U9514 早稲 田 大学 理工 学 部建築学科 事業論文 指導教授 渡辺仁 史
街 路 の 表 層 の 見 え方 に 関 す る研 究
横堀伸
Depa― nt
oftthictuFeSChOol oFScien∝ and EnLineeringoW"“ a University
1995年 度
早稲田大学理工学部建築学 科
事業論文
渡辺仁史研究室
1995年 度卒業論文
街路 の表層 の形態 に関す る研究
指導
G2D181
早稲田大学理 T学 部建築学科
渡辺仁史教授 横堀
伸
渡辺仁史研究室
都市 の路上空間は、建築 と都市の中間体 としての重要な位置 にある。人間の最 も基 本的な移動手段 は足による歩行 であ り、路上を歩 くことで都市 を移動 し、体験す る。あるいは、路上 にお いて知覚 される環境 、現象
が我 々 にとっての都市である
と言えるか もしれな い。街路で観察 される都市の環境 、現象の後 ろにはそのコミュ ニ ティ、地域、都市の秩序、構造 が見え隠れする。そ もそ も建築が街路 によって繋 がれ、縫 い合 わされて成 り立って い るのが都市なので ある。 都市 を構成す る個 々 の建築 はそれ 自体で完結 した形態 と機能を持って作 られて いな が ら、建築―街路―都市 とい う系 の 中で何 らかの役割 を果た しているはずである。時 間 をかけて形成された都市ではそ の発展 の過程で固有 の秩序 とい うものが洗練され てきていて、その一端 が街路 の風景 に も現れて いるのだろ う。散策 した り旅行する とき人はそ こに様 々な場所性 を見 出 し、楽 しんでいる。
人が 自由に歩 くことの出来 る街路空間 を公 の領域、そ の側面に立ち並ぶ建築内を私 の領域 とす ると、その境界 の最 も明快 なものは建築 の外壁である。街路 にお ける視 線 は沿道 を構成する物体 の表面 によって遮 られ、人が知覚す る空間 の容量、外形な どを規定す る。視線 の境界 として、外壁はまず第一に公私 の領域 を分割する。 しか し我 々が 日常眼にして いる街路風景 にお いては、壁面 の後退、塀や垣根 の存在、建 築間 の隙間 の存在、樹木などによって公私 の領域 の境界は曖味化 され、かつ多層的 に構成 されていて複雑 である。 この ような街路風景を構成する道際 の諸要素の複合 全体 を呼ぶ用語 として大野秀敏 は 「表層」 とい う言葉を使 っている。彼は日本の都 市 の表層 の形態 について対象を住居 に限定 した上で分析を行 い、 日本人 の都市観、 自然観 といった空間概 念 との関連 を指摘 して いる。それによれば 日本 の住居 の表層 は『薄 い面 によって仕切 られ、重層す る面 と面 との間の 「すき間」は自然の秩序に 属す る部分 として残 されて いる』。 ここでい う 「すき間」 とは外壁 と街路 との間や 建築 と建築 の間の空間を指 して い る。 大野は文化 の 問題が表出する場所 として建築 と都市の接点である表層 を分析 したわ けだが、住居以外 の建築が見せ る表層の形態 は、かな らず しも固有 の 自然観、空間 早稲田大学理工学部建築学科
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1995年 度
卒業論文
概念 を反映 した ものばか りでもな く、その用途、敷地状況、工法といった種 々の条 件 を反映 して い る。 しか しそ こに現 れる視覚的形態はやは り、外部の領域 と内部の 領域 の仕切 り方 の違 い として都市の性格 、印象 といったものを決定 している。例え ば、建築 の間のすき間の存在 は道 と直角の方向へ の街路空間の奥行きを感 じさせ、 キ ャ ノピーが連続す る街路では上部へ の視覚 を遮断することで半内部的な空間とな つているといったよ うに、表層 の形は街路空間を規定するばか りでな く、その影 に 隠れた向 こう側 の空間までを意味 として含むこともある。 日本 の都市 の表層 の複雑 性はアジア的 と称されるよ うな猥雑 な印象を与える一方で、私空間が公空間か ら曖 昧 に連続 した り遮蔽された りする ことで都市空間に陰影 のひだ を与 えている。
現代 の都市 の移 り変わ りは非常 に急速で、路上 の風景は簡単 に壊さて いって しまう ように見える。 しか し一見無秩序な都市 の外観 もよ く観察すればそれがひ とつの秩 序 を成 しているか もしれな い し、それが見極め られればある秩序を表現するような 街並み を作 り出すために建築 をつ くることも可能か もしれない。建築をデザイ ンす るのではな く街路 をデザイ ンすることを手がか りにして建築 と都市の関係をよい も のに保ち続 けて い く、そんな新 しい方法論 が求め られて いるのではないだろ うか。
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卒業論文
目次
