ストリートパフォーマンスを 誘発する空間の研究 A study of space navigating street paformances 早稲田大学 渡辺仁史研究室 落海 達也 山田 直子
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
はじめに
はじめに パフォーマンスがあると、その空間はイキイキし、そこにいる人々は楽し くなり、笑いが絶えなく幸せになる。 都市や街において、歩行者天国や広場、公園、道端、施設などの建築空間 など様々な所で、パントマイムや音楽、ジャグリングなどの様々な種類のパ フォーマンスが行なわれており、 これらは主にステージのない屋外空間で行 なわれる。そのような空間で行なわれるパフォーマンスをストリートパ フォーマンスと呼ぶ。 パフォーマーはこのような環境を好む。観客は見知らぬ通行人なので、失 敗も時にはあるが何が起こるか分からない楽しさがあり、 ステージという境 界がないため、直接観客とコミュニケイションをとれる楽しさがあるから だ。パフォーマーという生身の人間が芸を披露し、それによって人間と人間 が触れ合えるところがパフォーマンスの何よりの魅力であり、 既存の空間に その要素が加わることでさらに魅力的な空間が生まれ、 都市の活性化につな がるであろう。 最近では、パフォーマンスを商業施設に取り入れるなど、人々のパフォー マンスに対する意識は高まってきているが、 海外のように自由にパフォーマ ンスを行なわれ、 その楽しみを生活の一部として取り入れるまでには至って いない。 これらの事から、 より良いパフォーマンス空間を都市や建築空間に取り入 れるための指針を提案したいと思う。 1999.11.4
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
目次
目次 はじめに
1 章 序論
1
1-1 研究背景 1-2 研究目的 1-3 用語の定義 1-4 研究方法
7
2 章 歴史と現状 2-1 ストリートパフォーマンスの歴史 2-1-1 海外での歴史 2-2-2 日本での歴史
2-2 ストリートパフォーマンスの現状 2-2-1 現状 2-2-2 演目内容 2-2-3 行なわれる場所 2-2-4 イベント性について 2-2-5 環境条件 2-2-6 障害
2-3 海外のストリートパフォーマンス 2-3-1 海外のパフォーマンスの現状 2-3-2 アジアとヨーロッパのストリートパフォーマンス 2-3-3 日本と海外の比較 2-3-4 問題点
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
目次
3 章 研究結果
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3-1 ヒアリング調査 3-1-1 パフォーマーヘのヒアリング 3-1-2 商業施設へのヒアリング
3-2 現地調査 3-2-1 観客集合形態と演目の関係 3-2-2 観客集合形態と空間形態の関係 3-2-3 観客集合形態の発展段階 3-2-4 必要とされる空間規模 3-2-5 道路幅と観客の広がり方の関係 3-2-6 場所による違い
3-3 ストリートパフォーマンスの実演調査
4 章 考察
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4-1 指針 4-2 今後の展望 おわりに 参考文献 ∼調査データ∼
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
1章 序論 1-1 研究背景 1-2 研究目的 1-3 用語の定義 1-4 研究方法
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
序論
1-1 研究背景 街でストリートパフォーマンスが行なわれたり、 建築空間でのイベントと しパフォーマンスが行なわれるなど、 都市においてパフォーマンスが行なわ れることは近年多くなっており、 それが都市の魅力の重要な要素となってい る。ただし、ストリートパフォーマンスは、そこで行なわれることが意図さ れ、空間をつくり込み固定化してしまった途端に魅力が半減してしまう。パ ストリートフォーマンスの魅力は、 その突発的なイベント性によるところが 大きく、それが街や場に活気を与えているように思われる。 そのためストリートパフォーマンスを誘導、誘致することで、都市、街、 商店街、施設などを活性化する、または集客力を高めるためには、現在パ フォーマンスが行なわれている空間とパフォーマンスとの関係を明らかにす る必要がある。
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序論
1-2 研究目的 ストリートパフォーマンスの行なわれる空間特性とパフォーマンスの種 類、観客(参加者)の集合形態や規模などの関係を調査することにより、パ フォーマンス空間を計画する際の指針を作成することを目的とする。
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序論
1-3 用語の定義 ストリートパフォーマンス この場合のストリートとはただ単に文字どおりの道ではなく、文化面 まで含めたものである。広義では道路、広場もストリートに含まれる。 まず各パフォーマンスに次ページの図1-3-1のように時間自由度と空間自 由度の2つの側面からポイントを設定し、それを座標軸に置き換える。 時間自由度と空間自由度についてのポイントと定義を表 1-3-1、表 1-3-2 に示す。 図 1-3-1 において赤で示したところ、つまり座標値でいうと(2 , 2)、 (2 , 3) 、 (3 , 2)、 (3 , 3)のところに属するパフォーマンスを本研究 における「ストリートパフォーマンス」と定義する。ただし、ここにお いてパフォーマーは一般的に無名であることを前提とする。
ストリートパフォーマンス空間 ストリートパフォーマンスの行なわれている空間、及び観客の集合し ている空間を含めた空間。
イベント性 イベントとは祭りや催し物のように、具体的な日時が決まっていて、 何か目的を持って行なわれるものである。この要素を含んでいることを 「イベント性」と定義する。
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序論
表 1-3-1 時間自由度
ポイント 条 件 1 日付け・時刻に制約がある 2 日付けまたは曜日に制約がある 3 制約がない 表 1-3-2 空間自由度
ポイント 条 件 1 観客の出入りがない 2 座席やステージがある 3 制約がない
3
開 放 的
(1,3)
(3,3)
(2,3)
◆
◆
◆
パントマイム(新宿) デビルスティック(井の頭公園) ロボットダンス(渋谷) バルーンアート(ロサンゼルス) 馬面の環境演出(お台場) ジャグリング(恵比寿) 人間美術館(野毛大道芸祭) お笑い(後楽園)
プラスティックバレー (オペラシティ)
空 間 自
(1,2)
2
(2,2)
◆
(3,2)
◆
皿回し(お台場) 弾き語り(後楽園) アクロバット(ランドマークタワー) ベリーダンス(横浜) ジャグリング(サンフランシスコ) 竹とんぼづくり(次汰夫公園) 阿波踊り(あじさい祭り) 民俗音楽(亀戸)
由 度
(1,1)
1
(2,1)
(3,1)
◆
◆
ビデオ上映など(デパート)
歌舞伎(コマ劇場)
◆
ギター(ロサンゼルス)
◆
ギター(井の頭公園ステージ)
コンサート(国技館)
開放的
閉鎖的 閉 鎖 的
1
2
3
時 間 自 由 度
図 1-3-1 ストリートパフォーマンスの定義
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序論
1-4 研究方法 本研究は、以下のような調査・方法に基づいて行なった。 (1)ストリートパフォーマンスに関わる参考文献・資料収集 国内外の参考文献・資料を収集し、それをもとにストリートパフォー マンスの歴史を整理し、 パフォーマンスとそれが行なわれる空間の分類を 行なう。 (2)ヒアリング調査 パフォーマー側と商業施設側の両面に対してヒアリング調査を行ない、 ストリートパフォーマンスの実態やストリートパフォーマンスに対する要 望を把握する。 1)パフォーマー側へのヒアリング調査
演目(パフォーマンス) ギター トランペット ディジュリドゥ 暗黒舞踏、火吹き 金塗り モダンダンス パントマイム バルーンアート マジック デビルスティック 足長(ピエロ) 合計
人数(組) 1 1 1 2 1 2 1 1 1 1 1 13
2)商業施設側へのヒアリング調査 調査日時:平成 11 年 10 月 1 日(金)15:00 ∼ 18:00 対象施設数:27 店鋪 調査場所:新宿通り(歩行者天国に面した商業施設) HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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序論
(3)国内・海外の現地調査 国内・海外(主にアメリカ西海岸)で実際に行なわれているさまざまな ストリートパフォーマンスを、その場所の空間特性や観客の集合形態、 人数、規模などについて現地調査し、それを写真付きでデータベース化 する。 (4)ストリートパフォーマンスの実演調査 以上のデータから得られた仮説をもとに、 観客の集まり方を確かめるた 落海は井の頭公園と川崎市宮前区民祭において実際にストリートパ め、 フォーマンス(演目:デビルスティック)を行ない、山田はその調査を担 当した。 1)井の頭公園における実演調査 調査日時:平成 11 年 9 月 26 日(日)10:00 ∼ 16:00 実演場所:井の頭公園内(吉祥寺駅側入口付近)
2)川崎市宮前区民祭における実演調査 調査日時:平成 11 年 10 月 17 日(日)10:00 ∼ 16:00 実演場所:川崎市宮前区北部市場構内 (5)指針作成 (1)∼(4)より分かったことをもとに、パフォーマンス空間を計画す る際の指針を作成する。
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2章 歴史と現状 2-1 ストリートパフォーマンスの歴史 2-1-1 海外での歴史 2-2-2 日本での歴史
2-2 ストリートパフォーマンスの現状 2-2-1 現状 2-2-2 演目内容 2-2-3 行なわれる場所 2-2-4 イベント性について 2-2-5 環境条件 2-2-6 障害
2-3 海外のストリートパフォーマンス 2-3-1 海外のパフォーマンスの現状 2-3-2 アジアとヨーロッパの ストリートパフォーマンス 2-3-3 日本と海外の比較 2-3-4 問題点
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歴史と現状
2-1 ストリートパフォーマンスの歴史 ストリートパフォーマンスの歴史は、海外と日本で異なる。一般的に、海 外では、サーカスや芸人集団、ジプシーなどがルーツと言われているが、日 本では江戸時代の庶民文化とともに発達したと言われている。 まず最初に海外の歴史を述べ、その次に日本の歴史を述べる。
2-1-1 海外での歴史 ストリートパフォーマンスと、これから述べる“サーカス”と“芸人 集団”と“ジプシー”の境界線ははっきりとはなく、それゆえ正統的な ルーツは存在しないが、ストリートパフォーマンスの歴史に大きく影響 を与えたものとして考える。 【サーカスとストリートパフォーマンス】 サーカスは、18 世紀後半にイギリスでフィリップ・アストレーが始め た曲馬団(馬)を使った曲乗りのショーとして生まれた。サーカスとい う言葉の由来は“円形(サークル)”で、丸い舞台=サーカスリングで曲 馬団がショーをするのに必然的な形であった。後に、これに演出として、 アクロバットやクラウン(道化)、音楽隊、奇術、バランス芸人、動物の 見世物などが加わった。 古い英語で、ストリートパフォーマンスをバスキンと言う。古代ギリ シャでは野外の円形劇場で劇を行ない、 演劇人の靴をバスキンと言った。 現在のストリートパフォーマンスは建物を持たない路上が舞台であり、 集まる観客の輪は円形(例えば野毛大道芸)であることから古代と共通 点が存在する。 時代が進むとサーカスにテントが覆われるが、現代のパフォーマンス と比較すると屋根がないだけで、形態は前述したものと似ており、実際 欧米ではサーカス芸人とストリートパフォーマーはクロスオーバーして いて、サーカス芸人は多くの芸をこなすため大道ですることもあり、ま た反対にストリートパフォーマーがサーカスへ進出することもある。 相違点として、ストリートパフォーマンスは演技する前に料金をとら ず、主に投げ銭だが、反対にサーカスなどは見物する前に料金をとる。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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歴史と現状
【イタリアの芸人集団】 17世紀の都市国家だったイタリアのルネッサンス期に起きた芸人集団 について述べる。 古代ローマには喜劇の伝統があり、仮面劇コメディア・デラルテが 17 世紀に出現し、中世には途芸人、軽業師、音楽家などが演劇集団として 成長してくる。フィレンツェでは、メディチ家が芸術家を優遇してパト ロンとし、市民社会や他の西洋世界も還元した。またその頃、他の都市 も始めは市民が祝い事や祭りで活躍していた芸人集団であったが、次第 に力をつけヨーロッパ各地に進出し、プロの演劇集団になる。これらか ら演劇が権力者のものだけでなく市民のものになっていき、他の国々に 影響を与えたことがわかる。 【ジプシーと大道芸の関係】 ジプシーの存在は大きい。放浪の民ジプシーは、千年前インド北西部 の住民の一部が他の民族の侵入から逃れるために移動しはじめたのが ルーツである。彼らは多方面に才能をみせた。 薬になる植物の知識があり、動物の生態にも詳しく、現在のサーカス で見られる熊使いの芸は、ジプシーの熊の見世物芸がルーツである。ま た音楽や舞踏にも優れ、ヨーロッパ音楽に大きな影響を与えた。代表的 なものにフラメンコがある。その他には、鋳掛け屋や占い、薬草等の販 売も稼ぎとなった。
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歴史と現状
2-1-2 日本での歴史 日本でのストリートパフォーマンスは、江戸時代に庶民文化と共に発 達しだしたが、現代に継承されているものは少ない。多彩な芸が行なわ れていたが、幕末から明治時代に海外に渡り、海外のサーカスで大活躍 した例もある。歌舞伎役者が元来大衆芸人であるように、日本で初めて 国際的に認知され高い評価を受けたのは大衆芸能の芸人だったのである。 昭和に入ってからは、ほとんどが“寅さん”がやっていたような芸で 客寄せをしてから商品を売る“物売り”である。巧みな口上で元気のあ る”売り”のスタイルをタンカバイというが、この系統にはバナナの叩 き売り、七味唐辛子売り、ガラスの切り売りなどがある。タンカバイの 他にナキバイというのもあって、これは「勤めていた会社が倒産して、退 職金代わりにもらったこの背広を買ってくれ」というようなものである。 必要もないのにご祝儀代わりに買う客がいる。この他には、他の芸が加 わったショー的な要素が強いガマの油売りが挙げられる。 戦後のストリートパフォーマンスは傷病兵のアコーディオン弾きや、 盲人芸人のお笑いなどで同情を集めるものがあり、 暗いイメージだった。 また、カラオケが発達する前には流しのギター弾きがいて、飲み屋の 店内で芸を売っていた。東北では村々を語り歩く”ゴゼ“や盲目の三味 線弾きの芸人がいたが、門付け(かどつけ)的なお貰いさんのイメージ が強く、これも暗い印象のものだった。 このように日本では江戸時代を過ぎるとテキ屋形式が主流となり、見 物料を払う習慣がなくなってしまった。芸でお金をもらうのは、日本で は乞食と勘違いされしてしまうためである。ここが海外(西洋)のスト リートパフォーマンスと大きく異なる点である。 日本で有名な大道芸祭のひとつに“野毛大道芸”があり、屋根のない サーカスが行なわれる。この大道芸の歴史を述べよう。 京浜東北線が桜木町より先に伸び桜木町の客が減り、野毛地区は大打 撃を受けた。このため街を活性化するために 1985 年に「春の野毛祭」を 開催し、露天画廊と大道芸の両方を行ない、人気の高かった大道芸を翌 年から行なった。1986 年、第一回「野毛大道芸フェスティバル」が行な われた。サーカスは徐々に衰退しつつあったが、1970 年ごろフランスで 新しい波が起こり、そこで学んだイクオ三橋氏は野毛大道芸をプロ デュースした。そこに海外からサーカスの芸人達が参加して、それによ HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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歴史と現状
りユニークな存在の大道芸祭になった。これが野毛の小さな街に活気を 与え、野毛大道芸を成功させることができた理由であると言える。
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歴史と現状
