身体への負担からみた収納行動とデザインの研究ー腰部負荷を中心とした収納計画評価ー A Study on Storing Actions and Shelf Designs in Relations to Physical Stress-An Evaluation of Shelf Designs with Less Lumbar Stress-
松井 香代子
0
はじめに
はじめに
0
0. はじめに もともと、建築のなかでも人間のスケールに近い部位に興味があった。人と直接関わり合 い、人がそのデザインから受ける影響は大きいと思われるためだ。また、そのようなデザイ ンを考える際には、機能や性能からの視点と人の主観や心理的な側面からの視点が必要であ ると思う。そのようなことから、収納計画と人間の関係を、身体への負担や心理的な影響と いう複数の観点から考えてみたいと思い、研究をはじめた。
2
*
目次
目次
* 0
はじめに はじめに
1
目的 7
目的
2
3
2
研究背景 □□ 2-1 収納計画の現状
9
9
□ 2-1-1 住宅内での収納計画の現状
□ 2-1-2 現在の収納計画に関する設計資料
10
□□ 2-2 既往研究について
11
□□ 2-3 本研究の位置づけ
12
□□ 2-4 腰部負担に関して
13
研究の流れ 研究の流れ
15
4 基礎調査
5
6
□□ 4-1 腰部の力学的負担の評価に関して
17
17
□ 3-1-1 腰部関節モーメントの測定について
□ 3-1-2 3 次元動作解析装置 ( モーションキャプチャー ) について
18
□□ 4-2 生理的ストレスの評価に関して
19
□ 4-2-1 心拍数について
20
□ 4-2-2 心拍計について
24
実験の方法
26
□□ 5-1 実験概要
27
27
□ 5-1-1 実験概要
□ 5-1-2 計測の手順
30
□ 5-1-3 実験項目の決定方法
32
□□ 5-2 データの扱い方
37
□ 5-2-1 計測後のデータの扱い・手順について
37
□ 5-2-2 データ処理で得られたグラフと動作の関係
40
結果
43
□□ 6-1 腰部関節モーメントと収納計画の関係
44
45
□ 6-1-1 全体
□ 6-1-2 収納計画別
47
4
目次
*
7
8
□□ 6-2 心拍数と収納計画の関係
56
57
□ 6-2-1 全体
□ 6-2-2 収納計画別
59
□□ 6-3 主観と収納計画の関係
68
□ 6-3-1 全体
69
□ 6-3-2 収納計画別
71
分析・考察 □□ 7-1 3 評価の関係についての考察
82
□□ 7-2 腰部関節モーメントからみた最適収納計画
91
□ 7-2-1 結果の分析 高齢者と若年者の比較
92
□ 7-2-2 結果の分析 収納計画の違いによる比較
102
□ 7-2-3 分析結果のまとめと考察
150
◇高齢者と若年者で腰部負荷に差のある収納計画
151
◇被験者別・最適収納計画 - 全体 -
153
◇被験者別・最適収納計画 - 収納計画別 -
155
まとめ まとめ
9
おわりに おわりに
*
81
169 170 171 172
参考文献 参考文献
173
5
1
目的
目的
1
1. 目的 収納動作において、収納計画と身体への負荷(腰部の力学的負担、生理的ストレス、主観 による各評価)の関係を明らかにすることを目的とする。それによって、身体状況を考慮し た収納計画の評価指標に役立てる。
7
2
研究背景
2-1
収納計画の現状
2-2
既往研究について
2-3
本研究の位置づけ
2-4
腰部負担に関して
研究背景
2 2. 研究背景 □□ 2-1 収納計画の現状 建築やインテリアの寸法・デザインは、人間の行動に大いに影響を与え、また、 人間の行動を導くものである。その中でも特に人間のスケールに近いものは、人 間に直接関わるものであり、人間に及ぼす影響は非常に高い。 そのような建築部位・インテリアとして、階段・調理台・洗面台・椅子・トイ レ・浴室・収納などの例が挙げられる。その中でも、収納動作はそのデザインに より様々な異なる姿勢・動作がうまれ、その動作の違いは他の場合と比べ、非常 に大きいものとなる。
□ 2-1-1 住宅内での収納計画の現状 キッチンの調理台下が例に挙げられるように、多くの場合、収納は他の用 途の余ったスペースに追いやられている(図 2-1-1-1)。そのため、収納動 作の困難さをもたらすと同時に、調理時の足元の動きの妨げにもなっている。
図 2-1-1-1
調理台下の収納
収納動作は、日常あまり意識せずに行っている動作ではあるが、その頻 度は高い。健常者や若年者にとって、その動作は全く負担に感じるものでは ないが、腰痛保持者や筋力の衰えた高齢者にとっては苦痛をともなうもので あろう。また、このようにあまり意識されずに行われる動作であるために、 無理な姿勢の収納動作が無意識のうちに身体に負担を与えている可能性も高 い。
9
研究背景
2 □ 2-1-2 現在の収納計画に関する設計資料 現在、最も一般的に使用されている設計資料のひとつとして建築設計資料
集成が挙げられる。ここでの収納についての記述についてふれておく。
物を出し入れできる高さ 115
身長=100 引き出しの高さ
125(206)
200
50
頭より上の 収納範囲����昼����� 100(165)
x
x
20
160
肩より上の 収納範囲����昼�����
90
85 (140)�����
120
収納しやすい 80 範囲����¶¡�ó���:���Đ���� 40 (66)�����
かがみ姿勢に なる収納範囲
20 (33)����� ( )は男子の平均身長を 例とした高さ(cm)
図 2-1-2-1 収納棚の寸法
40 0 40 120
:上体を曲げずに 手の届く範囲 :上体を曲げて 手の届く範囲
0
40
80
80
40
00
40
80
120
y
80
80
40
第 4 領域 (手を上に伸ばさな ければならない領域) 第 2 領域 (手を肩以上にあげ る必要がある領域)
(187.9cm)
y
0 (153.0cm) (141.2cm)
40
(124.4cm)
y
図 2-1-2-3 立位姿勢で
80
第 1 領域
120 40
とどく領域) 第 3 領域 (前屈あるいはしゃが む姿勢の高さの領域) 第 5 領域 (しゃがんでさらに 膝をこごめなければ ならない領域)
100
(94.3cm)
(立位で楽に手の
0
40
80
120
ものに手の届く範囲
(58.6cm)
手の届く範囲 図-K 手の届く範囲(工業デザイン全書6)
図 2-1-2-2 手の届く範囲
適正収納高さ(図 2-1-2-1)は、身長の高さに基づいた収納高さの範囲 設定をしている。これは、手の届く範囲(図 2-1-2-2)を参照して作成さ れた基準である。 ここでの適正収納高さとは、それぞれの収納高さに対しての人間の動作 の姿勢の違いによって分類されたものである。個人個人の身長の高さが反 映されてはいるが、それは身体寸法の考慮にとどまり、実際にその動作を した時に、人間の身体にどれだけの負担がかかるのかという点については 言及されていない。 また、高さ以外の収納計画の要素である奥行きや断面方向について の基準については示されていない。立位姿勢でものに手の届く範囲(図 2-1-2-3)の資料があるが、これもまた同様に身体寸法からみた範囲設定 にとどまっている。
10
研究背景
2 現在、個人個人の身体特性を考慮したパーソナルなデザインが求められ ているが、これらはいずれも平均的な日本人の体型や健康状態を基準とし たものであり、個別の身体状況(特に目に見えない疾患など)を考慮した ものではない。住宅は、使用する人物が特定されることから、パーソナル な設計が実現可能であるが、その際に参照されるような設計資料はない。 健康で快適な生活を送るには、個人個人の身体状況を考慮した新たな設 計資料が必要である。
□□ 2-2 既往研究について 収納動作に関する既往研究・論文についてまとめておく。 その評価内容は大きく分けて、 ①身体寸法から収納動作空間や作業域の寸法を求めるもの ②収納時の動作特性を観察するもの ③収納時の生体負担によって収納の評価をするもの ④収納のしやすさなどの官能評価によって収納の評価をするもの に分類される。特に、③の生体負担の評価方法として用いられているものは、 ③ -1 力学的(物理的)なアプローチとしての関節の角度、③ -2 生理学的なア プローチとしてのエネルギー代謝量、心拍数、呼吸量などの値の大小、③ -3 アンケートを用いた自覚的な負担の評価である。 一方、収納棚の設定条件として考慮されている点は、 ①収納棚の高さ ②収納棚と身体の距離 ③収納棚のデザインの違い などである。ほとんどの研究で、①収納棚の高さは考慮されている。しかし、 ③収納棚のデザインの違いを設定している研究はほとんどなく、また、考慮さ れている場合も2種類程度にとどまっている。いずれの既往研究・既往論文も、 内容①-④と収納棚の条件①-③のうちのそれぞれ何点かの組み合わせであ る。
11
研究背景
2 □□ 2-3 本研究の位置づけ 本研究は、収納計画と人間の関係を、身体寸法を考慮した収納計画においての 収納動作によって、実際に、身体にはどれぐらいの負担がかかるのかということ を考察し、身体への負担からみた適正な収納計画の評価するものである。 本研究においての評価内容(身体寸法は事前に考慮したうえで)は、 ①腰部への力学的負担(腰部関節モーメントの大小) ②生理的ストレス(心拍数の変動) ③主観による腰部への負担感(アンケートを用いた自覚的な腰部負担) であり、収納時に生じる腰部の負担を①腰部への力学的負担を中心に、その 他の各評価との関係からとらえるものである。 収納棚の設定では、 ①収納棚の高さ ②収納棚の奥行き ③顔面方向を重視したしつらえ である。③断面方向のしつらえを重視することで、より実際の収納計画に役立 つ具体的な評価を得ることができるといえる。
12
研究背景
2 □□ 2-4 腰部負担に関して 日本国民の身体不調についてみると、男性では「腰痛」が最も有訴率が高く、「せ きやたんが出る」「肩こり」が続き、女性では「肩こり」が最も高く、「腰痛」「手足 の関節が痛む」が続いている。また、高齢者について(図 2-4-1、図 2-4-2)みると、 男性・女性とも「腰痛」を訴える率が一番高くなっている。また、最近では VDT 作 業の影響などで若年者での腰痛保持者も増加し、腰痛は高齢者に限った症状ではな くなってきている。 こうしたことから、腰への負担を考慮した建築計画が必要になってくる。
250
150
200
人数
人数
200
100
150 100
50
50
0
図 2-4-1 高齢者(男性)の有訴率上位の症状
肩こり
腰痛
目の かす み
症状
もの忘 れす る
症状
人数(人口1000対)
手足 の関 節痛
せきや たん
目の かす み
きこえ にく い
腰痛
手足 の関 節痛
0
人数(人口1000対)
図 2-4-2 高齢者(女性)の有訴率上位の症状
13
3
研究の流れ
研究の流れ
3 3. 研究の流れ 本研究の流れを以下の図に示す。
人間
収納計画
・身長、体重
・高さ
収納
・奥行き ・しつらえ
動作
・年齢 ・腰椎疾患の有無
良い収納計画とは?
基礎調査 評価方法の基礎調査 →評価方法の選定
実験項目の選定
実 験 ①収納動作における腰部関節モーメントの測定 (VICON) ②収納動作による心拍数変化の測定 (Heart Rate Monitor) ③収納動作の主観による評価 ( アンケート )
結 果 ・ 考 察 腰部モーメントを中心とした 3 評価と収納計画の関係の分析・考察 3 評価の関係についての考察
腰部負荷からみた収納計画の評価
図 3-1 研究の流れ
15
4
基礎調査
4-1 腰部の力学的負担の評価に関して 4-2 生理的ストレスの評価に関して
基礎調査
4 4. 基礎調査 本研究で、収納計画の評価の方法として用いる、腰部への力学的負担の指標として の〈腰部関節モーメント〉と、生理的ストレスの指標としての〈心拍数〉について説 明する。
□□ 4-1 腰部の力学的負担の評価に関して □ 4-1-1 腰部関節モーメントの測定について < 関節モーメントの測定について > 医療福祉分野においての動作分析は、身体障害者の動作異常のメカニズムを分 析し、より効果的な歩行訓練や、より適正な補装具などの提案に役立てる目的で 行われている。 本研究では、「腰に負担のかからない健康なすまいの研究」(牛山琴美 /2003) に倣い、様々な条件の収納計画により身体にどの程度の負荷が生じているかを調 べるために、関節モーメントの測定という方法をとることにした。 関節モーメント測定の有効性については以下の通りである。 動作のメカニズムを分析するためには、身体骨格がどのような力学の原理で動
いているかを理解する必要がある。力学の原理自体は単純だが、骨格系が複雑な 連鎖構造のため、その動きの原因は誤解されやすい。しかし骨格系力学について 理解できると、補償動作の分析にあたって対象者が行おうとしている努力を筋活 動の発現という形で把握することが可能となる。次には逆に、その筋活動がどう いう形で歩行なり動作なりを生みだすかの分析をすることになる。したがって、 この分析では動作中の関節に生じる負荷が推定できるかどうかがポイントになる のである。筋活動の分析には長い間、筋電位計測が行われてきたが、この手法で は筋張力が何ニュートン発揮されているといった定量的な計算ができなかった。 また、計測に手数がかかり、個々の対象者に日常的に適用するには煩雑であった。 このような壁を打破しようと開発され、発達してきたのが関節モーメント計算の 手法である。関節モーメントには筋活動がかなりの程度直接的に反映されている。 現時点では関節モーメントを計算することだけが各関節に生じる負荷を定量的に 推定する唯一の現実的な方法である。空間座標位置測定装置と床反力計の普及な らびにパーソナルコンピュータの進歩とを背景として、関節モーメントの計算が 簡単に実行できるようになり、臨床応用が可能となりつつある。
17
基礎調査
4 < 腰部関節モーメントについて > 腰部関節モーメントの計算方法は、国際医療福祉大学の山本澄子、勝平純司ら が開発した方法をとった。(詳細は、 「腰に負担のかからない健康なすまいの研究」 / 牛山琴美 2003 を参照。)
< 本研究における腰部関節モーメントの取り扱い > 本研究では、腰部負荷からみた収納計画の評価が目的である。収納動作時に身 体に発生する腰部関節モーメントの大小をもって、ここでいう腰部負荷の評価を 行う。 また、本研究では腰部モーメント以外(心拍数の変化・主観)という観点から も、同時に評価を行う。他 2 評価の方法が収納動作以外の影響を受けやすく、純 粋に腰部への負荷のみの評価をすることが困難な方法であり、どちらかというと 身体・心理についての総合的評価であるという特徴を持つのに対し、腰部モーメ ントによる評価は、その特徴から、腰部負荷の定量的な評価ということができる。 本研究においては、以上のように 3 評価をとらえ、腰部関節モーメントは腰部 負荷の定量的な評価のために用いるものとする。
□ 3-1-2 3次元動作解析装置 ( モーションキャプチャー ) について モーションキャプチャーは、もともと医療分野で患者の動きを取得することに 用いられてきた。それによって、身体障害者のための装具の製作や、動作の特徴 の研究に利用されている。 3DCG ソフトウェアが実用的なものとなり、エンターテイメントの分野での利 用が増えてきたが、医療分野での利用がまだ多いようだ。 本研究では、3 次元動作解析装置として、VICON612(VICON MOTION SYSTEMS) を 用いた。
18
基礎調査
4 □□ 4-2 生理的ストレスの評価に関して 本研究では、収納動作を腰部への力学的負担という視点から評価すると同時 に、心理的な影響と運動の影響による生体負担の総合評価としての心拍数の測定 を行った。腰部関節モーメントが純粋に腰部への負荷のみを評価できる方法であ るのに対して、心拍数の測定は、その総合性により、腰部への負担のみを抜き出 して計測することは出来ない。しかし、被験者の各属性のグループ間との比較や、 他 2 評価との比較において有効であると考え、評価方法のひとつとした。 また、心拍数の測定は主観による評価と違い、客観的な数値としての評価がで きること、動作中に中断なしに反応を実時間で記録できること、自覚できない刺 激に対しての反応が得られること、簡便な方法で計測できることなどの利点があ ることからも評価方法に相応しいと判断した。 以下は、心拍数を扱うことに関しての文献調査のまとめである。
19
基礎調査
4 □ 4-2-1 心拍数について ◇心臓の拍動のしくみとその計測 以下(図 4-2-1-1)に、心臓の活動について図示する。図は、簡略化したもので、 本研究で対象とする、情緒などの心理活動と運動による筋活動による心臓の活動 の変化の関係のみについて示している。
〈神経〉
・交感神経 ( 緊張時に活動 )
脳
支配
自律反応
〈心臓の活動〉
・副交感神経 ( 安静時に活動 )
拍動の ・増加
随意反応
・減少
・筋活動
電気的信号として
ストレスや緊張などの情動
心臓の活動を測定
身体の代謝の要求
(= 心電図など) 図 4-2-1-1 心臓の活動のしくみと計測
心臓は、脳の支配を受けており、神経を通してストレスや緊張などの情動や身 体の代謝の要求の影響を受けて活動している。また、その活動を電気的変化とし てとらえる方法が心電図である。このようなことが、心電図による心臓の活動(拍 動)の測定によって、人間の情動や運動の状態を評価することの根拠となって いる。心臓活動は古くから、心理活動や運動の指標とされてきたが、心臓の活動 の仕組みの構造が明らかであるという裏づけがあることがその理由のひとつであ る。
◇ R-R 間隔について ( 図 4-2-1-2) R-R 間隔
波から次の P 波までの間隔)であるが、検出しや
R波
R波 R
P波 P
瞬時心拍数(HR)は一拍動ごとの拍動間隔(P R
T波 T
Q 波Q S S波
P波 P
T T波
Q 波Q S 波
すい R 波を用いて、R-R 間隔(RRI)を採用する のが一般的である。R-R 間隔は、ミリ秒単位で表 されることが多く、RRI(ms) と HR(bpm)との関 係は、
図 4-2-1-2 心電図波形と R-R 間隔
HR(bpm)= 60000/RRI(ms) である。
20
基礎調査
4 ◇安静心拍数 ヒトの HR は安静時に 70bpm 前後で、遅い人では 60bpm、速いと 90bpm ぐらいの 幅がある。安静 HR とは、厳密に接し 18 ~ 20℃で、食後 3 時間を経過した後、 身体の動きの少ない楽な椅子座位姿勢を 30 分保ち、その後の 5 分間の平均 HR と いう。
◇計測の方法 拍動の計測の方法には、心電図以外に、日常で長時間記録が可能で小型の装置で あるホルター心電計、簡便な方法としては、いわゆる脈を診るというように手首 を触診して拍動を数える方法、また、指尖から光電容積脈波を光センサーで検出 する方法、携帯型の心拍計などの方法がある。
◇心拍数を測る意味 ここでは心拍数を測る意味を、具体的に、心拍数を変動させる原因と、逆に 心拍数の変化から分かることによって説明をする。
< 心拍数を変動させる原因 > 心拍を変動させる主な原因は以下である。 (1) 年齢、性差:心拍数は子供や女性で多く、男性や高齢者では少ない。 身体サイズや活動量とも関係する。 (2) 体位、姿勢 (3)
運動:運動は筋肉活動を伴うため,筋組織への血流量を増加させなけ
ればならず、心拍は増加する。
(4) 日内変動:心臓の働きは概日リズムがあり、1 日のうちの時間帯によ り変化する。 (5) 精神的活動:現代社会におけるさまざまなストレスは、交感神経を刺 激し、心拍数の変動に作用する。緊張や恐怖などの情動反 応やストレスの評価指標として心拍数や血圧が測定される のは、こうしたメカニズムを背景にしたものである。 (6) 薬物、化学物質 (7) 気温
21
基礎調査
4 < 心臓の拍動からわかること >
図 3-2-1-6 は、模擬飛行装置 での 20 代と 40 代のパイロットの
100 90 HR (bpm)
(1) 精神的緊張度を知る:
20歳代(n=20)
80 70 60
図 4-2-1-3
40歳代以上(n=5)
年代別心拍数からみた
50 安静 離陸 水平飛 機速変 低速変 急旋回 アクロ1 旋回1 アクロ2 ループ アクロ3 編隊1 編隊2 編隊3 着陸
心拍数を比較したもの。飛行内容 が同一でも経験差が反映され、20
精神的緊張度の差 (加藤象二郎、日本人間工学会 航空人間工学部会第 72 回大会
飛行課目
発表資料、1997)
代のほうが精神的緊張の高いこと が理解できる。
実験に選ばれた10の姿勢
緊張立位
弛緩立位
伸膝中腰
浅屈中腰
姿勢の違いによる心拍数の変化
深屈中腰
前屈立位
椅座
蹲踞
胡坐
仰臥
(2) 作業姿勢による差を知る: を示したのが図 3-2-1-7 である。
(ml/kg/min) 15.0
%も心拍数が増加する。
酸素消費量
(beats/min) 150
酸素消費量 心拍数 修正心拍数
10.0
100
5.0
50
図 4-2-1-4 姿勢の違いによる心拍数の変化
弛緩立位
緊張立位
伸膝中腰
深屈中腰
浅屈中腰
前屈立位
蹲踞
椅座
胡坐
仰臥
0
(3) 生体負担や疲労度を知る:
心拍数
仰臥時に比べ浅屈中腰では約 50
0
( 佐藤方彦ほか、人類学雑誌、84(3): 168、1976; 野呂影勇ほか、図説工
姿勢の違いは、骨格筋の活動度
ルゴノミクス、1990,p.280)
の相違を反映する。図 3-2-1-8 姿 勢の相違による心拍数の変化図 負担度の大きな違いが理解でき る。 (4) 作業環境を知る: 環境温度の上昇に伴い、心拍数は 増加する。
姿勢番号
姿勢番号 9.肩甲骨下部支持(110°) 1.緊張立位 16.正坐弛緩 5.上半身緊張立位 24.横坐弛緩 3.弛緩直立(胸部ひらく) 14.肩甲骨中部支持(135°) 18.あぐら坐緊張 20.あぐら坐弛緩 6.上半身弛緩 4.仰臥
74
活動度
3-2-1-7 と併せて考えると、生体
100 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10
31 29.5 29 23.5 19 1
5
3
18
15
22
6
9
9
8.5 8
6.5 3
9
16
24
20
14
4
図 4-2-1-5 姿勢と活動度(小原二郎ほか , 建築・室内・人間工学 , 1969; 大島正光ほか , 経営工学ライブラリー 8,1995,p.44)
22
基礎調査
4 ◇心拍計測時の諸注意 〈反応の状態依存性〉 自律神経反応は状態依存性が強く、同じ刺激に対してもその時の心身の状況 で反応の出方が違う。実験中は、疲労や飽き、眠気などの被験者の心身の状態 変化に留意し、適切に対処しなければならない。 〈順応と慣化〉 生体には、長時間同じ刺激にさらされたり、同じ刺激を何度も提示されると、 だんだんとその刺激に反応しなくなる性質がある。刺激の間隔や強弱をランダ ムにするなどして、刺激の単調さを避けるようにしたり、随時休憩をとり、被 験者の気分を常にリフレッシュしてやるなどの配慮が必要となる。
◇心拍計測による評価方法について 心拍数の測定による生体負担の評価は古くから行われ、一般的な評価方法であ るが、はっきりと決まった評価方法はない。それは、その汎用性から多数の研究 者間で、その扱い方が異なることや、心拍数に影響を与える要因の多さから、計 測時の条件によって大きく心拍数の変動の仕方が異なることなどによる。 本研究において、その評価方法を ( 最高心拍数 - 平均心拍数 )/ 平均心拍数と して扱ったが、数ある既往論文のなかでも一般的な評価方法のひとつであり、本 実験前のプレ実験の結果をこの方法で評価した際、有効な結果が出ると判断し、 採用した。
23
基礎調査
4 □ 4-2-2 心拍計について 本研究において、心臓循環器系に関して必要な情報は R-R 間隔であった。 医療の分野では、心電図で得られる心電図の波形の形そのものも対象である が、人間工学分野においては波形の形は対象ではない。そこで、今回は波形 そのものを測定・記録する心電計ではなく、R-R 間隔を測定・記録可能な心 拍計を用いることにした。 〈スポーツ心拍計 Heart Rate Monitor〉 心拍計として、スポーツ心拍計 Heart Rate Monitor S801i(POLAR) を使 用した(図 3-2-2-1)。
図 4-2-2-1 Heart Rate Monitor (上:トランスミッター 下 : リストレシーバー)
この心拍計は、もともとスポーツ・運動での生理的な緊張と激しさの度合 いを示す目的で設計されたもので、心拍数の測定・記録、時計・ストップウォッ チやその他運動の評価などの機能がある(本研究では、R-R 間隔・心拍数の 測定と記録、時計の機能のみを使用)。
◇主な仕様 〈測定間隔〉 ・測定・記録間隔:R-R(今回使用した設定;全ての R-R 間隔の測定と 記録が可能) 〈記録可能時間〉 ・30,000 拍(記録間隔設定:R-R の場合) 〈時計の精度〉 ・1 日± 0.5 秒以内(25℃の環境) 〈心拍測定の精度〉 ・± 1%または± 1bpm のうち大きい方(安定した状態で測定が行われ ている場合)
24
5
実験の方法
5-1
実験概要
5-2
データの扱い方
実験の方法
5 5. 実験の方法 高さ・奥行き・しつらえを考慮した 23 種類の収納動作において、どれくらい腰部 へ負荷がかかるかを計測するために動作計測実験(腰部モーメントの測定)を行った。 同時に、収納動作中の心理的・身体的負担を評価するために、心拍数の測定と、主観 による評価の聞き取りを行った。5-1 では実験の概要を、5-2 では実験で得たデータ の扱い方について説明する。
26
実験の方法
5 □□ 5-1 実験概要 □ 5-1-1 実験概要 ◇実験場所 栃木県大田原市 国際医療福祉大学 動作計測実験室
◇実験日程 プレ実験 : 9 月 28 日 被験者 / 健常若年者 1 名 本実験 : 10 月 4 日 被験者 / 健常若年者 3 名 10 月 5 日 被験者 / 高齢者 2 名 10 月 14 日 被験者 / 腰痛保持若年者 1 名、高齢者 1 名
10 月 15 日 被験者 / 健常若年者 1 名、高齢者 2 名
