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柳町
関 す る研 究
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U9818 早稲 田大学理工 学部建築学科卒業論文 指導教授
渡辺仁史
建築企 画 にお け るプロデ ュース業務 の変化 に関す る研究 Transition ofnttect Management for Architecmal Plalming
柳町
潤
Departnent of ArchitecturE,School of Science and Engineering, Waseda University
建築企画 におけるプロデュース業務の変fヒ に関す る研究
G93D6025
柳町 1目
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
目次
目次 《研究方法》… … …… …… …… … … … …… … … …… …… … ……
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《建築企 画業務の変遷 》………… … ………… ……・……… ………… 《建築企 画業務の 内容 》…….… … … … … …………………Ⅲ …………
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《研究 目的》… … ……… ………… …… ………… …………… …… ……・
《ケースス タデ ィ 1》 ■北九州市黒崎地区再開発 【 市場調査および立地条件とその評価】Ⅲ …………………………・ 6 【 事業方針】… …… ……… …… ……………… ……… ……Ⅲ7 【 基本条件の設定】… …… …… …………… …… … … … 11 【 環境イメー ジの 設定】.… ………………………………Ⅲ … 34 【 規模計画の設定】… … …… … ……Ⅲ ………… … ……… 35 事業成立性の検討】… … ……… …Ⅲ 【 ………………… …… 36 【 事業収支計画 】… … …… …… ……… … … … …… …… 39
52 《相当す る業務名称一覧》Ⅲ ……… …… …… ………………………………Ⅲ ― 《ケースス タデ ィ 2》 ■都市緑化北九州 フ ェア 53 【 基本方針】… …… ……… …… ……………… ……… ……Ⅲ 【 基本条件の設定】… … ………… ………・……¨…… ……55 【ラン トスケ ー プ計画】……………………………………… 56 【 施設規模の 設定】… … …… ¨… ………Ⅲ …………… …… 58 【 施設計画】… …… …… …… … … ……… … …… … …… 61 【 財政計画】… … … … … …… … … ……… …… … …… 63 【 運営計画】… … … … … …… …… ……… …… ¨… …… 64 【 広告宣伝計画】… … …… … … … ………… …… …… …66 《義 窓言 諸》……………………………………………………………………………………………………………68 Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
は じど)│こ
《は じめに》 大小 を問わず、建築のプ ロジ ェク トを総体的に見 ると、そ こには必ず建築的側面 と事業的 側面 とが存在す る。その建築 的側面 に属する、建築生 産に携わ る人 々は、依頼者の要望に応 じて、いかに優れた建築 を作るかに専念 してきた。 ところが、経済の低成長時代 を迎 え、一般消費者および産業消費者のニーズは多様化、細 分化 し、市場 としての社 会はよ り複雑なものへ変容 している。 そ こで、事業主 ・建築主が従来行 ってきた事業企画の部分がよ り複雑に見え、同時に高度 化、大規模化 してきている。それ が 自信のキャバ シテ ィーを超 え、外部の企画者へ依頼 され るケ ースが多 く見 られ るのが現状 である.従 ってその機能が従来の建築社会か らの分離 を始 め、建築プロジ ェタ トの運営に変化が生 じている。
IEtoshi Watanabe LABo Waseda lU」 versitv
研究 目的
《研 究 目的 》 建築プ ロジ エク トにおけるプロデユース業務がどの ような機能を持つのか把握 した うえで、 この要素 を軸 とす るプ ロジ ェク トの具体的な展開をケ ーススタディする。その上で事業にお けるプ ロデユース主体が建設業である場合のメ リッ トについて一考察を加える。
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研究方法
《研究方法》 ■予備調 査 プ ロデ ユース 、もしくは コー デ イネー トといった職域が、この 20年 近 くの間に社会の なかで認識 され つつ あるその経緯 を文献 に よ り調査す る。同時にその後の ケースス タ デ イの骨格 となる業務の 内容 を明 らかにす る。
■ケースス タディ 本研究 では、 2つ の タイプの異 な る事 例 として、以下の もの を挙 げ る。 ◆北 九州市黒崎地 区再 開発 ◆第 8回 全国都市緑化北九州 フ ェア 双方 ともに施設 としての建築物 を中心 に据 えた、極めて規模の大 きい ものである とい 採算性 "が そ う点 で共通 しているが、一 方は事業 としての性格が強 い再 開発、他方 は “ の主 目的ではな い “イベ ン ト"業 務 であ る。 この 2つ の事例 を、前項の調査 で得 られ た要素の 一 覧に沿 ってス タデ ィす る。
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建築企画業務の変遷
《建 築 企画業務 の変遷 》
今 日、建築行為の中で建築企画は ますます重要性を増 している。その背景には、施 内容 も複雑・高度化 してきたな どの建築そのものの要因 と、 設の スケールが巨大化 し、 。 建築主、建築家、建設業者、デイベ ロ ッパー、利用者などか ら構成される建築の生産 供給 ・利用のシステムが変容 してきたとい う2つ の側面が存在 している。 建築企画は、実務の面では設計以前の段階の作業 として、次第に事業企画 とも結合 を始め独自の業務領域 を形成 しつつ ある。 ここで<建 築社会 >と は、建築を中心 とした動 きの、その各 々の段階において、何 らかのつながりを持 ったすべての要素を含んだ領域 を意味する。 建築社会は時代を追 って複雑化 し、その構成メンパーは分{ヒ し増加 してい く。今日 では建築主・建築家・建設業・建築材料供給業・建築行政主体・建築研究および教育 機関な どの以前からのメンバーのほかに、デイベ ロ ッパー、コンサルタン ト、建築管 理業な どが加わ り、さらに、建築投資家、金融機関、広告代理店などが新たに加わ つ てきている (後 述)。 一般の人 々は利用者 として、建築社会の主要メンパー と言 うこ とができる。さらに建築投資家な どが構成メンバーに加わる ことによつて、建築企画 が営利目的の <事 業投資 >の 対象 として扱われるとい う側面 もある。 3
この動きは当初設計業務の中での変1ヒ として生まれてきた もののようだ。すなわ ち、設計上の与条件 を明確にさせるために、敷地の立地条件や法規制の状況などを調 査 し、事業の採算性にも配慮 しなが ら、規模や用途など、建物の基本的な性格を定め 。こうして、1960年 てい くことが一つの業務分野 として発生 してきたとぃ うこ とだ。
代頃か ら、大手建設会社や設計事務所の中に、<企 画設計部 >と か、<企 画調査課 > といった部署が作 られるようにな った。しかし、この段階では、建築企画はあくまで 設計上の与条件を確定させてい く一作業 として認識されてい 設計業務の一部であ り、 たに過 ぎなかったよ うだ。 1960年 の半ばを過ぎると、特に大手の建設会社などで、建築企画 を工事獲得のため の有力な手段 として位置づけ、土地を持 っている企業や個人に企画提案を行い、プ ロ 受注の拡大や安定1ヒ を図ろうとす る動きが次第に ジ ェタ トを創出することによつて、 盛んになってきた。いわゆる<開 発営業 >と か、<造 注 >と 呼ばれる動 きである。 一方、設計事務所の中でも、建築企画業務 として、多様化す る要求に対応 してい く ために依頼者に対するコンサルタン ト的な動きをする例が次第に多 くなって くる。こ うして、この頃から建築企画が一つの分野 として存在 し得る ことが認知 されてくるよ うになった。 1970年 代の半ばになると、等価交換や土地信託方式な どの事業手法の開発や、ワン ル ームマンシ ヨンな どの不動産の商品1ヒ の動きが進展す る。また、依頼者の要求がま Hitoshi Watanabe Lab. Waseda University
建築企画業務の変遷 すます多様化 し、建築企画の取 り扱 う業務内容 もそれに伴って一段 と複雑化 してき た。同時に建築企画の 中で、税務や法律あるいは資金調達や個 々の事業につい ての知 識な ど、建築以外の分野での ノウハ ウを必要 とす るこ とが際立 って多 くな って きた。 また、建築企画業務の高度化 。複雑化に伴 い、信託銀行な どの金融機関や生命保険 会社、また広告会社、あるいは各種の “プ ロデ ユーサ ー"と いわれ る人 々な どが建築 企画の分野 に積極的に進出するようにな ってい る。
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建築企画業務の内容
《建築企画 業 務の 内容 》
`事 業主体の 検討
。 設計者の選定 。 施工者の選定
・需要者の募集 =テ ナント の斡旋 。 組合設定 。 地域合意の形成 :事 業手法の検討 ・開発手法の検討
・ ス爾宋竹惧
。 投資計画 。 経営計算 ・所有… 賃貸方式 ・管理‐ 運営方式 ・設備更新計画 ・コストアロケーシ) ・コスト プランニング ・ランニングコスト
・グレード の議 ,機 能t能計画 =意 匠 計画 ・配置計画
・プロックプランニ) L概
略平面計画 ・主材料の選定
・賄 の船 。 構造計画 =構 法計 画 ・舗 謳 ・工業化計画 。 工法計画 ・施工計画 。 工程計画
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ケ ー スス タデ ィ 北 九 州 市 黒 崎 地 区再 開発
再開発地区全景
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立地条件
北九州 市黒崎地区再開発
《市場 調 査 および立 地 条件 ・ 評 価 》 【 開発による社会的要求】 現在の黒崎北九州は灰色に くすむ工 場都市であ り、町の魅力がな い 。廃墟 と化 した新 日鉄八幡の工 場 。工場進出の 可能性 もな い埋め 立 て地 ・誰 も住んでいないアバ ー ト群 ・灰色の高 い壁に囲 まれた社宅 地域
【 希 望 す る施 設 】 北九州 し居住者全体の各商業集積地 に対す る要望施設 は、表に示す とお りである。これ を 更 に広 域型 、地域型 に再編 した比率 でみ る と、次の諸点 が指摘 され る。
(1)広 域型によ り強 く望 まれ て い る施設 としては
ベ ンチ "、 “ 歩行者天 国 "、 “
“ 駐車場 "、 “ 小川 ・池 ・滝 "な どが挙げ られ る。
(2)地 域型によ り強 く望 まれ て い る施設 としては、 “デバ ー ト・スーバー な ど
の大型店 "、 “フ ァッシ ヨン専 門店 "が 挙げ られ る。 (3)両 タイプの差が見 られない施 設 としては、“多 目的な催 し施設 "、 “共同便 所 "、 “ス ポー ッ施設 "、 “ 娯 楽 ・ レジャー施設 "、 “ 飲食店 "な どが挙げ られ る。
立 地条件】 【 MO施 設 は国鉄黒崎駅 と九州 自動車道 曲里 インター には さまれ てお り、回道200号 に面 して
店舗 が立地 しているが、“社宅は街の つ なが り"を こわ している。 明確 なプ ランがなけれ ば街道沿 いの ドライブイン的施設に順次埋め られてい くであろ う。 それ は三菱化成工業 (株 )の イメ ー ジ を損な うこと とな り好 ま しい こ とではない。
商業 的施 設の立地は可能であ り敷地 全体の計画的開発 が望 まれ る。
【 評価】 ・工場の省力化 ・持家制度 な ど によ り、近 い将来入居率 は
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割程度 と見込め る。ほ とん ど の敷地 が遊休地化す るために、 その有効活用 が求め られ る。 ・第 3者 に売却す ることは、 土地利用がバ ラバ ラにな り、 三 菱のイメー ジを損 な うな うお それ がある。 ・放置す る こ とは、決定の先送 りにす ぎず、市 。近隣 か らの 開発要請が強 まるだけであ る。
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事業方針
北九州市黒崎地 区再開発
《事業方針、基本 コンセプ トの性格付け、事業スケジ ュールの設定》 【 全体計画の決定の背景 】
(1)コ ンプレタシティメリットとポリュームメリッ ト ・【 集積効果】=【 コンプレクシティメリット (複 合化)】 +【 ポリュームメリッ ト】 ・集積効果は、機能や用途の複合化から発生するものと、ポリューム (敷 地や建築 の規模が大 きい こ と)か ら発生す るものの 2つ が考 え られ る。 'そ の 中の 『複合化 』には、大 きく次の 2つ の 意味 が ある。
1
消極 的な意味 として、経営上 、採算上の 必 要性か ら、敷地条 件の許容 範 囲内で、有効面積の ポ リューム ア ップ を 図 り、また、共有 スペ ース を多 くす るこ とによ り敷地内の無駄 をな くして不動産管理上 、 また経 営上の効果 を求め る場合 。
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積極 的な意味 として、顧客層の幅 を広 げ、 また多 くの顧客行動パ ター ンに対応で きる事 によ り来場動機のポテ ンシャル を高め るな ど相乗効 果 を求め る場合 。
。タイ ム シ ェア リングサ ー ビス 別の機能形態 を、同 じ場所でサ ー ビス で きる。施設側か らみ る と、フル タイ ムの稼働 が 可能 とな り、また、顧客層 を時 間によ り変 える こ とによ り幅広 い集客 がで きる。例 と しては飲食 施設の ランチタイムや ス イ ミングプールの冬 季アイススケ ー トヘの 転用 な ど が挙 げ られ る。 ・機能の変化 に対 応で きる 時代の流れ によ り機能の変化 を求め られ た時 、リニ ューアルや敷地 、建物の 細分化等 による対応 が可能 とな る。この こ とは、エ リア自体の寿命を長 く保てる ことに もつ なが る。例 としては、西 武 ビッグボ ックス等 がある。 ,施 設 が大規模 化す る こ とによ り、共有 出来 るスペ ー スが生 じ、いわゆる レンタプル 比の 良 い施設 が計画 で きる . 。共有 スペ ー スの 捻 出で生 じた面積 か ら『遊 び』の スペ ース を生み出す こ
とがで きる。例
えばテ ニ スのセ ンター イメ ージの シンボル 性 を高め てゆき相乗効果 を増 してゆ くき っか けを作 り出す 。 ・建築基準法の総合設計制度の様に大 きい とい うこ とが観上、税制上な どに有利 に働 く可
能性がある。 ・小単位が集 まる事によ り、よ り大 きなイメ ージインノ`タ トを社会に与 えることが出来 る。 ・敷地が大 きい場合、多 くの機能を設定できることの他 にその 1つ 1つ の機能が充分かつ 適切なモノを計画できるメ リッ トがある。 ・ゆ つた りとした空間の提供によ り、グ レー ドの高 さをアビールできる。 ・話題性 ―― ―北九州エ リアの中では、規模が大 きいスポ ーッギャラリーであることな どの 話題 を社会に提供 し、消費者の興味 を引 くことがで きる。 ・多 くの人間が集 ま り活気のある場 を北九州エ リアに提供 できる。
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北九州 市黒崎地区再 開発
本計画は、黒崎エ リアの、広 くは福 岡市 を巻 き込んだ北九州エ リアの再開発 として位置づ け られ る。約 5万 坪 とい う広大な敷地 にスポーツを中心 とした多 くの機能が用意 され ,こ の エ リアに 1つ の大 きなインパ ク トとしての一都市のあ り方―を提示 したプロジ ェク トである。 利用者来場動機を強化 させ、集客力 を高め、エ リアのポテンシャル を上げてゆ く。 現在 この ようなプ ロジ ェク トにおいて機能や用途をいかに 一複合 (∞ mple盤 o― 集客効果 を上げてゆ くかが課題 となっている。これは、かつ てのプ ロジ エク トの 一雑居 ―スタイルや (■ ono)ス タイル (単 体、単機能 )の 種 々な問題点の反省 とい える.
