眼工学を踏まえたCGシステムの構築についての研究

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．ー ・ 由 主 輛

眼光 学 f

A Study of Realisticば

‐ 感 _ヽ パ 亀

は じめ に

最近は建築の分野で もコンピュータグラフイックスがごく自然に使われるように なった。今では模型を作って写真を撮つた り、パースを手で描 くのより簡単に出来 てしまうので安易に用いられがちになってしまう程である。 コンピュータグラフイックス、とりわけ3次 元のCGは 、コンピュータ内に構築し た仮想空間を視覚化するものであ り、現在は様 々な分野で利用されている。その 3DCG、 特にレイ トレーシングを用いて描いた画像 は「 フォ トリアリステイックな」 という形容詞が使われる。確かに、それは「綺麗な」画像である。しかし、それは 写真 とは別の質感を持っていて「 、写真 と見間違うような」クォリテイは得 られない。 最初に私が見た3次元CGは 、藤幡正樹氏の制作 した、ニュース番組のオープニン グ用のCGで ある。今から15年 程前で、数十秒のアニメーションを制作するのに半 年以上かかったとい う。ハー ドウェアは急速な進化を遂げ、今ではリアルタイムに アニメーションを動かせるまでになっている。しか し、「より早 く」 という方向は ハー ド ・ソフトの両面で研究が進んでいるのに比べて、 「より綺麗に、よリリアルに」 という方向への追求はさほど進んでいない。 「より早 く」とい う要求に対 しては、より高速なハー ドウェアの開発、より高速か つ効率的なアルゴリズムの開発 という、コンピュータ科学上の問題で解決できる。 ところ力S、「 よリリアルに」という問いにはどうしたら答えられるのであろうか ? どのような視覚的刺激を受けると人間は「リアル」 と感 じるのであろうか ? それには、 「見る」という行為を基準 として光やその他の情報を綜合的に扱うこと が必要である。しかし様々な学問領域によって別個になされているのが現状である。 まず光は、物理においては、大きく分けて物理光学、幾何光学、量子光学の3つ の方法にて研究されている。また純粋に「光学」 とい うと、幾何光学のうちのレン ズ系を構成 して入射する光の結像性能を扱う学問を指すことになる。そして照明な どについての研究は環境工学の 1分野である光工学においてなされ、眼での視機能 は眼科学、脳での視覚情報処理は認知科学で扱われることになる。 CGは コンピュータ屋に任せておけばいい、とい う問題ではない。 これらの分野を広い眼で見て、リアルなCGを 生成するシステムを構築するという のは、工学における様 々な知識が必要 とされる建築学においてなされるのが自然で はないだろうか。そしてとりもなおさず、そのようなシステムの恩恵を受けるのは 建築の分野なのである。

I A Study of Rea■ istic Irnage Synthesis based on

Visual Optics

序章

手

研 究背景

今 までのCGは 「形態」 を図示す るのは得意 で あ った。 しか し建築 ではその形態だ けでな く、内包す る空間や、その 中に満ちる光なども設計時に考慮 される事柄で あ るがそれ らを表現す るのは得意 で あ るとはいいがた い 。 今 までに確立 されて きた レンダ リング手法 はどれ も、空 間内における光 の振 る 舞 い をモデ ル化 した もので あ った。 レイ トレーシングは幾何光学的振 る舞 い を、 ラジオシテ イは統計光学的振 る舞 い をモ デル化 して くれ る。それ らはかな りの成 果 をもた らして くれたので あ るが、その後 はばった りと目立 った進展がな くなっ て しま った。 もし、 コンピュー タ内で光の振 る舞 い を完壁 にシミュ レー トし、その結果 の通 りに、光 を人間の網膜 へ と照射 で きるので あれ ば、つ ま り、網膜 に到達す る段階 で、実際の光 と区別す ることがで きないので あれば、上記 のモデルを追求 してい くだけで「 リアリテイ」 に近づいてい くはず だ。 ところ力ゞ 現状 ではその ような出 へ っば 力装置は存在せず、 も ら、ディスプレイ出力か紙 の 出力 によって い る。 よって、 い くらコンピュー タ内で光の振 る舞 い を再現 した として も、出力装置の 限界 を超 えた ものを人間の限へ 送 ることがで きないので あ る。なん らかの代替手 段 を用 いてその 限界以上 の ものを人間に知覚 させ る必要が あ る。 よって、空間内での光 を人間が知覚す るまでの「視覚系」 を考慮す ることが非 に重 常 要になる。 この視覚系 は、集光 して網膜 へ と結像 させ るための、眼球 の光 学系、その光 に反応 して信号 を作 り出す、網膜 の受容系 、そ して視路の伝達系、 中枢 の処理系か ら成 り、外界か らの光の信号 は、 これ らの系 の状態 によって順 に 修飾 され、最終的に視 知覚 と して認識 される。 この系 に よって修飾 されるプロセ ス 、す なわち、人間が入力か らいか にして「知覚」す るのか とい う問題 は非常 に 複雑 で あ り、認知科学等 で さまざまな研究 力S行 われてい るが 、まだ コンピュー タ 上で再現 で きる程 の数学的、体系的モ デルが確 立 されて い ない。従 い、 この「知 覚」 の部分 に触 れるのは最小 限に とどめ、そ の前段階 で あ る、眼光学系、及び、 網膜受容系 での光 の扱 い をモ デル化 し、CGシ ス テ ムヘ組 み込む ことを試みる。

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A Study of Realistic Image Synthesis based on Visual Optics

研 究 目的

本論文 は、前述 の背景 での仮説 を踏 まえて、人間の 眼光学系 を踏 まえた コン ピユー タグラフイックス をモデル化 し、実際に構 築す ることを目的 とす る。そ し てそのシステムの有効性 を実証す る。

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Image Synthesis based on

Visual Optics

2土 早

■ 光 学系 、 フ イル ムヘ の 結像 にお け る性 能劣 化 現象 に つ い て

3次 元 CGを RendeHngす る際 には歪曲も収差 もコン トラス ト低下 も起 こることは ない。 よって、それ に対 して限光学 を適用す るとい うことは、眼光学系 で発生す る 様 々な光学的性能の劣化現象 を扱 うことに他 な らない 。 まず、眼光学 に限 らず、光学系 において一般的 に発生 す る劣化要因を列挙す る。 ○ フレア レンズ 表面や鏡胴 内面での拡散、によって結像性能が劣化す る現象 をフレア と呼 ぶ 。結像面 での コン トラス トを低下 させ、写真 に対 してカプリや ム ラを与 える。 ○収差 実際 の レンズ は、理想的な レンズの ように結像面 で光が一 点 に集 まる ことは な く、必然的にズ レを生 じる。それを、収差 といい、単色 (単 スペ ク トル)に おける収差 と、多色 にお け る色 収差 に大別 される。単色 の共心光学系 にお ける 収差 はザ イデル収差 ともいい、次 の 5収 差 に分類 される。 ・ 球面収差 球面 の レンズ を用 い ることによる、 レンズの近軸 を通過 す る光 と、周 辺 を通過 す る光 との結像点のズ レに よって生 じる収差 。非点収差 物点か らの点対称 的光線束が像側 で直行す る 2平 面内 でのみ対称性 を 持 つ光線束 になる収差 。画面放射方向 (メ リジオナル)で の結像点 と画 面 円周方向 (サ ジ タル)で の結像点がずれる。 ・ コマ収差 物点か らの中心対 称 な光線束がメリジオナルな面 にお い て対称性が崩 れるためにお きる収差 。高輝度 の点か ら、画面 中心部か ら周辺へ と放射 状 に尾 をひ くように光がながれてい くように見 える。 ・像面湾 曲 共心光学系 では、理想的な結像面 (平 面)で 像 を結 ばず、ペ ッツパ ー ル像面 とい う球面上 に像 を結ぶ ため、平面 の フイルム上で像 を結 ばな く なる現象。非点収差 の ある場合は結像面はさらにサジ タル面 とメ リジオ ナ ル面 で異 なるもの となる。 ・歪 曲 像面内 で横倍率が 一様 でないために生 じる収差 。画面 に、樽型や糸巻 き型 の歪 み を生 じさせ る。ただ し、光線が光学系 に入 る入 射高には関係 しないので結像 の鮮鋭度 には関係 しない。 ・色収差

