「かかわりしろ」としての「遊 び」 入れている�ネクスト・マ�ケ�
のプロジ� FORM ON WORDS ク ト は﹁遊 び﹂を ふ ん だ ん に 取 り どもたちに提示した�
ピ�クア�プし�デザイナ�と子
隈の様々な地名・商品名・店名を
た�︿こ と ば﹀を 媒 介 に 地 域 の 文
響し合いながら創作を進めてい�
し�同じ場に居合わせ�互いに影
グルジムを舞台に﹁フル�ツバス
をしたモデルたちが�巨大ジ�ン
材を色とりどりにコ�デ�ネ�ト
では�その場に展示された服や資
コ�デ�ネ�トはまるで自分の身
ケ � ト﹂を 繰 り 広 げ る の で あ る�
体 を 使 � た﹁着 せ 替 え 遊 び﹂で あ
化と子どもたちの遊びが融け合
われては消える人びとの遊びの振
い�フ��シ�ンブランドという
る舞いは�蓮沼執太の楽曲によ�
シ��プ﹁ネクスタ・デザイン工
こ の﹁か か わ り し ろ﹂と い う 意
て�鮮 や か で 儚 く 描 き 出 さ れ て
商 品 制 作 の た め の 連 続 ワ � ク
味 で の﹁遊 び﹂は�会 場 に も よ く
い�た�
ト﹁ジ � ン グ ル ジ ム 市 場﹂で は�
する﹂﹁混ぜる﹂など︶を読み解き
現れていた�今回の空間構成を担
プロジ�クトのあらゆる場面に
隅田川界隈の人�物�言葉と関係
な が ら 商 品 と な る︿か た ち﹀を 考
当 し た BUGHAUS が制作した ﹁ジ � ン グ ル ジ ム﹂で は�ス ロ �
仕 掛 け ら れ た﹁遊 び﹂は� ﹁制 作﹂
房﹂では�子どもたちがこれらの
え だ し て い く�例 え ば︿星 の 湯﹀
プを登�たりク�シ�ンやハン
を紡ぎ�連想遊びやフ�ジカルな
は�夕 焼 け か ら 夜 に な る 過 程 を 表
モ�クでくつろいだり�また﹁フ
﹁展 覧 会﹂﹁フ � � シ � ン シ � �﹂
を見るだけでなく�会場内にあふ
な�た�来場者はただ静かに商品
生 活 に﹁か か わ り し ろ﹂を 作 り だ
事�消費と生産 …… いたずらに分 断・管理されてしま�た私たちの
り�シ��はお遊戯会のよう�現
﹁遊 び﹂と い う 言 葉 に は�子 ど
現するオレンジと黒が使われ�湯
ラム・ド�ル﹂をモチ�フにした
というような形式を解体し�別の
母体が︿遊び 商 ― 品制作 流 ― 通﹀へ と出来事を運んでゆく�
も た ち の﹁鬼 ご � こ﹂や 大 人 た ち
をほつれさせたものがカバ�とな
気を表現するためにセ�タ�の布
四 輪 自 転 車﹁金 斗 雲 自 転 車﹂は�
新しい構築を展開した�遊びと仕
イ メ � ジ を 取 り 入 れ�膨 ら ま せ�
程﹀︵﹁種 を ま く﹂﹁ク リ � ム 状 に
の﹁飲み会﹂や﹁カラオケ﹂などの
り� ︿種をまく﹀という工程から花
会期中�その動きが止まることが
また� FORM ON WORDS のデ ザ イ ナ � は︿隅 田 川﹀か ら﹁川 を
し�人と物がふわふわと踊るよう
び﹂が�新 し い フ � � シ � ン /
-FAIFAI-」を招待した《Y 時のはなし・イン・児童館》、YouTube などインターネットを活用した子どもたちの情報発
︿こ と ば﹀と そ れ に 付 随 す る︿工
ほ か に� ﹁余 白﹂と い う 意 味 が あ
が装飾され�最終的に﹁お湯に浸
ほとんどないくらい�子どもや大
纏 う﹂と い う コ ン セ プ ト を 抽 出
れる道具や商品と戯れ�会場をよ
に 戯れ�交わる空間としての﹁遊 い�た�
いていく�
て活用するプログラム「アーティスト・イン・児童館」を開始。本事業の企画・運営を担当し、これまでに劇団「快快
遊びを媒介として�新しいコミ�
る� FORM ON WORDS は�生産 /消費�制作/観賞のように分断
か�たような気持ちよさ﹂を味わ
り う る﹁余 白�か か わ り し ろ﹂を
し�そ の 水 を 染 液 に 使 � た ワ ン
り魅力的な遊びの風景に変えて
こうして生まれてい�た遊びの
1987 年東京都生まれ。特定非営利活動法人アーティスト・イン・児童館理事長/プログラムディレクター。慶應義塾
ニケ�シ�ンの空間を編みあげて
されがちなクリエイテ�ブ活動の
うク�シ�ンが生まれてい�た�
プ ロ ジ � ク ト の 根 幹 と な る の
ピ�スやシ�ツを制作し� ︿雷門﹀
り抜いたT シ�ツを制作した�
風景は�会期中に行われたフ��
ア�ト/地域活動の地平を切り開
と い う 遊 び で あ る�今 回 は� ︿隅
いわば連想ゲ�ムのような﹁遊
なる�今回のフ��シ�ンシ��
シ�ンシ��に凝縮されることに
大学総合政策学部卒業。2008 年より練馬区を拠点に、子どもの遊び場である児童館をアーティストのアトリエとし
い�た�
創造的活動に多様な人びとが関わ
中に﹁遊び﹂を取り入れることで�
は�街 か ら︿こ と ば﹀を 集 め�そ
シンボルのプリントのかたちを切
︿東 京 ス カ イ ツ リ �﹀の 代 表 的 な
田 川﹀ ︿雷 門﹀ ︿星 の 湯﹀ ︿東 京 カ
デザイナ�と子どもが方法を共有
び﹂が﹁か か わ り し ろ﹂と な � て�
人にも人気のアトラクシ�ンと
こから連想することで商品を企
リカリ﹀ ︿ヘンシンバル�ン﹀ ︿ス
信事業《放課後メディアラボ》などを手がける。
創出している�
画・製 作 す る﹁こ と ば の か た ち﹂
カイシ�プ﹀とい�た�隅田川界
臼井隆志(うすい・たかし)
おとぎ話の世界
26
本気モードにかわった日 2012 年 9 月1 日(土) 9 月 1 日、デザイン工房最終回。講師の古田さんのところに行っては質問したり、 「ここをもっとこうしたいけどどうしたらいい?」など 技術面でも質問がでる日になりました。
むような洋服。いろんな人が着用したときを想像してみました。 小学生が着たらどうか、女の子が着たらどうか、お父さんが着たらどうか、おばあちゃ んが着たらどうか。布を楽しむような分量のある形。ウキハラマキをまとうようなウキ ウキした気分。それらを拾い集めてできた洋服。着たときにハッピーになるようなシャ ツとシャツワンピースとパンツがうまれました。今回は一点一点手染めしています。 染めは絵の具と同じで三色あればいろんな色が作れるんです。色を作ってから染めた り、染めてから更に他の色で重ねて染めたり、染めては水洗いして乾かしてという作業 を一着に対して何度か繰り返します。そうすることでプリントでは出せない雰囲気や、 一浴染めではできない微妙なあじがうまれます。 面白いもので、同じ色で同じ染め方をしても、素材が違うと色のしみ方がまるで違っ
10 8
05
自分たちのお店
11
墨田川のほとりでスカイツリーを背景に撮られた「ウキハラマキ」の写真を見て、一瞬
2012 年 月 日︵月・祝︶
3 日間 のワークショップ の最終日 は、ネク
イ ナ ー た ち に よ る お 店 の 看 板 作 り で し た。
ス タ のオ ー プ ン工 房 とデ ザ イ ン工 房 のデ ザ
からアサヒ・アートスクエアに LwP asakusa
場 所 を移 し、本 番 の会 場 で の作 業 に、 な ん
か ウ キ ウ キ し て い る子 ど も た ち が多 く、金
斗 雲 自 転 車 を乗 り回 し た り、走 り回 っ た り