■は じめに ■研究 目的
1
■研究背景
2
■研究方法
3
□形態操作 の体系化 について
4
□基本壁面 について
5
□基本操作
7
□街路表層 の記述 □構成要素 の分析 ■結果 ■考察 ロコンピュー タの利用について ■サ ンプル資料
16 21 27 31 32 33
■参考文献 ■おわ りに
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卒業論文
研 究 目的 モニュ メン トとして外部 に対す る主張 を目的 とした特定 の建築物 を除けば、大半の 建築は通常そ の内部的要求 =機 能 を満 たす ことを設計 の出発点 とするものである。 しか し、建築群 あるいは広 く都 市 を設計す る際には建築 の集合的な外部 =表 層 の見 え方 を設計の手がか りとす る ことができな いだろうか。それ によって意図す る都市 のイメー ジ、秩序 といった単なる形 以 上のものを作 り出す ことができるか もしれな い。本論では街路 の表層 の見 え方 を操作す ることで街並みを設計す る方法 の可能性 を探 つていく。
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-1-
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卒業論文
研究背景 街路 景観 に関する過去 の研究で は、外 部空間 の構成 とその視覚的効果、認知のされ 方 との相 関関係 につ いて分析 した ものが数多 くある。 しか し、ある形態や素材など が どのよ うな効果を与 えるか とい うことについては詳 しく分析されているものの、 その手順 を逆 に踏んで、与えた い と思 う効果 を発揮す るような形態を設計する方法 を提案す るまでには至 つていない。 本来は分析 の結果 を設計手段 に応用する目的で あるはずだが、分析 に細密性 を求めれば求めるほどそれ を応用す る段階ヘ フィー ド バ ックす る道 の りは遠 のいていって しまうのだ ろうか。本研究では分析対象を表層 の物理的形態に焦点 を絞 り、そ の構成要素を意 味 を伴 う記号 として整理、体系化す ることで直接的に形態設計を行 う際 の手段へ と応用することを 目指す。
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研究方法 現実 の街路 の表層 の形態 はある程度 の抽象化 を行 って もまだ複雑 で全体 として捉 え るのは難 しい。 しか しある基本形態か ら様 々な変形操作 を施す ことでそ の形ができ たのだと考 えれば、操作 を幾 つか定義 してやることでその組み合わせによって様 々 な形態を創造することが可能 になる。それだけではまだ無限 に形をつ くる手段 で し かな いが、定義されたそれぞれの操作が空間の質 にど うい う変化 を与えるかとい う ことをキー ワー ドによって まとめて、各キー ワー ドで表 された空間のイメー ジを増 減 させることのできるパ ラメー タとして扱 うことができるようにする。 これによっ て言葉を手がか りとして、望む空間のイメー ジをもつ街路 の形態が簡単に生成され るシステム をつ くる。 システム の 目的か らいって、そのシステムで現実 の多様な特 徴的街路 をある程度再現す ることが最低限できな くてはな らな いので、まずはそれ を目標 に研究 を行 う。
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形態操作 の体系化 について 基本壁面 の形状 を変形させていく基本操作 を設定す ることか ら始める。定義 された 様 々の操作が空間 にどんな意 味 を与 えるのか ということを表すキー ワー ドをい くつ か設定す る。 次に各操作を記号 として表記できるようにし、それ を用 いて幾 つかの特徴的な現実 の街路 の表層 を記述する。 つ ま りどのような操作 をどれだけ行えばその街路 を作 る ことが出来 るのか をス コアとして表現す る。スコアのサ ンプルを比較する ことでそ の街路 を特徴づ ける記号 の配列 の傾向が把握される。おのおのの記号で表された操 作 とその配列は既 に定義されたキー ワー ドに対応 したもので あ り、キー ワー ドをパ ラメー タとして扱 つて各キー ワー ドに対応 した操作がパ ラメー タの変化 に伴 って適 用 の度合 いを変 えるようにする。す ると、どのパ ラメー タをどれだけ変位 させれば そ の街路 と同 じよ うな質を持 った空間が生成されるかがス コアか ら読み とれている ので、ゼ ロの状態か ら新たに街路空間を生成 して、 もとの街路 と同 じイメー ジを持 ったものを創 り出す ことができるはずである。 もとの街路 のイメー ジが十分 に表現 されていれば形態生成要素 の体系化 は成功 したといえる。
