Tabi Tabi TOYO Agosto 2024 No. 229

Page 1


02 サン・クリストバル・ デ・ラス・カサス

Tabi Tabi TOYO

Mexico City, Mexico

"Tabi Tabi TOYO". Es la guía gratuita de la agencia de viajes "Viajes Toyo Mexicano S.A. de C.V."

La guía de México, sus estados, pueblos, lugares interesantes, su gente, sus tradiciones y costumbres.

Dirigida principalmente a la población japonesa y asiática en México, a los mexicanos amantes de la cultura oriental, sobretodo la japonesa y a su vez al turista japonés y mexicano que quiere viajar por Asia.

TABI significa viaje, TABITABI sería viajar con frecuencia y por último TOYO significa Oriental en japonés.

メキシコや周辺諸国の魅力を紹介するとともに、メキシコでの楽しい ライフスタイルを提案する無料の月刊メキシコ情報&旅行誌です。

10 マッチャンのメヒコの田舎を旅する(番外編) ユカタン州「マヤ・トレイン乗車紀行」

22 イベント情報 23 編集後記 24 インスタグラム×「今月の一枚」

14 第22回 踊る尼、メキシコを生きる!

16 第2回 東洋医学でみるメキシコ

18 第8回 メキシコ折々 発酵和菜食生活

20 第185回 BOXING 熱病的観戦法 23 第44回 アモールとあや

26 第53回 Japón es Chido

28 第20回 Tatoki Space

Viajes Toyo Mexicano, S.A. de C.V. Campeche 217, Col. Hipódromo Condesa, Del. Cuauhtémoc, C. P. 06100, Ciudad de México Tel. (55) 5564-3180 / 5584-5410

Tabi Tabi TOYO は在墨日系旅行代理店・ビアヘス東洋メヒカーノの出 版部門・東洋マーケティングが、在墨・旅行中の皆様にむけてメキシコ の魅力を紹介する月刊無料旅行情報誌です。日本国大使館や日墨会館、 企業やレストランなど日系各店、ホテルを中心に無料配布しています。

発行人/ 松枝勝利 企画編集・ディレクション/ 行田巻生 編集協力/ 長谷川律佳 2024年8月1日発行 第229号

- 本誌に掲載されている料金、その他の情報については2024年7月25日 現在のもので、予告無く変更される場合があります。

- 本誌掲載の記事、写真、地図の無断掲載を禁じます。

- Tabi Tabi TOYO を送付希望する方は編集部までお問い合わせ下さい。

- Tabi Tabi TOYO は広告内容(サービス、商品、品質、合法性等)を保証 するものではありません。弊誌の広告、記事等により生じた損害、苦情に ついて、弊社は一切の責任を負いません。ただし不 利益を被った旨をご 連絡頂いた場合、事実関係を調査、確認致します。

Ubicado en el sureste de México, el estado de Chiapas es sin duda de los estados más mágicos de México, que combina paisajes impresionantes creados por su naturaleza exuberante, la antigua civilización maya en las selvas representada por las ruinas de Palenque y Bonampak, y una vibrante cultura indígena profundamente arraigada. Durante los próximos tres meses, les compartiremos la fascinante belleza del estado de Chiapas. En esta primera entrega, destacamos puntos turísticos para disfrutar del ambiente único de San Cristóbal de las Casas, el centro cultural del estado, donde coexisten la cultura indígena y una cultura hippie de mochileros occidentales.

取材・文・撮影/ 行田巻生(編集部) texto y fotos: Mai Koda

正面

を引くサント・ドミン ゴ教会(Iglesia de Santo Domingo)。カ ンテラのバロック建 築に雷文のような幾 何学模様が施され、

土着信仰のモチーフ も見られる独特の出 立ち。周辺は民芸品の 露天市になっている。

標高2,200mの山間に位置するサン・クリストバル・デ・ ラス・カサスの町。インディヘナの伝統が生きる歴史的・ 文化的重要性からプエブロ・マヒコにも指定されている 観光名所だ。雨季特有の夕時のスコールに圧倒されなが らも、翌朝の澄んだ空気にきらきらと射す朝日、霧が立ち 込める山岳地帯の風景にこの上ない情緒を感じる。他の コロニアルタウンにはない異質な雰囲気は、 (Tzotzil) とツェルタル族(Tzeltal)の先住民族コミュニティの確か な存在感からくるものだ。黒い羊毛の巻きスカートの民 族衣装を履いた女性たちの姿があちこちに見られ、聞き 慣れない言語の新鮮な耳心 地に思わず聞き入ってしま う。その多くは近隣の村々 からやってきて、旅行客を 相手に行商人として生計を 立てている。

1.赤茶の 屋根瓦が 連なり、後方の山々には霧が 立ち込める。もっともサンクリらしい情景だ 2.メ イン広場(Plaza de la Paz)には、1539年建設の 黄 色のカテドラルと、シンボル的存在の木製の十字 架が立つ 3. 観光名物ストリートの一つ、レアル・ デ・グアダルーベ通りには洒落たレストランやカ フェなどのお店が集結し、終日活気にあふれる

赤茶の屋根瓦と白い壁の 家々が軒を並べるサンクリ の情景は、ミチョアカン州 パツクアロ(昨年6月号にて 特集)に色彩と絵心を加え たような、そんな印象があ

る。面白いことに双方の歴史も類似しており、「サン・クリ ストバル・デ・ラス・カサス」との長い名称は、先住民との 関係復興に貢献したスペイン人司教、バルトロメ・デ・ラ・ カサスに由来するもの。パツクアロのバスコ・デ・キロガ 司教と同様に、先住民の教育や自立した生活基盤の構築 を推進した人物として地元民から称えられている。

サンクリのもう一つのユニークな顔は「バックパッ カーの聖地」として愛される、そのボヘミアンな風情。い わゆる「沈没(パックパッカーがそのまま滞在・定住)」 する外国人(特に西洋人)も多く、町には西欧人ヒッピー たちの経営する多国籍料理のレストランやビーガンカ フェ、ギャラリーなどが点在する。サンクリ最大の魅力 は、新旧の様々な文化とテイストが入り交じった不思議 な居心地のよさにあるのだ。

San Cristóbal de las Casas, situada en las montañas a 2,200 metros de altitud, es un Pueblo Mágico donde las tradiciones indígenas están vivas. La presencia de las comunidades indígenas tzotziles y tzeltales se hace evidente a través de las mujeres que visten sus trajes típicos con faldas de lana negra. Otro aspecto único de San Cristóbal es su ambiente bohemio, considerado la “meca de los mochileros”. Está salpicada de restaurantes, cafés y galerías dirigidos por hippies europeos. Su mayor atractivo radica en su sensación de comodidad, que es una mezcla de culturas, así como estilos antiguos y nuevos.

