商店街における来街者の構成割合に影響を与える要因に関する研究 上野繁華街において

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I

U9206

`早 稲田大学理工学部建築学科 ‐ 事業論文 指導教授 渡辺仁史

商店街 にお ける来街者 の構成割合 に影響 を与 え る要 因 に関す る i

上野繁華街 におぃて 佐藤 宏

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「ヽ Ser:.meioFl■ 1鯰 cl.● 串d。 I:轟∝ふし :事 ntta耐 二 ,w■ tdニ リ議 e品



平成 4年 度

卒業論文

商店街 にお ける来街者 の構成割合 に影響 を与 える要因に関す る研究 ∼ 上野繁華街 において

早稲田大学理工学部建築学科 指導教授

G9D090-0

渡辺 仁史研究室

渡辺 仁史 教授

佐藤 宏

`


目次

は じめに ペ ージ

目次

1.研 究目的

1

2.研 究背景

2

3.研 究概要

4

4.研 究内容

6

調査 1方 法

7

4-2

調査 1結 果

8

4-3

調査 2方 法

12

4-4

調査 2結 果

13

5。

4-1

6。

36

考察

5-1

来街者特性

37

5-2

要因の抽出

41 48

今後 の課題 あ とがき

49

参考文献

50

早稲田大学渡辺仁史研究室

平成 4年 度卒業論文


は じめ に

日頃、私 たちが利用 してい る商店街 を含 めた商業集積 地域 には、様 々 な人 々が集 まり、賑 わい、混雑 している。そ こには、快適 な魅力 ある買 い 物歩行 空間 として活気 あふ れた賑 わいのあ る商業空間が存在す る と共 に、 いわゆる路地、横丁、通路 とい った幅 の狭 い道路 に面 して盛 り場的 な空 間 も存在 して、多 くの人 々をひ きつ けている。現 に、商業集積地域 にお い て 表通 りの商店街 を除 くと、 5∼ 6割 程度 の店 が こう した幅 の狭 い道路 に接 して営業 してい る とい う事実 を考 えれば、現実 の商業繁華街 を計画す る際 に、十分意識 してお く必要がある と共 に、異 なる要素 をもつ歩行 空間 にお け る来街者 の特性 を分析す ることが、そ の際 に重要 であると思われる。

早稲田大学渡辺仁史研究室

平成 4年 度卒業論文


1。

研究 目的

本研究 では、商店街 を中心 とした商業集積地域 における来街者 の構成 について、上野繁華街 をケーススタデイとして調査、分析 し、その構成割 合 に影響 を与える要因 を抽出 し、類型整理することによって、商店街づ く りの来街者予想 の基礎資料 とすることを目的 とする。

早稲 田大学渡辺仁史研究室 …

1-

平成 4年 度事業論文


2。 研 究背景

多 くの人 々が集 ま り、様 々な産業経済機能が集積 し、各種 の社会、文 化活動が営 まれる都市 では、種 々の目的 を持 った人や物 の移動が活発 に行 なわれる。そのうち、本研究室 では、人の動 きに関す る研究が、数多 くな されており、遊園地、美術館、駅、百貨店、住宅、水族館等 における人間 行動 に関する研究の他 に、歩行 による移動 の範囲、言 い換えれば、歩行空 間 として地下街、商店街、商積空間、複合商業施設、街等 における人間行 動 に関する研究 もなされてきた。その歩行空間には、歩行者 の通行 の用 に 供 されるための空間であ るほかに、 もう一つの基本的な機能がある。今 日 の道路 には、各種 の路上物件 や地下埋設物が存在す る。即ち、道路標識、 交通信号、街路灯 など道路交通 の機能 を維持、向上 させるための施設 や、 郵便 ポス ト、消火栓 など道路 を利用する集配や消防活動 に必要な施設 など は、道路の本来的機能 に根 ざした必要不可欠な施設で、道路空間 と切 り離 せない施設であ り、 これ らの施設 の大半 は、歩行空間に設置 される。 また 、電気、ガス、上下水道 など、市民生活の維持や都市機能 の保持 に欠 かせ ない各種 の供給処理施設 は、道路 を利用 してネットワークを組 まない限 り 、各戸へ くまな く接続す ることは不可能であ り、電柱 はもちろん、上下水