り、口 数 が 多 く な っ て い た り、ハ イ テ ン
していました。 はしゃぎすぎてケンカをした
シ ョ ン に な っ て い た子 が多 か っ た で す。看
今回は仲見世で集めた T シャツを題材に商品を制作、販売します。(粟野)
染めても色が違って見えたりもするんですよ。 洋服は人がまとって変化してゆくことも楽しみの一つだと思います。きっと何度か着て ゆくうちに色があせてゆき、くたくたに柔らかくなり、なじみの良い、その人らしい洋 服になってゆくのだろうと想像しながら染めています。 (古田)
03
か、みんな脇目もふらず黙々と作っていました。 空気が本気モードにかわった日でした。 いっしょに作っていた N ちゃん(小 4)は、 アイデアがどんどんかたちになっていく度に「わあ∼、どきどきする!」と言っていて、 これが 10 月には本当に売り物になって、みんなのものになっていくことを伝えると、 気持ちがいっぱいになったのか、少し黙ってニヤニヤとしてから、 ため息をついていました。 最後にみんなで作ったものを発表し、第 2 期のデザイン工房、
10 月のワークショップについてお話し、1 期のデザイン工房は解散。 次、また会えるのが楽しみです。(高野)
棟梁の北條さん率いるポスト工務店「BUGHAUS」が登場。今回もっとも 重要な役割を持つ「巨大ジャングルジム」の施工をお願いしています。打 ち合わせに伺った際に「この日ワークショップもお願いしたいんですけ ど・・・」と言うと、 「じゃあスクエアの上にある あれ つくろうよ!動い たら面白いから自転車とかにしようか。 金斗雲自転車 とか言ってさ」と 冗談まじりに答えてくれて、ケタケタと笑いながら話していたのですが、 つまれたのは四輪の自転車と、針金でできた金斗雲の骨組み!もうほぼで
集めた「音」が「音楽」になる 2012 年 10 月6 日(土)
きてるし!!仕事はやっ!!!そしてゴロゴロと現れた 6 体の子金斗雲た ちはまるで動物のようで、いまにも飛び跳ねてキャンキャン言いそうなそ の姿。しかも背中に乗れる! そんな骨組みたちに、ワークショップに集まったみなさんと一緒に古着を カットして貼り付けていきます。まるでねぶたを作るように。
蓮沼執太さんの音楽づくりフィールドレコーディング。レコーダーを 持って街に繰り出します。隅田川公園に行って、船の音や歩く音、浅草 寺近くの公園ではアスレチックで遊ぶ音。浅草寺では大勢の人たちが賽
BUGHAUS の土谷さん、曽我さんは棟梁に指示を出しながら(!)自転車 を組み上げていきます。棟梁と下職の関係が逆転というかあいまいなのが
BUGHAUS の楽しげな活動の魅力でもあります。 出来上がった金斗雲自転車は、思いの外大きくてそして目立つ!そのデカ さとしては、マッハ・ゴー・ゴー・ゴーとかガッチャマンとかそんなテイ
銭箱に小銭を投げ込む音や、御手洗場の水の音など。町にころがる音を
ストの見た目。四輪の自転車なので「軽車両扱い」なのだとか。子金斗雲
拾っていきます。ご近所にお住まいの郷戸さんは耳を研ぎ澄まして、
たちをヒモでつないで、自転車が動き出したとき、その動きの優雅さには
iPhone で的確に音を広い、吉江さん一家のお父さんは娘 2 人のあそぶ声 とともに丁寧にレコーディングしていきます。集めた「音」が「音楽」に
2012 年 10 月 4 日(木) わたあめの花 台東区にある玉姫児童館では服の原料となる綿花を栽培しています。6 月に植えた綿花も 夏の太陽を受けて大きく育ち、立派な花が咲いたときには子どもたちが「綿あめはいつで きるの?」と楽しみにしているというかわいらしいエピソードを聞きました。 10 月に入り、実がつき、はじけた綿花をいちばんに見つけるのは綿花の苗の植えのとき に参加した子です。実った綿花を見つけては職員さんや友達に報告していると聞いて、綿 花を育てることが児童館の日常に浸透していることを嬉しく思いました。たくさん収穫で きたら糸紬ぎができるといいなと思っています。どんな驚きがあるのか楽しみです。(菊地)
感動がありました。しかし、一瞬強烈に感動した後「でもこれ一体なんな の?」という滑稽さがまた沸き上がってきます。こんなわけのわからない ものを本気で作る大人たちの姿を、参加した子どもたちはどう思ったかな ∼。なんとこの自転車、当日、乗れます。しかも、ファッションショーに
なる。楽しみ。(臼井)
イメージに近づけず悩んでしまうことが多くありました。
るし、楽しんでいる。そんな彼女たちにどんどん巻き込まれ
「ジャングルジム市場をつくろう!」ワークショップ 3DAYS の 2 日目は、
ワークショップ当日の朝にはさっそうとトラックに乗って登場し、荷台に
も登場することに。乞うご期待。 (臼井)
今までは他のみんながどんなものを作っているのかを横目でこっそりと見ていたり、 でも今回は「ここまで作ろう」「終わりまでに何個作ろう」といった、ひとりひとりの目標みたいなものがあったの
2012 年 10 月18 日(木)
て、絣のような柄になったり、鉱物を割ったような柄になったりするんです。同じ色で
作 っ た も の の特 徴 を楽 し く伝 え る看 板 が で
た。この街の活気は商店のおばちゃんが支えているのかもしれないと感じさせられた一日であった。
変化の楽しみ
にしてその場の、大きな川のそばで味わう特有の風を思い出しました。大きく風をはら
01
んな状況でも動じない。そんな仲見世のおばちゃんからおすすめの T シャツを教えてもらい、購入。 他の商店でも T シャツを探したのだが、どの店もおばちゃんのスキルは高く、実にエネルギッシュだっ
02
交代で見学し、いろいろな反応が見えました。(菊地)
海外からの観光客に対してもばっちり英語で対応。さすがこの道数十年のプロ、一人で何客もこなしど
たちは見られている。そんなことに気づく。本気で作ってい る!(土屋)
子、糸紡ぎの様子をいろいろな角度から見る子、出来た糸 を触ってみる子、糸を巻いて毛糸玉にする子。職員さんも
板 も そ の ハ イ テ ン シ ョ ン に の り、 お 店 と
説明をしながら横目で外国人観光客の入店を確認し、This price is 1500yen, material is cotton 100%……
子どもたちも大人も釘付けです。「わぁー」と歓声をあげる
き た か な あ と 思 い ま す。次、会 う 時 に は
士山とか日本地図とか、言葉の方は「希望」とか「感謝」とか……。質問に明快に教えてくれる。また、
の?」という子どもも。糸車で綿が糸になっていく様子に
(高野) なんて叫 ぶのかが楽 しみです。
侍、相撲など日本の文化や伝統にまつわる T シャツが多数売られている。 どれがいいかわからなかったので、人気な商品を店頭に立つおばちゃんに聞いてみる。イラストだと富
します。糸車をセッティングし始めると、おとぎ話の世界 でしか見たことのない糸車に思わず「何の劇がはじまる
ジ ャ ン グ ル ジ ム が も う出 来 て い ま す。見 て
T シャツを探しに浅草の仲見世通りを歩いてみる。この日は平日だというのに、最近スカイツリーの影 響もあり、多くの観光客がいて活気に溢れていた。商店を覗いてみると、歌舞伎や浮世絵、浅草寺、
使ったカードかけ(繊維をほぐす作業)をして、糸紡ぎを