© 2009 Gian Luca Sgaggero, Flickr

サンクリには、独自のインディヘナ文化を 知る・学ぶための施設が複数存在する。ここ では中でも筆者おススメのスポットやアク ティビティをご紹介する。

まずは中心部から 北東に 徒歩10分ほどの 距離にあるカサ・ナ・ボロム。マヤ文明と歴史 の発掘に生涯を捧げたデンマーク人考古学 者、フランス・ブロムとその妻であるスイス 人ジャーナリストのガートルード・ブロムが 19世紀後半に住んでいた旧宅で、現在博物 館、ホテル、レストランとして一般公開され ている。フランス・ブロムはあのパレンケ遺 跡を最初に発掘したうちの一人としても有 名だ。チアパスで50年以上をマヤ文化ととも に過ごした2人によるマヤ先住民のドキュメ ンタリー写真館や道具などの貴重なコレク ションを収蔵する。スペインによる征服・改 宗を免れた唯一のマヤ族、ラカンドン族の貴 重な展示はとりわけ興味深い。

施設内にはチアパスの森林再生の願いが 込められた緑あふれる美しい庭園、マヤ文化 の書籍・文献が集まる図書館も併設され、申 し分ない見どころだ。琥珀博物館やカカオ博 物館など産地ならではのムセオも一見の価 値ありなのだが、時間の関係で一つに絞るな ら間違いなくカサ・ナ・ボロムがお勧め!

1.本館の 美しいメインパティオ 2.ラカ ンドン族の展示ルーム。写真に蘇る彼ら の力強い眼差しと生き様にハッとさせ られる 3. 施設奥の大きな庭園にはユ ニークな彫刻オブジェや壁画などもあり、 散歩もおススメ

Casa Na Bolom fue la antigua residencia del arqueólogo danés Frans Blom, quien dedicó su vida a la excavación de la civilización e historia maya, y su esposa, la periodista suiza Gertrude Blom, hacia finales del s. XIX. Ahora está abierta al público como museo, hotel y restaurante. Alberga una valiosa colección de fotografías documentales y herramientas de los mayas, reunidas por la pareja durante más de 50 años en Chiapas.

チアパス文化を最大限に味わうなら、ディナーは ラス・ ピチャンチャスで決まり! ソカロからすぐの賑やかなエ リアにある老舗レストランでは、地元チアパネコ料理を提 供する。名物は、毎晩開催される民俗舞踊ショー! ユネス コ無形文化遺産の有名な「パラチコスの舞」を含む、同州さ まざまな地域の伝統舞踊パフォーマンスが楽しめる。

En Las Pichanchas, un restaurante de larga trayectoria que sirve cocina local chiapaneca, se presentaun famoso espectáculo de danza folclórica todaslas noches.

同州で広く食されている葉野菜・ チピリンチャウダーと、細かく刻 んだ 玉ねぎ、ハラペーニョ、パ セリにレモンをたっぷり加え た牛肉マリネ(チアパス州都の トゥストラ風)にトライ! ショーは毎日20:30〜。カラフルな 民族衣装にもわくわく!

サント・ドミンゴ教会の美しい旧修道院内に併設 されたマヤの織物博物館も必見。先住民の職人コ ミュニティの存続・発展に貢献する目的で2012年に 開館した同施設は、1階にプレヒスパニック時代の織 物の歴史が展示され、2階にはチアパス州とグアテマ ラを中心とした女性たちによる伝統手織りのテキス タイルコレクションを2,500点以上を所蔵する。

各少数民族ルーツごとのデザインやシンボル、意 味などの詳細な展示が特徴。ウィピル(huipil)と呼ば れる袖なしのチュニックのデザインや刺繍の多種多 様な例からうかがえる先住民女性たちの努力と芸術 性は計り知れない。

貴重な織物コレクショ ンはその生地や刺繍 を間近で観察できるよ う、パネル型の引き出 しが設けられている。

En el Centro de Textiles del Mundo Maya, en el hermoso Ex-Monasterio del Templo de Santo Domingo, se exhibe la historia de los textiles de la época prehispánica en la planta baja, y en la planta alta hay una colección de más de 2,500 textiles tejidos a mano por mujeres de Chiapas y Guatemala.

サンクリには丘の上に建つ教会が2つあり、それぞ れがビューポイントになっている。ソカロから西に 数ブロックのサン・クリストバル教会(Iglesia de San Cristóbalito)と、町の東外れにあるグアダルーペ教会 (Templo de Nuestra Señora de Guadalupe)だ。

ソカロから観光ストリートとして賑わいを見せるミ ゲル・イダルゴ通りを歩いていくと、突き当たりにピン ク色のシンボル、カルメン寺院(Arco del Carmen)が姿 を見せる(目次写真に採用)。ここから西に2ブロックの ところに、サン・クリストバル教会へと続く階段の入り 口がある。頂上の教会まで280段。市民からエル・セリー ト(丘)として親しまれている通り、教会そのものとい

1.サン・クリストバル教 会へと登る階段から見 晴らすサンクリの町並み 2.頂上のグアダルーペ教 会へと続く階段

San Cristóbal tiene dos iglesias en lo alto de colinas, cada una de las cuales sirve como mirador. El Templo de San Cristobalito, unas cuadras al oeste del Zócalo, y el Templo de Nuestra Señora de Guadalupe, en el extremo este de la ciudad. Disfruten del paisaje envuelto en niebla de San Cristóbal, rodeado de montañas.