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-2-

平成 4年 度卒業論文


道 も本管以外 は歩道 に設置 される。 さらに、歩道上には看板 や商品ケース 、掲示板 などが置かれることが多 い。 これらの施設が道路 とい う公共 を対 象 とした施設 であ り、長いあいだの商慣習 に基 づ くものであ り、 ときには 歩行環境 に変化 や潤 いを与えることもある。む しろ子供の遊び場であつた り、多 くの人々が集 ま り、憩 い、立ち話 をし、交流する場 としての歩行 空 間には、快適 で魅力 に富んだ各種 の利便施設 などを積極的 に配置 しなけれ ばならない とい う側面 もある。 また、植栽 や電話 ボックス、地下鉄 の出入 り口等、景観 の形成 や市民生活の必要上、歩道上に設け られ る施設、物件 は、非常 に多種多様 である。 このように、歩行 空間は、交通上の機能のほ か、都市活動 やアメニテイーの維持 のために各種 の物件 や施設 によって多 目的 に利用 されてお り、 この点 での歩行空間の果 たす役割 もきわめて大 き い。

早稲田大学渡辺仁史研究室

-3-

平成 4年 度卒業論文


3-1.研 究概 要

上 野繁華街 における調査 上野繁華街構造調査

断面交通量調査

上野 について都市計画的

人 の流 れについて

社会学的文献 の整理

人間行動 の文献 の整理

調査結果 の分析

来街者 の構成割合 に影響 を与 える要 因

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-4-

平成 4年 度卒業論文


3‐

2。

こ とばの定義

本論文 においては以後、特 に注釈 のないか ぎり、買 い物、通勤、通学、 散歩等 を行 な う目的で商店街 を訪れる歩行者 を「来街者」 と記す。

早稲 田大 学渡 辺仁 史研 究 室

-5-

平成 4年 度卒業論文


4。 研究内容

早稲田大学渡辺仁史研究室

-6…

平成 4年 度卒業論文


4-1.調 査 1方 法 □ 調査 1 上野繁華街の構造調査 この調査 は、次に示すデータについて行 なった。 ○上野繁華街内部構成 a)上 野繁華街 を構成す る店 の形態

r

b)共 同施設設置状況

街路樹

街路灯

ベ ンチ

標識

電話 ボックス

ゴ ミ箱

自転車置 き場

看板

商品ケ ース

トイ レ 灰皿

図 1 上野繁華街地図

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-7-

平成 4年 度卒業論文


4-2。 調査 1結 果 の上 野繁華街 を構成す る店 の形態 以下の分類 で、店 の形態 を次 のページ以 降 に示す。

レス トラ ン、喫茶店、食堂類 居酒屋、バー 海産物、農産物、落花生、駄菓子、土産物 装身用 品店 旅館、 ホテル パ チ ンコ、ゲ ームセンター、個室 ビデオ 会社、事務所 その他

早稲田大学渡辺仁史研究室

-8-

平成 4年 度卒業論文


︲==”= ” ︱ ︱︱ ︱

鋪脚∬舶

図2

上野繁華街構造 図

早稲 田 大 学渡 辺 仁 史研 究 室

-9-

平成 4年 度卒業論文


早稲 田大学渡辺仁史研究室 … 10-

平成 4年 度卒業論文


F群 ①

1

闊1111

ン ″   改 ”・ “烈コ   一

楠鰤 窓 図3

上野繁華街 の南北 の人 の流 れ

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -11-

平成 4年 度卒業論文


4-3。 調査 2方 法 □ 断面交通量調査 調査 1の 上野繁華街構造調査 よ り、上野繁華街 を南北 に縦断 す る道路 に着 目 して、各 々沿道 の土地や建物 を含 めて 6つ の商店街 区域 を 抽出 して、それぞれの区域 の来街者特性 を調査、分析 す る。 a)調 査対象商店街 i)中 央通 りにおけるA商 店街 ii)上 野中通

