が分 かる。次 に 図 3.5.42を 見 る と、今度 は待 ち合わせ を して い る人達の滞在 時間 の割合 も 休憩 を行 う人達 の割合 も時 間 に 関係無 く、あま り変化 しな い 。それ は、改札左 の待 ち合わ せは駅改札 か ら出て くる人 を待 つ だけで はな く、店舗や これ か ら電車 に乗 る人を待 ち合 わ せた りして い るか らだろ う。

0 610∼ ∼ 540 ∼ 420

■ 待 ち合 わせ 回 休憩

∼ 300 ∼ 180 ∼ 60

0

10

20

30

40

図3.5.41 行為別滞在時間 (正 面 )(%) の

610∼ ∼ 540 ∼ 420

■ 待 ち合わ せ 目 休憩

∼ 300 ∼ 180

0

10

20

図 3.5.42 行為別滞在時間

。 0 3

∼ 60

('そ )

早稲 田大 学渡 辺研究室

1998年 度修 士 論文

32


図3.5.43か ら図3.5.58ま で は待 ち合 わせ空間 に於 ける行為別 の滞在 時間 を各年代 ごとに まとめた もので あ る。これ を見 る と、 20代 、 30代 では概ね休憩 の方 が待 ち合 わせ に比 べ て滞在 時間が長 く、休憩 のた めの滞在時間は短 いか長 いかの両極端 で ある。 40代 、 5

0代 にな ると待 ち合わせ の方 が 休憩 よ りも長 い こともある。70代 にな ると休憩 が ほ とん どで 滞在時間 は 5分 程度、待 ち合わせ は少な い 。また、20代 、30代 に比 べ て 40代 、5

0代 の人のほうが待ち合わせ のために滞在する時間が長 い。これか ら言 えることは、必ず しも休憩 のほ うが待ち合わせ よ りも滞在時間が長 くはな く、年代 によってかな りの幅があ ることが分 かった。また、若 い世代 の待 ち合わせ のために滞在す る時間が短いのは、携帯 電話等 の通信手段 の利用 の影響 によるものだろう。

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540

∼ 480 ∼ 420 ∼ 360 ∼ 300 ∼ 240

∼ 480

■ 待 ち合わせ ■ 休憩

∼ 420

■ 待 ち合わせ

∼ 360

■ 休憩

∼ 300 ∼ 240

∼ 180

∼ 180

∼ 120

∼ 120

∼ 60

∼ 60

0 図 3.5.43

2 4 6 8 10(%) 0∼ 9歳 滞在時 間

2 4 6 8 10(%)

0 図 3.5.44

(正 面 )

0∼ 9歳 滞在時間

(左 )

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540

∼480

∼ 480

∼420

420 ■ 待ち合わせ ∼ ∼ 360 ■ 休憩

∼ 360 ∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

■ 待 ち合わせ ■ 休憩

∼ 300 ∼ 240

∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

0 2 4 6 8 10(%)

図 3.5。 45

10∼ 19歳 滞在 時 間 (正 面 )

0

2 4 6 8 10(%)

図 3.5.46 10∼ 19歳 滞在 時 間 (左 ) 早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文

33


0)

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540 8

∼480

∼ 480

∼ 420

■ 待 ち合わせ

・ 8

∼ 360

口 休憩

・ 8

∼ 300

∼420

■ 待 ち合わせ

∼ 360

口 休憩

∼ 300

∼ 240

∼ 240

∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

2 4 6 8 10(%)

0

0

20∼ 29歳 滞 在 時 間 │(正 面 )

図 3.5.47 の

4

2

図 3.5.48

2()∼

6

8 10(%)

29歳 滞 在 時 間

(左 )

砂)

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540

∼ 480

∼480

1,7

∼ 420

■ 待 ち合 わせ

∼ 360 ∼ 300

□ 休憩

1.7 1.7

∼ 240

∼420

■ 待 ち合わせ

∼ 360

□ 休憩

∼ 300 ∼ 240

∼ 180

2.5

∼ 180

∼ 120

2.5

∼ 120

∼ 60

∼ 60

0 睡J3.5.49

2

4

6

8 10(%)

30∼ 39歳 滞 在 時 間

0

(正 面 )

610∼

610ん

∼ 600

∼ 600

1.7

∼ 540

4 6 810(%)

2

30∼ 39歳 滞 在 時 間 (左 )

図 3.5.50

■4

-1.7

∼ 540

∼ 480

∼480

∼ 420

■ 待 ち合わせ

∼ 360

□ 休憩

1.7

∼ 300

1.7

∼ 240

8

∼ 180

∼ 420

∼ 120

日 0.8

∼ 240

-1.7

∼ 120

4.2

∼ 60

0 図 3.5.51

∼ 60

246 810(%)

40∼ 49歳 滞 在 時 間

□ 休憩

∼ 300

∼ 180

0.8

■ 待ち合わせ

∼ 360

量if 0

(正 面 )

1.7

2

図 3.5.52

4 6 8 10(%)

40∼ 49歳 滞在時間

早稲 田大学渡 辺研 究 室

(左 )

1998年 度修 士 論文

34


610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

0.8

∼ 540

1.7

∼ 540

∼ 480

1.7

∼ 480

0.8

∼ 420

1,7

∼ 360

■ 待 ち合 わせ ■ 休憩

∼ 300 ∼ 240

■ 待 ち合わせ

∼ 360

■ 休憩

∼ 300

2.5

∼ 240

0.8 0.8

∼ 180

∼ 420

∼ 180

∼ 120

∼ 120 1.7

∼ 60

∼ 60

2 4 6 8 10(%)

0

0

50∼ 59歳 滞 在 時間 (正 面 )

図 3.5.53

4

2

6 8 10(%)

50∼ 59歳 滞 在 時 間

腱]3.5.54

(左 )

砂)

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540

∼ 480

∼ 480

∼ 420

■ 待 ち合わせ

0.8

∼ 360

回 休憩

∼ 300 ∼ 240

1.7

∼ 420 ∼ 360

0.8

∼ 300

0.8

∼ 240

0.8

■ 待 ち合 わせ 回 休憩

∼ 180

∼ 180

2.5

∼ 120 ∼ 60

∼ 120

1.7

∼ 60

2

4 6 8 10(%)

図 3.5.56

60∼ 69歳 滞 在 時 間

24 6810(%)

0 図 3.5.55

1

0

60∼ 69歳 滞 在 時 間 (正 面 )

(左 )

砂)

610∼

610∼

∼ 600

∼ 600

∼ 540

∼ 540

0.8

∼420

■ 待ち合わせ

∼ 360

■ 休憩

∼ 300

0.8

∼420

0.8

0.8 1.7

■ 待 ち合わせ

∼ 360 ∼ 300

■ 休憩

1.7

∼ 240 ∼ 180

∼ 180 ∼ 120

0.8

∼480

∼480

∼ 240

1.7

0.8

∼ 120 ∼ 60

∼ 60

0 2 4 6 8 10(%)

図 3.5.57 70∼ 79歳 滞 在 時間 (正 面 )

0

2

図 3.5.58

4 6 8 10(%) 70∼ 79歳 滞在時間 (左 )

早稲 田大 学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論 文

35


図3.5.59と 図3.5.60は 待 ち合わせ空間 に於 ける姿勢別 の滞在時間 について まとめた もの である。これ を見 ると、改札正 面 では立 った姿勢 での待 ち合わせが圧倒的 で、滞在時間 も ほとんど 4分 以内である。改札左では、3分 位までは、休憩 に関 して姿勢 の差は出な いが、 それ以上になると座った姿勢で の休憩 の割合がかな り高 くなって くる。

6100 ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420

■ 待 ち合 わせ (座 る ) ■ 持 ち合 わせ (立 つ ) ■ 休憩 (座 る ) ■ 休憩 (立 つ )

∼ 360 ∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120 ∼ 60

0

5

10

15

20

図 3.5.59 姿勢別滞在時間

25

30 (%)

(正 面 )

610∼ ∼ 600 ∼ 540 ∼ 480 ∼ 420

■ 待 ち合 わせ (座 る ) ■ 待 ち合わせ (立 つ ) ■ 休憩 (座 る) ■ 休憩 (立 つ )

∼ 360 ∼ 300 ∼ 240 ∼ 180 ∼ 120

5

10

15

20

25

30(%)

図 3.5.60 姿勢別滞在時間 (左 )