2-2-1 現状 現在、日本において都市や街において様々な種類のパフォーマンスを 見ることができ、その数も多くなっている。しかし、日本ではまだ欧米 諸国のようにパフォーマンスが日常の生活の一部にはなっておらず、イ ベント的要素が強いのが現状である。 その原因として、2-1-2 で述べた”日本のストリートパフォーマンスの 歴史”にあるように、テキ屋形式や戦後の暗いイメージがあるからであ る。また、道路や警察などの規制が厳しいことや、店鋪側の商売の邪魔 になるため反対の声が多いということも理由として挙げられる。
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歴史と現状
2-2-2 演目内容 【音楽】 音楽を演奏する。これは日本において一番多く行われていると思われ る演目のひとつである。 自分たちの音楽を録音したCDなどを売っている 人たちもいる。 <内容例> ・弾き語りやバンド 夕方から夜にかけて繁華街の駅前や通り、週末の歩行者天国、公 園に多い。主に発表の場と考えている若者が多く、それにより何か メッセージを伝えたりするものが多い。ジャンルはオリジナルから ロック、ジャズ(主に夜の路上)と幅広い。 ・民族音楽(写真参照) 特に中高年層に人気のある南米系の民族音楽は、 民族衣装を着な がら外見でもアピールをしている。 ・ちんどん屋(写真参照) 現在は数が少なくほとんど見られなくなったが、 日本独特の衣装 で太鼓や笛などを演奏しながらにぎやかに道を歩き回り、新装開店 する店の宣伝をする。
南米系の民俗音楽
ちんどん屋
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歴史と現状
【音楽と踊り】 音楽と踊りが交わると、音楽だけよりは観客の参加要素が強く、コ ミュニケーションが増す。グループで行なわれる場合が多いためアピー ル度が強く、観客が集まりやすい。 <内容例> ・民族音楽と民族舞踊(写真参照) 主にその地域出身の外国人によって行なわれる。 多くが民族衣装 を着ていて特に南米系が多い。場所は、通りや広場、歩行者天国な ど様々である。パフォーマンスのやり方が上手く、いつも人だかり ができている。
南米系ダンス
【踊り】 動き回るために多くのスペースをとる。そのため多くが歩行者天国で 行なわれている。若者に人気のある踊りが多いが、暗黒舞踏のように一 般には理解しがたいようなものもある。 <内容例> ・HIP HOP 系ダンス 若者に人気がある。黒人文化の HIP HOP というジャンルの音楽 にあわせて、ダンスの技をとりいれて踊る。アメリカが発祥の地。
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歴史と現状
・ブレイクダンス(写真参照) ロボットのように機械的な動きをしながら音楽に合わせて踊る。 若者に人気がある。 ・ロカビリー、スラッシャー、昔の竹の子族 音楽はラジカセなどを使用して、音楽を流し踊る。若者が多く、 ファッション性が強い。そのため、昔の原宿や表参道の歩行者天国、 代々木公園に多い。 ・舞踏(写真参照) 前衛的で芸術要素が強い踊り。有名なものでは、全身白塗りで 踊ったりする暗黒舞踏が知られている。屋内外両方で行なわれる。 ・モダンダンス、オリジナルなど 屋内外両方行なえるものがある。芸術要素が強かったり、個人の 思想が入っていたりとそのスタイルは様々である。
ブレイクダンス
暗黒舞踏
【商売】 商品を売ることを目的とし、宣伝する。巧みな話術と動作で売るよ うなスタイル(タンカバイ系統)が多い。 秋葉原の駅前で多く見られる。生活用品を扱ったものが多い。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
歴史と現状
<内容例> ・バナナの叩き売り バナナを派手な動作で売りさばく。 ・ガマの油売り(右写真参照) ガマカエルの油を口上と独特な 芸を加えながら売ったり宣伝する。 派手な動作で客を圧倒する。
ガマの油売り
【スポーツ】 週末、公園や広場などで、技術を必要とするスポーツを楽しむ人が多 く見られ、技を練習したり、通行人に見せたりしている。 <内容例> ・インラインスケート(次ページ写真参照) ローラーブレードを履いて滑る。コーンなどの障害物などを置い て、そこをよけながら滑ったり、ジャンプしたりしながら技を見せる。 ・スケートボード 街中で多く見る。若者に大変人気があり、滑りながらジャンプし たり、回転したりして技を見せる。 ・MBX(次ページ写真参照) 特別な自転車で、乗ったまま回転したり止まったりするような派 手な技を見せる。 ・一輪車(次ページ写真参照) 多くの場合がジャグリングと組み合わせている。 (一輪車に乗って バランスをとりながら皿を回したりする。)
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
歴史と現状
・アクロバット(写真参照) 全身を使ってバランスをとったり回転したりする技を披露する。 雑疑団のような中国系の人が多い。広場、歩行者天国などで行なわ れ、イベントに多い。
インラインスケート
MBX
一輪車
アクロバット(バランス)
【お笑い】 若手お笑い芸人が多い。多くが2人組。有名になるためのステップアッ プとして、街中でそれぞれのネタを披露する。
お笑い (新宿) HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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【伝統芸能型】 日本において、江戸時代に庶民文化とともに発達したもの。現在に継 承されているものは少ない。そのため日常的に行なわれているものはほ とんどなく、祭りや神社、地域行事内でのイベント時に行なわれること が多い。 <内容例> ・南京玉簾(写真参照) 軽快なりズムに乗って、竹のすだれを釣竿や橋などに見立てて操 るのが南京王すだれ。そのルーツは民謡「こきりこ」で有名な富山 県五箇山に残る編竹で、平安時代、伴奏に使われていたものが、独 立した芸となり、江戸時代から大道芸として旅芸人によって演じら れてきた。 ・見世物、獅子舞(写真参照) 、太鼓など。
南京玉簾
獅子舞
【大道芸】 種類は最も多い。観客を、純粋に楽しませる目的で行なう。技とコメ ディセンスが必要である。イベント型も多い。 <内容例> ・バルーンアート(次ページ写真参照) 細長い風船を犬などの様々な形にする。手軽にできるため、週末の 昼間の公園や歩行者天国などに多い。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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・ジャグリング(写真参照) 決まった道具を使う。Cigar Box という箱を回転させたり、デビルス ティックと呼ばれる長細い棒を回したりして、体を使って技を見せる。 最近はテレビでもよく見られる。 ・パントマイム(写真参照) セリフがなく、身振り、目の動き、表情だけの演劇的表現。 まばたきもせず、全く動かないような「石像」もこれに含まれる。 ・その他 ピエロの格好をして皿回しをしたり、竹馬に乗ったり、マジックを 行なったりなど様々である。
バルーンアート
パントマイム ジャグリング
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【演劇】 屋外で行われることは少ない。多くは屋内で行なわれる。 <内容例> ・ストリートシアター イベントなどで屋外の道端を劇場とする。見た目にユニークで、途中 からでも分かりやすい。紙芝居もこれに含まれる。 ・芸術的演劇 屋内の劇場で行なわれ、開幕から閉幕まで固定される。ストーリーが 重要なので途中からの入場は難しい。 【環境演出型】 奇妙な外見で自然に歩いたり行動したりして、異質な空間をつくりだし 人々を視覚的に楽しませる。多くは屋外で行なわれるが、最近はお台場 「BENUS FORT」のように商業施設でも行なわれることがある。 <内容例> ・人がたくさんいる所に、ピンクの同じ鞄を持った人が何人も集まって 奇妙な動きをしたり、頭に植木鉢や地球儀、馬の頭をかぶってさりげ なく座っていたり、掃除機や木製の犬を連れて歩く。 (写真参照) ・足長(写真参照) ズボンの下に竹馬をはいて身長 3m くらいになって歩く。異常なほ ど背が高いためどこにいても目立つ。
馬の顔
足長 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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歴史と現状
【芸術型】 パフォーマーの思想が重要で、ゲリラ的、意外性の高いものが多い。前 衛、実験的、伝統的、MIX 型など。 <内容例> 演劇、映画、音楽、舞踏、インスタレーション、意味不明なものなど。 屋内外両方あり、一貫性がない。 【その他】 伝統的なものから、宗教、オリジナルまで幅広い。 <内容例> 占い、からす使い、猿&蛇使い、演説、人形劇、腹話術、フェイスペ インティング、火吹きなど様々。
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歴史と現状
2-2-3 行なわれる場所 パフォーマンスは大きな都市で行なわれることが多く、それぞれの都 市の特徴により、行なわれるパフォーマンスの種類が異なる。そこで日 本とアメリカの主な都市(新宿・渋谷・ロサンゼルス・サンフランシス コ・ニューヨーク)の特徴を調べてみた。 (1)新宿 大都会の新宿の魅力は、様々なものが混じり合った、個性豊かな歴 史にある。 新宿には下町とは違った江戸文化の名残りと、アンダーグラウンド 的な雑種文化とが混じり合ったカオスの魅力がある。ストリートパ フォーマンスも個性豊かで、昭和 47 年に始まったという歴史がある。 人々の階層は、外国人からホームレスまでと幅広い。若者に人気の” アルタ”、オフィスビルが多い西新宿、ゴールデン街や歓楽街の歌舞伎 町など様々な種類の「街」を内包しており、少し恐くて危ない魅力の あるアンダーグラウンドの文化が花開いている。そこにジャンルを問 わない人たちが集まってきている。 <ストリートパフォーマンス事情> ●場所:新宿通りの歩行者天国(p23, 図 2-2-3-1 参照) ●曜日:日曜日 ●人々:雑多な街で、バラエティ豊かな人々を受け入れる。様々な 国籍、子供から老人までの幅広い年齢層、学生、ビジネス マン、ミュージシャン、フリータ−、芸人など色々である。 ●特徴:演目が多く、個性的な大道芸が一番多い。新宿通りは、新 宿駅から伊勢丹や三越、丸井などの大型店鋪のある通りを 結んでいる。道幅が広い。長さが長く、直線である。
新宿では街にいる人々の階層が多様なので、彼らに応じてパ フォーマンスで様々な個性豊かなものが求められる。また、道の幅 が広いので、比較的スペースを取る大道芸を行なうことができる。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
歴史と現状
(2)渋谷 渋谷は年中お祭りであるかのように多くの人が集まっている。洒落 たブティックや飲食店、映画館、レコード屋などが多い若者向けの街 である。そのため、友達同士やカップルなどの若者が、買い物などで 遊びに来る場合が多い。 渋谷で行なわれるストリートパフォーマンスは、彼らの好みに合せ たものが多く、若者向けの音楽やダンスなどが多い。 <ストリートパフォーマンス事情> ●場所:渋谷駅前から 109 の前で道が集まって放射状に分岐する。 歩行者天国で主で、その中で文化村通りが一番多く、あと は道玄坂に少しいる程度である。 (次ページ , 図 2-2-3-2 参照) ●曜日:日曜日 ●人々:高校性から大学生、カップルなどの若者が多い。年齢層は 新宿程幅広くない。 ●特徴:音楽が多い。(種類が少ない) 渋谷は若い人が多いので、彼らに合う音楽が多く、新宿のように 多様な人に合わせた個性豊かなパフォーマンスは少ない。 また、道幅がそれほど広くなく障害物が多いので、スペースをそ れほど必要としない音楽系が多い。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
丸井
歴史と現状
紀ノ国屋
伊勢丹 伊勢丹
無印 良品
絵描き
アクロバット
Tatoo
新宿駅
ゲリラダンス
物売り
パントマイム
高野
丸井
丸井
三越
0
10
50
100m
図 2-2-3-1 新宿のストリートパフォーマンス分布図
東急デパート お笑いダンス
25,000 ブレイクダンス バンド
フォークギター
バンド
109
37,500 バンド
渋谷駅
バンド
28,000 道玄坂 0 10
50
100m
図 2-2-3-2 渋谷のストリートパフォーマンス分布図
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歴史と現状
(3)ロサンゼルス Venice Beach は、すぐとなりに砂浜が続く海岸があり、歩行者しか 通らないような直線に長く伸びた幅の狭い道を挟んで、飲食店や洋服 屋などが並ぶ。ここは L.A のビーチカルチャーの震源地である。色合 いは保守的な Santa Monica とは異なり、まさに前衛的。古くは 1960 年 代から南カリフォルニアの若者文化を育み、有名な“Doors”というバ ンドがここから活動を始めた。 Third Street Promenadeは街中にある。ここは以前、郊外の大型ショッ ピングセンターに客を取られていたために寂れていて治安が悪かった。 しかし様々な検討による地域再活性化計画により、全米で最も成功し たと言われるほどによみがえった。2 種類の歩道(店鋪側と通路確保 のための歩道と、真ん中を通るやや広めのストリートパフォーマンス 用の歩道)を真ん中に取り入れ、両側に様々な店鋪が並んでいるのが 特徴的である。商店や通りの魅力向上要素の“にぎわいの創出”とし て、ストリートパフォーマンスを取り入れた。たくさん集まるとトラ ブル等も発生しやすくなるので、ここでは彼らに許可証を取ることを 義務づけている。 <ストリートパフォーマンス事情> ●場所:海沿いのSanta Monicaという街の南に続くVenice Beach(次 ページ , 図 2-2-3-3 参照)と街の中の Third Street Promenade (歩行者天 国を取り入れたショッピングセンター) (p26, 図 2-2-3-4 参照) ●曜日:土曜日と日曜日 ●人々:アメリカ国内の観光客が多く、年齢層は幅広い。アメリカ 人は国内でパフォーマンスを見慣れているため、見る目が 厳しい。個性豊かで面白くないと観客が集まらない。また、 パフォーマーはアメリカ人だけでなく、多民族国家のアメ リカらしく国際色豊かである。 ●特徴:音楽系が最も多い。(音楽の種類が多い。) ロサンゼルスには音楽系が多く、アメリカ人の性質と多民族から 成る国際色豊かなパフォーマーにより、音楽の中でも個性的なもの が多い。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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図 2-2-3-3 ベニスビーチ周辺図
ベニスビーチで 行われる様々な パフォーマンス
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図 2-2-3-4 THIRD STREET PROMNADE
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(4)サンフランシスコ サンフランシスコは1970年代頃からストリートパフォーマンスが盛 んで、現在では Fisherman's Wharf 地区やケーブルカー待ちの人々の列 の横などでよく行なわれている。その Fisherman's Wharf 地区は再開発 地区で、以前工場や倉庫だったところを改装してパフォーマンスが行 なえる商業施設にした。 街の中でもパフォーマンスは盛んで、特に Jefferson Street を中心に 行なわれており、最も多いのは Jefferson Street と他の道数本の交差点 を広場のように解放している場所だ。フェリー乗り場や Pier39 のよう な有名なショッピングセンターがすぐ近くにある。その他は、Jefferson Street沿いや、 ショッピングセンターの入口の近くなどでストリートパ フォーマンスが行なわれている。 <ストリートパフォーマンス事情> ●場所:港の近くの Fisherman's Wharf。世界的に有名な観光地。 メイン通りの Jefferson Street を中心に行なわれている。 (図 2-2-3-5 分布図、図 2-2-3-6 周辺図) ●曜日:毎日 ●時間:午前中から夕方まで(午後が一番多い) ●人々:サンフランシスコは観光地のため、海外からの観光客が非 常に多い。観光客はアメリカのパフォーマンスをあまり見 慣れていないため珍しがり、アメリカ人のように批判せず に楽しむ傾向がある。 ●特徴:大道芸系のパントマイムがほとんど。(種類が少ない) サンフランシスコは観光客が多いという性質上、ロサンゼルスの ように種類豊富で個性的でなくてもパフォーマンスを受け入れるの で、大道芸のパントマイムだけが際立って多い。
