迷いやすい空間における経路認識行動に関する研究

Page 1

l」

9805

早稲 田大学理 エギニ 部建築学科 事業論文 指 導教授

迷 いやす い空間における経路認識行動に関する研究 \,i'ai.'fiir<1 :;i

加納

g iieha.vic;r in Llonfr;stng Space

征子

1),.rpgltl:/ti:t,,-,

渡辺 に史



U9805 早稲 田大学理工学部建築学科卒業論文 指導教授 渡辺仁史

迷 いやすい空間における経路認識行動 に関する研究 Wayflnding Bchavior in Confusing Space

加納

征子

Deparfinent of Architecture ,School of Science and Engineering, Waseda University


迷 いやす い空 間 にお け る経路認識行動 に関す る研究

s95do51-6

lJnflt',tL+


一 日次― はじめに 111:│:│ │::,■

│:::::111

第 1章

序論

1-1 研 究 目的 1-2 研 究背景 1-3研 究概要 第 2章 経路探 索行動 のモ デ ル化 2-1 経路探索行動 の行動 プ ロセス 2… 2 オ ー トマ トン を用 い た経路探索行動 のモ デ ル化 2-3 Starlo80を 用 い たプ ロ グラム

参考文献 おわ りに 付録

14

26 31

実験 内容 指示情報 の 配置 の実験 道 の太 さの違 いの実験

0 2 4   4

5-1 5-2 5-3 5-4 5-5

11

モデル を用 いた実験

第 4章 実験結果 4-1 実験 1-1の 結果 4-2 実験 1-2の 結果 4‐ 3 実験 1-3の 結果 4-4 実験 1-4の 結果 4-5 実験 1の ま とめ 4-6 実験 2-1の 結果 4-7 実験 2-2の 結果 4-8 実験 2の ま とめ

第 5章

3

9 3

第 3章 3-1 3-2 3-3

2

45 46 47 48 49 52 53 54

考察 。まとめ 実験結果 の考察 状態推移表 の考察 今回のモデル化 につい ての考察

60

モ デル化 の有効性

61

モ デルの 問題点 と今後 の展望

62

57 59


■ はじめに よ く知 らない不慣 れな場所 を訪 れて、迷 い なが ら目的地 を探す とい うことは どん な人で も多少 は経験 があるだろ う。大規模 な複合施設、何層 にも立体化 した ター ミ ナ ル駅、広域 な地下街 など、現在 の都市 では複雑 な都市空 間が多 く存在 してい る。そ れ らの空間は増加 してい ると同時 に、それ らの位 置す る都心部 の変化 は速 く、そ こ に生 活 してい る人々は 日常的に この経験 に臨 んでいるともい える。そのため 、基本 11:::│││::│││

的 なわか りやす さを確保 した空 間のデザイ ンが必 要 とされるようにな り、経路探索 とい う研究分野 が 関心 をよぶ ことが多 くな って きたのである。 個人的な経験 を振 り返 つて も、確かに何度通 つて もよくわか らない場所 と、 は じ めて行 って もわか りやす い空間 とい うのはあ る。ではどのよ うな空間が迷 い を起 こ しやす く、 どの よ うな空間が わか りやす いの か。多 くの人 々 にわか りやす い空間を つ くるためには どうす ればよいの だろ うか。空間の迷 いやす さとい うテーマ をとり あげたのは、 この ような私 の経験が もとになってい る。 しか し、同 じ都市 や建築 の空間において同 じ人が同 じ移動経路 をた どると き、迷 いの あ る場合 もあればない場合 もあ り、経路探索 にお ける認知 と行動 とい うのは極 めて多様 であ るとい える。それゆえ、わか りやす い空 間のデザ イ ンの手法 を考 える とき、人に よって も場合 によって も異 なる「わか りやす さ」 とい う視点 にたって空 間 を評価す るのは難 しい。過去 の研究 で も、空間のわか りやす さをデザイ ンの指標 として表 した研究 は多 くはない。 しか し、 どうにか して別 々の空間をわか りやす さについて評価す る手法 を考 える ことはで きない だろ うか。そ こで、本研究 では空間の要因 と人間の側 の要因 を含 め た経路探索 モデル を提案す ることによ り、それ を用 いて空 間のわか りやす さを評価 す る可能性 を探 ってみ よ うと思 う。


一一=¨= 囃=¨ 一

第 1章

1 1-2 1‐

研究 目的 研究背景

1-2… 1 1…

2-1

これ までの経 路探 索 に関 す る研 究手 法 迷 いや す い空 間 と認知 の メカ ニ ズム (過 去 の研 究 か ら)

2-3 1-2-4 1…

1…

3

これ までに 提案 され た経 路探 索 モデル オ ー トマ トン

研 究概要


1…

1

研 究 目的

本研究 では、人間の移動行動 の 中で特 に 目的行動 につい て着 目し、分岐点 での経 路認識 に基づ いた経路選択 と、それに影響 を与 える空 間の特徴 と経過時間か ら、 迷 いの状態遷移 モデル を提案 し、それを用 いた空 間の迷 い やす さについ ての評価 の 可能性 を探 る。

1::1■ 11

脚¨ 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一榊


1‐

2

研 究背景

この研究 では、歩行者 の経路 の認知状態 に基づい た方向選択 と、それに影響 を与 える空間の特徴、経過時間 を含 んだ経路探索行動 のモデルを作成 し、そのモデルの 行動 を見 ることで空 間の迷 いやす さを評価す ることを目的 としてい る。 この章 では 、経路探索 に関 しての これ までの研 究や文献、 またモデルに用 い る オ ー トマ タ理 論 につい て以下に示す ような順序 で まとめる。 。これ までの経路探索 に関す る研究手法 ・迷 いやす い空間 と認知 のメカニズム (過 去 の研究 か ら) 。これ までに提案 された経路探索 モ デル ・ オー トマ トン

1-2-1

これまでの経路探索 に関す る研究手法

経路探索研 究 の 目的は、目的地 に到達するまでの 人間が行 う移動行動 にお ける認 知 と行動 のプ ロセスを解明す ること、また分か りやす い空間のデザイ ンに寄与す る ことであると考 えられる。これまでにも経路探索行動 に関す る研究 は多 々 なされて い る。(参 考文献 *1∼ 16参 照 )そ れ らの研究方法 には、以下 の よ うなものが挙げ られる。 1.実 空間における被験者実験 による方法。

2.模 型や ス ライ ド、CGを 用 い た仮想空間における被験者実験 による方法。 3.迷 いの体験 をア ンケー トなどを用 いて調査す る方法。 1.2.に つい て、その どちらについ て も内容 は、次 の よ うになってい る。

a.空 間認知 の手 がか りになるもの を分析す る。 b.被 験者 の描 い たスケッチマ ップを分析す る。 c.プ ロ トコル分析。 d.行 動 シー クエ ンスの コー ド化

また、プ ロ トコル分析 については抽出 した要因 を因子分析 してい る。 これ らの研究 か らは、 迷 いやす い空間に関する特性や経路探索時の行動 プ ロセス、 また行動の特性 などがわかる。 一般的 に探索行動 は心理的な状態の判断 を含 むよ うな行動 であるため、調査 の対 象 になった事例 にお い ての分析 にとどまることが多 い。またそれが 、定性的 な内容


であ るために、空間を評価す る数値 に置 き換 え られる ことが少ない。そのため、空 間の分 か りに くさについ て客観的 に評価す る ところまでに至 らないこ とが多 い。


1-2… 2

迷 い や す い 空 間 と認 知 の メ カ ニ ズ ム (過 去 の 研 究 か ら )

ここでは、 これ までになされてきた経路探索 に関す る研究な どか らわか ってい る、経路探索 の 際 に迷 い を発生 させ る要因 を以下の順序 でまとめる。

A.地 下空 間 B.非 直角 な曲が り C.特 徴 の ない空間 D.時 間要 因 E.経験 F.迷 った時 に方向選択 に影響 を与える要因 A.地 下空 間

『地上 と地下 の空 間認知構造 に関す る研究』(参 考文献 *1)で は、地上 と地 下 で は空 間認知 の仕方 が どの よ うに異 なっているのか とい うことを歩行実験 を行 って 調べ てい る。 それによると、地上では遠 くの ビル などとの距離感や位置関係 をは かることで 自分 の位置 を探 る手 がか りを得 るのに対 し、地下では全 体的な空間構

成 を知 ることが 手 がか りになる。前者は視覚的 なものであるので比較的把握 しや す いのに対 し、後者 の手がか りは経験 によっては じめて得 られるものなので 、初 心者 は利用 で きず、認知で きる範囲が 自分 の まわ りに限 られる。 よって空 間が細 切れに把握 され、地下空 間 は慣 れるまでは迷 い を起 こす ことが多 い とい うこ とが わかってい る。

B.非 直角 な曲 が り 『校舎の 曲が り方 とスケ ッチマ ップか らみた児童 の空間認知」(参 考文献 *2)の 研究 では、非 直角な曲が り角 をもつ校舎 を対象 として、ス ケッチマ ップ法 を用 い 児童 の空間認知 について調査 してい る。この調査 か らは、45度 の 曲が りを直線 に 描 く傾向が強 く、また廊下 の交差部 では 90度 に描 く児童 も目立つ、とい う結果 を 得 ている。 この ことか ら、45度 の 曲が りは、正確 に認知 される ことが少 ない とい うことがわか る。

C.特 徴 の な い 空 間

『街路空間 の視覚的特徴が経路認知 に及 ぼす影響』 (参 考文献 *3)の 研究 では、 模型 をプロ ジェクターに投影 し、模型内での探索実験 を行 い、街路空間の視覚的 特徴 が街路認知 に及 ぼす影響 を明 らかに して い る。特徴 のない街、角 に特徴 の あ る街、通 りに特徴 のあ る街 をそれぞれ模型 で作 り、比較実験 をすると、探索 回数 が 1、 2回 日では特徴 のない街 よ り、角に特徴 のある街、 さらにそれよりも通 り に影響のある街 の方が、 よ り容易 に探索 をすすめるとい う結果 を得 てい る。そ し て探索行動 には、交差点 の特徴 の有無 だけでな く、交差点 の前後関係や交差点か


らの見通 し、被験者が短期 に記憶 で きる量 などの要因 を考慮す る必要があ るとし なが らも、街路空間の視覚的特徴 が経路探索行動 にある程度影響 を及 ぼ してい る としてい る。

D.時 間要 因

『平面図の記憶特性 と探索行動 に関す る研究J(参 考文献 *4)で は、歩行者実験 を行 い、 は じめて訪 れる建物 にお いて平面図での 目的地 までの経路 を短時間で記 憶す る際 の特性 か ら、 経路 の複雑 さを表す指標 を提案するとい う研究 を してい る。 この調査 か らは、経路選択が必要な曲が り角が含 まれる部分 と階段 。エ レベー タ によって進 行方向が変 え られる部分 を 1分 節 とす ると、10分 節 を越 える経路では 再現歩行 の達成度 が悪 くな るとい う結果 が出てい る。 この ことか ら「経路選択 が 必要な曲が り角」や「一連 の階段 によって進行方向が変 え られる部分」 の数 が 10 を越えると記憶 されづ らい複雑 な経路 である と評価 される。 「 「方向感」の保持 ならびに代替経路探索 に関す る実験的研究』(参 考文献 *5)で は、 は じめて来訪す る不慣 れな地 区 での「方向感」 の保持 の様相 と代替経路探索 の実態 を、方向距離学習 と道順学習 に分 けて、学習 の しかたの差異 による影響 を 調べ てい る。その調査 の際 に、経路途上で 3回 出発点 の方向 を指示 させ てい るが、 出発点に近 い ところか ら離 れるに従 つて順 に、指示方向の誤 り、 また方向指示判 断の確 か ら しさに関する自己評価 の値 が下がるとい う傾向が見 られてい る。

E.経 験

『迷 い と発見 を含 んだ問題解決 としての都市空間の経路探索』(参 考文献 *6)の 研究 では、対象 の場所 へ の習熟度 の異 なる被験者 を使 つての探索実験 のプ ロ トコ ル分析 を行 い、認知 と行動 のプロセス を解明す る研究 をしてい る。それに よると、 経路探索 中 には 自分 の行 くべ き道がわか っている状態 とわかつてい ない状態 の 2 つ の状態があ り、その状態 の交替 を繰 り返す こと、習熟度 の高 い被験者 は 目的地 へ の経路 がわかってい ない状態 はな く、習熟度が下が るにつ れて迷 う状態 が多 く なるとい う結果 を得 てい る。 また、わか ってい ない状態 で も、 と りあえず思 いつ く方向 に移動す るとい う行動 で新 たな外部 か らの情報 を得 て、迷 いの状態が打開 される こと も明 らかにな っている。

F.迷 った時 に方 向選 択 に影 響 を与 え る要 因 『避難経路 の記憶 に影響 を与 える建築的要因の関す る研究J(参 考文献 *7)で は、 火災時の避難安全性 のために、通路形状や広場な どの建築的特徴 をい か して建築 空間自体 に避 難誘導効果 を持 たせ る必要 か ら、実際 の地下街 を利用 して被験者実 験 を行 ってい る。その調査 の結果 か ら、避難時には幅の広 い経路 を進 もう とす る 「噴水」の (音 の)よ うな 傾向があ り、道に迷 うほ どその傾向が顕著 になること、 ー ン のキ で ポイ トとして 有効 で あ ること、特 存在 を体感 きる空間が避難経路記憶 徴 を持 った空間は適当な目標物 になるが、同質 の ものが複数存在す る場合 には逆 に記憶 を混乱 させ る要因 になることを明 らかに してい る。


1…

2-3

こ れ ま で に 提 案 さ れ た経 路 探 索 モ デ ル

□ 空 間 の わ か りや す さに関 しての情 報処 理 的 モ デ ル 森 一彦、渡辺昭彦 らによる F「 空間のわか りやす さ」の情報処理的考察J(参 考文 献 *8)で は、サイ ンをどこに配置す るのが適 当か とい う実験 を、経路探索 モ デル のシュミレー シ ョンか ら行 つている。 この研究で用 い られたモデルは、対象 とな る施設 の空 間構成 をネ ッ トワー ク図 に抽象化 し、その領域 の中 を目的室 を目指 し て移動す る。個 々の行動 を、A.[目 的室 の方向が認知 で きた場合 ]と B.[目 的室 の方向が認知 で きない場合]と に分 け、認知 ステ ップ数、行動 ス テ ップ数、迷 い 「空 間の分 か りやす さ」は 目的室 までのス テップ 行動 ス テ ップ数 を算定 してい く。 数 の累計 か ら評価 される。 しか し、 このモデルは、抽象化 されたネ ッ トワー ク図 か ら得 られ る、ステ ップ数 の情報 か ら行動 を変化 させ てお り、実際 の探索行動 に おける人間の心理的な状態 の変化 とい うことにまでは、言及 してい ない。 □迷 路探 索 歩 行 の た めの シュ ミ レー シ ョ ンモ デ ル 松下聡、岡崎甚幸 らによる『迷路探索歩行 のための シュ ミレー シ ョンモデルJ(参