うよりは、階段を登っていく途中途中で振り返る眺望 が、同スポットの魅力である。山岳に囲まれ、霧がかっ たサンクリの町の味わい深い景色を噛み締めながら登 ろう。

対するグアダルーペ教会は、P3で前述したもう一つ の観光名物ストリート、レアル・デ・グアダルーベ通り を東に1.5kmほど歩いていったところにある。教会ま での階段は79段と、サン・クリストバル教会に比べると 緩やかなものの、頂上からはまた少し違った眺めが楽 しめる。中心部から少し離れているため、のどかな雰囲 気も心地よく、周辺の階段沿いには隠れ家的カフェや レストランも。

緑あふれる広々としたボタニカ ルカフェで、落ち着いて食事をす るならココ。ひとひねり効かせた グルメなメキシコ料理から、軽 食、コーヒーブレイクにぴったり のデザートまで様々なオプション を提供。筆者はスープ&アグア 付きのお洒落なポークランチプ レート(130ペソ)をぺろり。

サンクリ通が集まるベーカ リーカフェ。毎日焼きたての ペイストリーが無敵の美味 しさかつリーズナブル(20 ペソ〜)で、滞在中毎朝通っ てしまったほど …。ほうれ ん草やキノコのデニッシュ、 ビーガンマフィンなど変わり 種も豊富で、その他レストラ ンメニューもあり。

カフェ・レストラン、個展ギャラリー、 ショップなどが入るコミュニティ複合 施設。中庭のガーデンテラスは居心 地がよく、ついつい長居したくなる。 マヤ儀式用のトウモロコシ蒸留酒・ ポッシュ(pox)の職人銘柄「Poxna」 を販売するテイスティングルームも。

コーヒー生産が盛んなチアパ スでは、至るところで美味しいコー ヒーが飲める。中でもコーヒー愛好 家がこぞって訪れるのが、コーヒー 焙煎専門店のCafé Ka。コンパクトな 店内は数席あるだけなので、ほぼテ イクアウト専門。お土産にも人気が ある。コーヒーMサイズ 35ペソ。

「ジャングルからあなたの手へ」。持続 可能な農業とジャングル生態系の保全 を掲げたカカオプロジェクトが経営す るチョコレート専門カフェ兼ショップ。カ カオニブを散りばめたチョコレートアイ ス(60ペソ)が絶品。

カフェ、コンセプトショップ、ビデオ ライブラリなど、地元コミュニティ のためのアットホームなオープン 文化スペース。ギャラリースペース では写真展などを定期開催してお り、興味深い展示が見られる。

地元の若手アーティスト、前衛作家に焦点 を当てたギャラリー工房兼ショップ。店内 にはアパレル、アクセサリー、陶器やグラ フィックなど、オリジナル作品の数々が並 ぶ。陶芸やジュエリーメイキングなどのワー クショップも随時開催。

そんな皆様の声にお答えして、

バヒオ地区ーメキシコシティ間の 国内移動むけ ハイヤーサービス をご利用いただけます。

文・写真/ 松枝勝利 texto y fotos: Katsutoshi Matsueda

昨年12月15日に一部開通したマヤ・トレイン。カンペ チェーメリダーカンクンまでの初期3分の1程の区間か ら、昨年末にカンペチェーパレンケ間、本年2月にカンク ン プラヤ・デル・カルメン間まで延伸し、現在ざっくり 予定の3分の2程が開通している状態だ。

現AMLO大統領の肝入で唯一着手された 観光投資がマ ヤ・トレインだ。全線開通を待たず、見切り発車的にサー ビス開始したのは、彼の在任中に開通したかった政治的 都合にしか見えない。ともあれ、チアパス州パレンケから タバスコ州、カンペチェ州、ユカタン州、キンタナ・ロー州 カンクンといったメキシコ屈指の観光地を包括し、世界 遺産だけでもパレンケ遺跡、カンペチェ要塞都市、ウシュ マル遺跡、チチェン・イッツア遺跡、シアン・カアン生物圏 保護区、カラクムル遺跡の6ヶ所を周遊可能とする鉄道。

観光業者からすれば新企画・ツアー造成素材として腕の 見せ所であり、少なからず期待はある。

今回、マヤ・トレインの試乗レポートと今後の課題を考 察したい。私の長文癖は治らず、AIFAレポート同様に、紙 面に掲載されるのは3分の1以下であろうが……。

7月1日夕刻。日本の旅行業者K氏に同行し、ユカタン半 島の酷暑の中、セノーテ4ヶ所、新設の博物館、チチェン・ イッツァ「ククルカン・ナイト」、レストラン、ホテル等々 を視察。一見してハードに見えるが、実際にはハリケーン 接近を警戒し、天候に恵まれた1日目に概ね予定をこなし てしまった結果、2日目は省エネペースで暑さを回避しつ つ視察先を消化。「マヤ鉄道の試乗」という案件を残すの みとなっていた。

バジャドリ駅で専用車のドライバーに別れを告げ、い まだに未完成の駅舎へ向かう。メリダやカンクン同様、駅 舎自体が工事中の箇所を残しており、構内設備も不完全。

カフェテリアは看板があるだけで存在しない… という

具合で、広大なコンコースにはOXXOのみが営業してい る。駅前には、将来的に土産店などが入る小さなブースが

編集・構成/ 行田巻生(編集部) redacción: Mai Koda

並ぶ商業施設を建設中。車寄せにタクシー乗り場はなく、 バジャドリ市内まで送迎する地元の大型バスが1台停車 しているのみ。駅から目的地へ直接タクシー等で行くこ とはできず、バジャドリ市内のバスターミナルからタク シーに乗り継ぐ手間と時間が余計にかかるのだ。

時刻は17:40過ぎ。待合スペースで手持無沙汰にしてい る人たちは、遅延しているメリダ方面行17:14の電車を 待っていた。改札は1つしかなく、そこでチケットを確認 し、ホームへのエスカレーターに誘導されるため、切符 があっても勝手にホームへ行くことはできないシステム だ。それにしても30名程のメリダ行の乗客が座るシート 数もギリギリの待合スペース。彼らがホームに案内され たのは、18:08バジャドリ発カンクン行の到着直前であっ た。メキシコ人は「人を待たせるかわりに、待たされる立 場になった時の寛容さ」が、「人も待たせたくないし、待た されることに理不尽さを感じる」日本人と明確に違う。ど ちらが良い悪いでなく、これが日本からの団体ツアーで あれば、現場のガイドさんは胃が痛いだろうと想像して しまう。

大幅に遅延したメリダ方面行とは裏腹に、我々の乗車 するカンクン行は定刻着。列車は駅の手前100m程で一時 停止し、ゆっくりとホームへ入って来るので、写真が撮影 しやすかった。プレミアムクラス車両へと乗り込む。運転 室と客室の間にトイレとスーツケース置き場があり、自 動ドアで仕切られている。荷物スペースには兵隊が1名常 駐しているので、荷物の盗難リスクは低そうだ。プレミア ムクラスは、前方から見て右手2席、通路を挟み左手1席の 横3席が16列あり、全48席。ツーリストクラスはバーカウ ンターがある車両とない車両で違いはあるが、通常は右2 席、左2席の19列で全76席。シートの広さやピッチはプレ ミアムクラスが格段に快適だ。車幅自体がスマートな設 計のため、新幹線や成田エクスプレスなどに比べると狭 めの感じは否めない。