MO計 画 に お け る 内 容 検 討 【コ ミ ユ ニ テ ィ機 能 の 付 加 】 消費の伸び悩み、消費内容や消費者行動の変化な いJヽ 売 を取 りまく経済環境が大 きく変化 す る中で、商店街は単に買 い物をす る場 か ら娯楽・リクリエーシ ョン性 。 文化性 。ファッシ ョ ン性な どを兼ね備えた多目的な人 々の交流の場 となることが求め られている。 しかるに既存の駅前商業地区にお い ては、これ らの施設が極めて少な く、一部あるに して もバ ラバ ラに存在す るため、“まち"と しては魅力のないもの となっているのが現状である。 これは先 に見た “ 商店街に対する希望施設 "に もよく表れてお り、“ 休憩所・ベ ンチ"、 “ 公園・ 小緑地 "、 “ 家族で行ける飲食・娯楽施設 "な どの設置希望は駐車場に次 いで高 い比率 を示 し ている。この ほか “ 健全な レジャー施設 "、 “ 文化教室等の文化施設 "の 設置に対する要望 も 比較的高 く、これ ら広義での コ ミュニ テ ィ施設の不足を利用者意識の面か らも端的に物語る もの となっている。 また、“ 北九州市第 3次 産業振興計画報告書 "に おいて も、第 3次 産業振興のための主要施 設 として、200万 都市圏人口の集積 を活 か し、“コ ミユニテ ィ施設づ くり"、 “テニス場 ・カル チャーセ ンターな ど民間ディベ ロ ッノヽ一 とタイア ップした魅力ある街づ くり"の 提言がなさ れてい る。 以上の認識を踏まえ、本計画にお い ては、商業施設に可能な限 リコ ミユニティ機能 を付加 す るもの とし、各種 コ ミュニティ施設の導入を検討する。 【新 し い 核 の 創 出 】 八幡西 区の商業、特に小売業 は、その都市圏人口に比た り及び店舗当た りの販売額は小倉 北区に比 べ てなお低 もかかわ らず、大規模小売店舗の数はほぼ同数あ り、売 り場面積当た り の販売額 は年 々実質的には低下 してい る現状にある。 この よ うな状況の中で、単に従来 と同 じ様なパ ターンの大型店 を計画地区に立地 させ た場 合には、黒崎地区における競争をいたず らに激化 させるばか りでな く、地区全体の活力の低 下 を招 く恐れす ら考えられ る。
HitCIshi Watanabe
LAB.
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事業方針
北九州市黒崎地区再 開発
【公 的 施 設 との 有 機 的 な つ な が り】 前述 した通 り、駅前地区に公的施設は少な く、計画地区周辺に集中立地 している。計画地 区には、郵便局、消防出張所 があ り、隣接 して区役所 、電報電話局がある。また、将来的に は警察署の建設 も予定 され ている。 これ ら公的施設は、地域住民の 日常利用 も多 く、商業施設など他の施設 との有機的なつ な が りを作れば、各施設利用者の利便はよ リー層増進す るもの と考えられる。 以上か ら、本計画においては、計画地区の立地条件を活か し、これ ら公的施設 との有機的 なつ なが りを考慮 しなが ら全体の施設 レイアウ トを検討す るもの とする。 【良 質 ス トッタ の 供 給 】 現在、一部周辺地域では スプロールが進み、他方でマ ンシ ヨンの低質化が進んでいる。周 辺地域では計画的な団地建設 が一部で行われているものの 、都心地区における居住環境 をめ ぐる情勢は必ず しも良い方 向に向かつてい るとは言 い難 い状況にある。また、地区周辺の地 域においても見 るべ き環境 は少ない。 このよ うな状況の 中で、都心に近 い計画地区の位置づ けは大 きく、本計画においては、以 下の点を考慮 して、個 々の施設はもちろんそれ らの施設 を結ぶ外部空間にお いても良質なス トッタの供給を目指す もの とする。 ・良質 ス トックの供給 は、現在はもちろん将来的 も良好な環境を担保 とするものであ り、三菱化成の企業 イメージを長期間にわたって高めるものであること。 ・周辺地域に波及効果 を及ぼす ことが考えられ、長期的には計画地区を核 として、地 域全体の環境水準 を高めることに貢献するものであること。 【本 計 画 の 事 業 目 的 】 本計画は、社宅用地の活用計画であ り、基本的には更地 をベースとした開発計画 と言 うこ とができる。従 って、計画地 区内部に居住者および建物が存在せず、かつ 、使用収益 を制約 する権利の付着 していない更地の状況において、行政要因および自然的条件 を除 き社会的・ 経済的側面か ら見た計画課題 は捉え難 く、ここでは本計画 における事業 目的を これに変わ る もの として検討す る。 本計画の事業 目的は、言 うまでもな く社宅用地の有効活用であるが、その有効活用の内容 および前提条件が重要であ り、当事者の意見等 を参考に これ をまとめれば、およそ以下の 4 項 目が挙げ られ る。 ・遊休資産の活用による収益の拡大 企業に とっての大前提であ り、開発によ り収益 が圧迫 されるような計画では意味が ない。しか も、現有資産 を活用 して長期的 。安定的に収益を確保する こ とを目指 して お り、可能な限 り資産保有が前提 となる。従 って、土地の分割・譲渡は最小限 に抑 え、 土地の賃貸 あるいは建物の賃貸による収益の確保 が課題 となる。 Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
北九州市黒崎地 区再 開発
・ 地域 との 関係性の重視 開発 に よ り周辺地域の地盤沈下 が生 じるよ うな計画では意味がな く、望 ましい競 争 関係の 中で地域全体 を活性1ヒ させ るよ うな計画であることが必要 とされ る。また、現 在の よ うな閉鎖的な空 間でな く、周辺の地域住民 に も開かれた開放 的な空間を計画 によ り創 り出す こ とが望 まれ る。 ・ 歴史性の重視 黒崎派三菱化成発祥の地であ り、計画地 区 も化成の社宅 として古 くか ら市民 に認 識 され親 しまれてきて い る。 本計画 において も、こうした化成 と地 区 との 関係 を重視 し、将来 的に も『化成の まち』と して認識 され るよ うな計画が必要 とされ て い る .
0企 業 イメ ー ジの向上 以上の 計画課題のほか、三菱化成の企業 イメ ー ジを損な うこ とな く、 さらにそれ を向上 させ るよ うな計画 が必要 とされ る。 iヒ 成の企業イメ ー ジ としては色 々考 え られ るが、地 区計画 との関連 においては、以下の よ うな課題 が考 えられ る。 (1)明 る く、親 じめ る街 づ くり
(2)健 康 で文化的な街づ く り (3)未 来 を先取 りした、新 しい街 づ くり 10 【事 業 ス ケ ジ ユ ー ル の 設 定 】 ・ スポ ー ツプ ラザギャラ リー につ い ては、社 内調整 ・社宅移転 ・道路の廃嬢 ・実施計 画の作成 ・許認可取得 な どで約 2年 半 、工事 に 1年 半 を見 る と、オ ー プ ンまでに早 く とも 4∼
5年 はかかる と想定 され る。
・住宅部分 につ い ては、スポー ツギ ャラ リー による環境の レベ ルア ップ と運結 させ て 販売す る こ とが好ま しい 。
。低層住宅は 36棟 316戸 が計画され てい るが、マーケ ッ トを考慮すると年 間販売戸数は約 30戸 程度 と見込まれ るか ら第 1期 分をスポー ツギャラリー と同時に 進め るとして も以後、10年 くらいかかると想定 され る。 ・高層住宅は 2棟 88戸計画 されている が、販売状況、周辺の環境などを考慮 す ると計画年度の最後 14・ 15年 度 gIE円
項に実施する ことが好 ま しい。
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基本条件の設定
北 九州市黒崎地 区再 開発
市場調査・需要予測・適正規模}》 《 基本条件の設定 〔 テニスソーン】 【 (1)商 圏及び商 圏内人 口の設定 。テ ニ スの平均プ レイ時間は、約 2時 間であ り、一 般的に往復時間を含め約 3時 間圏 (プ レイ 2時 間 十往復各 30分の時 間圏 )が 商 圏 として設定 され て いるが、MO地 区は、地方 都市 とい う点か ら半分の時 間圏 ・ 商 圏内人 口は、車 による
15分 を商圏 と設定す る。
15分 時 間圏に よる 52.1万 人 とす る。
・ 商 圏内の潜在 テ ニ ス人 口は以下の計算 か ら約 3.7万 人 と設定 できる。 一 総理府の調査 による と、全国のテ ニ ス人 口は 15歳 以 上人 口の 9.0%と されている。 一 一 方北九州市のテニ ス 人 口は、全 国 レベ ル よ り低 く 5.8%と な ってい る . ― 以上 か ら当圏内の潜在 テ ニス人 口を、約 3.7万 人 と設定 できる。 (商 圏内人 口 52.1万 人 X北 九州市の
15歳 以上の人 口比 79%X9%)
(2)商 圏内の競合施設の検討 全体 。(1)で 設定 された商 圏内に、以下の施設
民間施設 ・北九州 ウ エス トサ イ ドT・ 。青 山 ロー ン T・ C
C
北九州 ウ ェス トサイ ドToCは イン ドア 3面 、ア ウ トドア 7面 で、青 山 ロー ン T・ Cで 、そ ご うテ ニ ス教室の会場 に もな っている。 公共施設 ・北九州 ハ イ ツ 。城 山庭球場 ・挑 園庭球場
500円 ∼ 2000円 ノ面 ノ2時 間 と低料金 に魅力 があ る。 しか し利用状況 は決 して良 い とは言 えず 、公共施設のサ ー ビスや コー トの質に限界が 感 じられ る。 厚生施設 ・黒崎地 区には大工場 をかか える企業があ リプ ール 、体育館な どと同様、 厚生施設 としての テ ニ スコ ー トも充実 している。 ・企業の厚生施設 一三菱 Iヒ成
曲里 ・王子地 区
14面
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■■
民 間施設 ・・ ・・・ 2件 (14面 イン ドア 3面 を含む ) 公共施設・ ・ ・・・ 3件 (12面 ) 厚生施設 ・・ ・ ・ 。4件 (26面 )
基本条件の設定
北九州市黒崎地区再開発
一新 日鉄
4面 2面
穴生地区 岸の浦地 区
(MO商 圏外 に 8面
)
6面
一安川電機
・商業施設 として営業 していた安川電機 を除いて、設置時期が古 く、シャ ワーな どの設備がないな ど施設 としてよいものが少ない。 ・利用状況は把握 されていないが、三菱化成の場合 3交代勤務 とい うこ ともあ リシーズンの休 日以外にも利用 されている。
e:既 存施設の年間利用延べ人口を推定す る。 ・北九州 ウ ェス トサイ ドToC(会 員用にアウ トドア 5面 、イン ドア 3面 、 ビジター用にアウ トドア 2面 開放 と仮 定 ) ― ―
― ― 会
員
アウ トドア 30人 ノ 面 × 5面 Xl.5(回 ノ 週 )X(52.1-23.5)週 ノ 年 5435 延人 ノ年 イン ドア 30人 ノ 面 X3面 × 1.5(回 /週 )× 52.1週 ノ 年 =7033.5 延人 ノ年 会員合計
13468
延人 ノ年
一ビジター ー
460人
(/面 ノ 年
)X2面 +{0.5回 ノ週 ×
ビジター合計
(52.123.5)週 ノ 年}封∞
延人 ノ年
920延 人 ノ年
(3)需 要 a:九 州、黒崎地域の需要 ・商業テニス場は 55年 現在、全国に 1,74・ 5件 、コー ト数 7,664・ 面があ り、 これで年商約 320億 円を上げてい るとみ られる。この うち九州は件 数で 4.5%、 コー ト数 3.3%、 MO地 区商 圏は件数で 0.11%、 コー ト数で 0.18%と る。九州および MO地 区の人 口、消費水準な ど比べ ても著 しく 低 い水準 といえる。この点については、商業テニス場が都市型 スポ ー ツ 施設 として、まず大都市 圏に生 まれ、次第に地方 圏に波及 してきたの だ か ら当然 とい う見方 もある。この見方 で いえば、やがて九州や MO地 区 にも増 えて こようとい うこ とにもなろ うが、必ず しもそ うとばか りは言 えない。 ・商業テニス場が都市型の施設 とい う面 を持っていることは事実だが、大 都市か ら地方都市へ と波及 した とは言 えない.表 でも分かるように、 テ ニス タラプの設置における時間的なずれ は、東京 と九州 との間にはほ と ん ど認め られない。最近では全 国的にテ ニス場の新設が少な くな って い Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
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基本条件の設定
北九州市黒崎 地 区再開発
るが、九州 ではむ しろ東京以上 に新設テンポが落 ちて い る。 。この よ うに九州および MO地 区で まだ施設数 が非常 に少 な い 段階で、 新設 がス トップ して しまった理 由 としては、次の 2点 が考 え られ る。 -1つ はテ ニ ス人 口が全 国に比 べ少な い 。 一も う 1つ の理 由 として九州 お よび MO地 区には非商業 的テ ニスコ ー トが比較 的多 い とい う こ と が あげ られ よ う。学校施設 は一 応別 として も、公共施設や職場施設が ほぼ全国の 10%く らい あ り、 コー ト数 も多 い。公共施設はほ ぼ人 口 に 応 して建設 され る し、職場施設 も土地が相 対 的に安 い か ら需要 に応 じ て造 りやす い 。 ・青 山ロー ン T・ 会員
C(会 員のみ
30人
)
ノ面 X4面 Xl.5(回 ′週 )X(52.123.5)週 ′年
5148延 人 ノ年
・北九州 ハ イ ツ、城 山庭球場 、挑 山庭球場 (ビ ジタ ーのみ ) ビジタ ー 460人 面 ノ年 )× 8面 ノ{0.5(回 ノ週 )× (52.123.5)週 ノ年 4680 (ノ
延人 ノ年 ・厚生施設 (ビ ジターのみ と仮定 ) ビジタ ー 10人 ノ面 × 26面 Xl(回 ノ週 )X(52.1-23.5)週 /年 =7436 延 ノ年 。しか し MO計 画によ り三菱化成の テ ニ ス人 口が MO計 画 内のテ ニ ス コー トヘ吸収 され る と想定 され る。従 つて上 記の数字 は 34・ 32延 人 ノ年 とな る。