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BALLOON ART 歩道
南米民族音楽
15,000
犬3匹
車道
PUNKと撮影
車道 JEFFERSON STREET
パントマイム−SILVER MAN 3,000
10,000
歩道
海(FERRY乗り場)
パントマイム−GOLD MAN
PIER39
図 2-2-3-5 Fisherman's Wharf のストリートパフォーマンス分布図
図 2-2-3-6 PIER39 周辺図
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(5)ニューヨーク ニューヨークでは、場所によって行なわれるパフォーマンスの特徴 が分かれている。そのため音楽や大道芸、オリジナルと大変幅が広い。 パフォーマーは、その場所の特徴に合った種類のパフォーマンスが出 来るところを選ぶようだ。 <主にストリートパフォーマンスの行なわれている場所> ● Library の前 昼休み、Libraryの前の階段でお昼ご飯を食べているオフィスで働 く人々の前で、通行人やそこにいる人の真似をしたり、あとをつけ たりする。(道化師)1 回 5 ∼ 10 分ぐらいの時間。 ● Metropolitan Museum と Museum of Nature History パフォーマンスのやり方はLibraryの前と同じ。ここは静かな場所 なので、そのような種類になる。週末に行なわれる。 ● Times Square チケット待ちの人々の横。主に週末。マジシャンとジャグラー。 ● Fifth Avenue 音楽が主。道と道の交差点で行なわれていることが多い。 ● Central Park 平穏で田園的な場所なので、観客をリラックスさせる。 (明るく、 暖かく、ゆったりした種類の芸) ● Washington Square Park(次ページ , 図 2-2-3-7) にぎやかでアクティブな場所なので、芸の種類も激しい・ラディ カルなもの。(風刺、人種、ゲイなどがテーマ) この公園では多くのパフォーマンスが行なわれており、それを効 果的に見せるために様々な工夫がなされている。例えば、グリッド 状の街にこの公園の円形を入れて際立たせたり、中心につながる曲 がった道を作り、自然に中心部に行くようになっている。特に中心 部の円形広場ではにぎやかなパフォーマンスが行なわれている。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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Central Park
Times Square
New York Public Liberary
Fifth Avenue
(図 2-2-3-7 Washington Square Park 周辺図)
Washington Square Park HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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2-2-4 イベント性について ストリートパフォーマンスは様々な場所で行なわれ、イベント性の大 小がその場所に関係している。 日常的に平日でも多く行なわれている所は、人口が多い比較的大きな 都市である。東京では、新宿、渋谷、池袋、高田馬場、上野、下北沢、高 円寺、井の頭公園、代々木公園、上野公園などである。少し離れて、横 浜の山下公園や横浜駅の近く、千葉市内の公園や駅周辺でもよく見るこ とができる。公園以外では、広場や人がたくさん通る道端、ガード下が 好まれる。これらのほとんどが音楽系であり、観客は自由に好きな音楽 を楽しみながら聞いている。 平日以外の週末にはややイベント性が強くなる。上記の場所でも行な われるが、新宿・渋谷は歩行者天国となるため、その場所で多く行なわ れる。 また、週末に行なわれる場所として商業施設が挙げられる。最近では 商業施設にストリートパフォーマンス空間を取り入れているところが増 えてきている。主な場所として北九州博多の“キャナルシティ”や東京・ お台場の”DECKS” (屋内外両方)や”VENUS FORT” (屋内外両方)、亀 戸の”SUN STREET” (屋外)などがある。お台場の”DECKS”は、屋内 では入口付近、屋外では2階の幅の広いテラスで行なわれている。”VENUS FORT”は、2階まで吹き抜けで真ん中を通路が通っている。屋内 ではその通路全体、屋外では円形に建物に囲まれた広場のステージで行 なわれている。”SUN STREET”は変形円の屋外の広場が連続する店舗に 囲まれていて、端に小さなステージがある。また、外の通りとその広場 をつなぐ歪んだ道のくぼみなどでも行なわれる。娯楽施設である後楽園 遊園地などの中でも行なわれていることがある。 非日常的なものは、イベント型である。日本では多くがこの部類に属 し、大きな都市だけなく、地方でも多く行なわれる。ストリートパフォー マンスを目的とするイベントとしては、横浜の“野毛大道芸祭”、静岡の “大道芸ワールドカップ”、愛知の“大須大道芸祭り”などがある。これ らのイベントでは、一年に一回地域の商店街が一体となって、商店街の 道や広場、商業施設などの地域一帯を世界各地から招待したパフォー マー に開放しているので、あちこちで数日間様々な種類のパフォーマン
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スを見ることができる。横浜では“クイーンズスクエア”や“ランドマー クタワー”の室内の吹き抜けの広場や屋外の階段が客席になっている円 形広場が使われた。小規模なものでは、恵比寿ガーデンプレイスなどが あり、時々、室内の1階の駅に通じる道のくぼみで行なっていたり、天 気がいいと見晴らしの良い広い中庭で行なわれている。その他にも、他 のイベントや祭りを盛り上げるためにストリートパフォーマンスをその 一部に取り入れられることもある。例えば、神奈川県はストリートパ フォーマンスに対して積極的な姿勢を見せていて、川崎市の“区民祭り” や“あじさい祭り”などがそうである。 “区民祭り”では、市場がある敷 地全部をパフォーマーに開放し、自由に好きな場所で行なわれていた。 “あじさい祭り”では、中央広場のステージで行なわれた。その他、渋谷 の109の前のステージで週末よくイベントが行なわれている。 非日常的なイベント性が強いものは、多くがステージ上で行なわれる 傾向が強い。渋谷の109前、VENUS FORT、SUN STREET や郊外や地 方各地で行なわれる祭りやイベントなどがそれにあたる。 街の中で自由に行なわれるストリートパフォーマンスは、境界がない のでパフォーマーと観客の間にコミュニケーションがあるが、ステージ でパフォーマンスが行なわれるとステージ自体が大きな境界となり、高 さも距離も限定されてしまう。そのため、観客とパフォーマーがコミュ ニケーションをとりづらくなり、本来ストリートパフォーマンスのもつ 魅力が半減してしまう。
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キャナルシティ(博多) 九州にある巨大商業施設。洋服店、 飲食店、宿泊施設、美術館などが入っ ていて、1 階にはストリートパフォー マンスのためのスペースがある。世界 中からパフォーマーが来て、ほとんど 決まった時間に毎日行われていてい る。星をかたどった噴水が床から吹き 出すこの広場には、テーブルやイスも あり、フードコートの役割も果たす。 そこでたわむれる子どもたち、見守る 大人たちのコミュニティゾーンとも なっている。
DECKS(お台場) 東京・お台場の商業施設。週末にス トリートパフォーマンスが行われてい る。土曜日にピエロが施設内を巡回 し、日曜日には海に面した 2 階のメイ ンデッキ(時々、室内の入口近くでも 行う)で世界各地のストリートパ フォーマンスを行う。
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SUN STREET(亀戸) 東京の亀戸にあるサンストリートは駅ビル でもロードサイドショップでもない次世代型 商店街として、それぞれの店が路面店感覚で 自立し、個性を競い合う「みち、ひろば」を 中心に構成された商業施設である。サンスト リートでは、これまでにない全く新しい施設 を演出する企画の一つとして、一般の人々か ら施設内広場を利用してのフリーマーケッ ト、ストリートパフォーマンス、イベントな どを募集している。また、広場以外の”みち” のくぼみなどでもストリートパフォーマンス を行なっている。
VENUS FORT(お台場) 東京のお台場にあるVENUS FORTは、施設内は外 光が入らない二層吹き抜けの閉じた空間で、17 世紀 ∼18世紀のイタリアや南フランスの街並みを再現し ている。通路は、幅 11 メートル、5 つの広場を持つ 全長 400 メートルのメインプロムナードを中心に、 曲線の回廊や不規則に曲がる道、小径をレイアウト しており、迷路状である。ここではメインプロム ナードを巡回する環境型ストリートパフォーマンス と呼ばれるパフォーマンスが毎日行われている。 (金 曜日にはパレードがある。)
パフォーマーの移動経路(青)
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2-2-5 環境条件 人間が生活するところには、自然の環境や人工の環境が存在する。パ フォーマンスを行なうときに、パフォーマーには周囲の環境条件が密接 に関わってくる。どのような環境条件があればパフォーマーはパフォー マンスを快適に行なうことができるのだろうか。環境条件を自然による 環境と人工的な環境の2つに分類して示す。
<自然による環境条件> 【天気】 ・・・パフォーマンスをしている時に、雨が降ってくると続け ることが困難となる。少しなら良いが、たくさん降って くるとパフォーマーが滑ったり芸を失敗する恐れがある し、観客がその場を去ってしまう。基本的には、観客が いる限りパフォーマンスを続けるべきだが、危険の恐れ がある時は中断すべきである。晴れか曇りが良い。 【光】・・・昼間の明るい光が良い。 逆光、後ろからの光は影になる。 【太陽】・・・暑い日には、影が必要。 【風】 ・・・風が比較的強いと、パフォーマーから出る音(声など)の 方向が変わってしまう。またパフォーマンスによっては芸 の障害となる。 (バランスを崩したり、ジャグリングが風 で流されたりする。) 【季節】 ・・・春、夏、秋が良い。寒い冬は観客が集まりづらいし、パ フォーマーも寒いためパフォーマンスをやりづらい。夏 が一番盛んに行なわれる。 【時間】・・・平日は夕方から夜、週末は午後から夜まで。
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<人工的な環境条件> 【音】・・・パフォーマンスの種類により異なる。 a)都心特有の街から出る、にぎやかでうるさい大きな音 (車、音 楽、人々の声など)のあるところ ⇒派手なパフォーマンス、音を出す音楽など。 b)静かで落ち着いているところ ⇒地味なパフォーマンス、紙芝居など。 【空間】・・・これについては3章で詳しく述べる。 【人】・・・観客を集まるために、できるだけ人の多いところ。
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2-2-6 障害 パフォーマンスを行なうときに、その場所が必ずしもパフォーマンス を受け入れる所とは限らない。日本では、ほとんどの場所で何かしらの 障害があり、全く自由に行なえる所を探すのは難しいのが現状である。 では、どのような種類の障害がパフォーマーにとってパフォーマンス を行なうことを困難とさせているのだろうか。
・ 道路の法律(警察) 法律では、道路を商売などで無許可に勝手に占有してはいけないと されている。日本では、これがストリートパフォーマーにとって一番 大きな障害だと思われる。よく、東京の路上などでパフォーマンスが 行なわれていると、観客が楽しんでいるにもかかわらず警察が出てき てパフォーマンスを途中で止めさせてしまう光景を見る。街をより良 くするはずの法律が、逆に、街に活気を与え魅力的にするストリート パフォーマンスを排除しようとするのは、本来の主旨と反対の方向に 進んでしまっている。
・ テキ屋 パフォーマンスに営利目的ではない投げ銭があることにより、道路 を勝手に管理しているテキ屋(ヤクザ関係等)により、排除される。こ れは東京に多 い。 ・店鋪 道路沿いの店舗がパフォーマンスに対して反対することが多い。新 宿 通りでのヒアリング調査から分かるように、大きい音や観客が店の 前にたまるので営業妨害と考えられている。
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・ 予期せぬ訪問者 例えば、ホームレス、酔っ払い、子供や動物などがそれである。あ る人は、自分の縄張りを勝手に侵入されたと考えたり、酔っ払ってふ ざけてからんできたりして邪魔をするかもしれない。また、犬のよう な動物が来ることがあり得る。パフォーマーが酔っ払いや子供などを うまく参加させて面白くすれば良いが、時には暴力を加えられるかも しれない。 パフォーマーは周囲を注意深く見渡し、常に状況を把握しなければ いけない。
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2-3 海外のパフォーマンス 2-3-1 海外のパフォーマンスの現状 海外では、都市や街の中のあちこちで自由にストリートパフォーマン スを行なっており、人々が自然に楽しんでいる姿を見ることができる。 ストリートパフォーマンが街を活性化し、魅力を向上させるものとし て街全体に認識されているので、日本のように厳しい規制で排除される ことは少ないし、 古くからストリートパフォーマンスの歴史があるため、 人々の生活の中において日常化し、受けいられている。 ストリートパフォーマンスの種類は、各国によって文化が異なるため に国によって違いがある。特に、欧米とアジア諸国では演目や目的、観 客の反応などに異なるところがある。 アメリカ西海岸で調査を行なった際に、一人のアメリカ人パフォー マーにヒアリングしたところ、次のような答えが得られた。
■ヒアリング結果 【場 所】 :SAN FRANCISCO “FISHERMAN’S WHARF”の ”PIER39”というショッピングモール 【パフォーマー】:Wheeler Coal(何度か日本に招待されたことがある。) 【演 目】 :Juggling(一輪車、刀まわし、火など) < Q1. 場所による違いはあるのですか?> イタリア・・・ノリがよい。 カナダ・・・ノリがよい。あまり Juggling などがないので、珍しが られる。内容やテクニックはあまり関係ない。 ロサンゼルス・・・用心深い、Judge する。 日本・・・お金が入る。自分のパフォーマンススタイルに合う。
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< Q2. 日本で行なう芸の芸のスタイルはどういうものですか?> 技は同じ。礼儀正しくたくさんおじぎをしたり慎重に芸を進めて、説 明する。アメリカのようにいきなり始めると、おばさんなどが怖がる。引 く。 < Q3. どのような場所でパフォーマンスを行ないますか?> 日 本:原宿駅のプラットフォームのスペシャルイベント(1983) 東急ハンズのオープニングセレモニー、仙台、札幌、 江坂(大阪の近く)、北九州博多ののキャナルシティ PIER39:海に近く、風が強いので、Juggling でバランスをとりづらい。 現在のステージの位置は良くない。店側は、ステージを一番 奥にすれば客がステージの方に行くために、途中店によって 買い物をするために移動させた。 (図 3-1-1-1 参照) →営利目的:客はエンタテイメント目的で来る。 < Q4. 現在のステージの位置についてどう思いますか?> あまり好きではない。現在の商業施設の奥の方の広場にあるステー ジは、 商業施設側の意向で以前の中程の角の位置から移動させられた。 その理由として、ステージを奥に置くことで、エンターテイメント目 的で来た客がそこに向かって歩き、その途中に店を通って買い物をす るために利益が上がるからである。しかしパフォーマーにとっては、 ステージが広場の中心なので、観客が横や背後に回ったりして、パ フォーマーの視線が散漫になり集中できないので、角で行ないたいと 考えている。 このように、営利目的の商業施設側とパフォーマー側の意見が異 なっている。PIER39におけるステージの移動の様子を次ページの図23-1-1 に示す。
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【ステージ】 ステージと観客席は 2 mぐらいが良い。コミュニケーションをとるの に移動しやすい。 理想 3.3m
3.3m
パフォーマーが理想と する場所。角に位置し、 パフォーマーの前から 観客が近づいて来るの が良く見える。その為、