考文献 *9)で は、巨大迷路 にお い て行 った探索歩行実験 の結果 を再現す るシュ ミ レー シ ョンモデルを構築 してい る。 この研究 では、 目的地 まで進 む過程 で経過す る コーナーで、歩行者か ら見える複数の コーナーの 中か らどの よ うに して最適 な コーナー を選択す るか とい うことが課題 になってお り、実際の迷路 での実験 か ら

推測 された選択基準 をモデルの 中 に組み込 んでいる。 □ 都市 空 間 に お い ての経 路探 索 モ デ ル 日色真帆、原広司 らの 賭 『市空間における経路探索 に関す る研究』(参 考文献 *10) では、 ottcCt Logo 都市 空間における経路探索 の プ ロセスのモデル化 を試みてい る。 言語 を用 い て、Logoの 画面上に現 れる仮想の生物 ター トルに様 々 な経路探索 の能 力 を与 える ことで、都市空間 における経路探索 をモ デル化 してい る。 このモ デル の特徴 は、都市空間 をあ らか じめネ ッ トに表現 してい るところである。そのため、 ター トルの利用す る情報 が制限 され、行われる意志決定 のプロセス を比較的単純 なもの としてい る。 「空間か この よ うに、これ までにも経路探索 のモデルは提案 されてきて い るが、 ら得 られる様 々な情報 により、人 間の心理状態が変化 し、その心理状態によつて 行動 のパ ター ンが変化す る」 とい うことに着 目した経路探索 モ デ ルはない。そ こ で本研究 ではこの点 に着 目し、オー トマ トンを用 いて迷 いの状態遷移 を含 んだ経 路探索 モ デ ルの構築 を試 みる。

隋 一


2-4

オ ー トマ トン

○ オ ー トマ トンに つ い て オー トマ トンとは、あるモデルのシステムのことである。 そのオー トマ トンの性質を直感的 に把握す るために、どんな特徴 を持 ったシステ ムであるか を説明す ると、以下 の よ うになる。 1.外 部世界 か らのある種 の刺激 を受け付 ける ことがで きる。 2.外 部世界へ何 らかの形 で働 きかけを行 うことがで きる。

までに受 け取 つた刺激 の系列 に関す る情報、あるいは外的刺激 に関す る現 在 の状況 をある程度認識 で きる。 4.現 在 の 自分 の状況認識 と新 たな刺激 との関連 において 自分 の状況認識 を変更 3.今

しうる。 して、あ るい は状況認識 と受け取 った刺激 とに関係 して外部 世界 へ の働 きかけの仕方が決定 される。

5.状 況認識 に関係

つ まり、外部世界 か らの刺激 を受 け取 り、それをある程度認識 し、その認識 に応 じた形で外部世界 に働 きかけを行 う、 とい う能力 を持 ったシス テムがオー トマ ト ンである。 ○ オ ー トマ トンの 定 義 以下のよ うにオー トマ トンを定義す る。 オ ー トマ トンが外 部世界 か ら受 け取 ることので きる刺激 を“ 入力 (input)" 2   3

とよぶ 。 オ ー トマ トンの外部世界 へ の働 きか け は “出力 (output)"と よぶ 。 過去 の 入力 の 影響 を記憶 し、 現在 の 自己 の状 況 を内的 に把握す る もの をオ ー トマ トンの “内部状態 (intemJ state)"と よぶ 。 状態 か ら状態 へ の 変化 は 、現在 の状態 と入 力 によって決定 される とす る。 この 関係 は 、オ ー トマ トンの “ 状態推移関数 (statc transition function)"と よばれて い る。 出力 は、内部状態 と入力 に よつて決定 され る とす る。この 関係 は、オ ー ト マ トンの “出力関数 (output functton)"と よばれて い る。

この ような関係 で規定 されるオー トマ トンを “ Mcaly型 "オ ー トマ トンとよび、 “ 入力 (input)"も “出力 (output)"も “内部状態 よって、刻 々 と変化 してい く。

(in“ ma

statc)"も 時間の経過 に

欲= ﹁


出力関数 output function

状態推 移関数 state transition function

1‐

1

オ ー トマ トンの ブロ ック・ ダイア グラム図

これら2種 類のオー トマ トンの構造ブロック・ダイアグラムで表す と図 1-1の ようになる。 ○状態推移図 状態推移関数、お よび出力関数 は、状態、入力、出力 に関連 した表 の形 として与 える ことが可能 であ る。 今、状態 として A・ B、 入力 として入力 1・ 2・ 3、 出力 として出力 1・ 2を 仮 定す る。 状態推移関数 に対応す る表 の縦方向には状態が、横方向 には入力が書かれる。こ の ように表現 された表 (表 1-1)を “ 状態推移表 (statc transition tablc)"と よん でいる。 また、出力関数 に対 して も同様の表 で表現す ることが可能 であ る。 これ らの表が与 え られるとオー トマ トンの動作 は確定す ることになる。 オー トマ トンの動作 は、表 の形 と して表現す ることがで きるが、“ 有向 グラフ (directd graph)"を 用 い ることによ り、さらに直感的 にとらえやす い形 で表現す る ことも可能である。有向 グラフとは、い くつかの矢印 と点 とで表現 される図であ り、矢印 は枝 (edge)、 点 は節点 (nOdc)と よばれる。 この節点 にはオー トマ トン の状態 を、そ して節点 と節点 とを結 ぶ枝 には、状態推移表 を対応 づ け、あ わせて 入― 出力関係 をその枝 に しる した ものを、オー トマ トンの “ 状態推移図 (state tran_ si"on diagram)"と よんでいる。

躙難1


入力 1/出 力 3 入力 3/出 力 2

ヽ ヽ /

入力

力 出

力 入

/ \ / に ¨ 一 / ヽ / ヽ ′

/ ―

添フ断f 入力 3/出 力 2

1-2

状態 推移 図 (state ttandlon diagram)

1-1

状態推移表

状態の変 化

入力

入力

状態

A B

1

A A

入力 2

入力 3

入力

1

入力 2

入力 3

B B

B A

出力

1

出力

出力 2 出力 2

出力 2

1

出力 2

この動作について説明する。 今、オー トマ トンが、時刻 t=0の ときに、状態 Aで あ った とする。その とき、入 力 1を 受け取ると、出力 1を だ しなが ら、状態は Aの まま変化 しない。時間が経 過 して t=1に なった とき、入力 2を 受け取 ったな らば出力 1を だ しなが ら状態は

Bに 変iヒ す る。そのあ と順次入力 3,入 力 2・ 入力 1・ 入力 3と 受け取 った とする と、オー トマ トンはその状態を、 A・ B・ A・ Bと 変化 させ、この入力 と状態 と

の変化に対応 したがい、出力を 2.1.2・ 2と 外部世界にはた らきかけ る。こ れ をまとめたものを表

1-2に 示す。

l-2

時間経 過 によるオー トマ トンの 動 き

+L

0

1

2

状態

A

A

B

入力

入力1

入 力2

入 力3 入 力 2 入 力 1

出力

出力 1

出力 1

出力2

時間

3 A 出力 1

4 B 出力 2

5 A 入 力3 出力

6 B


1…

3

研究概要

経 路 探 索 行 動 に つ い て行 動 プ ロ セ ス を整 理 A.分 岐点 にお ける経路 の認識状態 と経路 選択 ・迷 い につい て 。迷 い とオー トマ トン ・経路認識状態 と行動 の定義

B.経 路選択 に関 わる要 因

―迷 い やす い 空 間 の特性― 。過去 の研 究 よ り 。事例 よ り (プ レアンケ ー ト)

C.経 路 の認知状態 を変化 させ る要 因 ・ 過去 の研究 よ り 。事例 よ り (プ レア ンケ ー ト)

整理 した 行 動 プ ロセ ス をオ ー トマ トンの 仕 組 み に 当 て はめ る ○状態 の仮定、入力 の設定、出力 の設定 ○ モ デルの動作 ○状態推移表 の整理

空間 ・

1-3

経路探 索の オ ー トマ トン

Sta‖ ogoを 用 い た プ ロ グ ラ ムの 作 成

O Starlogoで の動 き

○ プ ログラムのフローチ ャー ト プロ グ ラム を用 い た空 間評価 実験 実験 内容

1.指 示情報 の配置 の違 い 2.道 幅の違 いの有無 評価項 目 。到達率 。到達 までの経過分岐点数 ・状態 の変化 回数 とその長 さ


この研 究 で は 、空間の迷 い やす さについ て評価 す る方法 として 、実際 に被験 者 を 使 って実験 をす る方法 で はな く、人間 の経路探 索行動 を再現 で きる よ うな プ ロ グ ラム をつ くる こ とを 目指 してい る。 1,│:=″ :

=■

■,1

そのため に 、まず探索行動 中 に起 こる行動 の プ ロセス を行動 パ ター ンを変化 させ る要因 とそ の 結果 の行動 につい ての対応 関係 と して整理 し、Star10go言 語 を用 い て 簡易的なプ ロ グラム を構 築す る。本研 究 では この ことをま とめて「モ デル化」 と 呼 ぶ ことにす る。

一 一 ヽ 一4一 一 一 一 一 ¨ ¨ 一

■讐 一 ■〓一


第 2章

経路探索 行動 のモデル化 経路探索行動の行動 プロセス

2-1

2-1- 1

分 岐点 にお ける経路 の 認識状 態 と経 路 選 択

2-1¨ 2

探 索 行動 にお ける経 路 選択 にかか わ る要 因 一 迷 いや す い 空 間 の特性一

2-1- 3

探 索 行動 にお い ての経路 の 認識状 態 を変化 させ る要 因

2-2

オ ー トマ トンを用 い た経路探索行 動 のモデル化

2-2- 1

状 態 、入 力 、出 力 の 設定

2 2-2- 3

モ デ ル の 動作

2‐ 2‐

2… 3

状 態推移表

Sta‖ ogoを 用 いたプロ グラ ム

2-3- l Sta‖ ogoで の動 き 2…

3-

2

プログラムのフローチャー ト


1

経路探索行動の行動 プロセス

分 か りやす い 空 間 の計画 に まで反映 させ るため には、なん らかの空 間評価 の手法 が必 要 だ と考 え られ る。 そ こで 、迷 い 。サ イ ンの発 見 な ど人 間 の経路 の認知状態 を含 み、空

間 か ら得 られ る条件 に基づ い た 移動行動 をモ デル化す る ことがで きれば、空 間 の迷 い やす さに つい て評価 で きるのではな い か と考 えた。

この 章 では次 に述 べ る順番 にモデル化 の 説明 を して い く。

1.経 路 探 索 行 動 に つ い て行 動 プ ロ セ ス を整 理 ○分岐点 にお け る経路 の認識状態 と経路選択 ・迷 い につ い て 。迷 い とオ ー トマ トン ・経路認識状態 と行動 の定義 ○経路選択 に関 わる要 因 ― 迷 い やす い空間 の特性一 〇経路 の認知状態 を変化 させ る要因

整理 した 行 動 プロ セ ス をオ ー トマ トンの仕 組 み に 当 て はめ る ○状態の仮定、入力 の設定。出力 の設定 ○ モデルの動作 ○状態推移表 の整理 Sta‖ ogoを 用 い た プ ロ グラムの 作 成 O Sta■ ogoで の動 き

○ プログラムの フローチ ャー ト


2…

1-1

分岐点 における経路の認識状態 と経路選択

○ 迷 い につ い て 経路選択行動 は、目的地に到達するまでの過程 の 中での、分岐点 におい ての方向 選択行動 の連続 ともい える。 過去 の研究 よ り、経路選択行動時の 人間の心理的 な状態 には、これか ら進 むべ き 経路が わかつて い る状態 と迷 っている状態があ ることがわかっている。 そ して、それぞれの状態 にお ける行動 パ ター ンは異 なってお り、 「 わかっている」 「迷 つている」状態 の ときには、 状態 の ときには、その認知 に従 った方向 を選択 し、 「 と りあえず行動」とい うべ き、直接 目的地へ の到達 に役立つかわか らない局所的 な行動 をす る。 つ ま り、その時点 で考 えられる全 ての方向か ら、ラ ンダムに方向 を選択 す るのであ る。 この行動 によ り他 の分岐点 に移動す ることで、新 たな情報 が獲得 され、迷 い の状態は打開 される可 能性 があ る。 この ように経路探索する人間は、周囲 か ら得 られる情報 によ り、この 2つ の状態 を行 き来 しなが ら、目的地 までた ど り着 くのであ る。

○ 迷 い と オ ー トマ トン 以上 よ り、経路探索行動 をオー トマ トンのシス テ ム に当てはめると、その行動が 記述 で きるのでは ないか と考 えた。すなわち、 自分 の状況認識 に応 じた形で外部 に働 きかけるとい うオー トマ トンの性質 を、探索行動 における人 間の迷 っている かい ないかの状 況 によ り異なるパ ター ンの行動 をす るとい うしくみに置 き換 える。 この とき、以下 の ように置 き換 え、モ デル化 を試みる。

「外部からの刺激」 一 人間が「空間から獲得す る情報」 「外部への働 きかけ」 → 分岐点での「方向選択行動」 「 自分の状況認識」 → 迷 っているか、いないかの「状態」

○ 経 路 認 識 状 態 と行 動 の 定 義 経路探索行動 は、目的地に到達するまでに経過す る分岐点にお いての方向選択行 動 の連続 と考 える ことがで きる。 この選択 を行 う上で重要な点 は、経路探索時の 人間の経路認識状態 であ り、 これか ら進むべ き経路 がわかってい る状態 と迷 って い る状態がある ことがわかってい る。 そ して、それぞれ の状態における行動 パ ター ンは異 なってお り、 「わかっている」 状態 の ときには、その認知に従 つた方向を選択 し、 「迷 っている」状態 の ときには、 その 時点で考 え られる全ての方向か ら、ラ ンダム に方向 を選択す るとい ことがわ かってい る。


そ こで 、その 2つ の状態 と行動パ ター ンを以下の ように定義す る。なお、認知地 図 とは、「人が認識 してい る目的地 にた ど り着 くまでの経路」 のことで あ る。

1.認 知状態―認知地図を持 つていて、目的地 までの道 を知 っている状態。 2.迷 い状態―認知地図を持たず に、自分の進むべ き方向がわか らない状 態。 3. 4.