◇実験で使用したシステム・装置など < 三次元解析装置 > ・VICON612(VICON MOTION SYSTEM 社 ) を用いた。 ・サンプリング周波数 120Hz の赤外線カメラ 8 台を使用。カメラでマーカーの 3D 位置情報を認知し、被験者の動作を記録した。 ・マーカーは、直径 25mm 程度の球に、直径 20mm 程度の台がついている。球の表 面はガラスの粒子が入っているテープで覆われており、カメラからの赤外線を 反射する。 ・床反力計は、被験者の床にかかる反力や、体重心のブレを測定するのに用いた。
図 5-1-1-1 VICON システム
27
実験の方法
5 < 心拍計 > ・スポーツ心拍計 S810i(POLAR 社 ) を用いた。 ・トランスミッターは 2 箇所の電極がついたもので、この電極により心臓の電気 信号をキャッチする。このトランスミッターはストラップベルトで胸部にフィ ットするように取り付けて使用する。正確に電気信号(今回は、R-R 間隔)を 検出するために、電極部位にコンタクトジェルとしてハンドクリームを貼付し、 トランスミッターを肌に密着させた。 ・リストレシーバーはトランスミッターからの信号を受け取り、それを記録する ものである。腕時計型で、被験者の腕に取り付けて計測を行った。
< ワイヤーラック(収納棚)> ・HOME ERECTA ( エレクター株式会社 ) を用いた。高さは、1100mm・1900mm のも のを使用し、それぞれ約 25mm ずつ高さを調整できるものである。棚の奥行きは 350mm・600mm のものを使用した。反射光を抑えるために黒色のものとした。 ・ネット:垂直面の壁を再現するためにネットを用いた。赤外線カメラの視覚を 作らないため、また、反射光を押さえるために黒色のネットとした。また、ネ ットを棚に固定するために、黒色の針金・マジックテープを使用した。
< 実験ウェア > ・マーカーをできるだけ正確な位置に貼り付けられるよう、体にフィットする水 着と水泳キャップを使用した。反射光を抑えるために、黒やグレーなどの暗い 色を用意した。
< 荷物 > ・収納する荷物として、段ボール箱の中に水を満たしたペットボトルを入れたも のを使用した。段ボール箱は、収納時に手が滑らないよう、持ち位置に滑り止 めのゴムシートを貼り付けたものを用意した。また、ペットボトルは箱の中で 動かないように固定した。
28
実験の方法
5 < その他 > ・ストップウォッチ:VICON・心拍計の測定開始時刻、被験者の動作時間をそろ えるために使用した。
図 5-1-1-2 実験風景 (被験者 : 胸部に取り付けているのが 心拍計、白い球状のものがマーカー。)
29
実験の方法
5 □ 5-1-2 計測の手順 ◇計測のながれ 以下の図に計測のながれをまとめた。
計測準備
被験者準備 ・実験の説明、同意書記入
・キャリブレーション
・身長・体重測定
・収納棚の準備・荷物の準備
・着替え ・マーカー付け・心拍計装着
計 測 ・立位姿勢の計測 ・ Work Station 上でのマーカー付け
《動作計測開始》
time
⇒ 荷物を手に持って静止立位
VICON
心拍計
0
↓ 動作開始
20s
↓ 棚に荷物を置く
a
↓ 元の立ち位置に戻って静止立位
20s+a
↓ 〈1 回の計測終了〉
20s+a+30s
アンケート
⇒ 同じ動作につき 2 回ずつ計測 全 23 項目くり返し
⇒ 全項目計測後、終了
図 5-1-2-1 計測の流れ
30
実験の方法
5 ◇計測での注意事項 計測の流れのなかでのいくつかの注意事項をまとめた。
〈VICON による計測について〉 ・ VICON による動作計測は本来、動作開始から動作がおわるまでの間のみで良い が、本実験においては心拍数を同時に計測するため、同期の時間をとるために VICON による動作計測と心拍計による心拍数測定を同時に開始した。 ・本実験では、被験者が荷物を持って動作を開始するために特に動作を始める前 に、それがカメラの死角となりマーカーがうまく映らない場合が多数あった。で きる限り、マーカーが途切れずに映るよう計測したが、それでもやはり動作の特 徴上、動作の開始の瞬間のみマーカーが映っていないものでもよいこととした。
図 5-1-2-2 動作計測時の VICON 画面
〈心拍数の計測について〉 ・本実験では、安静時の心拍数を計測することが困難であったため、動作を開始 する前に箱を体の正面で持った状態で 20 秒静止し、その間の平均心拍数を本研 究における " 動作前安静平均心拍数 " とした。 ・心拍数に影響を与える室温はできるだけ各被験者間で統一させるよう(26℃) にしたが、被験者によって計測時間帯が違うことや、動作計測上、全ての実験項 目を続けて計測しなければならなかったために、厳密なデータとはいえない。
〈アンケートについて〉 ・アンケートは各動作後に口頭で質問した。
31
実験の方法
5 □ 5-1-3 実験項目の決定方法 ◇収納の種類について 本研究は収納の種類の要素として、①収納棚の高さ× 5 種類、②奥行き× 2 種 類、③断面方向についてのしつらえ× 5 種類、計収納種類 23 項目 ( 表 5-1-3-1, 図 5-1-3-1) を考えた。以下に、それらの決定方法を説明する。 表 5-1-3-1 動作項目一覧表 奥行き (mm)
高さ 身長に対して (%)
A
100%
1
9
85%
2
40%
奥行き 300mm
奥行き 600mm
1 A-100% 300mm 2 6 A- 85% A- 85% 300mm 600mm
A
4 8 A- 20% A- 20% 300mm 600mm 5 A- 0% 300mm
300mm 600mm
D
E
-
19
-
10
-
20
-
3
11
14
-
21
20%
4
-
15
-
22
0%
5
-
16
-
23
85%
6
12
-
-
-
40%
7
13
17
-
-
20%
8
-
18
-
-
100%
9 A-100% 300mm
100%
85%
10 12 B- 85% B- 85% 300mm 600m
85%
3 7 A- 40% A- 40% 300mm 600m
85%
100%
85%
14 17 C- 40% C- 40% 300mm 600m
40%
40%
20%
20%
B
19 D-100% 300mm 100% 20 D- 85% 300mm 85%
100%
11 13 B- 40% B- 40% 300mm 600m
0%
しつらえ C
B
0%
15 18 C- 20% C- 20% 300mm 600mm 16 C- 0% 300mm
C
300mm 600mm
21 E- 40% 300mm
40%
40%
20%
20%
0%
D
300mm 600mm
0%
E
300mm
22 E- 20% 300mm 23 E- 0% 300mm
40% 20% 0%
300mm
図 5-1-3-1 動作項目一覧
< 高さ >
高さは、建築設計資料集成(以下、資料集成)を参考に決定した。 資料集成(図 5-1-2-1)においては、収納の適正高さについて身長高さの 115% 以上、100% ~ 85%、85% ~ 40%、40% ~ 20%、20% ~ 0% の範囲に収納棚の高さを 分けて評価している。
物を出し入れできる高さ 115
身長=100 引き出しの高さ 90
125(206)
頭より上の 収納範囲����柬���朔� 100(165)
肩より上の 収納範囲����柬���朔� 85 (140)�����
収納しやすい 範囲���������こ朠�呂�㉃た�吠�� 40 (66)�����
かがみ姿勢に なる収納範囲
20 (33)����� ( )は男子の平均身長を 例とした高さ(cm)
図 5-1-3-2 収納だなの寸法
32
実験の方法
5 これにしたがい、事前に動作についてのみプレ実験を行った。実際に、各収 納高の範囲で収納動作・姿勢が異なることを確認した。115% の高さでの動作は、 100% と動作の変化がないこと、連続した一動作で行うことが難しい(途中でも のを持ち替える動作が必要である)ことから、実験項目から除外した。 これによって、収納高は各被験者の身長高に対して、100%,85%,40%,20%,0% の 高さを設定することを決定した。
< 奥行き > 奥行きに関しても、資料集成を参考にプレ実験を行い決定した。
200
50 x
x
20
160
120
80
40 0 40 120
:上体を曲げずに 手の届く範囲 :上体を曲げて 手の届く範囲
0
40
80
80
40
00
40
80
120
y
80
80
40
y
0
40 y 80 100 120 40
0
40
80
図 5-1-3-3 立位姿勢でものに手が届く範囲
120
奥行きが 300mm と 600mm は、それぞれ立位姿勢のままで腰を曲げずに手の届く 範囲と、腰を曲げなければ手が届かない範囲であるため、この条件でプレ実験を 行い、実際に動作を確認して決定した。 高さによって、奥行き 600mm の場合には手が届かないもの・しゃがみこんだり 床に膝をつかないと届かないものがあるので、それらについては実験項目から除 外した。
33
実験の方法
5 < しつらえ > 本実験では、断面方向のしつらえを 5 種類(図 5-1-3-3)設定したが、それら について説明する。
A
B
C
D
E
図 5-1-3-4 断面方向のしつらえ
しつらえ A: 収納棚の前面棚下が壁になっており、足を踏み込むことができない タイプのしつらえ。 しつらえ B: しつらえ A の前面の壁部分がないもの。収納下のスペースに足を踏 み込みながら収納が行えるタイプのしつらえ。 しつらえ C: しつらえ A において、棚上にも前面に壁があるもの。ものを置くと きに上体を潜り込ませることができないタイプのしつらえ。 収納棚高さから、上側壁面までの高さはプレ実験から 400mm に決定。 しつらえ D: キッチンなどの収納と身体の間に台状の部分があり、収納と身体の 距離が離れるタイプのしつらえ。台の前面から収納棚までの距離は一 般的なシステムキッチンの寸法から 350mm に決定。また、台の高さは 人間工学からみた調理台の適正高さとされる身長 /2+5cm しつらえ E: 引きだしを想定したしつらえ。引き出しを手前に引いた上体でもの をしまう場合に設定している。収納棚の前面に壁があるタイプのしつ らえ。引き出し部分の高さは荷物の大きさから 200mm に決定。 以上のしつらえを設定したが、奥行きの設定と同様に、収納高によって動作が無 理なものは項目から除外した。
34
実験の方法
5 ◇実験における収納棚の再現について 動作計測の都合上、体の動きの撮影の死角をつくることができないため、棚を ワイヤーラック、壁面をネット、引き出し前壁面の上端を水平のバーで代用し、 想定した収納動作を再現できる収納棚の装置で実験を行った。
350mm ネット 400mm
H
200mm
E
B
身長高さ /2+5cm
A
C
D 図 5-1-3-5 実験で使用した収納
◇収納時の立ち位置について 各収納動作において、自然な収納動作を行える範囲の収納棚からの距離をプレ 実験で観察し、それぞれの収納動作についての立ち位置を決定した。収納動作時 に、身体と収納棚の距離感が図りづらい動作であると判断したものについては、 各自自然な動作がとれるようにはじめに収納から約一歩分の距離を設け、一歩踏 み出してから自然な収納動作が行えるように設定した。
◇ものの大きさ・重さについて ものの寸法は、重さ 2.0kg、直径 28cm の深型ステンレス鍋を使用した既往論 文を参考に、300mm(W) × 300mm(W) × 200mm(H) の大きさとした。また、重さに ついては、同既往論文の被験者が女性であったため、その重さを日本人女性の平 均体重で換算し、実験では各被験者の体重の重さ× 4% の重さとした。また、も のの重さにより身体への負荷は異なるが、その傾向は同じことから、本研究では ものの重さは 1 種類のみの設定とした。
◇ものの持ち方について ・箱の下辺のあたりを持ち位置とし、体の正面で両手で持つ状態を、動作開始前 の基準の状態とした。
35
実験の方法
5 〈計測時の動作の諸注意〉 ・動作計測上、収納動作は収納に正面に向かい、体の正面で両手で持った箱を収 納棚に置く→元の位置に戻る、という一連の動作を実験における一動作とした。
36
実験の方法
5 □□ 5-2 データの扱い方 ここでは、計測で得られたデータをどのように扱ったかを説明する。
□ 5-2-1 計測後のデータの扱い・手順について ◇ VICON のデータ処理について データ処理の流れを、以下の図に示す。
Workstation での作業 マーカー付け直し
c3d ファイルで記録されたマーカーがどの関節にあた るか対応させる。自動認識されなかったものについ て、手動でマーカーの付け直し作業をする。
利用データの選定 データ補間 ノイズ除去のフィルター処理 c3d 形式で書き出し
マーカーの消失している部分に対して、"FillGap" と いう補間処理を行う。
ノ イ ズ 除 去 の た め に "Butterworth Filter" と い う フィルター処理を行う。
BodyBuilder での作業 モデルの設定 マーカー位置の挿入
高齢者であるか若年者であるかの設定をする。 また、身長・体重の設定をする。
各種データ出力のための計算
ASCII 形式で書き出し
分析作業へ
** データ処理の詳細は、「腰に負担のかからない
図 5-2-1-1 データ処理の流れ
健康なすまいの研究」牛山琴美 /2003 を参照。
37
実験の方法
5 ◇データ処理に関しての注意事項 データ処理については、「腰に負担のかからない健康なすまいの研究」牛山琴美 /2003 に詳しい記述があるが、そこでの方法と違う点についてのみここで説明す る。
< マーカーの種類について > マーカーについては、いくつか加わった箇所があるので、本研究で使用したマー カーの種類について以下に示す。
- 全て左側対称 -
TOH( 頭上 )
Rhead( 右耳上部 ; 耳孔の延長線上 )*
Lhead( 左耳上部 ; 耳孔の延長線上 )*
RSHD( 右肩峰 )
LSHD( 左肩峰 )
RELB( 右肘関節 )
LELB( 左肘関節 )
RASI( 右前腸腰棘 )
LASI( 左前腸腰棘 )
RWRI( 右手首関節 )
BOX1*
RHIP( 右股関節 )
BOX2*
RKNE( 右膝関節 )
BOX4*
RANK( 右足関節外果突起 )
BOX3*
LWRI( 左手首関節 ) LHIP( 左股関節 ) こちらから持つ
LKNE( 左膝関節 ) LANK( 左足関節外果突起 )
RMP( 右第五中足指節関節 )
LMP( 左第五中足指節関節 )
〈荷物の箱〉
〈前から見た図〉
dummy( 左右区別のための目印 ) L5( 第 5 腰椎 ) LPSI( 左腰後腸腰棘 )
RPSI( 右腰後腸腰棘 )
〈後から見た図〉
* 印:新たに加えられたマーカー 図 5-2-1-2 マーカーの位置
38
実験の方法
5 < ノイズ除去のフィルター処理について > 昨年度は、Workstation と BodyBuilder の作業後に、数値データの整形とい う工程をはさみ、その後また別のアプリケーション "Filter" によってノイズ 除去を行った。しかし、今年度の本研究では、Workstation の中の機能である Butterworth Filter によってノイズ除去が可能となった。
◇心拍数のデータについて 記録した R-R 間隔データは、心拍計 Hert Rate Monitor の付属ソフトを利用し て、データの処理を行った。その手順を以下に示す。
1. リストレシーバーに記録されたデータを PC に読み込む。
2 2. データにノイズが含まれているものは、
3 3
" エラー修正 " の機能でデータを整える。
〈Heart Rate Monitor PC 画面〉
3. 動作開始時間から 20 秒前までの平均心拍数 ・動作開始後 30 秒での最高心拍数を読む。 (時間の範囲選択をすると、値が出る。)
図 5-2-1-3 心拍数データ処理手順
◇アンケートのデータについて アンケートの結果は、回答をそれぞれ点数に換算して集計を行った。腰への負 担感について、 「全く感じない」→ 1、 「多少感じた」→ 2、 「かなり感じた」→ 3、 「耐えられないくらいに感じた」→ 4 と点数付けした。
39
実験の方法
5 □ 5-2-2 データ処理で得られたグラフと動作の関係 ◇腰部モーメント・心拍数各グラフと動作の対応
〈収納動作・VICON 画面〉 《荷物を持って
《動作開始》
《荷物を置く瞬間》 《荷物を置いた
20 秒間静止立位》
後、静止立位》 400
腰部モーメント
350 300 250 200 150 100 50 0 -50
8.5
8.0
7.6
7.1
6.6
6.1
5.7
5.2
4.7
4.2
3.3
2.8
2.3
1.9
1.4
0.9
0
0.4
3.8
max
-100
時間 (s)
〈腰部モーメントのグラフ〉
90
max avarage
80
心拍数 (bpm)
70 60 50 40 30 20 10 0
時間 (s)
1
6
11
16
21
26
31
36
41
46
51
56
61
66 〈心拍数変化のグラフ〉
* 注:2 つのグラフの時間軸は一致していない。
図 5-2-2-1 動作とグラフの対応
40
実験の方法
5 〈グラフから読み取る値〉 ・腰部モーメントのグラフ:腰部モーメント最大値 ( 絶対値 ) - 方向で最大値をとるのは、前傾姿勢は x 軸まわりに おいて - 方向であるため。 ・心拍数変化のグラフ : 動作開始前 20 秒間平均心拍数、動作開始後最大心拍数
x
x (-)
(-)
空間の座標系
図 5-2-2-2 空間の座標系
〈指標とする値〉 ・腰部モーメント→腰部モーメント最大値 /( 体重 * 身長 ) ・心拍数→(動作開始後最高心拍数 - 動作開始前 20 秒間平均心拍数)/ 動作開始 20 秒間平均心拍数。
◇腰部モーメントで除外したデータ ・腰部モーメントのグラフの特徴は、荷物を置く瞬間の前後に最大値をとる下に 凸のグラフという点。ここから、グラフの頂点が判断できないデータは無効とし た。 500
腰部モーメント
400
300
200
100
NG!! 9.83
9.34
8.85
8.36
7.87
7.38
6.88
5.9
6.39
5.41
4.92
4.43
3.93
3.44
2.95
2.46
1.97
1.48
0.98
0.49
0
0
-100 時間(s) x軸まわり
y軸まわり
z軸まわり
図 5-2-2-3 無効なデータ
41
6
結果
6-1
腰部関節モーメントと収納計画
の関係
6-2
心拍数と収納計画の関係
6-3
主観と心拍数の関係
結果
6 6. 結果 ①腰部モーメントによる評価、②心拍数増加率による評価、③主観による評価の実 験結果について示す。各評価につき、それぞれ収納計画別(全体・高さ別・奥行き別・ しつらえ別)にまとめた。
43
結果
6 □□ 6-1 腰部関節モーメントと収納計画の関係 収納動作により発生した腰部関節モーメントの最大値の全被験者・属性(高齢 者・健常若年者・腰痛保持若年者)別の平均値を棒グラフにしてまとめた。 ここでは全て、全被験者の平均において腰部負荷の小さいもの(適する収納計 画)順に、上から並べた。各被験者別のグラフにおいても、その順番に示した。 なお、高齢者、若年者は各 5 名の平均値であるが、腰痛保持者については、被 験者 1 名についての値である。 以下は、収納の種類の見取り図(図 6-1-1)である。
1 A-100% 300mm 2 6 A- 85% A- 85% 300mm 600mm
100%
9 A-100% 300mm
85%
10 12 B- 85% B- 85% 300mm 600m
3 7 A- 40% A- 40% 300mm 600m
A
4 8 A- 20% A- 20% 300mm 600mm 5 A- 0% 300mm
300mm 600mm
100%
85%
11 13 B- 40% B- 40% 300mm 600m
40% 20% 0%
20% 0%
300mm 600mm
19 D-100% 300mm
100%
85%
20 D- 85% 300mm
85%
100%
85%
14 17 C- 40% C- 40% 300mm 600m
40%
B
100%
C
15 18 C- 20% C- 20% 300mm 600mm 16 C- 0% 300mm
300mm 600mm
21 E- 40% 300mm
40% 20% 0%
40% 20%
D
0%
300mm
E
22 E- 20% 300mm 23 E- 0% 300mm
40% 20% 0%
300mm
図 6-1-1 収納の種類
44
結果
6 □ 6-1-1 全体 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
85%
A
5 300mm 600mm
100%
19
100%
10 12 85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-1-1-1 実験項目番号
ここでは、23 種類の収納棚全てを区別することなく腰部負荷と収納の種類の 関係についてグラフにまとめた。
〈被験者全体について〉
図 6-1-1-2 によると、上位を占めるのは、しつらえについては A[ 踏み込みな し ]・B[ 踏み込みあり ]、高さについては 100%・85% と高い位置のものであるが、 下位に位置するものもあり、一概にこれらが良いものであるということはできな い。奥行きについても、上位は手前(300mm)が占めているが、同時に下位を占 めるのも手前側であり、こちらも一概にどちらが良いかということを判断するこ とはできない。 〈高齢者と健常若年者の比較〉
健常若年者 ( 図 6-1-1-3) と腰痛保持若年者 ( 図 6-1-1-4) の結果において、全 体の順位と異なる収納種類は、 12 (B[ 踏み込みあり ]- 高さ 85% - 奥行き 600mm )・ 2(A[ 踏み込みなし ]- 高さ 85%- 奥行き 300mm)・19(D[ 体と収納の距離あり ]- 高 さ 100%- 奥行き 300mm)・20(D[ 体と収納の距離あり ]- 高さ 85%- 奥行き 300mm) など共通しており、傾向が似ている。 腰痛保持若年者の被験者数が 1 名であったため、 直接比較することはできないが、 健常若年者と腰痛保持若年者の傾向が似ていることがわかった。この腰痛保持者 については、何か動作をしている最中は腰の痛みを感じることはほぼないという ことであったため、収納動作においては健常若年者と傾向が似ている結果となっ たと考えられる。 高齢者 ( 図 6-1-1-2) と若年者 ( 図 6-1-1-3) を比較すると、上で挙げた項目に おいて、高齢者が比較的高い値の負荷であるのに対し、若年者は低い値をとって おり、相違点がみられる。項目に共通するのは高さが高い位置のものという点で、 年齢層の差による身体能力の違い・特徴の違いのためと考えられる。
45
結果
6 ◇収納種類と腰部負荷・グラフ 高齢者・収納種類と《腰部モーメント》指標値
手前
0.460
手前
0.467
手前
0.472
奥
0.492
奥
0.508
手前
0.510 0.546
手前
0.547
奥
0.598
手前
0.692 0.979
手前 0.300
0.600 指標値
0.900
B B
1
A C
B
C
A
収納種類 8 16 11 23 19 2
手前
20% 40% 40% 40% 85% 20% 20% 20% 0% 40% 0% 100%85% 40% 20% 0% 40% 85% 40% 85%100%85%100%
0.442
0.000
17 12 14 6
10 9 0.440
手前
A
5 4
手前
7
0.437
A
0.409
奥
A
手前
A
0.397
D
手前
E
0.387
B
奥
C
0.308
A
奥
C
0.301
C
0.284
3 20 15 18
奥 手前
D
0.240
手前
A
0.207
B
手前
E
0.153
E
手前
22 21 13
9
20% 40% 40% 40% 85% 20% 20% 20% 0% 40% 0% 100%85% 40% 20% 0% 40% 85% 40% 85%100%85%100%
B
1 10
A A C B C
5 17 12 14 6
A A
4 7
A A D E B C A C C D A B E E
収納種類 3 20 15 18 8 16 11 23 19 2 22 21 13
B
全体・収納種類と《腰部モーメント》指標値
1.200
手前 手前 手前 奥
0.201 0.256 0.192 0.245
手前
0.279
奥
0.356 0.382
奥
0.339
手前 手前
0.384
奥
0.382
手前
0.550
手前
0.535
手前
0.424
手前
0.480 0.399
手前 奥
0.445
奥
0.471
手前
0.480 0.651
手前 手前
0.577
奥
0.616
手前
0.774 1.099
手前 0.000
0.300
0.600 指標値
全体
図 6-1-1-3 高齢者・収納種類と腰部負荷
手前
0.484
手前
0.494
手前
0.544 0.511
奥
3 20 15 18
奥
0.551 0.519
手前 手前
0.460
手前
0.500
奥
0.652
手前
0.648 0.878
手前 0.000
0.300
0.600 指標値
0.900
1.200
健常若年者
図 6-1-1-4 健常若年者・収納種類と腰部負荷
B B A A C B C A A A A D
0.361
E
0.351
手前
B
手前
7
0.490
収納種類 8 16 11 23 19 2
奥
4
0.424
手前
C
5
0.452
A
0.397
C
奥 手前
C
0.301
D
奥
A
0.352
手前
B
17 12 14
6
0.296
奥
E
0.222
1
手前
E
10 9
0.160
22 21 13
20% 40% 40% 40% 85% 20% 20% 20% 0% 40% 0% 100%85% 40% 20% 0% 40% 85% 40% 85%100%85%100%
B B A A C B C A A A A D E B C A C C D A B E E
10 9 1 6 5 17 12 14 4 7 収納種類 16 11 23 19 2 3 20 15 18 8 22 21 13
0.106
20% 40% 40% 40% 85% 20% 20% 20% 0% 40% 0% 100%85% 40% 20% 0% 40% 85% 40% 85%100%85%100%
腰痛保持若年者・収納種類と《腰部モーメント》指標値
健常若年者・収納種類と《腰部モーメント》指標値