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文

36


ま とめ

営 団地下鉄 の取 り組みは、い くつかの駅 を除 いて あま りうま くいって いるもの とは思 え なか った。それ は半数 が ラッチ 内 にあ り切符 を持 っている人 しか 利用 で きな い ことが 先ず 挙 げ られ る。それ か ら、ラ ッチ外 にあって も改札か ら遠 か った り目立たな い ところにあっ た りす るのが あ ま り利用 され て いな い原 因ではな いだ ろうか。逆 に赤坂見 附駅 のよ うに、 ラッチ外 にあ り、改札か ら近 くて座れ る施設があ るよ うな と ころは、かな りの 人が利用 し て いた 。 この ことか らも、施 設 の位置、内容 によってかな り利用 に差 が出 る ことが 明 らか にな った。適切 な待 ち合わせ 空 間 さえ創れ ば、人は利用す るのである。 緑 園都市駅 の 調査結果及び分 析 と青 葉台駅 との比較か ら言 える ことは、待 ち合わせ 空間 に座れ る施設 が無 いと、人は長 く滞在 しては くれな いとい う ことが デー タか らも明 らか に な った。逆 に言 えば、短い滞 在 で済 ま して 欲 しいのであれ ば、座れ る施設 を置かな けれ ば 良 い とも言 える。これ はそれぞ れ の駅 の状況や方針 に合わ せ て 使 い分 けれ ば良い。JR山 手 線 の駅 な どで は、座れ る施設 を置 いている駅 はほ とん どな いので あるが、これは この ため で あろ う。 青葉台駅 の調査結果及び分 析 か ら言 える ことは 、待 ち合 わせ 空間 の設 置位置 によ って、 そ の利用 内容 に大 きな差が生 じる ことで ある。視線 に於 ける相互 の認識 が待 ち合わせ には 重要 であるため、待 ち合わせ に重 点 を置 いた空間 を 目指す ので あれ ば、改札 か ら見 え ると ころに待 ち合わせ 空間を設 置 しな けれ ばそ の効果 は薄 くな る。また、待 ち合わせ のた め に 利用 した人の滞在 時間は、立 って いる姿勢 の 人は 3分 以内、座 って いる姿勢 の人は 6分 以 内 で あ り、長時 間待 つ 人は まれ である ことも分 か った。携帯電 話 の普及 に伴 い、必ず しも 駅 でず っ と待 って いる必要 が な くな った影響 もあるか もしれ な い。改札か ら見 えな い とこ ろに待 ち合 わせ 空間がある場 合 は、待 ち合わせ をす る人 よ りも休 憩 をす る人の方が多 く、 滞在 時間 も長 くな るので、そ れ な りの施設、ス ペー スが必要 にな って くるか もしれ な い。 これ か らは、や み くもに施 設 を作 るのではな く、利 用者や駅 周 囲 の地域性 な どを考 慮 し た うえで、 駅 に人 を呼び込む空 間 を創 って い くことが ます ます重 要 にな って くるであ ろう。

早稲 田大学渡 辺研究 室

1998年 度修 士 論文

37


4章 待 ち合わせ行動 予測 モ デル


4-1待 ち合わせ行動予測 モデル の概要 図 4.1は 青葉台駅 にお ける待 ち合わせが 行われ る場所 の割合 を示 した ものである。これ を見 て も らえば分 か るよ うに、駅 に待 ち合 わせ 空間が設置 されて いるにもかかわ らず 、半 数近 くの人が改札付近で待 ち合 わせている。これ は、改札付近 の方 が相 互 の認識が しやす く、相手 を見 つ け損 な うことが少ない ことが主な原 因で ある と考 え られ る。 鉄道駅全 体 か ら考 えると、待 ち合わせ空 間 を設 けて いる駅 は限 られてお り、改札付近で 待 ち合わせ が行われ ているのが ほ とん どで ある。改札付近 が 狭 か った り、流動が激 しい場 合 には、柱や壁 で待 ち合わせ をす る ことを余儀 な くされて い る。そ して、駅ではそ の待 ち 合わせ による人 の滞留 によ り、流動が阻害 されて いる ことが あ るの も事実である。 駅 にお ける流動 と滞留の共存 を図 り、快適 な待 ち合わせ 空間 を確保す るためには、人が どの位 置 にどれ く らいの人数 で待 ち合わせ るのかが分 か る必要 がある。それが明 らか にな れば、駅 を増改築す る際や 、新 た に駅 を創 る際に、待 ち合 わせ とい う観点 か ら平 面計画 の 検討 を行 うことが 出来 る。柱や壁 、改札 の位置 によって 待 ち合 わせ る人 を制御す る ことも 可能 であ ろう。 そ こで、駅 にお ける待 ち合 わせ行動予測 モデルが必 要 とな って くるので ある。

待 ち合わせ空 間 (改 札左 ) 待 ち合わせ空 間 (改 札正面 )

改札付近

0

10

20

30

40

50 (フ

イ)

図4.1 青葉台駅 にお ける待ち合わせが行われ る場所の割合

早稲 田大 学渡辺研究室

1998年 度修 士論文

38


4-2モ デル作成の為の調査概要 待 ち合わせ行動予測 モデル作成 のためには、待ち合わせ による滞留者 の滞留位置が駅空 間 の平面形態 にどのような影響 を受けているのか といった待 ち合わせの行動特性 を明 らか にせねばな らない。そ こで、渡辺研究室 の 中丸氏が行 った調査デー タを中心 として、補足 調査 を行 い、デー タの収集 を行 った。

調査 方法 調査は、駅改札付近で の待ち合わせによる滞留者 の位置 を平面図で表わ した調査用紙 上 にプロ ッ トす る方法で行 った。各駅 について 15分 ごとに 4回 繰 り返 し、デー タを得 た。 調査範囲は改札か ら 30m以 内と した。

. ■ % 一 . 過  週

調 査 場 所 。日時 比較的待 ち合わせ が 良 く行われ る山手線 の駅 を中心 に、 様 々なタイ プの駅 を選びだ し、 待 ち合わせが多 く行われ る平 日の夕方 に調査 を行 った。た だ し、郊外 の駅 であ る青葉台駅 に関 しては休 日に調査 を行 った。 調査場 所

新宿 駅 西 口 新宿 駅 東南 回 渋谷駅南 口 渋谷駅ハチ公 口

高 田馬場駅 早 稲 田口 神 田駅 東北 口 神 田駅 西 南 口

新橋 駅 烏森 口 五 反 田駅 目白駅 新大 久保 駅

青葉 台駅

調 査 日時

1998年 1月 7日 1998年 12月 8日 1998年 1月 13日 1998年 1月 13日 1998年 1月 8日 1998年 1月 9日 1998年 1月 9日 1998年 1月 12日 1998■ 二1月 7日 1998毎 二12月 10日 1998毎 ヨ 2月 3日 1998毎 ヨ 0月 25日

18:00へ ´19:00 16:00∼ 17:00 18:00∼ 19:00 17:00∼ 18:00 16:00へ ′17:00 16:00へ ′17:00 17:00へ ′18:00 16:00∼ 17:00

16:00へ ′17:00 16:00へ ′17:00 17:00へ ′18:00 17:00へ ′18:00

早稲 田大 学渡辺研究室

1998年 度修 士 論文

39


4-3待

ち合 わせ の種 類

駅 での待 ち合わせ には大 き く分 けて 3つ の タイ プがある。そ の 3つ の タイプ とは、柱 で 待 ち合わせ る柱依存型、壁 で待 ち合わせ る壁依 存型 、柱や壁 な どの構造物 に 関係 無 く待 ち 合わ せ る独 立型で ある。

柱依 存型 待 ち合わせ にお いて ^番 多 いのが 、この柱依 存 型

である。改札付近 の流動 が 激 しい と ころでは、柱 や ′ 壁 に寄 り添 って待 つ しかな く、必 然的 に柱依存 型 か 次 の壁 依存型 の待 ち合わせ とな る。そ の他 には、柱 にもたれて待 ち合わせて いる ことも多 い。

壁依存型 壁 ぎ りぎ りに歩 く人は少な いため、壁依存 型 の待 ち合わせ は、流動 にあま り影響 を与 えな い とい う特 徴が ある。改 札付近 の流動 が 激 しい ところで は、柱 依存型 同様、拠 り所 と して壁が用 い られ る。壁 に も たれて待 ち合わせて いる ことも多 い。