iii)ア

りにおけ るB商 店街

メヤ横丁 におけ るC商 店街

iv)高 架下 にお け るD商 店街 v)上 野駅前通 りにおけるE商 店街

宙)上 野御徒町通 りにおけ るF商 店街 b)調 査対象時間帯 i)AM10:GЮ

iv)PM5:00

五)PMO:00

五i)PM3:∞

v)PM8:00

なお、 この調査 は各 々商店街 における来街者 を上記 の時間 に、それぞれ

3分 30秒 間ず つ ビデオカメラで録画 して行 なった。

早稲田大学渡辺仁史研究室 …

12-

平成 4年 度卒業論文


4-4。 調査 2結 果 口 断面交通量調査 この調査結果 をもとに、 ○各商店街 における地点別来街者交通量

5-1∼ 図 5-6、

(図

4-1、 図 4-2、 図

図 6)

○各商店街 における地点別来街者構成割合

(図

7-1-1∼

図 7-

6-5) ○来街者別交通量

(図

8-1∼ 図 8-8)

の合計 51個 のグラフを次 のページ以降 に示す。

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-13-

平成 4年 度卒業論文


250

200

150

中央通 り (A‐ 1)

100

50

0

350 300 250 200

上野 中通 り (B‐ 1)

150 100

50

o o間 繊時

0

300 250 200

アメヤ横 丁 (C‐ 1)

150 100 50

0

12:00

10:00

15100

北 か ら南 方向

南 か ら北方向

時間

図 4-

1

断面交通量

早稲田大学渡辺仁史研究室 -14-

平成 4年 度卒業論文


60

50 40

高架下

30

(D‐ 1)

20

10

0

250

200

150

上 野駅前通 り (E‐ 1)

100

50

0

120

100 80

上野御徒町中央通 り

60

(F‐ 1)

40 20

│1北 か ら南方向 0

10:00

12:00

15:00 時間

図 4-2

I

mr' c2ilfiFt

断面交通量 早稲 田大学渡辺仁史研究室

-15-

平成 4年 度卒業論文


180 160 140 120 100 人

80 60 40 20 0

中高年 男性

図 5-1

中高 年 女性

男子 学 生

中央通 り

女子学 生

(A‐

OL

サラリ ―マン

カ ッア ル

蒙旗 づ れ

1)来 街者交通量

400 350 300 250 人

200

囲 圏 颯 □ ■

150

20:00

100

50 0 中高年

中高年

男子 学

女子学

男性

女性

図 5-2

サ ラリ ―マン

OL

力 ッア ル

上野 中通 り (B-1)来 街者交 通量

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-16-

嵐族 づ れ

17:00 15:00 12:00 10:00

平成 4年 度卒業論文


300

250 200 人

150 100

50 0 中高 年

中高年

男子 学

女子学

男性

女性

図 5-3

サ ラリ ―マン

アメヤ横丁 (C-1)来 街者交通量

60

50 40 人

30 20

10

0 中高年

中高年

男子 学

女子学

サ ラ リ

男性

女性

…マン

図 5-4

高架下

(D‐

1)来 街者交通量

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -17-

平成 4年 度卒業論文


300 250 200

150

100

50

0

中高 年 男性

中高年 女性

図 5-5

男子 学 生

女子学 生

サラリ ―マン

OL

力 ッア ル

蒙族 づ れ

上 野駅前通 り (E-1)来 街者交通量

120 100

80

60 40

20

0 中高 年

中高年

男子学

女子学

男性

女性

5- 6

サ ラリ ―マン

OL

上 野御 徒 町 中央 通 り

力 ッア ル

(F‐

1)来 街者交通量

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -18-

嵐麟 づ れ

平成 4年 度卒業論文


350 300 250 200 150 100

50 0

10:00

12:00

15:00

17:00

20:00

時間

図6

各商店街 におけ る地点別来街者交通量 ‐ 口中

0上

央通 り 野 中通 り

‐ ‐ ° アメヤ ‐ 0‐

横丁

高架下

― ー上 ハ 野駅前通 り ‐ A―

早稲田大学渡辺仁史研究室

-19-

上野 御徒 町中央通 り

平成 4年 度卒業論文


2860/o2.86%

%    %

27.140/●

7.14% 10.000/●

7-1-

中央通 り

(A‐ 1)