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A Study

of Realistic hage Synthesis

based on Visua1 Optics

レンズの屈折率が光の波長によって異なるために、色によって結像点 がずれてしまうために起 こる収差。波長による焦点位置の変化と横倍率 の変化 とで計 られ、前者を軸上色収差、後者 を倍率色収差 という。

○ハロ 上記の、レンズの残存収差によって焦点の周 りに淡い光のポケがかぶさって いる状態をい う。収差 フレアといって広義にはフレアの一種 とされる。 ○ ハ レー シ ョ ン

フイルム面において、感光層を通過 した光が、指示体との境界面や裏面から 反射 して、感光層を感光させて しまう現象。裏面で全反射す ると強 く感光し、 正規の像点の外側 のやや離れた点にピークが現れるため点像に量ができる。 (「 ハ レ切 り 」な ど、写真方面の用語で「ハ レ」とつ くものは、このハ レー ショ ンではな くレンズでのフレアを指 している場合が多い。 )

■限球 の光学的構成要素 限球は、 角膜や水品体で光を屈折させて集め網膜上 に像 を投影するとい う意味で、 カメラの光学機構 と同等のメカニズムを備えている。ただしその光学的性能はカメ ラの レンズより相当劣 り、網膜の構造 とも相まって、中心部を少 しで もはずれると 視力は急激に衰える。そのため、眼球を断続的に絶え間な く動かす ことによって全 体像 を把握 してい る。 眼球 は次のような部位から成 つている。 ・ 涙液層(tear■ 1血 ) 涙液は角膜 を被 い薄い層を形成 している。これは角膜前涙液膜 と呼ばれ、角 膜の透明性維持のみならず、角膜面を光学的に平滑化するうえでも重要であ る。屈折率は 1.336程 度。 ・角輿 cOrnea) 角膜は血管のない透明な組織で、 空気 との境界面であることか ら屈折率差が 大 きく、眼光学系の中で大 きなウェイ トを占める。その形状は球面ではな く、 周辺部ほど曲率が小さくなるメニスカスレンズ状 をしている。 屈折率は1.376 程度。 ・前風 鑢terior chanlbe⇒ 角膜後面 と水品体全面の間を前房 といい、 屈折率 1.337程 度の前房水 で満た い て の されて 限球 形状保持のための重要な要素である。この前房の光瀬上での 間隔を前房深度 とい うが、20歳 前後で最 も深 くな り、その後は加齢と共にま た浅 くなる。また、近視では深 く、遠視では浅 くなる。 ・ 瞳賀 pupil)

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臓孔は光学での屈折系には寄与 しないが、 磁 irislの 収縮によつてその径 を 変化 させることにより眠内に入る光量 を調節す る役 目を持 っている。また焦点 深度 を深めて結像性能 を高める役 目もしている。その径は2mIBか ら8mmの 間 で変化する。 ・水晶依 cryStalline lens) 水晶体 はそのレンズの曲率半径 を変化 させることにより、屈折率 を 20∼ 30Dの 間で変化 させることがで き、人間の視度調節機能の中で最 も重要であ る。屈折率は一様 ではなく、中心部が 1.40と 高 く、周辺の皮質部が 1.38と 低 い屈折率分布型 レンズとなっている。 。襴 ←依 vitreous body) 肖ヨ 水晶体後面 と網膜の間には硝子体 と呼ばれるグル状の透明組織が満たされて お り、 限球の形態維持や各組織の保護の役割を果たしている。この硝子体は加 齢や病気によつて自濁 し、自内障などの症状を引き起 こす。屈折率 は1.335程 度で前房水 と同じである。

■眼底 の光受容系 での構成要素 上記の光学系を通過 した光は眼底にある網膜に到達し、神経へ と信号が伝達され る。網膜 は厚 さが約 0.4mmで 多 くの層か ら形成される。一番外側に脈絡膜 の色素上 皮層があ り、その内側に光受容器である錐体 と汗体の分布す る層がある。その内側 はさらに顆粒層、網状層 と続 くが、その中に双極細胞があって、その各 1個 が多数 の行体、多数の錐体、あるいは一つの錐体 を神経節細胞系に結びつける。 この他 に 水平細胞があって光受容器同士を結んでいるが、神経節細胞層には結びついていな い。またアマクリン細胞 とい うの もあって、神経節細胞同士を結びつけている。 光受容器の帯体 と錐体の分布 は一様 でない。 網膜中心部の直径役0.25mmの 部分は と い ばれ 中心宙 呼 錐体 だけが規則正 しく並んで る。この部分は最 も明瞭 な視覚領域 とな り、固定視する位置になる特徴がある。中心嵩から離れると急激に錐体が減 り、 粁体で占め られるようになる。 錐体 は色 に感応 し高い解像力 を持つが、低輝度になると反応が悪 くなる。粁体は 色に反応せず解像力 も悪いが、暗所視において作用する。

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Vigual Optics

■視知覚 につい て 視覚からはさまざまな知覚が引 き起 こされるが、 この論文では限光学系 を中心と 「明るさ」と、それに起因す る知覚や状態 についてのみ考えること して考えるので、 にする。 ○明るさ感覚 網膜照度 は、対象物の輝度 と瞳孔の開口面積 とに比例す る。よつて、輝度は 縄膜の受容器細胞の興奮、 しいては明るさの感覚を特徴づ ける量 といえる。 輝度 と明るさを関係付 ける法貝1と しては、ウエーバー 。フエヒナーの法貝Jが 知 られている。これは、感覚 (視 覚、聴覚、触覚)の 刺激の強さをIと して、ちょ うど知覚で きるその差 △Iは 1に 対 して一定の比率である、つ まり入射す る輝度 と、知覚す る明るさは対数関係 にあるとい う主張である。実験では、おおよそ、 50cd/m2以 上の輝度に対 しては当てはまることが確かめられている。それ より 眼球に入る輝度が小さくなると、暗順応 などの要因が絡 んで くるために関係が 崩れて くる。 この順応には、瞳孔の開口面積の変化、明所視の錐体か ら暗所視の粁体への 移行、錐体 と行体 との感度変化 などがある。本論文では問題 を簡易化す るため に、明所視 での状態、つ まリウエーバー・ フエヒナーの法則がおおよそ成立す る状態を扱 うことにす る。ちなみに、明暗順応 における視覚の変化 の CGで の 再現 につ い て は 、JaIIles A.Ferwerdaら に よる 、"A Model of Visual Adaptation for Realistic lmage Synthesis"で 試 み られ て い る。

また、明 るさの上限を与 える輝度 は、絶対 グレア (後述 )が 生 じる 104cd/m2 で、下限 は、粁体 が励起 で きる最小 の輝度 で、約 10‐ %d/m2で ぁる。 ○ グ レア・眩 しさ グ レアは、光工 学 にお い ては、不都合 な輝度分布や高す ぎる輝度対比 によつ て不快 を感 じる視覚 の状態 と定義 され、視覚機能 の減退 に関連す る減能グ レア と、邪魔 と感 じる主観的な感覚 に関連す る不快 グ レアに大別 され る。さらに以

下のように区別される。 絶対グ レア

:

明順応 レベルの上昇では相 視野 の中の最高輝度によつて常に生 じる眩しさで、 殺 できない。約 10td/m2以上で生 じる。 相対 グ レア : 高すぎる輝度対比によつて生 じる。視野 の平均輝度 を高める と和 らげられる。

また、上記のような高輝度な光が入射 した時に起きるフレアは減能グレアを 引き起こす主成分であが、混同して使われることも多い。散乱した光の状態を 光学の分野でフレアといい、それによる視機能の低下を光工学の分野でグレア とい うようである。

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of Realistic

Inage Synthesis based on

visual Optics

○色感覚 色

(色 相

)色 については「明 るさ」以上 に感覚的 な割合が増 え、現在 も「色

覚」の生体的 メカニズムは完全 には解明され てい ない。色 は物理 的に見 ると光 のスペ ク トルの分布状態 と して捉 える ことがで きるが、感覚的には、波長 の下 限で ある赤 と上 限で ある青 を紫 でつ ないだ環状 の「色 相」 と して捉 え られる。 生物学的に見 ると、網膜 上で光に反応 す る要 素、杵体 と錐体 の うち、 「色 」感覚 を作 り出す錐体 にはさらに 3つ の種類があ り、それぞれ違 う波長 の光 によ く反 応す ることがわか ってお り、 これが、光 を「色相 ・彩度 。輝度」や 「 RGB」 といつた 3刺 激値 などによる空間ベ ク トルによって表 わす ことので きる裏付 け となっている。ただ し、網膜 上での反応 にお い てはかな り実証 されつつ あるが、 その先、視神経 を通つて脳 で どう解釈 されてい るかはまだ議論 のな されてい る ところである。 輝度 と色 との 関係 では、絶対 グレアの起 きる域 では「眩 しさ」が強 く意識 さ 「色」を知覚する ことが 困難 になる。また、暗所視 では色 を識別 し れるために、 い な 汗体 が作用す るので、や は り色 を知覚 しづ ら くなる。 カメラにおいて も、 カラー リバ ーサ ルフ ィル ムの場合適 正露出 よ り2.5段 以上明るい部分 は完全 に

自くとんで しまう。カラーリバーサルフイルムは「色」を記録するためにRGB それぞれの感光層を持つが、各々の層 は完全に分光感度が分離 してい る訳でな く、少なか らずまわりの波長の影響 を受けてしまうか らである。ハ レーション が起 きるとこの現象は増長される。日においても、網膜上の感光素子である錘 体 に 3種 類の分光感度を持つ ものが知 られてお り、同様の現象が起 きているも のと思われる。

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土 早

■既存 の 3次 元

CGレ ン グ リ ン グの 手 法 に つ い て

今 まで に開発 されて きた 3次 元 CGの レング リングアル ゴ リズ ム をまとめてみる。

3次 元 CGの アル ゴリズムは大別す ると、交点判定、陰影処理 に分かれる。 ・交点判定 仮想空間内の物体が、 ある特定の視点から見えるかどうかを判定するアルゴリズム. ・ 陰影処理 (シ ェーデ イング) 物体 とカメラ、光源の位置関係や、物体に付加された属性 に従 って色づけするアル ゴリズム。 ただ しこの 2つ は厳密 に区別 される訳 でな く便宜 的 な もので あ る。 Z‐

Buffer

交点判定アル ゴ リズ ム。各 ポリゴンごとにカメラ座標 に変換 して描画す る。 ポ リゴン同士 の前後判定 は、Z‐ Bufferと い う奥行 き情報 のバ ッファか ら判 定す る。デ ー タをパ イプライ ン的に流 して処理す ることが出来 、グ ラフイックアク セラ レー タ等、ハー ドウェアによる高速化 に適 してい る。 ScanLine Render 交 点判定 アル ゴ リズ ム 。カメラ座 標 の捜査線 ご とに、各 ポ リ ゴン との交点 を 判 別す る。

RayTracing 交点判定アル ゴリズ ム。レンダリング画像 の各 ピクセルごとに、各ポ リゴン との交点を判別す る。RayTracingは 、物体 にぶつかつた後、反射、屈折 な どの、 さらに直進す る光 を再帰的に追 うことがで きる。このためシェーデ ィングアル ゴリズ ム と扱 われることもある。アル ゴリズ ムは最 もシンプルで高品位 な画像 が得 られるが時間がかか るのが難 点 で あ り、最初 の交 点判定 は ScanLineで 行 い、反射・透過 の 2次 追跡以降をRayTracingで行 うなどの工夫が行 われてい る。 Radiosity

シェーディングアル ゴ リズム。正確 には、レングリングの前処理で、、各 ポ リ ゴン面 をランベ ル トの完全拡散反射面 ととらえて、ポ リ ゴ ン間の幅射 を計算す る もの。 Backword RayTracing 上 記 の レイ トレー シ ン グは、光 を 目か ら光源 の方 へ と追跡 して い くの に対 し て 、こ れは光源か ら光 を順 方向 に追跡 す る。ただ しこれ をま と もに計算 す る と 計算量 が爆発す るので 、 高反射率面や、屈折す る透過面等 に選 択 的 に「照射 」 す る 。これ もRadiosityと 同様 に前処理 で 、ポ リ ゴンに対 して レング リ ン グ前 に 照度情報 を付加 す る もので ある。

Fong Shading/Blinn Shading こ れ らは面 の 明 る さを計算す るシェ ー デ イ ングアル ゴ リズ ムで 、面 の 明 るさ を、Defuse成 分 (光 源か らの光 を完全 に拡 散反射す る とす る成分 )、 Ambient成 分 (環 境 騒音 。暗騒音 レベ ル を疑似 的 に持 ち上 げ るための成 分 )、 Specular成 分

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(光 源か らのハ イライ トをシミュレー トす る成分 で 、この成分 の計算方法の違 い

により Fongと Blinnと がある。 他 に もい ろ い ろなアル ゴ リズ ムがあ るが それ を列 挙 す るのが 目的で は な い ので割 愛 す る。 実 際 には光 は 、物体 と衝突 して、物体 表面 の 凹凸 に よる拡散反射、鏡 面反射、透 過 、内部吸収等 を複雑 に繰 り返す 。それ を、 Raytracing、

B Raytrancing、 Radiosity

等 を組 み合 わせ て よ り現実 のモ デ ルに近 くシ ミュ レー トす る試みが行 われている。

■従 来 の

3次 元 CGの レング リ ン グで の 問題 点 につ い て

これ らのアル ゴ リズムで扱 われる色 。光 といった ものの単位 は、 プラウン管 に表 示す るための RGB値 そのままであることが多 い。つ ま り、0∼ 1の 濃度値 で あ って、 光 のエ ネルギ ー値 ではない。そのためにい くつか矛盾が生 じることになる。例 えば、 点光源か らの光 は距離 の 2乗 に反比例 して減衰するが、これを濃度値 に対 して適用 す ると減衰 が きつ くな りす ぎて しま うので普通 は代替 ル ーチ ンが提供 されてい る。 Radiosityで は、そ の性格上 、計算値 はエ ネ ルギ ーベースで あるが、それ をそのまま 画面表示 に使 う と、減衰 のカープが きつ くて不 自然 な画像 となる。 この矛盾 は、エ ネ ルギ ー値 と濃度値 をきちんと使 い分 け ることによって解消す る こ とがで きる筈 で あ る。そのため、 カメラや眼球 とい った現実 のモデル を考 える。 まず カメラの場 合 、光 を光学 系 で集光 しフィルム面 に結像 させ る ところ までは 「光」であ り、それに よって感光 したフィルム面に「濃度」が記録 される。この「光」 か ら「濃度」へ の変換 は感光 の化学反応、つ まり露光量の対数 をとった ものに比例 す る。 日の場合 は脳 による「明 るさ」の知覚が絡むため難 しくなが、おお よそにお い て、ウェーバ ー 。フェヒナーの法則 に従 い光量 の対数 をとった ものに比例す るこ とが知 られてい る。 よつて、CGに お い て も対数関数 を用 いて、光 のエ ネ ルギ ー値 か ら明るさの濃度ヘ と変換す るのが妥 当で ある ことがわかる。 また 目は、ある光量 を超 えると色みを知覚 しず ら くな り、明 るさだ けを知覚す る よ うになる。カメラにおいて も、カラー リバ ーサルフィルムの場合適正露 出 よ り2.5 段以上明るい部分 は完全 に自 くとんで しま う。カラー リバーサルフィルムは「色」を 記録す るために RGBそ れぞれの感光層 を持 つが 、各 々の層 は完全 に分光感度が分離 して い る訳 でな く、少 なか らず まわ りの波長 の影響 を受 けて しまうか らである。ハ レー シ ョンが起 きる とこの現象 は増長 される。目にお い て も、網膜上の感光 素子 で ある錘体に 3種 類 の分光感度 を持 つ ものが知 られてお り、同様 の現象 が起 きてい る もの と思われる。 この現象 をシ ミュ レー トす るには、 「輝度 /明 度」成分 と「色み」成分 とを分離 し