現在
観客と一緒に楽しむこ とができる。
ステージ ★
2階もある。 観客の動き
この場所は広場の中心で 両脇を歩行者が頻繁に通 る。その為、パフォーマー は観客に対して視線が散 漫になり、芸に集中でき ない。
過去 店 ステージ ★
店 観客の動き
この場所は角にあるた め、パフォーマーは斜横 90 度を壁に囲まれてい る。その為、視界の角度 が小さくなり、観客を見 渡すことができる。
図 2-3-1-1 PIER39 における舞台の移動について
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2-3-2 アジアとヨーロッパのストリートパフォーマンス アメリカだけでなくアジアやヨーロッパでもストリートパフォーマン スは数多く行なわれいている。演目内容は特徴のあるものが多く、国の 文化背景によってかなり異なる。ここではアジアやヨーロッパでどのよ うなストリートパフォーマンスが行なわれているのかを示す。 (1)アジアのストリートパフォーマンス 【インド】 インドでは、生きるために放浪をしている人がいる。 ・バハルピア(七変化)...街頭で行なわれる。 1 週間、日替わりで、乞食、盗賊、教授などに変装する。 ・鞭打ち芸 コブラのような鞭で叩く。 ・占い (右写真参照) オウムにカードをくわえさせたり、 牛の首の振りで占う。
占い
・踊り(ラーイー)・・・小麦畑が広がる広場 出前・門付け芸 ・ヘビ使い(右写真参照) コブラ使い
・音楽 砂漠の流浪の楽師 長ひげ男の縦笛奏者 二刀流笛吹き男 ・自転車乗り...広い空き地(図 18) 自転車の上で一週間くらいずっと 生活をする。きまぐれ。
自転車乗り
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・物干し屋 広げた両手に客の洗濯物をかけ、 太陽の位置に合わせて回る。 ・口演売薬師 2 人組みの強精剤売り ・サーカスの少女(右写真参照) 生きるために芸をする。
サーカスの少女
【台湾】 ・孝女(ハウルー)=泣き女・・・路上 葬儀などで BGM 付きで泣く。 ・アミ族の踊り ・人形遣い…華西街の入り口の路上 ・精力剤売り マッチョ男がバーベルをする。 ・蛇の生き血売り 人形芝居
・人形芝居(傀儡子)(右写真参照) 娯楽本意もあるが、本来は火災・首吊り 自殺など不吉な出来の後に、悪霊を祓いに 清める道教儀礼。 ・影絵芝居(右写真参照)
影絵芝居
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【タイ】 ・像(チャーハン) ・芝居 影絵芝居…国道から脇道を入った空き地 一人芝居・・・公園の歩道上 ビルの1階ホールで「I love pizza!」と叫びながら大食いをする。 中国芝居 漫才・・・酒場兼食堂の即席舞台 ・音楽 笙=管楽器 エイズ楽団 ・霊媒師 ・山岳民族(アカ族)(右写真参照)
アカ族
【韓国】 ・綱渡り+話芸・・・高層アパート群の一角の公園の秋祭り ・シャーマニズム儀式 ・パンソリ ござ1枚と伴奏の鼓手がいればできる。 ・町芸人・・・大学路の一角の公園 ・一人お笑いショー ・仮面劇(右写真参照) 仮面劇
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(2)ヨーロッパのストリートパフォーマンス 【パリ】 曜日に関係なく、日常的にストリートパフォーマンスが行なわれてい ることが多く、特に夏は盛ん。必ずしも全ての広場が解放されてはいな く、静かな公園は許可されていない。解放されているポンピドゥーセン ター前広場には世界中から大道芸人がやってくる。 以下に主な場所を挙げてみた。
・モンマルトルの丘(右写真参照) 夜になるとにぎやかになり、何人かのパフォ ーマーがでてくる。バンド、弾き語りの音楽、パ ントマイム(クラウン)の 大道芸、変装などが 行なわれる。 クラウン
・ポンピドゥーセンター前広場(下写真参照) 大変広い広場。 ポンピドゥーセンターに入る人々の行列が出き、 その周辺広場で行なわれる。 演目は似顔絵かきやバンドなどの音楽、 韓国伝統芸能のアクロバット太鼓、民族舞踊やダンスなど。
中国太鼓(警察と交渉してる様子)
ファイヤーマン
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・ルーブル美術館脇 道路に囲まれた広場がある。パントマイム、ローラーブレード ・街中(右写真参照) バンドなどの音楽、パントマイムなど。 突然白塗を始め、石像になった。→
パントマイム(石像)
・地下鉄 アコーディオンの音楽、メッセージを伝える人など。
【バルセロナ】 曜日に関係なく、日常的に行なっていることが多い。特に、バルセロ ナのランブランス通り(図 2-3-2-1)が盛んである。
CAFE˚等
車道
車道
箱の中から人が、、、 人の流れ
パフォーマー 通行人
図 2-3-2-1 ランブランス通り
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【モロッコ(北アフリカ)】 曜日に関係なく、日常的に行なっていることが多い。マラケシュの ジャマエルフナ広場(図2-3-2-2)で多く行なわれている。オレンジジュー ス屋台が立ち並ぶ。週末の夜が特ににぎやか。
図 2-3-2-2 ジャマエルフナ広場
【ロンドン】(写真) 曜日に関係なく、日常的に行っていることが多い。路上や駅構内など で音楽系が多い。盛んな所は、コヴェントガーデンである。ここは広場 になっていて、また近くに劇場などあるため、そこに行き来する客が多 く、見物している人が多い。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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2-3-3 日本と海外の比較 日本と海外のストリートパフォーマンスを比較すると、下記のような 文化の相違による多くの違いが出てくる。ここでは具体的にどのような 違いが生じるかを述べる。
<相違点> 1. 演目の種類 2. 観客の集め方 3. 観客の反応 4. 行なわれる場所 5. イベント性 6. お金(投げ銭) 7. 規制 8. 目的
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(1)演目の種類 海外と日本は個々の場所で見ると種類の違いが出てくるが、全体で 見ると、両者とも一番多いのは音楽系で、次に多いのが大道芸系であ る。これは、音楽が最も街の魅力を向上させ、人々に人気があり豊か な街を形成する大きな要素になっているためと考えられる。またス ペースを広く必要としない事と、音を出すことから、ある程度遠くま で聞こえるので、注目を集めやすいためと考えられる。大道芸は演目 が大変多く、両者とも多いのはパントマイムとジャグリングで同じで ある。 その他の演目では、日本では新宿に比較的個性的なものが多いが、 全体で見ると海外の方が意表を付く芸や、想像外の個性豊かなものが 多い。 (スペインのランブランス通りの、猿のように木に登っているも のや、モロッコの入れ歯を売っているもの、インドの空中浮揚、物干 し、蛇使いなどがある。)
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(2)観客の集め方 ストリートパフォーマンスの観客は劇場のように目的を持ってお金 を払って来るわけではなく、関係ない通行人などに興味をもたせて足 を止めてもらわなければ成り立たない。その為、いかに彼らの注意を 引き、興味を持たせるかが重要であり、パフォーマーの能力の見せ所 でもある。 海外では色々な方法がある。例えば、目立つために外見を派手にし てパフォーマーとすぐ分からせるという方法がある。この中には、環 境演出系も入る。声を利用するものは2つの方法がある。1つは大きな 声でジョークを交えながら、遠くにいる人にも聞こえるようにこれか ら芸が始まることを話しかける、というものである。この時、音楽や アクロバットなどの芸も入れてアピールすることもある。もう一方は 反対に地味な方法といえる。例えば、人の真似をしながら後を付けた り、わずかな人に手品などの芸を見せ、その拍手や喝采に他の人が興 味を持って集まってくるようにする。 日本でも、 派手な外見で観客の注意を引きつけるという方法がある。 しかし、音楽で人々の注意を引くことは多いが、日本人の性質のため か大きな声を出してするやり方はあまり見ない。人まねをしたり、手 品などを行なう方法は海外と同様、日本にも多い。また、パフォーマー の動きで関心を持たせる方法も多い。
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(3)観客の反応 観客の反応は国によって異なるが、全体で見ると海外の観客は自分 から楽しもうという人が多く、積極的であり、自由に自分のスタイル で楽しむ人が多い。 特にアメリカでは、一緒に踊りだす人や、パフォーマーとジョーク を言い合ったり、芸に参加したりする一方、静かな音楽などではゆっ くりそこら辺に落ち着いて座って聴いたりと、芸の内容に応じて観客 の受け入れる姿勢が出来ていて、各自のスタイルで楽しんでいる。一 方日本は、興味があっても遠くから見ている人が多く、一緒に参加す る人は少ない。 海外ではストリートパフォーマンスが日本に比べて多く、日常の一 部となっているため、パフォーマンスに対して積極的で、自由に各自 の好きなパフォーマンスを選んで楽しんでいる。一方日本では生活の 一部となるまでには至っていない。一般的に欧米人は積極的だが、日 本人はシャイで消極的な性質を持つため、このような行動の差が生じ ると考えられる。 日本の、特に中年以上の人は、アメリカのようにパフォーマーが辛 口ジョークを言ったり、いきなり勢いよく飛び込んでくると怖がった り、おびえたり引いてしまう。そのため日本人が観客の場合、パフォー マーは、最初にたくさんおじぎをしたり、慎重に芸を進めたり、説明 を行なったりする。礼儀正しく、丁寧に話しながら進めるのである。
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(4)行なわれる場所 日本では道路の規制が厳しいために、ストリートパフォーマンスの 多くが週末の歩行者天国で行なわれている。他には、駅前広場や周辺 の道端、公園などでも行なわれていて、最近では商業施設の広場でも 行われるようになってきている。 海外では、自由に行なえる場所が多いので、普通の歩道の角や端、地 下鉄の駅構内、チケット待ちの人々の横、大きい広場、公園、商業施 設内など多様な場所で行なわれる。また大きな特色として、ランブラ ンス通りやThird Street Promenadeのように、歩行者専用の広い直線の 道でも多く行なわれている。
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(5)イベント性について 海外では、自由に行なえる空間があるために人々の日常の一部と なっているので、イベント性は低い。 反対に日本では、自由に行なうことが困難なので、週末の歩行者天 国や祭りや何かのイベント時などに行なうことが多い。そのため、ス トリートパフォーマンスはイベント性が強く、日常化にはなかなか至 らない。
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(6)お金(投げ銭) 日本は海外のように投げ銭の習慣がなじんでいない。これは、日 本の昔からの歴史が深く関係しており、商売のための芸やテキ屋形 式が主流となってから見物料を払う習慣がなくなってしまったため である。昔は芸でお金をもらうと、乞食と勘違いされてしまってい た。 反対に海外は、チップの習慣があることから、気持ち程度のお金 を払うことが当たり前である。この点が日本とは大きく異なるとこ ろである。 最近は、昔よりは投げ銭が多くなってきたため、有名なパフォー マーは高額を稼ぐようであるが、まだまだ日常化するには時間がか るように思われる。
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歴史と現状
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(7)規制 日本にストリートパフォーマンスが日常化しないのは、 “道を許可無 しに占有してはならない”という法律による規制が大きな障害となっ ている。このため、警察が路上でパフォーマンスをしているパフォー マーを退去させることがよくある。 また、テキ屋という管理側(やくざ屋関係)が場所をしきっている ために、その場所ではパフォーマンスを行なえない。 この他、店舗側がパフォーマンスを嫌がる所が多い。その理由とし て、店の前に人がたまったり、大きな音がうるさいなどの理由からス トリートパフォーマンスを行なうことは営業妨害になると考えるられ る。これは、たとえ歩行者天国沿いの商店街であっても同様である。 このように、日本には大変規制が多いのに対し、海外での規制は少 ないと言える。例えばニューヨークでは、警察官と個人が共にパ フォーマンスを続けて良いか悪いかを判断するという寛容なやり方を 行なっている。極端に通行人などに迷惑をかけたり、下手でない限り 退去させられることは少ない。従ってパフォーマー側が自分のパ フォーマンスのスタイルに合わせて、うまく出来る場所を選ぶことが 必要とされる。
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(8)目的 なぜパフォーマーはストリートパフォーマンスをするのだろうか? パフォーマンスをする目的は、 その国や個人の背景などが関係する。 一般的に、欧米諸国や日本などでは経済的に平均的な中流の人々が多 いので、精神的な豊かさを求める。パフォーマーはそれらの人々を楽 しませるために行なっているのである。また、自分の芸を発表するこ とが目的の人も多い。 しかし、多くの国々では、パフォーマーはパフォーマンスを楽しみ のためだけに行なっているわけではない。そのような国の例をいくつ か挙げてみる。 インドでは貧富の差が激しいので、貧しい人々が多い。普通、スト リートパフォーマンスはほとんどが大人が行なうが、インドでは “サーカスの少女”のように子供が行なっている場合もある。つまり、 生きるために働いてお金を稼いでいる。この目的以外では、宗教など の修行的なものも多い。 台湾や韓国、タイなどでは、各国の昔からの伝統を生かしたものが 多い。
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2-4 問題点 日本のストリートパフォーマンスの現状は、 パフォーマーにとっては大変 やりづらい状況である。ストリートパフォーマンスが行なわれることで、パ フォーマーや観客と、警察や店舗側との間にトラブルが生じることがある。 パフォーマーにとっての一番の問題点は、パフォーマンスを自由に行なえ る場所(空間)が大変少ないことである。それは警察や施設による規制や、 ヤクザ・テキ屋などの場所代を要求する者の妨害などが原因となっている。 店舗側には、一緒になってストリートパフォーマンスを盛り上げ、店舗の 一部として取り入れようとする考え方が海外に比べて少ない。反対にパ フォーマンスを行なうと、観客が店の前にあふれて邪魔である、火などを使 う場合があるので危険である、音がうるさい(アンプ等を使う)などの理由 から、店鋪の営業妨害となったり、人々とのトラブルの原因になっている。 パフォーマー側と、運営・管理する側と、そこを通行する人々それぞれの 抱えている問題を考慮した上で、 都市の魅力を向上させるためにどのように パフォーマンス空間を計画・運営していくかが今後の課題と言える。
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3章 研究結果 3-1 ヒアリング調査 3-1-1 パフォーマーヘのヒアリング 3-1-2 商業施設へのヒアリング
3-2 現地調査 3-2-1 観客集合形態と演目の関係 3-2-2 観客集合形態と空間形態の関係 3-2-3 観客集合形態の発展段階 3-2-4 必要とされる空間規模 3-2-5 道路幅と観客の広がり方の関係 3-2-6 場所による違い
3-3 ストリートパフォーマンスの実演調査
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研究結果
3-1 ヒアリング調査 3-1-1 パフォーマーへのヒアリング ストリートパフォーマンスの実態や要望を把握するためには、実際に パフォーマンスを行なっているパフォーマーに聞くのが一番であると考 え、計 13 組のパフォーマーに会ってヒアリング調査を行なった。ヒアリ ングで質問した項目は主に以下の 6 つである。 Q1. どのようなパフォーマンスを行なっていますか? Q2. 今までにどのような場所でパフォーマンスを行ないましたか? Q3. パフォーマンスに必要な広さはどれくらいですか? (好ましい観客との距離、半径など) Q4. 観客の視線の高さは以下のどれが望ましいですか? パフォーマーの視線より(高い・同じ・低い) Q5. 観客の囲まれ方はどのようなものが望ましいですか? Q6. パフォーマンスを行なう場所はどのような基準で決めますか?