独 立型 柱や壁な どの構造物 どうしの距離が 一 定以 上 あ り 開けた空間 にな る と、独立型 の待 ち合わせが見 られ る。また、流 動 の 少な い場所や 、流動が少な い時 間 帯 には改札付近 で も発生す る。2人 以 上の場合 が多 く、最 も流動 に影 響 を与 える待 ち合わせで あ る。

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文

40


4-4モ デル化の流れ 待ち合わせ 行動予測 モデル のモデル作成 の流れ を示 したのが、図 4.4.1で ある。待 ち合 わせ を改札か らの距離 というパ ラメー タを用 いて表現 し、待 ち合わせ をす る人の柱や壁 ヘ の依存、独立型 の待 ちの発生な どの修 正を経 て、待ち合わせ行動予測 モデルのモデル作成 を行 っている。

改本しか らの距離 をパ ラメー タ と して、改札 か らの距 離 に応 じた待 ち合 わせ の割合 (改 札か らの距離 ポテ ンシャル )の 算 出 ︱︱曹▼

″多 γ

改札 か らの距離ポテ ンシ ャル を 利用 し、待 ち合 わせ を行 う人の う ち、 柱 や 壁 に 依 存 す る人 の 割 合 (柱・ 壁 ポテ ンシ ャル )の 算 出

″ ″ ″ ︱︱曹▼

(独 立待 ちポテ ンシャル )の 算 出

′″ ′″′ ′″′

ち、柱や壁 に依存 しない人 の割合

ZZγ

改札 か らの距離ポテ ンシ ャル を 利用 し、待 ち合 わせ を行 う人 の う

︱︱曹▼

各場所で のポ テ ンシャル を全ポ テ ンシャルで割 る ことで、そ の場

'

所 で の待 ち合 わせ の割合 (待 ち合 わせ ポテ ンシ ャル :WP)が 算 出 さ れ 、予測が出来 る。

図 4.4.1 モデル作成 の流れ

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士 論文

41


4-5改

札 か らの距 離

=0 一   島√

︱︱IJ

図 4.5.2は 、待 ち合わせ を行 う人 の滞留位置 と改札 か らの距離 の割合 をまとめた ものである。これ をみ る

[0:D0000 0

と分 か るよ うに、改札か ら 12m離 れた ところに滞留 者が多 い ことが 分 か る。この グ ラフは単 に待 ち合わせ

=

による滞留位置 と改札か らの距離 の関係 を示 した もの であ り、柱や壁 といった待 ち合 わせ を行 う際 に依存す

“ひ

―一‐0

b

る構 造物 の影 響等 は これ か らは 分 か らな い。そ の た め、このグラフだけでは、待 ち合 わせ を単純 に改札 か らの距離 だけで い うことは出来 な い。 そ こで、す べ て の駅 のデ ー タを用 いて 滞留位置

図 4.5.1 改札 か らの距離 と滞 留者分布

を待 ち合 わせ タイ プ別 にま とめてみた。図4.5.3が それであ る。独 立型の待 ち合わせ は、柱 や壁 に依存 しな い待 ち合 わせ で あるか ら、独立型 の分布 をそ の まま用 いて、待 ち合わせ と 改札か らの距離 をいうことも出来 る。しか し、柱壁依存型 の待 ち合わせ も改札 か らの距離 に応 じて 分布 して いるため、 これ を無視す る ことは 出来 な い 。 この二つ を考慮 し、双 方 の 平均 をとったのが、合成値 と書 かれた分布 である。この合成値 の分布 を用 いれ ば、双方 の 条件 を満 た した もの とな り、 待 ち合わせ を単 純 に改札 か らの距 離だ けで い うことが 出来 る。

改 札 か らの距 離 ポ テ ン シ ャル 合成値 につ いて の 回帰分 析 を行 うと、改札 か ら 12mを 境 に して、12mま では正の相 関が あ り、12mよ

り離れ る と負の相 関 がある ことが分 か つた。 (図 4.5.4、 図 4.5.5)こ

れ によ り、改札 か らの距離 に応 じた 滞留者 の割 合 (今 後 これ を改 札 か らの距 離 ポ テ ン シ ャル と呼ぶ ことにす る)が 方程式で表 わせ る こととな った。 そ の方程式は、 d:改 札か らの距離

Pgl=1.02d-0.58 (0:≦

dl≦ 12)

Pgl:0≦

d≦ 12に おけ る改札からの距離ポテンシャル

Pg2:12<d≦

30に おける改札か らの距離ポテンシャル

Pg2=-0.39d+10.29 (12<(d≦ 30) となる。つま り、柱や壁が存在 しなければ、改札 か らの距離 に応 じて待 ち合わせが発生す る。改札 か らの距離ポテンシャルを用 いて待 ち合わせ分布図 を 作成 したのが、図4.5.6で ある。(尚 、計算そ の他 の都合で、分析 にあたってはデー タを 1辺 が 1メ ー トル のメッシュ デー タに変換 している)

早稲 田大 学渡 辺研究室

1998年 度修 士論文

42


―一 新宿駅西日 一― 新宿駅東南口 渋谷駅南 口 ―― 渋谷駅ハチ ーー 高田馬場駅 ―― 神田駅東北口 ―― 神田駅西南口 一― 新橋駅烏森 口 ―― 五反田駅 目白駅 ―― 新大久保駅 ―― 青葉台駅 一

4

6

8

10

12

14

16

18

20

22

24

26

2a

30

平均

ht

図4.5.2 待 ち合 わせ滞留者 と改札か らの距離

―― 独立型 ―― 柱壁依存型 一

合成値

2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 300 図 4.5.3 タイ プ別 待 ち合 わせ滞 留 者 と改札 か らの距 離

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士論文

43


24681012。 図4.5。 4

16

改 札 か らの距離 ポテ ンシ ャル (0≦ d≦ 12)

18

20

22

24

26

図4.5。 5 改 ホLか らの距 離 ポテ ンシャル(12≦ d≦ 30)

図 4.5.6 待ち合わせ分布図 早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修 士論文


4-6視

線 によ る相 互 認 識

待 ち合 わせ にお いて もっ とも重要なのが、視線 による相 互 認識が可能で あると い うこと である。特 に、駅 で待 って いる人が待 ち合わせ る人 を認 識 で きる ことの方 が、待 ち合 わせ る人が駅 で待 って い る人を認識で きることよ りも重視 されて いるよ うだ。図 4.6.1は 視線 による相 互認 識 とい う観点か ら待 ち合わせ の場所 をみた ものである。この図を見 る と分か るよ うに、 9割 の 人がお互 いが 見 える、つ ま り、相互認識が 可能な場所で待 ち合 わせ をす る ことが 明 らか にな った。改札 に近 くて も柱や壁 の 陰 に待 ち合わせが少ないのは このため である。

そ こで 、相 互認識が不可能な場所 に関 しての滞留者 の割合 (プ ライ ン ドポテンシャル)は 、以下の式で表 わされ る。 ブライ ン ドポテ ンシャルを求める式は

Pb=0。

lPd

Pb:プ ライン ドポテンシャル Pd i改 札からの距離ポテンシャル 相 互 認識不可能 な場所

となる。

平均 青葉 台駅 新大久保駅 目自駅 五反 田駅 新橋駅 烏森 口 回 見 えな い

神 田駅 西南 口

■ 見える

神 田駅東北 口 高 田馬場駅 早稲 田 口 渋 谷駅 ハ チ公 口 渋 谷駅南 口 新宿駅 東南 口 新宿駅 西 日

0

20

40

60

80

100

(%)

図 4.6.1 視 線 によ る相 互 認 識 と待 ち合 わせ 場 所

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文

45


4-7柱

、 壁 へ の依 存

柱 へ の依 存 改札か らの距 離ポテ ンシ ャル の うち、 図 4.7.1で 示 さ れ るよ うに、 柱 を中心 に 半径

R内 の 部分 にあ るポテ ン

シ ャルが柱依 存型 の待 ち合 わせ割合 (柱 待 ちポテ ンシャ ル )と 等 しい とす ると、R=4mと な る ことが 分 か った。 つ ま り、柱 か ら半径 4m以 内 にいる人は、柱 に依存 して 柱付 近で待 ち合 わせ を行 う。 図 4.7.1 柱 へ の依存 壁 へ の依 存

][]]]]]