手前
1.200
高齢者
図 6-1-1-2 被験者全体・収納種類と腰部負荷
手前
0.900
手前 手前
0.143 0.199
手前
0.566 0.412
奥 手前 奥
0.158 0.105
奥
0.356
手前
0.412
手前
0.460
奥
0.451
手前
0.331 0.390
手前 手前 手前
0.512 0.293
手前
0.552 0.586
奥
0.481
奥 手前
0.611
手前
0.456
手前 奥
0.632 0.237 0.498
手前
0.888
手前 0.000
0.300
0.600 指標値
0.900
1.200
腰痛保持若年者
図 6-1-1-5 腰痛保持若年者・収納種類と腰部負荷
46
結果
6 □ 6-1-2 収納計画別 〈高さによる比較〉 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16
21 40%
40%
20%
20%
0%
300mm 600mm
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-1-2-1 高さによる比較・見取り図
高さによる比較では、収納種類の高さ以外の要素(しつらえと奥行き)を同じ 条件に設定したうえで、高さのみを変数としてそれぞれの条件を比較している。
〈被験者全体について〉
いずれの条件においても、高さ 100%・85% のものは腰部負荷が少なく、40%・ 20% では負荷が大きい傾向が共通して見られる。 しかし、しつらえ C[ 顔の前面に壁 ]- 奥行き 300mm・600mm( 図 6-1-2-6, 図 6-1-2-7) では例外的に高さ 40% の腰部負荷が小さくなっている。 〈各被験者平均について〉
高齢者・健常若年者の腰部負荷の傾向は、ほぼ全体の傾向と一致しているが、 高さが 100%・85% の場合 ( 図 6-1-2-4、図 6-1-2-8) では高齢者の腰部負荷の方 が若年者の腰部負荷に比べてかなり高い値を示している。高い位置での収納動作 では、ほぼ腕の力によるもので、年齢層による身体能力の差のための結果と考え られる。
47
結果
6 ◇高さと腰部負荷の関係・グラフ 0.240 0.192 0.222
100%
0%
0.397 0.339 0.452 0.412
20%
0.409 0.384 0.424 0.460
0.284 0.245
85%
0.296 0.412
収納高さ
収納高さ
0.566
0.437 0.382 0.490 0.451
40%
0.440 85%
0.550
0.351 0.331
0.492 20%
0.547 0.577 0.500 0.632
40%
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
0
腰痛保持若年者
図 6-1-2-2 しつらえ A- 奥行き 300mm・高さと腰部負荷
全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-3 しつらえ A- 奥行き 600mm・高さと腰部負荷
0.153 0.201 0.106 0.143
100%
0.445 0.511 0.586
0.308 0.356
85%
0.301
85%
収納高さ
収納高さ
0.105 0.207 0.256 0.160 0.199
0.598 0.616 0.467
40% 0.652
0.480 0.494
40%
0.237
0.293
0 全体
0.2 高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-4 しつらえ B- 奥行き 300mm・高さと腰部負荷
全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-5 しつらえ B- 奥行き 600mm・高さと腰部負荷
0.3014742 0.387
0.279 0.352
40%
0.382
0.158
40%
0.397
0.4721099
収納高さ
収納高さ
0.356 0.399
0%
0.544 0.552
0.508 0.471
0.5096773 0.480 0.519 0.611
20%
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
20%
0.551 0.481
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-6 しつらえ C- 奥行き 300mm・高さと腰部負荷
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-7 しつらえ C- 奥行き 600mm・高さと腰部負荷
48
結果
6
0.442 0.535 100% 0.361
収納高さ
0.390
0.546 0.651 85% 0.460 0.456
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-8 しつらえ D- 奥行き 300mm・高さと腰部負荷 0.46 0.42 0.48
0%
収納高さ
0.390
0.69 0.77
40%
0.65 0.456
0.98 1.10
20%
0.88
0 全体
0.2
0.4
高齢者
0.6 指標値
0.8
1
1.2
若年者
腰痛保持若年者
図 6-1-2-9 しつらえ E- 奥行き 300mm・高さと腰部負荷
49
結果
6 〈奥行きによる比較〉 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-1-2-10 奥行きによる比較見取り図
奥行きによる比較では、収納種類の奥行き以外の要素(高さとしつらえ)を同 じ条件に設定したうえで、奥行きのみを変数としてそれぞれの条件を比較してい る。
〈被験者全体について〉
腰部負荷の大小は奥行き 300mm・600mm で混在しているため、どちらの方が負 荷が少ないかということはいえない。 〈各被験者平均について〉
いずれの場合においても、全体と高齢者・健常若年者の腰部負荷の傾向は一致 している。これは、高さ・しつらえの条件によって、相応しい奥行きが決まると いうことができるだろう。
50
結果
6 ◇奥行きと腰部負荷の関係・グラフ
0.412 0.440 0.550 0.351 0.331 0
全体
0.2 高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
0.547 0.577 0.500 0.632
全体
高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0
0.2
全体
高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-12 しつらえ B- 高さ 85%・奥行きと腰部負荷
0.467 0.480 0.494
600mm 奥行き 300mm
300mm 奥行き 600mm
0.437 0.382 0.490 0.451
0.2
0.308 0.356 0.301 0.105
図 6-1-2-11 しつらえ A- 高さ 85%・奥行きと腰部負荷
0
0.207 0.256 0.160 0.199
600mm 奥行き 300mm
300mm 奥行き 600mm
0.284 0.245 0.296
0.293 0.598 0.616 0.652 0.237
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-13 しつらえ A- 高さ 40%・奥行きと腰部負荷
0
0.2
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
全体 高齢者 腰痛保持若年者 図 6-1-2-14 しつらえ B- 高さ 40%・奥行きと腰部負荷
600mm 奥行き 300mm
0.409 0.384 0.424 0.460 0.492 0.445 0.511 0.586 0
0.2
全体
高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-15 しつらえ A- 高さ 20%・奥行きと腰部負荷
51
結果
6
600mm 奥行き 300mm
0.301 0.279 0.352 0.158 0.387 0.382 0.397 0.356 0
0.2
0.4 指標値
0.6
0.8
全体 高齢者 若年者 腰痛保持若年者 図 6-1-2-16 しつらえ C-40%・奥行きと腰部負荷
300mm 奥行き 600mm
0.508 0.471 0.551 0.481 0.510 0.480 0.519 0.611 0
0.2
0.4 0.6 0.8 指標値 全体 高齢者 若年者 腰痛保持若年者 図 6-1-2-17 しつらえ C-20%・奥行きと腰部負荷
52
結果
6 ◇しつらえによる比較 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
7 8
5 300mm 600mm
19
100%
100%
100%
100%
85%
85%
85%
85%
40%
40%
20%
20%
10 12
20
11 13
14 17
40%
40%
20%
20%
0%
B
0% 300mm 600mm
15 18
C
16 300mm 600mm
21
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-1-2-18 しつらえによる比較・見取り図
しつらえによる比較では、収納種類のしつらえ以外の要素(高さと奥行き)を 同じ条件に設定したうえで、しつらえのみを変数としてそれぞれの条件を比較し ている。
〈被験者全体について〉
しつらえ A[ 踏み込みなし ] と B[ 踏み込みあり ] については、奥行き 300mm の 場合 ( 図 6-1-2-19、図 6-1-2-20、図 6-1-2-22) にはいずれも B のほうが腰部負 荷が小さく、奥行き 600mm の場合 ( 図 6-1-2-21、図 6-1-2-23) にはいずれも A の方が腰部負荷が小さい。また、しつらえ D[ 体と収納の距離あり ] は A[ 踏み込 みなし ]・B[ 踏み込みあり ] に比べ負荷が大きい。( 図 6-1-2-19、図 6-1-2-20) 体と収納の間の距離が障害になっていると考えられる。 高さ 40% では、奥行き 300mm( 図 6-1-2-22)・600mm( 図 6-1-2-23) いずれの場 合においてもしつらえ C[ 顔の前面に壁 ] が A・B よりも負荷が小さい。それ以外 の場合においては、しつらえ C は A に比べ負荷が大きい。 しつらえ E[ 引き出し型 ] は、いずれの場合においてもしつらえ A よりも負荷 が大きい。( 図 6-1-2-22、図 6-1-2-24、図 6-1-2-26)
〈各被験者平均について〉
被験者全体の傾向と、高齢者・健常若年者の傾向はほぼ一致しているが、高さ 100%・85%- 奥行き 300mm( 図 6-1-2-19、図 6-1-2-20) においては高齢者の腰部負 荷が大きく、全体とは異なる結果を示している。高い位置の収納で、年齢層によ る身体能力の差が出るためと考えられる。
53
結果
6 ◇しつらえと腰部負荷の関係・グラフ 0.153 0.201 0.106
B
しつらえ
0.143
0.240 0.192 0.222
A
0.566
0.442 0.535
D
0.361 0.390
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-19 高さ 100%- 奥行き 300mm・しつらえと腰部負荷
0.153 0.284
0.201 0.106
B
0.245
0.143
A 0.296
A
しつらえ
しつらえ
0.412 0.240 0.192 0.222 0.566 0.308 0.356
0.442
B 0.301
0.535
D
0.361
0.105
0.390
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
0
腰痛保持若年者
全体
図 6-1-2-20 高さ 85%- 奥行き 300mm・しつらえと腰部負荷
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.397 0.356
0.437 しつらえ
しつらえ
0.293 0.547 0.577 0.500 0.632
E
0.382
A
0.490 0.451
0.692 0.774 0.648
0.598 0.616
B
0.652 0.237
0.498 0 全体
0.2 高齢者
0.4 指標値 若年者
腰痛保持若年者
0.387
0.467 0.480 0.494
A
0.8
0.382
C
0.158
B
0.6
図 6-1-2-21 高さ 85%- 奥行き 600mm・しつらえと腰部負荷
0.301 0.279 0.352
C
0.2
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-22 高さ 40%- 奥行き 300mm・しつらえと腰部負荷
0
0.2 全体
高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-23 高さ 40%- 奥行き 600mm・しつらえと腰部負荷
54
結果
6
0.409 0.492
0.384 0.424
A
0.445
0.460
A 0.511
C
しつらえ
しつらえ
0.586 0.510 0.480 0.519 0.611 0.508 0.471
0.979
C 0.551
1.099
E
0.878 0.888
0
0.2 全体
0.4
高齢者
0.6 指標値 若年者
0.8
1
0.481
1.2
腰痛保持若年者
0
0.2 全体
図 6-1-2-24 高さ 20%- 奥行き 300mm・しつらえと腰部負荷
高齢者
0.4 指標値 若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-25 高さ 20%- 奥行き 600mm しつらえと腰部負荷
0.397 0.339
A
0.452 0.412
しつらえ
0.460 0.424
E
0.484 0.512
0.472 0.399
C
0.544 0.552
0 全体
0.2
0.4 指標値
高齢者
若年者
0.6
0.8
腰痛保持若年者
図 6-1-2-26 高さ 0%- 奥行き 300mm・しつらえと腰部負荷
55
結果
6 □□ 6-2 心拍数と収納計画の関係 収納動作開始後の最高心拍数 ( 以下、最高心拍数 ) と動作前安静時の平均心拍 数 ( 以下、安静時平均心拍数 ) の差を、安静時平均心拍数で割った値 {( 最高心拍数 )-(安静時平均心拍数)}/(安静時平均心拍数) を心拍数増加率による指標値として、 全被験者・属性(高齢者・健常若年者・腰痛保持若年者)別の指標値平均を棒グ ラフにしてまとめた。 6-1 と同様に、全て、全被験者の平均において指標値の小さいもの(生理的ス トレスが少ないもの)から順に、上から並べた。各被験者別のグラフにおいても、 その順番に示した。 なお、高齢者、若年者は各 5 名の平均値であるが、腰痛保持者については、被 験者 1 名についての値である。
56
結果
6 □ 6-2-1 全体 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-2-1-1 全体・収納種類見取り図
ここでは、23 種類の収納棚全てを区別することなく腰部負荷と収納の種類の 関係についてグラフにまとめた。
〈被験者全体について〉
図 6-2-1-2 によると、高さについては、40%・85% のものが上位をしめ、負担 が少ないことが分かる。荷物を持つ位置と近いため、身体への負担が少なくなる と考えられる。しつらえでは、C[ 顔の前面に壁 ] が下位を占めており、上体を 潜り込ませることができないという無理な姿勢のために負担が大きいと考えられ る。奥行きについては、体をあまり動かさずに収納できる奥行き 300mm のほうが 600mm より負担が少ない傾向がある。
〈各被験者平均について〉
被験者の各属性間や被験者全体との比較において、その傾向は一致しない。 特に、収納種類 5( しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 0%- 奥行き 300mm) 、6( し つらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 85%- 奥行き 600mm、9( しつらえ B[ 踏み込みあ り ]-100%-300mm)、17( しつらえ C[ 顔の前面に壁 ]- 高さ 40%- 奥行き 600mm)、 22( しつらえ E[ 引き出し型 ]- 高さ 20%- 奥行き 300mm) においては高齢者と健常 若年者との負担の傾向が大きく異なるが、それらの条件に共通点はみられない。 (図 6-2-1-3、図 6-2-1-4)
57
結果
6 □ 6-2-1 全体 ◇収納種類と心拍数増加率・グラフ
0.134
手前
0.136
手前
0.138
手前
0.142
手前
0.142
1 9
0.150
奥
0.150
奥
0.154
奥
0.155
8 12 6 15
手前
0.161
手前 手前
0.175
奥
0.192 0.200
奥 0.000
0.050
0.100 0.150 指標値
0.200
E A A D C B B
20% 40% 0% 0% 20% 85% 85% 20%100%100% 0% 100%40% 20% 40% 20% 85% 40% 40% 85% 85% 40% 40%
奥
E
3 0.131
収納種類 5 19 7
手前
B
4 11 22 10 13 14 20 2
0.116
手前
A
0.110
手前
A
0.101
D
手前
A
0.100
A
0.098
奥
B
手前
C
0.097
A
手前
B
0.096
A
手前
C
0.095
E
手前
C
21
高齢者・収納種類と《心拍数》指標値
C
0.093
18 17 23 16
E
20% 40% 0% 0% 20% 85% 85% 20%100%100% 0% 100%40% 20% 40% 20% 85% 40% 40% 85% 85% 40% 40%
3
A A D C B B E B
4 11 22 10 13 14 20 2
A A D A A B C A B A C E C
収納種類 5 19 7 1 15 9 8 12 6 18 17 23 16
C
21
全体・収納種類と《心拍数》指標値 手前
0.250
手前
0.085
手前
0.086
手前
0.095
手前
0.092
手前 手前
手前
1
0.152
6 15
9
0.120
手前
0.155
手前
0.183
奥
8 12
奥
0.175
奥
0.153 0.177
手前 手前
0.165
奥
0.138 0.202
奥 0.050
0.100 0.150 指標値
0.200
0.250
健常若年者
図 6-2-1-4 健常若年者・収納種類と心拍数増加率
E A A D C B B E B A A
20% 40% 0% 0% 20% 85% 85% 20%100%100% 0% 100%40% 20% 40% 20% 85% 40% 40% 85% 85% 40% 40%
0.177
手前
D
0.145
A
0.130
A
奥 手前
B
0.127
C
手前
収納種類 5 19 7
0.118
A
0.154
手前
B
手前
A
0.093
C
0.102
奥 手前
E
0.098
C
21
0.090
手前
0.000
4 11 22 10 13 14 20 2
手前
C
0.095
0.149
奥
0.142
手前
0.131 0.101
手前 手前
0.144
手前
0.164 0.145
手前 奥
0.127
奥
0.146
奥
0.159 0.142
手前 手前
0.204
奥
0.242 0.192
奥 0.050
0.100 0.150 指標値
0.200
0.250
図 6-2-1-3 高齢者・収納種類と心拍数増加率
3
手前
0.116
手前
高齢者
18 17 23 16
20% 40% 0% 0% 20% 85% 85% 20%100%100% 0% 100%40% 20% 40% 20% 85% 40% 40% 85% 85% 40% 40%
E A A D C B B E B A A D A A B C A B A C E C C
21 3 4 11 22 10 13 14 20 2 収納種類 5 19 7 1 9 6 15 8 12 18 17 23 16
0.091
0.081
腰痛保持若年者・収納種類と《心拍数》指標値
0.100
手前
0.118
手前
0.000
健常若年者・収納種類と《心拍数》指標値 手前
0.103
奥
全体平均
図 6-2-1-2 被験者全体・収納種類と心拍数増加率
0.102
手前
手前
0.102
手前
0.155 0.074
手前 手前
0.140
手前
0.126 0.072
奥 手前 手前
0.057 0.031
手前
0.103 0.065
手前 奥
0.106
手前
0.119 0.127
手前 手前
0.085 0.149
手前
0.141
手前 奥
0.099
奥
0.090
奥
0.149 0.180
手前 手前
0.078
奥
0.209 0.222
奥 0.000
0.050
0.100 0.150 指標値
0.200
0.250
腰痛保持若年者
図 6-2-1-5 腰痛保持若年者・収納種類と心拍数増加
58
結果
6 □ 6-2-2 収納計画別 〈高さによる比較〉 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
7 8
5 300mm 600mm
19
100%
100%
100%
100%
85%
85%
85%
85%
40%
40%
20%
20%
10 12
20
11 13
14 17
40%
40%
20%
20%
0%
B
0% 300mm 600mm
15 18
C
16
21
0%
300mm 600mm
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-2-1-6 高さによる比較見取り図
高さによる比較では、収納種類の高さ以外の要素(しつらえと奥行き)を同じ 条件に設定したうえで、高さのみを変数としてそれぞれの条件を比較している。
〈被験者全体について〉
いずれの条件においても、高さ 40%・85% の姿勢を変えずに収納できる高さの ものは負担が少なく、しゃがんだり背伸びをする必要のある高さ 0%・20%・100% では負担が大きい傾向がみられる。 〈各被験者平均について〉
高齢者・健常若年者の傾向は全体とほぼ一致しているが、しつらえ A[ 踏み 込みなし ]- 奥行き 600mm( 図 6-2-1-8) としつらえ C[ 顔の前面に壁 ]- 奥行き 600mm( 図 6-2-1-12) において高齢者は高さ 40% で最も負担が少なくなっておら ず、傾向が異なる。原因については不明である。
59
結果
6 ◇高さと心拍数増加率の関係・グラフ 0.095 0.086 0.091
40%
0.134 0.155
0.096 0.102 0.095 0.074
85%
0.106
0.131 0.149 0.127
20%
収納高さ
収納高さ
0.142 0.130
40%
0.065
0.150 0.127
85%
0.183 0.099
0.138 0.101
0%
0.177
0.155
0.127
100%
0.159 0.153
20%
0.142 0.144 0.152
0.149
0.085 0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-7 しつらえ A- 奥行き 300mm・高さと心拍数指標値
全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-8 しつらえ A- 奥行き 600mm・高さと心拍数指
0.101 0.118
85%
0.100
0.093
0.103
0.057
40% 0.102
40%
収納高さ
収納高さ
0.072 0.116 0.116 0.118 0.103
0.154 0.142
0.146
85%
0.175
0.164
100%
0.120
0.090 0.149
0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
0
腰痛保持若年者
図 6-2-1-9 しつらえ B- 奥行き 300mm・高さと心拍数指標値
全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-10 しつらえ B- 奥行き 600mm・高さと心拍数指標値
0.098 0.092 0.098
40%
0.192 0.242 0.126
40%
0.138
20%
収納高さ
収納高さ
0.209 0.150 0.145 0.155 0.141
0.200 0.192
0.161
20%
0.202
0.142
0%
0.177
0.222
0.180
0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-11 しつらえ C- 奥行き 300mm・高さと心拍数指標値
0 全体
0.05 高齢者
0.1 0.15 指標値 若年者
0.2
0.25
腰痛保持若年者
図 6-2-1-12 しつらえ C- 奥行き 600mm・高さと心拍数指標値
60
結果
6
0.097 0.095 85% 0.090
収納高さ
0.140
0.136 0.131 100% 0.145 0.119
0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-13 しつらえ D- 奥行き 300mm・高さと心拍数指標値
0.093 0.085 0.100 0.102
収納高さ
40%
0.110 0.081
20%
0.154 0.031
0.175 0.204 0.165
0% 0.078
0 全体
高齢者
0.05
0.1 0.15 指標値
若年者
0.2
0.25
腰痛保持若年者
図 6-2-1-14 しつらえ E- 奥行き 300mm・高さと心拍数指標値
61
結果