■調査結果 < Q1. どのようなパフォーマンスを行なっていますか?> ギター、トランペット、ディジュリドゥ、暗黒舞踏、火吹き、 金塗り、モダンダンス、パントマイム、バルーンアート、 足長(ピエロ)、マジック、デビルスティック < Q2. 今までにどのような場所でパフォーマンスを行ないましたか?> 溝の口駅前、新宿コマ劇場前、井の頭公園、上野忍池、早稲田、 渋谷ハチ公前、金閣寺など”金”のつく場所、金閣寺、お祭り、 新宿歩行者天国、大須観音(名古屋)、舞台、ソウル映画館前
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研究結果
< Q3. パフォーマンスに必要な広さはどれくらいですか?> 演 目 ギター トランペット ディジュリドゥ 暗黒舞踏 暗黒舞踏、火吹き 金塗り モダンダンス モダンダンス パントマイム バルーンアート 足長(ピエロ) マジック デビルスティック
観客との距離 1∼2m 1∼2m 3mくらい 1m 2∼3m 特になし 5mくらい 1∼3m 1∼2m 1m以内 特になし 5mくらい 1m程度
必要な広さ 観客が集まれる程度 半径3m程度 特になし 特になし 半径10m程度 特になし 10m×10mくらい 半径6、7m 特になし 特になし 特になし 特になし 半径3m程度
< Q4. 観客の視線の高さは以下のどれが望ましいですか?> 【パフォーマーの視線より(高い・同じ・低い)】 ●高い・・・ 1 組 ●同じ・・・ 10 組 ●低い・・・ 2 組 < Q5. 観客の囲まれ方はどのようなものが望ましいですか?> ●円型・・・2 組 ●半円型・・・10 組 ●前方・・・1 組 < Q6. パフォーマンスを行なう場所はどのような基準で決めますか?> ・人通りの多いところ ・警察などにうるさく言われないところ ・目立つところ HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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研究結果
・人の流れのあるところ ・最低限踊れるスペースがあるかどうか。 ・雑踏、猥雑な街 ・繁華街 これにより多くのパフォーマーが観客の視線と同じ視線に立ってパ フォーマンスを行ないたいと感じていることや、観客集合形態は半円型 を好むということが分かった。 またパフォーマーと観客との距離については後に3章で詳しく述べる が、今回のヒアリング調査でも観客との最小距離3m 以内、最大距離 10m 以内に収まっている。パフォーマンスを行なう場所については、やはり 目立つところが好まれるようで、全て人通りの多い場所が挙げられた。
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研究結果
3-1-2 商業施設へのヒアリング ストリートパフォーマンスの実態や要望を把握するために、新宿通り (歩行者天国)に面した主な商業施設にヒアリング調査を行なった。ヒア リングで質問した項目は以下の 2 つである。 Q1. 歩行者天国時に店の前で行なわれているストリートパフォーマン スはあなたの店にどのような影響を与えていますか? Q2. ストリートパフォーマンスについてどう思いますか? ■調査結果 < Q1. 歩行者天国時に店の前で行なわれているストリートパフォーマ ンスはあなたの店にどのような影響を与えていますか?> ・特に影響はない。(大型百貨店) ・音楽系はうるさくて呼び込みが通じない。 (薬局) ・人の流れがかわったり、人がお店を向かなくなるため営業妨害に なっている。(紳士服店) ・パフォーマンスが終わった後にお店に入ってくる客が増える。 (飲食店) ・客が店に入れなくなってしまう。 (鞄販売店) ・店の前にゴミが増える。(飲食店) < Q2. ストリートパフォーマンスについてどう思いますか?> ・区の主催だったら協力する。活性化につながるから魅力的。 (大型百貨店) ・活気が湧くからよい。(雑貨店) ・歩行者天国だから何をしてもいいと思う。 (電気店) ・お店に入る人の邪魔になるからやめてほしい。 (ファッション店) ・うるさいからやめてほしい。 (薬局)
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研究結果
・営業妨害になるのでやめてほしい。警察を呼ぶこともある。 (大型書店) ・観客がマナーを守ればやってもよい。 (飲食店) ・パフォーマーはルールを守ってやるべきだ。 (陶器店)
これによると大型百貨店ではストリートパフォーマンスによる影響は 特になく、それについて前向きであるのに対し、薬局や洋服店、鞄店な どでは、営業の妨害になるなどの理由で反対意見が出ている。反対して いるお店の多くは店の規模が小さかったり店の間口が狭いため、そこに ストリートパフォーマンスの観客が店の前に溜まってしまうと、その間 は店の中に客が入らなくなる。 また音楽系のパフォーマンスが行なわれている場合、音が店の中にま で入ってきてうるさかったり、客の呼び込みをする声が通行人に通じな いなどの営業妨害となっている。中には警察を呼ぶところもあるほど深 刻な問題のようである。 逆に同じように規模の小さい店であっても、飲食店の場合はストリー トパフォーマンスに対してよいイメージを持っている店が多い。パ フォーマンスが終わった後に、そこに集まった観客の一部が飲食店に流 れてくるからである。 いくら歩行者天国と言えども、商業施設側のストリートパフォーマン スに対する意見は賛否両論に分かれた。パフォーマーはこのことをしっ かりと考慮に入れる必要がある。また観客もしっかりマナーを守ってゴ ミを捨てたりなどしないことが、ストリートパフォーマンスを容認して もらえるための第一歩につながる。それが街の活性化にもつながるので はないだろうか。
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研究結果
3-2 現地調査 3-2-1 観客集合形態と演目の種類の関係 ストリートパフォーマンスの種類別による観客集合形態の違いを、 データベースを元にして分析したところ、図3-2-1-1に示す結果が得られ た。
12 円
10
半円
サンプル数
11
二重円
9
二重半円
8
変型直線
変型円 直線
7
まばら
6 5 4 3 2 1 0 音楽
踊り
大道芸 演目の種類
お笑い
アクロバット
図 3-2-1-1 観客集合形態と演目の種類の関係
この中でサンプル数の多い音楽系と大道芸系をみてみると、観客集合 形態は半円型とまばら型が多いことが分かる。大道芸系においては円型 も目立つ。
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研究結果
<音楽系> 半円型が多い理由としては、多くのパフォーマーが後ろに壁があ るようなところで演奏するということが考えられる。後ろに壁があ ると、後ろに気が散らなくなり、音が反響するためによい。 まばら型が多い理由としては、音は遠方にまで届くため、わざわ ざ観客として集まらなくても音楽が聞こえるということなどが考え られる。 <大道芸系> 円型が多い理由としては、パフォーマーが観客とコミュニケー ションをとるためであると考えられる。観客とコミュニケーション をとる能力の高いパフォーマーほど観客集合形態を円型に誘導する のがうまい。 半円型が多い理由としては、パフォーマーが後ろに壁、もしくは 道路の端などで芸を行なうためだと考えられる。後ろに観客を来さ せないようにすることで気が散らなくなり、観客の反応や人数を把 握できる。 まばら型が多い理由としては、広場や道路に多くのパフォーマー が集まるため観客が分散するということや、パフォーマーが道路の 角など、観客が集まりにくいところでパフォーマンスを行なうこと が多いことが理由と考えられる。他にはパフォーマー自身の実力不 足による場合も考えられる。
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研究結果
3-2-2 観客集合形態と空間形態の関係 空間形態を角、T 字路、十字路、Y 字路、直線の 5 つに分け、それぞれ の空間でどのような観客集合形態が多いのかをデータベースを元に分析 した。これにより以下に示す結果が得られた。 <角>
★
角で行なわれるストリートパフォーマンス は2方向から見えるため目立つが、 場所が狭 いために観客はそれほど多くは集まらず、 観 客集合形態はまばら型が多い。 この空間形態で行なわれるパフォーマンス として音楽系や石像、 パントマイムなどが挙 げられる。
< T 字路> T 字路で行なわれるストリートパフォーマ ンスは3方向から見えるため目立つ。そのと きの観客集合形態は半円型が多く、道路幅が 広ければ通行人の進路をそれほど妨げないた め、観客は多く集まりやすい。 この空間形態で行なわれるパフォーマンス として音楽系やパントマイム、ダンスなどが 挙げられる。
★
<十字路> 十字路で行なわれるストリートパフォーマ
★
ンスは 4 方向どこからでも見えるため非常に 目立ち、人が多く集まりやすい。観客は十字 路いっぱいに円型となって広がる場合が多く、 パフォーマーもそれだけ多くの観客を集めて しまえるほどの芸達者であることがほとんど である。 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
この空間形態で行なわれるパフォーマンス として火吹きやジャグリング、ダンス、アク ロバットなどが挙げられる。 < Y 字路>
★
★
Y 字路で行なわれるストリートパフォーマ ンスは左図のような2種類が多い。Y字路とい う空間の特性が舞台の役割をするため観客は 多く集まりやすい。空間の形がやや特種であ るためパフォーマンスによって円型になった り、道路の形に沿って観客が集まったりする。 この空間形態で行なわれるパフォーマンス としてパントマイムや参加型の音楽などが挙 げられる。
<直線>
★
★
歩行者天国などの直線で行なわれるスト リートパフォーマンスは、道路の中央で行な われた場合は円型の観客集合形態になり、道 路の端で行なわれた場合は半円型の観客集合 形態になる。しかし通行人の人数が多くなる と通路を確保する必要があるため、観客集合 形態は円型が道路方向に伸びて楕円型になる。 この空間形態で行なわれるパフォーマンス としてダンスや音楽系、パントマイム、お笑 いなどが挙げられる。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
以上の結果より観客集合形態と空間形態には密接な関係があると言え る。このことと 3-2-1 で得られた結果(観客集合形態と演目の関係)を合 わせて考察すると一つの予想ができる。すなわちストリートパフォーマ ンスの空間形態が決まると、その空間でできやすい観客集合形態、さら にその観客集合形態になりやすい、あるいはなることを望んだような演 目を予測することができる。 このことから空間と演目との間にも関係性があることが予想される。
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研究結果
3-2-3 観客集合形態の発展段階 観客の集合形態はパフォーマンスが始まってから時間が経ち観客人数 が変わるに連れて刻々と変化していく。人数と観客集合形態の変化には 大きな関係がある。その様子をデータベースを元に作成した簡単なダイ アグラムを図3-2-3-1に示す。さらに細かく分けた発展段階は次ページの 観客形態発展段階系統図(図 3-2-3-2)に示す。
観客人数
小
大
円タイプ
★
★ ★
★
★
直線タイプ
図 3-2-3-1 観客集合形態発展ダイアグラム
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
人 数 小
人 数 大
直 線 型 歩道
2000 ★
代々木公園
初 期 状 態
直 線 変 形 型 3000
トラック
渋谷
歩道
5500
5000
歩行者天国
10000
14000
★
10000 歩道
20
3000
65
歩道
4000 ★
半 円 型
15 5500 歩道
密 集 型 半 円 密 集 型
3 0 0 0 歩道 5000
11000 車道 歩道
★
1500
無印良品
80
16
40000
交差点
★
20000
★
新宿
3000
歩道 5500
通路
10
車道
3000
改札
★
歩道
7500
2000 15000
14000
1500
円 密 集 型
外
10000
3 0 0 0 歩道
5500 歩道
3000
外
★
10000 4000
歩道
120
90
5500 歩道
歩行者天国
渋谷
18000
★
5000 ★ 5500
5500 歩道 11000 車道
3000
代々木公園
車道 7000
11000
118
15000
80
ニ 重 型 路上駐車 歩道
3000 ★
まばらな観客 歩道
チラっと見る
3000
2000
歩行者天国
8000
14000
円 形 型
★ ★
2000
★ ★
路上駐車
★
歩行者天国
14000
歩道
3000
チラっと見る 歩道 チラっと見る
30
歩道
30
6500
歩行者天国
3000
3000
3000 ★ ★ ★
★
3000
歩道
100
3000
110
20000
円 型 路上駐車
アルタ 歩道 5500 歩道
路上駐車 4000
11000
★
10000
5000 12000
10000
14000
8000
10
★
2500
車道
12000
7000 新宿
6000
歩行者天国
★ ★ ★
車道
14000
歩道
3000
歩道
5000 25
7500 ★
★
★
5500 歩道
観客に突っ込む。 動き回る。
歩道
3000
3000
90
歩行者天国 終わり
90
70
図 3-2-3-2 観客集合形態発展段階系統図 HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
3-2-4 必要とされる空間規模 <ストリートパフォーマンスに必要な空間の規模> データベースを元にパフォーマーと観客との距離の最小値と最大値を 演目名をつけてプロットしたものを下の図 3-2-4-1 に示す。 45 40
プラスチックバレー
35
最大距離(m)
30 25 20
中国太鼓 民俗音楽 石像 ダンス
15
人間美術館
火吹き ロボットダンス 民俗音楽 紙芝居 お笑い+ ゲリラダンス ダンス アクロバット お笑い パントマイム 5 お笑い 民俗音楽 ※2 整体療法 ※1 引き語り 見世物カラス バイオリン※2 ロックバンド ※1 フォルクローレ ギター ピエロ バンド 0 竹とんぼづくり 0 2 3 4 6 8
ベリーダンス
10
10
12
最小距離(m)
図 3-2-4-1 パフォーマーと観客との距離
これによると大部分のパフォーマンスにおいて最小距離が3m以内、最 大距離が 10m 以内に収まっている。これからはみだしているものは東京 オペラシティーで行なわれたイベントや、野毛大道芸フィスティバルな どイベント的要素の強いものがほとんどである。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
<海外(主にアメリカ西海岸)との比較> データベースより得られた距離の最大値と最小値のデータを国内、海 外とで分けてそれを図 3-2-4-2 と図 3-2-4-3 に示す。 45 40 35
最大距離(m)
30 25 20 15 10 5 0 0
3
6
9
12
最小距離(m)
図 3-2-4-2 パフォーマーと観客との距離(国内)
45 40 35
最大距離(m)
30 25 20 15 10 5 0 0
3
6
9
12
最小距離(m)
図 3-2-4-3 パフォーマーと観客との距離(海外)
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
これによるとパフォーマーと観客との最大距離は、国内ではばらつき があるのに対して、海外では 15m を超えるストリートパフォーマンスは ほとんど見られなかった。海外ではパフォーマーと観客とが日本に比べ 密着傾向にあるためである。 またパフォーマーと観客との距離については国内、海外とも大部分の ストリートパフォーマンスにおいて最小距離が3m以内、最大距離が10m 以内に収まっている。 <結論> イベント的要素が強いと観客も大幅に増えるのでパフォーマーと観客 との距離は大きくなる。しかし一般的には最小距離が3m以内、最大距離 が 10m に収まっているので、10m 四方の空間があれば大部分のパフォー マンスにおいて理想的な観客集合形態を形成することができる。 また、データベースによると、10m 四方の空間内に集まる観客人数は 80 ∼ 120 人程度であった。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
3-2-5 道路幅と観客の広がり方の関係 道路で行なわれていたストリートパフォーマンスの事例をデータベー スより抽出して、道路幅と観客の広がり方の関係を、3-2-4 の結果より得 られた数値 10m 以上と 10m 以下の場合に分けて分析した。ここにおいて 観客の広がり方というのは、道路幅と平行な方向の観客集合の幅として 定義する。 1)道路幅が 10m 以内の場合 本来観客は広がるはずであるのに、道路幅が狭いために観客形態が 押しつぶされているものがあった。そのせいで通行人のスペースを十 分に確保できないために混雑していた。 2)道路幅が 10m 以上の場合 今回調査した事例の多くが道路幅20m以上のものであるが、これだ け幅がありながら観客の広がり方が小さいものがあるなど、道路幅と 観客の広がり方には特に関連性のある結果は得られなかった。 <結論> 道路幅が10m以下であると観客が通行人の妨げになりやすく望ましく ないため、ストリートパフォーマンスを行なうにはやはり 10m 以上の道 路幅が必要であると思われる。 また道路幅が10m以上であっても広ければ広いほど観客が広がるとい うことはない。逆に広すぎると観客が分散してしまう場合もある。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
3-2-6 場所による違い ストリートパフォーマンスの行なわれる場所の立地条件によって、観 客の集まり方に違いが生じる。 実際に調査を行なった新宿通りと渋谷文化村通り(いづれも歩行者天 国)では、観客の集まり方が異なっていた(渋谷と新宿のストリートパ フォーマンス分布図は 2 章の図 2-2-3-1 と図 2-2--3-2(p23)を参照) 。 観客人数は新宿の方が渋谷より多かった。また観客の集合形態につい ては、新宿の多くのパフォーマンスで円型の集合形態が見られ、渋谷で は半円型の集合形態が多く見られた。 以上のような違いが現れた原因として、渋谷では 109 前の分岐点によ り観客が分散してしまい、視線を遮る障害物が多いのに対して、新宿で は、人通りは多いが、道路の形態が直線であるので、視線が通りやすい ためである。 新宿と渋谷では行なわれる演目にも違いがあった。新宿には、種類が 豊富で円型になりやすい大道芸が多い。これは様々な人がいるため、彼 らに応じてパフォーマンスの種類が多いためと思われる。 一方渋谷では、音楽系の演目が多く、種類は少ない。これは渋谷には 若い人が多く、音楽が彼らの好みに合うためと思われる。 以上から、ストリートパフォーマンスの行なわれる場所が、観客の集 合形態や行なわれる演目に影響することが分かった。
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研究結果
3-3 ストリートパフォーマンスの実演調査 観客の集まり方を確かめるため、 落海井の頭公園と川崎市宮前区民祭にお いて実際にストリートパフォーマンス(演目:デビルスティック)を行な い、山田は調査を担当した。 (1)井の頭公園における実演調査 ■調査日時:平成 11 年 9 月 26 日(日)10:00 ∼ 16:00 ■実演場所:井の頭公園内(吉祥寺駅側入口付近) 井の頭公園にはいつ行ってもギターを練習している人がいる。 日曜日には フリーマーケットが行なわれるなどして家族連れやカップルで賑わっている が、ストリートパフォーマンスをしている人はあまり見られない。そこで自 分が芸をやったらどうなるのかを実際に試してみた。空間形態は広場であ る。 10:00 ごろ、吉祥寺駅側の公園入口を入ってから橋に行くまでの通路で デビルスティックを披露した。場所は後ろに木がある場所を選んだ。しかし まだ時間帯が早かったせいか通行人はそれほど多くなく、 観客はまばらにし か集まらなかった。 自分の芸のレベルが低いということも理由の1つに挙げ られる。 午後になると公園内に人がたくさん入ってくるようになった。 この通路は 人通りが多く、通行人の年齢層も様々である。そんな中、13:00 ごろから 2回目の芸の披露を行なった。すると今度は観客がポツポツと増えてゆき、 やがて観客集合形態は半円型になった。 このとき観客の増えていく様子を実 感した。次に途中から家族連れの子供とコミュニケーションをとり始め、観 客参加型にしてみたら観客集合形態が少しではあるが二層型になった。 後ろに木があるような場所を選んだため、 観客に後ろに回られることがな く半円型を形成することができた。半円の大きさは通路幅約 5m の 4/5 くら いであったため、観客が多少通行人の邪魔になっていた。観客の間を抜けて いく通行人もいた。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
(2)川崎市宮前区民祭における実演調査 ■調査日時:平成 11 年 10 月 17 日(日)10:00 ∼ 16:00 ■実演場所:川崎市宮前区北部市場構内 偶然のきっかけで川崎市宮前区民祭に呼ばれることになった。 川崎市では 大道芸に前向きな姿勢を示していて、 このような区民祭にも積極的に大道芸 人を呼び込んでいる。宮前区だけでなく高津区でも同じような姿勢だ。 市場が会場ということで朝から多くの人で賑わっていて、 その多くが家族 連れや年配の方々であった。 敷地はかなり広くストリートパフォーマンスは 基本的にはどこで行なってもいいとのことだった。 10:00 ごろ、道路の角になるような場所を選んでデビルスティックを披 露した。観客が徐々に集まり、その集合形態は 3/4 円型となった。子供は芸 に興味を示し、近くに寄ってきたり、自分の後ろに回ったりした。しかし後 ろに回られるのに慣れていないせいか、子供が後ろに来たとき、芸を行ない 辛く、居心地が悪かった。観客を一度に把握できないからである。 次に 13:00 ごろ、今度は交差点にあたる場所を選んで芸を披露した。交 差点の中心なのでとても目立つ位置であるが、 初めのうちは観客はまばらに 散らばっている程度であった。 通行人の量が増えるにつれて徐々に観客は増 えてゆき、観客集合形態はやがて円型になった。ここで子供とコミュニケー ションをとって参加させることで円型が一部変型して二層型になった。 観客 集合形態が円型であると観客は多く集まっていいのだが、 自分の後ろ側の観 客とコミュニケーションをとるのが難しく、 やはり気を使ってしまうため居 心地が悪かった。 最後に 15:00 ごろ、直線の道路の端で芸を披露した。区民祭の終わりの 時刻が近づいていたこともあって帰る客が多い中、 芸を行なったら子供が集 まって前に座り出した。その後ろを子供の親が半円型になって囲んでいた。 二層型である。道路の端で行なったため、観客に後ろに回られることがな く、今回行なった3度の実演調査の中で一番やりやすかった。やはり観客を 見渡せるため安心して芸に集中できるというのがその理由である。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