認知 行動―認知状態 の ときに、自分 の持 つ認知地図 に したが って正 し い方向 を選択す ること。 迷 い行動―迷 い状態 の ときに、その時点で行 けるすべ ての方向 の 中か らラ ンダムに方向 を選択す ること。

:li:││:││ :│


2‐ 1‐

2

探 索 行動 にお ける経 路 選 択 に 関 わ る要 因 一 迷 い や す い 空 間 の 特性一

探索行動 のプ ロセス を整理 す るため に、これまでなされて きた経路探索や空間認 知 の研 究 か らの文献調査 、及 び事前 に行 った「迷 った経験 について」 のプレアン ケー トを行 った。それ らの結果 (プ レアンケー トは付録 2参 照 )か ら迷 いやす く させ る要因 につい て、空間 と時間、人間の要因の両方か ら抽出 を した。 ○空 間的要 因

1.地 下 空 間 「迷 い」の経験 についての調査 の文献 によると、人 々の迷 いの発生地点 は地下街 に多 い とい う結果が出ている。 (表 2-1 参考文献 *11よ り) また、 「地上 と地下 の空 間認知構造 に関す る研究」(参 考文献 *1)か らは、地上 よ りも地下 の方が空間を認知 しに くい、 とい う指摘が されてい る。地上では遠 く の ビル などとの距離感や位置関係 を計 ることで、 自分 の位置 を探 る手 がか りとな るの に対 し、地下では全体的な構成 を知 ることがそれに代 わるのであ るが、地上 は視覚的なものであるため全体が把握 しやす いの に対 し、地下での手 がか りは経 験 によって得 られるものなので、その場所 に習熟 しない と、空間の認知が得 られ に くい。 プ レ調査 で も、迷 いやす い場所 と して地下空 間 をあげ た人が多 く、特 に地下か ら建物 に出入 りす るなど、外部 との接続点が地下にあると、迷 いやす くなるとい える。

表 2‐

1「 迷い」の発生場所

場所

地上

事例数 (%)

26(24)

街路

12

建物 内

11

その他 地下 不明

3

47(44)

35`"'

aa9 `プ


2.非 直 角 な 曲 が り プ レ調査 では迷 いやす い 場所 として、45度 折れ曲が る通路 を含む 場所 や エ スカ レー タ ー が進行方向に対 して斜めにあ る場所があげ られ た。 「校舎の 曲が り方 とスケ ッチ マ ップか らみ た児童の 空間認知 」(参 考文献 また 、

*2)の 研究 では、45度 に折れ曲が った 廊下 を持 つ 小学校の校舎の平面 が 、児童に とっては 直 角か真直 ぐな形状 として認知 されているこ とが多 く、空 間があ ま り正 確に認知 されていない ことがわかる。 そ こで、 90度 でない角度 で迷いやす い とい うこの 仕組み につ いて 考察す る。 「認知状態 」の人 しか認知地 図の 回転は まず直 角でな い 曲 り角を歩 いて くる時 、 お こさない。また、45度 に折れ曲が る時 に、90度 の方 向に曲が った と錯覚 しやす い ことも知 られ ている。 まず 、図 21の よ うな 45度 で 2回 曲が る道があ る とす る。この時 、赤 い線 で示 され るよ うな右に 2回 曲が ってか ら分岐点 に来 る とい う認知地図を持 って 歩 いて くる と、45度 で 2回 曲が った ことが、90度 で 2回 曲が った と錯覚 され るため 、歩 行者は実際 には東の方 を向いているの に南の方 を向いてい る と錯覚す る。しか し、 自分の方 向感覚が狂 って しまった こ とは認識 されないため 、その 後の分岐 での方 向選択 を間違 って しま う。例 えば 「東の方に向か う」 と覚 えている と、意識の 中 では南 を向いてい る と思 っているため 北 向 きの道 を選択 して しま う。その後 も、 方 向感覚 が 狂 ってい ることは認識 され ないため、実際の空 間 との ギ ャ ップに気付 く まで間違 った方 向感覚で選択 しつづ けて しま う。この しくみ は 45度 で 同 じ方向に

2回 曲が る と認知地図が 90度 回転す る とい う考 え方 で説 明 で きる。 次に、図 22よ うに、45度 右曲が り、90度 曲が り、45度 右 曲が りの道の場合で あるが、 これ も同様に方 向感覚 を錯覚す るため、同 じ方法 で説明で きる。 また、45度 を 1回 だけ曲が るので も、方 向感覚 と実際に向いている方 向にギ ャッ プが出 るの は同様 なため 、や は り認知地 図が回転す る といえる。 (図 23) さらに、図 24の よ うに 45度 で右左 に連続 して曲が る時 は、45度 を 90度 に 曲がる と錯覚 して も、 2度 曲がった時点 で歩行者の持 ってい る方向感覚 と実際に 向 いてい る方向が一 致す るため、認知 地 図の回転はお こさな くてすむ 。 また、図

25の よ うに 45度 の曲が りの間に 90度 の 曲が りを 1度 は さんで も、同様 に間違わ ない。

黄色 い 印 :分 岐点 青 い矢印 :自 分が向いていると 思 っている方向 赤 い矢印 :実 際に向いている方向 黄色の矢印 :分 岐点

図 2-1

45度 を 2回 曲がる とき

図 2-2 45度 、90度 、45度 の順で曲 がるとき


図 2‐

3 45度 を 1回 曲がるとき

図 2‐

4 45度

がると

き 黄色 い 0印 :分 岐点 青い矢印 :自 分が向いてい ると 思 っている方向 赤い矢印 :実 際に向いている方向 黄色の矢印 :分 岐点

図 2-5 45度 右、90度 、45度 左の順 番で曲がるとき

一 ■


3.カ ー ブ プ レ調査でカープのかかった通路を持 つ施設があげ られた。また、過去の研究 か ら、不整形街路地区での経路探索は迷いやすいことがわかっている。 図 2-6の ように右にカープのかかった道では、曲が りきったあ と、実際には東 の方 を向いているのに、曲が った と意識 されずに北の 方 を向いている と錯覚す る。 そ こでまた、 東の方に進 もうと思っていると間違 って南の方角に曲がって しま う。 この現象については認知地 図が回転するとい う説明をすることができ、 左側にカー プのかかった道で も同様である。

黄色い 0印 :分 岐点 青い矢印 :自 分が向いていると 思 つている方向 赤い矢印 :実 際に向いている方向 黄色の矢印 :分 岐点

図 2‐ 6 カー プのかかった道を曲がる とき

一 ■


4.左 右対称 な空間

(特 徴のな い空 間 )

プレ調査から左右対称な平面を持つ施設が迷いやすいとい うことが分かった。こ の場合、平面の認知についてはほぼ正確にできているが、見える光景があま りに も均質なため、行 くべ き方向がどちらなのかわからなくなった り、左右をとりち がえて行動 してしまう。 例をあげると、図 2-7の Aで は、建物の入日から入つて分岐点に来ると、左右 が同じに見えてどちらに曲がるのか迷ってしまう。同様に Bの 場合でも、そ この 部屋に来たのにどちらの方から来たのかわからなくなって間違った方を選んだ り、 あるいは反対の方から来たと錯覚 して曲がって しまった りする。

ち らに行 くか迷 う

A.建 物から外に出るとき

実線 ―正 しい道 破線―間違つて しまう道

B.建 物に入口から入るとき

実撮―正しい道 破線―間違ってしまう道

図 2-7

左右対称 な空間 で迷 う例

一 ■


5。

身体的移動を伴わない移動手段

エレベータやエスカレータなど、自分で移動せずに何力斗こ乗って自動的に場所を 移動した場合迷 うことがあることが、プレ調査からわかった。た とえば、エ レベー タから降 りたとたんに、目的地 と異なる方に歩き出したり、エスカレーターで何 階分も昇 り降 りをすると、自分の向いている方向がわからなくなることがある。

思わず反対側へ歩き出してし

こち

ているの

R

出発点 実線―正 しい道 破線―間違 って しまう道│

国 2-8

動いた感覚が薄 くて間違えてしまう例

一 ■


○ 時 間要 因 『平面図の記憶特性 と探索行動 に関する研究』(参 考文献 *4)で は、目的地 を記 憶す る時の特性 と実際の経路探索行動 の関連 を調査 してい る。経路選択が必 要な 曲が り角や階段 、 エ レベー ター によって進行方向が変え られる部分 を 1分 節 をす る と、lo分 節 を越 える経路 になる と、記憶 されづ らい、複 雑 な経路 になるとい う 結果が出てい る。 つ ま り、経路探索 において折 れまが り、階の移動 を経 るにつ れ て、迷 いやす くなる と推定 で きる。 『「方向感」の保持 ならびに代替経路探索 に関する実験的研究J(参 考文献 また 、

*5)で は、提示 された経路 の途中に 3回 、出発点の方向 を指 し示 させてい る。そ れに よると、2回 日、3回 目 となるにつ れてだんだん正確性 がな くなってい る。こ の ことからも、折 れ 曲が りや時 間経過 につ れて迷 いやす くなると推察 で きる。 ○認知 プ レ調査 では迷 つた経験 をした場所 を聞 くとと もに、その場所 についての地図の イメー ジを持 ってい るか どうか も調査 し、 覚 えてい るか ぎりで地 図を描 いて もらっ た。 それによると左 右対称 な空 間 を除 いては、 地図のイメー ジを持 ってい ると答 えた 人は少 なか った。 また、書かれた地図 もは っ きりと経路 を描 い てい るわ けではな く、印象 に残 る もののおお よその位 置関係 を描 い たものが多 かった。 ○経 験 過去 の多 くの研 究か らも、迷 い に 目的地 を知 ってい る度合 い (習 熟度 )が 大 きく 影響す ることは明 らかで ある。 目的地 に不Jlれ な人 と通 い慣 れた人では、迷 い方 は当然異 なる (慣 れた人は迷 わない)。 そ の他 に、来た ことがある度合 い は同 じで も、前 に来 た時 に 1人 で来 たのか 、誰 か と一緒 に来たのか、その ときに目的をもって きたのか、散策 のようにきたのか などは、認知 の度合 い に影響 を与え る。 また、同 じ目的地 で も前 に来た時 と同 じアプ ローチで来 たのか、ちが うアプ ロー チで来 たのかなどの違 いが、迷 い方 に影響す る といえる。 ○迷 っ た 時 に方 向選 択 に影 響 を与 え る要 因 行 くべ き道を解 ってい る時には影響 しないが、迷 つてい る状態 の ときには、行 け る方向 の選択肢 の 中に他 よ り狭 い道や先が見通せ ない道、暗 い道が混 ざってい た りす る と、その方向 だ け選 びに くくなることがあ る。 また人通 りの多そ うな気配 がす る と、そちらの方 に引 き寄せ られることもある。 この ことから、 迷 った時 にだ け方向選択 に影響 を与える空 間の要素があるとい え る。

○その他

゛ Si燕 11


一 ¨ 一 一 十一¨ ¨ 一

実際 の場所が 自分 の予想 していたスケール と違 った時、目的地 を思わず行 き過 ぎ て しまった り、 まだそ こに及 ばない場所 で不安 になつた りする ことがある。予想 して い た 目的地 の位置 に到達 したに もかかわ らず、現実 には到達 していない時や 外部 か らの情報 によって、それまで計画 してい た経路が間違 い だ と分か った時 に 迷 いが発生することは、過去 の研究 か ら明 らかになつてい る。 また、目的地 に到達す ることの要求 の強 さの違 い によって、迷 い に影響す ること も分か っている。実際 には、時間が切迫 してい て焦 つていた りす ると迷 いやす く な り、その欲求が極度 に高 まった状 況 は、「逃 げる」 とい う避難 の状況 であ る。


2-1-3

探 索 行 動 に お い て 経 路 の 認 知 状 態 を変 化 させ る 要 因

探索行動 にお い てはサ インを見つ けるなどの行動 によつて、また新 しく進むべ き 経路 を認知 し直す こともあ り得 る。そ こで、経路選択 に影響 を与 える要因だ けで 「認知状態」 と「迷 い状態」 を推移 させ るその他 の要因 につい て考 える。 な く、 ○ サ イ ン・ 地 図 サ イ ンや地 図 を発見す ることによって、 迷 った状態か ら進むべ き方 向がわかるこ とが あ るのは、普段 の行動 を考 えて も明 らかである。 同様 ににサイ ンとして考 えられるものには、 看板 やサイ ンの代 わ りになる ような 音 な どがある。 ○ 間違 った こ とにだ け気付 く要 因 人に目的地 までの場所 を教 える時、道順 を教 えるだけでな く、例 えば「 この場所 まで きたら間違 い だ。 」 とい う言葉 をつ け加えてお くと、迷 う人が減 るとい う。 また、自分が 目的地 に到達 した と思 っていたに もかかわ らず、そ こが行 き止 まり だつた り、めざ してい た 目標 とちが った時、 わかつているとお もっていた状態か らい きな り迷 って しま うことがある。 同様 に、一度通 つて きた道 に戻 つて しまっ た時 なども迷 った状態 に変化す る。


2

2‐

オ ー トマ トン を用 いた経路探索行動 のモデル化

1-2よ り抽出 した経路選択 に関わる要因か ら、オー トマ トンを用 い て経路

探索行動 のモデル化 を行 う。オー トマ トンについては 1_2-4で 説明 した とお り で ある。オー トマ トンでは、 まず、 どんな状 態 を仮定 で きるのか、 どんな入力が あ るのか、 どんな出力があるのか を整理 しな くてはな らない。 探索行動 にこれをあてはめると、状態 は人間の心理状態、入力はサイ ン等 の情報 や迷 いやす い空間の特徴 など、出力は人間の行動 となる。

2-2‐ 1

状 態 、入 力 、出力 の 設 定

モ デル化す る にあた って、 探索行動 を出発地 か ら目的地 までの 間 に次 々に現 れる 分岐点 での 方 向選択行動 の連続 と考 える。 モ デ ルの 中 で は 、あ るマ ップの 中 をサ ンプルが 1つ ず つ 、設定 された出発地 か ら 目的地 まで移 動 し、そ の 間 に現 れ る分岐点 で その 時点 の 入力 と自分 の状態 か ら方 向選択 を行 ってい く。 様 々 な入力 の 情報 は 、全 て分岐点 で得 られ るこ ととす る。

「認知状態」から「迷い状態」に変化するだけでなく、 また探索行動 においては、 サイ ンを見つけるなどの行動 によって「迷い状態」から「認知状態」状態に変化 す ることもあるので、探索行動全体 として、迷いやすい要素だけでなくふたたび 経路 を発見す る要素までを含んで整理することにした。 またモデル化 される人間には、 認知地図の有無 という条件があるものとして整理 ここでい した。 う認知地図 とは、この先に自分の進むべ き経路 を知っているかい ないかとい うことである。 ・ 状 態 の仮 定 「迷い状態」と「認知状態」の二 探索行動中における人間の心理状態 として、 つ を仮定 した。 「認知状態」としては、自分の進むべ きこの先の経路を認識 して いる認知地図を持 った状態、 「迷い状態」として自分の進むべ きこの先の経路 を 認識 していない認知地図を持たない状態 とす る。 マ ップの中を移動 してい 探索中はこの二つの状態を行 った り来た りしながら、 つ この い く。 状態 は、例えば「サインを見 けた」と う入力 によって、 「迷い状態」 から「認知状態」に推移 した りする。 ・ 入 力 の設 定 おおまかにい うと、 前で述べたとお り、 入力はサインなどの情報や迷いやすい 空間の特徴な どである。 2-1-2で 抽出した経路選択に関わる要因と2-1-3で 抽出した「認知状 「迷い状態」を推移させる要因から、経路探索 に影響 を及ぼす と思われる 態」、


主要素 を と りだ し、それ らを類似 して い る ものでま とめ 、整理 した。 表 2‐

2

モデル化 のためにまとめた経路探索に影響する要素

0時 間経過

Э間違いを伝 える情報

D方 向感覚の回転 Э経路の選択肢自体の特徴

立日 ノン ヽ 板 図 イ イ 看 地 サ サ

D指 示情報

折 れ曲 が り 階の移 動

一 度 とお った道 に来 る 行 き止 まり 間違 いに関 する情 報 直角 でない曲 り角 カー ブ 道幅 が狭 い 先 が見 えない 暗い 音 が する

Dス ケール感の誤認

・ 出力 の 設 定 探索行動 にお いての出力 は「 、分岐点 でその時点 の入力 と自分 の状態か ら判 断 し、 方向 を選択 す ること」 とす る。基本的 には、認知地図を持 ち「認知状態」 の とき には、その認知地図に したがって正 しい方向 (道 )を 選 び、認知地図を持 たず に