2013 年1 月 日︵土︶
メーカー訪問
凝 っ た、と い う か 変 な も の は だ い た い ブ ラ ジ
2
日︵火︶
ル方面から出てくるという。とても変だった
10
月
浅草の今戸に田村光商店さんという店があ
ので、ぜひ皆にもみてもらいたい。
2012年
る。﹁ふ く わ ら い﹂の と き に は 革 の は ぎ れ を
同 じ く﹁ふ く わ ら い﹂の と き に 素 材 を 提 供 し
とのガールズトーク!子供たちは本当はわかっていて、大人
分 け て 頂 い た 革 屋 さ ん だ。ご 存 知 か と 思 う
作業の手は休めることなく学校や家のことを話す、彼女たち
が、浅 草 と い う と こ ろ は、浅 草 橋 か ら 蔵 前、
てきたりと、本気です!
て頂いた木下商事さんという店は、両国にあ
着手してからは、スカートのパターンを宿題として完成させ
る 毛 皮 屋 さ ん だ。普 段 は 婦 人 服 に 使 用 す る 高
ちゃんとしたものを作らなきゃ って思いが、自由に動く手 を邪魔をしているよう。スカートのデザインが決まり作業に
今 戸 に か け て 革 の 原 料 を 扱 う 業 者 が 多 い。現
程からなかなか作るものが決められず苦戦していた模様。
級なファーを扱っているのだが、そういえば
「シルクプリン」を作るりさちゃんは中学一年生。商品名と行
T
在は一般のメーカーにも卸している田村光商
想!ぐんぐん作業。
ワークショップのときにとにかく毛皮が子供
エイティブっ!ストレートなんだけど一捻りされた素敵な発
シ�ツ
て沢山ちりばめ、その上に雲にみたてたレース。なんてクリ
店 さ ん だ が、も と も と は そ ん な 業 者 さ ん た ち
気の雲の間から見える星をデザイン。金ボタンを星にみたて
た ち に 一 番 人 気 だ っ た の に は 驚 い た。も う
はなちゃんは「星の湯」を。 「星の湯」から夕焼け空と湯気、湯
に革を卸している革屋さんだったという。
るのか、会うたびに国数を更新中ー。
ち ょ っ と、怖 が る 子 が い る ん じ ゃ な い か と 懸
ウェーデンかりかり」と「エジプトかりかり」を。何カ国いけ
いろいろな革屋がひしめき合うなかでそれぞ
を完成させると、 「東京かりかり」の仲間として「アメリカか り か り」が 生 ま れ ま し た(ア メ リ カ 国 旗 柄) 。次 い で「ス
25
れ の 特 徴 を ど う 持 た せ て い く か、田 村 光 さ ん
イスするとすぐにひとりで完成させました。 「東京かりかり」
念 し て い た が、む し ろ し っ ぽ の 部 分 な ど は 奪
ケースを縫い上げていたため、ビーズやボタン付けをアドバ
い 合 い だ っ た し、身 体 に 巻 き 付 け た り 頭 に 巻
「東京かりかり」を作るひなちゃんは、既に第一期でカード
の 特 色 と い え ば、お も に 小 判︵小 さ い サ イ
始まります。
い て み た り と 身 に ま と う 行 為 が 見 受 け ら れ、
から参加。もちろん子供たちとはみんな、 「はじめまして」で
仲見世 のおばち�んと
子供たちが商品を作るネクスタ・デザイン工房、私は第二期
09 2012 年9 月 日︵火︶
工業用ミシンを 踏みこなす小学生たち
ズ︶である羊革を中心に扱っていることに加
2012 年 9月23 日(日)
肌触りの体験として様々なファーを用意して
子どもたちが興味津々に覗きに来たりしました。
どんなものができあがるかとっても楽しみです。(菊地)
え、近 年 は﹁エ コ レ ザ ー﹂と い う も の に 熱 心
アサヒビールとスカイツリーをバックに隅田川の水を汲んでいると、
くれたことが大いに役立った。社長さんがそ
10
FORM ON WORDS メンバーの竹内さんと臼井くんが
に 力 を 入 れ て い る そ う だ。エ コ レ ザ ー っ て な
今回は、隅田川の水で服を染色するために隅田川の水を汲みました。
ん だ と い わ れ れ ば、簡 単 に い う と、革 を な め
一生のうちにこの 1 度くらいだろうと思っていたのですが、 なんと今年も隅田川の水を身につけることに。
の よ う な 機 会 に 対 し て と て も 理 解 あ る 方 で、
この時は隅田川を身につけて過ごす 1 日は
ぜひまた協力して頂けるということだったの
浮き輪の中に注入して身につけるというわくわくした体験でした。 お昼にはウキハラマキをつけたままカレーを食べにいったことを覚えています。
して生成していく過程で扱われる薬品に対し
なんと屋形船に載って船上から隅田川の水を汲み、
でありがたい。まだまだ町にはいろんな﹁∼
︵竹内︶
西尾美也「ウキハラマキ」プロジェクトは、
て、地 球 に 優 し い 処 理 が 施 さ れ て い る と い う
昨年のすみだ川アートプロジェクト 2011 での
屋 さ ん﹂が あ る の で、見 て い け れ ば と 思 う。
2012 年 9月30日(日)
ものだ。
隅田川を身につける
帰 り 際 に 見 た、加 工 さ れ た 変 わ っ た 革 の 一 群
はブラジル辺りのものだそうで、そういう
08
07
6 月から玉姫児童館で育ててきた綿花。今日は糸に紡ぐワー クショップを行ないました。ドラムカーダーという道具を
06
04
感動する 滑稽な 金斗雲自転車
2012 年 10 月7 日(日)
た建物です。地域の人や活動が有機的
いくきっかけになるのではという期待
につながっていく場として、まちづく
の言葉も。
な地域資源である「隅田川」に着目し、多くのアーティストと市民が一緒に
り会社ドラマチックの今村さんによっ
気になるネクスタの内容ですが、デザ
なって、みんなで作り、みんなで楽しむ「川の手文化」を発信していくアート
て構想されました。FORM ON WORDS
イン工房では、公募で参加する小中学
の T シャツ「Vestige」も、こちらで展示・
生ファッションデザイナーが、FORM
販売させていただいています。
ON WORDS の指導のもとで作品を制
大達磨絵をモチーフに、巨大ふくわらいの制作を担当しました。 隅田川流域のこの一帯は、アパレル・繊維関連をはじめとするファッション 産業や皮革関連産業、その他金属機械系工業、印刷・紙器など情報関連産業
2012 年 8 月からは、この LwP asakusa で
作します。一方、どなたでもご参加い
など、古くよりものづくりの街として日本の産業を支えています。しかし近
FORM ON WORDS による「ネクスタ・
ただけるオープン工房では、訪れた人
年は、産業構造の転換や中国をはじめとした近隣諸国の産業の台頭、後継者
デザイン工房」と「ネクスタ・オープン
が リレー 形 式 で 作 品 を 作 る ワーク
工 房」が 始 動 することになりました。
ショップを用意しています。どちらの
不足の問題などに悩まされています。
こうした中で、本プロジェクトの主旨にご理解くださった地元メーカーの木 下商事 さんや 田村光商店 さんが 革 や 毛 などの 素材 を 提供 してくれました。
これらの工房では、地域の大人や子ど
工房もどんな作品ができあがっていく