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1995年 度
卒業論文
基本壁面 につ いて 変形 の出発点 となるのは、均一 な垂直面によって作 られる最 もPLAINな 、あき空間 の部分が充実 したまとま りとして 感 じられ る形の街路である。つま り、 この研究 に お いては街路風景 の形成は図 に示すような ヨー ロ ッパの石造都市型街路 を起点 とし て、そ こに様 々な操作が加え られた結果 として複雑 に入 り組んだ街路空間が生成さ れるとい う見方である。 これは あ くまで最終的 にこのようにして形態設計を行 うた めの仮定 であって、実際の街並 み の歴史的形成過程 に対する参照や分析の意 味 は何 ら含 まれて いな い。また、現実 には壁面 のテクスチ ャの違 いや人物、植物 といった 点景 によって街路 のイメー ジは変 わるものだが、形態 の問題 に対象 を限定 している ので、壁面は常 に均質なものと して扱 われ る。
壽 欄蒻経麟 職爛鸞 機 蒻 蝠
勤耐静難 弱 磯 鐵難 酵騒蒻 選
図 :基 本 となる街路 と、変形の結果入 り組んだ街路
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1995年 度
卒業論文
変形操作 の表示、判定 をするのには路上歩行者 の視点か らのパースで行 う。垂直壁 面が構成す るローマの よ うな街 に於 いては街路 は平面的 に表現されても不都合はな い し、 ノリが行 った図 と地の反転 も分析方法 として有効であったわけだが、本論が 扱お うとして い る都市空 間 は三 次元的な入 り組みによって性格 づ けられて いる場合 であるので、パー スおよびアクソメを用 いて表現す る。街路 の幅と壁面高さとの比 率が空間の質 に大きく影響する ことは既 に指摘 されていることであるが、研究 の順 序 として と りあえずは街路 の片側 の壁面 のみに対す る考察 を行 う。その際パー スの 視点 の位置 を決定す るのに街路 の幅が関わってきそ うである。 しか し、幅 6M前 後 の、車両の進入 があま り多 くな い生活道路 の場合 は人は道 の 中央付近をはばか りな く歩 くだろうし、車道 と歩道が分離 されているよ うな幅広の道路では人は必然的 に 道路 のは じ寄 りに歩かな くてはな らな い。そ の位置 は壁面か ら 5Mよ りも離れるこ とはあま りな いだ ろう。 この ことか ら本論では視点 の位置は常に壁面か ら 3M程 度 にあるもの と仮定 してパー スを検討す る
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卒業論文
基本操作 空間 の質 にそれぞれ異なる変化 を与 え複雑化す る変形操作 として以下 の 5種 類 を選 び出 した。なお、今後 の説明 をわか りやす くす るために、 図に示すように街路 の方 向 にX軸 、直角に壁面 の方向 へ Y軸 、垂直上方へ Z軸 を設定 した。各基本操作は Y、
Z方 向へ の空間の操作 を表 し、それをX軸 方向へ どれだけ連続 して適用す るか
を示す △Xは 独立変位量 と して後 に考察する。
□ 5つ の変形操作 :「 後退」 、 「せ り出 し」、 「多層化」、 「覆 う」、 「看板」
各操作それぞれについて、 Y方 向 と Z方 向へ の適用度 によって異な るものを場合分 け し、分 けられた各項 目を記号で表わ して いる。
図 :基 本壁面 と軸方向
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■ 「後退」 壁面が基準面よ り後退す る ことで街路空間は横 へ膨 らむ。 しか しそ う感 じられるの は△X、 △Yが 共に十分大き い時だけであって、それ以外 の ときは空間の膨 らみよ りも表層 の入 り組みを感 じさせる。表層 の複雑性、 ごちゃ ごちゃ した感 じが生まれ るのは、壁面 のずれによってできた街路 と直角な面 の存在や、それに伴 うスカイラ イ ンの入 り組みであろう。また、後退 した壁面 自体が視界に入るか否かによっても 空間 の意味は違 つて くる (図 )。 一般 に、後退 した面が認知できればその 引き込み 空間は閉じられた領域 として把握 される。その場合は空間を規定す る面要素が増え た ことで表層 の複雑性が増 した といえる。一方後退面が認知できない場合 には、視 線 と直角な面が手前 の壁面 の隅の線 によって突然断ち切 られることでそ の先 へ と続 く面 と空間が暗示 される。 これはコー リン・ ロウが 「虚 の透明性 (Phenomenal 驚 arlsparency;知 覚 による透明性)」 という言葉で表わ した こと と同様だ と思 うの だが、 こうした暗示的形態 によって見 る人は街 の表層 の向 こうに隠された空 間 の気 配を感 じとることができる。表層に破れ 目があることで街路空間 の空気は閉 じ込め られず流動化 している。 後退面が見える場合 と見えな い場合 を意味が異なるもの として分けたが、 △X、 △