6 〈奥行きによる比較〉 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-2-1-15 奥行きによる比較
奥行きによる比較では、収納種類の奥行き以外の要素(高さとしつらえ)を同 じ条件に設定したうえで、奥行きのみを変数としてそれぞれの条件を比較してい る。
〈被験者全体について〉
しつらえ B[ 踏み込みあり ]- 高さ 40% 以外のすべて ( 図 6-2-1-16 から図 6-2-1-22 のうち、図 6-2-1-19 以外の全て ) において、手前(奥行き 300mm)の 方が奥(600mm)よりも負担が少ない。手前の方が姿勢を変えずに動作できるた め負担が少なくなると考えられる。特にしつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 85% (図 6-2-1-11)、しつらえ B[ 踏み込みあり ]- 高さ 85%( 図 6-2-1-17)、しつらえ C[ 顔の前面に壁 ]- 高さ 40%( 図 6-2-1-23) においては手前と奥での負担の差が 大きい。しかし、これらの棚の種類の間には共通点はみられず原因は不明である。 〈各被験者平均について〉
しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 40%(図 6-2-1-18)における腰痛保持若 年者以外の場合は、すべてにおいてしつらえ B[ 踏み込みあり ]- 高さ 40%( 図 6-2-1-16) 以外で手前の方が奥よりも負担が少ない点で各被験者の傾向が一致し ている。
62
結果
6 ◇奥行きと心拍数増加率の関係
手前
0.057
奥行き
0.150 0.127
奥
0.101 0.118 0.093
0.183
0.154 0.146 0.175
奥
奥行き
手前
0.096 0.102 0.095 0.074
0.099 0 全体
0.05 高齢者
0.090
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
0
腰痛保持若年者
全体
0.05 高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-16 しつらえ A- 高さ 85%・奥行きと心拍数指標値 図 6-2-1-17 しつらえ B- 高さ 85%・奥行きと心拍数指標値
0.100 0.103 0.102
奥
手前
0.095 0.086 0.091
0.116 0.116 0.118 0.103
手前
0.134 0.142 0.130
奥
0.072
奥行き
奥行き
0.155
0.106 0 全体
0.05 高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
0
0.05
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
全体 高齢者 腰痛保持若年者 図 6-2-1-18 しつらえ A- 高さ 40%・奥行きと心拍数指標値 図 6-2-1-19 しつらえ B- 高さ 40%・奥行きと心拍数指標値
手前
0.131 0.149 0.127
奥行き
0.065
奥
0.155 0.159 0.153 0.149 0
全体
0.05 高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-20 しつらえ A- 高さ 20%・奥行きと心拍数指標値
63
結果
6
奥行き
手前
0.098 0.092 0.098 0.126 0.192
奥
0.242 0.138 0.209 0 全体
0.05 高齢者
0.1
0.15 0.2 0.25 指標値 若年者 腰痛保持若年者
図 6-2-1-21 しつらえ C-40%・奥行きと心拍数指標値
奥行き
手前
0.150 0.145 0.155 0.141
奥
0.200 0.192 0.202 0.222 0
0.05
0.1
0.15 0.2 0.25 指標値 全体 高齢者 若年者 腰痛保持若年者 図 6-2-1-22 しつらえ C-20%・奥行きと心拍数指標値
64
結果
6 ◇しつらえによる比較 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
7 8
5 300mm 600mm
19
100%
100%
100%
100%
85%
85%
85%
85%
40%
40%
20%
20%
10 12
20
11 13
14 17
40%
40%
20%
20%
0%
B
0% 300mm 600mm
15 18
C
16 300mm 600mm
21
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-2-1-23 しつらえによる比較・見取り図
しつらえによる比較では、収納種類のしつらえ以外の要素(高さと奥行き)を 同じ条件に設定したうえで、しつらえのみを変数としてそれぞれの条件を比較し ている。
〈被験者全体について〉
高さ 40%- 奥行き 600mm( 図 6-2-1-28) の場合を除き、しつらえ A[ 踏み込みな し ] の方が B[ 踏み込みあり ] よりも負担が少ない。踏み込む動作の負担の影響 である可能性がある。無理な姿勢を強いられるしつらえ C[ 顔の前面に壁 ] はい ずれの場合においてもしつらえ A より負担が大きい。また、しつらえ D[ 体と収 納の距離あり ] はしつらえ B より負担が少ない。しつらえ E[ 引き出し型 ] につ いては、条件により他のしつらえと負担の大小の順位が異なり ( 図 6-2-1-17、 図 6-2-1-29、図 6-2-1-31)、一般的にどのような傾向にあるかはいえない。
〈各被験者平均について〉
全体的に各被験者属性の傾向にばらつきがあり、しつらえと高さのほうが、奥 行きよりも負担に影響があるということが考えられる。
65
結果
6 ◇しつらえと心拍数増加率の関係・グラフ 0.136 0.131 0.145 0.119
しつらえ
D
0.142 0.144 0.152
A 0.085
0.142 0.164
B
0.120 0.149
0
0.05
全体
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-24 高さ 100%- 奥行き 300mm・しつらえと心拍数指標値
0.096 0.150
0.102 0.095
A
0.127
0.074
A 0.183
0.097 0.095 0.090
D
しつらえ
しつらえ
0.099
0.140 0.154 0.146
0.101
B 0.175
0.118
B
0.093
0.090
0.057
0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
0
腰痛保持若年者
全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-25 高さ 85%- 奥行き 300mm・しつらえと心拍数指標値 図 6-1-2-26 高さ 85%- 奥行き 600mm・しつらえと心拍数指標値 0.093 0.085 0.100 0.102
E
0.100 0.103
B
0.102 0.072
0.095 0.086 0.091
A
0.134 しつらえ
しつらえ
0.155 0.098 0.092 0.098
C
0.142
A
0.130 0.106
0.126 0.192 0.116 0.116 0.118 0.103
B
0
0.05 全体
高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.242
C
0.138 0.209
0.2
腰痛保持若年者
0
0.05 全体
高齢者
0.1 0.15 指標値 若年者
0.2
0.25
腰痛保持若年者
図 6-2-1-27 高さ 40%- 奥行き 300mm・しつらえと心拍数指標値 図 6-2-1-28 高さ 40%- 奥行き 600mm・しつらえと心拍数指標値
66
結果
6
0.110 0.155
0.081
E
0.154
0.159
0.031
A 0.153 0.149 しつらえ
しつらえ
0.131 0.149
A
0.127 0.065
0.200 0.192 0.150
C 0.202
0.145 0.155
C
0.222
0.141
0 全体
0.05
0.1 指標値
高齢者
若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-2-1-29 高さ 20%- 奥行き 300mm・しつらえと心拍数指標値
0
0.05 全体
高齢者
0.1 0.15 指標値 若年者
0.2
0.25
腰痛保持若年者
図 6-2-1-30 高さ 20%- 奥行き 600mm・しつらえと心拍数指標値
0.138 0.101
A
0.177 0.127
しつらえ
0.161 0.142
C
0.177 0.180
0.175 0.204
E
0.165 0.078
0
0.05 全体
高齢者
0.1 0.15 指標値 若年者
0.2
0.25
腰痛保持若年者
図 6-2-1-31 高さ 0%- 奥行き 300mm・しつらえと心拍数指標値
67
結果
6 □□ 6-3 主観と収納計画の関係 収納動作で感じた腰部への負担感を、アンケートによって 4 段階で評価した値 の全被験者・属性(高齢者・健常若年者・腰痛保持若年者)別の平均値を棒グラ フにしてまとめた。 6-1,6-2 と同様に、全て、全被験者の平均において負担感の評価値の小さいも の(適する収納計画)順に、上から並べた。各被験者別のグラフにおいても、そ の順番に示した。 なお、高齢者、若年者は各 5 名の平均値であるが、腰痛保持者については、被 験者 1 名についての値である。
68
結果
6 □ 6-3-1 全体 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-3-1-1 全体・収納種類見取り図
ここでは、23 種類の収納棚全てを区別することなく腰部負荷と収納の種類の 関係についてグラフにまとめた。
〈被験者全体について〉
図 6-3-1-2 によると、高さについては、40%・85% が上位を占めており、0%・ 20% の低い高さが下位を占めている。しつらえについては、A[ 踏み込みなし ]・ B[ 踏み込みあり ] が上位を占め、無理な姿勢を強いるしつらえである C[ 顔の前 面に壁 ]・前面の壁が障害となる E[ 引き出し型 ] が下位を占めている。奥行き については特に傾向はみられず、他の要素と組み合わせない限り奥行きの要素だ けでは一般的なことはいえない。 以上のことは、心拍数による評価と一致するもので、腰部に感じる負担感と生 体への総合的な負担は近い傾向にあることがわかる。 〈各被験者平均について〉
高齢者 ( 図 6-3-1-3) のアンケートの回答がどの種類の収納に対しても全く負 担感を感じないというものが多く、それぞれの収納種類の評価にほとんど差があ らわれていないが、ほぼ、全体の傾向と各被験者の傾向は一致しており、しつら えの違いに関わらず、荷物を持つ位置と近く、少ない動作ですむ、高さ 40%- 奥 行き 300mmn や、高さ 85%、100% のものが上位を占めている。
69
結果
6 □ 6-3-1 全体 ◇収納種類と腰部への負担感・グラフ
手前
1.09
奥
1.09
手前
1.09
手前
1.09
奥
1.09
手前
1.09
手前
1.09
手前
1.27
手前
1.27
手前
1.36
奥
1.36
手前
1.36
手前
1.36
8
1.45 1.55
5
奥 手前 手前
1.55
奥
1.55
奥
1.64 1.73
手前 0
0.5
1
1.5 指標値
2
2.5
0% 40% 20% 20% 0% 20% 20% 0% 40% 20% 85% 40% 40%100%40% 85%100%85% 85%100%85% 40% 40%
1.09
1 12 11 3
手前
2
1.00
6
奥
E- C- C- C- A- A- E- C- A- A- D- C- E- D- B- B- B- A- A- A- B- B- A-
1.00
収納種類 4 20 14 21 19 13 10 9
手前
高齢者・収納種類と《主観》指標値
22 16 7
1.00
23 17 18 15
0% 40% 20% 20% 0% 20% 20% 0% 40% 20% 85% 40% 40%100%40% 85%100%85% 85%100%85% 40% 40%
3 1 12 11 2 6 収納種類 4 20 14 21 19 13 10 9 8 22 16 7 5 23 17 18 15
E- C- C- C- A- A- E- C- A- A- D- C- E- D- B- B- B- A- A- A- B- B- A-
全体・収納種類と《主観》指標値 手前
3
手前
1.00
手前
1.00
奥
1.00
手前
1.00
手前
1.00
奥
1.00 1.20
手前 手前
1.00
奥
1.00
手前
1.00
手前
1.00
手前
1.00
手前
1.00
手前
1.00
奥
1.00 1.40
手前 手前
1.00
奥
1.00
手前
1.20
手前
1.20
奥
1.20
奥
1.40 1.20
手前 0.00
0.50
全体
図 6-3-1-2 被験者全体・収納種類と腰への負担感
手前
1.00
1 12 11
1.20 1.20
手前
1.20
奥
1.20
手前
1.20
手前
収納種類 4 20 14 21 19 13 10 9
1.00
1.00
手前
1.40 1.20
手前 手前
1.60
7
1.60 1.40
手前
1.60
奥
1.80
手前
1.80
手前
1.80
奥
1.80
奥
2.00 2.00
手前 0.00
8 22 16
奥 手前
0.50
1.00
1.50 2.00 指標値
2.50
3.00
若年者
図 6-3-1-4 健常若年者・収納種類と腰への負担感
0% 40% 20% 20% 0% 20% 20% 0% 40% 20% 85% 40% 40%100%40% 85%100%85% 85%100%85% 40% 40%
1.00
E- C- C- C- A- A- E- C- A- A- D- C- E- D- B- B- B- A- A- A- B- B- A-
3
奥
2
1.00
6
手前
23 17 18 15 5
0% 40% 20% 20% 0% 20% 20% 0% 40% 20% 85% 40% 40%100%40% 85%100%85% 85%100%85% 40% 40%
E- C- C- C- A- A- E- C- A- A- D- C- E- D- B- B- B- A- A- A- B- B- A-
3 1 12 11 2 6 収納種類 4 20 14 21 19 13 10 9 7 22 16 8 5 23 17 18 15
1.00
奥
2.50
3.00
腰痛保持若年者・収納種類と《主観》指標値
若年者・収納種類と《主観》指標値
手前
1.50 2.00 指標値
図 6-3-1-3 高齢者・収納種類と腰への負担感
手前
手前
1.00 高齢者
手前
1.00
手前
1.00
奥
1.00 2.00
手前 手前
1.00
奥
1.00
手前
1.00
手前
1.00
奥
1.00
手前
1.00
手前
2.00
手前
2.00 3.00
手前 手前
2.00
奥
2.00 1.00
手前 手前
2.00
奥
2.00
手前
2.00
手前
2.00
奥
2.00
奥
1.00 3.00
手前 0.00
0.50
1.00
1.50 2.00 指標値
2.50
3.00
腰痛保持若年者
図 6-3-1-5 腰痛保持若年者・収納種類と腰への負担感
70
結果
6 □ 6-3-2 収納計画別 〈高さによる比較〉 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
7 8
5 300mm 600mm
19
100%
100%
100%
100%
85%
85%
85%
85%
40%
40%
20%
20%
10 12
20
11 13
14 17
40%
40%
20%
20%
0%
B
0% 300mm 600mm
15 18
C
16
21
0%
300mm 600mm
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-3-1-6 高さによる比較・見取り図
高さによる比較では、収納種類の高さ以外の要素(しつらえと奥行き)を同じ 条件に設定したうえで、高さのみを変数としてそれぞれの条件を比較している。
〈被験者全体について〉
しつらえ C[ 顔の前面に壁 ]- 高さ 600mm の場合 ( 図 6-3-1-12) を除き、動作 が少なくてすむ、高さ 40%・85%、高い位置で腰をかがめることなく行える高さ 100% の位置で負担感が少なく、しゃがむことや腰を曲げる動作が必要な 0%・20% などの低い位置で負担感が大きい。
〈各被験者平均について〉
腰痛保持被験者を除き、ほぼ各被験者と全体との傾向は一致しているが、主観 による評価というあいまいなものであり、それぞれの評価間にあまり差がみられ ない。
71
結果
6 ◇高さと腰部負担感の関係・グラフ 1.00 1.00 1.00 1.00
40%
1.09 1.00 1.20
85%
1.09 1.00 1.00
100%
1.00
1.09 1.00 1.20 1.00
85%
収納高さ
収納高さ
2.00 1.36 1.00
40%
1.60 2.00
1.36 1.00
20%
1.60
1.45
2.00 1.20
0%
0 全体
0.5 高齢者
1.80
1.80 2.00
1 1.5 指標値 若年者
1.00
20%
1.55
2
2.00
2.5
腰痛保持若年者
図 6-3-1-7 しつらえ A- 奥行き 300mm・高さと負担感
0
0.5
1 1.5 指標値
全体
高齢者
若年者
2
2.5
腰痛保持若年者
図 6-3-1-8 しつらえ A- 奥行き 600mm・高さと負担感
1.00 1.00
1.00 1.00
40%
1.00
1.00
85% 1.00
100%
収納高さ
収納高さ
1.00 1.09 1.20 1.00 1.00
1.09 1.09
1.00
40%
1.20
1.00 1.20
85%
1.00
1.00
0
0.5
全体
高齢者
1 1.5 指標値 若年者
2
2.5
0
腰痛保持若年者
図 6-3-1-9 しつらえ B- 奥行き 300mm 高さと負担感
0.5 全体
高齢者
1 1.5 指標値 若年者
2
2.5
腰痛保持若年者
図 6-3-1-10 しつらえ B- 奥行き 600mm 高さと負担感
1.27 1.00
40%
1.55 1.40
1.20 2.00
20%
1.80
収納高さ
収納高さ
2.00 1.36 1.40 1.40
0% 1.00
1.64 1.40
1.55
40%
2.00
1.20
20%
1.00
1.80 2.00
0
0.5 全体
高齢者
1 1.5 指標値 若年者
2
2.5
腰痛保持若年者
図 6-3-1-11 しつらえ C- 奥行き 300mm 高さと負担感
0
0.5 全体
高齢者
1 1.5 指標値 若年者
2
2.5
腰痛保持若年者
図 6-3-1-12 しつらえ C- 奥行き 600mm 高さと負担感
72
結果
6
1.09 1.00 100% 1.20
収納高さ
1.00
1.27 1.00 85% 1.20 3.00
0
0.5
全体
1
1.5 指標値
高齢者
若年者
2
2.5
3
腰痛保持若年者
図 6-3-1-13 しつらえ D- 奥行き 300mm 高さと負担感
1.09 1.00 1.00
40%
収納高さ
2.00
1.36 1.00
20%
1.60 2.00
1.73 1.20
0%
2.00 3.00
0 全体
0.5 高齢者
1
1.5 指標値
若年者
2
2.5
3
腰痛保持若年者
図 6-3-1-14 しつらえ E- 奥行き 300mm 高さと負担感
73
結果
6 〈奥行きによる比較〉 1
9
100%
2
6
3
7
4
8
5 300mm 600mm
19
100%
10 12 85%
A
100%
85%
40%
20%
20% 0% 300mm 600mm
85%
14 17
40%
B
100%
85%
85%
11 13
0%
100%
20
15 18
C
16 300mm 600mm
21 40%
40%
20%
20%
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-3-1-15 奥行きによる比較・見取り図
奥行きによる比較では、収納種類の奥行き以外の要素(高さとしつらえ)を同 じ条件に設定したうえで、奥行きのみを変数としてそれぞれの条件を比較してい る。
〈被験者全体について〉
しつらえ B[ 踏み込みあり ]- 高さ 40% の場合 ( 図 6-3-1-19) を除き、全てにお いて手前(300mm)の方が奥(600mm)よりも負担感が少ない。手前の場合は、奥 に比べ、動作が少なくてすむこと、腰をあまり曲げないでよいことから負担感も 少ないと考えられる。 〈各被験者平均について〉
しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 40%( 図 6-3-1-18) の場合を除き、全体と各 被験者属性の傾向は一致している。
74
結果
6 ◇奥行きと腰部負担感の関係・グラフ
手前
0.057
奥行き
0.150 0.127
奥
0.101 0.118 0.093
0.183
0.154 0.146 0.175
奥
奥行き
手前
0.096 0.102 0.095 0.074
0.099 0 全体
0.05 高齢者
0.090
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
全体
腰痛保持若年者
図 6-3-1-16 しつらえ A- 高さ 85%・奥行きと負担感
0.05 高齢者
全体
高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-18 しつらえ A- 高さ 40%・奥行きと負担感
腰痛保持若年者
0.072 0.116 0.116 0.118 0.103
0.106 0.05
0.2
0.100 0.103 0.102
手前
奥
0.134 0.142 0.130
0.15
図 6-3-1-17 しつらえ B- 高さ 85%・奥行きと負担感
奥行き
奥行き
0.155
0
0.1 指標値 若年者
奥
0.095 0.086 0.091
手前
0
0 全体
0.05 高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-19 しつらえ B- 高さ 40%・奥行きと負担感
手前
0.131 0.149 0.127
奥行き
0.065
奥
0.155 0.159 0.153 0.149 0
全体
0.05 高齢者
0.1 指標値 若年者
0.15
0.2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-20 しつらえ A- 高さ 20%・奥行きと負担感
75
結果
6
奥行き
手前
0.098 0.092 0.098 0.126 0.192
奥
0.242 0.138 0.209 0
全体
0.05 高齢者
0.1
0.15 0.2 0.25 指標値 若年者 腰痛保持若年者
図 6-3-1-21 しつらえ C-40%・奥行きと負担感
奥行き
手前
0.150 0.145 0.155 0.141
奥
0.200 0.192 0.202 0.222 0
全体
0.05 高齢者
0.1
0.15 0.2 0.25 指標値 若年者 腰痛保持若年者
図 6-3-1-22 しつらえ C-20%・奥行きと負担感
76
結果
6 ◇しつらえによる比較 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
7 8
5 300mm 600mm
19
100%
100%
100%
100%
85%
85%
85%
85%
40%
40%
20%
20%
10 12
20
11 13
14 17
40%
40%
20%
20%
0%
B
0% 300mm 600mm
15 18
C
16 300mm 600mm
21
0%
D
0%
300mm
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
図 6-3-1-23 しつらえによる比較
しつらえによる比較では、収納種類のしつらえ以外の要素(高さと奥行き)を 同じ条件に設定したうえで、しつらえのみを変数としてそれぞれの条件を比較し ている。
〈被験者全体について〉
全体的に、上体を曲げることができず、膝を曲げた上体を維持するという無 理な姿勢を強いられるしつらえ C[ 顔の前面に壁 ]・収納前面の壁が障害とな る E[ 引き出し型 ] は負担感が大きい傾向にあり、しつらえ A[ 踏み込みなし ]・ B[ 踏み込みあり ] は負担感が少ない傾向にあるが、それらの評価の差は少ない。
〈各被験者平均について〉
高齢者の負担感の評価はいずれの場合も差が少ない。若年者・腰痛保持若年者 との傾向は一致している。
77
結果
6 ◇しつらえと腰部負担感の関係・グラフ 1.09 1.00 1.00
A-
しつらえ
2.00
1.09 1.20 1.00
B-
1.00
1.09 1.00 1.20 1.00
D-
0 全体
0.5 高齢者
1 指標値 若年者
1.5
2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-24 高さ 100%- 奥行き 300mm・しつらえと負担感
1.09 1
1.00 1.20
A-
1
1.00
B1
B-
しつらえ
しつらえ
1 1.09 1.00 1.20 1.00
1.0909091 1
1.27
A1.2
1.00 1.20
D-
1 3.00
0 全体
0.5 高齢者
1
1.5 指標値
若年者
2
2.5
3
0
腰痛保持若年者
全体
0.5 高齢者
1 指標値
若年者
1.5
2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-25 高さ 85%- 奥行き 300mm・しつらえと負担感 図 6-3-1-26 高さ 85%- 奥行き 600mm・しつらえと負担感 1.00 1.00 1.00 1.00