ワークショップを開催し、制作には子供たちも参加。普段触れることの少な
も、地域で働く人など、多様な人との
のか予想がつきませんが、そこが一番
い革や毛を使った造形を楽しみました。
関わりの中でものづくりの体験をする
の楽しみなのです。(菊地)
完成したふくわらいは、期間中メイン会場であるアサヒ・アートスクエア内
で展示され、椅子やソファ、テーブルとして、多くの方々に使用していただ
場を提案していきたいと思っています。
きました。(粟野)
墨田区両国を拠点に、音楽で地域を活性化していくプロジェクト「ほくさい音楽博」 。スカ イツリー開業記念・区民祝賀イベントと連動して行われたこのイベントで、FORM ON WORDS は子どもたちのステージ衣装を提供しました。 女の子の衣装制作では、 「スカイツリーの頂上からみえる景色」をテーマにしたワーク ショップを実施。スカイツリーへの期待を込めてみんなが自由に絵を描いた布でドレスを 作りました。男の子の衣装制作では、自宅から預かった T シャツの柄をそれぞれ切り抜い て、柄を交換。この日のために特別に施した刺繍も好評でした。 当日は、子供から大人まで総勢 60 人がスカイツリーのもとでダンスを踊り、音楽を奏で ました。当初は強ばった表情の子供たちも、出来上がった衣装に袖を通すときは嬉しそう な表情を見せてくれました。(粟野)
20
ほくさい音楽博
2012年 5月20日(日)
FORM ON WORDS による「ネクスト・マーケット」では、このような途 上国のマーケットからヒントをもらって、使う人が使い方を工夫できるプ
2012 年8 月23 日(木)
ラットフォームとしての空間デザインを実現したいと思っています。 具体的なアイデアとしては、単管足場などを使って巨大なジャングルジム をアサヒ・アートスクエアの中に出現させるというもの。もともと遊具で あるジャングルジムは、子どもが登ったり、ぶら下がったり、座ったりし て自由に遊ぶためのプラットフォームです。マーケットの出展者には遊ぶ 感覚で商品を陳列してもらうことを、観客には遊ぶ感覚でマーケット内を 散策してもらうことを、遠くナイロビから期待しています。 (西尾)
ネクスタ・オープン工房で M さんが制作中、道ばたでこちらを見ているおじさんがあ
10
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8
21
らわれました。話しかけてみると、少し先の靴づくり教室に最近入ったという方でし た。ミシンに興味をもってこちらを眺めていたらしく、この辺で洋裁道具店はどこに あるか、この糸(服を縫う糸)は何番かなどを聞かれました。 「ぜひことばのかたちを 作ってみませんか?」とその場でお聞きしたのですが、 、叶いませんでした。 。 おじさんか去って、続いてまた近所のおじさんがこちらを覗いてくれました。話しか けると、近所にお住まいの方で、 LwP パブの存在が気になっていたそうです。そこか
勧誘あれこれ
2012 年 6 月16日(土)
ます。インパクトがあるしきれいな場合が多いから、ついつい足を止めて 鑑賞してしまいます。
2012 年 月 日︵火︶
が地域の新たなネットワークを広げて
られたスペースでできるだけたくさんのものを置いたり販売するために、 お店を目立たせるために、モノが、並べられたり、重ねられたり、積み上 げられたり、束ねられたり、吊り下げられたりしている光景をよく目にし
ドアの向こうに既にいる生徒の風景。 二回目にして既にあの四角い空間にナチュラルに溶け込んでいる。 少し早めに行くようにしている私より遥かに早く来てくれている子もいる。 デザイン工房は前回の7名から3人ふえて 名になりました。 まずは前回の続きのブレスレッドからスタート。 手縫いをするときに必ず始めに覚えることは﹁運針﹂と﹁玉結び﹂と﹁玉留め﹂。 それから﹁三つ編み﹂を知っているかどうかも聞いてみた。 ほとんどの子が知っているだけでなく自分でできるとのことで本当に驚いた。 そこで私は手縫いをもっとしやすくする為の魔法を教えることにした。 これは私が先生に教わったこと。 それから針を使うから、針山について昔と今の違いを教えた。 私の世代でぎりぎり知っているくらいのこと。 やっぱり皆知らないみたいで予想通りの良い反応。 こういうことって誰も教えないし、多分知らなくても良いこと。 でも、どうでも良いことって面白かったりするから、私は1回に1小話はしている気がする。 帰ったらお母さんやお父さんに自慢してほしいなと思いながら。 今日はみんながスケッチブックにしたためた﹁ネタ﹂をもとに﹁かたち﹂を作りはじめた。 古着やレザーなど各々好きなものを引っ張りだして、眉間にしわをよせて、 生みの苦しみを味わっている様子には少し感動したりする。 帰りに﹁ネタ帳﹂のスケッチブックを丁寧にかばんにしまって 手を振る姿が私の脳裏に焼き付いている。
プ・アサクサ)。元サンダル屋を改修し
遊びのプラットフォーム
僕が生活しているナイロビでは、一度により多くのものを運ぶために、限
どうでも良い面白いこと
じゃーね、また来週。 ︵古田︶
前 に 出 る 商 店 街 を 散 策 。休 日 は さ す が に 人 ROX
ふくわらい
今 村 さんからは、FORM ON WORDS
プロジェクトです。今年度のテーマは「葛飾北斎」。FORM ON WORDS は
13
浅草駅から浅草
16
浅草の問屋街にある LwP asakusa(ルー
毎年 6 月から 7 月にかけて開催される「すみだ川アートプロジェクト」。重要
12
まずは
で に ぎ わ っ て い ま し た。犬 と 散 歩 し て い る 地 元 の 人 と か 、 多 い よ う な 感
な ど も 豊 富 な 靴 屋 さ ん、古 い お も ち ゃ 屋 さ ん 、 呉 服 屋 さ ん が 並 ん で い ま
2012 年 7 月 11日(水)
じ。街 を 歩 く み ん な は、ゆ っ た り ま っ た り し て い ま し た 。 商 店 街 に は 下 駄
19
18
元サンダル屋
富 で、そ れ ぞ れ お 店 に よ っ て 様 々 な せ ん べ い の ネ ー ミ ン グ が ハ イ セ ン ス で
バーシブルなハッピが完成しました。(土屋)
す。看 板 や、商 品 名 を チ ェ ッ ク し な が ら 歩 き ま し た 。 せ ん べ い 屋 さ ん が 豊
方、 「打ち水」からは「水で遊ぶ」を連想し、裏地に特殊な防水加工の 生地を使いました。実際に水を掛け合って遊ぶことも可能な、リ
す。み て る だ け で お も し ろ い。そ の 場 で 焼 い て い る せ ん べ い が 食 べ ら れ る
りました。脇や袖には、その日たまたま寄せられた甚平も活用。一
お店もあって、要チェックです。
まず、いろんな色の古着を切っては縫い合わせ、 「虹」柄の生地を作
商 店 街 を 出 て 一 本 裏 に 入 る と、飲 み 屋 さ ん が 建 ち 並 ん で い て 美 味 し い 匂 い
が。お 客 の お じ さ ま 達 は す で に し っ か り 酔 っ ぱ ら い で し た 。 気 づ い た こ と
タ ン ダ ー ド な よ う で す。だ い ぶ 歩 い た と こ ろ で 、 大 通 り 沿 い の 浅 草 浪 花 家