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A Study of Realistic

Image

Synthesis based on Visual Optics

て考えた方がよい。コンピュータでょく使 われるのはRGBカ ラーモデルで、光を赤・ 緑 。青 の 3ス ペク トルに分光 した輝度で表わしたものである。これの利点は、光の 線形計算がで きること、プラウン管へ送る情報がRGB情 報であり、どの OSで も、ど の画像 ファイルフォーマ ットで もサポー トされていた りして コンピュー タで扱いや すいことである。このレンダラでも、露光前の計算ではRGBモ デルを採用 している。 ただしこのカラーモデルは「色」 と「輝度」の成分は分離 していない。 これに対 して、Yiqカ ラーモデルとい うものがあり、光を、輝度成分 であるY刺 激 値 と、色の成分である、直交す る任意の 2ス ペク トルの強度に分離するものである。 この iq成 分の、Y成 分 との比をとって「色飽和度」 として表わしたモデルが Yabカ ラーモデルである。この Yabモ デルでは「輝度」 と「色」 とが別々の変数に分離 し ている。Y刺 激値を明度(L)に 置 き換えた Labカ ラーモデルもあ り、 「明度」としての 色、明るさを表わすのに適する。 このYabカ ラーモデルを用 いて、 「感光」プロセスを以下のようにモデル化できる。 ・ 光のエネルギー量 としての RGBか らYabへ の変換 ・Y刺 激値から明度 Lへ の変換 ・ ホワイ トレベルにおける、色飽和度 abの 減衰の計算 ・Labか ら明度 としての RGBへ の変換 ここでの 、Y― L変 換 や、色飽和 度 の 減衰 を表 わす 関数 は、 で き上が る 画像 の「質」 を左 右 す る重 要 な要 素 で あ る。この 関数 の 変化 に よる仕 上 が りの 画像 の 質 の 変化 は 非常 に興 味深 い こ とで はあるが 本論文 で は扱 わな い 。ここで は適正 露 出 レベ ルか ら ホワイ トレベ ルヘ 向か って リエ アに色飽 和 度 を減衰 させ るモデルを適 用 して い る。

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■ 眼 とカメ ラ と CGと

眼 もカメラもCGも 、空間内の物体を平面上 に投影す る、とい う点で共通 している。眼は実 際の物体を眼光学系で集光 し網膜へ結像させる し、カメラはそれをレンズでフィルム面へ結像 さt曇 る。CGは 、仮想空間内の物体 を座標変換 によって PiXelMapへ と写像す る そ の 2次 元 へ 写像 す る性 能 は日 誰球が一 番低 い。カメラの レンズは眼球 に比 べ ると格段 に性

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存在す る。それに対 して、cGは な写像 であるか ら、性能劣化 は進

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ところで実際 には、Filmへ 焼 き付 いた像 は、 プリン トされて人間に鑑賞 される ことになる。cGに お い て も、モ ニ タやプリン トに 出力 されて人間に よって鑑賞 される。 このことも考慮す ると右図の ように な り、直接眼で もの を見 るの と、写真 に撮 ってか らその プリン トを見 るの とでは、限に とってみればか な り具 合が違 う。その相違点 の主な もの と して、 ・奥行 き情報 の欠如 ・ スケ ール感 の喪失 ・輝度 レンジの狭 さ

◎ 岨 ◎ 幽 O10 △目 ◎ ∬_A.7_am

が挙げられる。プリン ト面が平面なので もちろん奥行 きがなくなるし、実際の物 を見 る視野角 とプリン トされた像を見る視野角はたいていの場合 ことなるので、ス ケール感が合わな くなる。そ してプリン ト面を見た時に得 られる輝度は、プリント 面の照度 と反射率 とで東縛されるので、 レンジが狭 くなってしまう。 このプリン トされたものを見 る、とい う点 において、cGも カメラと同じ問題を抱 えている。しか しながら、ここで ccと 写真 とを見比べ てみると、上記の相違点は CGに おいてより深刻 であることがわかる。cGの 方が写真に比べ て、コン トラス ト が低 く、のっぺ りと平坦に見え、スケール感のより感 じられない ものとなる。 とい うよりも、CGと 見比べ てみると顕著なのだが、写真 は奥行 き情報 も、スケー

ル感も、プリント面の照度に東縛されないような輝度レンジも持ち合わせている。

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A Study of Realistic tmage Synthesis based on Visual Optics

そのカメラとCGの 相違点は、まず、カメラが見 る実際の空間に比べ ると、cGの 見 る仮想空間の持つ情報量が大幅に少ないことが挙げられる。よって、人間が普段 比較対象 として見 るもの力℃Gに おいて見当たらないので、スケール感や奥行 き感を 人間が知覚 しづ らい と考えられる。 次に、カメラはその像 を結ぶのに限球 と同じように光学系を用いるが、cGは 単な る数学的座標変換 である。 カメラで撮 った ものは、フィルム上に結像 した画像 を現像・ プリン ト (リ バーサ ルフイルムの場合 は投影)と い う過程 を経 る。さらにそれを人間が見ると、カメラ と限球 とで 2回 光学系を通過することになる。 この時、プリン トされた結果 とい うのは前述の通 り、直接 ものを見 るのと較べ著 しく輝度のレンジが狭 くなっている。よって、プリン トされたものを見 ても眼球内 フレアは意識にのぼる程に生 じることはない。ところがカメラの光学系 でのフレア が露光時にフイルムに焼 き付 いていると、それを見た時に、実質のプリン ト面の輝 度以上に明るく見える。つ まり、眼球でのフレアが生 じない分が、カメラのフレア で補 われることによって、限球で同等のフレアが生 じる程の光量が「知覚」される ものと思われる。 同様にプリン ト面 とい う平面を限球が見た場合はもちろん前後のポケは生 じない が、カメラの光学系によってポケがつ くられるので、それによつて奥行 き感が得 ら れるだけでな く、ビン トの合 っている距離によって撮影者の視対象をもプリン トの 鑑賞者へ伝えることもで きる。 これらのことは、眼球が プリント面を見た時には生 じないフレアやポケといった 光学的特性がカメラでの光学的特性に よって補 われている、つ まり眼光学系のシ ミュレーションが行 われているために、欠如分 を知覚 させることができている、 と い うことが言えるであろう。フィルム面は 2次 元であるが、カメラのフレアやポケ といった光学的性能が畳み込まれていることにより、 いわば2.5次 元的な情報を限に 提供 しているのである。 ここで、CGに おいても、仮想の光学系を用意 し、その光学性能のシミュレーシ ョ ンをして出力結果に反映してやれば、写真 と同 じように欠如分の情報 を補 うことが で きるのではないだろうか、 と仮定することができる。 レンズフレアに関 してだけ言えば、 市販のレンダラや画像処理ソフ トの中にも、そ の効果が得 られるものがある。しか しそれらは皆、光源の眩 しさを知覚 させるため の演出であり、明るい輝度面に対 してのフレアは扱わない。それを扱 うには、眼球 に到達する部分 に相当するところまで輝度情報 を保持す るようにレングリングシス テムを構築 しなければならない。