30.770/1

図 7-1-3

アメヤ横 丁

図 7-1-4

(C‐ 1) 0.000/0

4350/●

高架下

(D‐ 1)

5.00q.00Vc

27500/●

■ 中高 年 男性 □ 中高 年 女性

圏 男子学生 回 女子学 生 回 サ ラ リー マ ン 20001/●

26810/●

図 7-1-5

上野駅前通 り

(E‐ 1

図 7-1-6

来街者構成割合

上野御徒町中央通 り

(10:00)

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-20-

日 (F‐ 1)

oL

田 カ ッア ル

国 家族づれ

平成 4年 度卒業論文


357●・t

15.87%

12.180/●

7-2-1

中央 通 り

7770/●

30.161/●

(A-1)

7-2-2

000°/●

上 野 中 通 り (B‐ 1)

6.38%

000V● 5830/●

2573● /o

33010/●

7-2-3

アメヤ横丁 1240/1

12420/●

図 7-2-4

(C‐ 1)

高架下

294●

/●

:1800/1

■ 中高 年 男性 2353● /●

□ 中高年 女性

%男 子学生 回 女子学生 回 サ ラ リー マ ン 日

807●/●

図 7-2-5

上野駅前通 り

図 7-2-6

(E‐ 1)

来街者構成割合

上野御徒田 r中 央通 り

(12:00)

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -21-

(F‐ 1)

oL

田 ヵッアル 圏 家族づれ

平成 4年 度卒業論文


6.70%

622%

2,70%

11.7171

12.01%

2249●

r●

7-3-】

中央通 り (A-1) 7.:90/p・

7-3-2

上 野 中通 り

(B‐ 1)

5.880/●

00% 0,品

0.720/● 3.960/●

15.690/1

2●/1

7.9:●/1

:7990/●

7.341/1

34.17● /1

図 7-3-3

アメヤ横丁 (C-1)

7- 3-4

高架下

(D‐ 1)

2!鵞 ρP/●

0820/●

1630● /● 17.140/●

■ 中 高 年 男性 □ 中高 年 女性 17390/1

男子 学 生

囲 女子学生 8701/●

回 サ ラ リー マ ン 日

oL

29.350/●

図 7-3-5

上II駅 11通 り

(E‐ 1)

図 7-3-6

来街者構成割合

上野御徒町中央通 り

(15:00)

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-22-

(F‐ 1)

ヵ ッア ル

国 家族づれ

平成 4年 度卒業論文


3.210/1

22.550/●

図 7-4-1

中央通 り (A-1)

7-4-2

上 野 中通 り 5.77● /1

0000/●

7.591/1

25.000/1

11.54● /●

18960/●

図 7-4-3

図 7-4-4

アメヤ横丁 (C-1) 2490/●

7960/●

高架下

(D‐ 1)

11.650/1

■ 中高 年 男性 □ 中高 年 女性

%男 子学生 囲 女子学生 回 サ ラ リー マ ン 日

田 カッアル

3.88● /1

8.460/1

図 7-4-5

上野駅前通 り

図 7-4-6(F‐

(E-1)

来街者構成割合

1)

(17:00)

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -23-

oL

国 家族づれ

平成 4年 度卒業論文


0,000/●

10.12%

14.72● /●

中央通 り (A-1)

7-5-2

0000/●

上 野 中通 り 5569o00・

/・

9.130/●

12.500/●

19.440/1

8170/●

図 7-5-3

アメヤ枚 丁 3330/●

図 7-5-3

(C‐ 1)

1000。

0.00● /● /・

6110/●

高 架下

(D‐ 1)

11.400/●

■ 中高 年 男性

10530/● 11.670/●

□ 中高年女性

%男

子学生

圏 女子学生 回 サ ラ リー マ ン 日 43890/●

図 7-5-5

上 野駅 前通 り

図 7-5-6

(E‐ 1)

来街者構成割合

上野御徒町中央 通 り

(20:00)

早稲田大学渡辺仁史研究室 -24-

(F‐ 1)

oL カ ッア ル

国 家族づれ

平成 4年 度卒業論文

:


300 250 200 人

150 100

50

0 中央通 り

上 野 中 通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅 前通 り

図 8-1

上野御 徒町 中央 通 リ

中高年男性交通量

300

250

200

'^

iso 100 qn

'n 中央 通 り

図 8-2

上 野 中 通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅 前通 上野御 徒 町 り 中央 遍 リ