10人 /面 × 12面 × 1(回 ノ週 )×
(52.1-23.5)週 ノ年
。以上か ら、約 2.“ 万延人 ノ年 が年 間利用人 口 として既存施設 に吸収 されて い る と 考 えられ る。 ・潜在テ ニ ス 利用年 間延人 口は、以下の計算か ら、約 158.7万 延人 /年 となる。 商 圏内の潜在 テ ニ ス人 口約 3.7万 人 Xl.5(回 ノ週 )× (52.1-23.5)週 ノ年 =158.73 万延人 ノ 年 ・競合施設の条件 として 一立 地 ―施設内容 と規模 ―知 名度 とコー チ ン グ ス タ ッフや スター ルの 内容 が上 げ られ る。 ・以上 を総合 的に見 た場合 、競合施設 は民 間の 2件 である。公共 ・ 厚生施設は 各 々、良 い面 (料 金 が安 いな ど)が あ るが MO計 画 で 目指す ハー ドとソフ ト の質に競合す るもの は限 られ るであ ろ う。 。九州お よび MO地 区に商業 テ ニス場 が少 な いは、 まず こん な ところに理 由が
あるとみられる.こ の為施設数は少ないにもかかわらず、1コ ー トあたりの利用人員 は、全国平均 2,883人 に対して、九州は 1270人 、年収は全国415万 円に対して九州 Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
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250万 円 と、九州の テ ニ ス場の業績 は良 くな い (通 産省 “特定サ ー ビス産業実態調査
報告書 "55年 )。 従 って 九州 および MO地 区の商業 テ ニ ス場が人 口に応 した くらい 、或 い は消費水準 に応 じた くらいに増 える とは、必ず しも言 えないわけであ る。
・商業 テ ニ ス場 が延 びる条件は九ナHお よび MO地 区の テ ニ ス人口が増加す ることであ る. 相対 的に安上 が りな施設 の多 い九州 では、テ ニ ス人気の行方 いか んでは、大幅にテ ニ ス 人 口が増 える可能性 は大 きい 。そ うして底辺 が広 がれ ば、よ り高 い グ レー ドのサ ー ビス を求めて、商業 テ ニ ス場 へ の需要 も期待で きる。
(4)類 似施設の検討 a:萩 山 T,C ・郊外型 として伝統 あ る西武の テ ニ ス クラブであ る。 ・交通手段 は車、電車 、 自転車 で 15∼ 30分 圏内であ る。
12面 を持 ち、面 当た りの年 間利用率 も高 い。 ・ プ レーヤ ー は短期会 員 とビジ ター (1日 単位 )の 2形 態ある。 ・ アウ トドア
・駐車台数 は 50(4.1台 ノ面 )で 、テ ニ ス だけ考 える と良い数字 だが、 レ ス トランが併設 して い るので少な 目であ る。
b:品 りIIプ リンス ホテル T・ C ・複合施設の 一部 に テ ニ スコー トを持つ もの である。 ・ イン トアが中心 (6面 がイン ドア、2面 がアウ トドア)で 、面貸 しお よ びスタール とい うプ レーヤ形態 である。 。24時 間営業 、品メIIプ リンス ホテル との テ ニ スパ ックな どが特徴 である。
(5)施 設規模 お よび収容人数 a:地 域の特徴 ・民間の競合施設 が少 な い 。 ・企業厚生施設が充実 している。 ・公共の施設が比較 的充実 している。特 に学校の施設 は全国で も高い方 で ある。 ・ テ ニ ス人 口の比率 が全 国に比 べ て低 い 。 。現状では公共、厚 生施設が充実 してい るが、潜在 テ ニス人口を開拓す る 余地はまだあ り、民 間施設が成立す る素地 はまだあ る とい える。
b:MO計 画 へ の利用年 間延人 口 ・ <商 圏内人 口 >、
MO計画 への
<潜 在テ ニ ス人 口 >、 <競 合施設 >、 <需要 >か ら 利用年間延人 口
は約 8万 人 とな る。
・ テ ニ ス コー トヘ の プ レーヤ ーの参加形 態 は以下 を設定する。
1
2 3
会員 ビジ タ ー (1日 単位 とし、面貸 しは しない) ス タ ールの参加者
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北九州市黒崎地 区再 開発
30人 ノ面 × 6面 × 15(回 /週 )× 52.1週 ノ年 =14067 延人 ノ年 アウ トドア 30人 ノ面 × 26面 Xl.5(回 ノ週 )× (52.1-23.5)週 ノ年 -33.460
・会 員イ ン ドア
延人 ノ年
'ビ ジター イ ン ドア
(/面 ノ週 )× 6面 Xl.5(回 ノ 週 )× (52.1-14.2)週 -63“ 年 延人 ノ年
29人
/
面 ノ週 )26面 Xl(回 ノ週 )X(52.1-23.5)週 /年 40820延 人 ノ年 nly
ア ウ トドア 28人
・ スタール 参力1者
1100人
合計 :約 8万
延人 ノ年
(ノ
ノコース X2(コ ース ノ日)× 7(日 ノ週 )× 40 (週 ノ年 )巧 600延人 ノ 年
約 2500延 人 ノ 面 ノ年 (全 国は 2)833廷 人 /面 ノ年 ) (九 ナ Hは 1270延 人 /面 ノ年 ) 。対象 テ ニ ス 人 口と MO計 画利 用年間延 人 口のバ ランス 1 商圏内の潜在テ ニ ス利用年 間延人 口 約 158.7万 延人 ノ年 2 既存施設年間利用延人 口 約 206万 延人 ノ年 3 対象 テ ニ ス人 口 (1)― (2) 約 1560万 延人 ノ年 へ 4 MO計 画 の利用年間延人 口 約 8万 延人 ′年 。以上 か ら商 圏内には、まだ約 156万 延人 ノ年の対象テ ニ ス人 口が残 ってお り MO計 画で は、その 内 5.1%に あたる約 8万延 人 ノ年の来 場 を見込め ば <建 築規模仮説 >が 成立す る こ ととなる。
c:計 画規模 と内容の決定 ・テ ニ ス人 口の 比較的少 な い地域に置 い て、商 圏内にテ ニ ス延人 口を、いかに MO計 画 と 結 びつ けてゆ くか とい う事 が重要 である。 一複合化施設計画に よる集積効果 ―他の エ リア ・競合施設 に見 られない グ レー ドの高 いハ ー トウ エア (コ ー ト、 クラブハ ウ スな ど)と ソフ トウ ェア を設定 ―ス クー ルの充実に よ り選手 を育 ててゆ く 一国際大会 、国内大会の誘致 ・・・・セ ンターコー トの必要性 ―北九州 エ リア、三菱 1ヒ成の シ ンボル 的 イメージの 確立
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。MO計 画は 一テニスの潜在プ レーヤ ー人口の少ない九州 、北九州地域で 一安 いプレー料金で参加できる施設が充実 している地域で 一商業施設 として以上の施設に十分対応で きるものであ りかつ 、 MO計 画の利点 (顧 客サ ー ビス ・施設 グレー ドの充実 。複合化施設の メ リッ ト等 )を うまく出 した計 画をす る必要がある。 。(b)の 結論か ら、仮説である 32面 の コー
―アウトドアクレーコー ト ーイン ドアコー ト ーセンターコー ト
ト数が成立する ことが分かった. 24面 (内 ナイター 8面 )
6面 2面
(内 ナイタ ー
2面
)
・イン ドアは、商圏内に北九ナ Hウ ェス ト サイ ドToCの 3面 のみであるが、天 候に影響 されない稼働や、イン ドア コ ー トヘの要望が多 い ことなどか ら北九 州 ウェス トサイ ドToCの 2倍 を設定 した。
16 ・ギ ャラリー を持 っ たセ ンターコー トは国際大会 、国内大会 を開催で きる九州の シンボル 的テ ニ ス場 として設定 した。
・クラブハ ウスは、 コー トの面数から資料よ り 1250∼ 1900(耐 )が 成立する。 レス トラン併設 を考えて 一メインクラブハ ウスおよびサブクラブハ ウスで 1800(ぶ )と 決定。 ・来場手段 として車によるものが通常 64%占 めているのがMO計 画では この率 が更に高 く なると予想 され る。 ・駐車台数は一般的に 3∼ 4台 であるが、MO計 画では上記の理由によ り、約 150台 台ノ 面 )を 設定す る。
(4.6
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北九州市黒崎地区再開発
【ホ テ ル 】 ・ MO計 画で仮定 され るホテル に は以下の機能が含 まれ る。
(a)宿 泊 (観 光ではな く、 ビジ ネス用 ) (b)宴 会 ・会議 (c)結 婚式 。本 項 目では、 (a)と (b)、 (c)の 各 々が商 圏設定 が異なる こ とか ら別 々に検討 す ること とす る。
(1)商 圏および商圏内人 口の設定 一― 宴会 ・ 会議 ・結婚式 ・競合施設 を設定す る商圏は 以下の 3つ 考 え られ る.
(a)福 岡市 ・北九ナH市 エ リア (b)北 九ナH(小 倉 圏 と黒崎 圏 )エ リア (c)黒崎 圏エ リア 。ここでは 一福岡を含む (a)の エ リア は福岡 と北九州 が距離的に も遠 く性格 も異な る こ とか ら、同 じ商圏 を持 つ とはいえず 、 また (c)│ま 商圏 として狭す ぎるため、除外 した。 一宴会、会議、結婚式の項 は、競合商 圏、収容対象 エ リア ともに小倉 を 含む黒崎圏 とい う意味 で (d)を 商 圏 として設定、商 圏内人 口は -96.3 万延人 ノ年 とな る。
(2)商 圏および商圏内利用人 口の設 定 ――宿泊 ・競合商 圏 としては (1)― (b)を 商 圏 として設定で きる。 ―<1>と <2>は 、 (1)と 同 じ理 由か ら商 圏 として除 外す る。 一本項 目では同 じ北九 州 エ リアの小倉 圏 と黒崎 圏の競合 とい う設定 で商 圏を 決めた。 ・来客対象 エ リア
としては 、全国が対 象 とな るが、競 合商 圏の大 きさは
<1>官 公庁の 出先機関の 数 (福 岡市 29、 北九州市 6) <2>企 業の本社 、支 社 、工場、出張所の数 ―ただ し企業の種類 も影響 あ る (三 菱化成の場 合 出張者 は会員の寮 に宿泊 す る)
<3>現 状のホテルの数 とその 伸び率 および集客数の伸 び率 <4>商 業活動の水準 <5>地 域 的イメ ー ジ <6>近 くに観光地があ るか 等によ り決定 され る。 ・ リス トの各項 目での比較 か ら、黒崎 圏の商圏は小倉圏の ほぼ 1/5で あ り、 これは対人 口比 に比例 して い る。
(3)競合施設 一一 ―宴会場 、会議 、結 婚式 ・ ホテル (式 場 を持つ )結 婚 式 場 を会わせ る と
(1)で 設定 した商圏内に以 下の件数
がある。
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―ホ テルな ど ―結婚式場
12件 29件
・小倉北区、八幡西 区に比較的多 く立地 している。 ・小倉北区では比較 的都心部に集 中 してい るの に対 し、八幡西 区では分散立 地 して い る。 ・黒崎地区 よ り小倉 地 区の結婚式場 、ホ テル が高級 とい うイメ ー ジが ある。 ・競合施設の条件 として 一立地 ―施設 内容 と規模 ―知名度 が挙 げ られ るが今 回の MO計 画の競合施設 としてポ テンシャルの高 い競合施設 となると 数 が限 られ て くる。 一九州厚生年金会館
(小 倉 一小倉 ス テ ー シ ョン H (小 倉 一九ナHリ コホテル (小 倉 ―小倉東急 イ ン (小 倉 一ホテル法 華 ク ラブ (小 倉 一平安 閣 (小 倉 、黒崎 、穴 生 )
)
) ) )
)
(4)競 合施設 'MO計 画の競合施設 としては立 地 、施設 内様 と規模 、知名度 か ら以下の もの が挙 げ られ る。
・ニ ユー瀬戸 ホテル
。小倉東急 イン ・ ホテル ニュー 田り ll
・北九州 ハ イ ツ
・松柏園ホテル
・ ホテルサ ンル ー ト黒崎
・九州厚生年金会館 ・小倉ホテル
`旅
・北九州 第 一 ホテル
館大吉 ・サンス カイホテル ・小倉セ ン トラル イン
・小倉 ス テ ー シ ョンホテル
・小倉 ワシン トンホテル
・ユ タカ ビジ ネスホテル
・ホテルサ ンル ー トJヽ 倉 ・ホテル法華 クラブ
・九チ Hリ コ ホテル
(5)内 容仮説 および規模仮説の検証 (a)仮 説 。設定 した仮説 は以下の よ うにす る。 一宿キ ビジ ネス用 自 ー ーー シングル ーー ー216室 ツイン・ ダブル ー ー 64・ 室 ―宴会場 (結 婚式 。会議 を含む ) ー ー 大ホ ール ーー ー ー1カ 所
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中ホ ール ーー ーー ー ー4カ 所 Jヽ ホ ー ル ー ーーー ー 4カ 所 結婚 式用の控 え室
(b)仮 説の検証 一一 宿泊 。 MO計 画では、観光利用 目的の宿泊 は期待 で きず、ビジ
ネス用 として、あ るいは、
結婚式場の 出席者用 と して位 置づ け られ る。 。しか し、小倉 と比較 した場 合、 ―駅 が違 い こ と (700-150Ch) ―鉄道の立地が良 くな い こ と (小 倉は新幹線停車駅 )
― 官公庁力Чヽ 倉に集中している ― 企業の数、出張所等が小倉に集中している。
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【ス ポ ー ツ ギ ャ ラ リー 】 。MO計 画の スポーツギ ャラリーは以下の施設が仮定 され る。
(a)ア スレチ ック・ クラブ (b)サ ウナ ・
(c)屋
内スウィミングプール (d)屋 外 スウィミングプール
夏期 一―プール (6∼ 8月 ) 冬季 一―アイ ススケー トリンタ (11月 ∼ 2月 ) アイスホ ッケーにも使用
(e)コ ン ビニエ ンスス トア (f)そ の他 (物 販 ・飲食関係 ) 。本項 目では (a)(b)と (c)(d)の プールそ して (d)の アイススケー トリンク の 4項 目に分けて検討す る。 。(e)(f)は 別項目で検討する。 ・アスレチ ッタタラブ とサ ウナにお いて、この 2つ の施設は 1つ のセ ッ トとして設定す る。 従 つて同 じ商圏、人 口、需要 として検討す る。 ・サウナは屋内プール との結びつ きもあるが、それは、今後の課題 としておく。 ・プールは屋内 ・外 を各 々検討するもの とす る。