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A Study of Realistic Inage Synthesis based on Visual Optics

■眼球 の 光学系 で の 性 能劣 化 とそ の 知 覚 、 cGへ の 適 用 に つ い て

前節 での仮定 を踏 まえ、cGシ ス テ ム にどの よ うに眼球 の光学性能 を組 み込 むか を 考 える。 網膜 の解像度 が 高 い部分 は中心 街 とい うご く狭 い範囲に限 られて い るため、 コマ 収差、非点収差 といった、光軸か らの距離に従 って解像力が低下す るよ うな劣化原 因については無視す ることがで きる。考慮 しなければな らないのは、光軸中心部 に お い ても解像力 を低下 させ る要 因 となる球面収差 と色収差、網膜全 体 にわたって コ ン トラス トを低下 させる要因であるフレア、ビン ト面か ら外れ ると像 がぼや け るボ ケである。 ○球面収差の影響 について 球面収差 は、一点に光線 を集めることがで きない、 とい う意味 では性能劣化 の要因である。しか し、その収差の存在が、視力 を低 下させ るのではない どこ ろか、向上 に役立 っていることが 明 らかになってい る。単純 に考 えると、人間 の視力 の上 限は、網膜 中心害 に並 んだ錐体 の 間隔で あ り、それ よ り小 さな点は 受容体 を励起 させ ることがで きないはず で ある。その時の視力 は約 2.0で ある。 ところが 、球面収差 が あるために周 りの錐体 を励起 させ、そ の周辺 の錐体へ の コン トラス ト特性か ら (お そ ら く神経節 レベ ルで)元 の点像 を再構成 してい る、 そのために 2.0以 上の視力が あ り得 る、 とい う報告 がなされて い る。 このことは光学 にお いて、そ の結像性能 を解像度 だ けではな く、MTF(周 波 数 コン トラス ト特性 )に よって も計るべ きだ、とい う流 れを作 り、現在定着 し て い る。

CGに お い て は 、全 く別 の 目的 か らで は あ るが 、す で に こ れ と 同 じ こ とが 行 わ れて い る。それは、"ア ンチ エ イ リアス "と い う、ピク セルの 大 きさに よるギザ ギザ感 を とるために行 われてい る もので あ る。ピクセ ル内 の幾 つ か の 点 でサ ン プル した色 の平均 をとって 、つ ま りは あ る範 囲の収差 を伴 った もの と して、そ の ビクセ ルの色 を決 定す る手法 で ある。そ の結果 と して、1ピ クセ ル よ りも細 い線 を表現 す るこ とが で きる よ うになる。この 、￨ま や けた線 を表示 しなが らも それ よ り細 い線 を知覚 させ られ るのは、上 記 の網膜 の 特性 に基 づ い て い るか ら で あ り、ア ンチエ イ リアス が "ギ ザギザ を とる "だ け の仕事以 上の こと を して い るこ とが わか る。 ○色収差 の 影響 につ い て 色収差 につ い ての研 究 はな されてい る ものの、まだ 目立 った 成果が得 られて い ない 。眼球 モ デ ル を作 って 計算 してみ る と確 か に網膜 中心 害 にお い て色 収差 が起 きて い るはず で あ る。そ しておそ ら く、な ん らかの補正 が 行 われているこ とは確 認 されて い る。 しか し普段 は人間はその 影響 を全 く知覚 で きな い 。その補 正 が 、網膜 レベ ル でな され てい るのか 、神経節 レベ ルで なのか 、中枢 レベ ル なのか 、ま だ明 らか

l8

A Study of Realistic Image Synthesis based on VisuaL Optics

になって い な い 。 従 って 、色 収差 は知覚 で きな い のでその 影響 を無視 して も問題 な い 、 と して 本論文 で は CGへ の 適用 は試 み ない こ とにす る。 ○ フレアの 影響 につ い て フレアは 、そ の 影響 をはっ き りと認識す るこ とが で き る現象 で あ る。そ れは、直接 照 明 の光が眼球 に入 射 した

時など、 絶対 グ レアが起 きる ような条件 において特 に意 識 される。また夜 間などの暗所視状態 にお いては、網膜 での反応 は錐体 よ りも感度の高 い粁体が支配的になるた

眼底で

め、微量 の フレアで も意識で きる。 この、光源 の周 りに光 の広が りが で きる現象 は、光源 か ら観測者 に至る周辺の空気 による光の散舌し によって も 起 こるが、よほ どガスっている時でないか ぎりは、眼球 でのフレアに比べ て影響 は小 さい。 光源 の周 りの光 の広 が りの うち、光源 の部分 だけを手 で遮 ると減少 して しま う分 は眼球 での フレアである。それに対 し、空気 に よる

内部混濁 に よる散乱

散乱 は入射す る光路が違 うので、 光源 の部分 を遮 つて も なおそれ を見 ることがで き、区別する ことがで きる。 フレアの起 きる要因 は主に次 の ような ものである。 境界面での拡散反射、

・ 眼底 での拡 散 反射 ・水 晶体 、硝 子体等 の 内部 混濁 に よる散乱 ・境 界 面 での拡 散 、 2次 反射 ・ 瞳孔 で の 回析

・瞼 ごしに入射する光 それ らは、画面全体 に広 く拡散す る成分 と、正 しい光 路 の周辺に集中的に拡散する成分 とに大 きく分け ること

瞳孔での回折

ができる。 網膜内面 での拡散や、瞼 ご しの入射光は広 く拡散す る が、角膜や水 晶体 での拡散は、境界面 での拡散や内部の 混濁に よる もので 、指向性 の ある拡散 となる。硝子体 で の拡散要因は水 晶体等 と同 じなのだが 、 厚みがあ るため い に、混濁 の度合 によって指向性が うす れて くる。

瞼 ご しの入射光

この フ レアは 、先 に述 べ た通 り、コン トラス トを低 下

させて減能グレアを生 じる。カメラのレンズにおいて も、フレアの発生はコン トラス トを下 げて鮮鋭さを損なうので、普通はで きるかぎり除去す るように設 計される。しか し、わざとフレアを発生 させるようなレンズや、レンズ全面に 装着するフィルター もある。それらによって撮 られた写真 は「性能のいい」レ ンズで撮 った写真に比べて心象的であるといわれる。 CGで のフレアの計算 は、結像面の前に、フレア発生面を考えて扱 うことがで

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A Study of Real-istic Inage Synthesis based on Visual Optics

,―

きる。そ して、フレアの処理 は、 フレア発生面 と拡散分布 関数 との畳み込み演 算 で行 える。 これはいわゆる「フィル ター処理」 である。それな らば、画像処