中高年女性交通量

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-25-

平成 4年 度卒業論文


400 350 300 250 人

200 150 100

50 0 中央 通 り

上野 中通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野 駅 前通 上野 御 徒 町 り

図 8-3

中央 通 り

男子学生 交通量

160 140 120 100

80 60

40 20 0 中央通 り

図 8-4

上 野 中通 リ ア メヤ 横丁

高架下

上野駅 前通 り

上野御徒町 中央遍 リ

女子学生 交通量

早稲 田大学渡辺仁史研究室 … 26-

平成 4年 度卒業論文


200 180 160 140 120 人

100

80 60 40 20 0 中央 通 リ

8-5

上野 中通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅 前通 リ

上野御徒 町 中央 通 り

サラリーマ ン交通量

90 80 70 60

50 人

40 30 20 10 0 中央 通 り

上 野 中通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅 前通 り

│ヌ

18-6

上野 御徒 町 中央通 り

OL交 通量 早稲 田大学渡辺仁史研究室 -27-

平成 4年 度卒業論文


200 180 160 140 120 人

100

80 60

40 20 0 中央 通 リ

8-7

上 野 中通 リ ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅前通 リ

上野 御 徒 町 中央 通 り

カップル交通量

彫夕 20:00

圏 17:00

m 15:00

E t z:oo

I 人

中央通 り

上 野 中通 リ

ア メヤ 横 丁

高架下

上野駅 前通 り

図 8-8

上野御徒 町 中央 通 り

家族づれ交通量

早稲田大学渡辺仁史研究室

-28-

平成 4年 度卒業論文

t o:oo


次 に、各地点周辺 の現況 を以下 の図 9∼ 図 14に 示す。

早稲 田大 学渡 辺仁 史研 究室 … 29-

平成 4年 度卒業論文


A-1 ○

Eコ レストラン、喫茶店 食 堂類

zz居 酒屋、パー

区コ 海産物、農産物、落花生

駄菓子、土産物 囲目 装身用 品店 肛ョ 旅館、 ホテル Ю弼 パ チ ンコ、グ ームセン ター 個室 ビデオ

Eヨ 会社、事務所 Eコ そ の他

N十

0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

図9

中央通 りにおけ る A-1周 辺 の現況

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-30-

平成 4年 度卒業論文


0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

人 の流 れ

Eコ レストラン、喫茶店 食 堂類

zz居 酒屋、パー

生 落 花 ` コ護 区 協 集 箪 :量 蓬 装身用品店 %多 E田 旅館、ホテル

Ю● パ チ ンコ、ゲ ームセンター 個室 ビデオ 匡ョ 会社、事務所 Eコ その他

N今

図 lo 上 野 中通 りにお け るB_1周 辺 の現 況

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -31-

平成 4年 度卒業論文


人 の流 れ

0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

Eコ レストラン、喫茶店 食 堂類

z勿 居酒屋、パー N\ 1海 産物 、農産物 、 落花 生 駄菓子、土産物

留四 装身用品店 旺ョ 旅館、ホテル 国 パtン コ、ゲームセンター 個 室 ビデオ

Eヨ 会社、事務所 Eコ そ の他

11

ア メ ヤ横 丁 にお け るC-1周 辺 の現 況

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -32-

平成 4年 度卒業論文


0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

Eコ レストラン、喫茶店 食 堂類

z塑 居酒屋、パー 区コ 海産物、農産物、落花生 駄菓子、土産物 多〃 装身用品店

iチ :チ :チ iチ :チ iチ iチ :チ i`iチ :チ iチ :

E田 旅館、ホテル Ю ● パ チ ンコ、 グ ー ムセ ンター 個 室 ビデオ

匡ヨ 会社、事務所

Eコ

そ の他

人 の流 れ

\\\\\\\\\\\\\ \\\\\\\\\\\\\ taa/ffafff/a //ff///f/f//

/ftt////////

D-1

t

\\\\\\\\\\\ |

/

|

a /

f

f

f

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` シ )レ )')')レ ),)′ )′ )′ )′ )′ )′ ) t′