改札か らの距 離ポテ ンシャル の うち、図4.7.2で 示 され

るよ うに、壁 が直線 の場合 は壁 か ら D内 の部分 にあるポ テ ンシ ャル 、壁 が 曲が って いるコー ナ ー の 場合 は 半径 R 内 の 部分 にあ るポテ ンシ ャルが壁依存型 の待 ち合 わせ割 合 (壁 待 ちポテ ンシ ャル )と 等 しい とす る と、 D=4m、

R=4mと な る ことが分 か った。柱 同様、壁 か ら半径 4m 以 内 にいる人 は、壁 に依存 して壁 付近で待 ち合わせ を行 図 4.7.2 壁 へ の依存

う。

重 複 部分 の 処 理 図 4.7.3の 斜線部分が、柱 ポテ ンシ ャルや壁 ポテ ンシ ャ ル の重 複 部分 で ある。重複 部分 につ いて は、重 な った回 数で割 り、それぞれ に等 しいポテ ンシ ャル を分配す る。 (図 4.7.1、

図 4.7.2、 図 4.7.3参 照 )

つ ま り、

Phl=1/2Sl+S2+1/2S3 Ph2=1/2S3+S4 Ph3=1/2S6+1/2S7+1/2S8+S10+1/2Sll Ph4=1/2Sll+S12 Pkl=1/2Sl+S5+1/2S6

Pk2=1/2S6+1/2S7+1/2S8 Pk3=1/2S8+S9 となる。

Phl、

Pl12、

Ph3、

図 4.7.3 重 複 部分

Ph4は

各柱に於ける柱ポテンシャル Pkl、 Pk2、

Pk3は

各壁に於ける壁ポテンシャル を表わす。

その結果、図4.7.4の 様 に、柱や壁付近で の待ち合わせ の割合 (待 ち合わせポテ ンシャル )が 分布す る。

図 4.7.4 ポテ ンシ ャル分布

早稲 田大学渡辺研 究 室

1998年 度修 士 論文

46


改札からの距離ポテンシャル に続き、柱ポテンシャル及び壁ボテンシャルを用 いて待ち 合わせ分布図を作成したのが、図4.7.5で ある。(尚 、計算その他の都合で、分析にあたっ てはデータを 1辺 が 1メ ー トルのメッシュデータに変換 している)

図 4.7.5 待 ち合わせ分布図

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文


4-8独

立型 の待 ち合 わせ

独立型 の待 ち合わせ は、柱や壁 な どの構造 物 どうしの 距離 が ある程度 離れた開けた空 間 に出来 、周 囲 の構造物 の重 心 の位 置 に 出来やす い 。

D■ lh4、 Dh2h3は それぞれ、 図 4.8.1で 示 され るよ うに、 Llh4間 、h2■ 3間 の距離を表す

Dhlh4>2R、 Dh2h3>2R

な らば、独 立型 の待 ち合わせ が発 生 し、そ の割合 (独 立 レ:Ip)は hl∼ h4で 囲まれた範囲の重心の 待 ちポテ ンシ ャリ 位置からr=2m以 内 の改札 か らの距 離ポテ ンシ ャル と等 図 4.8.1 独 立 型待 ち の 発 生

しくな る ことが 分か った。つ ま り、

1

Ip=S'1 とな る。重複 部分 につ いて は、柱 、壁ポテ ンシ ャル と同 様 に算 出す る。 さ らに、 図 4.8.2で 示 され るよ うに、

Dh2h3>2R ならば、独立型の待ち合わせが発生し、

I'p=S'2 となる。I'pは r=lm以 内の改札からの距離ポテ ンシャル 図 4.8.2 独立型待 ちの発 生 2

と等 しくなることが分かった。 その結果、図4.8.3の 様に、待ち合わせの割合

(待 ち合

わせポテンシャル)が 分布する。待ち合わせ分布図を作 成 したのが、図4.8.4で ある。(尚 、データを 1辺 が 1メ ー トルのメッシュデータに変換 している) nnnnnnn

l■

‐ 布 分 ル

ヤ ン ヽ ン ヽ

テ ポ

図 4.8.3

■■ ■

左 図 の 薄 い ピン クの と ころは、 独 ■

立型 の待 ち合わせ の 中で も構 造 物 の 影響 を全 く受けて いな いことを示 す。 図 4.8.3の 1に あた る。

図 4.8.4 待 ち合 わせ分布 図 早稲 田大学 渡 辺研 究 室

1998年 度修士 論文

48


4-9待

ち合わせ の 予測

待 ち合 わせ ポ テ ンシャル 今 までの各 場所でのポテ ンシャル を全ポテ ンシャル で割 ることで、その場所 での待ち合 わせの割合 (待 ち合わせポテ ンシ ャル

WPa=J詈

Pa:場

:WP)が 算 出 される。 (図 4.9.1、

図 4.9.2)

所でのポテンシャル

その待ち合わせポテンシャル を用いて、100人 が待 ち合わせた ときの待 ち合わせの分 布予測を行 ったのが図4.9.3で ある。 待ち合わせ割合 (%)

]1001010010 °hl °h2

待ち合わせ割合 (%) 2.9〔

kl

11 可

0.2[

:4

1

:2

k2 °h4

°h5

:5

:6

°h8

°h7

°h9

323

19 2.77

:10

0 hlo 図 4.9.1 待 ち合わせポテ ンシャル

O hl1

0hn2

図 4.9.2 待 ち合 わせポテ ンシ ャル分布

図 4.9.3 待 ち合わせ分布予測 早稲 田大学渡辺 研 究 室

1998年 度修 士論 文

49


4-10検

証及 び考 察

調査 を行 った駅 の 中か らい くつかの駅 を と りだ し行 った検証 の結果 を表 4.10.1に 示 す。 神 田駅東北 口にお いては、サ ンプル 数 が少なか ったせ いか、実測値 とモデル値 に隔た りが あ り、精度が得 られた とは言 えな いが 、そ の他 の駅 に 関 しては待 ち合わせ行動 の予 測 が 出 新宿駅西 日や青葉台駅 の結果 を見れ ば分か るよ うに、 来 る範囲の精度 が得 られた と言 える。 柱や壁 のな い 開 けた空間が多 い と、独 立型 の待 ち合 わせ が多 くな るよ うである。 モデル の結果 か ら分かるよ うに、待 ち合わせ行動 の要 因は、改札か らの距離 と柱 や 壁等 の構築物 の関係 、つ ま り駅 の 平面形態 で あ り、逆 にそれ さえ分かれ ば、待 ち合わせ 行 動 の 予測 が行 える ことが 明 らかにな った。

表 4.10.1 実測値とモデル値の検証 柱 で の待 ち合 わ せ 壁 で の 待 ち含 わ せ 独 二型 人 数比 (%) 人 数 比 (%) 人 数比 “

駅名

新宿駅西 口

実測値 モデル値

神 田駅東北 口

実測値 モデル値

五 反 田駅

実測値 モデル値

青葉台駅

実測値 モデル値

37.68 39.87 62.80 86.37 34.26 40.85 61.64 60.95

34.06 35.16 18.60 8.77 46.30 46.20 10.96 13.75

早稲 田大学渡辺研究 室

含わせ

(%)

28.26 24.97 18.60 4.86 19.44 12,95 27.40 25.30

1998年 度修 士 論文

50


5章 結 論


5-1待

ち合 わせ 行動 予測 モ デル の利用

待 ち合わせ行動予測モデルの利用によ り、新 暉 0り

しい駅 を創 る際に、待ち合わせ を考慮にいれた 平面計画 の検討 が 出来るようになった。 例 えば、図 5.1.1と 図 5.1.2は 柱 の数を変えた

=

・ ■ ル ■

1

3

を、モデルを使 って予測 した ものである。この

モデルか ら、この程度の柱のスバ ンでは、独 立

3 "“ 3 苺

ときに、待ち合わせが どのよ うに変化す るのか

型 の待 ち合わせはどち らにも発生せず、柱 か壁

に依存する待ち合わせ しか起 らないことがわか る。一つの柱 に多 くの人が待 ち合わせを行 うこ とよ りも、柱 のスバ ンを広 くと りたい場合 に

図 5.1.1 駅平面計画 の検 討

1

は、図5.1.1の ような平面計画を行えば良 い。逆 に、一つの柱 に多 くの人が待ち合わせ を行 うと 困る場合は、柱 のスパ ンを狭 くした図 5.1.2の ような平面計画 を行 えば良い。 図 5.1.2と 図 5.1.3は 券売機 と壁の変えた と きに、待 ち合わせが どのよ うに変化す るのか

.