理 ソフトの「 ガウスぼか し」などのフィルターでフレアの効果が得 られそ うで あるが実際にやってみるとうまくいかない。画像処理では、 「明度」値に対 して フイルターをか けることになるが、光学でのフレアの計算 は「輝度」値に対 し て行わないといけないか らである。 ○ ボケの影響 について ボケもフレアと同様、 眼球でのその現象を意識することができる。ただしそれ は、しようと思えばできる、とい うレベルである。眼は、視対象 を限中心部で 把握するために絶え間な く動 き、常に視対象にビン トを合わせていて、それは 意識することな く自動で行 われているか らである。 視対象にビン トを合わせるとい う行為を(意 識下において)行 っているとい う ことは、その視対象への距離を知覚するのにおいて、左右の眼球の視差に続 き 重要な要素である。 ボケは奥行 き情報が必要になるため、フレアのように単純にフイルター操作を かけるだけとい う訳 にはいかなセヽ 。 つ 一 の解決方法 は、結像面の前、さらにフレア発生面の前 に、さらにボケ発生 面を考えることである。そ こには、各 Pixelの 輝度情報に加えてその奥行 き情報 も保持 してお く。そ してそれに基づいてボケ半径 を決定 し、畳み込むことに よつて、ボケを生成する。この方法は、対象物までの距離が (仮 想的な)レ ン ズの有効径に較べ て十分長い場合や、対象物の配置が平面的である場合、つま リフイルム面のある1点 か ら逆に辿 るときに、レンズのどの点を通 つて も同じ 対象物の同じ点に当たる、との仮定が成 り立つ場合には十分な結果が得 られる。 しか し上記 の仮定が成 り立つ時 とい うのは、ボケの効果が薄い時で もある。 ちゃんとしたボケを表現す るためには、レンズ上の幾つかの点をサ ンプリング し、その光路のずれた先の輝度を求め、平均 をとることが必要になる。波動的 な光の特性を、幾つかのサ ンプル点をとって離散的に考えるのである。もちろ ん、十分な結果が得 られるためには、十分なサ ンプル数が必要である。

20

A Study of Realistic Image Synthesis based on Visual Optics

4土 早

―

シス テ ムの構築

以上の論 を踏まえて、3DCGの レンダリングシステムを構築す る。本論文では、前 述の、CGに おいて扱 われる光学的性能の うち、 「眩 しさ」を与える要素に 「明るさ」 注 目し、フレアの影響 を実装 した。また、眩 しさを感 じるような場合での再現性を 考えて、輝度明度変換や色飽和度補正 も行 っている。 そ の構 築 には多大 な量の プ ロ グラ ミングが必要 になるため、openGLや QuickDraw3Dと いった、既存の 3DGraphic用 のAPIの 上に構築することも検討 した が、'光 "を 扱 う上で適切な処理、すなわち輝度値でのデータのやりとりができない と判 断 し、 一 か ら全 て コ ー デ ィ ン グ し た 。 こ の シ ス テ ム は

cAD ApplicatiOnで

あ る

MiniCadの エ クス ターナルツール と して作 られ、 レンダ リングするモ デルデ ータは MiniCadか ら転送す る。POwerPCを 積 んだ MacOs搭 載機上 で動作す る。 構築 に使用 したプ ログラミング言語 は C++で ある。この言語 はオブジェ ク ト指向 でのプ ロ グ ラミングス タイルをサポ ー トしてい るが、それに とらわ れず に柔軟 に コーディ ングすることがで きる。 3DCGは オブジェク ト指向で捉 えると整理 しやすい 部類 のプ ログラムで あるが、実際には多量 の計算 をこなす ために最適化 しなければ な らない部分が多 く、c++が 適切 な言語 で ある と判断 した。 そのシス テ ム全体 を述べ るとあま りに も冗長になるので、 この論文 にお い て本質 的な部分 について簡略 して述べ る。 全体 は大 まかに、次の ように分 け られる。 ・仮想空間を構築す るための 図形デ ー タベース を形成す るクラス群 VisibleOuect class Solid class

World class PolygOn class Edge class ¨.etc.

・図形 に質的 な属性 を与え るクラス群 FaceAttribute class SolidAttribute class

PixelMap class

・ 光源 ク ラス とその派生 クラス PointLight class

ParanelLight class

・ 描 画 に 関す るク ラス IntersecChecker class

22

A Study

of nealistic

Image Synthesis based on Visua1 Optics

キ

ー

Raytrace class Scanline class

Camera class Optics class

Exposure class Canvas class

。基礎 クラス Color class

Radiance class Vector class Point class Affine clas .. etc.

この 中で一番重要 な部分 であ る、光学に関す るクラス群 につい て説明す る。 G

■ltS/

Optics class

Vidble Ouects

Camera class

鰺 鶴 缶 Optlcal Classes

Inters∝ t Check

Raytrace Result Radiance

帥椰熱F明 度情報 の流れ ―

輝度情報の流れ

まず、 物体デ ー タベースヘ の交点判定、 光線追従の結果が、 輝度値 で返 される (よ っ て、光線追従のプ ロセスは常 に輝度単位 で行 われる)。 その結 果 は、Camera classで 座標変換 されて、Optics class上 の該 当するセルヘ 蓄積 される。セル に格納 される値 もまた輝度である。全てのセルの情報 を取得 したの ち、フレア等 の 、物体 の奥行 き 情報 と関係 のない現象 につい ての シ ミュレー シ ョンをフィルター をか け ることに よって行 う (ボ ケ とい った奥行 き情報 に関わる ものは、Raytraceの 段階 で組み込む 必要がある)。 そ して露出(Exposure)ク ラスにか けて輝度 ‐ 明度変換 を行 い、Graphic Port classに 送 られる。この クラス は、コンピュー タにお いて基本 的 に用 い られる画

像構造体 と対応 してお り、"リ アル "な コンピュー タの部分 と、仮想空 間・仮想光学 系 とを結ぶ接点 になる。

23

A Study of Realistic hage Synthesis based on Visual Optics

:

これに対 して、現在一般的に用い られている3Dレ ングリングプログラムは、下図 のように Graphic Portの 値を基準に考えているものが多数である。 Graphic Port class

Visible Objects

Camera class

叫 囀 鶉 Optical Classes

Intersect Check

Raytrace Result Color

距蒙距

明度情報 の流れ

つ ま り、光線 追 従 の 段 階か ら明度情 報 を基 に 計 算 されて い て 、 そ れが直 接 GraphicPortに 貼 り付 くのである。その後 に画像処理 ソフ トなどで操作 して もそれは

明度 に対 しての操作 になって しまい、光学的な操作 にはな らない。 明度 によって光線 追従が行われてい ることは、単純 な「光の足 し算」 にお いて も 問題 が生 じる。足 し算 は、複数 の光源があ った場合や、 ガラス面で反射光 と透過光 に分 かれる時などに行 われる。光源の輝度 を va,Vb、 輝度明度変換 をウェーバ ー・

フエヒナーに従うとしてlogl)、 結果の明度をLで 表わすことにすると、明度で光を 追う場合は加算を行う前に既に輝度から明度に変換されていると見なせるので L=10gl Va)+10gl Vb) と書 くことがで きるが、輝度で加算 してか ら明度 に変換する場合は

L=logl Va+vb) とな り、同様 の結果 にならないこ とがわか る。cGに お いて、ガラスの反射 と透過 の具合が ウソっiFく な りがちであるのはこのことに よる。

?A

A Study of Realistic Image Synthesis based on Visual Optics

キ

ー

露 出クラスでの輝度明度変換 は次式 による。 L=10gl V+1) a+b aは ラチチュー ド、bは 露出補正 に相当する。式中の "1"は 、o以 上の Vに おいて 結果が0以上になるための単なる数学的細工である。(た だし、Vが 1よ り十分大 き い場合 は影響を無視 で きるのと、そうでない場合は結果の値が持ち上げられること になるが、実際の眼においても暗順応によって感度が上がるので都合が よい) わるために もう少 し込み入つたことを しなければならな 計算では、これに色力功口 い。入力信号は、輝度値の RGBカ ラー空間であるが、RGBそ れぞれの成分に上式を 適用すると結果の色相が大 きく変化 してしまう場合がある。よって、輝度 と色飽和 度 とを分離 し、輝度に対 してのみ上式を適用 し、明度に変換する必要がある。また この時に、明るさと色の知覚の関係 を考慮 し、絶対グ レアが生 じる輝度において色 飽和度が 0と なるように補正をかける。そして得 られた Labカ ラー空間を最後 に明 度 RGBに 変換 して完了する。 RGBか ら Yiqへ の変換 は次式で与えられる。 ′ ′ ｌ