は、浅 草 の 喫 茶 店 に は 必 ず メ ニ ュ ー に レ モ ン ス カ ッ シ ュ が あ る 、 で す 。 ス
と い う カ キ 氷 屋 さ ん に 入 り ま し た。で か い で す 、 美 し い 、 美 味 し い ! 頭
る。オススメです。
キ ー ン と な り ま せ ん、も ふ も ふ ふ わ っ ふ わ 。 高 級 カ キ 氷 。 た い 焼 き も あ
も う ひ と 探 し し た と こ ろ で、最 後 に ル ー プ 浅 草 さ ん で 一 杯 。 始 め て の ル ー
プ さ ん は 穏 や か で 懐 か し い に お い の す る 良 い 空 間。頂 い た お に ぎ り が と て
になります。
も 美 味 し か っ た で す。ル ー プ さ ん か ら 浅 草 に 向 か う 道 に は 綺 麗 に ス カ イ ツ
古着回収に参加。そこに寄せられた古着が、H さんのハッピの素材
リ ー 全 体 が 見 え る 穴 場 ス ポ ッ ト が あ っ て、ラ イ ト ア ッ プ さ れ た ス カ イ ツ
Hさんは日本で古着を回収した後、世界の貧しい国々へと循環させる プロジェクトを主宰しています。今回は FORM ON WORDS もその
リーには見入ってしまいました。凄い穴 場 で す 。
FORM ON WORDS が制作しました。「打ち水」と、そこから連想さ れる「虹」がデザインのキーワード。
中 学 生 の 時 か ら 遊 ん で い た 浅 草 で、よ く 知 っ て い る 気 で い ま し た が 、 視 点
夏の気温を2度下げること。参加者の一人Hさんのハッピ衣装を、
を 変 え て 歩 い て み る と、美 味 し い も の や 、 な ん だ か 笑 え る 新 し い 浅 草 を 発
7月 22 日、浅草寺で「打ち水大作戦」が開催されました。テーマは真
見できた一日でした。︵土屋︶
2012 年 7月 22 日(日)
﹁ことば﹂を集める
打ち水大作戦
2012 年8 月4 日︵土︶
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JR
2012 年 8 月 25 日(土)
ら話が弾み、今度遊びに来てくれると言ってくれました。本当に次会えるかどうか楽 しみです。 だいぶ涼しくなったので、裏の墨田公園へ行き、遊んでいる子ども 2 名に話しかけた ところ「やりたい!」と 3 秒ぐらいで即答。そのまま LwP へ移動し「スカイシップ」の ことばのかたちの続きを作りました。子ども達は楽しくなったようで、おしゃべりを しながら作っていました。学校では、針と糸を自由に使えないようで自由に作れるこ とに楽しんでいました。 子ども達にとっては未知の空間 LwP に驚いていたり、はじめて出会った人と自由に作 れることでだいぶテンションがあがっていたように感じました。次回オープン工房も 続きをやりに来てくれる予定です。(高野)
「ネクスタ・デザイン工房」初日の参加者は 7 名、全員女の子でした。自己紹介をした後、革の卸売業の富田 興業さんに見学に行きました。エントランスを入ると革のにおいがします。階段を上った 2 階には大きな ショールームがあり、様々に加工されている革がずらりと並んでいて圧巻です。
や靴に加工される前の牛
革を床に広げて見せてもらうと「うわぁー」とその大きさに驚きの声があがります。 富田さんが優しく丁寧に説明してくださったので、子どもたちも理解しやすく楽しい雰囲気でした。 「何の商 品にするのが人気ですか?」 「牛の種類は何ですか?」 「日本で育てている牛はどのくらいですか?」 「どう やって革に色をつけるのですか?」などと質問をしたり、メモや写真記録をとる子もいました。最後は、は ぎれの中から自分のお気に入りの革を探します。帰り道の足取りの軽さから、充実した時間になったことが 感じられました。 LwP asakusa に戻ると、いただいた革を使ったブレスレッド作りに取りかかります。まずは選んだ革を 1 セ ンチ幅に切る作業です。講師の古田さんからまっすぐに切る方法を教えてもらい、みな集中して丁寧に裁断 しました。時間が足りなくなったので、次の行程は次回に持ち越すことに。 最終的に自分が作りたいものを考えるためにスケッチブックを用意しました。次回までに、与えられた「こ とば」から連想するものをスケッチしたり、写真や言葉をいろいろ集めてくることが宿題です。 (菊地)
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革に ふれる 2012 年8月9日(木)
ワークショップ形式で量産(マス・プロダクション)した。 約 8 人参加。
「ジャングルジム・ラジオ生放送」
2012 年 10 月 24 日 (水) 、25 日 (木) 、26 日 (金)20:00−21:00 27 日 (土)13:00−14:00 [関連イベント]
司会:FORM ON WORDS(菊地みぎわ、高野萌) ゲスト:今村ひろゆき、
「ネクスタ・デザイン工房」
ネクスタ・デザイン工房参加の子どもたち(邑中ひな、邑中華英、熊倉媛子、井関ななみ) 、
2012 年 8 月 9 日 (木) 、23 日 (木) 、30 日 (木) 、9 月 1 日 (土)13 :00−15 :00
会場のお客さん、カフェいとのみなさん、スマイルキッチンのみなさん、会場のお客さん
講師:FORM ON WORDS(菊地みぎわ、高野萌、古田由佳利)
会場:アサヒ・アートスクエア
会場:LwP asakusa
制作に関わった地元メーカーや子どもたちをゲストに迎えたラジオ番組を、
対象:小学4年生∼中学3年生
会場内とインターネット上で放送した。
参加:無料 公募で集まった小中学生ファッションデザイナーが商品を企画・制作した。
10 人参加。
「FORM ON WORDS ファッションショー」
2012 年 10 月 27 日 (土) 、28 日 (日) 着付け・メイク 15:30−16:30 /ショー 16:30−17:00 司会:FORM ON WORDS(臼井隆志、菊地みぎわ、高野萌)
「ネクスタ・オープン工房」
会場:アサヒ・アートスクエア
2012 年 8 月 7 日 (火) 、9 日 (木) 、21 日 (火) 、23 日 (木) 、28 日 (火) 、30 日 (木) (土)13:00−17:00 9 月 1 日
対象:年齢・性別不問
講師:FORM ON WORDS(臼井隆志、菊地みぎわ、高野萌)
会場で販売されている衣類やオブジェ、
会場:LwP asakusa
副資材などを参加者が自由にコーディネートしてショーのモデルとなった。
対象:年齢・性別不問
約 60 人参加。
参加:無料
参加:無料 工場で余った革やビーズ、古着などを用い、ある「お題」にそって新しいかたちを制作した。 約 5 人参加。
アサヒ・アートスクエア パートナーシップ・プロジェクト 2012 ネクスト・マーケット「ジャングルジム市場」
「ネクスタ・デザイン工房 第 2 期」
2012 年 9 月 9 日 (日) 、16 日 (日) 、23 日 (日) 、30 日 (日)13:00−15:00 講師:FORM ON WORDS(菊地みぎわ、高野萌、竹内大悟、土屋栞、古田由佳利) 会場:LwP asakusa 対象:小学校4年生∼中学校3年生 参加:無料 公募で集まった小中学生ファッションデザイナーが引き続き商品を企画・制作。 新たに 1 人が参加。