図 :後 退壁面の見えの違 い
Yの 値及 び視点 の位置 のバ ランスによって二つ の場合 のどち らにもな りうる時があ る。歩行者 の視点か らは、は じめは見 えなかった後退壁面が移動す るにつれ 少 しづ つ見えるようによ うになるわけである。 ここでは、 人間の視野 の範囲が約
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120度
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‐ 8-
1995年 度
卒業論文
である ことなどを参考 にして、壁面後退が始 まる位置よ り 7M手 前、壁面基準線よ り3M離 れた地点か らみて後退壁面が見えるか見えな いか によって二 つの場合 を分 けるものとする。
-l
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図 :後 退壁面の見え方 による場合分け (平 面図)
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1995年 度
卒業論文
後退す る部分が Z方 向 にどの程度 の大きさを持 つか とい うことによっても異なる意 味が生 まれる。 ここでは地上 の歩行者がそ の引き込み空間に進入することが出来る か どうかによって、空 間 に対す る意識 が 異なるものとして分類 した。 壁面高 さいっぱいに後退 させ る [Ba] 地上 レベルの部分 のみ後退 させ る [Bb]
2階 レベルよ り上を後退させ る 項 目数
[Bc]
:6
「後退」の場合分け
PLAN
PEnS.
AXON_
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卒業論文
■ 「せ り出 し」 壁面が後退す るのとは逆 の方向 の操作。 しか し壁 面 のある部分が道 にせ り出 して く るの とその部分 の周 りの壁面が一様 に後退するの とは、結果 として出来る形 はほぼ 同 じよ うなものになる。 ここで定義するのは、壁面 自体が変形 した とい うよ りは表 面 に別 の部品が取 り付 いたように見 える場合である。 △Yの 大きさによ り二段階 に 分類す る。
項 目数
:2
「せ り出 し」の場合分 け
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卒業論文
■ 「多層化」 壁面 と道路 との間に独立面 を作 る操作。面 によって建築 と街路 との間 に緩衝空間が 生まれ、境界は多層的にな る。 この面が路上か らの視線 をどの程度遮蔽するかによ って、空間 の質 は変わると仮定する。
Y方 向 については、面が視線 をどれだけ通すか とい う透明度で分類 した。 面が ソリッ ドである場合 [solid] 半透明な物体 としてある場合 [trans.]
Z方 向では、独立面 の高さと目線 の高 さの関係でも分類 した。 面が視線よ りも高 い [Wo] 面 が視線よ りも低 い [Wu]
項 目数
:4
「多層化」の場合分け
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1995年 度
卒業論文
面が視点よ りも下にある場合 は、視線 を遮 られて い る部分 は足元 の方 だけで、歩行 者 にとっては壁 面 との間が隔て られては いる ものの、間隔の空 間はある程度認知で きる。 このときの面 は遮蔽物 としてよ りも境界線 として働いているといえる。 もち ろん面の透明度が低 い方が遮蔽度 は高 い。一方面が視点よ り高 い場合 も面は境 界線 となる。 しか し面が高 くかつ透明度が十分低 い場合 には意味が変わってくる。面 は そ の後 ろの壁面 の上の方 を見せるだけで
(あ
るいは全 く隠 して しまって)、 壁面 と
の間 の空間は、存在 は暗示 される ものの もはや把握できな い。 このとき 「多層性」 はもっとも高 い といえる。 この操作が行われるには、 まず 「後退」操作 によって建築 の主壁面が街路か ら離れ て いることが前提 となるが、簡潔 にす るために、それ もこの操作 の うちに含 まれて いるものとす る。
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卒業論文
■ 「覆 う」 主 壁 面 か ら張 り出 した水 平 も し くはそ れ に近 い 面 が 、上 方 へ の視線 を遮 る操作 。面 の 下 の 空 間 は 弱 い 緩 衝空 間 と して 曖 昧 に規定 され る。 △ Yの 大 き さによ って 面 の 下 に規 定 され る空 間 に歩行者 が 入 り込 め るか どうか によ って 分 類 す る。 また 、 覆 われ る 面 が 人 の頭 上 近 く