A-
1.09 1.00
B-
1.20 1.00
1.00 1.00 1.00 1.00
1.36 しつらえ
しつらえ
B-
1.09 1.00 1.00
E-
1.00
A-
1.60 2.00
2.00 1.64 1.27 1.00
C-
1.40
C-
2.00
1.40
1.00
2.00 0 全体
0.5 高齢者
1 指標値
若年者
1.5
腰痛保持若年者
2
0 全体
0.5 高齢者
1 指標値
若年者
1.5
2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-27 高さ 40%- 奥行き 300mm・しつらえと負担感 図 6-3-1-28 高さ 40%- 奥行き 600mm・しつらえと負担感
78
結果
6
1.36 1.4545455
1.00
A-
1.60
1 2.00
A1.8 2 しつらえ
しつらえ
1.36 1.00
E-
1.60 2.00
1.5454545 1.2
1.55
C1.8
1.20
C-
1.80
2 2.00
0 全体
0.5 高齢者
1 指標値
若年者
1.5
2
腰痛保持若年者
0 全体
0.5 高齢者
1 指標値
若年者
1.5
2
腰痛保持若年者
図 6-3-1-29 高さ 20%- 奥行き 300mm・しつらえと負担図 6-3-1-30 高さ 20%- 奥行き 600mm・しつらえと負担感 感 1.3636364 1.4 1.4
C1
しつらえ
1.5454545 1.2
A-
1.8 2
1.7272727 1.2
E-
2 3
0 全体
0.5
高齢者
1
1.5 指標値
若年者
2
2.5
3
腰痛保持若年者
図 6-3-1-31 高さ 0%- 奥行き 300mm・しつらえと負担感
79
7
分析・考察
7-1
3 評価の関係
7-2
腰部関節モーメントからみた
最適収納計画
分析・考察
7 7. 分析・考察 ここで、いままでに得られたデータを 7-1 では、腰部モーメント・心拍数増加率・ 主観による 3 評価を比較、7-2 では、腰部モーメントで得られた評価を統計処理を通 して分析・考察する。
81
分析・考察
7 □□ 7-1 3 評価の関係についての考察 それぞれの収納種類に対する、腰部関節モーメント・心拍数の増加率・主観に よる各評価の関係について考察する。主に、それらの傾向の違いを示すために折 線グラフにしてまとめた。 6. 結果と同様に、収納棚全体について、収納計画(高さ・奥行き・しつらえ) 別に示した。 なお、ここでは 3 軸の比較のため、また、その傾向をみることが目的であって、 それらを数値としては扱わないことから、腰部モーメントの指標を基準に他 2 軸 の値を調整した。
82
分析・考察
7 ◇全体の比較
1 0.9
0.6 0.5 0.4 0.3 0.2
モーメント指標値
0.8 0.7 モ
0.1
手前
手前
奥
手前
手前
手前
奥
奥
手前
手前
手前
手前
手前
奥
手前
手前
奥
奥
奥
手前
手前
手前
手前
0
100% 85% 100% 85% 40% 85% 40% 0% 20% 40% 85% 100% 0% 40% 0% 20% 20% 20% 85% 40% 40% 40% 20% B- B- A- A- C- B- C- A- A- A- A- D- E- B- C- A- C- C- D- A- B- E- E9
10
1
6
14
12
17
5
4
7
2
19 23
11
16
8
18
15
20
3
13
21
22
収納種類 腰部モーメント
心拍数増加率
主観
図 7-1-1 全体・3 軸の比較
上の図は、腰部モーメントによる評価で負荷が小さかった収納種類から順番に左 から並べたグラフである。グラフ中の縦軸は、腰部モーメントの指標値である。ま た、心拍数増加率・主観による各評価は腰部モーメントによる評価の順番にしたがっ て並べた。 グラフから、心拍数増加率と主観による評価の傾向が近いことがわかる。これら 2 評価に比べ、腰部モーメントによる評価のみその傾向がかなり異なっている。 腰部モーメントは、腰部への力学的負担という以外の要素に左右されない評価方 法である。 一方、心拍数増加率は心理的・運動的な生体への負担、また環境(温度や照度)、 その日の体調、1 日の中の時間帯など様々な要素が影響する総合的な評価である。 主観による評価においても、アンケートで対象にしているのは腰への負担であるが、 それだけを抜き出して他の要因に影響されずに評価することは難しい。特に、主観 による評価では、やりやすさ・やりにくさといった要因の影響が反映される可能性 がある。したがって、心拍数増加率・主観による評価は総合的な指標と言い換える ことができる。また、以上の理由から、心拍数増加率による評価と主観による評価 が近い傾向になるとも考えられる。 腰部モーメントによる評価が、他 2 評価と傾向が違うことから、" 腰への負担 " という観点から収納計画を考える時には、総合的な生体への負担とは違う計画にな る、ということがいえる。
83
分析・考察
7 ◇高さの違いによる 3 評価の比較 図 7-1-2 図 7-1-3 A A 1 5 300mm 600mm 図 7-1-4 図 7-1-5 2 B 6 B 300mm 600mm 図 7-1-6 図 7-1-7 C 3 7 C 300mm 600mm 図 7-1-8 図 7-1-9 4 8 E D 300mm 300mm
高さの違いによる 3 評価の比較であるが、ここでは特に腰部
次ページ・グラフ略図
担を担うが、腰高より多少低い位置である 40% においては、腰
モーメントと他の 2 評価が違う傾向を示しているグラフ 1、 2、 6、 8 について説明する。 グラフ 1: しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 奥行き 300mm において、 腰部モーメントでは高さ 40% で最も負荷が大きいが、これは他 2 評価と全く逆の傾向で、 2 評価は 40% で最も負担が小さくなっ ている。腰部モーメントは、高い位置の収納動作では腕が、低 い位置での収納動作では、膝などが、その動作のほとんどの負 以外が動作をサポートすることがなくなり、腰の曲げが動作の
ほとんどになる。そのため、腰部モーメントは 40% で大きくなると考えられる。一方、他 2 評価であるが、高さ 40% とは、最も動作の範囲が狭く荷物を持っている状態と置く位置 の高さもほとんどかわることがないため、心拍数の増加も少なく、負担感も感じないと評 価されていると考えられる。 グラフ 2: しつらえ B[ 踏み込みあり ]- 奥行き 300mm において、腰部モーメントは高さ 40%、85%、100% の順に負荷が減少するが、他 2 評価においては高さ 40%、85%、100% の順 に負担が大きくなる。グラフ 1 と同様の理由で、腰部モーメントについては高さ 40% で最 も負荷が大きく、腰の曲げをほとんどなしで腕の力による動作である 85%,100% と負荷が 減少したと考えられる。他 2 評価についてもグラフ 1 と同様に、40% で最も負担が小さく なり、動作で動く範囲が大きくなる順に 85%,100% と負担が大きくなると考えられる。 グラフ 6: しつらえ B[ 踏み込みあり ]- 奥行き 600mm においても、同様に腰部モーメン トの評価のみ、高さ 85% よりも 40% の方が負荷が大きくなっている。原因はグラフ 2 と 同様と考えられる。 グラフ 8: しつらえ E[ 引き出し型 ]- 奥行き 300mm においては高さ 20%、40%、0% の順に 負荷が小さくなるが、他 2 評価は 0%、20%、40% の順に負荷が小さくなる。腰部モーメン トについては、引き出しの前面壁が障害になり、それを越すように荷物を置く動作となる ため、それを支えるため腰部負荷が大きくなる。高さが高いほど、壁部分が障害になりや すく、高さ 20%、40% よりも高さ 0% が負荷が小さくなると考えられる。他 2 評価について は、しゃがんだり腰をかがめる動作・姿勢において生体負担は増大することは、一般に言 われていることであり、そのためしゃがむ必要のある 0% で最も負担が大きく、40% で最 も負担が少なくなると考えられる。 以上、腰部モーメントによる評価と他 2 評価では特に高さ 40% において、評価の差が出 る傾向にあることがわかった。
84
分析・考察
7 ◇高さの違いによる 3 評価の比較・グラフ 0.8
0.8
0.6
0.547 0.464 0.414 0.397
0.4
0.409 0.394 0.300 0.284
0.440
0.426
0.327 0.289
0.327 0.240
0.2
指標値
指標値
0.6
20% 腰部モーメント
40% 収納高さ 心拍数
85%
100%
20%
主観
図 7-1-2 しつらえ A- 奥行き 300mm・高さの違いと 3 評価
腰部モーメント
0.8
0.8
0.6
0.6 0.467
0.4
0.347 0.300
0.427 0.327 0.303
0.327
0.207
0.2
40% 収納高さ
85%
心拍数
主観
図 7-1-3 しつらえ A- 奥行き 600mm・高さの違いと 3 評価
指標値
指標値
0.327 0.284
0 0%
0.598 0.461
0.4 0.327 0.299
0.308 0.300
0.2
0.153
0
0 40%
85% 収納高さ
腰部モーメント
40%
100%
85% 収納高さ
心拍数
腰部モーメント
主観
図 7-1-4 しつらえ B- 奥行き 300mm・高さの違いと 3 評価
心拍数
主観
図 7-1-5 しつらえ B- 奥行き 600mm・高さの違いと 3 評価 0.8
0.8
0.6 0.484 0.472 0.409
0.4
0.510 0.464 0.449 0.382 0.301 0.294
指標値
0.6 指標値
0.450
0.437 0.409 0.401
0.2
0
0.599 0.508 0.464
0.575 0.491
0.4
0.387
0.2
0.2
0
0 0%
20% 収納高さ
腰部モーメント
20%
40%
40% 収納高さ
心拍数
腰部モーメント
主観
図 7-1-6 しつらえ C- 奥行き 300mm・高さの違いと 3 評価
心拍数
主観
図 7-1-7 しつらえ C- 奥行き 600mm・高さの違いと 3 評価
0.8
1
0.979
0.546
0.4
0.442 0.408 0.327
0.382 0.291
0.2
指標値
0.8
0.6 指標値
0.492 0.466 0.436
0.4
0.692 0.6 0.524 0.518 0.460
0.4
0.409 0.329
0.327 0.280
0.2
0
0 85%
100%
0%
収納高さ 腰部モーメント
心拍数
主観
腰部モーメント
20% 収納高さ 心拍数
40% 主観
図 7-1-8 しつらえ D- 奥行き 300mm・高さの違いと 3 評価 図 7-1-9 しつらえ E- 奥行き 300mm・高さの違いと 3 評価
85
分析・考察
7 ◇奥行きの違いによる 3 評価の比較 図 7-1-10 図 7-1-11 4 A B 85% 85% 図 7-1-12 図 7-1-13 図 7-1-15 C 2 5 6 B A 40% 40% 40% 図 7-1-16 図 7-1-14 C A 3 7 20% 20% 1
次ページ・グラフ略図
奥行きの違いによる 3 評価の比較であるが、ここでは 特に腰部モーメントと他の 2 評価が違う傾向を示してい るグラフ 1、2 についてふれておく。 グラフ 1: しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 85% にお いて、腰部モーメントによる評価のみ奥行 300mm の方が 600mm よりも負荷が大きくなっている。この原因は不明 である。ただし、他 2 評価のうち、特に、心拍数による
評価に関しては、奥行きが深くなるほど、腰を曲げたりとより大きな動作が必要となり、負 担が増していると考えられる。 グラフ 2: しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 40% において、グラフ 1 と同様に腰部モーメ ントによる評価のみ奥行き 300mm の方が 600mm より負荷が大きくなっている。原因について はグラフ 1 に同じ。 以上のことから、しつらえ A[ 踏み込みなし ]- 高さ 85%・40% において、腰部モーメント による評価においてのみ他 2 評価の傾向と異なり、奥行き 300mm よりも 600mm の方が負荷が 小さいことがわかった。しかし、しつらえ B・C においてはいずれも各評価間の傾向に大き な差はみられず、奥行きの違いによる各評価間の傾向への影響はあまりみられなかった。
86
分析・考察
7
0.8
0.8
0.6
0.6
0.4
0.440
0.450
0.327 0.289
0.327 0.284
指標値
指標値
◇奥行きの違いによる 3 評価の比較・グラフ
0.2
0.461 0.4 0.327 0.303 0.2
0
0 300mm
600mm
300mm
収納高さ 腰部モーメント
心拍数
主観
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-11 しつらえ B- 高さ 85%・奥行きの違いと 3 評価
0.8
0.8 0.6
0.547 0.437 0.409 0.401
0.4
指標値
指標値
600mm 収納高さ
図 7-1-10 しつらえ A- 高さ 85%・奥行きの違いと 3 評価
0.6
0.308 0.300
0.207
0.467 0.4
0.300 0.284 0.2
0.598
0.347 0.300
0.327 0.299
0.2
0
0 300mm
600mm
300mm
収納高さ 腰部モーメント
心拍数
600mm 収納高さ
主観
図 7-1-12 しつらえ A- 高さ 40%・奥行きの違いと 3 評価
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-13 しつらえ B- 高さ 40%・奥行きの違いと 3 評価
0.8
指標値
0.6 0.4
0.492 0.466 0.436
0.409 0.394
0.2 0 300mm
600mm 収納高さ
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-14 しつらえ A- 高さ 20%・奥行きの違いと 3 評価
87
分析・考察
7
0.8
指標値
0.6 0.4
0.575 0.491 0.387
0.382 0.301 0.294
0.2 0 300mm
600mm 収納高さ
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-15 しつらえ C-40%・奥行きの違いと 3 評価 0.8
指標値
0.6 0.4
0.599 0.508 0.464
0.510 0.464 0.449
0.2 0 300mm
600mm 収納高さ
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-16 しつらえ C-20%・奥行きの違いと 3 評価
88
分析・考察
7 ◇しつらえの違いによる 3 評価の比較 図 7-1-17 1 100% 300mm 図 7-1-18 図 7-1-19 2 85% 6 85% 300mm 600mm 図 7-1-20 図 7-1-21 3 40% 7 40% 300mm 600mm 図 7-1-22 図 7-1-23 4 20% 8 20% 300mm 300mm 図 7-1-24 5 0% 300mm
しつらえの違いによる 3 評価の比較であるが、ここでは特に 腰部モーメントと他の 2 評価が違う傾向を示しているグラフ 1、 2、3、4、7 についてふれておく。 グラフ 1・2: 高さ 100%- 奥行き 300mm、高さ 85%- 奥行 300mm において、他 2 評価ではしつらえの違いによる負担への影響は あまりみられないが、腰部モーメントによる評価のみそれらの 差が大きく出ている。 いずれも、しつらえ B[ 踏み込みあり ]、A[ 踏み込みなし ]、 D[ 体と収納の距離あり ] の順に負荷が小さい。[ 踏み込みあり ] で負荷が小さくなったのは、踏み込みの効果によって腰の曲げ
次ページ・グラフ略図 を軽減できたことによる結果と考えられる。
グラフ 3: 高さ 40%- 奥行き 300mm において、腰部モーメントによる評価では他 2 評価 と異なり、しつらえ C[ 顔の前面に壁 ] で最も負荷が少なく、しつらえ E で最も負荷が 大きくなっている。 これは、顔の前面に壁があることにより、動作中、上体をまえにかがめることができ ず、それによって、腰の曲げが抑えられるためと考えられる。なお、この動作の特徴に より、動作中膝を曲げた状態を維持するという生体に負担のかかる姿勢をとることとな り、負担がますと考えられる。 しつらえ E[ 引き出し型 ] で、腰部モーメントについては前面の壁の障害を受け、負 荷が増すと考えられる。 グラフ 4: 高さ 20%- 奥行き 300mm においても、腰部モーメントによる評価ではしつら え E[ 引き出し型 ] の負荷が大きくなっている。一方、他 2 評価はしつらえ E で負担少 なくなっており、腰部モーメントによる評価と傾向が逆である。理由についてはグラフ 3 と同様である。 グラフ 7: 高さ 40%- 奥行き 600mm においては、他 2 評価でしつらえ B[ 踏み込みあり ] の負担が最も小さくなっているが、腰部モーメントによる評価のみ、しつらえ B での負 荷が最も大きくなっている。この理由については不明である。 以上から、しつらえの違いによって、腰部モーメントと他 2 評価の傾向の差に影響す ることがわかった。
89
分析・考察
7 ◇しつらえの違いによる 3 評価の比較・グラフ 0.8
指標値
0.6 0.4 0.2
0.426
0.427
0.327 0.240
0.327
0.442 0.408 0.327
0.153
0 A
B 収納高さ
腰部モーメント
D
心拍数
主観
図 7-1-17 高さ 100%- 奥行き 300mm・しつらえの違いと 3 評価 0.8
0.8
0.546 0.440
0.4
0.327 0.289
0.382 0.291
0.327 0.303 0.207
0.2
0.6 指標値
指標値
0.6
0.4
0.450
0.461
0.327 0.284
0.308 0.300
0.2 0
0 A
B 収納高さ
腰部モーメント
A
D
B 収納高さ
心拍数
腰部モーメント
主観
心拍数
主観
図 7-1-18 高さ 85%- 奥行き 300mm・しつらえの違いと 3 評価 図 7-1-19 高さ 85%- 奥行き 600mm・しつらえの違いと 3 評価 0.8
0.8 0.692
0.6
0.547 0.467
0.4
0.382 0.301 0.294
0.347 0.300
0.300 0.284
0.327 0.280
指標値
指標値
0.6
0.2
0.598 0.437 0.409 0.401
0.4
0.387
0.327 0.299 0.2
0
0 A
B
C
E
A
B 収納高さ
収納高さ 腰部モーメント
心拍数
腰部モーメント
主観
図 7-1-20 高さ 40%- 奥行き 300mm・しつらえの違いと 3 評価 1
C
心拍数
主観
図 7-1-21 高さ 40%- 奥行き 600mm・しつらえの違いと 3 評 価
0.8
0.979
0.8
0.6
0.6 0.409 0.394
0.4
0.510 0.464 0.449
0.409 0.329
指標値
指標値
0.575 0.491
0.599 0.508 0.464
0.492 0.466 0.436
0.4 0.2
0.2
0
0 A
C 収納高さ
腰部モーメント
心拍数
A
E
C 収納高さ
主観
腰部モーメント
心拍数
主観
図 7-1-22 高さ 20%- 奥行き 300mm・しつらえの違いと 3 評価 図 7-1-23 高さ 20%- 奥行き 600mm・しつらえの違いと 3 評価 0.8
指標値
0.6 0.464 0.414 0.397
0.4
0.524 0.518 0.460
0.484 0.472 0.409
0.2 0 A 腰部モーメント
C 収納高さ 心拍数
E 主観
図 7-1-24 高さ 0%- 奥行き 300mm・しつらえの違いと 3 評価
90
分析・考察
7 □□ 7-2 評腰部関節モーメントからみらみた最適収納計画 6. 結果を、腰部モーメントの評価を主軸に、最適な収納計画について分析・ 考察する。ここでは、得られた結果について統計処理をすることによって検討し ている。 6. 結果と同様に、収納種類全体と収納計画(高さ・奥行き・しつらえ)別に 分析した。
91
分析・考察
7 □ 7-2-1 結果の分析・高齢者と若年者の比較 ◇高齢者と若年者の違い 各収納動作における高齢者と若年者の腰部モーメントの最大値の平均に差があ るかどうかを調べた。 腰痛保持若年者については、被験者数が 1 名であったために分析の対象から除 外し、高齢者と健常若年者を比較対象としている。
< 検定方法について > エクセルで一元配置の分散分析を行った。 ここで、分散分析は、次の仮設 H 「仮設 H: 各年齢層の腰部モーメントの最大値の平均値は同じ」 を、検定している。
92
分析・考察
7 1:A-100%-300mm young 0.194653 0.167932 0.222195 0.218562 0.308263
old 0.200075 0.278487 0.151826 0.085554 0.243009
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 1.111605 0.222321 5 0.95895 0.19179
分散 0.002780942 0.005772917
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.00233 1 0.00233 0.544864757 0.481513 5.317645 グループ内 0.034215 8 0.004277 合計 2:A-85%-300mm young 0.418542 0.274932 0.33216 0.280764 0.449142
old 0.604037 0.669888 0.471237 0.471852 0.533209
0.036546
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 1.755541 0.351108 5 2.750223 0.550045
分散 0.006316987 0.007471454
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.098939 1 0.098939 14.35104184 0.005325 5.317645 グループ内 0.055154 8 0.006894 合計 3:A-40%-300mm young 0.713349 0.491781 0.371824 0.285691 0.636437
old 0.45586 0.555872 0.567348 0.573223 0.731467
0.154093
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.499081 0.499816 5 2.883771 0.576754
分散 0.031639335 0.009772142
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.014799 1 0.014799 0.714711869 0.422447 5.317645 グループ内 0.165646 8 0.020706 合計 4:A-20%-300mm young 0.418898 0.350601 0.463039 0.461778 0.425891
old 0.462087 0.445217 0.338863 0.446306 0.229557
0.180445
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.120208 0.424042 5 1.922031 0.384406
分散 0.002092078 0.009904073
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.003927 1 0.003927 0.654776815 0.441809 5.317645 グループ内 0.047985 8 0.005998 合計
0.051912
9
93
分析・考察
7 5:A-0%-300mm young 0.464387 0.334446 0.380192 0.612615 0.468704
old 0.452829 0.346486 0.330236 0.343243 0.221077
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.260344 0.452069 5 1.693871 0.338774
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.032089 グループ内 0.072219 合計 6:A-85%-600mm young 0.308463 0.262124 0.324095 0.251107 0.334267
old 0.289488 0.355571 0.127198 0.282142 0.172415
0.104308
概要 グループ young old
合計 old 0.46758 0.406617 0.260314 0.451752 0.32138
標本数
自由度
0.046715
分散 0.001393018 0.008682509
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.006413 1.273017826 0.291899 5.317645 8 0.005038 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
合計 old 0.535482 0.44553 0.428063 0.370581 NG!!!!