「迷い状態」の ときには、そのときあるだけの方向の中からランダムに進む方向を 決定する。 また、状態 は認知地図の有無 にしたがって推移するのであるが、『入力の設定』 で説明 した通 り認知地図を失うのではなく、認知地図の方向 を変化させる空間要 素 に伴い、認知地図をどう変化させたのか、あるいはさせていないのかも出力 と してだす。


2-2-2

モデルの動作

表 2-2で まとめた入力の要素が どの ように状態 を推移させ、また出力 として方 向選択 と認知地図にどのように影響す るのかを以下のように整理す る。

基本的なモデルの動作の法則〉 〈 1.認 知状態 の ときには (認 知地 図 を持 ってい るので)正

しい 方向選択 。 い 2.迷 状態 の ときには行 ける方 向全 ての中か ら、 ラ ンダム に方 向選択。

3.ス

ター トす る時 には、 目的地 までの経路 を知 っている。 (認 知地 図 を持 っ

て い る)。 また、 このモ デ ルの なかでは、以下 の 設定 を行 う。

。 「認知状態」から「迷い状態」に変化するとき、持っている認知地図を失う。 ・ 「迷い状態」から「認知状態」に変化するときは、新 しく認知地図を得る。 〈各要素 での動作 〉 入力の各要素について、状態への影響 と出力への影響を以下のように記述する。 (→ 状態へ の影響) (→ 出力へ の影響)。

方向選択へ の影響 ・認知地図へ の影響

○ 時間経過 (→ 状態へ の影響) 何度 も分 岐点 を経過す るにつ れて、認知地図を失 うことが ある。 この時 「認知状態」か ら「迷 い状態」 に変化す る。 へ (→ 出力 の影響) 方向選択 に直接 は影響 しない。

○指示情報 (→ 状態への影響) それ を受け取 ることでふたたび認知地図を得 て、 「迷 い状 「認知状態」の人 態」か ら「解 ってい る」状態 に変化す る。 間の状態 は変化 しない。 へ (→ 出力 の影響) また この時、両方 の状態 の人間の方向選択 に直接影響 を及 ぼ し、正 しい方向 を選択す る。

○ 間違 い を伝 える情 報 今まで持 っていた認知地図 と、空間のずれが生 じた時に起 こる。 「認知状態」から「迷 (→ 状態へ の影響)そ れを受け取 ると認知地図を失 って、 い状態」に変化する。「迷い状態」の人間には影響 しない。 (→ 出力へ の影響)方 向選択がランダムになる。


○方向感覚の回転 (→ 状態への影響)こ れを受け取 っても状態は変化 しない。 (→ 出力への影響)方 向選択 には直接影響 しない。 「認知状態」の人間の認知地図を回転させる。

○経路 の選択 肢 自体 の特徴 (→ 状態への影響)こ れを受け取 って も状態 は変化 しない。 (→ 出力への影響)「 迷い状態」の人間の方向選択 に影響 し、その方向を選びに くくなつた り、選びやす くなつた りす る。 ○ スケ ール感 の誤認 (→ 状態への影響) それを受け取 ると認知地図を失 って、認知状態」から「迷 い状態」 に変化することがある。 へ の 影響) 方向選択 には直接影響 しない。 (→ 出力

図 2-9

経 路探索 行動 の オ ー トマ トン


2-2-3

状 態推 移表

以上より、整理 したモデルの動作 をオー トマ トンの状態推移表の形にまとめた。 表 2-3

経路探索行動の状態推移表

Mealy type automaton state trandlon taЫ

状態変化

e (状 態推移表

)

踪 一


2…

3 Sta‖ ogoを 用いたプログラム

2-2-3で 整理 した状態推 移表

(表

2-3)に 基づ いて、簡易的な経路探索の

モ デル を作成す る。使用 したのは、MacintOsh上 で動作す る Star logO言 語 が使用で きるソフ トであ る。 この ソフ トでは画面上の 2次 元的な仮想空間に現れ る仮想の 生物 ター トルに様 々 な能力 を与 える こ とがで きる。 したが ってター トルにい くつ かの状態 を設定 し、 様 々な条件によって それ が変化 しなが ら画面上 を歩 き回 る とい う動作 を させ ることが 可能である。 今回 モ デルに組み込んだ条件は、以下の ものである。 ・時 間経過要素 。指示情報 、 。間違 いを伝 える情報 。経路の選択肢 自体の特徴

一分岐点 での選択肢 に狭 い 道が含 まれ る 一

探索 させ る空間は、図 210に 示す よ うな マ ップを使 用 した。この マ ップには、 経路 、分岐点 、指示情報 (サ イン)、 認知 地図を表す経路 、特徴 を持 った 経路 (他 の経路 よ りも狭 い とい う設定 を した )が 表示 され る。 仮想生物の ター トルは これ らの情報 を色 で認識す る。それ ぞれの色 は 、ふ つ うの 経路は灰色、分岐点は青 、指示情報 は水 色 、認知地 図 を表す経路は赤 、狭 い経路 は紫 とした。また、時 間経過の認識 に つ いて は、スター トしてか ら動 い た回数 と 経過分岐点 を数 えることがで きる。

START 図 2-10 Sta‖ ogOで 使用 したマ ツプ


図 2 1l Sta‖ ogo起 動画面

O Starlogoの 画面 馳姐 ogoを 起 動 す る と、図 ・hta・ face

211の よ うな画 面 がみ られ る。

左 上 に 見 え る画面 。 プ ロ グ ラム をス タ ー トさせ るボ タ ン

がある。まず [setup]ボ タンを押す とスター トの位置に 仮想生物ター トルが生 まれる。そ して、[go]ボ タンを押 す と仮想生物ター トルが動 きだ し、探索を開始す る。 …

右上に見える画面。 ター トルが 1つ ずつ歩 くたびに、 ゴールに着 くまでその 状態を黄色 と緑でグラフにする。

・output whdow左 下の画面。 コ匹堅m堕 ・Graphics

ター トル 1つ ずつの状態 を 1と 0で アウ トプ ッ トす る。 右下に見える画面。プ ロ グラムが書かれる。

上の段、左か ら 2番 目の画面。 この画面でター トルが動 き回 り、探索行動を しているのが見える。 ○このモデルで使 った数値の仮定 につい て 。 時間要因 ― 。道の幅 ―

認知地図を忘れ る確率 として、分岐点を 4つ 経過する と

50%の 確率で失われてい くとした。 「迷 い状態」で幅の違 う道のある分岐に来た とき、70%の 確率で幅の太い道 (灰 色で示 される)が 選ばれる とした。


2-3-l Sta‖ ogoで の動 き O基 本 的 な 動 き 基本的な動 きは次に 示す通 りであ る. ・状態 は 「認知状態 」 「迷 い 状態 Jの 2つ である。 。 「認知状態 Jの ときは、ほぼ正 しい方向 (道 )を 選ぶ 。 ・「迷 い 状態」の ときは、選択肢の 数か らランダムに方 向 を選ぶ . ・スター トす る時 は ゴール までの経路 を知 っている。 ・歩 き回 る うちに ゴー ル までの 経路 を忘れ る ことが あ る。(認 知地 図を失 って 「迷 い状態 Jに な る。 ・認知状態の ときには認知地 図 を示す地図が読み込 まれ 、 迷 い 状態の ときには 道幅の情報 を示す地図が 読み込 まれ る。

O状 態 を示 す色 につ い て SnlogOで は状態を設定するときに、色のちがいでそれぞれの状態 を表示 させる ことがで きる。わか りやす くするために、以下のよ うに表示 させた。 ,認 知状態の ときの色を黄色 ・迷 い状態の ときの色を緑色 ○状 態 の ちが い による分 岐 点 で の 方 向 の選 び方 図 212に 認知状態 と迷い状態の ときの方向の選び方を示す

START

START

認知状態 赤 い 道 で示 され る認知 地 図 に従 つて は ぼ

迷い状態 行ける方向の中か らランダム に方向選択

正 しい方向を選択

図 2-12 Sta‖ ogoで み える状態 を表 す色 の ちがい


認知状態

START

START

赤 い 道で示 される認知地図 に従 つてほぼ正 し

分 岐 点 で す べ て の 道 が 同 じ幅 の と き

い 方 向を選択

行 ける方向の中か らランダム に方向選択

分岐点 で の選 択 肢 に幅 の ちが う道 があ る 幅の狭い道が紫の色で示 される。 紫の道を低い確立で選択。

図 2-13 状態 に よる方 向選択 の しかた

O各 入 力情報 に よる モ デ ル の動 き 次にモデルにそれぞれの入力が きた時に どう動 くのかを示す。 ・時間経過要因 (図 214) 。指示情報 (図 2-15) 。間違 いを伝 える情報 (図 216) 。経路の選択肢 自体の特徴 一分岐点で選択肢に狭い道が含 まれるとき ―(図 217)


START

START スター トする時は認知地図を持 つてい る (認 知状態)

歩き回るうちに迷い状態になり認知地図 を失う

図 2-14

時間経過要素

START

START 迷 い 状 態 の とき

方向指示物 を見 つ け、再び認知状態 にな り正 しい方 向を選択する

図 2-15 指 示情報 図 (方 向指示物 )を 見 つ けた と きの動 き

… 認知状態で行き止 ま りに遭遇する と… 遇すると

迷い状態にな り認知地図を失 う。ひきか えしてランダムに方向を選択

図 2-16 間違 い を伝 える情報 での動 き


GOAL

START

START

迷 い状態の と き基 本的 には ラ ンダム に選 JI戸

。 で

状 態は変 えず に、分岐点で選択肢 に狭 い 道 が 含 まれ る と きは 、 その方 向 を選 び に く くな る。

図 2-17 経路 の選択肢 自体 の特徴 での動 き


2-3… 2 プログラムのフローチャー ト 以上の ことを組み合わ せ て経路探索 モ デル を作成 した。 入力による変 化だけでな く、実際 ス タ ー トか らゴール までの動 きを StarlogOで ど の よ うに構成 したかを次の フ ロー チ ャー トに示す。 空間情報

「 AR丁

S‐

タ ー トルを 1つ 生む スター トの位 置 にセ ッ ト 認知地図を読み込む

SEttUP │

時間情報

一 歩進む

曇蹂 i鰍 1

o

..

分岐点な ら

状態 の判断

認知行動 Ye‖ ow tturt!e

まわ りの道をみる lookF lookR lookL

chooseY

90%の 確 率 で正 しい道 を選 択 ■鷹

状態 を変える要因

・ 行 き止 ま り■ 100%迷 い状態に変わる

。経過 分岐点数 0 4回 以上経過すると50%の 割合で迷い状態になる

図 2-18 プ ログラム の フ ロー チ ャー ト

経過分岐点数


第 3章

1 3-2 3… 3 3…

モデル を用 い た実験 実験内容 指示情報 の配置 の 実験 道 の太 さの違 いの 実験


1

実験内容

空間の迷 いやす さについて簡易的な 第 2章 で作成 した経路探索 モデルを用 い て、 実験 を行 った。 実験 は、以下 の 2つ について行 つた。

1.同 じマ ップを探索 させ るのに方向指示物 をどこに置いた ら一番有効 か 2.行 きに くい道幅 の狭 い道があ った ときに、それが迷 い方 に影響 を及 ぼすか それぞれの実験方法 については次 に示す。


3-2

指示情 報 の配置 の実験

○実 験 1内 容 ここでは、方向指示物 を配置する場所 として、どこが効果的であるか とい うこと を調 べ るため、実験を行 う。 スター トの位置 とゴールの位置を設定 し、図 3-1に 示す とお り、探索する範囲 の 中に 1つ だけ方向指示物 を置 くときどこが効率的かを調 べ るために、 4つ の実 験 を行 う。 設定 した条件 は、次の 4種 類であ る. 実験 1-1.ス ター ト時 に持 ってい る認知地図の は じめの方に置 いた場合

l-2.中 間に置 いた場合 実験 1… 3.後 ろの方 に置いた場合 実験 1-4.認 知地 図か らはずれ た位置に置 いた 場合 実験

スター トか らゴー ル までた どり着 くの を 1回 と数 え、実験 1 1∼ 4の それ ぞ れの実験で、 50回 ず つ モ デルの 中で探索 させた。ただ し、時 間が 300を 越 えた場 合、タイ ム ア ップ として探索 を終わ らせ る。 また、探索 して いるあ いだ 中、分岐点 を 1つ 通 るご とに、その時の 状態 をア ウ ト プ ッ トさせ、 50回 す べ ての記録 を とる。

START

START

START

3-l

各実験 の方 向指示物 の配置


○実験

1 2 3

1の 大 まか な 決 ま り

スター トの と きには 目的地 までの道 を知 っている 。 歩 き回る うち に、認知 地図を失 うことがある。 方向指示 物 の ところ に来る と再 び認知地図が得 られ る。

スター トの とき 認知地図を持 つている 黄色の状態表示

START

認 知 状 態 で 分 岐 点 に くる 認知行動ではば正 しい道を選択 黄色の状態表示

START

しば ら くす る と 目的地 ま で の 経 路 を忘 れ て 迷 い 状 態 に な る 。 迷い行動でランダムな方向選択。 緑色の状態表示

START

方 向指 示 物 の と ころ に来 る と ま た 認 知 地 図 が 得 られ る 。 認知状態では1ぎ 正 しい方向選択 黄色の状態表示

START 図 3-2

実験 1の 基本 的 な動 き


3-3

道 の太 さの 違 い の実 験

○実 験 2内 容 ここでは、道の太 さの ちがいがある ときとない ときで、到達率や時間に影響を与 えるか どうかを調べ るための実験を行 う。(モ デルの中に、迷 い状態の方向選択で は、太 い道の方が選ばれやすい とい う条件を含んでいる。) スター トの位置 とゴールの位置を設定 し、図 3-3に 示す とお り、探索する範囲 の中に道の大 さにちがいがあるときとない ときで、 2つ の実験 を行 う。 設定 した条件は、次の 2種 類である。 実験 2-1.す べ ての道が同 じ太 さの場合

実験 2-2.太 い道が、スター ト時に持 っている認知地図上に設定 されてい る場合

スター トか らゴールまでた どり着 くの を 1回 と数 え、実験 1-1∼ 4の それぞれ の実験で、 50回 ず つモデルの中で探索 させた。ただ し、時間が 300を 越えた場 合、タイムア ップ として探索を終わ らせ る。 また、探索 しているあいだ 中、分岐点 を 1つ 通る ごとに 、その時の状態 をアウ ト プ ッ トさせ、 50回 すべ ての記録を とる。

START 実験

2-1(全 て同じ太 さの道

)

図 3-3

実験

2-2(道 幅に差がある

各実 験 での道幅 の配置

)