(1)ア スレチ ックおよびサ ウナ (a)商 圏 と商圏内人 口 ・商圏は一般に、時間圏 30分 といわれ、人 口の設定は所得 も考慮する 必要 がある。 。MO計 画は車による時間圏 30分 を商圏 とし、その商圏内人口は 96.3 万人 と設定す る。 。この うち、潜在的栄養人 口は金を払 つて健康管理 をしようとする年間 所得 500万 円以上の人 口の 5%、 約 4.8万 人であ り延人口としては 約 375.1延 人 ノ年 となる。 -4.8万 人 Xl.5(回 ノ週 )× 52.1週 =375.12万 延人 ノ年 一 年間所得 が影響するのは、本人を含め 、家族の参加 も可能であ り本人および家族を含めて人 口の 5%と い う数字があげ られてい る。
(b)競 合施設 。商圏内には少な く以下の 4件 である。 一山内 S・ Cの アスレチ ッタ ー穴生 S・ Cの アスレチ ッタ ーホテル法華 クラプのアス レチ ッタ ー九州厚生年金会館のアスレチ ック 。いずれ もサ ウナを併設 している。 しか し規模は全体に小 さい。 ・既存施設の現状会員数は、Secの アスレチ ック会員 100人 か ら推 定 して、約 400会 員と考 えられ る。以下か ら年間利用延人は 約 3.1万 延人 となる。
-400会 員 Xl.5(回 ノ週 )× 52.1週 =31.2“ 延人 ノ年 Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
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(c)需 要
∼ 内容仮説の検討 ∼
・黒崎地 区は全国的に見 る と対人 口比の施設数 は少な くその理 由は 一公 共施設や企業の厚生施設の体 育館や グラン トが充実 して い る 一地方都市のため 、運動 で きる場所 が多数 ある ことか ら運動不 足感 を 持 つ人が少 ない。 な どがあげ られ る。 。しか し、単なる運動の場 としてではな く、 ●運動機能の管理 ●健康の管理
●医療的なチ ェ ッタ ● コ ミュニ テ ィの場
な どの機能 を持たせ るこ とによ り、潜在的な需要 を引 き出す こ とが出来 る。
(d)規 模仮 説の検討 ・規模 は、アス レチ ック、サ ウナ ともに ビ ッグボ ッタス と同程度 と仮設 し たが、収 容人 口は約半分 とし以下 を想 定 した。 ●アス レチ ッタ会員 約 9.30万 延人 ノ年 ●サ ウナの ビジ ター
約 1.82万 延人 /年 ・潜在 利用人 口、競合施設利用人 口、MO計 画の仮説利用人 口の 関係 か ら残 り商圏 約 372万 延人 ノ 年の内 2.5%の 約 9.36万 延人 ノ 年 を収容すればよい こ ととな リビッ グボ ックス と同程度 とした建築規模の 仮説 が成立す る。 建築延床面積 (ロ ビー 、 ロ ッカ ール ーム 、機会室 な ど含む ) アス レチ ッタク ラブ 2,240(ぶ )
800(耐
サ ウナ
(2)プ ール
21
)
ー屋 内 一
(a)商 圏 と商 圏内人 口 。一 般 に車 による 30分 時間圏 といわれ て い るが、黒 崎地域では 15分 を 商 圏 とし、52.1万 人が商 圏内人 口 となる。 。入会 す るであろ う潜在利用人 口は商 圏内人 口の 10∼ 20%の 5.2万 ∼ 人 _(a) 10.4万 人 が想定 され る 一 。一 方 、学 童 (小 、中、高 校生 )の 数 によ り立地の適 、 不適が判断 され、 一 般 に 1つ の ス ウイミングプ ール に約 30,000人 の学 童 が必要 とい われ る。 。当商 圏 2.1万 人の内学童 は約 1.5万 人 と推定 され る。 一 ― (b) ― -52.1万 人 × 2.8% 。 MO計 画 で は、学童および主婦 を中心 としたス タール会 員を中心に仮定 しているの
で (b)
ではな く (a)の 数字か ら潜在利用人 口は約 10万 人 と設定す る。 一小 。中・高校生 (7才 ∼ 18才 ) 約 1.5万 人
-18才 以上の成人 一主 婦層
)
(主 婦層 を除 く
約 5.0万 人 約 3.5万 人
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(b)競 合施設 。九州は全体 的に公共 プ ール が多 く、北九州市 もその傾 向が強 く、更 に北 九州や黒 ー 埼周辺 では、厚生施設の プ ル も充実 している。しか し屋内プ ー ル でスタール を や つてい る とい う条件 を付 ける と、民 間のみ とな り合計 7ヶ 所 である。 ・市営、公営のプール が幼児用 も含め 、八幡西 区に 6ヶ 所 あるが、夏期のみの プ ー ル としては三菱iヒ 成 (25m、 児童用 、幼児用 )、 新 日鉄 (穴 生 、他に大谷 50m 9コ ー ス、25m6コ ー ス 、平野 )が あるが、 いずれ も 屋外である。 。アス レ、サ ウナ も併設 され 、主に幼 児 、児童の ス クール を中心に 運営 され てい る。 ・規模 は 25m× 6コ ース が標準で、既存 プ ールの 年 間利用延人 口はヤ マ ウチ S・ C、 穴生 Secの 会員数 1,200人 か ら考 えて 7ヶ 所 で約 7,000人 と考 え られ る。
(c)施 設内容の仮説の検証 お よび規模仮説の 検証 ・屋内プ ール ヘの参加率 は以下の よ うに他に比 べ 低 い 。 □全 国 □福 岡市 □北九州市 。理 由 として、
8.3% 9.3% 6.9%
□潜在利用人 口が少 ない こ と □施設 数が多 く供給 と需要の パ ランスが悪 い が考 え られ る。 。 MO計 画 は 25m× 6コ ース にお け るスクール会 員のみ を想定 し計画 しているが、 □ 潜在利用人 口 約 10万 人 □既存 プール利用 (民 間 )7000会 員 □ MO計 画利用人 口
1600会 員
か ら既存利 用者 を商 圏か ら差 し引 い た残 りの約 9.3万 人の内 1.7%を 開拓すれ ば よ いこ ととな り、MO計 画 が成立 す る こ ととなる。
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【屋 外 プ ー ル 】
(a)商 圏 と商圏内人口 ・商圏、商 圏内人口は屋内プ ール と同 じである。 ・潜在利用延人口は夏季 3ヶ 月間利用なので別算定 とする。 一約 96.3万 人 × 2.8%× 5回 /3ヶ 月 =約 13.4万 延人 おヶ月
(b)競 合施設及 び内容規模仮説の検証 ・民間、公共 、厚生施設 ともに数が多 いが利用率 も高いことか ら夏季の み にかぎ れば 50mプ ール として十分や っていける ことになる。
【ス ケ ー トリン ク 】
(a)商 圏 と商圏内人口 ・ 車 による時間圏 30分 を商圏 としてその人口は 96.3万 人である。
(b)競 合施設及 び内容仮説の検証 一 需要 ― ・北九州は 日本海型気候で冬が寒 いのに もかかわ らずアイススケー ト場 が少なく 未開拓の分野 といえるc 。若戸 スポ ー ツ (戸 畑 区)と 力九アイススケー ト場 (博 多 )の 2カ 所のみである. ・アイスホ ッケーの リー グ戦な どを誘致す ることによ り、潜在的スケー ト人口が ど う動 くかが課 題であろう。
(c)規 模仮説の検証 ,規 模は 50mプ ール よ り大 きいアイスホ ッケー リンクの規模で設定 されている。
【コ ン ピ ユ エ ン ス ・ ス トア 】 ・都市圏人口に比 して、商店数 ・従業 員数 。売 り場面積 とも極めて多い。 ・大規模小売店舗の数、売 り場面積 も多 く、小倉北区とほぼ同水準にある。
1店 舗当た りおよび売 り場面積当た りの販売額は小倉北区に比べ なお低い水準にあ り、 売 り場面積当た りの販売額は、近年実質的には低下 してい る。 ・黒崎地区の第一 次商圏は都市圏の範囲 とほぼ一致 し、有効商圏人 口も都市圏人 口と近似 した値 となっている。 ・小売中心性はJヽ倉北区に比 してなお低い水準に あるものの、近年上昇傾向にある。 。今度市場が拡大す るとして も、現在黒崎圏の大規模小売店舗の経営環境は苦 しく、59 年秋か ら60年 春 に欠けて、井筒屋本城店、黒崎ア ピロス、井筒屋相生店が閉鎖に至 つ ているな ど条件 は良 くない といえる。 。以上か ら MO計 画での立地は難 しい とい える。
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――コ ン ピニエ ンスス トア ー 。前項 によ り、大規模小売店舗 が、 MO計 画地内に立地 しに くい こ とがわかった。 ・MO計 画の コ ン ピニエ ンスス トア は、 一単独に立地す る とい う考 えではな く ―テ ニス 、スポ ー ツギ ャラ リー を中心 とした、Mo計 画の付帯施設 として 設定 され た もの である. ・コ ン ピニエ ンスス トアの性格 は以 下の もの を複合化 した もの と設定、黒崎圏では見 られ ない コ ンビニエ ンスス トア として 、新 しい市場 を開拓 してゆ くもの とす る。 一徒歩圏 を商圏 とした、郊 外 スーパ ーマーケ ッ ト型 ―車 30分 圏 を商 圏 とした、郊外 ス ーパ ーマー ケ ッ ト型 ―品川デ リカや明治屋 と言 っ た他 とは若干異 な る品揃 えを した、専 門店型 ・規模 は、品川 プ リンスホ テルデ リカ と同規 模の約
1,700(ボ
)― 第 2種 小売店舗の
制限 を受ける。
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北九州市黒崎 地 区再 開発
【住 宅 ゾ ー ン 】
(1)MO計 画住宅 ゾー ンの住宅街 としての立 地 。MO計 画の 住宅計画地は 4つ の プ ロ ックに分 かれ る。 ・いずれの プ ロ ックも地形の変化 に富み 、公 園や緑道に接 した静 かな住宅地 を現在 形成 してい る。 ・交通体系 と しては 一鹿島本 線 で、快速電車 で小倉 へ 15分 、博多へ 48分 一国道 3号 線 で小倉 ・福 岡方面 へ つ なが り、また、九州縦貫道の 黒崎 I・ Cへ も車で 5分 と好立地に あ る。 ―バ ス も国道 200号 沿 い に多 くの本数 が走 ってい る。 一MO計 画地 か ら徒歩約 15分 で黒崎駅 まで行ける。 ・ 黒崎周辺 に は、 一大規模小売店 4店 ―アー ケ ー ド街に店舗 、映画館
7館 な どがある。
・郵便局 、区役所 、病院 な ど公共機 関に も約徒歩 10分 の範囲でいける。
(2)市 場動 向お よび MO計 画の前提 (→ 市場動 向
・ ス トックでは持 ち家の伸 びが顕 著 であ り、持 ち家世帯率 も著 しい伸 び を示 して い る。 ・民 間借家 は横這 いの状態 が続 い てお り、給与住宅は著 しい減少 を示 している。 ・八幡西 区 にお け る建築活動 は他 区に比 して盛 んであ り、中で も持 ち家建設 は高 い量 的水準 を維持 している。 ・分譲住宅 お よび借家の建設 は近年減少傾 向にあるが、分譲住宅の 中で もマ ンシ ヨ ン建設 は増加 している。 ・給与住宅の建設 は絶対量 が少 な く、 しか も近年減少傾 向にあ る。 ・新築持 ち家 の建設は郊外部 において盛 ん であ り ,マ ンシ ヨン建設 も都心 部 か ら郊 外部 へ と移 行 ている。 ・近年 、 マ ンシ ヨンの低質化 が顕著 に進行 している。
(b)MO計 画の前 提 。MO計 画 では 一建て売 り ―マンシ ヨン ータウンハ ウ ス の 3項 目につ い て検討 してゆ く。 ・ 土地 売 りは、 <MO計 国内八王 子地 区開発計画事業方針策定の ための 中 間報告 者 >菱 化 開発 (株 )に よ リリスクが少 な い点 な どか ら良い検討結果 が得 られて い るが、土地 が完全 に第 3者 にわ た り景観構成および使用用途 が予想 で きないこ とか ら、<三 菱 >と い うイメ ー ジ をダウンす る要素が 多 く、今 回 MO計 画 か らは
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北九州市黒 崎 地区再開発
ず され る。
(c)建 て売 り 。黒崎地区を対象 とした建て売 りの供給は、おおむね次の よ うな もので った。 あ (5 1∼ 59/6の 8ノ 間に把握 した もの ) 一建て売 り441戸 (内 宗 像市 内分 48戸 )+ 公社 約 100戸 ××把握 した数値は 1団 地 につ き、 5戸 程度以上 ま とまった団地の分譲 ・ 競合物件 西王子で戸建 てを計画 した場 合 、競合す る条件 として、 一立地 ・・価格 ・・信頼性 ・知名度 が考 え られ るが、立地条件 に つ い て当地 よ り勝 る物件 はな く価格水準 も低 い . 総 合的に見 て、
積水 ハ ウス ミサ ワホ ーム
折尾本城 NT (土 地 22万 ノ坪 、建 て売 り2,600万 ) コモ ンライ フ本城 (土 地 22万 ノ坪、建 て売 り2,500万 ) ホ ー ム タウン員J(土 地 21万 ノ坪、建 て売 り/2,500万 )
積水 ハ ウス
コモ ンライ フ則 松 (土 地
星和地所
本城光 貞台 (土 地 サ ニー タウン浅川 (土 地
ニ ッセキハ ウス
三井不動産
(い ずれ も平均規模 は土地
19万 ノ坪、建 て売 り2500万 19万 ノ坪、建 て売 り2〕 150万 19万 /坪 、建 て売 り2,050万
) ) )
58∼ 65坪 、+建 物 28∼ 33坪 )
が、主たる競合相手 と考 え られ る。 しか し、当地で建 て売 りを行 う場合、土地の単価 は、出来上 が り宅地の状態 で、 28∼ 30万 ノ坪、建 て売 り価格 3,000万 超の物件 とな るの で、黒崎地区の最高 水準 の住宅販売 となる。したが って、これ までの購入層の最上 位 グル ープおよび土 地 を購入 して注文住宅 を建設す る高級層 への訴求 には新たな需要層の掘 り起 こ しが で きる企画 が必要 となる.