ちなみに、家族やグループで4席を対面利用する場合、 席番号1+2、4+5を抑えると良い。ここと、座席3+6だけ中 央にテーブルが出せる仕組みになっている。各座席の右 下にはUSBポート2つ、コンセントが1つあり充電可能。 車内にはWi-Fiのネットワークは確認できるものの、終始 「接続されていません」という表示しかでなかった。

列車はゆっくりと進み始め、バジャドリを出発。フラン ス製ハイブリッド車両はパンタグラフがなく、ディーゼ ルエンジン発電の電気を利用するもので、非常に静かな 印象である。最高速度は時速160kmだそうだ。今回はバ

ジャドリーカンクン間を行く。横浜ー成田空港間の成田 エクスプレスとほぼ同じ約2時間の旅。ヌエボ・シカンと いう途中駅の直前でユカタンとキンタナ・ローの州境を 跨ぐため、1時間の時差が発生する。バジャドリ18:08発で 約2時間後のカンクン着は21:02となり、1時間進んで3時 間弱かかる計算だ。

唐突に車内販売風ワゴンを押した女性スタッフが通 り、「何か要りますか? 」と訊いてくる。プレミアムクラ スでは、これらのソフトドリンク、ビール、スナック等が 無料である。国内線の機内サービスのような感じだ。チ ケット購入時にプレミアムクラスの詳細には記載されて いるが、チケット自体や車内には特に案内がないので、多 少面食らう人がいてもおかしくない。ちなみに、チケット 予約は公式サイトから2週間前から可能だ。ローシーズン の平日であれば直前でも比較的手配しやすく、実際プレ ミアムクラスの半数以上は空席であった。各クラスのカ テゴリーには外国人レートや国内レートなど料金差があ り、外国人は現地人より約25%高めの設定となっている。

我々を乗せたマヤ・トレインは無事脱線することなく (4月、ティスココブ駅で脱線事故あり)、すっかり夜の帳 が降りたカンクン空港駅に到着。おおむね快適な鉄道の 旅であった(が、これ以上の長距離では厭きる気がしない でもない)。バジャドリや他の途中駅と違い、カンクン駅 はホームが5つ程あり、メリダ・テヤ駅と同様で規模が大 きい。さすがに主要観光地なので旅行会社のチャーター バス、各種車輛が到着客を迎えに来ており、雑然とした賑 やかさが伝わってくる。

今回の視察と現時点で入手可能な資料だけでは、マヤ・ トレインの将来的展望を考察する材料が圧倒的に少な い。しかしながら、同プロジェクト着工の影で、経費削減 の名目で廃止された観光省海外オフィス(東京も含む)な ど現政権の消極的な観光政策、また鉄道工事に伴う環境 破壊のマイナス要因も踏まえ、マヤ・トレインに対して幾 分懐疑的な 現地旅行業者としての 視点に基づく「素朴な 疑問」、「必要な改善点」を以下、列挙させていただく。

・駅構内での設備(商業施設・飲食店・売店など)拡充・誘 致と併せ、適切な案内・表示が必要。

・ 到着客の移動手段として、シャトルバス以外のタク シー、ライドシェア、レンタカー会社等の誘致・拡充。

・ 音響設備、車内 掲示板および Wi-Fi環境の改善。車内アナウンス が小さかったり、音が割れていた りして、聞き取れないことも多い。

・駅構内、車両内の至るところに海 軍の兵隊が警備している点。危険 レベル1以下のユカタン半島では、 兵隊を配置することが警備の目的 のように見えないこともない(政 権と海軍の蜜月関係を知っている メキシコ人や在留者は頓着しない)が、世界からの観光 客にはどう映るだろうか。メキシコの現実以上に怖い イメージが想起されないか。

・ 観光地でない途中駅の多さ。地元住民への配慮と譲 歩の賜物といった感が否めない。バス移動と比較して 所要時間の短縮には繋がっておらず、利用区間の途中2 駅(ヌエボ・シカン、レオナ・ビカリオ)のホームでは乗 降客は皆無。今後、こうした利用者の少ない駅を停車し ない「快速」、「急行」を含むダイヤ編成が急務ではない か。バスとほぼ同じ移動時間の現状では、短期滞在のツ アー客は鉄道駅に行く為の時間や手間が勿体ない上、 駅からの送迎コストが余計に発生する。

・「 単なる移動だけでない」旅の愉しみに欠ける。新幹 線やロマンスカーなど日本人が知っている鉄道の旅 は、駅弁や地元の名産だけでなく、車窓から眺める街 並・景色など情緒的なものを含む。チワワ太平洋鉄道 やホセ・クエルボ・エクスプレス等の観光列車では同レ ベルとはいかずとも、ある程度旅情に訴えかける光景 や楽しいアトラクションがあると言える。マヤ・トレ インは近代的で静かな移動手段という点は間違いな いが、風景に ほぼ 変化がないユカタン半島の低木ジャ ングルの中を走る以上、車内アトラクションや地元の 名産を活かした商品開発など、乗客を飽きさせない為 の創意工夫の余地は膨大だ。現時点でコストに見合う サービスを提供できているか、魅力のある観光鉄道に なっているか、運営側が真摯に吟味する必要がある。

以上、コスパ重視の旅行手配師が、短い乗車体験から勝 手に導き出したマヤ・トレインの課題。賛否あると思う が、単に批判したいわけではない。他の観光事業を経費削 減の名のもと縮小してきた大統領自らが旗を振って始め たプロジェクトである以上、マヤ・トレインの観光業への 寄与を念願する故に、物足りない点や中途半端な状態で サービスを開始した弊害を指摘させていただいた。

ハリケーン・ベリルと視察旅行の終わりが近づいてい た。視察に同行させていただいたMFE社のK氏、列車内で 隣合わせたエルパソからの家族連れ、ホテル関係者、ドラ イバー達に感謝。行く毎に私を魅了してやまないユカタ ンの地に大感謝。

モノ作り現場で起きている困りごとを解決しませんか? 日本国内シェア No1のSUSアルミフレーム を活用して様々な困り事を解決致します。

モノ作り現場で起きている困りごとを解決しませんか?