○ 実 験 2の 大 ま か な 決 ま り l スター トのときにはゴールまでの道を知つている。

2 3

歩 き回る うちに、認知地 図を失 うことがある。 迷 い状態 にな った と きに狭い道 (紫 色で示 される )は 選択 され に くい。

スター トの とき 認知地図を持 つている 黄色の状態表示

START

認 知 状 態 で 分 岐 点 に くる 認知行動ではば正 しい道を選択 黄色の状態表示

START

c_し ば ら くす る と目的地 までの経 路 を忘れ て迷 い状 態 になる。 分 岐点です べ て の道 が同 じ幅 な ら ランダム な方向選択 。 緑 色の状態表示

d.迷

い状 態 で 分 岐 点 に来 る

分岐点で狭い道 がある と、その方 向は低い確率で選択。 緑色の状態表示

3-4

実験 2の 基本 的な動 き


第 4章

実験結果

4…

1

実験 1-1の 結果

2

実験

4… 3

2の 結果 実験 1… 3の 結果

4-4

実験 1-4の 結果

4¨ 5

実験 1の 結果 の ま とめ

4‐ 6

実験 2… 1の 結果

4-7 4-8

実験 2… 2の 結果

1‐

実験 2の 結果 の ま とめ


実験

1-1の 結 果

ス タ ー ト時 に持 って い る認知地 図 の は じめの方 にお いた場 合 表 4-1 実験 1-1で 各 サ ンプル か ら出 されたデ ー タ

実験 1-1よ り50サ ンプルの 状態変化 と経過分岐点数 の記 録 が得 られた。また、得 られ た50回 分の状態変化 を、それ ぞれの状態で何分岐経過 した か調べ 、表 4-1に 整理 した。 (ス ター ト時 は経路 を認知 し

到〕 1

劉達 分 畑

C

G G G

C

G G

C

G G

1 1

す る)。 50サ ンプルの うち、時間内 に ゴー ル までた ど り着 け たの は、38サ ンプルで あ った。到

1 1

1 1

達 率 は 76%で あ る。 また、 ゴールに到達 で きたサ ンプル

G G G G G G G G G G G G

の平均経過分岐点数 は、 H.7 分 岐、平均状態変化回数 は、 0.58回 であ つた。

2

この表 では次の ことを示 している。 到達一GOALに 到達 したかどうか G― ゴールまで到達 できた個体

G

U― タイムア ップ した個体

一 到 達 分 岐

3

0

:撃 :

7

7

7

C 7 C

0 0

7

6 4

1

0

0 0

7

7

7

7 7

1

7

7 4

7

6

7 1

7

7

1

2

G G

0

7 7

7 7

0 0

7

7

44〔

278

0.578g

11737

G

沐6

7 1

G

G G

変化回数―何 回状態 が変化 したか

鋼5

8

1

G G G G

認 31沐 4

C

G G G G G G

丞2

1

G 1

た状態 で出発 し、 「認知状態 」 と「迷 い状態」を交互に遷移

]:格 []「 ::[〔 │

変化 回

G

2

1

C

1

0.乏

たか 認 1-1回 目の認知状態で経過 した

4C 41

分岐点の数 迷 2-1回 めの迷 い状態 で経過 した

43 44

分岐点の数 3-2回 認 目の認知状 態 で経過 した 分岐点の数 迷 4--2回 めの迷 い状 態で経過 した 分岐点の数 認 5-3回 目の認知状態 で経過 した 分岐点の数 u平 迷 6-3回 めの迷 い状 態で経過 した 分岐点の数

l

l

1

1

4〔

4(

1

34

47

1

8

4〔

u総 和

1

19167

249

総和 平均

40

36.167 880:372 36C

0.〔

1

17.61 74

0.[

0.〔

0.2

0.1

41 1

0_〔

躙 一


4-2

実験 1-2の 結果 スター ト時 に持 っている認知地図の中間 においた場合 表 2 実験・│-2で 各 サ ンプル か ら出 され たデ ー タ 実験 1-2よ り50サ ンプルの 4‐

6

状態変化 と経過分岐点数の記 録 が得 られた。また、得 られ た50回 分 の状態変化 を、それ

G G

ぞれの状態で何分岐経過 した か調 べ 、表 4‐ 2に 整理 した。

G

9

7

7

7 4 7

ター ト時 は経路 を認知 し 「認知状態」 た状態 で出発 し、 と「迷 い状態」を交互 に遷移

1

G

9

9

G 1 1

す る)。 50サ ンプルの うち、時間内 に ゴー ル までた ど り着 けた の は、44サ ンプルであった。到

G G

4

1

9 1

5

9

G G

1

2 5 4

1

G

G

達 率 は 88%で あ る。 また、 ゴールに到達 で きたサ ンプル の平均経過分岐点数 は、 H.8 分岐、平均状態変化 回数 は、 0.77回 であ つた。

4

7 9 9

1

1

7

G

1

G

G

7

G G G

9 4

2

この表 では次のことを示 している。 到達―COALに 到達 したかどうか G一 ゴールまで到達 できた個体

G G

2

8 9

1

7 7

G

変化回数―何 回状態 が変化 したか 到連分岐→ OALに 到連す るかタイ ムア ップするまでにい く つ分岐点 をい くつ経過 し

1

7 4

U― タイムアップ した個体

7

7 1

1

4C

たか

7 7

42

認 1-1回 目の認知状態 で経過 した 分岐点の数 G総 和 迷 2-1回 めの迷い状態 で経過 した G平 均 分岐点の数

4

認 3-2回 目の認知状態 で経過 した 分岐点の数 迷 4-2回 めの迷 い状態 で経過 した 分岐点の数

4[

7 7

G

7 7

4`

109

0.7727

11773

1

1

1

9

4〔 4フ

9

1

4g 9

知状態 で経過 した

:撃 磐 和 均 総 平

展[3設 迷 6-3回 めの迷 い状態 で経過 した 分岐点の数

9

4

(ス

認 5■

1

G

208

1833〔

34667

108

1

1

4E 0.[

4.

1

0.【

0.Z

躙 一


実験

1-3の 実験結 果

ス タ ー ト時 に持 って い る認 知地 図 の 後 ろの方 に置 いた場 合 表 4-3

実験

1-3よ り50サ ンプルの

実験 1-3で 各 サ ンプル か ら出 され たデ ー タ 到達

変化 回 勢 到達 分 馘 認

状態変化 と経過分岐点数 の記

G G

録 が 得 られた。また、得 られ た50回 分 の状態 変化 を、それ

1

区2

14

1

認3

迷4

認5

1

7 4

1

7

7 7

G G G

ぞれ の状態 で何分岐経過 した か調 べ 、表 4-3に 整理 した。

7

G G G

(ス ター ト時 は経 路 を認 知 し

「認知状態」 た状 態 で出発 し、 と「迷 い状態」を交互 に遷移

1

G

G

す る)。 50サ ンプルの うち、時間内 に ゴー ル までた ど り着 けた の は、48サ ンプルで あ った。到

1

G G G

9

1

7

1

2 2

C

G 2

G G G G G G G G G G

達 率 は 96%で あ る。 また、 ゴールに到達 で きたサ ンプル の平均経過分岐点数 は、 12.1 分岐、平均状態変化 回数 は、 O.73回 であ つた。

2

9 C C 1

8 C 1

6

1

C

G

この表では次の ことを示 している。 到達→ OALに 到達 したか どうか G一 ゴールまで到達で きた個体

3

U― タイムア ップ した個体 変化回数―何回状態 が変化 したか 到達分岐→ OALに 到連するかタイ ムア ップするまでにい く つ分岐点 をい くつ経過 し たか 認 1-1回 目の認知状態で経過 した

G

C

G G

C

G

C

C

6

4

4

2

1

C C

2

42 G

C

G

C

G G

C

4( G

C

4〔

分岐点の数

7

C C

G G     U  U

和 均 和 均 総 平 総 平

C 1

0_729 4

4C

8

39.【

6

1

2

6

和 均 総 平

分岐点の数 認 5-3回 目の認知状態 で経過 した 分岐点の数 迷 6-3回 めの迷 い状態 で経過 した 分岐点の数

C

G G G G G

分岐点の数 迷 2-1回 めの迷 い状態 で経過 した 認 3-2回 目の認知状態 で経過 した 分岐点の数 迷 4-2回 めの迷 い状態 で経過 した

2

G G G

41 0.82

346 :●

.

1

0.乏

基6

輻 一


4

実験 1-4の 結果 認知地図からはずれた位置に置 いた場合 表 4 実験 1-4で 各サ ンプルから出 されたデ ー タ 4‐

実験

1-4よ り50サ ンプルの

到還 分 燿

劉運 1

状態変化 と経過分 岐点数 の記

G G

C

5

1

G

2 1

1

「認知状態」 た状態 で出発 し、 と「迷 い状態」を交互に遷移

G

1

G

1

G

C

9

1

G G G

6 6

2

7

l

1

1

5

2

1 1

達 率 は 68%で あ る。 また、 ゴールに到達 で きたサ ンプル

1

G G

14

1

6

1

G G G

1

1

7

1

5

1

1

4

の平均経過分岐点数 は、 13.8 分岐、平均状態変化回数は、 1.41回 であ つた。

G G G G G G

5

1

5 2 5

1

5

1

:

G

1

0.5

0.乏

7

G

この表 では次の ことを示 している。 到達―COALに 到達 したかどうか

G

1 1

G

1

7

7

469

:撃

1

173

13794

1.411

到達分岐→ OALに 到達するかタイ ムア ップするまでにい く つ分岐点 をい くつ経過 し

U

U

4

U

U

たか

1 1

U

認 1-1回 目の認知状 態 で経過 した 分岐点の数 迷 2-1回 めの迷 い状 態 で経過 した 分岐点の数 認 3-2回 目の認知状 態で経過 した

4C U 41 」

1

4

5

6

1

1 l

U

分岐点の数 迷 4-2回 めの迷 い状 態 で経過 した

5

14

44 4E

2

4

4( 47

」 」

7

1

1 1

分岐点の数

5

1

認 5-3回 目の認知状 態 で経過 した 分岐点の数

u平

u総 和 均 和 均 総 平

迷 6-3回 めの迷 い状 態 で経過 した 分岐点の数

1

7 5

1 1

す る)。 50サ ンプルの うち、時間内 に ゴー ル まで た ど り着 けた の は、34サ ンプルで あ った。到

l

7

6

G

(ス ター ト時 は経 路 を認知 し

丞6

C

ぞれの状態で何分 岐経過 した か 調 べ 、表 4-4に 整理 した。

変i:鰤

墜4

g

1

G G

認3

5

1

G

録 が 得 られた。また、得 られ た50回 分 の状態 変化 を、それ

2 2

認1

5

1

7

4[ 2.687〔

58( 10C

1

36.62〔

4

0.5

0.(

0.ヒ

0.Z

1055 304 9

一 輻


4-5

実 験 1の 結 果 の ま とめ

各実験の時間内にゴールまで到達できた個体数の到達率をグラフにした。

︵ S︶ 掛製憲C︶ 榔口くoo

実験 1-1

実験 1-2

図 4-:

実験 1-3

実験 1-4

各実 験 の GOALま での至1達 率

それぞれの実験でGOALま で到達 したサンプルの経過分岐点数をグラフにした。 ︵ 寧 ︶懇 ミト ヽ小

38

到達数

到 達数

44

懇ミト ヽい

‐ 11-20

21^-30

31-40

0‐

経過分岐点数 (分 岐 ) 実験

1‐

-10

11-20 実験

寧︶懇ミト ヽ小 ︵

軍︶麟ミト ヽ小 ︵

48 1

│││_

0-10

11--20

21∼

30

31-40

経過分岐 点数 (分 岐 ) 実験

1‐ 3

図 4-2

31-40

経過分岐点数 (分 岐 )

1

到達数

21-30

GOALに

至1達 す る までの経 過分岐点数

1-2 到達数

34


実験

1‐

1

. ■■.

111111弱 藁 :=,111鰤 枷 ‖畔 状態推移ヴラフ

□ 黄色―認知状態

■ 緑色―迷い状態

実験

1‐

2

状態推移グラフ

■ 黄色―認知状態

状態 ■ 緑色―迷υ 図 4-3

各サンプルの状態推移グラフ

一 隋


実験

1-3

状態推移 グラフ

40

︵ 督像︶轟収督像興騨

30

20

10

20

30

サ ンプル番 号 (番 )

□ 黄色 ―認知状態

状態 ■ 緑色―迷し

実験

1-4

状態推移 グラフ

40

︵ 彗像︶懇収督像興響

30

20

10

0

サンプル番号 (番 )

□ 黄色 ―認知状態

状態 ■ 緑色―迷し

図 4-4

各 サ ンプルの状態 推移 グラフ


4-6

実験 2… 1の 結 果 す べ ての道 が 同 じ太 さの 場 合 表 4-5 実験 2-1で 各 サ ンプル か ら出 され たデ ー タ

実験 2‐ 1よ り 50サ ンプル の状 態変化 と経 過分岐点数 の

no.

基4

2

迷6

1

G

G G

れぞれの状態 で何 分岐経過 し たか 調 べ 、表 4-5に 整理 し た。(ス ター ト時 は経路 を認 知

7

C 1

8

1

した状 態 で 出発 し、「認 知 状

態」 と「迷い状態」を交互に 遷移す る)。 50サ ンプルの うち、時間内 に ゴール までた ど り着けたの は、34サ ンプルで あ った。到 達率 は68%で あ る。また、ゴー

G G G

C

1

1

1

1

1

1

1

1

G G

7

1

1

G

1 1

1

1

1

ル に到達 で きたサ ンプルの平

1

G G G G

1

1

1

1

G

均経過分岐点数 は、13.8分 岐、 平均状態変化回数 は、 1.41回 で あ つた。

1

G

l

G

1

1

G G

この表では次のことを示 している。 到達→ OALに 到連 したかどうか G― ゴールまで到達 できた個体 U― ―タイムア ップ した個体 G総 和 変化回数―何 回状態 が変化 したか G平 均 をあ らわす。 到達分岐→ OALに 到連するかタ イムア ップするまでにい くつ分岐 点 をい くつ経過 したか 認 1-1回 目の 認知状態で経過 し た分岐点の数 迷 2 1回 めの迷 い状態で経過 した

G

C

G G G

C

1 1

1

G

1

48

1

46E 204

4〔

13.79Z

1.411

0.(

0.[

1

41

4C

1

1

41

42

2

4ヨ

44 4E

C 5

C

C

4〔

47

3

4〔

1

14

9

39

4g

U総 和 U平 均 和 均 総 平

分岐点の数

1

7

G G

記録 が得 られた。 また、得 ら れ た 50回 分 の状 態変化 を、そ

分岐点の数 認 3-2回 目の認知状態で経過 した 分岐点の数 迷 4-2回 めの迷い状態で経過 した 分岐点 の数 認 5-3回 目の認知状態で経過 した 分岐点 の数 迷 6 3回 めの迷 い状態で経過 した

分藪

1

U

5

G

41

10C

.bb rt

91

36.62E

4

6.3

C

6

輻 一

64 4

0.9

∠.Z

0.610.2

0.嘔

1055 304 9


4-7

実験 2-2の 結 果 太 い道 が 、認 知地 図上 に設 定 され てい る場 合 表 4‐ 6 実験 2‐ 2で 各サ ンプルから出 されたデ ー タ

実験 2-2よ り50サ ンプル の状態変化 と経過分 岐点数 の

変化 回

到達

:

G

6

1

(

4

2

4

れぞれの状 態 で何分 岐経過 し たか調 べ 、表 4‐ 6に 整理 し

6 5

1

G

2

G

1

G 1

に遷移す る)。

7 1

8

1

G G

l

4 1

4

1

1

は、40サ ンプルで あ った。到 達 率 は 80%で あ る 。 また 、 ゴー ル に到達 で きたサ ンプ ル

1

6

G

G

に ゴー ル までた ど り着 けたの

1

1

G

50サ ン プルの うち、時間内

1

7

1

G G 1

1

6

G

知 した状 態 で出発 し、「認 知 状態」 と「迷 い状態」 を交互

G G G G

の平均 経 過分岐点数 は 、 15.4

G G

分岐 、平均 状態変化 回数 は 、 1.43回 で あ った。

G G G

8

2

6

1 1

7

l

7

5 1

5

7

5 7 5

この表では次のことを示している。 到達一GOALに 到達 したかどうか G― ゴールまで到達で きた個体 U― タイムアップ した個体 変化回数―イ 可回状態が変化 したか

1

1

1

7

7

G G G G

1

G G

1

7 5

G総 和

4C

9

1

1

49 1.42〔

0.1 6

9

43 44

4

J

46 47

J

1

153[

4

分岐点の数 迷4-2回 めの迷い状態 で経過 した 分岐点 の数

6

8

1

G G

経過 したか G平 認 1-1回 目の認知状 態 で経過 し た分岐点の数 迷2-1回 めの迷い状態 で経過 した 分岐点の数 認3-2回 目の認知状態 で経過 した

分岐点の数

1

1

3

4

1

G G

迷6-3回 めの迷い状態 で経過 した

米6

8

G

た。 (ス タ ー ト時 は経 路 を認

認5 3回 目の認知状態 で経過 した 分岐点 の数

認5

G

記録 が 得 られた。 また、得 ら れた 50回 分 の状態変 化 を、そ

到達分岐― GOALに 到連 するかタ イムアップす るまでに い くつ分岐点 をい くつ

迷4

丞2

1

1

1

1

34

1

4

1

5

1

U総 和 U平 均 総和 平均

0.〔

1

牛33

14E

1

0.Z

蒻 一


4-8

実験

2の 結 果 の ま とめ

各実験の時間内にゴールまで到達できた個体数の到達率をグラフにした。

︵ S︶ 俳製耐C︶ 悩日くoo 実験 2-1 図 4-5

実験 2-2

各実験 の GOALま で の到達率

それぞれの実験で GOALま で到達 したサンプルの経過分岐点数 をグラフに した。

21-30

31∼ 40

0       0

︵ 軍︶懇金ヽ ヽか

︵ 軍︶懇 ミヽ ハト

0-10 11-20

0-10 11∼ 20

21-30

経過分岐点数 (分 岐)

経過分岐点数 (分 岐)

実験 2-1

実験 2-2

図 4-6

GOALに

至1達 する までの経過分 岐点数

31-40

一 ■


実験 2‐

l

状態推移グラフ

40 ︵ 彗像︶懇響、 冒像興塑

30

20

10

0

20

30

サ ンプル 番号 (番 ) □ 黄 色―認知状態

■ 緑色―迷t状 態 実験

2-2

状態推移 グラフ

40 ︵ 督像︶怒簑督像興騨

30

20

10

0

サンプル番号 (番 )

図 4-7

各 サ ン プル の状態推移 グラフ

□ 責色―認知状態 状態 ■ 緑色―迷し


第 5章 5¨

考 察・ ま とめ 1

実験結果 の考察

5-1 -1 実験 1に つ いて 5-1 …2 実験 2に つ いて 5… 2 状態推移表 の考察 5-3 今 回のモデル化 についての考察 モ デル化 の有効性 5… 4 5‐ 5

鰈1

モ デル の問題点 と今後 の展 望


5‐

1

5-1-1

実験結果 の考察 実 験 1に つ い て

方向指示物 (サ イ ン)を ス ター トの ときに持 っている認知地図の後 ろの方 に配置 す る方が、 目的地へ の到達率 が一番良 い。つ ま りこの位置に置 くのが一番効率 が よい といえる。 これは、 ス ター トしてか ら分 岐点 を経過す るにつ れてだんだん と 目的地 までの経路 を忘れてい くが、忘 れたころにまた方向指示物 を発見 し新 しい 認知地図を得 られるため、あまり迷 わず に 目的地 まで到達で きると思われる。そ れに比べ て、 ス ター トの ときに持 っている認知地図の初 めの方 に配置す ると、 ま だ認知地図 を持 っている うちに方向指示物 に遭遇 し、それか らだんだんと認知地 図 を失ってい く一方なので、各サ ンプルが選択す る経路 がだんだん と分散 し、 日 的地 に到達 で きるサ ンプルが少な くな って しまう。 は じめの認知地図 よ り外 れた位置 に方向指示物 を置 くのは、 全 く役 に立たない わ けで はないが、認知地図上 にもう 1つ 方向指示物 を置 いてい るわけではないの で 迷 ったサ ンプルの復帰 に しか効果 がな く、そ れ よ りも目的地へ の経路 か ら分 散 し てい くサ ンプ ルの数の方 が多 くなって しまうためあ まり効果的 とはいえない。 こ の場所 の方向指示物 は利用す るサ ンプルが他の位 置 にあるよ りも大分少 な く、他 の 3つ の場合 と比べ てきわめて到達率 が低 い。 また、1-1∼ 4の どの実験 におい て もゴー ルに到達す るまでに通 つた分岐点 の数 (経 過分岐点数)は 、 0∼ 10分 岐 が突出 してい る。 どの実験 で もその性質が ある ことか ら、 これ らのサ ンプルは迷 い状態 にならず に ゴール まで到達 で きたサ ンプルだろ う と想像 で きる。 この ことか ら、迷 い状態になるの とならないの とで は、 目的地へ の 到達 しやす さがかな り違 う とわかる。


5…

1-2

実験

2に つ い て

この実験 では、 道幅 の違 いが経路探索 をするときの迷 いやす さに影響 を与 えるか とい うことを調 べ るために、すべ ての道が同 じ幅 の場合 と、普通 の幅 の道 に狭 い 道が混 じつてい る場合 との 2つ の実験 を行 つた。 この時、普通 の幅 の 道 と狭 い幅 の 道 とでは「迷 い状態」 になったときに選ぶ確率 が異 な り、狭 い幅 の道 は選 ばれ る確率が低 い と仮定 し、狭 い幅の道 をス ター ト時 に持 っている 目的地 までの認知 地図を取 り囲む よ うに配置 した。 結果 としては、狭 い道 に取 り囲まれる場合 の方 が 目的地へ の到達率が よい。これ は「迷 い状態」 になつたときに、狭 い道 を選 ぶ確率 が低 いこ とによ り確率的 に認 知地図に示 される経路 に近 い ところを歩 くことが多 くな り、 よ リゴー ルに到達 し やす い とい える。 目的地 までのルー トを狭 い道 で囲 むことが 、経路か ら分 散 して い くことを防 ぎ、一種 のサ イ ンの役割 になってい ると考察 で きる。 狭 い道 を選 ぶ確率 と普通の幅の道 を選 ぶ確率の差 をそれほど高 くしてい るわけで はないので、そ れぞれのサ ンプルの経路 を観 察 してい るとそれほ ど目的地に向け てまっす ぐ歩 い てい るとい う印象 はないが、全体的に ゴールに到達す る確率 はか な りの差が生 じる ことがわかる。 しか し、 「迷 い状態」の ときに分岐点 で普通歩幅 の道 を選 ぶ確率 と狭 い道 を選 ぶ確率 につい ては、調査 に基づい た数値 ではな く全 く仮定 の数値 を使用 してい る ので 、 これについ ては今後調査が必要 で ある。

鰈 一


5…

2

状態推移表 の考察

○探索行動 における人間の状態 を、認知状態、迷 い状態 の 2つ に分け、い ろい ろ な入力 (空 間、時間の情報 )に よって状態 を変化 させ なが ら、入力 と状態変化 と行動 (方 向選択 )の 変化 を記述す るとい うオー トマ トン的 な しくみに整理す ることがで きた。 ○状態推移表 には本来な ら、その入力 で何割 の人間が変化す るかなどが書 き込 ま れなければな らない。 しか し、カー ブのかかつた道 とい う入力が きた とき、どの くらいの人間が認知 地図の回転 をお こす のか 、 迷 い状態 の ときに狭 い道 を選びに くい確率 は どの く らい なのか、 何 回分岐点 を経過す るとどの くらいの割合 で認知地図 を失 うのか など、変化 を起 こす数値 については未調査 である。 探索行動 の再現 を行 うには、それぞれの要因 について今後調査 が必 要 であ る。

一 一 一 ¨ 一一 一 一 一 一 ¨ 一 一 一¨ 一 一一 一一 一一 一

, 一 一 一 一 ¨ 一¨ 一一 一 ¨ 一 一 m 一一 一 一 一一 一 一一


5…

3

今回 のモデル化 につい ての考 察

今回のモデルでの実験 では、 認知地図の有無 と人の状況判断の しかたを組 み込ん だが 、 実際 に人 間 が行動す るときに考 えられるよ りも、目的地へ の到達率 が低 かっ た。 したがって経路探索行動 をすべ て再現 で きた とはい えない。 そ こで、再現 で きた こととで きなかった ことをまとめると次 の ようになる。 ○ 状 態 を変 え る 要 因 と して組 み込 ん だ も の 。指示情報 による もの ・時間経過 に伴 うもの 。経路 の選択肢 自体 の特徴一分岐点 での選択肢 に他 よ り狭 い道が含 まれる一 ・ 間違 い を伝 える情報 ○ 再 現 で きた こ と 。 「迷 い状態」 と「認知状態」 の 2状 態 を行 き来 しなが ら、それによって異な るパ ター ンの 「認知行動」 と「迷 い行動」 をす ること。 ・時間経過 に よって認知地図を失 うことがあること。 ・方向指示物 (サ イ ン)の ところでは新 しく認知地図が得 られること。 ・経路 の選択肢 の情報 (幅 など)か ら状 況判断 をす ること。 ○ 再現 で きな か った こ と 。 人間は歩 き回るうちに、だんだんとその場所 が ど うなってい るかわか って き て認知が高 まるのに、今回のモデルではそれ を再現 で きず、前 にとお った場 所 を何度 もぐる ぐる回 つて通 つて しまった り、認知 の高 ま りによって 目的地 の正 しい方向が つ かめて くるとい うこと。 。 「迷 い状態」 になったとき、 このモデルでは完全 にラ ンダムに方向選択 をす るとしたが 、実際 の人間は「迷 い状態」で も大 まかな 目的地 の方向 をつ かん でいて、目的地 と全 く逆 の方向 を選 ぶ とい うよ うな全 くラ ンダム な方向選択 は多 くない とい うこと。 。上に書 い た ことよ り、 「迷 い状態」にな った ときランダムに方向 を選択 しす 「迷 ぎるため、 どん どん 目的地か ら遠 い方 にいって しまうサ ンプル も多 く、 い状態」が実際 に経路探索す るときに考 えられるより長 く続 きす ぎて しま う こと。 以上の点か ら考 えて、このモデルの有効性、問題点、今後 の展望 をまとめてみた。

鰈 一


5-4

モ デ ル化 の有 効性

オー トマ トン的な行動 プ ロセスの整理 を し、探索行動 における人 間の状態 を「認 「迷 い状態」の 2つ にわけ、状態 を変化 させ なが ら行動 パ ター ンを決定す 知状態」 るとい う構造 の簡易的なモデルを作成す ることがで きた。 過去 の研 究 か ら実際 の探索行動 にお い て、人間の状態が変化 し、また行動 パ ター ンが変化す ることもわかっているので 、そ の変化 を記述 で きた とい う点 で この手 法 は有効 で あ るとい える。 今回はモ デ ル化が可能だ と思 われる要因 を優先 してモ デルに組み込 んだが 、 実際 の探索行動 において、人間の状態 と行動 を左 右す る要因が何 なのかは検証 してお らず、実際 の探索行動 の再現 には今後調査 が必 要である。 このモ デルでい くつかの入力 を設定 し、 方向指示物 の位置 を変化 させた と きなど の実験 を したが、その結果 か ら迷 い に対す る大 まかな有効性 の ちがい をみ ること がで きた。 実際 には、どのような入力 によってどの くらいの割合で状態や行動が変化す るの か、例えば、何回分岐点 を経過す るとどの くらいの割合で、 目的地 までの道がわ か らな くな る人が発生す るのかなど、実際 の探索行動 の調査 をすれば探索行動 の 再現 を行 う ことがで き、迷 いや さをシュ ミレー ションで きるようになる。そのこ とによって迷 いやす さとい う曖味な現象 に対 しての空 間評価 の可能性があ る。

鰈三


5-5

モ デ ル の 問 題 点 と今 後 の 展 望

前 にも述べ た とお り、今回のモデルでは、歩 き回ることによるその場所 に対 して 「迷 い状態」で も目的地の大 まかな方向性 は持 ち続 ける とい うこ の認知 の向上 と、 とを再現す ることがで きなか った。 しか し、モ デルの動 きを見 ると、迷 って しま うサ ンプルが多す ぎて実際 の経路探 索行動が再現 で きなか ったことか ら、 この 2つ の条件 が経路探索 にお い て重 要な 位置 を占めて い ることがわかって きた。 それぞれの要因 につい て、例え ば「迷 い状態」の とき、分岐点 で普通 の幅 の道 を 選 ぶ確率 と狭 い道 を選ぶ確率 につい てなど、状態 と行動 を変化 させ る確率 につい ては全 く仮定 の数値 を入れてお り、今後 さらに調査が必要である。 迷 いやす さの シュ ミレー ションがで きる、よ り精度 の高 いモ デルを 目指す には、 今後 この条件 を組 み込んで い くことが重 要 である。 また推移表 には整理 した ものの 、 今 回モデルには入れられなか った認知地図の回 ール ス 転要因や ケ 感 の誤認 なども今後 モデルに組 み込む ことが必 要 である。


■ 参考 文献 □文献 ・ARTO SALOMAA、 北川敏男、佐藤優子 :オ ー トマ トン論 (共 立出版株式会社 1974)

。 竹内

昭浩 :和 歌 山大 学研 究叢 書

人 間行 動 とオ ー トマ トン

。 長山泰久、失守 一彦 :応 用心理学講座 6

空間移動 の心理学 (福 村出版 1992)

。中島義明、大野隆造 :人 間行動学講座第 3巻 版

(白 桃 書房 1984)

す ま う 住行動 の心理学 朝倉 出

(1997)*H

・仙 田満 :環 境 デザ イ ンの方法 (彰 国社 1998) 。日本建築学会(編 ):「 人間一環境系 のデザイン」 (彰 国社 1997) □論 文 ・表 誠志、宮田紀元 :構 築空間 にお ける方向感覚 に関す る調査 会学術講演梗概集

日本建築学会大

(1996)9月 *12

・岸野網人、佐野友紀、林 田和人 他 :平 面図の記憶特性 と探索行動 に関す る研究 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1993)9月 *4 ・添田昌志、園田浩 一、大野隆造 :街 路空間の視覚的特徴が経路認知 に及 ぼす影響 日本建築学会大会学術講演梗概 集 (1994)9月 5545 ■3 。日色真帆、原広司、門内輝行 金尾朗 :都 市空間 における経路探索 に関す る研究 -0● ect Logoに よる コンピュー タ 。シュ ミレー シ ョン_ 日本建築学会大会学術講 演梗概集