9
合計 平均 5 1.480056 0.296011 5 1.226814 0.245363
標本数
合計 平均 5 2.448207 0.489641 5 1.907642 0.381528
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.029221 グループ内 0.115379
8:A-20%-600mm young 0.3593 0.417061 0.50702 0.783776 0.48904
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.032089 3.554674295 0.096106 5.317645 8 0.009027
分散分析 : 一元配置
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.006413 グループ内 0.040302
7:A-40%-600mm young 0.713541 0.324993 0.505361 0.495776 0.408536
自由度
分散 0.011301312 0.006753355
自由度
0.1446
分散 0.021025729 0.007819078
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.029221 2.026087318 0.192426 5.317645 8 0.014422 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.556197 0.511239 4 1.779655 0.444914
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.009776 グループ内 0.120754 合計
0.13053
自由度
分散 0.026685486 0.004670763
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.009776 0.566689033 0.476126 5.59146 7 0.017251 8
94
分析・考察
7 9:B-100%-300mm young 0.126601 0.116081 0.067622 0.038798 0.181909
old 0.342505 0.180659 0.164087 0.142072 0.174114
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 0.531011 0.106202 5 1.003437 0.200687
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.022319 グループ内 0.038272 合計 10:B-85%-300mm young 0.185113 0.104339 0.177682 0.117908 0.212903
old 0.322914 0.224648 0.319151 0.147457 0.263927
0.06059
概要 グループ young old
合計 old 0.667219 0.560484 0.558808 0.14037 0.474467
標本数
自由度
0.052958
分散 0.002152782 0.005323024
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.023055 6.167804539 0.037904 5.317645 8 0.003738 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
合計 old 0.306348 0.437789 0.438705 0.253924 0.343038
9
合計 平均 5 0.797945 0.159589 5 1.278098 0.25562
標本数
合計 平均 4 1.975132 0.493783 5 2.40135 0.48027
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.000406 グループ内 0.167536
12:B-85%-600mm young 0.32185 0.318692 0.264205 0.307371 0.293728
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.022319 4.665301782 0.062796 5.317645 8 0.004784
分散分析 : 一元配置
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.023055 グループ内 0.029903
11:B-40%-300mm young NG!!!! 0.478835 0.516386 0.447209 0.532701
自由度
分散 0.003069253 0.006498677
自由度
0.167942
分散 0.001472699 0.040779526
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.000406 0.016954393 0.900064 5.59146 7 0.023934 8
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 1.505846 0.301169 5 1.779804 0.355961
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.007505 グループ内 0.028777 合計
0.036283
自由度
分散 0.000548733 0.006645606
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.007505 2.086446736 0.186611 5.317645 8 0.003597 9
95
分析・考察
7 13:B-40%-600mm young 0.763099 0.611903 0.54026 0.649779 0.695227
old 0.714293 0.730749 0.694643 0.218559 0.722274
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 3.260267 0.652053 5 3.080518 0.616104
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.003231 グループ内 0.226577 合計 14:C-40%-300mm young 0.304232 0.305051 0.340445 0.411749 0.3995
old 0.194988 0.460351 0.330872 0.238889 0.172296
0.229808
概要 グループ young old
合計 old 0.427859 0.538861 0.604054 0.437858 0.393254
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.003231 0.114079959 0.744238 5.317645 8 0.028322 9
分散分析 : 一元配置 標本数
合計 平均 5 1.760977 0.352195 5 1.397396 0.279479
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.013219 グループ内 0.066076
15:C-20%-300mm young 0.561425 0.447836 0.376489 0.65689 0.551075
自由度
分散 0.007077521 0.049566849
0.079295
自由度
分散 0.0026114 0.013907619
分散 観測された分散比 1 0.013219 1.600473097 8 0.00826 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.593715 0.518743 5 2.401886 0.480377
分散 0.011803931 0.007718222
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 グループ間 0.00368 1 0.00368 0.376993305 グループ内 0.078089 8 0.009761 合計 16:C-0%-300mm young 0.568359 0.475557 NG!!!! 0.619534 0.510988
old 0.401035 0.451196 0.522498 0.236166 0.384097
P-値 F 境界値 0.24144 5.317645
0.081768
P-値 F 境界値 0.55627 5.317645
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 4 2.174439 0.54361 5 1.994993 0.398999
分散 0.004024142 0.01117931
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.046472 1 0.046472 5.728216729 0.047931 5.59146 グループ内 0.05679 7 0.008113 合計
0.103262
8
96
分析・考察
7 17:C-40%-600mm young 0.358896 0.246301 0.426161 0.63291 0.322232
old 0.333118 0.589223 0.261056 0.472372 0.254853
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 1.9865 0.3973 5 1.910622 0.382124
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.000576 グループ内 0.170548 合計 18:C-20%-600mm young 0.79346 0.381365 0.447001 0.575269 0.558668
old 0.469148 0.60985 0.434849 0.497187 0.345698
0.171123
概要 グループ young old
合計
標本数
自由度
0.151925
分散 0.024756588 0.009243866
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.015923 0.936618001 0.361493 5.317645 8 0.017 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
合計 old 0.691972 0.819677 0.556389 0.578849 0.607797
9
合計 平均 5 2.755764 0.551153 5 2.356732 0.471346
標本数
合計 平均 5 1.803969 0.360794 5 2.672861 0.534572
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.075497 グループ内 0.044016
20:D-85%-300mm young 0.238998 0.517985 0.456148 0.446603 0.639804
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.000576 0.027006777 0.873542 5.317645 8 0.021318
分散分析 : 一元配置
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.015923 グループ内 0.136002
19:D-100%-300mm young old 0.265599 0.568382 0.402286 0.596106 0.30287 0.447207 0.345381 0.551872 0.487832 0.509294
自由度
分散 0.021563941 0.021072953
自由度
0.119513
分散 0.007628779 0.003375152
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 1 0.075497 13.72188792 0.006005 5.317645 8 0.005502 9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.299537 0.459907 5 3.254683 0.650937
分散分析表 変動要因 変動 グループ間 0.09123 グループ内 0.130882 合計
0.222112
自由度 1 8
分散 0.021181971 0.011538517
分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 0.09123 5.576341179 0.045856 5.317645 0.01636
9
97
分析・考察
7 21:E-40%-300mm young 1.006444 0.551558 0.544485 0.47653 0.66296
old 0.746211 0.894212 0.725015 0.734775 0.769785
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 3.241976 0.648395 5 3.869998 0.774
分散 0.044530812 0.00479474
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.039441 1 0.039441 1.599216518 0.241609 5.317645 グループ内 0.197302 8 0.024663 合計 22:E-20%-300mm young 1.102808 1.03869 0.888073 0.914473 0.445539
old 1.017932 1.218263 1.115342 1.104705 1.040502
0.236743
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 4.389583 0.877917 5 5.496743 1.099349
分散 0.066203677 0.006129174
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.12258 1 0.12258 3.389339512 0.102885 5.317645 グループ内 0.289331 8 0.036166 合計 23:E-0%-300mm young 0.60979 0.367823 0.478555 0.496651 0.468289
old 0.533936 0.498001 0.417287 0.431872 0.239939
0.411912
9
分散分析 : 一元配置 概要 グループ young old
標本数
合計 平均 5 2.421108 0.484222 5 2.121034 0.424207
分散 0.007439172 0.012886879
分散分析表 変動要因 変動 自由度 分散 観測された分散比 P-値 F 境界値 グループ間 0.009004 1 0.009004 0.885998808 0.374114 5.317645 グループ内 0.081304 8 0.010163 合計
0.090309
9
98
分析・考察
7 以上の結果を、検定の結果の読み取りに必要な P- 値と F 境界値についてまとめた。
表 7-2-1-1 分散分析による検定結果のまとめ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
収納種類 A- 100% 手前 A- 85% 手前 A- 40% 手前 A- 20% 手前 A- 0% 手前 A- 85% 奥 A- 40% 奥 A- 20% 奥 B- 100% 手前 B- 85% 手前 B- 40% 手前 B- 85% 奥 B- 40% 奥 C- 40% 手前 C- 20% 手前 C- 0% 手前 C- 40% 奥 C- 20% 奥 D- 100% 手前 D- 85% 手前 E- 40% 手前 E- 20% 手前 E- 0% 手前
P-値 0.481513237 0.005324896 0.422446916 0.441809469 0.096106145 0.291898772 0.192425876 0.476126118 0.06279615 0.037903915 0.900063873 0.18661074 0.74423809 0.241440312 0.556269821 0.047930878 0.873541816 0.361492525 0.006005296 0.045855909 0.241609449 0.102884969 0.374113879
F 境界値 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.59145974 5.317644991 5.317644991 5.59145974 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.59145974 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991 5.317644991
99
分析・考察
7 検定結果から、以下のことがいえる。 分散分析によって、次の仮説を検定した。 " 仮説 H: 高齢者と若年者では、収納種類 2: しつらえ A- 高さ 85% 奥行き 300mm における収納動作の腰部モーメント最大値のばらつきは 互いに等しい " 検定統計量 F=5.3176 で、そのときの有意確率(P- 値)は、0.005325 そこでこの有意確率を有意水準で比べてみると 有意確率= 0.005325< 有意水準α =0.05 なので、仮説 H は棄てられる。 したがって、 " 高齢者と若年者では、収納種類 2: しつらえ A- 高さ 85%- 奥行き 300mm における収納動作の腰部モーメント最大値のばらつきには差がある。" ことが分かる。 同様にして、 " 高齢者と若年者では、 収納種類 10: しつらえ B- 高さ 85%- 奥行き 300mm 収納種類 16: しつらえ C- 高さ 0%- 奥行き 300mm 収納種類 19: しつらえ D- 高さ 100%- 奥行き 300mm 収納種類 20: しつらえ D- 高さ 85%- 奥行き 300mm における収納動作の腰部モーメント最大値のばらつきには差がある。" ことが分かる。
100
分析・考察
7 それ以外の場合については、以下のことがいえる。 分散分析によって、次の仮説を検定した。 " 仮説 H: 高齢者と若年者では、各収納種における収納動作の腰部 モーメント最大値のばらつきは互いに等しい " 検定統計量 F=・・・・で、そのときの有意確率(P- 値)は、・・・・ そこでこの有意確率を有意水準で比べてみると 有意確率=・・・・> 有意水準α =0.05 なので、仮説 H は棄てられない。 したがって、 " 高齢者と若年者では、各収納種類における収納動作の腰部モーメント 最大値のばらつきには差がない。" ことが分かる。
- 分析結果 以上の結果から、高齢者と若年者ではしつらえに関係なく収納高さ 85%- 奥 行き 300mm の収納動作において、その腰部モーメントに差が出るという傾向が 明らかになった。それぞれでの高齢者についての腰部負荷の平均値は若年者の 約 1.5 倍にもなっている。高さ 85% は、肩くらいの比較的高い収納高であり、 高齢者と若年者の身体能力(腰以外の腕などの筋力や、バランスなど)の差に よるものではないかと考えられる。
101
分析・考察
7 □ 7-2-2 分析結果・収納計画の違いによる比較 収納計画(高さ・奥行き・しつらえ)別に、腰部モーメント最大値の平均値を 検定し、どの収納種類における収納動作の間に差があるといえるのかを調べた。 なお、7-1 の結果で収納種類 2,19,16,19,20 について、高齢者と若年者の間で 差があることが明らかになったので、ここではそれぞれについて高齢者と若年者 に分けて検定をした。 また、7-1 と同様に、腰痛保持若年者の被験者数が 1 名であったことから、検 定の対象から除外している。
< 検定方法について > SPSS を用いて、一元配置の分散分析と多重比較を行った。収納種類 8、11、16 においてグループ内のデータ数がそろっていないため、Tukey の方法をとった。
102
分析・考察
7 < 高さの違いによる比較 > しつらえA-300mm(1,2,3,4,5) 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5
young 0.194653 0.167932 0.222195 0.218562 0.308263 0.418542 0.274932 0.33216 0.280764 0.449142 0.713349 0.491781 0.371824 0.285691 0.636437 0.418898 0.350601 0.463039 0.461778 0.425891 0.464387 0.334446 0.380192 0.612615 0.468704
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.233498731 0.2165228 0.450021532
自由度 4 20 24
平均平方 0.058374683 0.01082614
F値 有意確率 5.392012539 0.004114307
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 1 A-100% 手前2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 2 A-85% 手前 1 A-100% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 3 A-40% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 4 A-20% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 5 A-0% 手前 5 A-0% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.128787 -0.2774954 -0.2017204 -0.2297478 0.128787 -0.1487084 -0.0729334 -0.1009608 0.2774954 0.1487084 0.075775 0.0477476 0.2017204 0.0729334 -0.075775 -0.0280274 0.2297478 0.1009608 -0.0477476 0.0280274
* * *
*
*
*
標準誤差
有意確率
0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062 0.0658062
0.321490862 0.003458596 0.043025739 0.017385027 0.321490862 0.199101519 0.800269438 0.553542161 0.003458596 0.199101519 0.777722462 0.94801354 0.043025739 0.800269438 0.777722462 0.992582015 0.017385027 0.553542161 0.94801354 0.992582015
95% 信頼区間 下限 上限 -0.3257038 0.068129803 -0.4744122 -0.0805786 -0.3986372 -0.0048036 -0.4266646 -0.032831 -0.0681298 0.325703803 -0.3456252 0.048208403 -0.2698502 0.123983403 -0.2978776 0.095956003 0.080578597 0.474412203 -0.0482084 0.345625203 -0.1211418 0.272691803 -0.1491692 0.244664403 0.004803597 0.398637203 -0.1239834 0.269850203 -0.2726918 0.121141803 -0.2249442 0.168889403 0.032830997 0.426664603 -0.095956 0.297877603 -0.2446644 0.149169203 -0.1688894 0.224944203
等質サブグループ
指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 1 A-100% 手前 5 0.222321 2 A-85% 手前 5 0.351108 0.351108 4 A-20% 手前 5 0.4240414 5 A-0% 手前 5 0.4520688 3 A-40% 手前 5 0.4998164 有意確率 0.321490862 0.199101519 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
103
分析・考察
7 しつらえA-300mm(1,2,3,4,5) 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5
old 0.200075 0.278487 0.151826 0.085554 0.243009 0.604037 0.669888 0.471237 0.471852 0.533209 0.45586 0.555872 0.567348 0.573223 0.731467 0.462087 0.445217 0.338863 0.446306 0.229557 0.452829 0.346486 0.330236 0.343243 0.221077
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.503748336 0.158695761 0.662444097
自由度 4 20 24
平均平方 0.125937084 0.007934788
F値 有意確率 15.87151205 5.3565E-06
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 2 A-85% 手前 1 A-100% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 3 A-40% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 4 A-20% 手前 5 A-0% 手前 4 A-20% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 5 A-0% 手前 5 A-0% 手前 1 A-100% 手前 2 A-85% 手前 3 A-40% 手前 4 A-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.358254532 -0.384964237 -0.192616203 -0.146984136 0.358254532 -0.026709704 0.16563833 0.211270396 0.384964237 0.026709704 0.192348034 0.237980101 0.192616203 -0.16563833 -0.192348034 0.045632066 0.146984136 -0.211270396 -0.237980101 -0.045632066
* * * * * * * * * *
* *
標準誤差
有意確率
0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512 0.056337512
2.98057E-05 1.10187E-05 0.02033782 0.106463195 2.98057E-05 0.988876117 0.055616399 0.009841867 1.10187E-05 0.988876117 0.020548163 0.003401875 0.02033782 0.055616399 0.020548163 0.924489048 0.106463195 0.009841867 0.003401875 0.924489048
3
4
95% 信頼区間 下限 上限 -0.52683747 -0.18967159 -0.55354718 -0.2163813 -0.36119914 -0.02403326 -0.31556708 0.021598803 0.189671593 0.526837471 -0.19529264 0.141873235 -0.00294461 0.334221269 0.042687457 0.379853335 0.216381298 0.553547176 -0.14187323 0.195292643 0.023765095 0.360930973 0.069397162 0.40656304 0.024033264 0.361199142 -0.33422127 0.002944609 -0.36093097 -0.0237651 -0.12295087 0.214215005 -0.0215988 0.315567075 -0.37985334 -0.04268746 -0.40656304 -0.06939716 -0.21421501 0.122950873
等質サブグループ
指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 1 A-100% 手前 5 0.191789984 5 A-0% 手前 5 0.33877412 0.33877412 0.384406187 4 A-20% 手前 5 2 A-85% 手前 5 3 A-40% 手前 5 0.106463195 0.924489048 有意確率 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
0.384406187 0.550044517 0.550044517 0.576754221 0.055616399 0.988876117
104
分析・考察
7 表 7-2-2-1 しつらえ A- 奥行き 300mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえA-300mm(1,2,3,4,5) 結果:平均に差があるもの 100% 85% 100% ● 85% ○ ● 40% ○ ● 20% ● ○ 0% 1
○:若年者 ●:高齢者
40%
20%
0%
● ●
100%
2
6 85%
3
7
4
8
40%
A
20%
5
0%
300mm 600mm 高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
図 7-2-2-1 腰部負荷に違いがみられた収納種類
- 分析結果 0.192
100%
しつらえ A- 奥行き 300mm の収納において、高
0.222
齢者・若年者ともに高さ 100% と 40%、高さ 100% 0.550
収納高さ
85%
と 20% の間で腰部負荷の差がみられた。高さ
0.351
100% では高さ 40% の約 35%、高さ 20% の約 50% 0.577
40%
の負荷の大きさになっている。
0.500
また、高さ 100% と 85%、高さ 85% と 0%、高さ 0.384
20%
40% と 20%、高さ 40% と 0% との間では高齢者のみ
0.424
に違いが表れた。高さ 85% と 0% との間では若年
0.339
0%
者のみに差が表れた。
0.452 0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
しつらえ A- 奥行き 300mm においては、高さの 違いが腰部負荷の大小に影響している場合が多
図 7-2-2-2
く、また若年者に比べて高齢者の方がその傾向が
高齢者・若年者の腰部負荷平均値
強いことが明らかになった。 高齢者と若年者の違いによって、適する収納計 画も異なるということがいえる。
105
分析・考察
7 しつらえA-600mm(6,7,8 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 8 8 8 8 8
young 0.308463 0.262124 0.324095 0.251107 0.334267 0.713541 0.324993 0.505361 0.495776 0.408536 0.3593 0.417061 0.50702 0.783776 0.48904
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.140470505 0.196416931 0.336887436
自由度 2 12 14
平均平方 F値 有意確率 0.070235253 4.290989715 0.039279383 0.016368078
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 6 A-85% 奥
(J) 収納種類 7 A-40% 奥 8 A-20% 奥 6 A-85% 奥 7 A-40% 奥 8 A-20% 奥 6 A-85% 奥 8 A-20% 奥 7 A-40% 奥 *平均の差は .05 で有意
平均値の差 (I-J)
標準誤差
-0.193630216 -0.215228182 0.193630216 -0.021597966 0.215228182 0.021597966
0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962
有意確率 0.080567915 0.050701967 0.080567915 0.96161046 0.050701967 0.96161046
95% 信頼区間 下限 上限 -0.4095003 0.02223987 -0.43109827 0.000641904 -0.02223987 0.409500302 -0.23746805 0.19427212 -0.0006419 0.431098268 -0.19427212 0.237468052
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD α= .05 のサブグループ 度数 収納種類 1 6 A-85% 奥 5 0.296011225 7 A-40% 奥 5 0.489641441 8 A-20% 奥 5 0.511239407 有意確率 0.050701967 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
しつらえA-600mm(6,7,8) 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 8 8 8 8 8
old 0.289488 0.355571 0.127198 0.282142 0.172415 0.46758 0.406617 0.260314 0.451752 0.32138 0.535482 0.44553 0.428063 0.370581
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.095735296 0.080018635 0.175753931
自由度 2 11 13
平均平方 F値 有意確率 0.047867648 6.580268799 0.013199987 0.007274421
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 6 A-85% 奥
(J) 収納種類 7 A-40% 奥 8 A-20% 奥 6 A-85% 奥 7 A-40% 奥 8 A-20% 奥 6 A-85% 奥 8 A-20% 奥 7 A-40% 奥 *平均の差は .05 で有意
-0.193630216 -0.215228182 0.193630216 -0.021597966 0.215228182 0.021597966
標準誤差
* *
0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962 0.080914962
有意確率 0.080567915 0.050701967 0.080567915 0.96161046 0.050701967 0.96161046
95% 信頼区間 下限 上限 -0.4095003 0.02223987 -0.43109827 0.000641904 -0.02223987 0.409500302 -0.23746805 0.19427212 -0.0006419 0.431098268 -0.19427212 0.237468052