[プロジェクト] 会期:2012 年 10月 24 日 (水)― 28 日 (日) 会場:アサヒ・アートスクエア 企画:FORM ON WORDS 空間構成:BUGHAUS 音楽:蓮沼執太
FORM ON WORDS ディレクター:西尾美也 ファッションデザイナー:竹内大悟、古田由佳利、久保田朱、土屋栞、水島宏美ほか
「金斗雲自転車をつくろう!」 2012 年 10 月 7 日 (日)13:00−16:00 講師:BUGHAUS 会場:アサヒ・アートスクエア 対象:小学校 1 年生から大人まで 参加:無料 古着のパッチワークと針金、四輪自転車で、 ジャングルジム市場を駆け巡る「金斗雲自転車」を制作した。 約 20 人参加。
グラフィックデザイナー:濱祐斗 マーチャンダイザー:粟野龍亮 プロジェクトマネージャー:臼井隆志、菊地みぎわ、高野萌 小中学生ファッションデザイナー:井関ななみ、大谷明日香、大谷りりか、折笠利紗、 熊倉媛子、小林莉子、小林菜々、中村優衣、中村心優、邑中華英、邑中ひな 主催:FORM ON WORDS、アサヒ・アートスクエア 協賛:アサヒビール株式会社 協力:LwP asakusa、NPO 法人アーティスト・イン・児童館
Special Thanks:株式会社アールベルク、株式会社イデアル、上野陽一、 木下商事株式会社、株式会社キャリー、里山ハンモック、玉姫児童館、 富田興業株式会社、中橋莫大小株式会社、株式会社丸上
「隅田川や浅草エリアにころがっている音をぼくたち、わたしたちがレコーディングしにいく」 2012 年 10 月 6 日 (土)13:00−16 :00 講師:蓮沼執太+FORM ON WORDS
[記録集] 発行日:2013 年 4 月 20 日
会場:アサヒ・アートスクエア
デザイン:濱祐斗、山口真生
対象:小学校 1 年生から大人まで
写真:湯浅亨、アサヒ・アートスクエア、FORM ON WORDS
参加:無料
執筆:粟野龍亮、臼井隆志、菊地みぎわ、高野萌、竹内大悟、土屋栞、
レコーダーを持って街を散策。ファッションショーの音楽のために素材を集めた。
西尾美也、林央子、古田由佳利
約 10 人参加。
編集:西尾美也 翻訳:西尾咲子 発行:FORM ON WORDS
「ジャングルジム市場をつくろう!」 2012 年 10月 8 日 (月・祝)13:00−16:00
禁無断転載
講師:FORM ON WORDS(臼井隆志、菊地みぎわ、高野萌) 会場:アサヒ・アートスクエア 対象:小学校 1 年生から大人まで
[アサヒ・アートスクエア パートナーシップ・プロジェクトとは]
参加:無料 各商品の看板デザインや店舗のデコレーションを制作した。 約 20 人参加。
アサヒ・アートスクエアがより地域に根ざしたアートスペースとなっていくために、 公募で選ばれたパートナー(アート NPO、任意団体、アーティストグループなど)と共に、 新たなプロジェクトを展開するのが、パートナーシップ・プロジェクトです。 「装い」を切り口に 2012 年はファッションブランド FORM ON WORDS と共に、
「ネクスタ・マスプロ工房」 2012 年 10 月 24 日 (水)16:00−21:00 / 25 日 (木) 、26 日 (金)12:00−21:00 講師:FORM ON WORDS(菊地みぎわ、高野萌) 会場:アサヒ・アートスクエア 対象:小学校 1 年生から大人まで 参加:無料 ネクスタ・デザイン工房で生まれた商品を、 ワークショップ形式で量産(マス・プロダクション)した。 約 8 人参加。
「ジャングルジム・ラジオ生放送」
2012 年 10 月 24 日 (水) 、25 日 (木) 、26 日 (金)20:00−21:00
周辺地域とアサヒ・アートスクエアをつなぐプロジェクト「ネクスト・マーケット」を実施。
2012 年 10 月、ファッションブランド FORM ON WORDS による複合型イベント「ネクスト・マーケット」が、アサ Next Market, a multiple event organized by a fashion label, FORM ON WORDS, took place at Asahi Art Square in October 2012. ヒ・アートスクエアにて開催されました。会場に特設された巨大なジャングルジムに、FORM ON WORDS が手がける There was a giant jungle gym prepared specially for the event, where different kinds of articles were displayed; new clothes and artworks 新作衣服やアート作品、地域の子どもたちがデザインした商品、地元メーカー協力による副資材を使ったインスタレー created by FORM ON WORDS, merchandise designed by local children, an installation of subsidiary materials made in cooperation with ション、飲食店などが並び、子どもも大人も入り交じりながら、商品だけでなく多様な経験や物語が交換されました。 local makers and food shops. People intermingled regardless of age and sex, exchanging various experiences and stories as well as goods. FORM ON WORDS は、練馬区立東大泉児童館の子どもたちを対象にしたアートプロジェクト「ことばのかたち工房」 FORM ON WORDS was set up in 2011 as a result of 3-year activities in Form on Words Factory, an art project targeting children at での 3 年間の活動を経て、2011 年に発足したファッションブランドです。本ブランドでは、ワークショップやアートプ Higashi Oizumi Children’s Center in Nerima ward. The label aims at making new local clothing through communication with local ロジェクトの手法を自在に用いながら、 「地域住民とのコミュニケーションに基づいて、地域の装いを新たに作り出す」 citizens, utilizing different techniques of workshops and art projects. ことをミッションとしています。 