研究結果
T 字付近にて
10000
植え込み
直線にて
10000
建物
★ 2500
植 え 込 み
6000 6000 市場
メインストリート
★
5000 芝 生
2500
8
10
10 分後
10000
植え込み
10 分後
建物
植 え 込 み
2000 ★ 6000 8000 メインストリート
市場
★
9000 芝 生
5000 20
16
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
- 77 -
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
交差点にて
10000
★ 2500
5
10000
★
10
研究結果
<実演調査を終えて> 実際にストリートパフォーマンス をしてみた結果、空間形態によって パフォーマンスを行ないやすいとこ ろと行ないにくいところがあること が分かった。自分の場合は直線の道 路の端の場合が一番行ないやすかっ た。コミュニケーション技術が上達 するとこれもまた変わってくると考 えられる。そういう意味で観客との コミュニケーションは大切であると 感じた。コミュニケーションをとる ことで観客集合形態を変化させるこ ともできるし、活気も湧く。なにしろ 自分も面白い。 各パフォーマーは何度もストリー トパフォーマンスを重ねることに よって直感的に自分の芸にあった場 所を選ぶのだと考えられる。観客人 数の多く集まっているパフォーマー は、その空間特性や観客集合形態が 芸にあっているということを直感的 に感じているのであろう。今回の実 演調査でそのようなことが少し分 かった。 隣にいた足長ピエロ
10000
2500
★
7000
15
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
- 78 -
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
4章 考察 4-1 指針 4-2 今後の展望
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
考察
4-1 指針 本研究の結果により、 ストリートパフォーマンス空間を計画する際のいく つかの指針を作成した。その内容から立地条件に関する指針・パフォーマー のための空間計画に関する指針・観客の集合形態に関する指針・造形に関す る指針の 4 つに分類した。 < 1. 立地条件・配置に関する指針> ・車通りは完全にない方が望ましい。 ・警察、テキ屋、施設側による規制をなくす、もしくは少なくすべきで ある。 ・繁華街など人の多いところである必要がある。 ・音を出すパフォーマンスについては周辺店鋪などの了解を得る必要が ある。 ・店鋪の入口の前でのパフォーマンスは控えるべきである。 ・パフォーマンス空間と通路をある程度区別するのが望ましい。 ・通路はパフォーマンスの行なわれる空間として、10 m四方を確保した うえで設計すべきである。
< 2. 空間の規模に関する指針> ・パフォーマーと観客との距離は、最小距離が3m以内、最大距離が10m 以内である。 → 10m 四方以上の空間が必要だが極端に広い空間は必要ない。 →10m四方の空間内に集まる観客人数は80人∼120人程度である。
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- 79 -
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
考察
< 3. 観客の集合形態に関する指針> ・半円型の観客集合形態を好むパフォーマーが多い。 ・音楽系のパフォーマーは主に半円型の観客集合形態を好む。 →後ろに壁などがある方がよい。 ・大道芸系は観客とのコミュニケーションを大切にするため、主に円型 の観客集合形態を好む。 ・観客集合形態は人数規模により変形する。 (図 3-2-3-2 参照) ・各空間形態における観客集合形態については以下の表4-1-1 を参照す るとよい。 表 4-1-1 空間と観客集合形態の関係 空間特性 角 十字路 T字路 Y字路 直線
観客集合形態 まばら型 大きい円型 半円型 円型 道に沿った形 だ円型
主なパフォーマンス 音楽系、石像、パントマイムなど ダンス、ジャグリング、アクロバットなど 音楽系、ダンスなど パントマイムなど 音楽系など ダンス、お笑い、パントマイムなど
< 4. 空間の造形に関する指針> ・パフォーマンスが行なわれることを極端に意識した空間は望ましくな い。 ・舞台、座席はない方が望ましい。 (パフォーマーと観客との自由なコ ミュニケーションがとりにくくなるため) ・パフォーマーと観客の視線の高さは同じがよい。 ・床の目地、段差、ロープの仕切りなどで観客集合形態をコントロール することが可能である。 ・木やオブジェの前、建物の凹凸などのある場所が好まれる。 (空間的に特徴のある場所)
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- 80 -
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
考察
4-2 今後の展望 ストリートパフォーマンスの一番の魅力は、 パフォーマーが自由に好きな 時間・場所を選んで突発的にパフォーマンスを行なうので、何が起こるか分 からなく、また人と人の交流があることである。それが街を活性化させてい る。 しかし、ストリートパフォーマンスの研究をしてきて、実際には日常化し ていなく、2-4 で述べたように、パフォーマー側・管理側・観客側の望むも のにはなっていないという問題点が分かった。 このためにも、建築空間において、ストリートパフォーマンスを取り入れ る際に、 いかにパフォーマンスの魅力を損なわない様にすることができるか が重要である。 本研究は、調査を行なった場所が限られており、扱っていない空間形態や 演目もあるため、より幅広い状況に対応できるようにするためには、今回扱 うことの出来なかったストリートパフォーマンス空間をさらに調査し、 デー タを充実させる必要がある。
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- 81 -
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
おわりに
おわりに 落海曰く: 今回、 このテーマで卒論を書くことになったのは1人のパフォーマー“亀さん” との出会いがきっかけだった。それからというもの色々なお芝居を見たり、舞台 づくりに参加したり、 自分が実際に舞台に出演したりと楽しいことばかりだった。 自分の興味のある「ストリートパフォーマンス」をテーマにしてからは、暇さ えあれば「調査」と題して街にパフォーマンスを見に行ったり、実際にデビルス ティックでパフォーマンスをして投げ銭を稼いでみたりと楽しくやってきた。 提出の直前には8日間も学校に泊まって徹夜の作業。 共同生活とも言えるだろ う。お風呂に入る暇もなく、同じ9 F プロジェクト室の卒論生に「仙人」の称号 まで与えられた。 はじめはほとんど使えなかったパソコンもしだいに慣れてきて、 セレクタを切ったりつないだりできるようになったことは至上の喜びである。 これが今、こうして現実に卒論に仕上がったことは驚きであり、ある意味すば らしいことである。 山田曰く: 楽しかった!約半年間、週末に街に出て、研究なのか趣味なのか分からないぐ らいのびのびストリートパフォーマンスの研究をした。 日本だけにはとどまらず、 貧乏旅行で本場のアメリカにまで飛び出してしまった。アメリカでは、つたない 英語でパワフルな Wheeler にインタビューしたり、調査中に興味深々で話しかけ てくるおじさんがいたりと、色々な人と話したり、自然体でパフォーマンスを楽 しんでいる人々と一緒にユニークなストリートパフォーマンスを満喫した。 論文をまとめる時は、パンダ状態のクマで、1 日は何時間?とわからなくなる くらいの睡眠不足で体力の限界に挑戦し、 髪を振り乱しながら朝日を見ながら自 転車で帰ったり、椅子の上に寝たりと(男の子達は床の上で寝ていたけど)女で あることを忘れそうな生活だった。そんな時の“差し入れ”はうれしかった! 「Just fun!」と Wheeler が言っていたようにに、ストリートパフォーマンスが早 く海外のように日常化してくれることを願う。そして、卒論が原因でパフォー マーになってしまった卒論のパートナーの落海君のこの先やいかに!?
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
おわりに
最後になりましたが、 本研究に協力して下さった皆様にこの場を借りて御礼を申 し上げます。 この研究を行なうきっかけを作ってくださった渡辺仁史先生、 楽しく論文を書け とアドバイスをくださった中村先生、御飯をごちそうになったり、データベース制 作のお手伝いをしてもらったりと色々面倒を見てくれた織田さん、 隣のブースでう るさくしてたため迷惑をかけてしまった林田先生、 最初から提出までつきっきりで 面倒を見てくれたモモさん、差し入れのドーナツがおいしかった今井さん、学外で は自分が実際にストリートパフォーマンスをやるために指導とチャンスをくれた亀 さん、いちろうさん、ストリートパフォーマンスの情報を山ほど提供してくれた千 葉大の柘植先生、 「イキイキ大道芸」の著者の高田さん、高田さんの紹介でアメリ カで熱心にインタビューに答えてくれたジャグラーの Mr.Wheeler さん、ならび に本研究に協力してくれたパフォーマーの方々、そして渡辺研究室の皆様、本当に ありがとうございました。
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
参考文献
参考文献 1)「アジアの大道芸人」 西日本新聞社 西日本新聞社 1997 2)「江戸の大道芸」 高柳金芳 柏書房 1982 3)「演戯都市と身体」 田之倉稔 晶文社 1988 4)「庶民芸能 江戸の見世物」 雄山閣 BOOKS 1993 5)「大道芸イキイキ空間:にぎわいづくりの全ノウハウ」 高田佳子 学芸出版社 1992 6)「大道芸および場末の自由」 平岡正明 開放出版社 1995 7)「大道芸人」 森直実 ビレッジセンター出版局 1997 8)「巴里の大道芸人」 小滝達郎 求龍堂 1983 9)「Drawing a Circle in the Square」 Sally Harrison, University Press of Mississippi 1990 10) 「Street theater and the outdoor performance」 Bim Mason, London:Routeledge 1992
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ストリートパフォーマンスを誘発する空間
付録 データベース
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
アルタ 路上駐車 5000
4000 ★ 2500
新宿
場 所
アルタ裏通り
演 目
シルバーパントマイム
パフォーマーと 最小 2.5m 観客の距離 最大 4.0m
5000
5500
観 客 形 態
円型(半径4m弱程度)
観 客 人 数
20∼30人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
整体療法
パフォーマーと 最小 1.5m
11000 4000
観客の距離 最大 3.0m
★
5500
4500
1500
半円型(半径3m程度)
観 客 人 数
12∼20人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
フォルクローレ(民族音楽)
観客の距離 最大 4.5m
★
観客に突っ込む。
車道
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 1.5m
動き回る。
7500 ★
歩道
交差点 7500
新宿
★ 3000
車道
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
ゲリラダンス
15000
12000
★ 3000
新宿
6000
観 客 形 態
不規則円型(半径8m程度)
観 客 人 数
80∼100人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
アクロバット
観客の距離 最大 7.0m
歩道
車道
100∼120人
パフォーマーと 最小 3.0m
5500
歩道
半円型(半径5m程度)
観 客 人 数
観客の距離 最大 7.5m
歩行者天国
無印良品
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 0.5m(観客に突っ込む)
500
終わり
5,500 11,000 5,500
地 区
観 客 形 態
円型(半径5m強程度)
観 客 人 数
100∼130人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
パントマイム
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 6.0m 観 客 形 態
円型(半径3.5m∼5m程度)
観 客 人 数
60∼80人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 1
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
観客集合形態図
500
5,500 11,000 5,500
5,500 11,000 5,500
5,500 5,500 11,000 5,500 11,000 5,500
7,000
車道
車道
歩道
☆
1000
★ 3000
5000
★ モデル
歩道
歩道
歩道
見世物カラス
観 客 形 態
円型(半径2m程度)
観 客 人 数
10∼20人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
お笑い
パフォーマーと 最小 1.5m 観 客 形 態
長方型(7m×10m)
観 客 人 数
80∼100人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
タトゥー
観 客 形 態
円型(半径1.5m程度)
観 客 人 数
20人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
お笑い手品
パフォーマーと 最小 1.0m
歩道
車道
演 目
観客の距離 最大 2.0m
シート
車道
車道
歩行者天国
パフォーマーと 最小 0.5m
歩道
歩道
場 所
観客の距離 最大 5.0m
歩道
☆ ☆★
新宿
観客の距離 最大 2.0m
10000 1500
5,500
★ 2000
★★★
地 区
パフォーマーと 最小 0.5m
歩道
00
11,000
4000
車道
50
5,500
調 査 項 目
歩道
5,500
11,000
5,500
写 真
データベース
6000 ★ 1500
観客の距離 最大 3.0m 観 客 形 態
変形半円形(半径2m程度)
観 客 人 数
20∼30人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
似顔絵描き
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 5.0m 観 客 形 態
円型(半径1.5m程度)
観 客 人 数
30人程度
地 区
新宿
場 所
歩行者天国
演 目
物売り
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 6.0m 観 客 形 態
円型(半径1.5m程度)
観 客 人 数
80∼100人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 2
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
観客集合形態図 5,500 11,000 5,500
写 真
データベース
調 査 項 目
歩道
車道
さくら銀行 歩道
6000 ★ 10000
新 宿
車道
歩道 5500
11,000 5,500
5,500 11,000 5,500
15000
歩道 ★★ 2000 車道
歩道
車道
5,500
演 目
ホメ殺し屋
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
5、6人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国(アルタ前通り)
演 目
シガーボックス
パフォーマーと 最小 6.0m 観客の距離 最大 10m 観 客 形 態
円型(半径7.0m程度)
観 客 人 数
160∼180人
地 区
新宿
場 所
歩行者天国(アルタ前通り)
演 目
暗黒舞踏
観客の距離 最大 10m
5000 ★
交差点
さくら銀行
新 宿
2500 ★ 10000 バイク 5500
電話BOX
歩道
車道
歩道
5,200
バイオリニスト
1,500
地 区
新宿
場 所
歩行者天国(アルタ前通り)
演 目
バルーンアート
観 客 形 態
半円型(半径3.5m程度)
観 客 人 数
15人程度
地 区
新宿
場 所
歩行者天国(アルタ前通り)
演 目
バランス
パフォーマーと 最小 2.5m 観客の距離 最大 10m 長方円型(仕切りがある)
観 客 人 数
160∼180人
3,400
地 区
新宿
小田急線
場 所
新宿駅西口地下
演 目
バイオリン
柱 ★ 3 ,
5、6人
観 客 形 態
ロープ(仕切り)
15000
まばら
観 客 人 数
観客の距離 最大 5.0m
ロープに作品展示
歩道
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 0.5m
座ってる
1,000
歩行者天国(アルタ前通り)
パフォーマーと 最小 2.0m
10000
歩道
無印良品
1,000
場 所
観客の距離 最大 5.0m
歩道
交差点
新宿
パフォーマーと 最小 0.5m
★ 5000
無印良品
地 区
パフォーマーと 最小 1.5m
00
0
JR線
柱
観客の距離 最大 3.0m 観 客 形 態
半円型(半径3m程度)
観 客 人 数
10人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 3
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
デパート
モザイク坂 駅 入口 3000 ★
新宿
場 所
新宿駅西口モザイク坂前
演 目
カラスの見世物
パフォーマーと 最小 0.5m
1500
観客の距離 最大 3.0m
デパート
15000
住友ビル ★
テント ★ 6000 ★
地 区
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
5、6人
地 区
新宿
場 所
住友三角ビル前
演 目
ダンス
パフォーマーと 最小 6.0m
★
観客の距離 最大 15m
座席スペース
★
練習している
観 客 形 態
半円型(半径10m程度)
観 客 人 数
50人程度
地 区
新宿
場 所
新宿中央公園広場
演 目
MBX
パフォーマーと 最小 不明 観客の距離 最大 不明
コーンを使って練習している ★
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
不明
地 区
新宿
場 所
新宿中央公園広場
演 目
ローラーブレード
パフォーマーと 最小 不明
店 歩道
★★★★★
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
不明
地 区
新宿
場 所
アルタ前通り
演 目
ちんどん屋
パフォーマーと 最小 不明
車道
観客の距離 最大 不明
2,000
歩道
★ ★ ★ ★ 2∼3,000 8,000
歩行者天国
20,000
14,000
路上駐車
3,000
歩道
3,000
5,500
11,000 5,500
観客の距離 最大 不明
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
不明
地 区
渋谷
場 所
109から東急へのの路上
演 目
お笑い+ダンス
パフォーマーと 最小 2.0m 観客の距離 最大 8.0m 観 客 形 態
長方型(10m×20m)
観 客 人 数
100∼120人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 4
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目 3,000
まばらな観客 チラっと見る
★
14,000
0 2,00
歩行者天国
1,50
0
歩道
3,000
チラっと見る
歩道
3,000
チラっと見る
1,500
歩行者天国
14,000
★
3,000
3,000
2,000
歩道
★ 1,000
3,000
路上駐車 歩道
14,000
7,000 歩行者天国
見物する
★☆ ☆☆ パフォーマー
路上駐車
1,500
7,000
10000 ★
シート 歩道
★
★ ★ 1000
路上駐車
機材
3,000
歩道
14,000
3,000
歩行者天国
場 所
109付近
演 目
民族音楽
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 5.0m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
15人程度
地 区
渋谷
場 所
109付近
演 目
バルーンアート
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 2.0m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
10人程度
地 区
渋谷
場 所
109付近
演 目
お笑い
パフォーマーと 最小 1.0m 観 客 形 態
半円型(半径5m程度)
観 客 人 数