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 6 A-85% 奥 5 0.24536278 7 A-40% 奥 5 0.381528448 0.381528448 8 A-20% 奥 4 0.444913863 有意確率 0.079545174 0.517071662 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用 2.グループ サイズが等しくありません。グループ サイズの調和平均が使用されます。タイプ I 誤差水準は保証されません。
106
分析・考察
7 表 7-2-2-2 しつらえ A- 奥行き 600mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえA-600mm(6,7,8) 結果:平均に差があるもの 85% 85% 40% 20%
○:若年者 ●:高齢者
40%
20%
●
1 2
100%
6 85%
3
7
4
8
40%
A
20%
5
0%
300mm 600mm
図 7-2-2-3 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 しつらえ A- 奥行き 600mm においては、高齢者に
0.245 85% 0.296
ついて、高さ 85% と 20% の間にのみ差が認められた。
収納高さ
高さ 85% が 40% の約半分の腰部負担となっている。 その他については、高さの違いによっての腰部負
0.382 40%
荷への差はあるとは言えない。
0.490
0.445 20% 0.511
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-4 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
107
分析・考察
7 しつらえB-300mm(9,10,11) 9 9 9 9 9 10 10 10 10 10 11 11 11 11 11
young 0.126601 0.116081 0.067622 0.038798 0.181909 0.185113 0.104339 0.177682 0.117908 0.212903 0.478835 0.516386 0.447209 0.532701
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.379238765 0.025306238 0.404545003
自由度 2 11 13
平均平方 F値 有意確率 0.189619383 82.4228869 2.39571E-07 0.002300567
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 9 B-100% 手前 10 B-85% 手前 11 B-40% 手前 10 B-85% 手前 9 B-100% 手前 11 B-40% 手前 11 B-40% 手前 9 B-100% 手前 10 B-85% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.053386801 -0.38758076 0.053386801 -0.334193959 0.38758076 0.334193959
* * * *
標準誤差
有意確率
0.030335241 0.032175382 0.030335241 0.032175382 0.032175382 0.032175382
0.227699386 3.18703E-07 0.227699386 1.40464E-06 3.18703E-07 1.40464E-06
95% 信頼区間 下限 上限 -0.13531794 0.02854434 -0.47448186 -0.30067966 -0.02854434 0.135317942 -0.42109506 -0.24729286 0.300679662 0.474481858 0.247292861 0.421095057
指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 9 B-100% 手前 5 0.106202187 10 B-85% 手前 5 0.159588988 11 B-40% 手前 4 0.493782947 有意確率 0.251726019 1 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用 2.グループ サイズが等しくありません。グループ サイズの調和平均が使用されます。タイプ I 誤差水準は保証されま
しつらえB-300mm(9,10,11) 9 9 9 9 9 10 10 10 10 10 11 11 11 11 11
old 0.342505 0.180659 0.164087 0.142072 0.174114 0.322914 0.224648 0.319151 0.147457 0.263927 0.667219 0.560484 0.558808 0.14037 0.474467
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.219419536 0.210404908 0.429824445
自由度 2 12 14
平均平方 F値 有意確率 0.109709768 6.25706515 0.013759052 0.017533742
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 9 B-100% 手前 10 B-85% 手前 11 B-40% 手前 10 B-85% 手前 9 B-100% 手前 11 B-40% 手前 11 B-40% 手前 9 B-100% 手前 10 B-85% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.054932112 -0.279582514 0.054932112 -0.224650401 0.279582514 0.224650401
標準誤差
* * * *
0.083746623 0.083746623 0.083746623 0.083746623 0.083746623 0.083746623
有意確率 0.792623081 0.015100894 0.792623081 0.04872912 0.015100894 0.04872912
95% 信頼区間 下限 上限 -0.27835669 0.168492461 -0.50300709 -0.05615794 -0.16849246 0.278356686 -0.44807497 -0.00122583 0.056157941 0.503007087 0.001225828 0.448074975
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 9 B-100% 手前 5 0.200687405 10 B-85% 手前 5 0.255619517 11 B-40% 手前 5 0.480269919 有意確率 0.792623081 1 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
108
分析・考察
7 表 7-2-2-3 しつらえ B- 奥行き 300mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえB-300mm(9,10,11) 結果:平均に差があるもの
100% 85% 40%
○:若年者 ●:高齢者
100%
85%
○ ●
○ ●
9
40%
100%
10 12 85%
11 13 40% 20%
B
0% 300mm 600mm 高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
図 7-2-2-5 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 しつらえ B- 奥行き 300mm においては、高齢者・
0.201 100%
若年者ともに高さ 100% と 40%、高さ 85% と 40%
0.106
収納高さ
との間に腰部負荷の差がみられた。高齢者につ いては、腰部負荷が高さ 100% では高さ 40% の約 0.256
40%、高さ 85% では高さ 40% の約 50% 程度の腰部
85% 0.160
負荷になっている。若年者については、前者で約 20%、後者で約 35% 程度の腰部負荷になっている。 0.480
また逆に、しつらえ B- 奥行き 300mm において
40% 0.494
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
は高さ 100&、85% に比べ、高さ 40% においての腰 0.8
若年者
図 7-2-2-6
部負荷はかなり大きくなるともいえる。 高齢者と若年者ともに同様の傾向の結果であ る。
< 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
109
分析・考察
7 しつらえB-600mm(12,13) 12 12 12 12 12 13 13 13 13 13
young 0.32185 0.318692 0.264205 0.307371 0.293728 0.763099 0.611903 0.54026 0.649779 0.695227
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.307799508 0.030505014 0.338304522
自由度 1 8 9
F値 有意確率 平均平方 0.307799508 80.72102598 1.87677E-05 0.003813127
平方和 0.169185655 0.22484982 0.394035475
自由度 1 8 9
平均平方 0.169185655 0.028106228
しつらえB-600mm(12,13) 12 12 12 12 12 13 13 13 13 13
old 0.306348 0.437789 0.438705 0.253924 0.343038 0.714293 0.730749 0.694643 0.218559 0.722274
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
F値 有意確率 6.019507778 0.03972128
110
分析・考察
7 表 7-2-2-4 しつらえ B- 奥行き 600mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえB-600mm(12,13) 結果:平均に差があるもの 85% 85% 40%
○:若年者 ●:高齢者
40%
○ ● 9
100%
10 12 85%
11 13 40% 20%
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-7 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 しつらえ B- 奥行き 600mm においては、高齢者・
0.356 85%
若年者ともに高さ 85% と 40% の間で腰部負荷の
0.301
収納高さ
差がみられた。高齢者については、高さ 85% では 40% の約 60%、若年者については約 45% の腰部負 荷になっている。 0.616 40% 0.652
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-8 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
111
分析・考察
7 しつらえC-300mm(14,15,16) 14 14 14 14 14 15 15 15 15 15
young 0.304231583 0.305051078 0.340445031 0.411749423 0.399500094 0.561425274 0.447835532 0.376489241 0.656889915 0.551075269
一元配置分析 分散分析 指標値 平方和 0.102757717 0.06973375 0.172491467
グループ間 グループ内 合計
自由度 2 11 13
平均平方 0.051378858 0.006339432
F値 有意確率 8.104647218 0.006866173
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 14 C-40% 手前15 C-20% 手前 16 C-0% 手前 15 C-20% 手前14 C-40% 手前 16 C-0% 手前 16 C-0% 手前 14 C-40% 手前 15 C-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.166547604 -0.191414264 0.166547604 -0.02486666 0.191414264 0.02486666
* * * *
標準誤差
有意確率
0.050356457 0.053411088 0.050356457 0.053411088 0.053411088 0.053411088
0.017649377 0.010984606 0.017649377 0.888551599 0.010984606 0.888551599
95% 信頼区間 下限 -0.30255318 -0.33566996 0.030542027 -0.16912236 0.047158565 -0.11938904
上限 -0.03054203 -0.04715857 0.302553181 0.119389039 0.335669963 0.169122358
指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 14 C-40% 手前5 0.352195442 15 C-20% 手前5 0.518743046 16 C-0% 手前 4 0.543609706 有意確率 1 0.884569173 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用 2.グループ サイズが等しくありません。グループ サイズの調和平均が使用されます。タイプ I 誤差水準は保証されません。
しつらえC-300mm(14,15,1 14 14 14 14 14 15 15 15 15 15 16 16 16 16 16
old 0.194987995 0.460351121 0.330872147 0.238888889 0.172295939 0.427858643 0.538860884 0.60405421 0.437857858 0.393254012 0.401035414 0.451196477 0.522497687 0.236166166 0.384097306
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.102112191 0.131220604 0.233332795
自由度 2 12 14
平均平方 0.051056096 0.01093505
F値 4.669031593
有意確率 0.031634245
標準誤差
有意確率
0.066136375 0.066136375 0.066136375 0.066136375 0.066136375 0.066136375
0.025915891 0.208800077 0.025915891 0.458772432 0.208800077 0.458772432
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 14 C-40% 手前15 C-20% 手前-0.200897903 * 16 C-0% 手前 -0.119519392 15 C-20% 手前14 C-40% 手前0.200897903 * 16 C-0% 手前 0.081378511 16 C-0% 手前14 C-40% 手前0.119519392 15 C-20% 手前-0.081378511 *平均の差は .05 で有意
95% 信頼区間 下限 上限 -0.37734074 -0.02445507 -0.29596222 0.05692344 0.024455071 0.377340735 -0.09506432 0.257821344 -0.05692344 0.295962224 -0.25782134 0.095064321
指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 14 C-40% 手前5 0.279479218 16 C-0% 手前 5 0.39899861 0.39899861 15 C-20% 手前5 0.480377121 有意確率 0.208800077 0.458772432 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています。 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
112
分析・考察
7 表 7-2-2-5 しつらえ C- 奥行き 300mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえC-300mm(14,15,16) 結果:平均に差があるもの 40% 40% 20% 0%
○:若年者 ●:高齢者
20%
0%
○ ● ○
100%
85%
14 17 40%
15 18
C
20%
16
0%
300mm 600mm
図 7-2-2-9 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 -
0.279
しつらえ C- 奥行き 300mm においては、高齢者
40% 0.352
と若年者については高さ 40% と 20%、若年者のみ 収納高さ
について高さ 40% と 0% との間に違いがみられた。 0.480
高齢者については高さ 40% は高さ 20% の約 60%,
20% 0.519
若年者については約 70% の腰部負荷になってい る。 しつらえ C- 奥行き 300mm においては、高齢者・
0.399 0% 0.544
若年者ともに、高さ 40% が腰部負荷の少ない収納 である。
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-10 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
113
分析・考察
7 しつらえC-600mm(17,18) 17 17 17 17 17 18 18 18 18 18
young 0.358896 0.246301 0.426161 0.63291 0.322232 0.79346 0.381365 0.447001 0.575269 0.558668
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.059176798 0.185282118 0.244458916
自由度 1 8 9
平均平方 0.059176798 0.023160265
F値 有意確率 2.555100228 0.148606122
平方和 0.019901364 0.121267279 0.141168643
自由度 1 8 9
平均平方 0.019901364 0.01515841
F値 有意確率 1.312892607 0.284988046
しつらえC-600mm(17,18) 17 17 17 17 17 18 18 18 18 18
old 0.333118 0.589223 0.261056 0.472372 0.254853 0.469148 0.60985 0.434849 0.497187 0.345698
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
114
分析・考察
7 表 7-2-2-6 しつらえ C- 奥行き 600mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえC-600mm(17,18) 結果:平均に差があるもの 40%
○:若年者 ●:高齢者
20%
40% 20% 100%
85%
14 17 40%
15 18
C
20%
16
0%
300mm 600mm
図 7-2-2-11 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 しつらえ C- 奥行き 600mm においては、高齢者
0.382 40%
と若年者ともに高さ 40% と高さ 20% の間で差があ
0.397
収納高さ
るとはいえない。
0.471 20% 0.551
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-12 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
115
分析・考察
7 しつらえD-300mm(19,20) 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20
young 0.265599 0.402286 0.30287 0.345381 0.487832 0.238998 0.517985 0.456148 0.446603 0.639804
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.024558828 0.115242999 0.139801827
自由度 1 8 9
平均平方 0.024558828 0.014405375
F値 有意確率 1.704837809 0.227950931
平方和 0.033851692 0.059654677 0.093506369
自由度 1 8 9
平均平方 0.033851692 0.007456835
F値 有意確率 4.539686563 0.065726005
しつらえD-300mm(19,2 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20
old 0.568382 0.596106 0.447207 0.551872 0.509294 0.691972 0.819677 0.556389 0.578849 0.607797
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
116
分析・考察
7 表 7-2-2-7 しつらえ D- 奥行き 300mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえD-300mm(19,20) 結果:平均に差があるもの 100%
○:若年者 ●:高齢者
85%
100% 85% 19
100%
20 85%
40% 20%
D
0%
図 7-2-2-13
300mm
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 しつらえ D- 奥行き 300mm においては、高齢者
0.535 100%
と若年者ともに高さ 100% と 85% の間で腰部負荷
0.361
収納高さ
の差があるとはいえない。
0.651 85% 0.460
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-14 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
117
分析・考察
7 しつらえE-300mm(21,22,23) 21 21 21 21 21 22 22 22 22 22 23 23 23 23 23
young 1.006444 0.551558 0.544485 0.47653 0.66296 1.102808 1.03869 0.888073 0.914473 0.445539 0.60979 0.367823 0.478555 0.496651 0.468289
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.391047972 0.472694642 0.863742613
自由度 2 12 14
平均平方 0.195523986 0.03939122
F値 有意確率 4.963643802 0.026864452
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 (J) 収納種類 21 E-40% 手前 22 E-20% 手前 23 E-0% 手前 22 E-20% 手前 21 E-40% 手前 23 E-0% 手前 23 E-0% 手前 21 E-40% 手前 22 E-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
-0.229521427 0.164173557 0.229521427 0.393694984 -0.164173557 -0.393694984
0.12552485 0.12552485 0.12552485 0.12552485 0.12552485 0.12552485
0.202123628 0.417682478 0.202123628 0.021709693 0.417682478 0.021709693
* *
95% 信頼区間 下限 -0.56440461 -0.17070963 -0.10536176 0.058811798 -0.49905674 -0.72857817
上限 0.10536176 0.499056744 0.564404614 0.728578171 0.170709629 -0.0588118
指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 23 E-0% 手前 5 0.484221633 21 E-40% 手前 5 0.64839519 0.64839519 22 E-20% 手前 5 0.877916617 有意確率 0.417682478 0.202123628 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
しつらえE-300mm(21,22,23) 21 21 21 21 21 22 22 22 22 22 23 23 23 23 23
old 0.746211 0.894212 0.725015 0.734775 0.769785 1.017932 1.218263 1.115342 1.104705 1.040502 0.533936 0.498001 0.417287 0.431872 0.239939
一元配置分析 分散分析 指標値 平方和 グループ間 1.140038747 グループ内 0.095243176 合計 1.235281923
自由度 2 12 14
平均平方 0.570019374 0.007936931
F値
有意確率 71.8186097 2.10091E-07
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類(J) 収納種類 21 E-40% 22 E-20% 手前 23 E-0% 手前 22 E-20% 21 E-40% 手前 23 E-0% 手前 23 E-0% 手21 E-40% 手前 22 E-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
-0.325349069 0.349792647 0.325349069 0.675141716 -0.349792647 -0.675141716
* * * * * *
標準誤差
有意確率
0.05634512 0.05634512 0.05634512 0.05634512 0.05634512 0.05634512
0.000240695 0.00012422 0.000240695 1.45193E-07 0.00012422 1.45193E-07
95% 信頼区間 下限 上限 -0.47567017 -0.17502797 0.199471549 0.500113745 0.175027971 0.475670166 0.524820618 0.825462813 -0.50011374 -0.19947155 -0.82546281 -0.52482062
指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 23 E-0% 手5 0.424206872 21 E-40% 5 0.773999519 22 E-20% 5 有意確率 1 1 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています。 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
3
1.099348588 1
118
分析・考察
7 表 7-2-2-8 しつらえ E- 奥行き 300mm・高さによって腰部負荷に差があるもの
しつらえE-300mm(21,22,23) 結果:平均に差があるもの 40% 40% 20% 0%
○:若年者 ●:高齢者
20%
0%
● ○ ●
●
100%
85%
21 40%
22
E
20%
23
0%
300mm
図 7-2-2-15
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.77 40%
しつらえ E- 奥行き 300mm においては、高齢者
0.65
収納高さ
と若年者ともに高さ 20% と 0% の間で腰部負荷の 差があるといえる。高齢者・若年者について、高 1.10 20% 0.88
さ 0% は 20% の約 70% の腰部負荷になっている。 また、高齢者についてのみ、高さ 40% と 20%、高 さ 40% と、0% の間で腰部負荷の差がみられる。
0.42
0% 0.48
0
0.2 高齢者
0.4
0.6 指標値
0.8
1
1.2
若年者
図 7-2-2-16 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
119
分析・考察
7 < 奥行きの違いによる比較 > 適正奥行き しつらえA-高さ85%(2,6) 2 2 2 2 2 6 6 6 6 6
young 0.418542 0.274932 0.33216 0.280764 0.449142 0.308463 0.262124 0.324095 0.251107 0.334267
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.007589164 0.030840018 0.038429182
自由度 1 8 9
平均平方 0.007589164 0.003855002
F値 有意確率 1.968653604 0.19819048
平方和 0.232077402 0.064615851 0.296693253
自由度 1 8 9
平均平方 0.232077402 0.008076981
F値 有意確率 28.73318524 0.000677401
しつらえA-高さ85%(2,6) 一元配置分析 2 2 2 2 2 6 6 6 6 6
old 0.604037 0.669888 0.471237 0.471852 0.533209 0.289488 0.355571 0.127198 0.282142 0.172415
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
120
分析・考察
7 表 7-2-2-9 しつらえ A- 高さ 85%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえA-高さ85%(2,6) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm 300mm 600mm
●:高齢者
600mm
● 1 2
100%
6 85%
3
7
4
8
40%
A
20%
5
0%
300mm 600mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
図 7-2-2-17 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 しつらえ A- 高さ 85% では、高齢者に
600mm 奥行き 300mm
0.550
ついて奥行き 300mm と 600mm の間で腰
0.351
部負荷の差がみられる。奥行き 600mm は 300mm に比べ、約 45% の腰部負荷である。 0.245
若年者について、奥行きの違いによる
0.296
腰部負荷の差がみられないことから、し つらえ A- 高さ 85% における収納計画は
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
若年者
0.8
高齢者と若年者で適するものが違うこと が分かった。
図 7-2-2-18 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
121
分析・考察
7 しつらえA-高さ40%(3,7) 3 3 3 3 3 7 7 7 7 7
young 0.713349 0.491781 0.371824 0.285691 0.636437 0.713541 0.324993 0.505361 0.495776 0.408536
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.000258816 0.210660255 0.21091907
自由度 1 8 9
平均平方 0.000258816 0.026332532
F値 有意確率 0.009828744 0.923466325
平方和 0.095282756 0.070364879 0.165647635
自由度 1 8 9
平均平方 0.095282756 0.00879561
F値 有意確率 10.83299032 0.010999843
しつらえA-高さ40%(3,7) 3 3 3 3 3 7 7 7 7 7
old 0.45586 0.555872 0.567348 0.573223 0.731467 0.46758 0.406617 0.260314 0.451752 0.32138
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
122
分析・考察
7 表 7-2-2-10 しつらえ A- 高さ 40%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえA-高さ40%(3,7) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm 300mm 600mm
●:高齢者
600mm
● 1
100%
2
6 85%
3
7
4
8
40%
A
5
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-19
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
600mm 奥行き 300mm
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.577
しつらえ A- 高さ 40% においては、
0.500
高齢者について奥行き 300mm と 600mm で腰部負荷の差がみられる。奥行き 0.382
600 mmでは、300 mmの約 65% の腰部負 0.490
荷である。 若年者については、奥行きの違いに
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
若年者
図 7-2-2-20 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
0.8
よる腰部負荷の差がみられないことか ら、しつらえ A- 高さ 40% において高 齢者と若年者で適する収納計画が異な ることが分かった。
123
分析・考察
7 しつらえA-高さ20%(4,8) 4 4 4 4 4 8 8 8 8 8
young 0.418898 0.350601 0.463039 0.461778 0.425891 0.3593 0.417061 0.50702 0.783776 0.48904
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.019008676 0.115110255 0.134118931
自由度 1 8 9
平均平方 0.019008676 0.014388782
F値 有意確率 1.321076084 0.283599079
平方和 0.008135953 0.05362858 0.061764533
自由度 1 7 8
平均平方 0.008135953 0.007661226
F値 有意確率 1.061964938 0.337052494
しつらえA-高さ20%(4,8) 4 4 4 4 4 8 8 8 8 8
old 0.462087 0.445217 0.338863 0.446306 0.229557 0.535482 0.44553 0.428063 0.370581
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
124
分析・考察