ヽ ヽ

Ｙ ｉ ｑ

ヽ

′

１ ｌ Ｉ ′ ′

０

２９９

０

５ ８７

０

０

５ ９６

０

２７４

０

０

２ １１

０

５２２

′

〓

ｉ ｌ ヽ

¨   ¨

¨

０

１１４ヽ １ ３２ ２ １

Ｒ

３１１′ ′

Ｂ

ヽ １

Ｇ ′ ′ ′

Yabは 、Yに 対す る iq成 分 の比 を abと す ることで得 られ、abは 輝度成分 と独立 した色成分 になる (下 左 図→ 下中図)。 最終的な カラー空間は下右 図 の ようになる。

25

A Study of Realistic Image Synthesis based on Visual Optics

土 早

彎〆)● 見

由

′

出力 結 果 この 4枚 は 当 システ ムで Renderingし た画像 で あ る。単純 な図形 に点光源が 一 つ 当 た ってい るだ けの 単純 な画像 で あ る。左 は適正 露 出状態 、右 はハ イキ ー な画像 にな る よ うにライ トの 強 さを設定 して い る。また 、上 はフ レアの処理 を行 わ ず 、下 は 広 が り40%、 重 み 8%の フ レア をか けて い る。上 は フ レアはないが 、輝 度 明度変換 、色 飽和度補正 はか け られて い る。 下 の 2枚 を見 てみ る と適正露 出 レベ ルでは、フ レアの影響 はほ とん ど見 られない 。 若干 コン トラス トが落 ちて い る程 度 で ある。 しか し、ハ イキ ー な条件 になる とフ レ アの 影響 が強 く出 て 、「 明 る さ」「眩 しさ」 とい った感覚 を よ り強 く受 け る画像 とな る。 輝 度値 にお い て フ レアの計算 をす るため、同 じ計 算 を適用 して もフ レアの広 が り が画像 の 露 出状態 で 変化 す るの は 、実 際 の 目や カメラ (フ イルム)で の フ レアの現 象 と則 して い る。 この広 が り40%(画 像 の幅 にた い す るフ レアの 有効半径 の 割合 )、 重 み 8%と い う 値 は 、 この 画像 につ い て幾 つ かの 値 を試 した中で、一番 「 自然 に見 え る」 もの を採 用 した。 この こ とにつ い ては後 に考察す る。

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A Study of Real-istic Image Synthesis based on Visual Optics

比較 のために、現在建築分野 で広 く使 われて い る Renderingア プリケ ー シ ョン に て 、 ほぼ 同様 の 設 定 を して描 かせ たのが上 図で あ る。適正露 出値 にお い て は きち っ と した画像 を描 くものの 、 ライ トの光 を強 くした場 合 は色 が 飽和 しす ぎて ソラ リ ゼ ー シ ョンがかか って しま ってい る。「 明 るい」「 まぶ しい」 といった知覚 は受 け る ものの 、前 ペ ー ジ と見比 べ てみ る とか な り不 自然 さが つ きま と うもの とな る。他 に も 2つ ほ ど別 の ア プ リケ ー シ ョンで も描かせ てみたが ほぼ 同様 の結果 とな った 。

さらに、これに対 してフレアの効果を画像処理ソフトで得 ようとしても単純には 得られない。適正露出な画像と、ハイキーな画像に同じ処理を施す と、同じような 広がりのフレアが出てきてしまうのである。下に PhOtOShopで フレアのような効果 が出るよう加工 したものを示す。Pixel lmageに 落ちてしまった段階で情報量が相当 減って しまっているので、それに対してさらに加工をすると不自然さが増長してし まうのは避けられないようである。

2a

A Study of Real-istic

Image

Synthesis based on Visual Optics

建築 内観 パ ー ス の レ ン ダ リ ン グ結 果

フ レア無 し

光 源 の 明 る さを、左 上か ら順 に、4、

8、

15、

30、

60、

120、

と変 えてあ る。

29

A Study of Realistic

fmage

Synthesis based

on

Visual Optics

フレア 半佗

(〕

%、

割合5%

(光 源の明 るさは前J(と

同様

)

30

A Study of Realistic fmage Synthesis based on Visual Optics

1

フレア半径 10%、 割合 15%

3l

A Study of Real-istic Image Synthesis based on Visual Optics

フ レア半径35%、 割合 20%

3Z

A Study of Rea■ ist■ c Image Synthesis based on

Visual Optics

フ レア 半 径 50%、 割 合 50%

卜 ′

33

A Study of Realistic

Image

Synthesis based on Visual Optics

結論 出力結果を見ての通 り、眼球でのフレアを考慮することにより、より「明 るさ」や 「眩 しさ」といった ものを的確 に表現で きた。複数の人間に見せたところ、 「雰囲気」 や「空気感」 といったものも、フレアのある方からは感 じることがで きた という解 答が得 られた。 よって、建築をcGで 見せる時に、形態以外のものである、光や、それに関連する 感覚を見る人に伝える、有効な表現の一つ として使えることがいえるであろ う。

考察、及 び今後 の展望 さて、先の内観パースの出力結果では、そのフレアの半径 とフレアの量 とをいろ いろな値に変えて出力 してみた。限球では、中心宙をはなれるとその解像度や感度 が急激に落ちるため計算にて発生フレアの量を考えることができない。そ こで当初 は、フレア半径 とフレアの量をさまざまに変えたのを被験者 に見せて、最適な値を 出そうと考えたのである。 フレアの半径 は、眼の視野に対する比で考えるべ きだと考えて、cGに おいては、 画面横幅 との比でフレア半径 を表わしていた。ところが、先の出力結果での最適な フレア半径 は、球 と円錐の画像ではだいたい 40%前 後、内観パースで はだいたい 20%前 後 と、画像によってその値が異なっていた。 今回の論文では、それの原因を探るところまでは行 うことができなかった。推測 す るにそれは、対象物の大きさによる もの と思われる。つ まり、置物な どの小さな ものを見ている時は、人間は視野をせばめて、一種のズームがかかった ような状態 で見 る。しか し、フレアはそれに関係な く広が るので、視野 と相対 してフレアの半 径が大 きくなる、との仮定である。もしこの仮定が正 しければ、フレアの量 を操作 す ることによって、対象物の大 きさ、つ まリスケール感を伝えることがで きるので はないだろ うか。今後、このシステムを使 ってこれらの関係を探 つてい きたい。 また、先の出力結果で、 フレアの半径 と量 とを変えた画像は、その広力Sり によっ て、違 う性質の光がそこに存在す るように感 じることもで きる。 カメラでは、意図的にフレアを発生させるための、 レンズ全面に装着す るフィル ターをつけることがで きる。それらは、得 られる画像の「質」によって、 「 フォギー ュージョン ー フイルター」 フィルタ 」など、違 う名称が用い られ区別されて 「 デイフ いる。それらの違い とはつ まり、拡散分布関数の違いである。さらにその強さの度 合い も数種あって、全部 でさまざまなフレア発生用のフィルターが存在す る。 より強い フィルターは、 より心象的映像 をみる人に与えるといわれてい る。 したが って当システムで も、眼球でのフレアをそのまま再現するだけでな く、そ のフレアの半径や強さを変えることによつて、様 々な視覚的印象を作 り手側が表現 す ることがで きるであろう。