(3)周 辺状況 (→ マ ンシ
ヨン
・黒崎地区 (含 む八幡東区 )の マ ンシ ヨンの 供給 は
-56年 ― -57年
-58年 -59年
435戸
540戸 520戸 641戸 (7月 まで
であ り、標準的な規模は
)
20∼ 28坪 ノ戸 、価格は 900万 ∼ 1500万 台が 主流 で、
坪単価は 50∼ 75万 である。 。この ように、黒崎地 区の マ ンシ ヨン市場には、いわゆる ロー コス トマ ン シ ョン が多 く、環境、品質 につ い て よい ものが少 ない。 。その ため急 斜面な どの安 い 地価 に立地 しているものが多 い 。 。その 中で、やや小倉 に近 いが、新 日鉄の “ 高見 ハ イツ"の 商 品 コンセプ トは、高 級志 向 となっている。高見 ハ イ ツは当地 と比 べ 地価がほぼ同等 であ り、マ ンシ ヨ
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基本条件の設定
北九州市黒崎地区再開発
ンを計画 した場合 、同程度の価格帯 となることが予想 される。残念なが ら、59 年 2月 に発売 (社 員向けはその前 )し て半年近 くたつ が、125戸の内 47戸 (3 ‐ ´8%)が 売れたにす ぎない。 なお、黒崎地 区の平均完売期間は
-56年 発売 (8∼ 34ヶ 月) -57年 発売 (1∼ 30ヶ 月) -58年 発売 (3∼ 17ヶ 月)
平均 21ヶ 月以上 平均 12ヶ 月以上 平均 12ヶ 月以上
となっている。 。競合物件 価格、周辺環境か ら見て、競合す るような物件例はない.<高 見ハ イツ >と は 立地条件が異な り同一の需要圏内ではない.マ ンシ ョンの計画においても購入層 の慎重な見極め が必要である。 (b)タ ウンハ ウス
・黒崎周辺ではタウンハ ウスの供給例はない。 。その理由として 一比較的近距離 に一戸建て住宅が入手できる。 一都心部の土地は高容積の マンシ ヨン として供給する方 が利益が大 きい. ―既存住宅地内で、ある程度まとまった土地 を入手することが困難 である。 一その結果、市民の中にタウンハ ウスに対す るな じみが薄いが、一 戸建てに対 し価格的に競争力の あるタウンハ ウスについては、事 業の可能性 が残 されてお り、ほか物件 との差別1ヒ を図 り、計画す る こ とが考 え られる。 ・近似 した例 として 57年 5月 、高須で <住 宅祭 >と 銘打 った、大手住宅メー カーの 競作による共有地付 き一戸建て分譲がある。 ― 一 土地面積 (坪 ) 建築面積 (坪 ) 価格
58(占 有 )+12(共 有 )∼ 88122 29∼ 39 2200∼ 2,800万 円
。福岡市 (南 区屋形原 )で タウンハ ウス分譲の例があるが売れ行 きは良 くな い 。
2∼ 3階建
翻□二:竹 中工務店 )
23∼ 35坪 ノ戸
谷積率 60%
RC 一―
全 90戸
1,800∼ 2卸 0万 円 58ノ 7
デ遷両え
販売 1年 半で、現在の ところ 50戸 (56%)が 売れ て い る。
(4)住 宅計画の検討 (all■ 宅需要量の予測
。昭和 60年 にお け る黒崎都市 圏の推計人 口を も とに持 ち家世帯数 を推計す る と、 昭和 55年 と比較 して、年平均約 3,000戸 持 ち家 が増加す る。
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27
基本条件の設定
北九州市黒崎地区再 開発
この うち、分譲住宅の購入数 は 1,050∼ 1,350戸 ノ年 と推定 され 、これ を建 て売 り、 マ ンシ ヨンに分類す る と、 ―建 て売 り 730∼ 950戸 ノ年 マ ンシ ヨン
310∼ 410戸 /年
と予想 で きる。 (b)受 託供給量の予測
・黒崎都市圏の分譲住宅の着工戸数は 1,600戸 ノ 年 と推計 され、 これを分類す る と ―建 て売 り マ ンシ ヨン
1,200戸 ノ年
400Fノ 1「
と予想 され る。
(c)住 宅 タイプ 。価格の設定 ・計画地区の立地条件 、地価水準 および良質 ス トッタの供給 とい う、計画課題 な ど を考慮 して、 建 て売 り住宅 は敷地面積 200(請 )以 上 、建物延面積 100 (ぶ )程 度 、分譲 マ ンシ ヨンは平均専有面積 が 90(耐 )程 度の黒崎都心 圏にお い て はやや高級 な住宅地 を想定す る. 従 つて分譲総額 は、計画時点 で、少 な くとも建 て売 り住宅は 3,000万 円 以上 、 分譲 マ ンシ ョンは、 1,800万 円以上 にな るもの と考 え られる。 イプ別分譲住宅可能性戸 数 ・上記設定価格に対応 した黒崎都市 圏における住宅 タイプ別需要量 を求め る。
(d)タ
分譲 マ ンシ ヨンにつ い ては、平均総額 1,800万 円以上物件の 占め るウ ェイ トは、八幡 西区で各 3年 間 8.1%、 0%、 5.3%と 推移 している。黒崎都市 圏における分譲 マ ンシ ョン の供給は今後 とも八幡西 区に集 中す る と思われ 、供給 と需要 とが価格的に対 応関係 に あ り、また今後 とも同様 な価格指 向が続 くとすれ ば、可処分所得の上昇率 を考慮 して も、総 額 1,800万 円以上の分譲 マ ンシ ヨンに対す る需要 は全 マ ンシ ヨン需要の 5∼ 10%程 度 で ある と考 え られ る。 一 方 、昭和 53年 の住宅需要実態調査 (北 九州市 )の <移 転変化の 内容別住宅 取得経 費 >を 基に可処分所得の伸 びを考慮 して推計 した計画時点 における住宅所得経費の 構 成 割合 を見 る と、北九州都市 圏につ いて も図 と同様 な値 を示 してお り、黒崎都市圏につ い て も同様 な傾向 を示す とすれ ば、総額 3,100万 円以上の分 譲住宅は黒崎都市 圏にお い て 皆無 と言 うこ とになる。 以上か らタイプ別分譲可 能住戸数は、建 て売 りが 0,分 譲 マ ンシ ヨンが 15∼ 40戸 ノ 年 とい う結果 とな る。 しか し、 この結果は過去 の供給実績 に基 づ くもの であ り、特に建て売 りについ ては、 これ までに高額 物件がた またま供給 され なかった こ との結果にす ぎない と考 える こ とも で きる。
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基本条件の設定
北九州市黒崎 地 区再 開発
(e)土 地購入 。新築層
先の 図で、土 地購入 。新築の層の 12%は 、31100万 円以上の経費 を支 出 してお り、 こ れは分譲住宅購入層全体の約 1ノ 3に 当たる こ とか ら、黒崎都市圏にお い て 3,100万 円以上 の土 地購入 。新築住宅の供給可能住戸数 は 350∼ 450戸 ノ年 とい うこ とにな る。 従 つ て、立 地条件の良 い計画地 区で魅力 あ る住空間、良好な居住環境 を備 えた 良質 な住宅 を供給 した場合 には、た とえ建 て売 りであった として も、これ ら土地購入 。新築 層の い くらかは計画地区に振 り向け ることも可 能である と考 え られ る。
(f)計 画地区に おけるタイプ別分譲可能住戸数 計画地区は、黒崎都市圏の 中で も極めて優れ た立地条件 を有 している。ここに単体 と して も集合体 として も良質 なス トッタを供給 した場合、同 じ価格帯の 競合 団地の供給は 将来 において も極めて少な い と予想 され るこ とか ら、建 て売 りにお い て も、分譲 マ ン シ ヨンにおいて も、先の分 譲可能住戸数の ほぼ 100%に 近 い 数 を計画地 区 に振 り向け るこ とは さほ ど困難なことではな い と思われ る。 また、土地購 入 。新築の 一 形態 である <建 て売 り>を 計画 した
場合で も、一 定量 を計
画地 区に振 り向け ることは十 分に可能 な こ とと考 えられ る。 以上 か ら、計 画地区におけるタイプ別分譲可能性戸数 は、分譲 マ ンシ ョンが 15∼ 40 戸 /年 、売 り立 てが、仮に配 分の率 を 10%と した場合 30∼ 45戸 ノ年 であ り、後者につ い ては、これ を建 て売 りで供給 した として も、その環 境の質 が高 い場合には可 能な 数字 で ある と考 え られ る。 (g)周 辺居住者の意識 (前 住宅の種類 ) 。給与住宅 か ら持 ち家 になるケ ー ス が も っ とも多い。 ・ 一 戸建 て持 ち家か ら持 ち家 に移 るケ ニ スが見 られ る。 (前 居住 地 )
・八幡西 区が半数 を占め、同東 区か らの転入が 20%程 度 と地域 内での 住み替 えが 中心 。 (転 居時 における重 視条件 ) ・利便性 を重 視す るものが半 数 を占め るが、住宅地域 としての環 境 を重 視す るもの
も多い。 (住 環境 としての重 視項 目)
・ 利便性 を重視す るこ とが第 1位 であ り、以下、道路の安全性 、買 い 物の 利便性 、 静け さの順 になっている。
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基本条件の設定
北九州 市黒崎地区再開発
(転 居の意志 ) ・持 ち家の ものは転居の 意 志 がない もの が 80%程 度 を 占め る。
・給与住宅の もの は転居希 望者 が多 い が、計画 がある もの は少な い 。 ・敷地面積 が広い ものが転 居 の 意志が少 ない。 (移 転希望の住宅 タイプ ) 。土地 を買 って 自己建築住 宅 を建てる と考 える ものが 半数弱 を占め、以下持 ち家 層 では建 て売 り住宅 、貸家 層 では新 しい貸家層 へ の住み替 えを希望 して い る。
(希 望移転先 )
・八幡西 区が 52%で もっ とも多 い。 (希 望敷地面積 )
・持 ち家層 では 300(耐 )以 上 の敷 地 を希望す る ものが半数弱 い る。 ・貸家層 では 150∼
200(耐 )未 満 を希 望す るもの が もっ とも多 い。
(希 望建物延面積 ) 。70∼ 100(耐 満 を希 望 す る ものが半 )未 数程度 で以下 100∼ 150(耐 )未 満 と、現状 よ りやや広 い居住 スペ ー ス を希望 している。
(5)住 宅計画の仮説
30
・建 て売 りは、MO計 画地 内 に設定 した場 合 、 (1)で も述 べ たよ うに 3,000万 円超 の物件 とな り、販売の難 しさが予想 され るため、今 回は以下の仮説 を立 てて住 宅 計画 を進め る。 ・駅 か ら歩 ける距離 での物 件 は少 な く、需要 はあるが価格 が高 くなる と買 えな い状 態 が起 こる と思われ、他 社 の売出価 格 を参考 に価格帯 を適当な もの に設 定す る。 ・戸数 を多 くす るため、な るべ く可能容積率 200%に 近 づ け る。 以上 をタ リアす るもの と して 一低層 タウンハ ウ ス 一高層 マ ンシ ョン
(3層 (10層
∼ 4層 ) )
の組み合わせ を設定 し、 一販売価格帯に幅 を持 たせ、広 い顧客層 をね らい、 一かつ 、ある程度 の戸 数 (約 400戸 )を 入れ る こ とで販売の 総額 を多 く し、ほか の事業 資金調達 へ の振 り向けがで きるようにす る。
0低 層 タウンハ ウスの計画 目標 、および内容 ・タウンハ ウス内部での住民相互の一体感およびほかの住宅エ リアとは違 うとい う 差別感 を出す配置計画 とす る。 ・小手指の ビラ・セ ソンの よ うに、この住区 とスポー ツギ ャラリープーンや三菱メ モ リアル ソーン とが一体の イメージを持つ こ とによ りほかにな
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基本条件の設 定
北九州市 黒崎 地 区再開発
い 高級感、利便性 といった雰 囲気 を持たせ る。 。一 戸建 てに近 い形態、感覚 とす る。 。各 プ ロ ックの 形態 は変 えない。 ・ で きるだ け地形 を活か した造成 を行 う。 ・大手の戸建 て分譲価格 よ り少 し安 い価格 を 目標 とす る。 ・都心 に近 い こ と、戸 建 て と同等の 広 い住宅 を売 り物 とす る。 ・住環境の整備 された住 宅街 を目指す 。 ・駐車場 を全戸数分確保す る。
(b)高 層 マ ンシ ョンの計画 目標および内容 ・低層 タウンハ ウ ス 同様 、ほかの ス ポ ー ツエ リアな どとの一体感や高級イメ ー ジを 全面 に出す 。 。定住可能なフ ァミリー マ ンシ ョン とす る。 ・黒崎地区では も っ とも環 境の良 い <高 級 マ ンシ ヨン> ・全戸南面、高層 (10階 建 て )、 9∼ 15時 で 4時 間 日照以上 を確保す る。 。開発 区域 に取 り込んだ道路 は区域外周に歩 を 道 設置 して付け替 える。
(6)今 後の課題 ・仮説 によ り土地単 価が どれ ほ ど有利 な上昇 をす るか 。年 間の販売戸数 と原価 と販売 価格の バ ランス ・販売価格帯の重心 をどこにお くか 。例の あま りな い タウンハ ウスの再調 との イメ ー ジづ くりを どうす るか 査 な ど多 くの課題 が残 ってい る。
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基本条件の 設定
北九州市 黒崎地 区再 開発
【三 菱 記 念 館 】
(1)産 業科学博物館の設立 本計画は、事業の一 環 として三 菱化成 メモ リアル館 を建てるもの であ るが、化 成の事 業 内容か ら考 えて、産業科学博物館の 形態 を とることが妥 当 と思われ る。
(2)設 立 目的 設立の 目的 としては以下の項 目が挙 げ られ よ う。
(a)化 学産業の役割につ い て広 く一 般の理解 を得る。 (主 に従来 の素材産 業 としての 化学産業 ) (b)最 先端技術 につい てわ か りやす く解説 し、今後の化学産業 お よび三菱 化成の方向 を印象 づ け る。
(c)地 域 と三菱 化成の歴史 を明 らかに し、地域 社会 と三菱化 成の 結 びつ き につ いて、一 般の理解 を得 る。 (d)施 設の ソフ ト・ハー ド両面 を通 して一貫 した三 菱化成の CIを 印象づ け る。
(3)施 設の内容 前述の 目的に基づい て具体 1ヒ され る施設 は、以下の アイテ ムの複合体 となろ うか。た だ し電通 発行の <日 本の企業博物館 >に も <会 社の設立の場合は Company
Museum
と して産業 史館、展示館の色彩 が強 くなる。この場合、企業 の非生産部門 と して、シ ヨール ーム とは違 う とい う割 りtJJり が大 切 である。>と あ る よ うに、会社の
PRを 前面 に押 し出 した もの は さけるべ きであろ う。 (alPR室 。三菱化成 グループが作 り出 している 『最終製品 および 第一 次製品』
が どの よ うに MO計 画に使用 されているかを、多 くのデイスプ レイによ りわか り
やす く説明する。
.