(2M∼ 3M)に
ある場 合 とそれ よ り離 れて い る
場合 で 空 間 の規 定 度 が 違 う も の と して 分類 した。 面 を両 方 の 高 さ に 張 り出す 場 合 [Ca] 低 い 部 分 の み に張 り出す 場 合 [Cb] 高 い 部分 にの み張 り出す場合 [Cc]
項 目数
:6
図 :「 覆 う」の場合分け
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-14-
1995年 度
卒業論文
■ 「看板」 街路方向 と直角な面がおかれ ることで前方へ の視線が遮 られる操作。実際には看板 や標識 といった形で観察 され ることが多 いので便宜的 にこうい う名前にした。
Z方 向 については上方 にあって建築壁面を隠 している場合 と、路上にあって歩行者 の身体 までも遮 る場合 とで分類する。 路上 にお く場合 [Kb] 上空にお く場合 [Kc] ΔYは 、道路幅 い っぱいにな る場合や歩道 を超 えて車道 まで延びるような場合 を大 とし、それよ り小さい場合 との 2段 階 に分類する。
項 目数
:4
「看板」の場合分け
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卒業論文
街路表層の記述 前項で 5つ の操作 とその場合分 けが行われ、それぞれ の場合 が記号で表記できるよ うになった。 これ を用 いて現実 の街路 の中で特徴的な表層をもつものを幾 つかス コ ア化す る。 まずそ の街路壁面 の標準的な高さ [h]を おおまかに決定す る。ス コア は各操作名 [B,W,F,C,K]と それぞれが △ Z方 向へ適用 される段階 [a,b,c]/
[o,u]を 縦方向 に、 X方 向へ の適用 の幅が横方向に記述される。操作が適用され る場合 は、その範囲内がチ ェ ックされ、濃 い色でチ ェ ックされて いるときは△Yが 大きく薄 い色では小さいことを示す ([W]の 操作では濃 い色が透明度 の低 い とき、 薄 い色が透明度 の高 い とき)。 補助的 にX方 向 lMご とに破線を、隣接す る建物 の 境界を実線で示 してある。
l
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I
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図 :ス コアと連続正面図サンプル
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1995年 度
卒業論文
各操作 の記述上 の注意点
操作を定義する際 には形状 をそ の意味で分類 したが、実際の街路壁面を記述 しよう とす ると非常に要素が多 くな り、必然 的 に意味の薄 い部分は切 り捨てていくことに なる。基本的 に先に定義 した操作 に当てはまる と思 えるものは記録 しているが、全 体 のバ ランスか らみて重要でな い部分は無視 される。記述時 の留意点 を各操作別 に 以下に示す。
■後 退 [B]
ロスコアの左か ら右 の方へ と視点 が移動 していった 際 の見え方 によって記述 したも ので あ り、 △Yは 後退開始点 の 10M手 前 にの視点か ら後退面が見えるか どうかに よつて場合分けされた もので あるか ら、同じ道 を逆方向か らスキ ャンすれば違った 結果が出て左右対称 のスコアにはな らな いか もしれない。 □後退面が見えな い場合(△
Y大 )、
そ の引き込み空間が交差す る道であ り、あき
らかにその奥 に後退面が存在 しないと想像 される場所でも、後退操作が行われたと して記述する。 ロガラス面 の内部が見えて いる場所 も壁面 として処理 した。ガ ラスの向 こうは街路 空間に含 まれないと見 て いる。 窓 ガラスが壁面よ り大きく引き込 んでいれば、壁面 が後退 した ものとみなされる。 □引き込み部分に商品など置 いて あつて、後退面が見えているのか どうか判然 とし な い場合 は、後退面が見えな い場合 に分類 した。 □ Z方 向 の適用で [b,c]を 何処 で分けるか について、 低 い壁面では 1階 と 2階 以上、
[h]が 10M以 内の比較的
[h]が それよ り大き い壁面では 1階 と 2階 以上、
あるいは 102階 と 3階 以上をそれぞれ [b,c]と した。
■せ り出 し [F]
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-17-
1995年 度
卒業論文
□主壁面か らせ り出 した部分 はその下に覆われた空 間をつ くる、その意味で この操 作は [覆 う/C]と 非常 に近 い。ただ し [覆 う/C]は そ の下を覆 うことが主 目的 の操作で あるか ら、実際の街路 で も仮設的 、あるい は軽 い/薄 いように見えるもの を