34

A Study

of Realistic Inage Synthesis

based on

Visuat Optics

ー

謝辞

本 シス テ ム、本論文 は、様 々 な人 々の助力 なしには完成 させ ることがで きませ んで した。渡辺仁史教授 をは じめ、研究室 の 先輩方 の木村 さん、山久瀬 さん、A&Aの 新庄社長、大河内さ ん、その他、助力 を頂 いた様 々な人に感 謝 いた します。 そ して、こ こ まで「光 」に こだ わ りを持 つ き っか け に な った 、 愛 機 "Contax 167MT"と 、名 レンズ "zeiss Planner 50mm Fl.4" に感謝 します 。

.:a,a

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A Study of Realistic Image Synthesis based on Visual Optics

参考文 献

○眼光学 の基礎

西信元嗣 (金 原 出版 ) ○光化学 菊池員一 。濱野祐司 (コ ロナ社 ) ○光工学ハ ン ドプ ック 小瀬輝次他 (朝 倉書店) ハ ン ック ○光物性 ドブ 塩谷繁雄他 (朝 倉書店) ハ ンスーユル ゲ ン ヘ ンシェル著 森礼於訳 (日 本理 工 出版会 ) 〇光 と照明 〇色彩光学の基礎

池田光男 (朝 倉書店) 小原二郎 ,内 田祥哉 ,宇 野英隆編 (鹿 島出版会 ) 木村健 一編 (彰 国社 ) 寺 田文行 (サ イエ ンス社 )

○建 築 ・ 室内 。人 間工 学

〇環境工学

○線形代数 ○視覚 と聴覚 (岩 波講座認知科学 3) 川人光男他 (岩 波書店) 〇運動 (岩 波講座認知科学 4) 川人光男 他 (岩 波書店 ) ンの ○空 間デザイ 原点 岡田光正 (理 工 学社 ) ○ デジタルア ー キテク ト1 1 9 9 3 Autumn(山 海堂) 1 9 94Sp五 ng(山 海堂) 〇 デ ジ タルアー キテク ト2 ペー ス デザ イ ン ○ス 特集デ ジ タル・ ア ー キテクチ ュアの可 能性 (鹿 島出版会 ) 〇 デザインの手法

人間未来へ の手がか り

J.Chnstopher」 ones 池邊陽訳 (丸 善株式会社 ) 〇生体情報工 学 (情 報工 学講座 11) 樋渡渦 二 (コ ロ ナ社 ) ○人間工学 林喜男 ,小 本和孝 ,中 村昇太郎 ,矢 頭依助 ,行 待武生 (日 本規格協会

)

〇人間工学概 論

真辺春蔵 ,長 町三生 (朝 倉書店)

C)KNOWLEDGE― BASED DESIGN SYSTEMS R.DoCOyne,M.A.Rosemman,A.D.Radford,M.Barachandran O Queston Of perception

Oか たちのデー タファイル

.S.Gero著 ,渡 辺 俊 ,横 沢正人訳 (オ ー ム社 ) 」 ス テ イー プン・ホ ール ,ユ ニハ・パ ラス マー アルベ ル ト・ペ レス ゴメス著 ,櫻 井義夫訳 (a+u)

高橋研究室編 (彰 国社 ) ○建築 の形態言語 ウイリアム・ ミッチェル 長倉威彦訳 (鹿 島出版会 ) 〇図解 ステイル ライフ・ ライテイング 玄光社 ー ・ ポ 〇図解 トレイ ト ライテイング 玄光社 ○ カラー撮影 マニュアル 玄光社 〇 レンズ デザイ ンガイ ド ○ テ ー プル トップス タジオ ○最新 ライテ イングマニュアル 〇 カメラ・ レンズ 百科 〇現代 のカメラとレンズ技術 ○写真 レンズの基礎 と発展 ○新版写真用語辞典

高野栄一 (写 真 工 業 ) 木俣拓 (写 真 工 業 ) 写真 工業 写真工業 写真 工 業 イ嵯義錫常 (朝 日ソノラマ) 日本写真学会写真用語委員会編 (写 真 工業 出版社 )

36

A Study of nealistic Image Synthesis based on Visual Optics

C

3D Graptrics Programming With QuickDraw3D AppleComputer, O Advanced Animation and Rendering Techniques

Inc. (Addison Wesley)

Alan Watt&Mark Watt(ADDISON WESLEY) ○応用 グ ラフイックス

大 田昌孝 。竹 内 あ きら 。大 口孝之 (ASCII)

○実習 グ ラフイックス

佐藤義雄 (ASCII)

○入 門 グ ラフイ ックス ○ コンピュー タ画像 処理 入 門

佐 藤義雄 (ASCII) 田村秀行 (総研 出版 )

OC言 語 に よる画像処理

中嶋正之 (昭 晃堂 ) 竹村伸 一 (オ ー ム社 )

O CGレ イ 。トレー シ ング O A Fragment of YOur lmagination

Joe Zobkiw(Addヽ on Wesley) 赤松 正 行 (BNN)

ー ドリソース

Oコ O MiniCad sDK Development Manual

(A&A)

O MacintOshア プリケ ー シ ョン プ ログラミング

(上 ・ 下)

新居雅行 (DART) O MacintOshプ ロ フェ ッシ ョナルプログラミング デ ー プ 。マーク著 /滝 沢徹 。牧野祐子著

(ア

ジソン・ ウェス レイ)

O MacintOsh Cプ ログラミング I&Ⅱ

Dave Mark&Cartwright Reed著

藤村行俊

笠和子訳

(ト

ッパ ン)

O Inside Macintosh voi.I― VI PrOcesses

lmaging with QuickDraw T001BOx Essentials

More Macintosh TOolBox

AppleComputer,Inc.(Addヽ on Wesley)

○デ ー タ構造 とアル ゴ リズム A.V.エ イホ 。 J.E.ホ ップク ロフ ト・J.D.ウ ルマ ン著

大野義夫訳 (培 風館 ) (マ イク ロソフ ト)

O Code Complete

Oc十 +Anoted Reference Manual Biarne strOustrup(ア ジ ソンウェス レイ 。トッパ ン) 〇 プ ロ グラ ミング言語 C++ 斎藤信男訳 (ア ジ ソンウェス レイ 。トッパ ン)

Biarne strOustrup著

OC++プ ライマー

Stanley B.Lippman著 中山秀樹監訳 〇 プログラミング言語 C 〇現実的な c++プ ログラミング Robert B.Murray著

O PowerPcア ーキテクチ ャ

岩谷

宏訳

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ジソンウェス レイ・ トッパ ン) カーニハ ン&リ ッチ (共 立 出版)

(ア

ジソン ウェス レイ・ ソフ トバ ンク)

IBM/MotorOla(ト

O PowerPc604 User's Manual O PowerPc603 User's Manual

ムソン・パ ブリッシング) (モ トロー ラ +IBM) (モ トロー ラ +IBM)

37

A Study of Realistic hage Synthesis based on Visual Optics

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Model of Visual Adaptation for Realistic Inage Syntlesis

/ Sumanta N. Pattanaik / Petnr $hirley / Donald P. Greenberg Progran of Computer Graphics, Cornell University Otne Lumigraph Steven J. Gortler / Radek Grzeszcauk / Richard Szeliski / Michael F. Cohen Microsoft Research Janes A. Ferwerda

Rendering Systemの 動作 環境

: PowerPCを 積 んだ MacOs搭 載機 OS: MacOS(SyStem7.1.2以 上) 機種

必要ソフ ト :

MiniCad(Version6.0以 上 ) 最低動作環境 メモ リ 48MByte以 上 、HDの 空 き容量 500MByte以 上 :

38

A Study of Rea■ istttc lmge Synthesis based on

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