N牛

′ ′ ′ ′ ′ ′ミ ′ ′ シ ′ ′ ミ ミ t ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ ミ

′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ ′ 、 、 ヽ ヽ 〔 〔 〔 〔 〔 〔 、 、 、 、 、 、 、 、

図 12

高架下 におけ るD-1周 辺 の現況 早稲 田大学渡辺仁史研究室

-33-

平成 4年 度卒業論文


0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

人 の流 れ

E―

O

写食へ 写二 ニギニ /

t

a f

t /

:平

/-l-/-l-a././

Eコ レストラン、喫茶店 食堂類

z勿 居酒屋、パー 区コ 海産物、農産物、落花生 駄菓子、土産物 幽多 装身用 品店

ヽ ヽチ ヽチ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ チ チ チ チ チ チ チ チ `ヽ

`ヽ

旺ョ 旅館、ホテル

`ヽ

‐ Ю● パ チ ンコ、 ゲ ー ム セ ンタ 個 室 ビデオ

N4

図 13

Eョ 会社、事務所 Eコ そ の他

上 野駅前通 りにおけ るE-1周 辺 の現況

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -34-

平成 4年 度卒業論文


0∼ 200人

200∼ 400人 400人

以上

Eコ レストラン、喫茶店 食 堂類

z塑 居酒屋、パー 区コ 海産物、農産物、落花生 駄 菓 子 、 土産物

留z装 身用品店 旺ョ 旅館、ホテル

Ю● パ チ ンコ、 グ ー ムセ ンター 個 室 ビデ オ

匡ヨ 会社、事務所

Eコ

そ の他

N4 上野御徒 口中央通 りにおけ るF-1周 辺 の現況 I‐

早稲 田大学渡辺仁史研究室

-35-

平成 4年 度卒業論文


□ L株

早稲 田大学渡辺仁史研究室

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平成 4年 度卒業論文


5-1。 来街 者 特性 □地点 による考察

(図

4-1、

図 4-2、 図 6参 照)

。中央通 り (A-1)、 上野中通 り (B-1)、 アメヤ横丁 (C-1)、 上野 I中 央通 り 御徒 田

(F‐

1)は 、北 か ら南方向 の交通量 と南 か ら北の交通量 に

大差 はないが、高架下 (D-1)と 上野駅前通 り (E-1)は 、共 に北 か ら南方 向の交通量 の方 が南 から北 方向の交通量 よ りも多 い。 これは、上 野繁華街 はJR上 野駅 とJR御 徒町の間 で構成 されてお り、双方 か らの距離 の違 い によ り、近 い方 か ら人 はその地点 にやって くる可能性 がある。逆 にい えば、朝 、夜 とでは駅 に近 い地点 ほど、北 か ら南方向 と南 か ら北方向 の交通量 の違 いが はっき りす ることが分 かる。

上野駅前通 り(E-1)

高架下 (D-1)

。一 日の総交通量 は通常、人が活動 している時間の昼 の時間帯 で ピーク I中 央通 り を迎えるが、上野御徒 ‖

(F‐

1)に おいては朝 から夜へ と徐 々に

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平成 4年 度卒業論文


増加 して い る。 こ れ はそ の 通 りの店 の形 態 に影響 して い る もの と考 え られ る。 人

120 100

80 60

40 20

0

10:00

12:00

15:00

17:00

20:00

時間

上 野御徒 町中央通 り(F-1) 表 1店 の形態 (上 野御徒 町中央通 り) レス トラン、喫茶店、食堂類

11.1%

居 酒屋 、 パ ー

22.2% 5.6%

食料品 装身用品物

19.4%

旅館 、 ホ テ ル

ll.lS

パチ ンコ、グ ームセンター

11.1% 5.6%

会社、事務助

16.7%

どの他

。各 地点上の通 りは、全 て南北 に人が流 れるにもかかわらず、各地点 ご との総交通量の違 いが生 じるのは通 りの利便性、雰囲気 に関与 しているも のと考 えられる。

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□属性 による考察 ○時間帯 による違 い (図

中央通 り

7-1-1∼

図 7-5-6参 照)

(A‐ 1)