。工場内のシ ョール ームの ような、単 に狭いスペースに あ らゆる商 品を並 べ る形 態はやめ、ゆった りとしたスペ ースの 中に製造技術・プ ロセ ス 。商品の必要性を わか り易 くかつ面 白く解説する。
PR商 品は化学産業を代表するもの に絞る。 (b)先端技術紹介 コーナー
・バ イオテタノロジー、新素材な どをわか りやす く解説。今後の化学 産業、
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基本条件の設定
北九州市 黒崎地区再開発
三菱化成の事業展 開を印象 づ ける。特に CIと の 絡み を考 慮す べ きコー ナ ー。 (c)郷 土資料館
。地元および化成の歴史 を知 る上で重 要な資料 を集め 、地元 と化成の 結びつ きを紹 介 。資料館 としての 性格 を強調 し、化成 色 は全面 には出 さないよ うにす べ き。他 社の例 か らも、資料の収集 は地元の協力 を仰 ぎ時 間 をかけて行 う。 (d)図 書室
・化学 関係の専門図書 を中心 とした図書 コー ナ ー をつ くる。蔵書は技術社 員か らの 寄贈に よ り、不足分 を補 つ てそろえる。 。一 般書 を中心 とした図書 館 を設立 。 エ リア内に ま ともな ものが存 在 していない 当 ため 。蔵書は不足分 を補 っ てそろえる。 10万 冊 を目標 とす る。 (e)設 立形態 (独 立 か併 設 か )
施設の内容・規模に よ り独立 した建物 とす るかほかの 施設の 中に併設 とす るかは検討 を要す る。 独立型 ―― 前項の施設 アイ テム を複数選択 し、相 当の規模 とす る場合。 併設型 ―一 前項の施設 アイテムの 1つ を選択す る場合 、あるいは規模 を 小 さくま とめ る場合は、 ほかの施設の建物 (例 えば多 目的ホ ー ル )の 1コ ー ナ ー に併 設 となるだろ う。
【バ ス タ ー ミナ ル ソ ー ン 】 ヽ駅前のバ ス ター ミナル (約 10台 用 )の サプター ミナル としての 機能を MO計 画地内に 設定す る。 ・MO計 画地を通 る国道 200号 線はバスの路線数 も多 く、また観光バスの ター ミナル も 兼ね ることによ りMO計 画地区内へ の集客力を得 るために も有効であると思われ る。 ・規模は、駅前バス ター ミナル と同規模 とす る。 【遊 園 地 ゾ ー ン 】 。MO計 画地区への ファミリー層の来場を促すために、 4,500(耐 約 )13機 種の小規模遊 園地 を計画す る。 。当遊園地は MO計 画の物販、飲食施 設 と同様に あ くまでも付帯施設 として計画 される。
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北九州市黒崎地区再開発
環境イメージの設定
《環境 イメ ージの 設定》 コミュニティ機能の付加】 【 消費の伸び悩み、消費 内容や消費者行動の 変化な ど小売 を取 りま く経済環境 が大 きく変化 す る中で、商店街は単 に買 い物 をす る場 か ら娯楽 。リク リエーシ ョン性 。 文化性・フ ァッシ ョ ン性な どを兼ね 備 えた多 目的な人 々の 交流の場 とな る こ とが求め られ て い る。 しか るに既存の駅前商業地 区にお い ては、これ らの 施設が極め て少な く、一 部 あ るに して もパ ラバ ラに存在す るため 、まち としては魅力の ない もの となっているの が現状 である。こ れは先 に見た “ 商店街 に対す る希望施 設 "に もよ く表れ てお り、“ 休憩所 。ベ ンチ "、 “ 公園・ 小緑地 "、 “ 家族で行 ける飲食 ・娯楽施設 "な どの設置 希望 は駐車場に次 い で高 い比率 を示 し てい る。この ほか “健全 な レジ ャー施設 "、 “ 文化教室等の文化施設 "の 設置に対す る要望 も 比較 的高 く、これ ら広 義 での コ ミユニ テ ィ施設の不足 を利用者意 識の面か らも端 的に物語る もの となっている。 また、-lL九 州市第 3次 産業振興計画報告書 ―において も、第 3次 産業振興の ための主要 施設 として、 200万 都市 圏人 口の集 積 を,舌 か し、一 コ ミユニ テ ィ施設 づ くリ ー、一テニス 場 。カル チ ャーセ ンター な ど民間デ ィベ ロ ッパ ー とタイア ップ した魅力 ある街 づ く リーの提 言がな され て い る。 以上の認識 を踏 まえ、本計画にお い ては、商業施設 に可 能な限 リコ ミユニ テ ィ機能 を付加 す るもの とし、各 種 コ ミュニ テ ィ施設の導入 を検討す る。
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規模計画の設定
北九州市黒崎地区再開発
《規模計画の設定》
。敷地面積合計 計画対象地 区 ・ 。155,850耐 (約 47,100坪 ) 計画対象街 区内 ・ ,6,127耐 (約 1800坪 ) (モ ル ール用地 ) 保留地
合計
,
,9,961m' (ffJ3,000J+)
171,938
ni
(*'.J 52,000
fT)
・建築物延 床面積合計 ・・ 68,990面 (20,800坪 ) ,駐 車場台 数合計 ・・ … ・ ・ … 約 2,050台 (約 1,650台 住宅用 を除 く)
35
ゾーン別規模一覧表 ゾーン
敷地面積
テニス
43061 (srl3ooo!r)
スポーツギヤラリー 32678 ($resoo!r)
延床面積
駐車場 (台 )
1800(544坪 )
約260
インドア25m:ア ウトドア50m
15610(4700坪 )
約620
11610(3512坪 )
約240
施設規模
ホテル
13827(約 4100坪 )
280室 :宴 会場系900人収容
住居
45351 ($137004)
404戸
三菱メモ リアル
14129(約 4200坪 )
バスターミナル
7756(約 2300坪 )
遊園地
5175(約 1500坪 )
45351(13742坪
3000(907坪 )
)
404 約330 約200
遊劇物8種 類 Hitoshi Watarube LABo Waseda University
北九 州市黒 崎地 区再 開発
事業成立性の検討
《事業 成立性の検討》 【 事業収支予想】 (1)テ ニ ス 、遊 園地 、スポ ー ツギ ャラリー 、ホテルの 合計収支予想 ・初年度 ―売上高 33億 円、費用 41億 円、税 引 き後 マ イナス 8億 円 ― マ イナ ス 8億 円は建設利息 な どを初年度で一括処理 して い るこ とと、 原価償却方 法 に定 率法 を採用 して い る こ とで よ り多 くな ってい る。 ・収支全体 ―単年度 黒字経常 は 5年 目か らで 4年 間は赤字 となる。 一累計 での黒字経常 は 8年 目か らとな る。 ―設備借 入残高は初年度 52億 円で 10年 目は 19億 円 となる。 ―平均投 下資本利益率 (ROI)は 2.5%と なる。 -10年 間の累計利益額は 19億 円 とな る。 ―収支 バ ランスは 4年 目で良 くな り、5年 目以降が利益源 となる。
【開 発 に よ る 直 接 経 済 効 果 】 ・含み資産増が見込める。 開発 しない場合現状の住居地域容積率 200%地 区の ままであるが開発す ることによ り、道路に面 した部分のみでも商業地域容積率 300∼ 400%地 区への変更が可能 と な り、地下の 5割 まし程度が見込め、 現状単価・・35万 円 ―一開発後・・50万 円 24,300坪
24)300坪
総額 約 85億 円 約 121.5億 円 。開発後 10年 間での税引 き前は 20.5億 円 と試算 され る。 ・開発によ り必要 となる人員 291人 で雇用、職場拡大 となる。 【開 発 に よ る波 及 経 済 効 果 】 ・波及経済効果 として初年度、 め る。
波及経済効果の試算 金額
経済効果
(億 円)
148 ro 4 EJ
EJ
158
つ0
合計
41
3.4 ro
(初 年度)
117
効果率 つ0
運営費
(億 円)
の 3.5倍 の 546億 円が見込
00 0コ つ0
直接建設費
直接投資額 +初 年度運営費
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Jヒ 九 州市黒崎地 区再開発
事業成立性の検討
10年 目の予想 建設費
単位 :百 万円 10年 目売上高 10年 目税引後利益 2.9
0。
8
遊園地
4
2.6
0。
7
レストラン
4
6。
コンビニエンスストワ
3
3 5
0。
アスレチックス プール
4 4
7
0。
スポーツギャラリー
5
ホテル
29
20。 9
3.5
合計
61
43.3
8。
1。
2.8
1■
8
1■
テニス
5
8 0。 6
1■
1上
0.5
5
(注 )
0売 上高
-2年 毎に対前年比10%ア ップとしたもの/レ ストラン、コンビニエ
ンスストア、ホテル ー2年 毎に対前年比 5%ア ップとしたもの/遊 園地 -3年 毎に対前年比10%ア ップとしたもの/ス ポーツギャラリー ー4年 目以降 2年 毎に対前年比10%ア ップとしたもの/テ ニス、アス レチックス、プール (203年 目は会員の増加を売り上げ増とした) ・費用 ― 諸経費 毎年対前年比 5%ア ップとする。 一固定資産税 初年度の不動産取得税を除いては定額とする。 一 減価償却費 定率法による法廷償却額とする。 一 設備金利 (前 年末固定資産額+当 期末固定資産額)× (1/2) ×10% ― 運転金利 設備借入金は減価償却費相当額を返済してゆくので運 転資金の借り入れが発生する。 また諸経費の1/12(lヶ 月分)を 運転資金として借 り入れる。利率は9%と する。
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事業成立性の検討
北九 州市黒崎地 区再 開発
地代を考慮した場合の長期損益予想 0遊 園地● スポーツギャラリー・ホテル合計) (テ ニス 単位:百 万円
-191
-192
l■
43(
nu
436
nυ
244
00
沢U
245
4
7‘
EU
00
04
農
年度
合計 平均
"年
7f O乙 〓υ
4460
00
04 00
EU 00 7‘
479
471
90 ■U
9 “ 一
00 ■0 9 “
90 90
E0 ■0
EU 7‘
44C
-264
ワー 90 ■U
04 一
E0 0υ 00
04 一
04 90
00 一
-2,002 -2,489 -2,981 -3,172 -3,364 -3,289
00
00 Eじ
″′︰
メ仕
9 “ nυ
4
-487
43(
EU EU
… 91 Oυ 90
Eじ nu
塗引利益累副 1,197
■
-1,197
=409 Oυ 00
差引利益
nυ 90
地代
-801
虔U Eじ 一
税引後利益
38
地代 (事 業用地)・ 「
(路
線価)
×30 (;万 F1/炉平 33,000デ平 )
X1/2× 8%=396 (百
万円 )
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
北九 州市黒 崎地 区再 開発
事業収支計画 長期損益予想 (全 体)
単位 :百 万円 年度
1初 年度1 2
合計 1平 均
建設利息償却
創業費利息償却 税引前利益
税引後利益
39
設備借入金
長期損益予想
(全 体)
6000 ︵ ER田 ︶
4000 2000 0 -2000 年度
■売上高 目税引後利益累計 口税引前利益
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda Universitv
事業収支計画
北九州市黒崎地 区再 開発
<テ ニ ス ゾ ー ン > 。初年度 ‐売上高 3.3億 円、費用 3.2億 円、税引後利益 400万 円 ‐入会金 1.1億 円を得 ることによ り初年度 は黒字 となる。 ・ 収支全体 ―単年度黒字計 上 は初年度 と 5年 目か らで 2∼ 4年 目の 3年 間は赤字 となる。 ―累計 での黒字計 上 は 7年 目か らとなる。 ―設備借入金残高 は初年度 6。 2億 円で 10年 目は 2.3億 円 となる。 ―平均投下資本利益率 (RODは 3.2%と なる。 -10年 間の累計禾U益 額 は 2.3億 円 となる。 -2年 目か ら4年 目までは会員増、会費値上げな どによって も費用 以上の売 り上げが得 られず赤字 と試 算 される。 -5年 目以降は減価償却費負担 の軽減 と設備金利負担 の軽減 によ り単年度の黒字計 上 と なる。
40
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
長期損益予想 (テ ニ ス)
単位 :百 万円
創業費利息償却
41
運転借入 金
ROI
長期損益予想
(テ ニス)
400 E R 肛︶ ︷
200 0 ‐ 200 年度
■売上高 □税引後利益 ■税引前利益
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
事業収支計画
北九州市 黒 崎地 区再 開発
<ホ テ ル ゾ ー ン > 。初年度 …売 上 14.3億 円、費用 19.3億 円、税引後 マ イナス 5。 1億 円 ¨設備投資額が 29億 円 と大 きく、売上高 に対 して減価償却費 が 29.2%、 金利 20.5%を 占め、マ イナス 5。 1億 円 となる。 ・収支全体 ―単年度黒字計 上は 5年 目か らで 4年 間は赤字 となる。 ¨累計 での黒字計上は 9年 目か らとなる。 一設備借入金残高は初年度 23.4億 円で 10年 目は 8.5億 円 となる。 一平均投下資本利益率 (ROI)は 1.5%と なる。 …10年 間の累計利益額 は 5。 7億 円 となる。 …減価償却費 と金利 の軽減時期 力滞J益 計上期 であ る。 9年 目か らは利益 も大 きく延 び る。
42
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
長期損益予想 (ホ テル )
単位 :百 万円 年度
初年 度
3
2
1933 165(
費用
7 民υ nフ
諸経 費
7
8
10
9
合 計 1平 均
1622 1623 1631 1643 1656 1681 169C 16777 1678
100[ 105[ 1108 1163 1221 1282 1347 1414 1485 12037 1204 3C
3C
36
減価償却
417 322
256
210
設備金利
263 218
189
36
36
36
171
145
119
100
14C
131
117
107
98
89
沢υ う0
107
6
5
′υ う0
固定資産税
163〔
4
3C
431
43
9C
79
1909
191
97
89
152〔
152
44
10
717
72
68
7
567
56
地代
145
創業費利息償却
97
ハυ
建設利息償却
75
う乙 ︵υ
29
´U 次υ
運転金利
6C
15
一 “
255 事業税
i“ C
26
税 引後 利 益
-507 -230
-64 -53
102
94 255 242 381
421
347
借入金 設備借入金 運転借入金
ROI
2338 2016 1760 1550 1379 1234 1115 1015
840 1070 1134 1187 1085 13.5
-6
-2
-1
2.6
長期損益予想
991
736
494
2.4
7
7.1
925
846
113 。234 13
13
741 1.5
(ホ テル)
︵E R 肛 ︶
3000 2000 1000 0
-1000 ¨ 2000 年度
■売上高 ■税引後利益 □税引前利益
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda Universiw
43
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