モノ作り現場で起きている困りごとを解決しませんか?

モノ作り現場で起きている困りごとを解決しませんか?

日本国内シェア No1のSUSアルミフレーム を活用して様々な困り事を解決致します。

モノ作り現場で起きている困りごとを解決しませんか? 日本国内シェア No1のSUSアルミフレーム を活用して様々な困り事を解決致します。

日本国内シェア No1のSUSアルミフレーム を活用して様々な困り事を解決致します。

日本国内シェア No1のSUSアルミフレーム を活用して様々な困り事を解決致します。

SUSのアルミフレームは軽く、錆・荷重強度に強く、環境に優しいです。

充実した在庫を保有しているため短納期対応可能です。

SUSのアルミフレームは軽く、錆・荷重強度に強く、環境に優しいです。

SUSのアルミフレームは軽く、錆・荷重強度に強く、環境に優しいです。

SUSのアルミフレームは軽く、錆・荷重強度に強く、環境に優しいです。

メキシコ人スタッフに対してのトレーニングも対応しております。

充実した在庫を保有しているため短納期対応可能です。

SUSのアルミフレームは軽く、錆・荷重強度に強く、環境に優しいです。 充実した在庫を保有しているため短納期対応可能です。

充実した在庫を保有しているため短納期対応可能です。

充実した在庫を保有しているため短納期対応可能です。

メキシコ人スタッフに対してのトレーニングも対応しております。

メキシコ人スタッフに対してのトレーニングも対応しております。

メキシコ人スタッフに対してのトレーニングも対応しております。

メキシコ人スタッフに対してのトレーニングも対応しております。

工場内・倉庫内の輸送作業は世界トップシェアの MiR社の自律走行搬送ロボットで 人手不足対策、労働環境向上に貢献しています。

工場内・倉庫内の輸送作業は世界トップシェアの MiR社の自律走行搬送ロボットで

工場内・倉庫内の輸送作業は世界トップシェアの MiR社の自律走行搬送ロボットで

工場内・倉庫内の輸送作業は世界トップシェアの MiR社の自律走行搬送ロボットで

人手不足対策、労働環境向上に貢献しています。

工場内・倉庫内の輸送作業は世界トップシェアの MiR社の自律走行搬送ロボットで 人手不足対策、労働環境向上に貢献しています。

人手不足対策、労働環境向上に貢献しています。

人手不足対策、労働環境向上に貢献しています。

自立走行ロボットを用いれば自動で運搬可能です。

自立走行ロボットを用いれば自動で運搬可能です。

自立走行ロボットを用いれば自動で運搬可能です。

アルミフレームと組み合わせる事で運搬だけでなく引渡し等様々な自動化提案が可能です。

自立走行ロボットを用いれば自動で運搬可能です。

自立走行ロボットを用いれば自動で運搬可能です。

セールス・サービス日本語・英語対応しております。

アルミフレームと組み合わせる事で運搬だけでなく引渡し等様々な自動化提案が可能です。 セールス・サービス日本語・英語対応しております。

アルミフレームと組み合わせる事で運搬だけでなく引渡し等様々な自動化提案が可能です。

アルミフレームと組み合わせる事で運搬だけでなく引渡し等様々な自動化提案が可能です。

アルミフレームと組み合わせる事で運搬だけでなく引渡し等様々な自動化提案が可能です。

セールス・サービス日本語・英語対応しております。

セールス・サービス日本語・英語対応しております。

セールス・サービス日本語・英語対応しております。

次世代のモノづくり社会に貢献する

次 世 代の モ ノ づ くり 社 会 に 貢 献す る

次 世 代の モ ノ づ くり 社 会 に 貢 献す る

次 世 代の モ ノ づ くり 社 会 に 貢 献す る

次 世 代の モ ノ づ くり 社 会 に 貢 献す る

【 Office】 Aguascalientes/Queretaro/Mexico city

【 Tel】 (+52) 449-912-1242

【 Office】 Aguascalientes/Queretaro/Mexico city

【 Tel】 (+52) 449-912-1242

【 E-mail】 alumino-perfil@itcmt.com.mx

【 Office】 Aguascalientes/Queretaro/Mexico city

【 Office】 Aguascalientes/Queretaro/Mexico city

【 URL】 www.itcmt.com.mx

【 E-mail】 alumino-perfil@itcmt.com.mx

【 Tel】 (+52) 449-912-1242

【 Tel】 (+52) 449-912-1242

【 URL】 www.itcmt.com.mx

【 Facebook】 itochumachinetechnosmexico

【 Office】 Aguascalientes/Queretaro/Mexico city

【 E-mail】 alumino-perfil@itcmt.com.mx

【 E-mail】 alumino-perfil@itcmt.com.mx

【 Tel】 (+52) 449-912-1242

【 Facebook】 itochumachinetechnosmexico

【 URL】 www.itcmt.com.mx

【 URL】 www.itcmt.com.mx

【 E-mail】 alumino-perfil@itcmt.com.mx

【 Facebook】 itochumachinetechnosmexico

【 Facebook】 itochumachinetechnosmexico

【 URL】 www.itcmt.com.mx

【 Facebook】 itochumachinetechnosmexico

文/ 横尾咲子

texto: Sakiko Yokoo

踊る尼は今、大きな挑戦を前に興奮しておりま す。メキシコ国立現代美術館の60周年企画展の一環 として、女性芸術家の活躍に関する公演依頼をいた だいたのです。来たる8月25日に、同美術館にて踊り ます!

女性の現代美術家で、世界に影響を及ぼした人と いえば……そりゃあもう、「あの人」でしょう。そう、 オノ・ヨーコです。

オノ・ヨーコが、ジョン・レノンの妻であったこ とは知っていても、彼女が前衛芸術家であったこ と、そのセンセーショナルな作品や平和活動につい て知る人は、意外と少ないものです。ジョンがヨー コのことを「世界で最も有名な無名アーティスト」 と表し、軽んじられることを嘆いたほどです。

そんなジョンも、かの名曲「Imagine」は、ヨーコの 詩から着想を得たにも関わらず、彼女を共作者と呼 ばなかった……。後に「あの当時は自分勝手でマッ チョだった」とそのことを恥じていて、2017年によ うやく、二人の共作と認定されるのでした。「男女平 等? なぜ優れている私たち女が男たちのところま で下がってきて、平等にならなくちゃいけないの? 」と述べ給う、余裕のヨーコさんですから、彼女に とっては、クレジットなどは取るに足らぬことだっ たかもしれませんが。

さて、改めて「Imagine」の歌詞を味わってみて気 づきました。「あ、これは 般 はんにゃしんぎょう 若心経 だ! 」と。天国も 地獄もない、国もない、殺める理由も死ぬ理由もな

日時: 2024年8月25日(日)13時開演

場所: Museo de Arte Moderno(Av. P.º de la Reforma s/n, Bosque de Chapultepec I Secc, Miguel Hidalgo, CDMX) ※入場無料

い、宗教もない、あるのは空だけ。正に「空」の世界観 ではありませんか!