中高年女性、男子学生、女子学生、サラリーマ ンが多 い とい えるが 個 々にみてい くと、 10:00、

20:00の

時間帯 は男女学生が少 ない

ものの、他 の時間帯 はほとん ど違 いはみ られない。 上 野 中通 り (B-1)

男子学生が圧倒 的 におお い ほかはほぼ同 じくらいであ る。 アメヤ横丁 (C-1)

中高年男性、中高年女性、男子学生が多 い といえるが、その うち男子 学生は通過するのみで、そこで買 い物 をしているのは、中高年男性、女性 が多 い。 これはアメヤ横丁 の店 の形態 に影響 している ものと考 えられる。 表 2店 の形態 レス トラ ン、喫茶店、食堂

(ア

メヤ横 2.4% 5%

居酒屋、パー

69。

食料品

0% 8%

装身用品物 旅館、ホテル

バチ ンコ、グームセンター

0。

5%

0。

5% 5%

会社、事務所

5%

その他

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平成 4年 度卒業論文


高架下 (D-1) 中高年男性、男子学生 、サ ラリーマ ンが多 い といえるが、そのなかで も 12:00∼

17:00の

時間帯 でピー クを迎 えている。 これ も高 架下

の店 の形態 に影響 している ものと考 えられ る。 表 3店 の形態 (高 架下 ) レス トラン、喫茶店、食堂

32。

4% 3%

居酒屋、バー 食料品

8。

1% 0%

装身用品店 旅館、ホテル

2。

7% 0%

バ チ ンコ、 グ ー ムセ ン タ…

会社、事務所

2。

7%

その他

8。

3%

上 野駅前通 り

(E‐ 1)

男子学生が圧倒的に多 い といえる。 上 野御徒町中央 通 り (F-1)

サラリーマン、男子学生、中高年男性が圧倒的 に多 い。 これも、上野 御徒町中央通 りの店 の形態 に影響 している ものと考 えられる。

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5-2.要 因の抽 出 来街者 の構成 に影響 を与 え る もの として、本論 文 では、商店街 に含 まれ る店 の構成 に着 目す る。 □店 の構成 による分析 調査 1で 分類 した店 の構成 から、 レス トラ ン・喫茶店 。食堂、居酒屋 。バ ー、食料品店、装身用 品店、パ チ ンコ・ゲ ームセ ンターの 5つ を選 び 調査対象 地 の各 商店街 の中 の構成割合 と各来街者 との相関 をみる。

人  ∞ ロ

口0    一 口         〓

`

■ 一  ●■■ ●   ● ¨

■ 口   0 ‘ ロ

図 15

● 中高年女性

0        口 ‘

0

口 中高年男性

1o

20

30

来街者 とレス トラ ン・喫茶店 ・食堂 の相関係図

早稲 田大学渡辺仁史研究室 -41-

■ 男子学生

0女 子学生 ■ サラリーマ ン

(%)

OL

▲ カップル ▲ 家族づれ

平成 4年 度卒業論文


(人 ) 400

■                 ■●

口   0   ,

●   ●       ロニ

▲■          ハ

20

10

図 16

(%)

来街 者 と居 酒屋 ・パ ー との相 関係 図

(人 ) 400 ロ

口 中高年男性 ■

● 、 中高年女性

■・

■ 男子学生

0 0 0 1

◆ 女子学生

■ サラリーマ ン

● 『

● 。日

▲ カップル

`冶

目 ―ロ

▲ 家族 づれ

20 図 17

OL

40

60

80 (%)

来街者 と食料 品店 との相関係図

早稲田大学渡辺仁史研究室 -42-

平成 4年 度卒業論文


(人 ) 400 ロ

日●

日 ●

ユ ● ●   ス

18

ロ    ハ

0         口ら

0

20

0

‘   ■  ●

200

`

(%)

40

来街 者 と装 身用 品 店 との相 関係 図

(人 )

口 中高年男性 ロ

● 中高年女性

■ 男子学生

0女 子学生

▲ カップル

OL

‘ ロ

口    A

ロ ロ  0

■ サラリーマ ン

▲ 家族づれ

lo 図

19

20

来街者 とバ チ ンコ・ グ ー ムセ ンター との相 関係 図

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(%)

平成 4年 度卒業論文


図 20-1

図 20-2

中高年男性

中高年女性

t .32312

/ /

/

図 20-3

図 20-5

/

/

+ 1.C943x R^2

"

/

/

男 子 学生

図 20-60L

サ ラ リーマ ン

装身用品店 との相関係 早稲田大学渡辺仁史研究室

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/

/

イ・

/

/

・ /

/ ¨

/

︲ /

︲ 5 6

ロ  ノ

/

/

/

/

。  図

l-1

図 21-2

中高年男 性

中高年 女性

r . g.0SO

図 21-3

i.