In Form on Words Factory, to which our label owes its origin, children are allowed to freely imagine and make a“form”using old clothes, ブランド名の由来にもなっている「ことばのかたち工房」では、まず、町で働く人々の仕事着にまつわるインタビュー based on a“word”extracted from an interview about work clothes of local workers. Then, each owner of the“word”who took the から導いた「ことば」をもとに、子どもたちが古着を素材に自由にイメージした「かたち」を作ります。次に、インタ interview is photographed while wearing the“form”made by the children. The art project is not only aimed at providing children with an ビューに答えた「ことば」の持ち主が、子どもたちが作った「かたち」を身にまとって写真を撮影します。このプロジェ opportunity for creation using old clothes, but also generating an unlikely collaboration between children and the town in the process of クトでは、子どもたちに古着を使った造形の機会を提供すると共に、装いの再解釈を通して、町と子どもたちの思いも reinterpreting clothing. よらない掛け合いを生み出すことを目的としてきました。 Afterwards the art project evolved into Form on Words Factory Pro that directly led to our label. Professional designers were gathered その後、プロジェクトは「ことばのかたち工房 Pro」へと発展し、この活動が直接ブランドの前身となりました。公募 through a public advertisement and given an assignment of taking over communication with children in the production process. Then a でプロのデザイナーが集められ、子どもたちとのコミュニケーションを制作過程に取り入れることが課題として与えら designer does not create clothes based on his or her own inspiration, but much importance is attached to“building a system”for making れました。このように、デザイナーが独自の発想で服を作るのではなく、関わる人や場所の特性を取り入れた服作りの clothes by taking into account the characteristics of those involved as well as those of the area, which clearly comes down to the present ための「仕組み作り」に重きを置く点は、本ブランドにも色濃く受け継がれています。 label. 2012 年、こうした理念と実績が評価され、FORM ON WORDS は「アサヒ・アートスクエア パートナーシップ・プロ In 2012, FORM ON WORDS was selected as a partner in the Asahi Art Square Partnership Project, receiving a good evaluation on ジェクト」に選出されました。新たに取り組む舞台は、アサヒ・アートスクエアを中心とする墨田・浅草エリアです。こ our philosophy and achievements. Our next stage was Sumida and Asakusa areas surrounding Asahi Art Square. The area is a center of the こは浅草寺雷門をはじめとする江戸文化の中心地であるだけでなく、30 以上の商店街をもつ商業エリアであり、革や鈴、 Edo culture and commerce including Senso-ji Temple, Kaminarimon and more than 30 shopping arcades, and so there are many artisans ビーズ、和裁の職人が集う街でもあります。魅力的である反面、手をつけ難いともいえるこれらの地域資源に対して、 gathering to work in leather, bell and Japanese dressmaking. Such a local resource is apparently pleasant but somehow difficult for FORM ON WORDS が用意した仕組みは、 「ネクスト・マーケット(次なる市場)」です。現状にとらわれず、通常の市場 outsiders to deal with, which prompted FORM ON WORDS to build a system tagged Next Market. The system is not only aimed at では今まで対象とされてこなかった人々や地域の要素と向き合いながら、商品となる衣服を制作する、あるいは現状の making clothes as merchandise by freeing us from the existing condition and considering local elements and people that have never been 商品を再解釈して提示しなおす。そして、それが慈善事業としてではなく、 「次なる市場」という形で一営利事業として targeted in ordinary markets, but also reinterpreting existing merchandise and presenting it in a new manner. In addition, it is intended to 行われること、人々の暮らしにきちんと還元されていくことを目指したいと考えました。 work as a profit-making enterprise, representing a next market and to return the merchandise properly to people’s daily life. メインのイベントに先立って開催した「ネクスタ・デザイン工房」では、地元の小中学生ファッションデザイナーを公 We had a series of workshops titled Nexta Design Labo before the main event, targeting students with interest in becoming fashion 募しました。