ジョンは禅に関心を持ち、「僕にとって最高の詩 は俳句だし、最も優れた絵画は禅画だ」と言って、シ ンプルでストレートな表現を追求していたことを 思うと、やはり「Imagine」は「般若心経」だといえる でしょう! 漢字の羅列でとっつきにくいお経も、 反戦運動も、ジョンとヨーコの魔法によっていつま でも歌い継がれるであろう美しい名曲になる……。 これぞアートの力、と踊る尼は胸を熱くしておりま す。

8月25日、語りと踊りによって、日本が世界に誇る アーティストで平和活動家のオノ・ヨーコ氏の魅力 を全身全霊で伝えてまいります。責任重大の難しい 課題ですが、次の言葉を信じてがんばります。

「あなたは未完成の芸術作品なのよ」  ―オノ・ヨーコ

現代社会において避けることのできないストレス。

今回はストレスについて、五臓六腑の「肝」との関係か ら東洋医学的に見ていきたいと思います。

「肝」は怒りの感情と関係し、ストレスの影響を受け やすい臓腑です。では、「肝」は実際ストレスを受けた ときどのように反応し、どのような病気や症状と関 係してくるのでしょうか? またストレスの影響を受 けにくくするにはどのようにすればよいのでしょう か?

文化や環境の異なるメキシコ生活では、感じるスト レスの種類も違うという人が多いと思います。実際に メキシコ人に聞いてみると、交通渋滞、通勤ラッシュ、 低賃金・長時間労働などがストレスの要因に多いよう です。圧倒的な車社会による慢性的な交通渋滞、長時 間の車移動は、我々にとってもかなりの精神的・肉体 的負担となっています。このようなストレスが毎日積 み重なると、肝と関係する感情である「怒り」が現れて くるのです。

東洋医学では「怒り」や「いらいら」という感情と肝 との関係を、肝が持つ「木」の性質に絡めて考えます。

木は大地に根を下ろし、その養分を吸い上げて上へ 上へと自由に枝を伸ばし広がっていきます。肝も同 様に、体の血液や栄養を身体の隅々まで運ぶ作用が

文/鈴木智晴

texto: Tomoharu Suzuki

あります。身体がストレスを受けると、自由に上へ上 へと伸び広がっていこうとする力が押さえつけられ てしまい、その力の行き場がなくなるため、いらいら したり、怒ったり、抑うつ状態が現れたりするわけで す。また、ストレスにより血や栄養を身体の隅々に送 る作用も滞り、頭痛や腰痛、肩こり、目の疲れ、痙攣、月 経痛などの症状が起こります。東洋医学ではこのよ うに血や栄養の流れが悪くなって痛みが出ることを 「不 ふつうそくつう

通即通」と言います。ストレスの要因として前述し た道の渋滞が、身体の内部でも起こっているような もの。痛みはその身体の見えない渋滞(=悪循環)が、 SOSサインとして現れていると考えます。「目に見え ない」という点が厄介で、痛みがあるのにもかかわら ず、病院で検査をしても「異常なし」と言われることが あるのはこの所為なんですね。結局痛み止めを飲みつ づけ、疾患が改善しないことも多いのではないでしょ うか。

この目に見えない流れに着目するのが東洋医学療 法。鍼とお灸を使って流れを良くする=渋滞を取り除 くことで痛みを緩和させ、さらに痛みの出にくい体質 に変えていく効果的なアプローチです。

最後に、ストレス解消につながるちょっとしたセル フケアをご紹介します。車での移動時間にもできるの で、ぜひお試しください。一つ目は「太 たいしょう 衝」のツボ押し。 足の甲の親指と人差し指の骨が交差する点の手前の 前の凹んだ部分にあります。そのツボをゆっくり深呼 吸しながら押すだけでもストレス解消に。また、いら いらするときには、柑橘系の匂いや酸っぱい食べ物が 効果的。気や血を巡らす肝機能を促進し、いらいらを 発散してくれます。もちろん運動も気血の巡りに◎。 休日の朝に柑橘系のハーブティーを飲んで深呼吸し た後、太衝のツボを押してから公園に散歩に行くのも おススメですよ。

宮内千奈美

管理栄養士・栄養学修士。元JICA海外協力隊。通算20年臨床 栄養中心に従事。2013年よりメキシコシティ在住。 @jo_armonia_fermentada_chinami @hakko_wa_saishoku

<材料>

・ココナッツの果肉  ・ココナッツオイル

<作り方>

①ココナッツの果肉を食べやすいサイ ズにカットします。

②フライパンにココナッツ油を熱して、 焦げ目がつくまでソテーします。

③お好みでチリパウダー、レモン汁をか け、三升麹を添えて完成です。

※三升麹の作り方は24年7月号のコラム をご参照ください。

日本ではなかなか手に入りにくいココナッツの果肉も、メキシコの屋台では1個250円程度で販売されて います。メキシコ流では多種類のチリソースやレモンで真っ赤になるほど味付けされますが、今回はココ ナッツオイルでソテーして三升麹を添えてみました。

日本では、2015年頃に一大ブームとなったココナッツオイル。体内に蓄積されにくく、代謝を高めて脂肪 燃焼を促進する「中鎖脂肪酸」を多く含むという研究結果も出ているようです。日常的に使う植物油のひ とつに加えてもいいかもしれません。

メキシコ生活で頻繁に目にする、ココナッツの実を 積み上げた屋台。以前は「リゾート地」のイメージが強 かったココナッツジュースですが、ここでは日常的に 飲んでいる人も多いことを知り、身近に感じるように なりました。