図 21-5

図 21-4

男子学生

r€.50: 0.66t6si a^2.

.

or9tlr

R^2

.

女子学 生

,.42173‐ 035“ 8x R^2・ 0097

0.099

図 21-6

サ ラリーマ ン

0L

食料 品店 (海 産物、駄某子屋、土産物 )と の相関係

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平成 4年 度卒業論文


t! l9l.oil.520l0x n?.0.591

図 22-1

中高年男性

y.

図 22-3

22-5

図 22-2

中高年女性

図 22-4

女子 学生

28C.6C-a.6ll3r R'2. 0.36

男 子学生

図 22-60L

サ ラ リーマ ン

居 酒屋 との相 関係

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○分析結果 。考察 ・図 15レ ス トランは占有率が増加 してもそれほど、来街者 の量 の変化 はない。 ・図 17海 産物、農産物、駄菓子、土産物 を含 んだ食料品店 は中高年男 性、中高年女性 の量 を増加 させ る要素である。 。図 18装 身用品店 は、来街者全体 の量を増加 させる要素である。

図 15∼ 図 16に より、各商店街 における店 の構成要素 について各 々要 素 の占有率 によって、来街者数 に影響 を受ける。逆 にいえば、占有率 の大 小 によ り、来街者 の予測が出来そうである。

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今後 の課題

今 回の論文 では、商店街 を中心 とした商業集積 地域 について上野 の繁華 街 を調査対象 として、来街者 の構成割合 に影響 を与える要因 についての研 究 を行 なったが 、広域対象 の繁華街 であ ったため、細部 まで調査 す るこ と が 出来 なかった。複数 の商店街 に囲 まれて、その中で人 の動 きをみ てい く ために、関連す る対象 をもっと狭 い範囲で検討す る方が、有効 な情報 がえ られたのではな いか と思 う。 人 の動 きとそ の空間的特質 についての理論 はまだまだ未熟 であ るので、 その完成 を今後 の課題 としたい。

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あ とが き

この卒業論文 にたど り着 くまでには本当 に長 い道 の りが あ りました。 当初、私 はノーマ ライゼ ーシ ヨンについてのゼ ミを受けて い ました。 7 月上旬 の第 1回 幸風告会 では、高齢者 の外出行動 について語 って い ました。 しか し、 なかなかテーマが絞 り切 れず、あれ もや りたい、 これ もや りたい と思 っている うち に、 日々が過 ぎてい き、八王子合宿 の直前 になっても十 分 な調査結果 を得 られない ままに、 その渾沌 とした状態 か ら抜 け出せず、 試行錯誤 の毎 日で した。そ のため、研究目的が定 ま り、そのための調査 を 終 えたのが 11月 で したが、 どうにかまとめ上 げることが出来 たのでほっ として い ます。 最後 に、 いろい ろ ご指導 いただ きました渡辺仁史先生 をは じめ、最後 ま で ご心配 をおかけ しました指導 の切敷 さん、 そ してDocter,Masterの 方 々に 心 か ら感謝 の意 を表 します。

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参考文献

○「人間 と都市環境」 :鹿 島出版 ○「街づ くりの発想」 :田 村明著 岩波出版 ○「TOKYO上 野 とまちづ くり戦略」 :21世 紀上野 まちづ くり研究会 ○「市街地道路の計画 と設計」 :吉 岡昭雄著 (社 )交 通工学研究会編 ○「商業街区の販売活動 と立地環境調査Ⅱ」 :東 京都労働経済局 ○「都市の交通 を考 える」 :天 野光三・中川大編 技報堂出版

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