J

じ 針

幡 “

モデルか ら、券売機 と壁の位置の変更 を行 って

E

も、待 ち合わせ にはあま り変化が起 らないこと

を、モデルを使 って予測 した ものである。この

がわかる。これは、待ち合わせの最 も多い改札 か ら 12m付 近 に柱があるためであろう。 このよ うに、 このモデル は駅計画 を行 う際

『 図 5.1.2 駅平面計画 の検 討 2

に、待 ち合わせ という観点か ら平面計画 につい ての検討 を行えるのである。 (図

5.1.1か ら図 5.1,7ま で の待ち合わせ予 測

は、待ち合わせ を行 う人 100人 分 の分布 の予 測を行 ったものである。)

図 5.1.3 駅平面計画 の検 討 3 早稲 田大学 渡辺研究室

1998年 度修 士論文 1■ Eじ


待 ち合わせ行動予測 モデルを利用 して、待ち合わせ を考慮 にいれた平面計画 の検討 を行 えるのは、新 しい駅 に限 った ことではな い。駅 を増 改築 した 際 にもこのモデル の利用 は可 能である。図 5.1.4と 図 5。 1.5は 五反田駅 において、券売機 の一部を壁 に した場合 に、待 ち 合わせが どのように変化するのかを、シュミレー トした ものである。これ を見ると、分 か るよ うに、壁を設 ける ことで、独立型の待ち合わせが一つ 無 くなっている。これは、新設 された壁 に待 ち合わせが移動 したためである。図 5。 1.6と 図 5.1.7は 新宿駅西 日において、 壁 を新設 した場合 の待ち合わせの変化 を、シュミレー トした ものである。これを見 ると分 かるよ うに、壁 を新設することで、独立型の待 ちが解消 されている。独立型の待 ち合わせ は、流動 に与え る影響が大き いため、出来るだけ少な いほ うがよい。ただ この場合は、 こ れだけの壁を設 けるほうが流動に与える影響が多 いと思われ るので、この処置は適切では な い と思 う。

=・

-

El

図 5.1.5 五 反 田駅変更後

図 5.1.4 五 反 田駅変更 前

彙げ     ・

︰ ︲ ︰ ・ ︰

中 ] ] [] [ ] 口 ] ] ロ ロ 口 ] ] [] [ 一 一 一 一 一 一 一 一

図 5.1.6 新宿駅 西 日変更前

El

8 1133中 哺 炉

之 浸 図 5.1.7 新宿駅西 日変更後

早稲 田大学 渡辺研究 室

1998年 度修 士論 文

52


5-2今 後 の展望 この研究 で行 った待ち合わせ行動モデル には、サ イ ン、モ ニュメン ト、流動な どをパ ラ メー タに取 り込んで いな い。それは、多 くのパ ラメー タを抽出 してモデル化 をはか ると、 どれが本質的な要因になって いるのか、また、それぞれの要因が どのように関連す るのか、 判断が難 しい面 がある。また、駅は細か く見て い けば、一つ一つの駅それ ぞれに特徴 があ るためモデル化が容易ではな く、パ ラメータを限定 し、単純化 を図ったほうが、待 ち合わ せ行動が理解で きるのではと考 えたか らである。 しか し、サ イ ン、モニュメン ト、流動な どが及 ぼす待ち合わせ行動へ の影響 は否定 出来 な いところもある。それ らのパ ラメー タも考慮 にいれた、細 かい現象 まで捉え られ るよう な待ち合わせ行動予測 モデルの構築が、今後の課題であろう。

早稲田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士論文

53


δ章

参考文 献


□論文 大戸 広道 ほか :鉄道 駅 にお ける旅客 流動 に関す る研究 ― そ の 2待 ち の発 生―、日本建築学 概集 、 P416∼ 417、 1992 黒 田浩史 ほか :「 立 ち止 ま り」現象 の観察調査 ― 歩行者空間計画 に 関す る基礎的研究 ― 、日 会 学術講演梗

学術講 演梗概集 、 P717∼ 718、 1992 本建築学会 桜井康雄 ほか :都 市空間 にお ける待 ち合わせ 場所 のイ メー ジ構造 に 関す る研究 、日本建築 梗概集 、P715∼ 716、 1992 織 田大助 :待 ち合 わせ場所 に関す る研 究 ― 構成物・ 位置 と認知度 の 関連性 につ いて 、早稲 学会学術講演

部建築学科卒業論文、1994 山 田功 次 ほか :地 下街 にお ける広 場的 空間 に関す る研究 、日本建築 学会学術講演梗概集 、P 田大学理 工 学

403∼ 4

04、 1993

中祐 一 郎 :交 差流動 の構造 ―鉄道駅 にお ける旅客 の交錯 流動 に関す る研究 建築 学会論文

(1)― 、日本

報告集 、第 285号 、1977

吉富 良輔 ほか :待 ち合わせ にお ける行 動 と場所 の認識、日本建築学会学術講演梗概集 、P8 15へ ´816、 1996 石渡 一 史 :待 ち行 動 を対象 とした映像 デ ー タベー ス に関す る研究 、早稲 田大学理 工 学部建 築 学科卒業論文 、1993 中川純平 :複 合商業施設 にお ける休 憩ス ペー ス と誘 因面積 に関す る研 究 、早稲 田大学理 工 学 部建築学科卒 業論文 、1993 上 原考雄 ほか :群 集対 向流動 の性状

(1)∼

(4)、

日本建築学会学術講演梗概集 、No

5

074∼ 5077、 1978-9

中祐 一 郎 :鉄 道駅 にお ける旅客 の交錯 流動 に関す る研究 、鉄道技術研 究報告 、 19783 安藤 恵 一 郎 ほか :歩 行者 の経路探索行動 と空間特性 、 日本建築学会 学術講演梗概集 、P6

57∼ 656、 1990 紙 野佳 人ほか :タ ー ミナル 圏域 の歩行施設計画 に関す る研 究 学術講演梗概集 、P305∼ 320、 1970 上原考 雄 ほか :広 場 にお ける滞留者 の行動性状

(1)∼

(2)、

(1)∼

(8)、

日本建築学会

日本 建築 学会学術講演梗概

集 、P753∼ 756、 1979 鄭姫 敬 :大 量輸送機 関 のター ミナル にお ける人間行 動 に 関す る研究 、日本建築学会学術講 演 梗概集、P823∼

824、 1990

渡辺仁史 ほか :環 境心理 (新 建築 学体 系 11、 P153∼ P229)、 彰 国社 、1982 渡辺仁史 :建 築 計画 にお ける行動 シュ ミレー ションに 関す る研究 、学位論文、1975 中村 良三 ほか :空 間 にお ける行動特 性 の研究 、 日本建築学会学術講 演梗概集 、P369∼

370、 1969 上 原考雄 ほか :駅 構 内 にお ける旅客 流動 シュミ レー シ ョン、鉄道技術研究報告 、No 7 8 6、

1971

岡崎 甚幸 :建 築 空間 にお ける歩行 のためのシュミ レー シ ョンモデル の研究

(1)∼

(4)、

日本建築学会論文報告集 、No283∼ 285、 1979 宗本順 三 ほか :梅 田ター ミナル にお け る群集流動 シュ ミレー シ ョン、日本建築学会研究報 告 、 1972

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論 文

54


古谷誠章 ほか :多 方 向群集 流動 にお ける交錯点 の解 消 モデル 学術講演梗概集 、P757∼

(1)∼

(2)、

日本建築学会

760、 1979

川道麟太郎 ほか :信 号待 ちす る群集 の 分布性状 につ いて、日本建築学会 学術講演梗概集 、P

761∼ 762、 1979 久保 田敦 ほか :た たずみ 。集 いの発 生機 序か らみた街路 空間 の解析 に 関す る研究 、 日本建 築学会学術講演梗概集 、P1051∼ 1052、 1994 林淳蔵 :巣 鴨駅構 内 にお け る高齢者 の 行 動特性 に関す る研究 、日本建築 学会学術講演梗概 集 、P953∼