60∼70人
地 区
渋谷
場 所
109から東急へのの路上
演 目
ロボットダンス
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 7.0m 観 客 形 態
二重円型(半径1.5m、6m)
観 客 人 数
80∼100人
地 区
渋谷
場 所
109から東急へのの路上
演 目
ロックバンド
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 5.0m
3,000
歩行者天国
★
14,000
5,00
0
歩道
3,000
3,000
1, 000
渋谷
観客の距離 最大 5.0m
3,000
歩行者天国
14,000
トラック
5,000
地 区
観 客 形 態
円型(半径4m程度)
観 客 人 数
30人程度
地 区
渋谷
場 所
109から東急へのの路上
演 目
ブレイクダンス
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 10m 観 客 形 態
長方型
観 客 人 数
120人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 5
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
7,000
3,000
歩行者天国 歩道
14,000
10000 路上駐車
3,000
★ ★ ★ ★ 1000
機材
歩道
店
9000
25000 2000 公園
8000
6800
★
4000
駅
3000
5階まで吹き抜け 店
★
店
場 所
109から東急へのの路上
演 目
歌唱
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 10m 観 客 形 態
長方型
観 客 人 数
80人程度
地 区
横浜市野毛
場 所
野毛商店街付近の公園
演 目
ジャグリング
パフォーマーと 最小 2.0m 観 客 形 態
楕円型
観 客 人 数
200人程度
地 区
横浜市野毛
場 所
ランドマークタワー吹き抜け
演 目
アクロバット
パフォーマーと 最小 5.0m
10000
3500
渋谷
観客の距離 最大 8.0m 野毛坂
3500
地 区
観客の距離 最大 観測不可 店
店
EV
★★ ★★ ★
5000
10000
10000
5000
3000
3000 10000 3000
★
12000
3000
階段
★
観 客 人 数
600人以上
地 区
横浜市野毛
場 所
みなと未来の公園
演 目
ベリーダンス
観客の距離 最大 16m
6000
8000
5層型(1∼5F)
パフォーマーと 最小 10m
10000
16000
観 客 形 態
観 客 形 態
扇形段状
観 客 人 数
400人以上
地 区
横浜市野毛
場 所
野毛商店街
演 目
火吹き
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 12m 観 客 形 態
円型(半径8.0m程度)
観 客 人 数
100人程度
地 区
横浜市野毛
場 所
野毛商店街
演 目
民族音楽
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 10m 観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
80人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 6
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
15000
10000 5000
★
6000
観客集合形態図
5000
写 真
データベース
11800
11800
柱 4500 ★ 7000
柱
調 査 項 目 地 区
横浜市野毛
場 所
野毛商店街
演 目
人間美術館
パフォーマーと 最小 6.0m 観客の距離 最大 15m 観 客 形 態
円型(半径9.0m程度)
観 客 人 数
150人∼180人
地 区
横浜市野毛
場 所
クィーンズタワー内吹き抜け
演 目
ジャグリング
パフォーマーと 最小 4.5m 観客の距離 最大 7.0m
柱
柱
上部に吹き抜け
池
観 客 形 態
円型(吹き抜け上部に観客)
観 客 人 数
160人∼200人
地 区
井の頭公園
場 所
橋の脇
演 目
絵描き
パフォーマーと 最小 不明
池
観客の距離 最大 不明
胡久
1,500 ★ 2,500 池
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
5人程度
地 区
井の頭公園
場 所
橋へ続く通路
演 目
胡久(中国の楽器)
パフォーマーと 最小 1.0m
3,500 橋
観客の距離 最大 4.0m 池
池 池
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
15人程度
地 区
井の頭公園
場 所
ステージ付近
演 目
ギター
パフォーマーと 最小 10m
3000
観客の距離 最大 30m
★
18000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
不明
地 区
代々木公園
場 所
公園入り口通路
演 目
ダンス
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 18m 観 客 形 態
長方型(12m×35m)
観 客 人 数
100∼120人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 7
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
観客集合形態図
調 査 項 目
★
0
1, 50
0
歩行者天国
12000
歩道
公園入り口通路
演 目
バンド
観 客 形 態
1/4円型(半径1.5m)
観 客 人 数
10人程度
地 区
代々木公園
場 所
公園入り口通路
演 目
引き語り
00
観客の距離 最大 6.0m 観 客 形 態
直線(10m程度)
観 客 人 数
20人程度
地 区
代々木公園
場 所
公園入り口通路
演 目
ギター
パフォーマーと 最小 1.5m
5,000
★ 1,500
観客の距離 最大 5.0m
トイレ ガラス ショウウインドウ 19,000 2,000 通路 駅
場 所
パフォーマーと 最小 2.0m
,0
10
代々木公園
観客の距離 最大 1.5m
2,000
★
6,000
地 区
パフォーマーと 最小 1.0m
1, 00
写 真
データベース
5,000
半円型(半径4m程度)
観 客 人 数
10人弱
地 区
恵比寿
場 所
ガーデンプレイス(半屋外)
演 目
アクロバット
パフォーマーと 最小 5.0m
1,000 5,000 通路
6,000
観 客 形 態
観客の距離 最大 13m 観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
50人
地 区
恵比寿
場 所
ガーデンプレイス(半屋外)
演 目
アクロバット
恵比寿ガーデンプレイス 外
外(線路)
★
ガラス
1,500 5,000
13,000
駅
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 15m
恵比寿ガーデンプレイス
10,000
3,100 4,100 4,000 8,000
1,400 4,400 4,000
駅
観 客 形 態
半円形
観 客 人 数
50人
地 区
恵比寿
場 所
ガーデンプレイス中央広場
演 目
ジャグリング
パフォーマーと 最小 1.4m 観客の距離 最大 7.0m
14,800
5,000
オブジェ
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
150人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 8
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
トイレ ガラス ショウウインドウ
★
4,000
通路
16,000
駅
恵比寿
場 所
ガーデンプレイス(半屋外)
演 目
ピエロ
パフォーマーと 最小 4.0m
通路 恵比寿ガーデンプレイス 外
1,000
★ ★1,500
観客の距離 最大 12m 観 客 形 態
変型直線型
観 客 人 数
50人
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
環境演出(エンジェル)
パフォーマーと 最小 0.4m 観客の距離 最大 1.5m
6000
観 客 形 態
ひとかたまり
観 客 人 数
5人
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
生演奏
パフォーマーと 最小 1.0m
1000 ★ ★ ★ ★
★1500 ★
地 区
観客の距離 最大 1.0m
11000
観 客 形 態
パフォーマーが観客を囲む形
観 客 人 数
1人
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
バンド
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 6.5m
6,500
4000 800 ★
3000 ★
2,000 ★ ★ 8000 ★ ★ 2000 6500
観 客 形 態
2重構造
観 客 人 数
25∼30人
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
変装&リフティング
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 3.0m 観 客 形 態
直線型
観 客 人 数
4人
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
ギターバンド
パフォーマーと 最小 2.0m 観客の距離 最大 6.5m 観 客 形 態
二重構造
観 客 人 数
30人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 9
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
2500 ★ ★ 7000 1500
2,000
1,000
★
エスカレータ
座席
★
6000
上部吹き抜け
場 所
園内
演 目
お笑い
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 7.0m 観 客 形 態
変形半円型
観 客 人 数
10人程度
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内(メリーゴーランド前)
演 目
お笑い
パフォーマーと 最小 1.5m 観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
15人程度
地 区
後楽園遊園地
場 所
園内
演 目
変装&占い
パフォーマーと 最小 0.5m
エスカレータ
上部吹き抜け
★
座席
外
20,000
2,000 2,000
対面型
観 客 人 数
3人
地 区
お台場
場 所
DECKS エントランスホール
演 目
皿回し
パフォーマーと 最小 3.0m 観 客 形 態
二重構造(座席あり)
観 客 人 数
250人程度
地 区
お台場
場 所
DECKS エントランスホール
演 目
一輪車
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 15m
15000
15,000
観 客 形 態
観客の距離 最大 15m
15000
6000
後楽園遊園地
観客の距離 最大 0.5m
2800
40,000
地 区
観客の距離 最大 4.0m
3000 ★ 800
★ ★ ★
調 査 項 目
観 客 形 態
二重構造(座席あり)
観 客 人 数
250人程度
地 区
東京
場 所
東京駅構内
演 目
民族音楽
パフォーマーと 最小 2.5m 観客の距離 最大 25m
通路
改札
観 客 形 態
半円形(半径8.0m程度)
観 客 人 数
80人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 10
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
大人 建物
10,000
地 区
世田谷
場 所
次汰夫公園
演 目
紙芝居
パフォーマーと 最小 1.0m 子供
★ 1,000
観客の距離 最大 10m
85
建物
4,000
ござ
★
★
★
テーブル ★
600
観 客 形 態
二重構造
観 客 人 数
85人程度
地 区
世田谷
場 所
次汰夫公園
演 目
竹とんぼづくり
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 1.0m
★
400 ★1500
16000
観 客 形 態
観客参加型
観 客 人 数
15人
地 区
横浜
場 所
円型広場の端
演 目
バルーンアート
パフォーマーと 最小 0.4m 6000
観客の距離 最大 1.5m 階段
ステージ 人の流れ ★
5300
★
4400
座席
14000
テント
★
6700
8400
★
26600
ステージ 人の流れ ★
5300
4400
★
座席
6700
8400
14000
テント
観 客 人 数
7人
地 区
開成町(神奈川県)
場 所
あじさい公園中央広場
演 目
小太鼓
観客の距離 最大 10m
17300
★
小半円型
パフォーマーと 最小 4.0m
観客(立ち見)
★
観 客 形 態
観客(立ち見)
17300
観 客 形 態
二重構造(座席あり)
観 客 人 数
150∼200人
地 区
開成町(神奈川県)
場 所
あじさい公園中央広場
演 目
阿波踊り
パフォーマーと 最小 4.0m 観客の距離 最大 10m
26600
観 客 形 態
二重構造(座席あり)
観 客 人 数
150∼200人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 11
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図 歩道
店
歩行者天国
1500
調 査 項 目
歩道
店 10000
★ 1500 3500
店
★
8,000
歩道
店
観 客 人 数
70人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
ボール
観 客 形 態
もう少しで円型
観 客 人 数
100人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
balloon art
観客の距離 最大 1.5m
1,500
歩道
円型
パフォーマーと 最小 1.0m
★ 7,000
6,000
観 客 形 態
観客の距離 最大 9.0m
8,000
砂浜 歩道 芝生
3,000
バランス
パフォーマーと 最小 3.0m 5,000
8,000
Third Street Promnade
演 目
観客の距離 最大 6.0m
歩行者天国 歩道
歩道
Santa Monica
場 所
パフォーマーと 最小 1.5m
8000 8000 8000
店
地 区
歩行者天国 芝生 歩道 店 500
★
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
4人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
ballon art
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 1.0m
3,000
6,000
7,000
4,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
3人
地 区 歩行者天国 歩道 芝生 歩道 店 場 所 砂浜 ★ ★ 3,200 演 目 7,000 ★ ★ ★ パフォーマーと 最小 宣伝する女性 ★ 1,000 観客の距離 最大 3,000
店
6,000
2,500 7,000
4,000
歩道 歩行者天国 歩道
店
2,500
8,000
Venice Beach ユダヤ教バンド 1.2m 4.5m
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
12人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
BLUES
パフォーマーと 最小 2.0m
★ 6,000
Santa Monica
座っている人が多い
8,000
8,000
観客の距離 最大 10.5m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
20人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 12
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
店
歩道
歩行者天国 9,000
調 査 項 目
歩道
店
★
10,000
★ ★ ★4,000 ★ ★ ★
8,000
8,000
歩道
店
オブジェ 2,000 ★★ ★ ★
移動する
2,000
店
★
4,000
8,000
3,000
8,000
歩行者天国 店 芝生 歩道 ★ ★ 絵画
店
観 客 形 態
二重円
観 客 人 数
100人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
HIPHOP系DANCERS
観 客 形 態
直線型とまばら
観 客 人 数
30人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
中国鉄きん
観客の距離 最大 4.0m 観 客 形 態
まばらな円型
観 客 人 数
10人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
絵画売り
パフォーマーと 最小 6.0m 観客の距離 最大 6.5m 4,000
7,000
歩道
歩道 歩行者天国
700
店
★
8,000
8,000
直線
観 客 人 数
6人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
絵描き
観客の距離 最大 2.0m
8,000
歩道 歩行者天国 歩道
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 1.5m
1,500
店
DANCERSとオリジナルパーカッション
パフォーマーと 最小 2m
パフォーマーと 最小 2.0m
2,000 8,000
Third Street Promnade
演 目
観客の距離 最大 10m
★ ★
6,000
歩行者天国 歩道
歩道
店
場 所
パフォーマーと 最小 5.5m
オブジェ 2,500
Santa Monica
観客の距離 最大 10m
8,000
歩道 歩行者天国
店
18,700
地 区
店
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
6人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
ギター弾き語り
パフォーマーと 最小 1.0m
★
観客の距離 最大 1.5m
8,000
8,000
8,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
3人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 13
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図 店
歩道
調 査 項 目
歩道
オブジェ
店
座っている人が多い 3,000
★ 3,000
8,000
歩道 店
8,000
歩行者天国 8,000
歩道 店
8,000
4,000
6,000
★
弾き語り-ソプラノのような声
観 客 形 態
座る&直線型
観 客 人 数
85人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
Keyboard
観客の距離 最大 10m
オブジェ
歩道 歩行者天国 増加すると
1,000 3-4000
★
1,500
Third Street Promnade
演 目
パフォーマーと 最小 4.0m
5,000
芝
場 所
観客の距離 最大 9.0m
歩行者天国
8,000
Santa Monica
パフォーマーと 最小 5.0m
6,000
8,000
地 区
観 客 形 態
円型
観 客 人 数
100人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
マジック
パフォーマーと 最小 1.0m
に 広がる。 観客の距離 最大 5.0m
2,000
歩行者天国 歩道 芝生 歩道 2,000 店 砂浜
★ ★
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
25人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
環境演出(ビキニ)
パフォーマーと 最小 2.0m 観客の距離 最大 2.0m
3,000
6,000
4,000
3,500
7,000
1,000
★5,000
歩行者天国 歩道 5,000
★★ ★ ★ ★ 13,000 ★ 8,000
8,000
3人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
1人ジャズ音楽演奏
観客の距離 最大 6.0m
歩道 歩行者天国 歩道
まばら
観 客 人 数
パフォーマーと 最小 3.5m
芝
店
観 客 形 態
3-4,000
店
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
35人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
南米系音楽&ダンス
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 9.0m
8,000
観 客 形 態
長円型(円型)
観 客 人 数
100人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 14
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
歩道 歩行者天国 歩道
店
3-4,000
店
移動範囲が広い ★