[C]に 記録 した。 [F]の 操作 は、よ り壁面操作的なもの、つま り壁面そ の も
のがでっばっている もの、突出物が マ ッスとして感 じられるものを記録 して い る。 また、 [看 板/K]の 操作 との違 いは、 X方 向の適用幅 △Xの 大小による。
■多 層化 [W]
□壁面 と独立面 との間 に樹木 があつて視線 を遮 って い る場合や、独立面 自体が樹木 で独立面 の遮蔽機能 を補 つて いる場合は、全体 としての遮蔽度 によって分類す る。 斜めか ら見ると不透明だが、正面か ら見れ ば透けて見 える柵 のような境 界物 の場合 は、遮 蔽面 として の機能 を持 つので不透明な面 として考えられるが、記録の段階 で は半透明な面として扱った。
■覆 う [C]
□機能 としてはそ の下 の空間 を規定す るが、水平面的ではな い もの (傘 型な ど)は
/F]に なる場合がある。仮設的工作物的な ものは覆 う [C]の 操作、 建築本体 の延長的な ものは [せ り出 し/F]の 操作が行われて いるとした。 [せ り出 し
■看板 [K]
□その形
(縦 長、横長など)に よらず、面がとりつ く高さと△Yに
よって分類され
る。
ス コ ア化 す るた め に 選 び 出 した の は 以 下 の 地 域 の街 路 で ある。
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-18‐
1995年 度
街路サ ンプル
卒業論文
:
銀座 中央通 り [GINZA]
[ASAKUSA] 金沢市内旧茶屋町 [Mttn■ ] 丸 の内業務地区 いいRU] 浅草仲見世通 り
とある新興住宅街
[KODAT]
新宿地下街 [¶ KAGAI]
各街路 はス コア化されることである程度抽象化 された。スコアに記された操作を基 本壁面に適用する ことで、抽象化 された街路空間モデルがつ くられる。 CADを 利 用 して各街路 のモデル を作成 した。
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-19-
1995年 度
卒 業 論文
KODAttE
GINZA
MATIYA
ASAKUSA
図 :ス コアよ り作 成 した 各 サ ンプル の モ デル
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-20-
1995年 度
卒業論文
構成要素の分析 各街路空間をス コアに記述 した結 果 と、抽象化されたモデル を検討 した結果、街路 の表層 を決定する要因 として次の 5つ のパ ラメー タが関わっている ものと判断 し た。 □壁面 の高さは、街路 ごとに一定 とみな して 問題な い。 これ をバ ラメー タ [高 さ
:
H]と して設定する。今回のサ ンプル地では、 6M程 度 (2階 分)と 30M程 度 (10階 分)の 2種 があったので、違 いのわか りやすい例 として この 2段 階 に分け る。
□ Z方 向 に変化がある場合、地上階 (1階 もしくは 1・ 2階 )と 空中階 (そ れ以 上)の 2段 階で変化がみ られるが、空 中階だけを見 ると、
[B][F][C]の 操作
群 の同 じパ ター ンで構成 されているとみて差 し支えな い。そ してこれ らの操作 が各 階 にくり返 し適用されて いる時は、壁面 を Z方 向 に分節化 しているといえる。そ こ で、
[B][F][C]の 各操作 の Z方 向へ の適用 の しかた をコントロールす るパ ラ
メー タとして [Z方 向の分節度
:Z]を 導入 し、図のように段階分けした。
操作 の適用段階 0
分節 な し
1
全体 に適用
2
地上 階 と空 中 階 に三 分節 地上 階 と空 中 階各 階多 分節
1 分節度
Z方 向の分節度の各段階
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-21-
1995年 度
卒業論文
□X方 向へ は同じ操作が繰 り返 し行われて いる場合 が多 く、形のパ ター ンのくり返 しによって壁面はX方 向へ分節 されて い るといえる。そ こで くり返 しのビッチをコ ン トロールするパ ラメー タとして [X方 向の分節度
:X]を 設定する。実際にはラ
ンダム的な現れかた をする場合 もあったが、 ここでは一 定 のビッチで操作 を適用す る こととする。分節度 とは、 ここでは図 の△Xの 値 を指す。
図
:X方 向の分節度
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1995年 度
卒業論文
[B][F]の 操作 は壁面の Y方 向へ の操作 という面で 同一なものであ り、 これ らを同 じ変位量、すなわち [Y方 向へ の壁面移動 :Y]と い うパ ラメー タによって