調べてみると、ヤシの木は人類が地上に現れるずっ と昔の2,000万年前から存在し、1,500万年前には既に インドで利用されていたことが分かります。飲食だけ でなく家具、化粧品、石鹸など、生活必需品全てに木の1 片まで無駄なく使えることから、インドや東南アジア 諸国では「生命の木」「天国の木」「豊かさの木」「生活に 必要なものを全て与えてくれる木」などと称えられ、多 くの神話や民話に登場しています。

メキシコ南西部にあるコリマへは、1565〜1815年ま でフィリピンとメキシコの間を商業航海したスペイン 船「ナオ・デ・チャイナ(Nao de China)号」によって陶磁 器、絹、香辛料などと共に伝わりました。同時期に持ち 込まれた、ココナッツの樹液から作られるフィリピン の伝統的な飲料「トゥバ(tuba)」の蒸留技術をリュウゼ ツランの「アグア・ミエル(aguamiel)」に応用したこと

でメキシコの代表的な蒸留酒テキーラやメスカルが生 まれたそうです。

メキシコにおけるココナッツの歴史がまさかテキー ラやメスカルの起源に繋がっていたとは! 4,500年前 に半年以上の航路を経て伝わった食文化が今も根付い ていることに壮大なロマンを感じました。16〜17世紀 にコリマ地方で盛んに製造されたというココナッツワ インにも、いつか出合えるかもしれませんね。

山本食料品店さんでの発酵調味料の販売が5周年 を迎えました。これからもよろしくお願いします。

電話:998-887-33-66(店舗)/ 55-5455-8451(日本語対応)

URL: yamamoto-cancun.com

営業時間:月〜土 13:30〜23:00 日 13:30〜20:00

住所:Ave. Uxmal 31, Centro, 77500 Benito Juárez, Q.R. ※ホテルゾーン&ダウンタウンまでお迎えに上がります。

※本誌持参の方は食後のコーヒーをサービスします。

Michoacán (CDMX)

Av. Michoacán 25, Hipódromo Condesa (55) 5584 9419/3038

Rio Pánuco (CDMX)

Rio Pánuco 170, Cuauhtémoc (55) 5525 6520/5514 8257

Nuevo León (CDMX)

Nuevo León 160, Hipódromo Condesa (55) 5553 1443 y (55) 5553 9653

Coyoacán (CDMX)

Londres 349, Del Carmen (55) 5554 8980 y 5658 7902

Reforma (CDMX)

Paseo de la Reforma 1, Tabacalera (55) 2121 7226 y 552121 7246

Insurgentes (CDMX)

Av. Insurgentes Sur 1261, Extremadura, Insurgentes (55) 1945 8101 / 9081

Komasa Rio (BC)

Blvd. Sanchez Taboada 10132, Zona Rio (664) 684 2363 / (664) 634 6995

Komasa VIP (BC)

Blvd. Salinas 11120-52, Aviación (664) 681-7469 / (664) 681-7061

Cabo San Lucas (BCS)

Boulevard Marina, Centro (624) 143 4038 y (624) 143 4267

Sフライ級(52.1kg)戦線が凄いことになってきた。

6月29日、長らくこの階級の「四強」の一角を担っ てきたWBC王者のファン・フランシスコ・エスト ラーダ(メキシコ)が敗れたのだ。しかも無残に。勝っ たのは2022年2月、同じく四強の一角であるカルロ ス・クアドラス(メキシコ・帝拳)を倒し、一躍世界戦 線に躍り出たジェシー・バム・ロドリゲス(アメリカ) だ。このロドリゲス、直後にもう一角であるシーサ ケット・ソー・ルンバァイサイ(タイ)をも制圧。四強 のうち3人を打ち破り、タダ者ではないことを見せつ けている。

一方、我が日本の井岡一翔も、同階級の王者として この階級最強と目されていた前出のエストラーダの 首を狙っていた。エストラーダが敗れた翌週、IBF王 者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)と の統一戦で、重戦車のようなマルティネスのアタッ クに圧し潰され王座陥落、トップ戦線から脱落した。

さて、WBOに目を転じてみると、田中恒成が王者 に君臨している。2020年の大晦日、井岡一翔との対 決で一敗地に塗れた田中だが、その後日本人世界ラ ンカーの石田匡、橋詰将義らに連勝し、世界戦線に舞 い戻る。そして今年の2月、クリスティアン・バカセ グア(メキシコ)に勝利し、WBO同級王座を獲得。と ともに、オスカー・デ・ラ・ホーヤ(アメリカ)を抜き、 世界最速で4階級制覇を達成した。去る7月20日、田 中は同王座の防衛戦をやる予定だった。ところが、あ ろうことが挑戦者のジョナタン・ロドリゲス(アメリ カ)の体重超過により、試合は中止になったのだ。  試合のチャンスを逃した田中だが、前出の2人の 王者との比較をしてみよう。まずは彗星のように現 れ強豪どもをバッタバッタと倒しまくるジェシー・ バム・ロドリゲス。サウスポーの倒し屋、ロドリゲス に田中はかなりの苦戦を強いられることになるだろ う。実はこのロドリゲスをマネージメントしている のは日本のチャンピオンメーカー帝拳ジムだった (恐るべし帝拳! )。そして、井岡を攻略しWBA、IBF の2団体統一王者となったフェルナンド・マルティネ ス。井岡のテクニックを吹き飛ばし続けたあの荒々 しい所業に、田中はかなり手こずるのではないか。も う数戦キャリアを重ねた彼が、今後どんな成長を遂 げるのか?「中京の怪物」こと田中恒成の奮起に期 待したい。

Festival Internacional Cabaret

国際キャバレーフェスティバル

2024年8月8日(木)〜31日(土)

CDMX、オアハカ、プラブラの各種会場 www.festivaldecabaret.com

Festival Internacional de Cabaret

Feria de la Manzana de Zacatlán

サカトランのりんごフェスティバル

2024年8月9日(金)〜18日(日) Palacio Municipal, Zacatlan, Pue. La Gran Feria de la Manzana Zacatlán

Noche que Nadie Duerme

誰も眠らない夜

2024年8月14日(水) Plaza Principal Juárez, Huamantla, Tlax. Huamantla Feria Internacional 2024

(公式Facebookページより拝借)

今年で21回目となるインターナショナルキャバレー フェスティバルがCDMX、オアハカ、プエブラの3都市 で開催! キャバレー、バーレスク、スタンドアップコ メディ、ミュージカルなど多岐にわたるジャンルで40 以上の公演が予定されている。会場やチケット購入な ど各ショーの詳細は上記公式サイトにて。