954、 1993

鄭姫敬 ほか :鉄 道 ター ミナル におけ る行動 特性 に関す る研究 、日本建築 学会学術講演梗概 集 、 P955∼ 956、 1993 切敷香澄 ほか :交 通弱者 の利用 を考 慮 した駅 の施設計画 に関す る研究 、日本建築学会 学術 講演梗概集 、P1043∼

1044、 1993

青木俊 幸 ほか :鉄 道駅 にお ける旅客 流動 に 関す る研究 ― そ の 1ホ ー ム 上 の流動人員 ― 、日 本建築 学会学術講演梗概集 、P413∼ 414、 1992 鄭姫敬 ほか :コ ンコース にお ける停止者 の分布状況 に関す る研究 、日本 建築学会学術講演 梗概集 、P981∼

982、 1992

横 山尊雄 ほか :都 市 にお け る待 ち合わせ行動 の傾向 につ いて、日本建築 学会学術講演梗概 集、 P379∼

380、 1969

足立孝 ほか :広 場 に於 ける人 の分布 ― 駅 コ ンコー ス に於 ける場合 ― 、日本建築学会学術講 演梗概集 、P383∼ 384、 1969 樋 口智 幸 :駅 コ ン コー ス に於 ける人間流動 の研究 ― 移動 に ともな う群集 密度 。変動 ― 、渡 辺仁史研究室卒 業論文 樋 口智 幸 :駅 計画案評価 の た めの群集波 動 シュ ミレー タ の構築、渡辺仁史研究室修 士 論文 中丸 隆 二 :駅 改札 口にお ける待 ち合わせ による滞留行動 の研究、渡辺仁史研究室修 士 論文

□書 籍 社 団法人 日本鉄道技術協会 :地 下鉄 に於 ける居住性 の改善 に関す る研 究報告書、 1991 財 団法人鉄道総合技術研 究所 :鉄 道総合技術研究所 教育講 座 鉄道建築 基礎講座、 199 2 日本建築 学会編 :建 築資料集成 、丸 善株 式会社 JJフ ル ー イ ン :歩 行者 の 空 間、鹿 島研 究 出版会 、1974 乾正雄・ 渡辺仁史 他 2名 :新 建築学体 系 11 環境心理、彰 国者 、1982 日本建築 学会編 :人 間 一環境 系 の デザ イ ン、彰 国者 、1997 東 日本旅客鉄道株 式会社編 :鉄 道ル ネ ッサ ンス 未来 へ のデザイ ン、丸 善株 式会社 、 199 1

早稲 田大学池原研 究室 :建 築計画 にお ける行動科学 の新展 開、建築文化 、 1972-11 駅空間 の新局面 、SD 9707、 1997 建築思潮研究所編 :地 域 の駅 、建築資 料研究社、1998 まちなみ・ 建築 フ ォー ラム No.4特 集今駅 がお も しろい、市 ヶ谷 出版 社 、1998

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文

55


東 日本旅客鉄道株式会社 編 :JR EAST特 集駅発見、株 式会社 ジェイ ア ー ル東 日本企画、 1

998 イ ンター シテ ィ研究会 :駅 とまちづ く り、学芸 出版社 、1997 造景 98-2特 集駅 とまちづ く り、建築資料研 究社、1998 石村貞夫 :す ぐわか る統 計解 析、東京 図書 、1993

East Japan ttway Cultllre Fondation:Ra■ way&Transport、

1995

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文

56


おわ りに

人間行動 を研究す るにあた り、最 も公共的で さまざまな人が禾U用 す る建 築 が駅で あ る と 思 い、卒論 の ときか ら駅 を研究対 象 と して きま した。駅 に人 を留 めるには どのよ うに した ら良いか と考 えて いる うちに、駅 で の待 ち合わせ とい うテ ーマ にた ど り着 きま した。厳 密 に見 てい くと、駅 にはひ と駅 ひ と駅個性が あるため、そ の扱 いに苦労 しま したが、ど うに か結果が残せた と思 い ます。

指導教授である渡辺仁史先生には、常に適切な助言を頂き、本論文 を完成することが 出 来ました。ここに厚 く御礼申し上げます。また、理工総研 の林田先生、長澤 さんをはじめ とする博士過程 の皆 さんも熱心にご指導頂き、御礼申し上げます。適切なア ドバイスをく れ、3年 間同じ研究室で過 ごした同期 にも、この場を借 りて御礼と感謝を申し上げます。 また、論文をまとめるにあたり、大変熱心に便宜を図っていただいた、JR総 合研究所 の 青木俊幸氏に心からの御礼と感謝を申し上げます。 最後に、渡辺仁史研究室の皆様 に深 く感謝致 します。

早稲 田大学渡辺研究室

1998年 度修 士 論文


データ f待 ち合わせ空間科ヽ 黒状況


緑 園都 市駅

人番号 帯在時刻

帯在 時 間 (秒 )

:25:40 :25:50 :30:10 :33:00

25C

31:50∼ 11:33:00 11 :37:00∼ 11 :38:10 1

1

44:50∼

11 :44:40∼ 11 :49:20 11 :48:30∼ 11 :55:10

1

54:00∼ 11 54:00∼ 11 :57:50 55:10∼ 11 :57

2

13:40∼ 12:15:00

2 26:40∼ 12:27:40 12:26:40∼ 12:27:40 2 29:10∼ 12:30:30

40C

手ち 合 わ せ の 姿 勢

(年 代

男性

時ち 合 わ せ

立つ

女伴

時ち 合 わ せ

立つ

女性

立つ

女性

,わ

休憩

Eつ

時ち 合 わ せ

立つ

54

11:44:40∼ 11:49:20

1

F為

22C

わせ

時ち 合 わ せ

立つ

女性

待ち合わせ

立つ

女性

時ち 合 わ せ

立つ

男性

休憩

立つ

男性

床憩

■つ

男性

時ち 合 わ せ

立つ

1

1

res

味憩

男性

床憩

■つ

女性

休憩

二つ

男性

男性

12:38:20∼ 12:39:20

味憩

圧つ

女性

12:38:20∼ 12:39:20

休憩

奎つ

女性

味憩

立つ

【性

床憩

41 :00∼ 12:43110 41 00∼ 12 43

たば こ

1

誰一 雅

:22:00∼ 11 11 :23:10∼ 11 11 :26:00∼ 11 :31 :50∼ 11

早稲 田大学渡辺研究室

1 1

1998年 度修 士 論文


青葉 台駅改 札 正 面 -1

滞在 時 刻

尺器

滞在 時 間 (秒 )

00∼ 7

1

25:00

7:18:00∼ 7:21 :30 7:18:00∼ 7:21 :30 7:18:00∼ 7:21 :40 18:00∼ 17 23:20

寺ち 合 わ せ

2101休 憩

220

休憩

3201休 憩

7:21 :30∼ 7: 7 8 C

25:10∼ 7:29:40 10∼ 7 29:41 25:10∼ 7:29:42

7:27:20∼ 7:34:40

木憩

270

末菫

440

27:20∼ 7:34:40 7:

260

30:10∼ 7:31 :50

寺ち 合 わ せ 寺ち 合 わ せ

6

8

7:30:20∼ 7:46:11 35:00∼ 7 39:10 7:35:00∼ 7:39:1 7:37:30∼ 7: 38:10∼ 7:41:50

7:41:00∼ 7:41:30∼ 7:41:30∼ 7:43:30∼ 7:46:20∼ 7:47:10∼ 7:47:20∼

7:44:40 7:43:10 7:43:10 7 7:

950

末憩 木憩 木憩

ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる

朱憩

920

ホ憩

0

7:52:30∼ 7:53:50 50:00∼ 8:02:50 57:30∼ 8:18:00 58:00∼ 7 59:20

女性 :甲

女性

女性 女性 性

女性

女性 女性 女性 性

男性 男性 性

寺ち 合 わ せ

庄 に 寄 りか か り

男性

′es

ベ ンチ に ,る ベ ンチ にすわる

男性

ネ憩

立つ

舅体

寺ち 合 わ せ

男性

わせ

res

女性

女性

123C

′es

女性

立つ

ぢ 一

3

女性

木憩

1

男性

立つ

ち合わせ

7:57:30∼ 8:04:10

女性

ベ ンチ にすわる ベ ンチ に )25 ベ ンチ に ベ ンチ にすわる ベ ンチに ,′S ベ ンチにすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる 立つ