FORM ON WORDS による指導のもと、工場で余った革やビーズ、古着などを材料に、小中学生自らが designers from local elementary and junior high schools. Students made a wide variety of merchandise for themselves using leavings from 商品を作ります。工房では子どもたちのユニークな発想を誘発するために、 「ことばのかたち工房」の仕組みを援用しま factories like leather and beads, and old clothes, etc. under the guidance of FORM ON WORDS. The workshop adopted the system of した。スタッフが浅草の街を散策する中で見つけたある「ことば」をお題に、商品を制作するというものです。土産物や Form on Words Factory in order to bring out unique ideas in children; imagining freely to make a piece of merchandise, based on a“word” 伝統工芸品など、さまざまな物作り文化が残るこのエリアでは、ユニークな商品名や店舗名にあふれています。それら which our staff found while strolling around Asakusa town. There are different types of creation-cultures such as souvenirs and traditional の記号が子どもたちによって再解釈され、新しい商品として再構築されます。また、同エリアには多くの町工場があり、 handicrafts flourishing in the area, and so you can easily find numerous unique names for both products and shops. Such signs were 革や毛皮、靴のヒール部分、鞄の取っ手部分など、商品になる前の素材や副資材を扱う業者が多いという特徴から、そ reinterpreted and made into new articles of merchandise by children. There are also many small factories and dealers in materials and れらを陳列・販売させてもらうことを考えました。普段人々が当たり前に接しているものたちが、いつもと違う様相と subsidiary materials used for making clothing such as leather, fur, heels and handles of bags. Then we came up with the idea of exhibiting 陳列になって市場を彩ります。 them for sale during the event. Ordinary things that we see in our daily lives were exhibited in a different manner to spice up the market. メイン・イベントの「ネクスト・マーケット」では、いろいろな立場の人がそれぞれ使い方を工夫できるプラット The main event Next Market was designed to work as a platform where different people can find different ways to use it hence we フォームとしての空間を目指し、市場のデザインに巨大なジャングルジムの形態を採用しました。会期中に開催された adopted the idea of installing a giant jungle gym in the middle of the market. In a fashion show held during the event, we made the most ファッションショーでは、 「遊び」の要素を存分に活かし、会場で販売されている衣類やオブジェ、副資材などを自由に of a playful atmosphere and each participant became a fashion model feeling free to dress in clothes, objects and subsidiary materials for コーディネートした参加者がモデルになりました。このように、遊び場と市場、舞台の三役を果たした巨大なジャング sale at the market. In this way the giant jungle gym accomplished three roles; that of a playing field, market and stage attracting many ルジムとそこに集う人々の光景は、 「ネクスト・マーケット(次なる市場)」の一つのあり方を提示しました。 people, presenting the way the next market works. 本誌は、以上のように多岐にわたる FORM ON WORDS の墨田・浅草エリアでの活動を報告するために出版されま The publication of this book is intended to report on various activities in Sumida and Asakusa areas organized by FORM ON WORDS した。制作には「ネクスト・マーケット」での売り上げのすべてが充当されています。「アサヒ・アートスクエア パート as mentioned above. All the sales in Next Market were appropriated for creating the book. We would appreciate if people utilize it as a ナーシップ・プロジェクト」に基づく非営利活動の一環として、特定の団体の利益に帰するのではなく、この活動に関 document for all those involved in the project, not for profits of a certain group, as a part of nonprofit activities following a requirement わった人たちの記録として、あるいは今後の地域とファッションと物作りの新しい関係を構築する一つの事例として、 from Asahi Art Square Partnership Project, and as a case study to search after creating a future relationship among community, fashion 多くの方々に活用いただける本になれば幸いです。 and creation.
西尾美也
FORM ON WORDS ディレクター
Yoshinari Nishio Director, FORM ON WORDS