□
コ ン トロールされ るものとす る。 街路空間が膨 らむ方向 を正 とし、 図の用 に段階分 け した。
-1
2 街路空間の膨 らみ
図 :Y方 向への壁面移動の段階
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-23-
1995年 度
□
卒業論文
[C]操 作 は 面 をつ くる こ とでそ の 下 の空 間 を規 定 し、 [W]操 作 は面 をつ くる
ことで 壁 面 との間 に空 間 を規 定 す る操 作 で あ る。 どち らも壁 面 と街路 の あ い だ の 空 間 を面 に よ って 包 む 行為で あ る と い え る。そ こで この 2種 類 の 面 の現れ方 の組 み合 わせ のパ タ ー ンを以 下 の よ う に設定 し
[Z方 向 へ の遮蔽 度
:C]と い うパ ラメー タ
と した。 歩行 空間 を Z方 向 に 遮蔽 す る度 合 い によ って 序 列 を付 けて い る。 また 、 面 の 透 明度 につ いて もす ぐにバ ラメー タ化 す る ことが で き るが 、今 回 はす べ て 不透 明 な面 の み検 討す る。
2 Z方 向への歩行空間違蔽度
図
:Z方 向 へ の遮蔽 度 の段階
:H]お よ び [X方 向 へ の 分節度 :X]を 一 定 に 固定 した ときの [Z方 向 へ の 分節度 :Z]と [Y方 向 へ の壁 面移 動 :Y]及 び [Z方 向 へ の遮 蔽度 :C]の 組 み合わせ によ る断 面的 変化 を 25026頁 の 図 に示 す 。 5つ のパ ラ メー タの うち 4つ まで は断 面 に 関す る操 作 で あ る。
早稲田大学理工学部建築学科
[高 さ
渡辺仁史研究室
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1995年 度
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卒業論文
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図 :Z― Cの 組み合わせ 早稲田大学理工学部建築学科
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1995年 度
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卒 業 論文
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跳
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:Z一 Yの 組み合わ せ 早稲田大学理工学部建築学科
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1995年 度
卒業論文
結果 以上 5つ のパ ラメータによって街路 の表層 の形態 を創 り出す環境 は整った。 このパ ラメー タを変化 させた結果 、次 の様な街路 の表層 のヴァリエーシ ョンを作 り出す こ とが可能 であった。生成結果 と与えたパ ラメー タの値 を示す。
□丸 の内タイ プ
Z:Z方 向分節 直 X:X方
向分 節 ,度
1
■
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日
C:Z方
0
2
VE空 間 の 麗 らみ 向違 菫 度
表面 の複雑度 は高い ものの全体としては壁面 的で、空間の曖味度 は低い
早稲田大学理工学部建築学科
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1995年 度
卒業論文
□ 町 屋 タイ プ
H:基 本 壁 面高 Z:Z方
向分節 度
X:X方
向分節 度
C:Z方
2 1
0▼
Y:空 f43の 膨 らみ 向連 蔵 度
空間の膨 らみは少な く、 Z方 向へ の軽 い遮蔽 がイメー ジを決定 して いる。
□ 浅 草 タイ プ
H:基 本 里 面高 Z:Z方
向分 節 度
X:X方
向分 節 度
OM
3
6
:5
3
Y:空 間 の 膨 らみ
C:Z方 向連 蔵 直
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1995年 度
卒業論文
□高 層 団地 タイ プ
H:基 本 壁面高
OM
3
6
15
Z:Z方 向分節度 X二
X方 向分 節度
C:Z方
︲ ▼ 一
Y:空 間 の 膨 らみ 向達菫 度
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ロ ア ー ケ ー ド、地 下街 タイ プ
H:基 本 塁 面 高
OM
Z:Z方
向分節 度
0
X:X方
向分 節 度
V:空 間 の 膨 らみ C:Z方
1
日
3 .