03:00

女性

苛物 探 し

22C

52:00

男性

:1生

木憩

こ 慶書 置 襲

女性

女性

わ せ

iま

res

女性

立つ

1

(年 代

i性

立つ

4

220

ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる

=齢

男性

寺ち 合 わ せ :し

7:55:10 8

性 Ell 女性

立つ

7:28:30∼ 7:32:50 1

木憩 木憩

17127:20∼ 17:34:40 28:10∼

木憩

時ち 合 わ せ の 姿 勢

ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ に向か って ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ に )′Ь ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンチ に )25

男性

res

8:03:20∼ 8:14:00 07:40∼ 8 18:00 07:40∼

44

46

8:08:00∼ 8:08:30∼ 8:13:20∼ 7:18:00∼ 7:20:30∼ 7:20:20∼ 7:22:20∼

8:10:40 8

160

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

男性

8:14:50 7:20:20 7:20:50

20 寺ち合わせ

立つ

男性

23:50

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

7 7:

ち合わせ 寺ち 合 わ せ

ヒ寄 りかか り

男性

=活

立つ

男性

立つ

女性 女性

7:23:50∼ 7:25:00 23:50∼ 7:25:00

7:24:00∼ 7: 7:24:40∼ 7:26:40 24:40∼ 7 26:40 7:24:40∼ 7:26:40 7:24:40∼ 7:26:40 26:30∼ 7:29:00

7:26:40∼ 7: 7:27:20∼ 7:27:40 27:40∼ 7 28:20 7:28:30∼ 7: 8:50 7:28:00∼ 7:28:20 29:00∼ 7:29:30

6

寺ち 合 わ せ

8:

22:20∼ 7:23120

4 4 50

620

ベ ンチ にすわる ベ ンチ にすわる ベ ンi

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

女性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

女性

ち合わせ わ

女性

寺ち 合 わ せ

立つ

女性

寺ち合わせ

立つ

女性

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

}tト

女性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

30

会括

立つ

男性

20

含話

立つ

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度 修 士論文


青葉 台駅 改札 正 面 -2

17:29:00∼ 17:29130 17:29:00∼ 17:29:30 7:29:00∼ 17:

301会 話

301会 語 301会 議

1立 1立

女性

女性

立つ 女

7

17:29:40∼ 17:30:00 17:30:00∼ 17:33:10 17:30:20∼ 17:30:40

立つ

女性

立つ

男性

ヱつ

男性

:50∼ 17:36:30

立つ

男性

立つ

女性

:/:〔

3:10∼ 17:35:00 :33:50∼ 18:18:00

71

17:31 :30∼ 17:33:50

立つ

男性

1

立つ

男性

1

立つ

女性

1

EIつ

女性

1

150

立つ

女性

1

立つ

1

17:31:30∼ 17:33:50 17:34:20∼ 17:36:30 17:34:20∼ 17:36:30 :35:20∼ 17:37:50 :35:20∼ 17:37:50

17:35:20∼ 17:37:50 17:33:10∼ 17:46:30 17:33:10∼ 17:46:30 17:33:10∼ 17:46:30 17:38:30∼ 17:39:00 17:

l′

:6ソ

201no

540

:UU

立つ

男性

ヱつ

女性

立つ

女性

立つ

男性

立つ

立つ

17:40:40∼ 17:40:50 17:41:00∼ 17:41:40 17:43:30∼ 17:43:50 17:44:10∼ 17:45:30 17:47:00∼ 17:59:40 :48:10∼ 17:48:30

ち合わせ

:49:40∼ 17:50:00 ち合わせ

1

7:53:20∼ 17:54:50 17:54:20∼ 17:54:40 17:56:00∼ 17:56:50 17:54:40∼ 18:00:20 17:56:30∼ 17:57:30 17:56:40∼ 17:58:00

ち合わせ 寺ち 合 わ せ

ち合わせ 寺ち合わせ 春ち 合 わ せ

:57:40∼ 17:58:10

l

s0li

ち合わせ

ち合わせ

ち合わせ

1

ち合わせ

12C

2:10∼ 18:12:30 2:50∼ 18:13:00 3:00∼ 18:13:40

女性

ヱつ

女性

IIつ

女性

立つ

女性

J

りかか リ 立 つ

住 寄 りか か り

1

"性 女性

立つ

女性

1 01no ゛es

女性

│ 立つ

1

res

201no

男性

立 つ

彙性

立つ

女性

立つ

女性

201no res res

立つ

IIつ

男性

立 つ

女性

立つ

女性

庄寄 りか か り

男性

つ 立つ

res

女 舅性

立つ

r

60Ji ち合わせ

18:12:00 18:12:00 12:00

男性

立つ

EEつ

女性

ヱつ

男性

立つ 立つ

ち合わせ

女一

1

立つ

1

127

男性

立つ

18:06:00∼ 18:06:40

1 :20∼

女性

立つ

5:20∼ 18:06:10

0:10∼ 18:10:30

男性

立つ

18:06:00∼ 18:06:40 18:06:20∼ 18:06:40 18:06:30∼ 18:09:50 18:06:40∼ 18:10:40 18:07:30∼ 18:08:10 18:08:40∼ 18:10:10 122 18:09:20∼ 18:10:00 18:09:50∼ 18:12:30

庄 寄 りか か り 立つ

,つ

18:01 :30∼ 18:02:10

1

ち合 わ せ

17:57:50∼ 17:58:50 17:59:10∼ 18:00:30 18:02:00∼ 18:04:30 18:02:20∼ 18:06:20 18:05:20∼ 18:05:40

性 女性

17:48:30∼ 17:54:10 17:48:30∼ 17:54:10 17:48:30∼ 17:54:10 17:49:40∼ 17:50:00

1

立つ

10ti

ム合わせ

401待 ち合わせ

`

立つ

女性

IEつ

男性

早稲 田大学渡 辺研究 室

res

1998年 度修 士 論文


青葉 台駅 改 札 左 -1

16:00∼ 16:

l

110

男性

16:00∼ 16:

夕わ る

6:00∼ 16:24:30 16:00∼ 16:26:10

女性

女性

1

16:20:10∼ 16:35,40

1

16:20:10∼ 16:35:40 16:16:00∼ 16:20:50 6:16:00∼ 16:20:50

男性

ホ憩

すわる すわる すわる

木憩

夕わ る

女性

寺ち 合 わ せ

すわる すわる

女性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

ホ憩

すわる

男性

立つ

男性 男性

ネ憩

すわる すわる すわる

270 l休 懇

夕わ る

27C

まわる すわる

女性

寺ち 合 わ せ 寺ち 合 わ せ

夕わ る

女性

寺ち 合 わ せ

夕わ る

女性

寺ち 合 わ せ

すわる すわる

女性

"わ

^70 930 930

6:00∼ 16:24100 6:00∼ 16:21:30

1

16:17:30∼ 16:18:20 16:16:00∼ 16:34:50 16:00∼ 16: 1

510 510

16:26:10-16:29:50 16:19:40∼ 16:29:50 16:20:50∼ 16:42:10 6:25:20∼ 16:29:50 16:25:20∼ 16:29:50 16:16:00∼ 16:22:20 22:50∼ 16:25:40 16:24:50∼ 16:32:00 :20-16:29:50