トラスカラ州ウアマントラ祭りの一大伝統行事として、 毎年8月14日の夜に開催される「誰も眠らない夜」。生花や 種、おがくずで作られたカラフルで煌びやかな絨毯が町 じゅうに敷き詰められる。一晩中続く幻想的な一夜に、多 くの観光客が訪れるユニークなイベント。

6月号で取り上げたプエブラ州のプエブロ・マヒコ、「り んごのサカトラン」伝統のりんごフェスティバル。シード ラ、ワイン、ジャムなど地域産物の展示・販売が行われ、果 物の特性や栽培プロセスについてのプレゼンもあり。目 玉はフェアの最終日曜日に開催される色鮮やかな山車の 伝統パレード。 (公式Facebookページより拝借)

日本で知り合ったメキシコ人と国際結婚し、メキシコ に移住。現在は国際結婚をテーマにしたエッセイ漫画 を執筆中。レオンでカフェ個展なども開催している。

エッセイ漫画「アモールとあや」連載中! Ayanorosa(アヤノロサ)

@amor.and.aya

念願のマジカルチアパス。マジカルすぎて、帰宅後もしばし 余韻が抜けなかった ……。聞いたことのなかった ツォツィル 語には とくに

感銘を受け、愛犬へのお土産を購入して仲良く なった ツォツィルの行商のお兄さんに、ボイスレコーディン グをお願いしちゃいました。彼らの見ている世界が知りたく て、読めもしないのに詩集まで買ったりして。旅をすることで 得るものが多いなか、私からその土地へ、コミュニティへ何 ができるかがいつも課題。その地に生きる人間との生身のコ ミュニケーションはとにかく大事にしています。 Koda

@maaa___0927

真っ青なターコイズブルーの海とい えば、メキシカンビーチリゾートの 代名詞・カンクン! 今月の一枚は、リ ゾートホテルが立ち並ぶカンクンホ テルゾーンにあるハイアットジーヴァ より、至極のオーシャンビューをシェ ア。同ホテルは岬の先端に位置してお り、「最も綺麗なオーシャンビュー」が 望めるとも言われているほど。8月は やはり、ビーチが恋しい …。

Hyatt Ziva Cancun, Q.R.

texto y fotos: Andrés Camacho @solo_andoresu

Doctorando en literatura y cultura popular de Japón, investigador de chismes samurái y entrenador de futbol en Osaka. Creo que México y Japón son indescriptibles, tienen algo evocador que las palabras no pueden contener y como tal, a veces sólo queda decir —¡Qué chido!

La televisión pública de Nara vino a mi casa para entrevistarme. Es la tercera vez que esto sucede, y con toda legitimidad usted podría estar preguntándose por qué mi aparición es relevante para el aparato televisivo. Bueno, no lo es, pero se trata de un programa que lleva algunos años mostrando la vida de quienes han decidido mudarse a la prefectura de Nara. Y aunque todas las personas que migraron tienen algo que decir, los medios se han decantado por mostrar en los últimos años a migrantes de origen extranjero. No solo hay exotismo en ello, sino que se pueden hacer preguntas que revistan el autoconfort, como: “¿Por qué viniste a Japón?”, “¿Qué te gusta de Japón?”, “¿Qué hace única a Nara?”. Decir lo que quieren oír es muy sencillo; sin embargo, la cosa se complica siempre cuando utilizo la palabra “hyakushō”. Hyakushō se traduce comúnmente como ‘campesino’, pero es una palabra compleja como el concepto mismo de campesino. Es decir, ¿alguien podría definir “campesino”? Literalmente, podría traducirse como ‘cien nombres’ ( 百姓); no obstante, Jacques Derrida seguro diría que se trata de una palabra asida en el fenómeno de la traducción imposible. No solo de una lengua a otra, sino también de un tiempo a otro. Si en la actualidad le preguntas a alguien mayor de Japón sobre el significado de hyakushō, es muy probable que responda categóricamente diciendo que hyakushō es una forma despectiva de llamarle a los campesinos por la estigmatización histórica. Una palabra en desuso, agregarían los más jóvenes. Y sí, precisamente así reaccionan los productores de la tele cada vez que mencionó el nombre de nuestra revista, “Tokidoki Hyakushō”, o “A veces campesinx”. En esta última ocasión, el productor se levantó www.patreon.com/japoneschido

Televisión japonesa y sus campesinxs

de la silla como si el asiento se hubiera calentado de repente. No interrumpió la entrevista, pero por detrás de la cámara vi como su rostro se derretía conforme repetía “hyakushō esto, hyakushō aquello”. Tras el primer corte, se me acercó y me dijo que probablemente tendrían que cortar la palabra porque se trataba de una palabra incómoda. Según su lógica, cuando alguien se refiere a otra persona como hyakushō, en realidad, se le está denigrando. Por eso, bastaba con que una persona pudiera sentirse así para no usar la palabra en televisión. “Si quieres, podemos cambiarla por nōmin, ¿cómo ves?”, me dijo. Sus intenciones tienen sentido, porque tanto los libros de textos en las escuelas, como la televisión, que comenzó a expandirse hacia las zonas rurales en la década de 1960, se inclinaron a definir hyakushō como un campesino sin tierra, desahuciado y pobre; algo opuesto por definición al progreso de la modernidad. En ese tiempo, la televisión presentaba las protestas de los campesinos en Sanrizuka en contra del aeropuerto de Narita como algo en contra de los intereses nacionales. En el mismo periodo, la televisión y los trenes lanzaron campañas publicitarias para convencer a la gente de visitar el campo como un patrimonio japonés por descubrir, como si no hubiera gente viviendo ahí. Hyakushō, pues, apareció en la televisión como si se tratara de algo terrible y vergonzoso, algo que debe permanecer oculto. Después de tres horas, la entrevista terminó con esta pregunta: ¿qué es lo que más te gusta de Yoshino? “Bueno, es cierto que las montañas y el río son paisajes muy bonitos, pero en realidad…”. Hice una pausa para acomodar las palabras en mi cabeza de tal manera que sonaran lo mejor posible para la televisión: “el paisaje no podría ser posible sin los pobladores que viven en esta montaña, ¿no? Es decir, ellos han habitado y transformado los bosques, la montaña e, incluso, el curso del río. Así que diría que lo más chido de vivir aquí son los hyakushō que dan forma al pueblo”.

Turn static files into dynamic content formats.

Create a flipbook
Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.