(1990)10月 5439 *13

・林広 明、室崎益輝 、西垣太郎 :避 難経路 の記憶 に影響 を与 える建築的要因 に関す る研究 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1994)9月 3085 *7 。日色真帆、原広司、門内輝行 :都 市空間 にお け る経路探索 に関す る研究 ― Logo 言語 を用 いた計算機 モデルについて― 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1991) 9月 5410 ■ lo 。日色真帆、原広司、門内輝行 :迷 い と発見 を含 んだ問題解決 としての都市空間の

:


経路探索

日本建築学会計画系論文集

第 466号

(1994)12月 +6

・船橋國男 :「 方向感」 の保持 ならびに代 替経路探索 に関す る実験的研究 日本建築学会計画 系論文報告集 第 424号 (1991)6月 ・ 5 。 船橋國男 :初 期環境情報 の差異 と経路探索行動 の特徴 不整形街路網地区 にお け る環境情報 の差異 と経路探索行動 ならびに空 間把握 に関す る実験的研究 その 1 日本建築学会計画 系論文報告集

第 424号

(1991)6月 +14

・船橋國男 :格 子状街路地区 にお け る経路 の選択 ならびに探 索 に関す る調査実験 日本建築学会計画系論文報告集 第 428号 (1991)10月 *15 ・船橋囲男 :建 物 内通路 における経路探索行動 ならびに空 間把握 に関す る実験的研 究 日本建築学会計画系論文報告集 第 429号 (1991)11月 *16 。 松下聡、岡崎甚幸 :迷 路探索歩行 のためのシュ ミレー ションモデル 会大会学術講演梗概集 (1990)10月 5330 ■9

日本建築学

。 宮本文人、山本雅人 :校 舎 の 曲が り方 とスケ ッチ マ ップか ら見た児童 の空間認知 小学校校舎 の平面 と児童 の空間認知 に関す る研究 その 1 日本建築学会大会学 術講演梗概集

(1994)9月 *2

・森 一彦、渡辺昭彦 :「 空間の分 か りやす さ」の情報処理的考察 ‐ サイ ンの位置 と ― 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1991)9月 5349 *8 探索行動 ・横倉美奈子、伊東俊介、長澤泰、山下哲朗 :地 上 と地下の空 間認知構造 に関す る 研究 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1996)9月 5313 *1


一 ¨ 一 ¨ 一 ¨ 一 一 一 一 一 一 ¨ ¨ ¨ 一 一 一 一

― 付録 ―

1.経 2.プ

路探 索 モデル の procedure レア ンケ ー トで使 用 したア ンケ ー ト用紙


1.経 路探索 モデルの procedure これは今回使用 した StarlogoStarlogoで 書 かれた経路探索 モデ ルの pЮcedure (手 続 き)で あ る。

turtles own[mayou?expe road crossF crossR crossL crossB order ume] patches‐ own[plan]

globals

[cheCkl ;:l routine per c_second

check2;;l dot perc_meter potenstep poten― max potenscale]

to setup crt l

plan

load― pict・ haJimest‖

setpc plan

setxy-14-23 setc ye‖

ow

seth 0 setorder l

settime 0 setexpe 0

setmayou?false setroad 0 setcrossF 0 setcrossR 0 setcrossL 0 setcrossB 0 setplot― xlabel''order setplot― ylabel t'time

ppl ppreset clea■

output

setcheckl 1 0 setcheck2 1 00

end

to graph if oneo「 turtles=0〔

if n6t checkl=check2[type mayou?―

of O]

]

if oneof― turtles‐

1[

if not checkl =check2〔 type mayou?― of l] ]

setcheckl check2 if((COunt― turtles― at

23 24)=1)[p‖ nt"u] 8)‐ 1)[print‖ G]

if((Count‐ turtles‐ at23

end

to graph2 if one‐ of‐ turtles‐ 0〔 ppl plot― pOint((orderof

Setppc color― of O

o)■ 10)(time― Of O)

]

if one‐ of‐ turtles‐ 1〔 ppl plot― point((orderof ]

end

:

l)★

Setppc color― of l

10)(Omeofl)


to go :::I‖

│││

│■

II,:

move newroad graph

graphz end

to move fd 1 settime time + I if (xcor = 24) and (ycor = 24) [die] if (xcor = 23) and (ycor = 24) [reborn] if (xcor = 24) and (ycor = 8) [die] if (xcor = 23) and (ycor = 8) lreborn] if (int pc-at dx dy) = I 04 fstate] if (int pc-at dx dy) = 84

tsetcheckl checkl +

lfd

I

lookF lookR lookL redirect lookB lt

'I

80 chooses setroad 0 setmayou? fulse setc yellow

1

l if time = 300 asetxy ZZ 24 seth 901 if order = 31 [die] eno

to state if color = green Igreenturtle] if color = yellow [yellowturtle] end

to newroad if one― of― turtles‐ if one― of―

0[if(COIor―

turtles‐ 1[if(COlor―

。fO)=green[Load― pict''hajimeor“ plan setpc plan]] Of l)=green[Load― pict i'haJimeor''plan setpc plan】 ]

if((Count‐ turtles― at-7-15)‐ 1)o「 ((Count_turtles‐ at-3-15)=1)or((COunt― ‐1)[│。 ad‐ pict"haJimesi.'plan setpc p:an

setexpe O] if((COunt― turtles―

at-14-24)‐

1)【 │。 ad‐pict i'haJimest“

setpc plan setexpe O setmayou?tme setc ye‖ ]

end

to greenturtle fd l

bunnkitenG

setmayou?tme setc green tsetcheckl checkl +1

end

to bunnkitenG I∞ kF lookR lookL redirect

chooseG setexpe expe+1 setroad 0

end

ow

plan

turtles― at-5-13),1)or((Count― turtles― at-5-17)


to lookF if (int pc-at dx dy) if (int pc-at dx dy) if (int pc-at dx dy) if(int pc-atdxdy)

= O lsetcrossF 0 I = 4 lsetcrossF 4 setroad road + I ] = I I 4 [setcrossF I I 4 setroad road +

=

I4

1

]

[setcrossF |4 setroad road + 1]

end

to lookR rt 90 if (int pc-at dx dy) if (int pc-at dx dy) if(int pc-atdx dy) if (int pc-at dx dy)

= 0 lsetcrossR 0 ] = 4 [setcrossR 4 setroad road + I ] = 1 14 [setcrossR 1 l4 setroad road + 'l = I 4 [setcrossR 4 setroad road + 1 ]

l]

end

to lookL rt -l 80 if (int pc-at if (int pc-at if (int pc-at if (int pc-at

dx dy) = 0 [setcrossL 0 ] dx dy) = 4 [setcrossL 4 setroad road + 1 ] dx dy) = 1 1 4 lsetcrossL I I 4 setroad road + dx dy) = I 4 [setcrossL 1 4 setroad road + 1 ]

1

]

1

]

end

to redirect rt 90 end

to lookB

rt 180 if if if if

(int (int (int (int

pc-at pc-at pc-at pc-at

dx dy) = 0 [setcrossB 0 ] dx dy) = 4 [setcrossB 4 setroad road + 'l ] dx dy) = I 1 4 [setcrossB 1 1 4 setroad road + dx dy) = 1 4 [setcrossB 1 4 setroad road + 1 ]

end

to choosec

ifroad=0[rtl80] ifroad=

1 [oneway]

if road = 2 [bunnkiFR bunnkiFL bunnkiRL] if road = 3 [4] LFR 42LFr 43LfR 44Lfr 45lfR 46lFr 47lFR] end

to oneway if (crossR = 1 1 4) or (crossR = 4) [rt 90] if (crossF = 1 I 4) or (crossF = 4) [rt 0] if (crossL = I I 4) or (crossL = 4) ilt 901 end

to bunnkiFR if (crossR ='l 1 4 and crossF = I I 4) or (crossR = 4 and crossF = 4) [rt 90 * (random 2)] if (crossF = 1 I 4 and crossR = 4) [ifelse (random 99) > 29 lrt 90] trt 0 if (crossF = 4 and crossR - 'l I 4) [ifelse (random 99) > 29 [rt O]

ll

trt 90lI end

to bunnkiFL if (crossF = I 1 4 and crossL =

晰輔

1 1

4) or (crossF = 4 and crossL = 4)

ilt 90 * (random 2)l


if(CrOSSF,11 4 and crossL=4)[ifelSe(randOm 99)>29[lt 90][:tO]]

f(CrOSSF=4 and crossL=114)[relse(randOm 99)>29〔

lt O][■

90]]

end to bunnkiRL

if(CrOSSR=1 1 4 and crossL=114)or(crOSSR=4 and crossL=4)[ifelSe randonn(99>49)〔 if(CrOSSR‐ 11 4 and crossL=4)〔 ifelSe(randOm 99)>29[lt 90]

rt 90][lt 90]]

[rt 90]]

r(crOssR‐ 4 and crossL=114)[ifelSe(randOm 99)>29【

rt 90]

[lt 90]]

end

to 41LFR if(CrOSSR‐ 11 4 and crossF‐ 11 4 and crossL=114)or(croSSR=4 and crossF=4 and crossL=4)[rt 90★

(-1 +(random 3))]

end to 42LFr

if(CrOSSL=114)and(CrOssF=114)and(CrOssR=4)[ifelSe(randOm 99),29[rt 9011t 90★ (random 2)] ]

end to 43LfR

if(CrOSSL=114)and(CrossR=114)and(CrOssF‐ 4)[ifelSe(randOm 99)>29[rt O] [ifelSe(randOm 99)>49[rt 90][lt 90]] ]

end to 44Lfr if(CrOSSt‐

114)and(CrOssF=4)and(CrossR=4)〔 ifelSe(random 99)>29[rt 90★ (randOm 2)][lt 90]

]

end to 451fR

if(CrOSSL=4)and(CrOssF=4)and(CrossR‐ 114)[ifelSe(random 99),29[lt 90★ (randOm 2)][rt 90] ]

end to 461Fr

f(CrOSSL=4)and(CrOssR‐ 4)and(CrOssF‐ 114)[ifelSe(random 99)>29[ifelSe(randOm 99)>49[rt 90][lt 90]] [rt O] ]

end to 471FR f(CrOSSL‐ 4)and(CrOssF‐ 114)and(CrOssR‐ 114)[ife:Se(randOm 99),29〔 lt 90][rt 90・ (random 2)] ]

end

to yellowturtle

fd l bunnkitenY

ifelse expe>3 ofelse(randOm 99)>49 1setmayou?tme setc greenlsetmayou?false setc ye‖ ow]] [Setmayou?false setc yellow]

tsetcheckl checkl +1 end

│││││:::││lllll

to bunnkitenY l∞ kF lookR lookL redirect

chooseY setexpe expe+1 setroad 0

end

渕 ﹁


to

chooseY

if road = 0 [rt 1 8O if expe < 3 lsetexpe 3]l ifroad= I [onewayY] if road = 2 [bunnkiFRY bunnkiFLY bunnkiRLY] if road = 3 [4] LFRY 42LFrY 43LfRY 44LfrY 45lfRY 46lFrY 47|FRY] eno

to onewayY if (crossR = 1 4) or (crossR = 4) [rt 90] if (crossF = 1 4) or (crossF = 4) [rt 0] if (crossL = I 4) or (crossL = 4) ilt 901 end

to bunnkiFRY if (crossR = I 4 and crossF = 1 4) or (crossR = 4 and crossF = 4) lrt 90 * (random 2)] if (crossF = 1 4 and crossR = 4) [ifelse (random 99) > 9 lrt 0] :rt 90 ll if (crossF = 4 and crossR : 'l 4) [ifelse (random 99) > 9 [rt 90] :rt Oll end

to bunnkiFLY if (crossF = I 4 and crossL = I 4) or (crossF = 4 and crossL = 4) flt 90 * (random

2)l

if (crossF = I 4 and crossl = 4) [ifelse (random 99) > 9 ilt 0]

lt if (crossF

= 4 and crossL = I

eoll

4) lifelse (random 99) > 9 ilt 90] trt

0ll

end

to

bunnkiRLY

if (crossR = 1 4 and crossL = 1 4) or (crossR = 4 and crossL = 4) [ifelse random (99 > 49) [rt 90]

Itt 90]l if (crossR = I 4 and crossL = 4) [ifelse (random 99) > 9 lrt 90]

if (crossR

= 4 and crossL = I

0t e0ll 4) [ifelse (random 99) > 9 ilt 90]

lrt eoll end

tO

4I

LFRY

if (crossR = 1 4 and crossF = I 4 and crossL = 1 4) or (crossR = 4 and crossF = 4 and crossL = 4) end

[rt

90 *

Cl

+ (random

3))]

to 42LFrY

if(crossL=14)and(crossF=14)and(crossR=4)tifelse(random99)>9tlt90*(randomZ)l trt 90ll end │:■ ,1:││

to 43LfRY

if(crossL=14)and(crossR=14)and(crossF=4)lifelse(random99)>9[ifelse(random99)>49[rt90]ilt90ll trt

0ll

eno

to 44LfrY

if(crossL= I4)

and (crossF

* 4)

and (crossR = 4) [ifelse (random 99) > 9

ilt 90]lrt 90 *

(random

2)]l

end

to 4slfRY

if(crossl=4)and(crossF=4)and(crossR=14)lifelse(random99)>9[rt90]!t90*(random2)ll end

to 46lFrY

if(crossl=4)and(crossR=4)and(crossF=14)lifelse(random99)>9[rtO]lifelse(random99)>49lrt90]!t90lll

-111:::::‐


eno

to 47lFRY

if(crossL=4)and(crossF=14)and(crossR=14)[ifelse(random99)>9[rt90*kandom2)][lt9O]l end

to chooses

ifroad=1 [rtl80] if road = 2 [bunnkiFRS bunnkiFLS bunnkiFBS bunnkiRLs bunnkiRBs bunnkiLBs] if road

-

3 [41 FRLS 42FRBS 43FLBS 44RLBS]

ifroad=4IFRLBS] end

to bunnkiFRs

if (crossR = I 4 and crossF - I 4) or (crossR = 4 and crossF = 4) [rt 90 * (random 2)] if (crossF = 1 4 and crossR = 4) [rt 0] if (crossF = 4 and crossR = I 4) lrt 90]

end

to bunnkiFLS if (crossF = | 4

and crossL - I 4) or (crossF if (crossF = 1 4 and crossL = 4) lt 0I if (crossF = 4 and crossL = I 4) flt 901

:

4 and crossL = 4)

lt

90 * (random 2)l

end

to bunnkiFBS if (crossF = I 4 and crossB = 1 4) or (crossF = 4 and crossB = 4) [lt 1 80 * (random 2)] if (crossF = 14 and crossB = 4) ilt 0l if (crossF = 4 and crossB = I 4) ilt 1 801 eno

to bunnkiRLS if (crossR = 1 4 and crossL = I 4) or (crossR = 4 and crossL = 4) lifelse random (99 > 49) [rt 90] 0t 9o1l if (crossR = 1 4 and crossL = 4) [rt 90] if (crossR = 4 and crossL = I 4) ilt 901 end

to

bunnkiRBS

if (crossR=l4andcrossE=14)or(crossR-4andcrossB:4)lrt90*(l if (crossR = l4 and crossB = 4) [rt 90] if (crossR = 4 and crossB = I 4) [rt I 80]