113C

末憩 末憩

610

わせ

や わせ

610 128C

430

1

寺ち 合 わ せ

床憩

2

わ せ

16:26:30∼ 16:27:30

16:29:10

男性

わせ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

すわる

男性

女性

圧つ

女性

16:32:20∼ 16:33:30

床憩

すわる

女性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

16:30:50∼ 16:34:00

寺ち 合 わ せ

すわる すわる

女性

33:10∼ 16:33:40

寺ち 合 わ せ

立つ

男性

床憩

女性

味憩

すわる すわる

寺ち 合 わ せ

夕わ る

女性

1休 憩

16:34:30∼ 16:35:00 16:34:30∼ 16:35:00 50C

ves ves

男性

1

立つ

床憩

立つ

男性

床憩

すわる

男性

味憩

立つ

男性

es ′

立つ

男性

es ′

すわる

男性

寺ち 合 わ せ

ち合わせ

ves ves

gっ

20C

1

:性

l休 憩

38:10∼ 16:39:30 38:10∼ 16:39:30 16:39:40∼ 16:40:20

16:40:00∼ 16:4 16:39:50∼ 16:4

16:42:10 16:42:50 38150∼ 16:57:40 !6:38:50∼ 16:57:40

ves

1休 憩

1

16:37:30∼ 16:46:20 16:37:40∼ 16:38:40 16:37:30∼ 16:38:40

:41 :00∼ :41 110∼

ves 1

5

26:10∼ 16:34:00 26:10∼ 16 :6:30:00∼ 16:34:50

5

男性

すわる

36:40∼ 16:40:00 37:20∼ 16 :37:20∼ 16:47:50

1

女性

贅書 電 話

16:35:40∼ 16 16:35:40∼ 16:3. 16:35:40∼ 16:38:10 16:35:40∼ 16:38:10 16:36:00∼ 16:36:20

ves ves

男性

16:31 :00∼ 16:32:20

34:40∼ 16:43:00

20

女性

男性

寺ち 合 わ せ

16:29:20∼ 16:39:00

4

女性

すわる すわる

寺ち 合 わ せ

28:20∼ 16:33:20 28:20∼ 16 30∼

女性

立つ

16:28:10∼ 16:33:20 16:28:10∼ 16:33:20

:29:20∼ 16:39:00

る一

ナわる ナわる ナわる

16:16:00∼ 16:27:30 16:16:00∼ 16:27:30

籠物 の 詰 め 替 え

璽つ

男性

床憩

すわる

女性

味憩

立つ

男性

休憩

立つ

女性

休憩

立つ

〕性

立つ

男性

l休 憩 床懲

10C

113C 113C

すわる

7

菫つ

男性

出帯 電 話

立つ

女性

昧憩

すわる すわる

男性

女性

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修 士論文


青葉 台駅 改 札左 -2

6:41 :50∼ 6:42:10 0:4`: :υ ∼ b:4`:∠ υ

6:42:20∼ 7:01 :50 6:43:20∼ 6:45:20 6:43:30∼ 6:44:00 6:44:10∼ 6:44:50 6:44:20∼ 6:52 00 16:44:40∼ 16:45:30 6:45:20∼ 6:42:50∼ 51 :00 6:47:30∼ 6:47:30∼ 6:52:00 6:47:50∼ 6:52:00 6:46:10∼ 6:48:50 6

50:30∼

10∼

4(

490 440 270 250

55:30 6:55:40∼ 7:05:10 6

55:50∼

1

7 1

06:50∼ 10:10∼

7

13:30

男性

夕わ る

男性

夕わ る

てt

すわる すわる

男性

侍ち 合 わ せ 休憩

ナわる

女性

時ち 合 わ せ

すわる

男性

時ち 合 わ せ

夕わ る

女性

時ち 合 わ せ

女性

時ち 合 わ せ

すわる ナわる ナわる

時ち合わせ

すわる

女性

待ち 合 わ せ

男性

休憩

すわる すわる わ る わ る

隣帯 電 話

立つ

男性

妹童

すわる

男性

70ino

休憩

男性

4

女性

4C

休憩

すわる すわる すわる すわる すわる

男性

1

休憩

立つ

男性

4C

休憩

立つ

休憩

休憩

休憩

490 25C 57C

05

6:56:00∼ 7:13:00 6:56:10∼ 6:58:40 6:56:10∼ 6:58:40 6:56:40∼ 6:58:40 6:56:40∼ 58:40 6:56:50∼ 57:30 6:58:50∼ 14:00 6:58:20∼ 6:59:30 6:58:00∼ 6:59:50 16:59:50∼ 17:13:20 6:59:50∼ 7 13:20 45:30 6:44:20∼ 6:48:00∼ 01 :20 6:59:00∼ 7 02:10 6:59:00∼ 7:02:10 7:02:00∼ 7:07:00 7:02:10∼ 7:03:00 7:03:30∼ 07:40 7:03:10∼ 7:09:00 7:05:20∼ 7:11:10 7:05:30∼ 7:06:40 7:05:40∼ 7:08:10 7:06:00∼

男性

夕わ る

テ ち合わせ

6:53:10∼ 6:57:50 6:51 :20∼

男性

立つ

05

7:01 :20

立つ

休憩

115(

6:49:30∼ 6:42:40∼ 6:52:50 6

床融

休憩

102C

休憩 休憩

4C 待ち合わせ

910 70

290

150

木懲

ナわる

男性

きわる

女性

夕わ る

男性

夕わ る

男性

め警え

立つ

女性

苛物 の 詰 め 替 え

立つ

男性

六腱

まわる

女性

麻憩

ダわる

女性

立つ

男性 女性

床憩

すわる すわる

床憩

立つ

女性

寺ち合わせ

ナわる

男性

立つ

男性

夕わ る

男性

め替え すわる

7

13:50∼

7

16:00

7:16:00

女性

1

男性

es ′

男性 ′ es

4C 4C

EZつ

男性

床憩

すわる すわる すわ′

女性

男性

味憩

すわる すわる すわる すわる

床融

立つ

男性

床腱

すわる

男性

時ち 合 わ せ

すわる すわる

女性

4C

女性

4C 4C

味憩

床憩

16:00

7:14:40∼ 7:16:00 7:15:10∼ 7:16:00 7:05:50∼ 7:16:00

es ′

4C

床憩

寺ち合わせ

2

4C

性 女性

寺ち 合 わ せ

7:12:40 7:16:00 7:16:00

30ino

4

ナわる

12:20∼ 7:13:20

1

女性

立つ

7:12:20∼ 7:13:20 170C 170C

′ es

ち合わせ

1

12:40

女性

待ち合 わ せ

1

6:44:20∼ 6:44:20∼ 7:12:50∼ 7:12:50∼ 7:12:50∼ 7:13:20∼ 7:13:50∼

男性

で性

7:09:40∼ 7:10:30 7:11 :00∼ 7:12:30 7:11 :20∼ 7:16:00

男性

夕わ る

26C 寺ち合わせ 20C 麻憩

res

女性

床憩

es ′ res

女性

男性

25C

res

40

女性

すわる

寺ち 合 わ せ

res

憩 床懲

時ち 合 わ せ

男性 女性

女性 男性 女性

1

3 ′ es

ヨ性

es ′

EIつ

すわる すわる

女性

早稲 田大学渡辺研究室

1998年 度修 士 論文


データ :待 ち合わせによる滞留者分布図


新宿駅西 日

19:00 98/1//7 18:00∼

\ 一 ︲ ︱︲︲︱︱ ︲ ︱, ︱ ︱︱ , ︱ ︲ほFI I︲ ︱︱︱︲ ︲ ︲ ︲ ︱︱︱︱︱︱︱︱︱︱︲ , , .︲

︱∼ ︱︲ ∴甲︱︱︱︱︲

1998年 度修士 論文

早稲 田大学渡辺研 究 室


新宿 駅東南 口

98//12//8 16:00∼ 17:00

早稲 田大 学渡 辺研究 室

1998年 度修 士 論文


渋谷駅南 日 9 8 /// 1 /// 1 3

18:00∼ 19:00 ヽ

: ・IF

′ θ﹂岬 お 颯

□□国□□□□□ ぎ

.●

.

`I)

b   □

国□□□

□   □

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論文


渋 谷駅 ハ チ 公

││

9 8 /// 1 /// 1 3

17:00∼

18:00

●●

国 ] 国 □ ] ] □ 国

. ■ 摯 % ●

早稲 田大学渡辺研究 室

1998年 度修 士論文


高 田馬場 駅 早 稲 田 口

98/1/8 16:00∼

17: 00

早稲 田大 学渡辺研究 室

1998年 度修 士 論 文


神 田駅 東 北 口

98//1/9 16:00∼

17:00

早稲 田大 学渡辺研 究 室

1998年 度修士論文


神 田駅 西南 口

98/1/9 17:00∼ 18:00

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文


新 橋 駅烏森 口

98/1/12 16:00∼ 17:00

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修 士論文


五 反 田駅

98/1/7 16:00∼

17:00

●   ●  ●

早稲 田大学渡辺研 究室

1998年 度修 士 論 文


目 白駅

98/12/10 16:00へ ′17 :00

早稲田大学渡辺研究室

1998年 度修士論文


新 大久保駅

98/12/3 17:00∼ 18 :00

早稲 田大 学渡辺研究 室

1998年 度修 士論 文


青葉 台 駅

98/10/25 17:00∼ 18 :00

=一

I葛

早稲 田大学渡辺研究室

1998年 度修 士論 文



Turn static files into dynamic content formats.

Create a flipbook
Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.