<ア ス レ チ ッ ク ス > 。初年度 ―売上高 2.9億 円、費用 2.0億 円、税引後利益 0。 8億 円 …入会金 1.8億 円を得 ることによ り黒字 となる。 ・ 収支全体 …単年度黒字計 上は初年度 と3年 目か らとなる。 ―累計 での黒字計 上は初年度 か らとなる。 …設備借 入金残高 は初年度 3.4億 円で 10年 目は 1.4億 円 となる。 一平均投下資本利益率 (ROI)は 16.5%と なる。 …10年 間の累計利益額 は 4。 1億 円 となる。 一入会金が運転借入金 の発生 を抑 え、収支は よい もの となる。
44
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
長期損益予想 (ア ス レチ ックス )
単位 :百 万円 3
4
5
201
133
123
114
107
10〔
諸経 費
55
58
64
67
固定資産税
16
6
6
6
減価償却
74
45
34
2C
20
設備金利
38
31
28
25
22
-7
-6
-7
-8
初年度
費用
αυ
2
年度
10
8
9
101
93
93
7C
74
82
82
C
6
6
7
6
合計
平均
88
1158
116
85
693
69
6
70
7
16
12
272
27
19
15
231
23
-30 -126
-13 2
地代
運転金利
2C
-14 -19
-11
-24
16
16
創業費利息償却
2
2
事業税
9
税 引後利 益
78
-9
設備借入金
337
292
運転借入金
-78
-69 -76 -90 -122 -158 -208 -263 334 -41C
ROI
22.2
2
4
4
C
7
9
9
50
14
32
3C
5C
55
71
76
410
258 232 212
194
178
151
139
7
5 Eυ
建設利息償却
借入金
2
76
1
10
90
122
4。
長期損益予想
158
′υ
78
Aυ
税 引後利益合計
-3
23
33
208
263
78 400 334
-181 16.5
41C
(ア スレチ ックス)
︵E R 陣 ︶
600 400 200 0 -200 ■売上高 口税引後利益 ■税引前利益
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
45
事 業収支計 画
北九州市黒崎地区再開発
<レ ス
トラ ン >
。初年度 …売上高 4.3億 円、費用 4。 9億 円、税引後 マ イナス 0.6億 円 。収支全体 …単年度黒字計 上は 3年 目か らで 2年 間 は赤字 となる。 一累計 での黒字計 上は 5年 目か らとなる。 ―設備借入残高 は初年度 3.3億 円で 10年 目は 1.1億 円 となる。 一平均投 下資本利益率 (ROI)は 10%と なる。 -10年 間の累計利益額は5。 1億 円となる。
一設備は償却が早く3年 目で減価償却費は初年度の 1/2と なり、利益計上となる。
46
亜議
H Watanabe LABo Waseda Un市
ersity
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
<コ
ン ビ ニ エ ンス ス トア >
。初年度 …売上高 3.4億 円、費用 3.8億 円、税引後 マ イナス 0。 4億 円 。収支全体 ―単年度黒字計 上 は 3年 目か らで 2年 間は赤字 とな る。 …累計 での黒字計 上は 6年 目か らとなる。 ―設備借入金残高 は初年度 2.6億 円で 10年 目は 1億 円 となる。 一平均投 下資本利益率 (R01)は 6%と なる。 -10年 間の累計利益額 は 1。 9億 円 となる。 …減価償却費負担 が軽 くなるのが 5年 目か らで これが利益計上 となる。
48
Hitoehi Watanabe LAB. Waeeda Univerbtty
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
長期損益予想
ンピユエ ンスス トア)
(コ
単位 :百 万円 年度
初年度
2
4
3
5
6
7
8
9
10
合計
平均
7 0フ う0
費用
382
362 368 37[
38C
39[
40〔
418
43〔
447
3974
諸経 費
27〔
292
306
338
35[
37〔
391
411 431
3497
35C
5
5
5
58
6
9
200
2C
5
Eυ
固定資産税
322 「
5
『
晨
地代
21
19
17
7
9
8
8
14
5
10
Oυ
4
24
00
運転金利
18
00
2〔
“
設備金利
27
,
を
И句 う0
減価償却
175
13 -1
-4
-9
建設利息償却 創業費利息償却
12 2
2
-39
5
4
7
9
2
29
20
44
35
62
259 22[
198
177
159
144
131
121
112
79
98
89
87
58
38
-6
-9.8
-5
2.2
0.5
7.7
5.6
14
´υ
事業税 税 引後利益
30
49
22
2
192
2C
借入金
運転借入金
長期損益予想
(コ
-41 -103 -152 13
29
nυ り0
ROI
つ0 ハυ
設備借入金
6
ンビニエンスス トア)
600 ︵E R 肛 ︶
400 200 0 -200
■ 売上高 □税引後利益 ■税引前利益
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
49
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
<遊 園 地 ゾ ー ン > 。初年度 ―売上 2.1億 円、費用 2.5億 円、税引後 マ イナス 0.4億 円 。収支全体 …単年度黒字計 上 は 3年 目か らで 2年 間は赤字 となる。 …累計 での黒字計 上は 5年 目か らとなる。 ¨設備借 入金残高 は初年度 3億 円で 10年 目は 0.4億 円 となる。 …平均投下資本利益率 (ROI)は 10。 1%と なる。 …10年 間の累計利益額 は 3。 3億 円 となる。 一遊戯施設 の耐用年数が 9年 であるため、減価償却費 の負担が軽 くなる 5年 目から利 益 も大 きくな る。 通常 20年 後 か ら遊戯施設 の入れ替 えは考 えられる。
50
Hito血 Watanabe LABo Waseda University
事業収支計画
北九州市黒崎地区再開発
長期損益予 想 (遊 園地 )
単位 :百 万円 年度
初年度
3
222
簗
ハυ OZ
費用
2
4
5
6
7
8
9
10
合計
平均
199
194
18C
18C
18C
177
177
1974
197
121
127
133
140
147
162
162
17C
178
1447
145
C
5
5
5
5
5
r
5
5
5
51
5
減価 償却
83
64
49
32
23
10
34[
設備金利
3[
27
5
152
運転金 利
2
5
-9 -15 -21
-28
建設利 息償却
2
2
創業費利息償却
5
5
諸経 費 固定資産 税 地代
14
C
3
-4
5
事業税 -36
-10
EU
税 引後利 益
勿
4
5
36
43
7
6
rυ う0
Oυ う0
04
6
15
-3
7
9
9
41
4
55
58
72
72
329
33
77
62
借入 金 190
151
運転借入金
59
69
54
30
ROI
-8
-2
3.4
5,7
-36 -46 -31
-7
税 引後利益 合計
-6 9。
― 嶋
41
-104 -162 -234 -30C 25
3
29
晨υ
303 239
俊υ nυ
設備借入金
127
185
44
83
10。
1
257 329
“
長期損益予想
(遊 園地)
400 E R肛 ︶ ︵
200 0 -200 年度
■売上高 □ 税引後利益 ■税引前利益
Hitoshi Watanabe LABo Waseda University
51
ケースス タデ イ 都市 緑化 北 九州 フ エア
フ ェア全景
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
基本 方針
都市 緑化北九州 フ エア
《基本方針》 。花、緑 、水 そ して動物 たち ―に浸 り、そ のふれ あい を通 して都市緑化 の心 を培 わ せ るよ うな会場 づ くりをす る。 (2)会 場 の持 つ 自然 的特性、景観 を生 か し、移動す ることによ り変化 が感 じられ る体験性 の
(1)自 然
強 い 会場構成 を心が け る。 (3)シ ンボル としての大花壇 を核 として、全 体 が花 と緑 にあふ れた会場 づ くりをす る。 (4)休 日な どにお け る ピー ク時 の 入場者 の滞留 、休憩 に対 して、平 坦地であ る芝生広場 の有 効 活用 を図 る。 (5)子 供 たちに もわか りやす く、現在地 が確認 で きる動線や ゾ ーニ ングとす る。 (6)フ ェ アの もつ お祭 り性、 に ぎや か さを感 じられ る会場 づ くりをす る。
基本方針 (具 体的展開)》 《 (1)ま ちのゾー ン 。(仮 称 )都 市緑化 セ ンターーの利用 ・ ひ まわ りをイ メ ー ジ した大花壇 ・立 体 的な花 の使 い方 (フ アニ チ ヤーサ イ ンな ど) 。地形 を利用 したイベ ン トス テ ー ジ ・ 芝 生広場 でのパ フォーマ ンス に よるイベ ン ト
53
・緩衝地帯 としての憩 の場 。花 や緑 の量感 を演出す る斜面緑 地 ・住 宅 と庭 園 の在 り方 の提案 (2)森 のゾー ン ・健康 づ くりとあそ びを結 び付 け た子供 の活動 の場 。花壇 の 中 に童 話 の要素 を入 れ、親子 で語 らい なが ら散策 で きる空 間 。自然 の 中で木製遊具 を利用 した 冒険 の森 ・水辺 の植物 と植性 (3)ふ れあ い ゾー ン ・ 自然 の 中で動物 とふれあ う 。カンガル ー広場 。ポニーの乗馬体験 。引 き馬 コース
(4)プ レイゾー ン ・ 楽 しさや にぎわ い を演 出す る遊戯施設 ・ 憩 と安 らぎを演 出す る花 、緑 の立体 的演 出 ・ 親水 空 間利用 (水 辺 の遊 具 )
(5)共 通施設 ・ 花 の あふれるゲ ー ト ・緑 の トンネル ・ 大花壇 を望 む ビューデ ッキ 。自然 の地形 を利用 した レス トラ ン Hitoshi Watanabe LABo Waseda Udversity
基本方針
都市緑化北九州 フ エア
《基本理念》 ■北 九 州 市 での 都 市 緑 化 美 しい公園の緑 、街路樹 、窓辺の花は都市の文化であ る。こうした文化を創造す る こ とこそ都市緑化の基本である。 響灘緑地 に展開するダイナ ミックな水 と緑の空間を本 フエアを通 して表現することに よ り、北九州市での都市縁地の在 り方、花 と緑による快適居住都市の将来像を探 るきっ かけ とする。 ■ 市 民 参 加 に よ る 自然 体 験 本フ エアは入場者 に、自然の大 きさや 自然 とともに生 きることの大 切 さを教 え、ま た、美 しい もの を見分け造 り出す ことの喜びを体験 で きる場を提供す る。 特に、 市民全員が次代 を担 う子供たちと一緒に参加で きる場 とする ことが望 まれ る。 ■ 地 球 規 模 で の 花 や 緑 の 重 要 性 を認 識 地球規模 で行われている環境問題 を、身近な花や緑 を通 して再認識
する場 とす る。
《開催方針》 (1)花 、緑、水、あるいは動物 とふれあい感動 し、親 じめ る場 とする。同時に親子、市民同 士のふれあいの場 とす る。 (2)花 と緑をテーマにした新 しい街づ くり、ライフスタイルの提案 をする。
(3)で きるだけ多 くの市民 、特に次代 を担 う子供たちが参加できるように配慮する。 (4)北 九州 らしさ、響灘緑地の素晴 しさな ど、北九州市の持つ特性、地域性 をフルに活 か し、 その魅力を全国に向けてア ピールする。 (5)単 なる一過性のフ エア とす るのではな く、長 く市民の心の中、生活の中に思い出 として 残 り、市民の行事 として も将来に残 るような内容 と展開を図る。 (6)地 球 レベルでの花や緑の重要性を再認識す るきつかけ とする。
Hitoshi Watanabe LABo Waseda Univerlitv
基本 条件 の設定
都市緑化北九州 フエア
《基本条件 の設定》 入場者予測】 【
「交通計画」や「会場施設計画」をする上で必要 となるい くつ かの基礎的 入場者予測 は、 数値 を得 るために行 う。
測―覧 表 入場者予
)
)
85000
人 数伏 )
224000
上記以 外の 福岡県 彗副
人数(人
)
309000 493000
219000
旧示 コ員 件肛 旧示 ▲万 ←八
上記以外の九州
レ冽
北九州市
レ和
人数(人
総入場者数
の入 場者数 前売り 券'招 待者など
υ和
券入場者数(予 測結果 当日
29000 8000 2
20000
ユ副
62000
旧示
口 ︱四 ︱ ︱
その他
0
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
55
都市緑化北九州 フ ェ ア
ラン ドス ケ ープ計画
《ラン ドス ケ ー プ計画》 基本的な考え方】 【 (1)樹 木、地形 な ど既存 の 自然 や公 園計 画 を活 か した計画 とす る。 (2)緑 も重 要 な演 出要素 となるが 、花 の持 つ 美 しさ、大切 さを認識 で きる計画 とす る。 (3)大 花壇 、芝 生 広場 とい つた特徴 の あ る 2つ のゾー ンを中心 に、全 体 構成 はで きる だ け シ ン プルでわか りやす い計画 とす る。 (4)ゾ ー ンご と、空間 ご とにで きるだけ種類 や彩 りの統 一 を図 る ことに よ リテ ーマ性 を 明確 にす る。 いが け る。 (5)視 覚 は もと よ り、人 間の感性 にア ピール す る演出、空 間構成 を′ (6)動 のス トリー トと静 の広場 といつた性格 を十分配慮 した演出 。配置 。品種選択 を 行 う。
ゾーン 1 2 3 4 5 6 7 8
アプロ…チ道路 周辺 北ゲート アプローチ坂道 大花壇 芝生広場 学校花壇 住宅庭園
営業施設周り バビリ オン周り ステージ イベント 周り
9
10 11 12 13
アに入ったことを 認識させる演出 会場エリ 上げる演出 盛り 入場者の期待感を 坂道● 市民花壇も配置する 緑による 快適な 花と ―面の花で演出 火周りを 北九州市の花である ―面の美し い 緑によるダイナミックな空間 重視 小。 中学生の参加性を いライフスタイルの提案 新し 緑のある 花と
の提案 い花と にぎやかで楽し 街づくり 緑による
プレイランド
の にぎ さ やかさ 演出 楽し 、
森のゾーン ふれあいゾーン
あふれる 樹下の草花煮よる演出 樹木の緑と 動物たち 風景に生きる 緑のある 花と 演出 緑のやさしさを 水辺の花と ート メインストリ とし て統―性のある草花で演出
せせらぎ0水 辺ゾーン ート メインスト リ
Hitoshi Watanabe LABo Waseda University
56
ラ ン ドス ケ ー プ計 画
都市緑化北 九 州 フ ェア
《景観演出計画》 ス トリー トフアニチヤー】 【 ・ ベ ンチ (単 座型 ) 背 の な いス ツール とし、比較 的短時 間 の休憩 に用 い る。単位 力測 ヽさ く方向性 もない た め、配置 が 自由 になる特性 を活 か して、人 の流動 の激 しい ところに多 く設置す る。 ・ベ ンチ (連 座型 ) 気楽 で軽度 の休憩 を目的 とした場所 に設置す る。また、人 を待 つ場所 や眺め の 良 い静 かな場所 な どに設置す る。 ・ ゴ ミ箱 設置場所 の状況が千差万別 であることか ら方向性が な く比較的設置場所 を選 ばない形 の もの とす る。ベ ンチな ど、休憩系 ス トリー トフアニ チ ヤー とグル ー プに して一緒 に 設置す る。 また、特 に人が 滞留 す る場所 にも単 一 として設 置す る。 ・灰 皿 ゴ ミ箱 と同一の造形 コンセ プ トで デザ イ ンす る。休憩系 ス トリー トフアニチ ヤー との 調和 を図 り、 ごみ箱 と併設 して設 置す る。 ・水 のみ 他 のス トリー トフアニ チ ヤー に比 べ 利用頻度 が低 い こ とか ら、人が多 く集 ま り、滞留 す る場所 に設置す る。 休憩施 設 や遊 具 、売店施設、飲食店 な どとの 関連 も充分留 意す る。 ・ 時計塔 多 くの 人が滞留す る場所 や意味 を もつ空 間 (広 場 的 な場所 )の 目印 として設置す る。 ・ プラ ン ター 休憩系施設 の休息 の演出、または空 間 を分離 した り人 の誘導 サ イ ンと して、あ るい は 主動線 の にぎわいの小 道具 として設 置す る。 。電話 多 くの 人が滞留す る場所 や情報 の多 い ゲ ー ト付近 に設 置す る。