6
15
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2
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1 ■
2 ▼
向連菫 度
早稲田大学理工学部建築学科
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1995年 度
卒業論文
Z方 向 へ 強 く遮 蔽す る一 方 、 Y方 向 へ は大 き く空 間 が広 が る。 商店 の 内部 へ と 自然 に視線 が い くよ う にな って い て 商業 空 間 と して は好 都合 で あ る。 ベ ル シ ャ の 市場 な どで も同 じ形 態が あ る。
□住 宅 街 タイ プ
H:基 本 壁 面高 Z:Z方
向分 姉 度
X:X方
向分節度
間 の 膨 らみ
C:Z方
2
●
▼
Ow
Y:空
1
向連 菫 度
塀 と軒 によって、建築 と街路 の間 の緩衝空 間が しっか り確保 されて いるタイプ
早稲 田大学理工学部建築学科
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1995年 度
卒業論文
考察 単純な変数の操作 で現実の多様な街路空間の表層 を生成可能な ことと、それ以上の 形 の ヴァリエーシ ョンが 自動生成される可能性 も示された。単純な形態操作 で街路 空間 をモデル化 し、それ をパ ラメー タに統合することで、よ り簡単 に多様な形を決 定す ることができるよ うな方法 の提案 を行 うとい うこの論文 の当初の目的 はひとま ず達せ られた といえるだろう。 形態 の抽象化 を行 う基準は主観 的 に設定された ものであるか ら今回提案 された方法 論は決 して一般性 を持つ ものとはいえな いが、建築 を外部の純粋な形のみ の問題と して扱 い、かつそ こに一つの法則的な ものを見 いだ したとい うことは方法論 として ある程度 の客観性 は確保 されて いると思 う。形態 を単純化 して扱 うことでむ しろい ままで見えなかった構造が明 らかにされたとも言 える。 もちろん抽象化 の方法を他 のや り方で行え ば、また別 の規則性やよ り良い結果が生まれていた可能性 もある訳 で、 このような研究 の方法 には常 にその有効性、妥 当性 を検証する ことが必要条件 となろう。今後 の課題 の一つで ある。
空間 のイメー ジをキー ワー ドに形 を決めることが 目的であったが、最終的に決定さ れたキー ワー ド群 「分節度」 「遮蔽度」 「膨 らみ」は、イメージを伝 える言 葉 とい うよ りはまだ物理的性質 を述 べ る言 葉 に近いもので ある。よ り感覚的でか つ空間の イメー ジを伝 える際によ く使われる言 葉、すなわ ち 「空間の連続性」 「奥」 といっ たキー ワー ドと形態要素の関係 を明 らかにし、よ り空間操作的な方法論を構築す る ことが望 まれ る。
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… 31-
1995年 度
卒業論文
コ ン ピュ ー タの利 用 に つ いて 今回は形態操作 を体系化す ることがテーマであったので、操作 の多様な組み合わせ を簡単 に表現す る為 の手段 として CADを 利用 した。 しか しCADを 援用する利点 はむ しろ体系化 の次 の段階 にあ り、定義 されたバ ラメー タに従って形態を 自動的 に 変形させて い く際に、最 も威力 を発揮す るはずで ある。今回のパ ラメー タ設定 も努 めて数学的 にまとめた ことで、コンピュー タ利用へ の道 をつなげた といえるだろ う。モデル情報 を用 いた、視点が移動する際の見え方 の変化 の検討や、よ り実際的 な設計手段 としての操作 の簡略化 のために も、機械 を用 いた 自動化 は今後 の研究 の 展開の上で重要な課題 である。
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1995年 度 事業論文
サンプル資料
早稲田大学理 T学 部建築学科
渡辺仁史研究室 33‐
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1995● 度
卒業論文
参考文献 「見え隠れする都市」 槙文彦他 鹿島出版会 「町並 みの美学」 芦原義信 岩波書店 「近代建築 とマニエ リスム」 コー リン 0ロ ウ 「街路 の空間形状意識に関す る研 究」 94年 建築学会講演梗概集 藤井勝彦
松本直司
早稲田大学理T学 部建築学科
渡辺仁史研究室
1995年 度
卒業論文
おわ りに 「隙間」 「曖味性」 とぃっ た、定義が
明確でない言 葉、ィメー ジ と形態の 関係に興 味があって始めた研究で あったが、 方法が 明確 になる までの進め―方は― ― ― ― 錯綜 H・ ″ _o。 今 した ― 'ヽ ′ に して思えば無駄 な作業に 費や して しまった時間力 かった こ とだ と思 う。 '多 渡辺 先生か ら頂 いた助言のなかにあっ た、生物 の形態が 同 じ基本形か らの変形でで きているとい う話 が、最終 的 に 結果 をま とめ る時の ヒン トとな り ました。 まとまり の悪 い論文のすす み につ きぁって 指針 を与えて くれ た ドクター 、マ スター の皆さん には感謝 しています。 :“
早稲田大学理丁学部建築学科
渡辺仁史研究室
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