+(random2))]

end

to bunnkiLBS if (crossL = l 4 and crossB = 1 4) or (crossl = 4 and crossE = 4) if (crossL = l4 and crossB = 4) !t 901 if (crossL = 4 and crossB = I 4) flt 1 80I

lt

90 * (1 + (random 2))l

end

to 4l

FRLS

if (crossR = I 4 and crossF = 'l 4 and crossL = I 4) or (crossR = 4 and crossF = 4 and crossL

-

if (crossL = I 4) and (crossF = 1 4) and (crossR = 4) 0t 90 * (random 2)l if (crossL = I 4) and (crossR = I 4) and (crossF = 4) lifelse (random 99) > 49 trt g0ltlt 90]l if (crossF = I 4) and (crossR = I 4) and (crossl = 4) [rt 90 * (random if (crossL = 1 4 and crossF = 4) and (crossR = 4) llt 90]

if (crossL

-

4 and crossF = 4) and (crossR =

if (crossl = 4 end

蝙彗 導

and crossR = 4) and (crossF =

1

4) [rt 90]

1

4) [rt 0]

2)l

4)

[rt

90 r

Gl

+ (random

3))]


tO 4zFRBS if (crossR = 1 4 and crossF = 1 4 and crossB = I 4) or (crossR = 4 and crossF = 4 and crossB = 4)

[rt

90 * (random 3)]

flt

90 * (random 3)l

lrt

90

if (crossB = 1 4) and (crossF = I 4) and (crossR = 4) flt 1 80 * (random 2)l if (crossB = 14) and (crossR = l4) and (crossF = 4) lrt 90 *

(l

+ (random

2))]

if (crossF = 1 4) and (crossR = I 4) and (crossB = 4) [rt 90 * (random 2)] if (crossB = 1 4) and (crossF = 4) and (crossR = 4)

ilt 1 8Ol

if (crossB = 4) and (crossF = 4) and (crossR = 1 4) [rt 90] if (crossB = 4) and (crossR = 4) and (crossF = 1 4) Irt

0l

end

to 43FLBS if (crossB = I 4 and crossF = 'l 4 and crossL = I 4) or (crossB = 4 and crossF = 4 and crossL = 4) if crossl = I 4 and crossF = I 4 and crossB = 4 0t

90'

(random 2)l

if crossL = I 4 and crossB = I 4 and crossF = 4 ilt 90 r ( 1 + (random 2))l ifcrossF = '14 and crossB = 14 and crossl = 4 [rt 180 * (random 2)] if crossl =

l4

and crossF = 4 and crossB = 4

if crossL = 4 and crossF = 4 and crossB = I 4 if crossL = 4 and crossB = 4 and crossF = I 4 eno

ilt

901

[rt I 80] [rt 0]

to 44RLBS if(crossR= 14 andcrossB= l4andcrossL = 14) or(crossR = 4 and crossB = 4 and crossL = 4)

i (l

+ (random 3))]

if (crossl = 'l 4) and (crossB = I 4) and (crossR = 4) 0t 90 * (1 + (random 2))l if (crossL = I 4) and (crossR = 1 4) and (crossB = 4) [ifelse (random 99) > 49 trt 90]tlt 90ll if (crossB = 1 4) and (crossR = 1 4) and (crossL = 4) lrt 90 * (1 + (random 2))] if (crossL = I 4) and (crossB = 4) and (crossR = 4) flt 901 if (crossL = 4) and (crossB = 4) and (crossR = 1 4) lrt 90]

if (crossL = 4) and (crossR

-

4) and (crossB

:

1

4) [rt 1 80]

end

tO FRLES

if(crossF=l4andcrossR=l4andcrossB=l4andcrossL=14)or(crossF=4andcrossR=4andcross8=4andcrossL=4)trt 90 * (random 3)l if (crossF = 1 4) and (crossR = 4) and (crossB = 4) and (crossL

-

4) [rt 0]

if (crossF = 4) and (crossR = 1 4) and (crossB = 4) and (crossL = 4) [rt 90] if (crossF = 4) and (crossR = 4) and (crossB = 1 4) and (crossL = 4) trt 1 801 if (crossF = 4) and (crossR = 4) and (crossB = 4) and (crossL = I 4) ilt 901 if(crossF = I4) and (crossR= I4) and (crossB = 4) and (crossl= 4) [rt90 * (random 2)]

if(crossF=14)and(crossR=4)and(crossB=14)and(crossL=4)[rt180*(random2)] if(crossF=14)and(crossR=4)and(crossB=4)and(crossL=14)ilt90*(random2)l

褼 ďš


if (crossF

-

4) and (crossR = 1 4) and (crossB = I 4) and (crossL = 4) lrt 90 * (1 + (random 2))l

if(crossF=4)and(crossR=14)and(crossB=4)and(crossL=14)lifelse(random99)>49trt9Oltlt90ll if (crossF = 4) and (crossR= 4) and (crossB = l4) and (crossL= end

to rebom hatch I setorder order + setxy -l 4 -24 s€tc yellow s€th 0 s€ttime 0 setexpe 0 setmayou? false

setroad 0 setcrossF 0 setcrossR 0 setcrossL 0 setcrossB 0

I end

'l

l4) ilt90 * (l

+ (random

2))l


プレア ンケ ー トで使用 したア ンケ ー ト用紙 これはモデルを作 るための下調べ として、「経路探索行動 に影響 を与 える要因」 を抽 出す るため行 ったプ レアンケー トのフォーマ ッ トであ る。 「分 か りに くい」と感 じた ことのあ なるべ く多 くの事例 の種類 を集 めるために、 「屋内 の事例 を聞 くもの」と「屋外 の事例 を聞 くもの」の 2種 類 る場所 につい て、 に分 けてア ンケー トを行 った。


建 物 内 での 分 か りに くい 空 間 に つ い て の ア ン ケ ー ト 卒業論文の調査 として、分か りにくい、迷 いやすい空間の事例 を集めるために、 アンケー トをお願い しています。お手数ですが、御協力お願い します。

Ql

あ なたは建物 の 中で分 か りに くい と感 じた ことがあ ります か ?ど ちらか 一 方 に○ 印 をつ けて下 さい。 2.な い 1.あ る

Q2.〈 Qlで 「 1、 ある」と答えた方にお伺いします。〉 その建物 は どこですか ? ・ 場所 ( 。建物名 (

Q3.そ の建物 の用途 は何 ですか ?あ てはまる数字 を○印で囲 つて下 さい。 4.病 院 1.商 業施設 2.オ フ イス ビル 5.博 物館 6.そ の他 3.学 校 (

Q4

その建物 の規模 は どの くらい です か ?あ なたの思 うところに○ をつ けて ください。 (1つ だけ) 大 きい

Q5。

やや大 きい

やや小 さい

小 さい

そ こへ は今 まで に何回 くらい行 ったことが あ りますか ?あ てはまる数字 を ○印で囲 つて下 さい。 (1つ だけ) 1. 1回 3.4∼ 10回 くらい

2.2、

3回 くらい

4.10回 以上

Q6.そ こへ はどの くらいの頻度 で い きますか ?あ てはまる数字 を○印で囲 つて 下 さい。 (1つ だけ) 1.月 に 1回 もいか ない 2.月 に 1回 くらい

3.月 に 2、

3回 くらい

4.週 に 1回 くらい 週 に 2、 3回 くらい 6.週 に 3回 以上 5。

Q7a。 そ こを通 る とき、 だい た い行 き先 は決 まってい ますか

一方 に○印 をつ けて下 さい。 1.決 まっている

2.決

?ど ち らか

まってい ない


b.〈 aで 「 1、 決まっている」と答えた方にお伺いします。 その行 き先 はどこですか ?

Q8,

そ こでは、 どんな分か りにくさを感 じますか ?あ てはまる数字 を○印で 囲んで下さい。 (複 数回答可) 1.自 分の向いている方向が分からなくなる 2.自 分のいる位置が分からな くなる 3.行 きたいところへ いけない

4.道 順が分からなくなる 5,そ の他 (

Q9。

)

その場所 について簡単 に説明 して下さい。 a.簡 単な平面図 を (イ メージでよいので)か いて下さい。

aで かいた平面図 につい て、簡単 に文章 で説明 して下 さい。 (aに 書 き込 んで もかまい ませ ん。)

Q10a。 そ こで印象 に残 っているもの (こ と)は あ りますか ?ど ちらか一方に 、 ○印をつけて下 さい。 1.あ る 2.な い b.〈 aで 「 1.あ る」と答えた方にお伺いします。) それは何ですか ?


Ql l.分か りに くい原因は何 だ と思 い ますか ?あ てはまる数字 に○ 印 をつ けて 下 さい。 (複 数回答 可 ) 1.平 面が複雑す ぎるか ら 2.左 右対称 なかたちだか ら 3.見 通 しが きかないか ら 4.軸 がふ られてい るか ら 5。

その他

(

)

の場所 について、次 の 質問 に答 えて下 さい。 どれか 1つ に○印をつ けて 下 さい。

Q12.そ

a.全 体 を見渡せるような場所があ ります か ? 2.な い 1.あ る b.左 右対称 な建物 ですか ?そ れ とも対象 でないですか ? 1.左 右対称 である 2.左 右対称 ではない C.平 面的なかたちをイメー ジ しやすい場所 ですか ?そ れ ともしに くい 場所 です か ? 1。 しやすい

2。

しに くい

3.ど

ちらで もない

d.周 囲の光景が どの方向 も似 てい ると思われますか ?そ れ とも思われ ませ んか ?

1.思 う Q13。

わ ない

3.ど

ちらで もない

そ こでの分か りに くさは不 快 です か ?そ れ とも快適 ですか ?

1.不 快 Q14。

2.思

2.快

3.ど

あなた 自身の ことについ てお伺 い します。

a.性 別 (男 ・ 女 b.年 齢 ( )オ C.職 業 (

)

)

ちらで もない


屋 外 での 分 か りに くい 空 間 につ い ての ア ン ケ ー ト 卒業論文の調査 として、分か りに くい、迷いやすい空間の事例 を集めるために、 アンケー トをお願い しています。お手数ですが、御協力お願い します。 Ql。

あなたは屋外の空間で (外 で)分 か りにくい と感 じた ことがあ りますか ? どちらか一方 に○印をつけて下さい。 1.あ る 2。 ない

Q2.〈 Qlで 「 1.あ る」と答えた方にお伺いします。〉 それはどこですか ?で きるだけ具体的に教えて下さい。

Q3。

それはどんな場所 ですか ?あ てはまる数字 を○印で囲 つて下 さい。 (1つ だけ) 1.オ フイス街 3.住 宅地 5。 その他 (

2.繁 華街 Q4。

4.駅 周辺

そ こへ は今 までに何 回食 らい行 ったことがあ りますか ?あ てはまる数字 を○ 印で囲 つて下 さい。 (1つ だけ) 1.1回 3.4∼ 10回 くらい

2.2、 3回 くらい

4.10回 以上

Q5.そ こへ はどの くらいの頻度でい きますか ?あ てはまる数字 を○印で囲つて下さい。 (1つ だけ) 1.月 に 1回 もいかない 2.月 に 1回 くらい 3.月 に 2、 3回 くらい

4.週 に 1回

くらい

5。

週 に 2、 3回 くらい

6。

週 に 3回 以上

Q6a。 そ こを通 るときだいたい行 き先 は決 まってい ますか ?あ てはまる数字 を○印で囲 つて下 さい。 2.決 まってい ない 1.決 まってい る b.

(aで 「 1.決 まっている」 と答えた方にお伺いします。〉 その行 き先は どこですか ?


Q7。

そ こでは、 どんな分 か りに くさを感 じますか ?あ てはまる数字 を○ 印で 囲 んで下 さい。 (複 数回答可 )

1.自 分の向いている方向が分か らな くなる 2.自 分のいる位置が分か らな くなる

3.行 きたい ところへいけない 4.道 順が分か らな くなる 5。

Q8。

その他

(

)

その場所 について簡単 に説明 して下 さい。 a.簡 単 な地図を (イ メー ジでよいので)か いて下 さい。

b.aで かいた地 図につい て簡単 に文章 で説明 して下 さい。 (aに 書 き込 んで もか まい ません。)

Q9。

どんなときに分か りにくいと思いましたか ?

Q10a.

そ こで何 か 目印 に している ものはあ りますか ?ど ちらか一方 に○印 をつ け て下 さい。 2.な い 1.あ る

b.〈 aで 「 1.あ る」と答えた方にお伺いします。〉 それは何 ですか ?あ てはまる数字 を○印で囲んで下 さい。 (複 数回答可) 2.横 断歩道 1.標 識 4.遠 くに見える建物 3。 道 のわ きの建物 5。

Qlla。

そ の他

(

そ こで印象 に残 るもの つ けて下 さい。 1。

ある

)

(こ

と)は あ りますか ?ど ちらか一方 に○印 を

2。 ない


〈aで 「 1、 ある」と答えた方にお伺いします。〉 それは何 ですか ?

b.

Q12.分

か りに くい原因は何 だ と思 い ますか ?あ てはまる数字 を○ 印で囲 ん で下 さい。 (複 数回答 可 ) 1.周 囲の光景 に特徴 がないか ら 2.道 が複雑 だか ら 3.見 通 しが きか ないか ら 4.分 岐点が多 いか ら 5。

Q13。

その他

(

そ の場所 につ いて、次 の 質問 に答 えて下 さい 。 どれか 1つ に○印 をつ け て下 さい 。

a-1.街 路構成 は規則的 で す か ?そ れ とも不規則

2.不

1.規 貝J的

(複 雑 )で す か ?

規貝J

a-2.〈 a-1で 「 1、

規則的」と答えた方にお伺いします。〉 その街路 は細かいですか ?そ れとも大 きいですか ? 2.大 きい 3.ど ちらでもない 1.細 かい

b。

その辺一帯の高 さは ? 1.高 層 (10階 以上)

2.中 層

3.低 層 (1∼ 3階

(4∼ 10階 )

C.坂 があ りますか ?そ れともないですか ? 2.な い 1.あ る d.見 通 しが きく場所 です か ?そ れ ともきかない場所 です か ? 1.見 通 しが き く 2.見 通 しが きかない 3.ど ち らで もない o。 地図をイメー ジしやす い場所 です か 1。

しやす い

2.し

?そ れ ともしに くい場所 ですか ?

に くい

3。 どち らで もない

Q14.

そ こでの分 か りに くさは不快 です か ?そ れ とも快適 です か ?(ど れか 1 つ に○ 印 をつ けて下 さい 。) 1.不 快 2.快 適 3。 どちらで もない

Q15。

あなた 自身 のことについ てお伺 い します。 a.性別

(男

。女)

b。 年齢 (

)オ C.職 業

(

)


駅 空 間 にお け る視 覚 障 害者 の 歩行 に関す る研 究 ―視覚障害者 があたえる群 集 の歩行変化 ―

g95d176

起埠 多 准生薄 渫多

早稲 田大学建築学科 1998年 度卒業論文 指導教授

渡辺仁 史



│:


Turn static files into dynamic content formats.

Create a flipbook
Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.