8,000
8,000
歩行者天国
2,000 5,000 2,000
★ ☆ ★
4,000
Third Street Promnade
演 目
マイケルジャクソンダンス
円型
観 客 人 数
85人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
お笑い&ダンス
観客の距離 最大 9.0m
塀の上に立っている人々
歩道
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 2.0m
5,000
4,000
歩行者天国
5,000
★ 3∼4,000 移動する。
芝生
場 所
観客の距離 最大 10m
歩道
芝生
Santa Monica
パフォーマーと 最小 6.0m
6,000
8,000
地 区
観 客 形 態
円型
観 客 人 数
80人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
パントマイム(Silver man)
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 9.0m
オブジェ
店
店
2,000
4-5,000
★
6,000
歩道 8,000
8,000
オブジェ
店
店
2,000
4-5,000
★
6,000
歩道 8,000
8,000
歩道 歩行者天国 歩道 店 遠くから見る人
店
★
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
パントマイム(Silver man)
観 客 形 態
円型
観 客 人 数
120人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
パントマイム(Silver man)
観 客 形 態
円型
観 客 人 数
120人∼150人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
パントマイム(Silver man)
パフォーマーと 最小 0.3m
300
8,000
地 区
観客の距離 最大 9.0m
歩行者天国 8,000
50人
パフォーマーと 最小 0.5m
歩道
3,000
観 客 人 数
観客の距離 最大 9.0m
歩行者天国 8,000
半円型
パフォーマーと 最小 0.5m
歩道
3,000
観 客 形 態
観客の距離 最大 6.0m 8,000
8,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
8人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 15
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
歩道 歩行者天国 歩道
店
店
座りながら聴く イス 2,000
★
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
クラシックピアノ
パフォーマーと 最小 2.0m
7,700
観客の距離 最大 8.0m 8,000
8,000
8,000
砂浜 歩道 芝生 歩道歩行者天国 店
855
★
観 客 形 態
まばらと直線 座る人が多い
観 客 人 数
15人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
段ボールのお笑い
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 0.85m
3,000
6,000
歩行者天国 店 歩道
7,000
4,000
9,000
歩道
店
★
10,000
★ 4,000 ★ ★ ★ ★ ★
8,000
店
8,000
歩道
18,700
まばら
観 客 人 数
4人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
オリジナルパーカッション
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 10m
8,000
歩行者天国
観 客 形 態
歩道
店
4,000 5,000
観 客 形 態
二重円
観 客 人 数
120人∼150人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
中国雑技団アクロバット
パフォーマーと 最小 1.0m
★
観客の距離 最大 9.0m 8,000
8,000
8,000
歩行者天国 店
歩道
14000
歩道
店
2000 座っている人 18000
★ ★ ★ ★
8000
8000
歩道 歩行者天国 8,000
80人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
アルゼンチン系バンド
観客の距離 最大 9.0m
踊る観客
芝生
円型
観 客 人 数
パフォーマーと 最小 1.0m
3000 8000
観 客 形 態
★
観 客 形 態
二重円
観 客 人 数
150人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
アコーデイオン
パフォーマーと 最小 8.0m 観客の距離 最大 10m
4,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
2人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 16
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図 店
歩道
調 査 項 目
歩行者天国 歩道
6,500
1,500
3,000
8,000
ベンチ
8,000
店 (オープンカフェ)
Third Street Promnade
演 目
1人バンド
観 客 形 態
変型円形
観 客 人 数
40人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
MEXICO風ギタ−弾き語り
観客の距離 最大 4.0m
歩道 歩行者天国 歩道
店
★ ★ ★
観 客 形 態
直線
観 客 人 数
6人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
黒人親子-音楽
パフォーマーと 最小 1.0m
1,500
観客の距離 最大 2.0m
8,000
店
場 所
パフォーマーと 最小 1.0m
★
4,000
Santa Monica
観客の距離 最大 9.5m
1,000
店
地 区
パフォーマーと 最小 2.0m
★
8,000
歩行者天国
店
8,000
8,000
歩道 歩行者天国 歩道
2,000
8,000
店
★ ★ ★
8,000
観 客 形 態
直線
観 客 人 数
14人
地 区
Santa Monica
場 所
Third Street Promnade
演 目
バンド-3人
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 4.0m 8,000
芝(丘の様) 歩道 ★★ ☆ 歩道 ★ ☆★ ☆ 砂浜 ★ ☆★ ☆★ ☆
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
6人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
民族 HIPPIE系のバンド
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 6.0m
芝生
11,700
砂浜
DJ
★★ ★★ ★★★★ ★★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★★ ★ ★★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 9,000
歩道歩行者天国 店
4,000
7,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
9人
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
ローラーブレードダンス
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 15m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
70人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 17
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目 地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
Balloon Art
パフォーマーと 最小 0.5m
車道
3,000
車道
観客の距離 最大 1.0m
★
★
700
車道
4,500
SIGN
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
3人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
犬変装
パフォーマーと 最小 0.7m 観客の距離 最大 3.0m
JEFFERSON STREET (車道)
観 客 形 態
まばらと直線(二重円)
観 客 人 数
9人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
老人のギター弾き語り
パフォーマーと 最小 7.0m 観客の距離 最大 8.0m
★ 7,000
15,000
★ ★ ★ ★
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
16人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
南米系音楽バンド
パフォーマーと 最小 3.0m
3,000
観客の距離 最大 3.5m
車道
SHOP SHOP ENTRANCE
★
直線
観 客 人 数
8人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム
SHOP パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 4.0m
2,500 1,000
観 客 形 態
2,000
観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
15人
地 区
San Francisco
JEFFERSON STREET 場 所 SHOP歩道
(車道)
演 目
Fisherman's Wharf パントマイム
パフォーマーと 最小 なし
★
観客の距離 最大 なし 4,000
15,000
観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 18
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
車道 10,000
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム Gold man
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 2.0m
★
海 チケット売り場 チケットの列
★
5,000
3,000
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
2人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム Silver man
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 5.0m
歩道 車道
SHOP SHOP
観 客 形 態
まばらと直線(二重円)
観 客 人 数
17人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム
SHOP パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 1.5m ★
1,000
10,000
まばら
観 客 人 数
3人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム Gold man
パフォーマーと 最小 なし 観客の距離 最大 なし
★
SHOP
SHOP ENTRANCE
★
観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
パントマイム
SHOP パフォーマーと 最小 なし 観客の距離 最大 なし
2,500 1,000
観 客 形 態
2,000
車道
★ ★ ★ ★ ★
観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
Punk
パフォーマーと 最小 なし 観客の距離 最大 なし 観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 19
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
4,000
★ 2,500 植え込み ベンチ
植え込み
レストラン
5,000
(オープンテラス)
★ ★
地 区
San Francisco
場 所
ケーブルカー待ち
演 目
ギター弾き語り
パフォーマーと 最小 2.5m 観客の距離 最大 4.0m 観 客 形 態
直線型
観 客 人 数
6人
地 区
San Francisco
場 所
Fisherman's Wharf
演 目
南米系音楽
パフォーマーと 最小 なし
300 駐車場
観客の距離 最大 なし
ENTRANCE テント 2,000 ★ 1,500
マーケット
観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
地 区
Seattle
場 所
Saturday Market
演 目
アコーデイオン
パフォーマーと 最小 1.5m 観客の距離 最大 2.0m
GUITAR MARKET (屋根付き)
歩道 車道
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
4人
地 区
Seattle
場 所
Public Market
演 目
Guitar
パフォーマーと 最小 1.0m
1,000 ★ 3,000
MARKET (屋根付き)
観客の距離 最大 3.0m MARKET (屋根付き)
SHOP 歩道 車道 MARKET
★ 3,000 8,000
3,500
4,000 ★ ★
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
3人
地 区
Seattle
場 所
Public Market
演 目
Key Board
パフォーマーと 最小 1.5m 歩道 SHOP
ばら
ばら
観客の距離 最大 3.0m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
2人
地 区
Portland
場 所
Rose Garden
演 目
Musicians
パフォーマーと 最小 なし
ばら
観客の距離 最大 なし 観 客 形 態
なし
観 客 人 数
0人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 20
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目 SHOP
SHOP
歩道
歩道 車道
歩道 建物
3,000
★
2,000
歩道
歩道 車道 歩道
MARKET
MARKET
車道
MARKET
7,000
★
★ 移動する 公園
★
点
観 客 人 数
1人
地 区
Engene
場 所
Saturday Market
演 目
ギター弾き語り
観 客 形 態
凝縮
観 客 人 数
4人
地 区
Engene
場 所
Saturday Market
演 目
ギター弾き語り
観客の距離 最大 3.3m
公園
公園 3,000
観 客 形 態
パフォーマーと 最小 2.3m
★ 2,309
歩道
Violinist
観客の距離 最大 3.0m
MARKET
MARKET
2,000
Down town
演 目
パフォーマーと 最小 2.0m
歩道
8,000
場 所
観客の距離 最大 1.0m
★
SHOP
MARKET
Portland
パフォーマーと 最小 1.0m
歩道
MARKET
地 区
★ ★ ★ 3,000
6,500
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
2人
地 区
Engene
場 所
Saturday Market
演 目
フォークソング
パフォーマーと 最小 2.0m 観客の距離 最大 7.0m 観 客 形 態
まばらだが、やや半円
観 客 人 数
7人
地 区
Engene
場 所
Saturday Market
演 目
ジャズバンド
パフォーマーと 最小 1.5m 7,000
観客の距離 最大 12m 観 客 形 態
半円型
観 客 人 数
75人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Date - 21 Data
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図 入り口
調 査 項 目
ポンピドゥーセンター
柱 ★ ★ ★ ★★
地 区
パリ
場 所
ポンピドゥーセンター前広場
演 目
中国太鼓
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 20m 広場
観 客 形 態
二重構造
観 客 人 数
200人以上
地 区
パリ
建物
場 所
モンマルトルの丘
★
演 目
パントマイム(クラウン)
壁
7000
通路 壁
パフォーマーと 最小 2.0m 観客の距離 最大 4.0m
建物
6000
2000
2000★
柱 3000
OPEN CAFE 3000
3000 店
観 客 形 態
半円型(半径4m程度)
観 客 人 数
40人程度
地 区
パリ
場 所
東駅付近
演 目
石像
パフォーマーと 最小 3.0m 観客の距離 最大 20m 観 客 形 態
円型(半径12m程度)
観 客 人 数
80人∼90人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 22
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
通路
調 査 項 目
店
店 3000
★
6000
広場
東京
場 所
亀戸のサンストリート
演 目
マジック
パフォーマーと 最小 2.5m 観客の距離 最大 25m
5500 15000
店
★
★ ★ ★
10000
地 区
観 客 形 態
半円形(半径8.0m程度)
観 客 人 数
80人程度
地 区
新宿
場 所
新宿駅西口歩道橋下
演 目
フォルクローレ(民俗音楽)
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 10m
5000 スロープ
★
観 客 形 態
半円型(半径7.5m程度)
観 客 人 数
20人程度
地 区
新宿
場 所
オペラシティー吹き抜け
演 目
プラスティックバレー
パフォーマーと 最小 0.4m 観客の距離 最大 50m
広場的な階段状の通路
25000
8500
5000 歩行者天国
★ 20000
観 客 形 態
階段状
観 客 人 数
200人以上
地 区
新宿
場 所
歩行者天国(アルタ前通り)
演 目
ダンス
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 20m∼25m
10000 ★
観 客 形 態
長方型(8m×20m)
観 客 人 数
400人以上
地 区
お台場
場 所
ビーナスフォート
演 目
環境演出(馬面)
パフォーマーと 最小 1.0m 観客の距離 最大 4.0m
車道 ★★★
駅
地下鉄入口
観 客 形 態
通行人
観 客 人 数
100人程度
地 区
恵比寿
場 所
JR恵比須駅地下鉄入口
演 目
ギター
パフォーマーと 最小 5.0m 観客の距離 最大 8.0m
広場
観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
10人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 23
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図 3500 3000
調 査 項 目
5階まで吹き抜け 店
店
横浜
場 所
クイーンズスクエア内部
演 目
ジャネットケイの生歌
パフォーマーと 最小 不明
★ 3500
地 区
10000
観客の距離 最大 不明 店
店 EV
2000 ★ 500
600人以上
地 区
モロッコ/マラケシュ
場 所
ジャマエル.フナ広場
演 目
蛇使い
観客の距離 最大 5.0m
20000
10000
★
層状
観 客 人 数
パフォーマーと 最小 2.5m
店
通路
観 客 形 態
通路
観 客 形 態
半円形
観 客 人 数
20人程度
地 区
お台場
場 所
ビーナスフォート(広場)
演 目
環境演出(馬面)
パフォーマーと 最小 0.5m 観客の距離 最大 4.0m
店
観 客 形 態
通行人
観 客 人 数
100人程度
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 24
ストリートパフォーマンスを誘発する空間
写 真
データベース
観客集合形態図
調 査 項 目
20000 店 10000
★
通路
地 区
お台場
場 所
ビーナスフォート
演 目
環境演出(足長ボート)
パフォーマーと 最小 2.0m
通路
観客の距離 最大 8.0m 店
20000 店 10000 通路
通路
★
観 客 形 態
通行人
観 客 人 数
100人程度
地 区
お台場
場 所
ビーナスフォート(広場)
演 目
環境演出(馬面)
パフォーマーと 最小 0.3m 観客の距離 最大 5.0m
店
芝生 歩道 歩行者天国 店
絵
★ ★ 4,000
7,000
観 客 形 態
通行人
観 客 人 数
100人程度
地 区
Santa Monica
場 所
Venice Beach
演 目
絵描き(Jazzを聞きながら)
パフォーマーと 最小 0.8m 観客の距離 最大 1.5m 観 客 形 態
まばら
観 客 人 数
3人
HITOSHI WATANABE LAB.WASEDA UNIV. 1999
Data - 25