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未来通信 20年後の私は幸せに働いていますか?
海辺の街にいながら、世界中とつながって仕事をしています。
(2016年:4歳 2035年:23歳 男性)
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小さなころからプログラミングが好きで、趣味でゲームをつくっては公開していました。高校生のころ仲間数人でつくったゲームがヒットし、世界中でプレーされました。それで僕たちの名前が知られることになり、シンガポール、インド、ドイツ、エストニア……、いろんな国のプログラマーから「一緒に仕事しよう」と声がかかりました。いまは 5 つのプロジェクトを抱えています。住む場所は違っても、良いサービスをつくりたいという気持ちはみんな一緒です。 また世界をあっと言わせるサービスをリリースしたい。父親の時代までは、良い仕事に就くためには都会に行けと言われていたそうです。でも、いまは違う。この小さな海辺の街にいながら、世界中とつながって仕事ができる。僕は海が好きなので、ずっとこの街にいたい。毎日午前中はサーフィンをして、午後に集中して仕事をしています。仕事のために都会に行き、一日中仕事をし、一人で小さなアパートに帰るという生活は、僕には想像ができないです。
地域のみなさんが、子育てに協力してくれています。
(2016年:15歳 2035年:34歳 女性)
娘が2人と息子が1 人います。3 人目ができたとき、母にはずいぶん心配されました。母が私を育てた時代は、子育ては基本的に女性がするものでしたし、女性にとって仕事と子育ての両立はとても大変だったのです。保育園は待機児童が多く、子どもを入れるのも一苦労だったと聞きます。いまでは、希望すればだれでも子どもを保育園に預けることができますし、在宅勤務は当たり前です。うちの場合は、夫も私も週の半分を在宅勤務にしていて、毎日どちらかは家にいます。子どもたちのお気に入りの場所は、近所のおじいちゃんおばあちゃんたちが運営している『なんでも寺子屋』です。放課後遊びに行っては、おじいちゃんに虫捕りを教わったり、おばあちゃんから料理を習ったりしています。地域のみなさんに面倒を見てもらえて、心強いです。
人間にしかできない仕事に、やりがいを感じています。
(2016年:50歳 2035年:69歳 女性)
50過ぎまでは、近所の会社で経理を担当していました。でも、経理業務はどんどんAIに代替されていきました。15年ほど前に転職し、いまは地域の病院に勤めながら心理学の勉強もして、カウンセラーの資格も取得しました。かつては、この病院は医師不足、看護師不足が悩みの種でしたが、今ではAI、3DやVRを駆使したハイテクのチーム医療を提供していて、病院全体のワークライフバランスも随分改善されました。私の仕事は、AIを使った問診のお手伝いですが、病院に来た患者さんがリラックスできるように話をしながら、AIを操作して患者さんを診てもらうことです。病院に来る患者さんは不安です。「あら、◯◯さん、顔色よくなったじゃない」「大丈夫、きっとすぐ治りますよ」と声をかけるだけで、患者さんの気持ちの支えになります。病は気から。病院では、患者さんを診断するだけでなく、励ますことはとても大切です。そしてそれは、人間にしかできない仕事です。