サイン】 【 ・ 総合案 内板 主動線 の始点 お よび分岐点 な どに設置す る。 ・誘導板 (多 方向) 主動線 か ら分岐す る場所 に設 置 し、建物サ ー ビス施設 へ の誘導 を基 本 とす る。 ・誘導板 (単 一 方向) サブ動線分岐点 に設 置す る。 ・ 催 し物案 内板 主動線 の始点 お よび催 し物会場前 、南 ゲ ー ト前 な どに設置す る。 ・ 伝言板 北ゲ ー ト前お よび総合案内所横 に設置す る。
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都市緑化北九州フエア
施設 規模 の設 定
《施設規模 の設定》 前提条件】 【 (1)本 フエアの計画総入場者数 を 100万 人 とす る。 (2)1日 当 た りの最大入場者数 (ピ ー ク日)え お 62000人 と想定す る。 (3)休 日平均入場者数 を 37000人 と想定す る。
トリー トフアニチヤーの算定 に当たつては、過去 の博覧会 のデー タを参考 に、本 フェ 2)を 用 いて計画す る。 アとの換算率 (37∞ 0/18∞ 00鋤 。 (5)1日 当た りの施設設計基準値 として休 日平均入場 の 37000人 を採用す る。
(4)ス
(6)施 設設計 基準値 37000人 を上 回 るひは、約 6日 間程度 と想定 される。 (7)施 設規模 を設定す るときに37000人 を上回る約 6日 間 を考慮 して、安全率な どの多少 の ゆ と りをもたせ た計画 とす る。 (8)最 大滞留率 ゴ 2%と す る。 (9)最 大入場率 規 7%と す る。
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施設規模 の設定
都市緑化北九州 フ エア
《規模施設 の設定》
施設規模設定一覧表 1】 【
― ビス施設
59 コインロッカー
し物センター、ポランティア含む
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施 設 規模 の設定
都市緑化 北九州 フェア
施設規模設定の一覧表 2】 【
管理施設
事務局本部
施設名 事務局事務
単位
:
耐
1
耐
(大 )
耐
奎 (4ヽ )
耐
ⅥP室
その他 ︿言
事務局分 応接室
面
耐
10C
人
10C
〓m
警察本部
60
〓 m
役員菫 応接堕
消防本部
北ゲー ト管理棟
20(
〓 m
更
備考
規模
耐
耐
箇所
コンパニオン
〓 m
笛所
ブレスセンター 警察官詰所
4C
耐
ボ
アルバイ ト控里
耐
防災センター
穴
その個 南ゲー ト 案内所 事務局分菫 警備ボックス ゴミ集積所 清掃本部 植栽 メンテナンス詰所 含藤
植栽パ ックヤー ド
腕販
ハサ ール
72 師
穴
饉 語 所 。番 繁 冒 語 所 を言 む
箇所
3
識 内 2ヵ 所
市 耐
60
を含む
箇所
25
メインアプローチ北側の数地に設置
ボ
穴
一般レス トラ) テイクアウト店
営業施設
穴
,
小型店督 清涼飲料自動販売機 たばこ自動販売欄 団体記念写真 スタンプメタル売店 記念品売店 宝くじ売り場
穴 耐
1175 470席 225 )店 舗
請
犠
m
r
針場外6台
耐 m
1
耐
穴 穴
Hitoshi Watanabe LABo Waseda Un市
erslty
施設計画
都市緑化北九州 フ エア
《建築施設計画》 展示施設 は主催者出展施設 と企業 。団体の出展施設 とに大別 され るが、施設単位 で分類す る と次の 5つ に分け られ る。
① ② ③ ④ ⑤
公園施設としての (仮 称)都 市緑化センターの一部分を利用したテーマ館 まちのプーンの芝生広場に配置されるパビリオン館 森のゾーンで展開する野外展示 住宅 と庭との関係を提案する住宅庭園 市民ギャラリー
【 基本 的 な考 え方 】 これらの展示施設の展示展開 。 展示手法は、楽しさ・面白さ 。 わかりやすさに主眼を置き、 花と緑の持つ美しさややすらぎを会場内に漂わせる核となるように計画することが望まれる。 【バ ビ リオ ン群 】 ・バ ビリオン群には<単 独館 > と<共 同館 >が 含 まれる。 ・パ ビリオン群は、配置上周囲
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か らの景観 (特 に芝生広場か らの景観 )を 十分に意識 した 植栽な どデザイン上の工夫 を する。 ・共同館の外観デザインは全体 として統 一感ある計画 とす る。 ・単独館は、企業独 自でのデザイン展 開によ り、出展者の展示内容を反映 した様 々な形態の パ ビリオンができると想定 される。しか し、本フ ェアの コンセプ トを十分理解 し、できる だけ本 フ ェアにふ さわ しいパ ビリオンのデザインとなるよう呼びかける必要がある。 【森 の ソ ー ン 】 。森の ゾー ンは、全体 として、自然の地形および樹木をその まま利用 し、子供達が森の 中で 楽 しく遊べ るゾー ンとする。 ・森のプー ンは、冒険の森 と、童話の森 とで構成 される。 ・冒険の森は、健康づ くりと遊びを結 びつ けた、子供達が冒険心を満足 させ なが ら皆で一緒 に遊べ るゾーンとする。
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施設計画
都市緑化北九州 フ ェア
・冒険の森は既存の森を利用 し、木製の遊具や造形物で構成する。 ・童話の森は、森の 中に花 と童話の要素 を取 り入れ、親子で語 らいなが ら散策できるスペー ス とする。 ・森のゾー ンの一 角に建設中の ログハ ウスの展示を計画す る。
【 住 宅庭 園】 。ログハウス等を利用して、世界各地の小住宅庭園を再現 し、住宅における緑化および、園 芸の楽しさを提案する。 ・施設としての住宅は、ログハ ウス等の住宅メーカーおよびビルダーの出展参加を依頼する。 【 市民 ギ ャ ラ リー 】 ・都市緑化に対する参加意識の高揚を目的とし、 市民参加の場を本フェアの中にも提供する。 。日頃の創作活動の発表の場 とする。 。これらは、グループ、団体、協会を単位として公募し、入場者動員につながるイベン トを 考える。
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会場全体イメージ
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財 政計 画
都市緑化北 九州 フェア
《財政計画》
収支予想表】 【 支出
収入 日目 慣現
金額
摘要
1 事務局運営費
160000
実行委員会運営経費、企画調査費
2 広報宣伝費
300000
・宣伝経費、入場券販売経費 広 報
事業費 蘇 施設使用料、花壇出展潜等 3 イベント
200000
イベント 、式典実施経費
50000
陶品、飲食物販売等の営業参加料 4 展示費
150000
蘇 施設設営経費等
5 施設参加料
200000
籠 会場施設の設置への参加料 5 会場運営費
200000
鵠 運営管理経費
6 催事参加料
100000
島 贅イベント 等参11料
6 会場建設費
960000
鐵
7 駐車場収入
80000
語駐車場使用料
7 予備書
8 雑収入
50000
宝くじ販売収入 ム 告料、イベント
摘要
項目
金額
・補助全 l 負担全
820000
主 催者負担、県補助全
2 入場料
600000
券、当日券販売収入 1売 り
3 出展参加
100000
4 営業参加料
計
2000000
計
費、施設=花 壇設置経費
30000
20000000
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運営計画 都市緑化北 九州 フェア
《運営計画》 運営組織】 【
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Hitoshi Watanabe LAB. Waeeda University
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運営計画 都市緑化北 九 州 フ エ ア
管理体制】 【
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Hitosh Watanabe LABo Waseda Uiversity
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広 告 宣伝計 画
都市 緑化北 九州 フェア
《広告宣伝計 画》 基本的な考え方】 【 本 フェアの広報 。宣伝活動 の 目標 は、人 々が会場へ足 を運 ぶ動機 を植え付 けて い くことで 目標入場者数 を達成 しようとす る ものであ る。そのため、単 なる告知に とどまらない、段階 的な促進 を試 みてい る。 訴求す る対象 は主 に子供 たちを中心 としたファミリー層 であ り、各媒体 を組み合 わせて繰 り返 し活動が行 われている。同時 に、対象地域内の地方 自治体 やマスコ ミ、主 な地場産業 の 企業 に対 して もプロモーシ ョンを展 開 してい る。
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広告宣伝計画全体 ス ケジュァル 都市緑化北 九州 フェア
歴畷 ヾ 晏 E
ニハて ヽ
ハ ー て ハ キキ ゝト
ヽト ︱ハ ⊃ヽ く 却 K Kレ
紳 超 皿刷 e騨 K
ヽ ︱ ス ヽ氣 耶
却薇 鞍 聯 恒
g 回e 嘔 側 ・聯 K
ミ ー 囃ヽ も К
ハ ー て ヽ キ キ ムヽ
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総論
《総論》 結果の評価】 【 ■北九州市黒崎地区再開発
『再開発 =機 能の複合化』とい う図式 が成 り立つ理 合 目的性 "に 対す 利便性 "や “ 由 として、人 々の “ る追求がその背景 にある ことが挙げ られる。 その背景 をふ まえつつ、人が集 まる施設 を作 り上 げ るために、入念なフイージ ビリテイス タデイが行 われている。いわば当該エ リアにおけ る、人 々の社 市場 "と して とらえたマーケテイング活 会生活 を “ 動 であ り、この場合売 り込むのは製品ではな く、消 費者 にとつては機能であ り、クライア ン トにとつて は仕組 みである。
■都市緑化北 九州 フ ェア
イベ ン ト業務 は構成す る業務 の名称 に相違 こそあ れ、これだけの大規模 なイベ ン ト開催 のためには前 述の再開発事業 と酷似 した手順 をふまえることにな 物理的 に終了 るのが明 らかであ る。その意味 では、“ のある"再 開発 と言えるのではないだろ うか。だと す れば、施設 の計画 を中心 とす る業際的 な統括 に関 したノウハ ウが必要だ とい うことになる。
■総括
単体 としての建物が、例 えば街路 を利用 した商店 街 のように線的なつ なが りを持 つ ようにな り、やが てそれ らが面 としての広 が りを形成す る過程 におい ては、共時的 な性格 を持 たせ るためにハー ドの面で 基準 を設 け るのが通例である。プロデ ユース とい う 制度 を採用す る場合 には、それに加 えて更 に俯賊的 なスタンス をとり、業務 の内容が通 時的 な性格 を強 く持 つてい る。それはす なわち ソフ トの領域 に深 く 関わつてい るとい うことを意味 している。 事業 主 (正 確 にはプロジェク トの発意者 )が 狙 う ものは、最終的 にはハー ド(施 設)に 伴 うソフ ト(付 加価値 もしくは波及効果)に ある。だか らこそ機能 内容 の検討結果 を確実 に実現へ持 つてい くためにプ ロデュース制度 とい う手段ド滋 要 とされてい ると言 える。
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総論
新たなプロデュース主体の発生】 【 研 究背景 の項 で述 べ た よ う に、現 在 ではゼ ネ コンや設計 事務所 以外 の主 体 も建築 の プ ロ デ ュース業務 を行 う よ うにな つて きてい る。それ らが どの よ うな業種 であるのか をここで少 し触 れてお く。
■都市計画 コンサ ルタン ト事務所 シ ンクタンク
本業 である都市計画や まちづ くりの調査研究 を通 して多彩 な業務 を行 つてい ることか ら、様 々な形態 で主 に社会的な建築企画 に参加 してい る。
■商業 コンサ ル タン ト事務所
もともと商店 のデイスプレイなどを専門 としてい た ものが、施設 の立地や事業の企 画へ 進出し、総合 消費者 的な建築企画 を担 うようになって きてい る。 の意識 をつかみ、 購買意欲 をかき立て るノウハ ウを 持 つていると言える。
■企画事務所
■広告代理店
独立"と い う形 で企 画事務所 を 様 々 な分野か ら、“ 建築企画 を専業 と 設立す るケースが多 く見 られる。 す る組織 があるとすれば、それはこの企 画事務所が 最 も適切 なのではないだろ うか。 特 に最大手 といわれる広告代理店 は、大阪や筑波 で行 われた万博 を経験す る中で、イベ ン ト企画 の一 環 として建築企画のノウハ ウをつかんだといえる。 また、もともとマーケテイングに長 けてお り、あ る 意味 で社会 を市場 としてクールな視点 で見てお り、 専業 で培 われてきたプロデユース能力、 プ レゼ ン テー シ ョン能力 をもって、メデイア としての建築空 間のプ ロデユース を行 う。
建設業の位置づけ】 【 上記 の各主体が プ ロデユーサ ー として参加す る対象 は、商業施設 であるケースが最 も多い とい える。それは各 々の専業 で培 って きた人 々の消費行動 や商業活動 に対す るノウハ ウが、 商空間や展覧会、博覧会な どにおいて発揮 され るか らであ り、同時 に新たな事業分野で企業 としての全体的 な利益 を挙 げ ようとす る動 きの結果 で もある。 一方、従来 よ り建設業 は、総合請負建設業 として開発 のための コーデイネー ター的な役割 を担 つて きた。その最大の強 みはこれ までに精 われて きた経験 とノウハ ウであ り、プロジェ ク トの発意者 はそ こに期待す るところが大 きい とい える。
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参考文献
《参考文献》 ■建築企 画 の実践
建築企画実践編集委員会
■ プ ロ デ ユ ースの実際 ■ MO計 画
企画書
■第 8回 全 国都市緑化北九州 フ ェア 実施計画書
三宗司郎
彰国社
1995
学芸 出版社
1990
西武建設株式会社
1985
西武建設株式会社
1991
Hitoshi Watanabe LAB. Waseda University
おわ りに {キ 川 bり
lこ
}
本研究に際して、貴重なア ドバイスを頂いた渡辺仁史先生1快 く資料を提供して下さった プロジエタ ト室の中村良三先生をはじめ、林田和人さん、山口有次 さん、研究室の方 々、そ して卒論生の皆さんに、この場をお借 りして深謝いたします。
Htosh Wat― be mL Waseda univesitv