7 表 7-2-2-11 しつらえ A- 高さ 20%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえA-高さ20%(4,8) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm
●:高齢者
600mm
300mm 600mm 1
100%
2
6 85%
3
7
4
8
40%
A
5
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-21
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
600mm 奥行き 300mm
0.384
しつらえ A- 高さ 20% においては、
0.424
高齢者・若年者ともに奥行きの違いに よる腰部負荷の差はみられない。 0.445 0.511
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-22 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
125
分析・考察
7 しつらえB-高さ85%(10,12) 10 10 10 10 10 12 12 12 12 12
young 0.185113 0.104339 0.177682 0.117908 0.212903 0.32185 0.318692 0.264205 0.307371 0.293728
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.050112336 0.010806059 0.060918394
自由度 1 8 9
平均平方 0.050112336 0.001350757
F値 有意確率 37.09943546 0.00029238
平方和 0.0251709 0.047874522 0.073045422
自由度 1 8 9
平均平方 0.0251709 0.005984315
F値 有意確率 4.206145461 0.074405402
しつらえB-高さ85%(10,12) 10 10 10 10 10 12 12 12 12 12
old 0.322914 0.224648 0.319151 0.147457 0.263927 0.306348 0.437789 0.438705 0.253924 0.343038
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
126
分析・考察
7 表 7-2-2-12 しつらえ B- 高さ 85%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえB-高さ85%(10,12) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm 300mm 600mm
●:高齢者
600mm
○
9
100%
10 12 85%
11 13 40% 20%
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-23
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
600mm 奥行き 300mm
0.256
しつらえ B- 高さ 85% においては、
0.160
若年者について奥行き 300mm と 600mm の間で腰部負荷に差がみられる。奥行 き 300mm は 600mm に比べ約 50% の腰部
0.356
負荷である。
0.301
高齢者については、奥行きの違いに 0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
若年者
図 7-2-2-24 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
0.8
よる腰部負荷の差はみられない。 このことから、しつらえ B- 高さ 85% において、高齢者と若年者では適 する収納計画が異なることが分かっ た。
127
分析・考察
7 しつらえB-高さ40%(11,13) young 11 11 11 11 11 13 13 13 13 13
0.478835 0.516386 0.447209 0.532701 0.763099 0.611903 0.54026 0.649779 0.695227
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.055665663 0.032728181 0.088393843
自由度 1 7 8
平均平方 0.055665663 0.004675454
F値 有意確率 11.90593654 0.010684111
平方和 0.04612691 0.361385499 0.407512409
自由度 1 8 9
平均平方 0.04612691 0.045173187
F値 1.02111258
しつらえB-高さ40%(11,13) 11 11 11 11 11 13 13 13 13 13
old 0.667219 0.560484 0.558808 0.14037 0.474467 0.714293 0.730749 0.694643 0.218559 0.722274
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
有意確率 0.3418383
128
分析・考察
7 表 7-2-2-13 しつらえ B- 高さ 40%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえB-高さ40%(11,13) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm 300mm 600mm
●:高齢者
600mm
○
9
100%
10 12 85%
11 13 40% 20%
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-25
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
600mm 奥行き 300mm
0.480
しつらえ B- 高さ 40% においては、
0.494
若年者について奥行き 300mm と 600mm で腰部負荷の差がみられる。奥行き 300 mmは 600 mmの約 75% の腰部負荷で
0.616
ある。
0.652
高齢者については奥行きの違いによ 0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
若年者
図 7-2-2-26 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
0.8
る腰部負荷の差はみられない。 このことから、しつらえ B- 高さ 40% において高齢者と若年者で適する 収納計画が異なることが分かった。
129
分析・考察
7 しつらえC-高さ40%(14,17) 14 14 14 14 14 17 17 17 17 17
young 0.304232 0.305051 0.340445 0.411749 0.3995 0.358896 0.246301 0.426161 0.63291 0.322232
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.005086049 0.096701366 0.101787414
自由度 1 8 9
平均平方 0.005086049 0.012087671
F値 有意確率 0.420763324 0.534729064
平方和 0.026340104 0.139922288 0.166262392
自由度 1 8 9
平均平方 0.026340104 0.017490286
F値 1.50598474
しつらえC-高さ40%(14,17) 14 14 14 14 14 17 17 17 17 17
old 0.194988 0.460351 0.330872 0.238889 0.172296 0.333118 0.589223 0.261056 0.472372 0.254853
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
有意確率 0.254638255
130
分析・考察
7 表 7-2-2-14 しつらえ C- 高さ 40%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえC-高さ40%(14,17) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm
●:高齢者
600mm
300mm 600mm 100%
85%
14 17 40%
15 18
C
16
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-27
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
600mm 奥行き 300mm
0.279
しつらえ C- 高さ 40% においては、
0.352
高齢者・若年者ともに奥行きの違いに よる腰部負荷の差はみられない。 0.382 0.397
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-28 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
131
分析・考察
7 しつらえC-高さ20%(15,18) 15 15 15 15 15 18 18 18 18 18
young 0.561425 0.447836 0.376489 0.65689 0.551075 0.79346 0.381365 0.447001 0.575269 0.558668
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.002625996 0.146242077 0.148868073
自由度 1 8 9
平均平方 0.002625996 0.01828026
F値 有意確率 0.143651987 0.714538693
平方和 0.000203888 0.067848353 0.068052241
自由度 1 8 9
平均平方 0.000203888 0.008481044
F値 有意確率 0.024040433 0.880622685
しつらえC-高さ20%(15,18) 15 15 15 15 15 18 18 18 18 18
old 0.427859 0.538861 0.604054 0.437858 0.393254 0.469148 0.60985 0.434849 0.497187 0.345698
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
132
分析・考察
7 表 7-2-2-15 しつらえ C- 高さ 20%・奥行きによって腰部負荷に差があるもの
しつらえC-高さ20%(15,18) 結果:平均に差があるもの
○:若年者
300mm
●:高齢者
600mm
300mm 600mm 100%
85%
14 17 40%
15 18
C
16
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-29
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
600mm 奥行き 300mm
0.480
しつらえ C- 高さ 20% において、高
0.519
齢者・若年者ともに奥行きの違いによ る腰部負荷の差はみられない。 0.471 0.551
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-30 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
133
分析・考察
7 < しつらえのちがいよる比較 > 高さ100%-300mm(1,9,19) 1 1 1 1 1 9 9 9 9 9 19 19 19 19 19
young 0.194653 0.167932 0.222195 0.218562 0.308263 0.126601 0.116081 0.067622 0.038798 0.181909 0.265599 0.402286 0.30287 0.345381 0.487832
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.162458604 0.053915897 0.216374501
自由度 2 12 14
平均平方 0.081229302 0.004492991
F値 有意確率 18.07911371 0.000239367
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 1 A-100% 手前 9 B-100% 手前 19 D-100% 手前 9 B-100% 手前 1 A-100% 手前 19 D-100% 手前 19 D-100% 手前1 A-100% 手前 9 B-100% 手前 *平均の差は .05 で有意
0.116118754 -0.138472828 -0.116118754 -0.254591582 0.138472828 0.254591582
* * * * * *
標準誤差
有意確率
0.042393355 0.042393355 0.042393355 0.042393355 0.042393355 0.042393355
0.044101847 0.01718873 0.044101847 0.000168647 0.01718873 0.000168647
95% 信頼区間 下限 上限 0.003019062 0.229218445 -0.25157252 -0.02537314 -0.22921845 -0.00301906 -0.36769127 -0.14149189 0.025373137 0.251572519 0.14149189 0.367691273
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 1 2 収納種類 0.106202187 9 B-100% 手前 5 0.222320941 1 A-100% 手前 5 19 D-100% 手前5 1 1 有意確率 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
3
0.360793769 1
高さ100%-300mm(1,9,19) 1 1 1 1 1 9 9 9 9 9 19 19 19 19 19
old 0.200075 0.278487 0.151826 0.085554 0.243009 0.342505 0.180659 0.164087 0.142072 0.174114 0.568382 0.596106 0.447207 0.551872 0.509294
分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.3817631 0.062586985 0.444350086
自由度 2 12 14
平均平方 0.19088155 0.005215582
有意確率 F値 36.59832137 7.80823E-06
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 1 A-100% 手前9 B-100% 手前 -0.008897421 19 D-100% 手前-0.34278221 * 9 B-100% 手前1 A-100% 手前 0.008897421 19 D-100% 手前-0.333884789 * 19 D-100% 手前1 A-100% 手前 0.34278221 * 9 B-100% 手前 0.333884789 * *平均の差は .05 で有意
標準誤差
有意確率
0.045675298 0.045675298 0.045675298 0.045675298 0.045675298 0.045675298
0.979334157 1.99005E-05 0.979334157 2.58531E-05 1.99005E-05 2.58531E-05
95% 信頼区間 下限 -0.13075289 -0.46463768 -0.11295805 -0.45574026 0.220926742 0.212029322
上限 0.112958047 -0.22092674 0.130752888 -0.21202932 0.464637678 0.455740257
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 1 A-100% 手前5 0.191789984 9 B-100% 手前5 0.200687405 19 D-100% 手前5 0.534572194 有意確率 0.979334157 1 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
134
分析・考察
7 表 7-2-2-16 高さ 100%- 奥行き 300mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ100%-300mm(1,9,19) 結果:平均に差があるもの
A B D
○:若年者 ●:高齢者
A
B
○ ○ ●
○ ●
1
9
100%
2
D
6
10 12
85%
40%
40%
40%
20%
20%
20%
7
4
A
8
5
100%
20 85%
85%
3
19
100%
11 13
0%
300mm 600mm
B
0% 300mm 600mm
D
図 7-2-2-31
0% 300mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.192 A
高さ 100%- 奥行き 300mm において、高齢者・
0.222
若年者ともにしつらえ A と D、しつらえ B と D しつらえ
の間で腰部負荷の差がみられる。高齢者につい 0.201
ては、しつらえ A では D の約 40%、しつらえ B
B 0.106
においても D の約 40% の腰部負荷である。若年 者については、しつらえ A では D の約 60%、し 0.535
つらえ B では D の約 30% の腰部負荷である。
D 0.361
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
また、若年者についてのみしつらえ A と B で 0.6
0.8
若年者
の腰部負荷の差がみられる。 高齢者・若年者について、しつらえ D はしつ
図 7-2-2-32
らえ A・B に比べ、腰部負荷が大きいことが分
< 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
かった。
135
分析・考察
7 高さ85%-300mm(2,10,20) 2 2 2 2 2 10 10 10 10 10 20 20 20 20 20
young 0.418542 0.274932 0.33216 0.280764 0.449142 0.185113 0.104339 0.177682 0.117908 0.212903 0.238998 0.517985 0.456148 0.446603 0.639804
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.231180143 0.11860696 0.349787103
自由度 2 12 14
平均平方 0.115590071 0.009883913
F値 有意確率 11.69476778 0.001519982
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 2 A-85% 手前 10 B-85% 手前 20 D-85% 手前 10 B-85% 手前 2 A-85% 手前 20 D-85% 手前 20 D-85% 手前 2 A-85% 手前 10 B-85% 手前 *平均の差は .05 で有意
0.191519112 -0.108799397 -0.191519112 -0.300318509 0.108799397 0.300318509
* * * *
標準誤差
有意確率
0.062877383 0.062877383 0.062877383 0.062877383 0.062877383 0.062877383
0.025534189 0.234328476 0.025534189 0.001212218 0.234328476 0.001212218
95% 信頼区間 下限 上限 0.023770826 0.359267398 -0.27654768 0.058948889 -0.3592674 -0.02377083 -0.46806679 -0.13257022 -0.05894889 0.276547683 0.132570223 0.468066795
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 10 B-85% 手前 5 0.159588988 2 A-85% 手前 5 0.3511081 20 D-85% 手前 5 0.459907497 有意確率 1 0.234328476 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
高さ85%-300mm(2,10,20) 2 2 2 2 2 10 10 10 10 10 20 20 20 20 20
old 0.604037 0.669888 0.471237 0.471852 0.533209 0.322914 0.224648 0.319151 0.147457 0.263927 0.691972 0.819677 0.556389 0.578849 0.607797
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.421901494 0.097331981 0.519233475
自由度 2 12 14
平均平方 0.210950747 0.008110998
F値 有意確率 26.00798781 4.33868E-05
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 2 A-85% 手前 10 B-85% 手前 20 D-85% 手前 10 B-85% 手前2 A-85% 手前 20 D-85% 手前 20 D-85% 手前2 A-85% 手前 10 B-85% 手前 *平均の差は .05 で有意
0.294424999 -0.100892091 -0.294424999 -0.395317091 0.100892091 0.395317091
* * * *
標準誤差
有意確率
0.056959629 0.056959629 0.056959629 0.056959629 0.056959629 0.056959629
0.0006317 0.220430024 0.0006317 4.30248E-05 0.220430024 4.30248E-05
95% 信頼区間 下限 0.142464475 -0.25285262 -0.44638552 -0.54727762 -0.05106843 0.243356566
上限 0.446385524 0.051068433 -0.14246447 -0.24335657 0.252852616 0.547277615
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 10 B-85% 手前5 0.255619517 2 A-85% 手前 5 0.550044517 20 D-85% 手前5 0.650936608 有意確率 1 0.220430024 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
136
分析・考察
7 表 7-2-2-17 高さ 85%- 奥行き 300mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ85%-300mm(2,10,20) 結果:平均に差があるもの A A B D
○:若年者 ●:高齢者
B
D
○ ● ○ ●
1
9
100%
2
6
10 12
85%
40%
40%
40%
20%
20%
20%
7
4
A
8
100%
20 85%
85%
3
19
100%
11 13
5
0%
300mm 600mm
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-33
D
0% 300mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.550
高さ 85%- 奥行き 300 mmにおいては、高齢者・
A 0.351
若年者ともにしつらえ A と B、しつらえ B と D に しつらえ
おいて腰部負荷の差がみられる。高齢者・若年者 0.256
ともに、しつらえ B は A の約 50%、D の約 40% の
B 0.160
腰部負荷である。 高さ 85%- 奥行き 300 mmにおいては、高齢者・ 0.651
若年者ともに、しつらえ A・D に比べ、しつらえ
D 0.460
B の腰部負荷がかなり少なくなることが分かっ 0 高齢者
0.2
0.4 指標値
0.6
0.8
た。
若年者
図 7-2-2-34 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
137
分析・考察
7 高さ40%-300mm(3,11,14,21) 3 3 3 3 3 11 11 11 11 11 14 14 14 14 14 21 21 21 21 21
young 0.713349 0.491781 0.371824 0.285691 0.636437 0.478835 0.516386 0.447209 0.532701 0.304232 0.305051 0.340445 0.411749 0.3995 1.006444 0.551558 0.544485 0.47653 0.66296
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.219463933 0.319544285 0.539008218
自由度 3 15 18
平均平方 0.073154644 0.021302952
F値 有意確率 3.434014369 0.044275377
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 (J) 収納種類 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 14 C-40% 手前 21 E-40% 手前 11 B-40% 手前 3 A-40% 手前 14 C-40% 手前 21 E-40% 手前 14 C-40% 手前 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 21 E-40% 手前 21 E-40% 手前 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 14 C-40% 手前 *平均の差は .05 で有意
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
0.006033281 0.147620786 -0.148578962 -0.006033281 0.141587505 -0.154612243 -0.147620786 -0.141587505 -0.296199748 0.148578962 0.154612243 0.296199748
0.097909798 0.092310243 0.092310243 0.097909798 0.097909798 0.097909798 0.092310243 0.097909798 0.092310243 0.092310243 0.097909798 0.092310243
0.999911988 0.408333698 0.402940226 0.999911988 0.491893407 0.418859427 0.408333698 0.491893407 0.026821735 0.402940226 0.418859427 0.026821735
*
*
95% 信頼区間 下限 上限 -0.27615731 0.288223875 -0.11843106 0.413672629 -0.41463081 0.117472881 -0.28822387 0.276157314 -0.14060309 0.423778099 -0.43680284 0.127578351 -0.41367263 0.118431058 -0.4237781 0.140603089 -0.56225159 -0.0301479 -0.11747288 0.414630806 -0.12757835 0.436802837 0.030147904 0.562251592
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 14 C-40% 手前 5 0.352195442 11 B-40% 手前 4 0.493782947 0.493782947 3 A-40% 手前 5 0.499816228 0.499816228 21 E-40% 手前 5 0.64839519 有意確率 0.433621925 0.395035202 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています。 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用 2.グループ サイズが等しくありません。グループ サイズの調和平均が使用されます。タイプ I 誤差水準は保証されま
高さ40%-300mm(3,11,14,21) 3 3 3 3 3 11 11 11 11 11 14 14 14 14 14 21 21 21 21 21
old 0.45586 0.555872 0.567348 0.573223 0.731467 0.667219 0.560484 0.558808 0.14037 0.474467 0.194988 0.460351 0.330872 0.238889 0.172296 0.746211 0.894212 0.725015 0.734775 0.769785
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.634664585 0.277016108 0.911680693
自由度 3 16 19
平均平方 0.211554862 0.017313507
F値 有意確率 12.21906482 0.0002072
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 (J) 収納種類 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 14 C-40% 手前 21 E-40% 手前 11 B-40% 手前 3 A-40% 手前 14 C-40% 手前 21 E-40% 手前 14 C-40% 手前 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 21 E-40% 手前 21 E-40% 手前 3 A-40% 手前 11 B-40% 手前 14 C-40% 手前 *平均の差は .05 で有意
平均値の差 (I-J)
標準誤差
0.096484302 0.297275003 -0.197245298 -0.096484302 0.2007907 -0.293729601 -0.297275003 -0.2007907 -0.494520301 0.197245298 0.293729601 0.494520301
0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005 0.083219005
*
* * * * *
有意確率 0.659692849 0.012222343 0.123541792 0.659692849 0.114602478 0.01332191 0.012222343 0.114602478 0.000110369 0.123541792 0.01332191 0.000110369
95% 信頼区間 下限 上限 -0.14160692 0.334575525 0.05918378 0.535366226 -0.43533652 0.040845925 -0.33457553 0.141606921 -0.03730052 0.438881923 -0.53182082 -0.05563838 -0.53536623 -0.05918378 -0.43888192 0.037300523 -0.73261152 -0.25642908 -0.04084592 0.435336521 0.055638378 0.531820824 0.256429078 0.732611524
指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 14 C-40% 手前5 0.279479218 11 B-40% 手前5 0.480269919 0.480269919 3 A-40% 手前 5 0.576754221 21 E-40% 手前 5 有意確率 0.114602478 0.659692849 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
3
0.576754221 0.773999519 0.123541792
138
分析・考察
7 表 7-2-2-18 高さ 40%- 奥行き 300mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ40%-300mm(3,11,14,21) 結果:平均に差があるもの A A B C E
○:若年者 ●:高齢者
B
C
E
● ● 1 2
○ ● 9
100%
6 7
A
100%
85%
85%
85%
11 13 40%
4
100%
10 12 85%
3
100%
8
5
20% 0%
300mm 600mm
20%
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-35 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
0.500
15 18
C
16
22 20% 0%
E
300mm 600mm
23
20% 0%
300mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
高さ 40%- 奥行き 300mm においては、高齢者・ 若年者ともにしつらえ C と E の間で腰部負荷の差
0.480
B
40%
40%
- 分析結果 -
0.577
A
21
14 17 40%
がみられる。高齢者についてはしつらえ C では E
しつらえ
0.494
の約 35%、若年者についてはしつらえ C は E の約 55% の腰部負荷である。
0.279
C
0.352
また、高齢者のみについてはしつらえ A と C、 0.774
E
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
しつらえ B と E の間で腰部負荷の差がみられる。 そのとき、しつらえ C では A の約 50%、しつらえ
0.648
0.8
若年者
B では E の約 60% の腰部負荷である。 このことから、高さ 40%- 奥行き 300 mmにおい
図 7-2-2-36
ては、高齢者と若年者で適する収納計画が異なる
< 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
ことが明らかになった。
139
分析・考察
7 高さ20%-300mm(4,15,22) 4 4 4 4 4 15 15 15 15 15 22 22 22 22 22
young 0.418898 0.350601 0.463039 0.461778 0.425891 0.561425 0.447836 0.376489 0.65689 0.551075 1.102808 1.03869 0.888073 0.914473 0.445539
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.57329438 0.32039874 0.89369312
自由度 2 12 14
平均平方 0.28664719 0.026699895
F値 有意確率 10.73589205 0.002123314
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD 平均値の差 (I-J) (I) 収納種類 (J) 収納種類 4 A-20% 手前 15 C-20% 手前 22 E-20% 手前 15 C-20% 手前 4 A-20% 手前 22 E-20% 手前 22 E-20% 手前 4 A-20% 手前 15 C-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
標準誤差
有意確率
0.103343882 0.103343882 0.103343882 0.103343882 0.103343882 0.103343882
0.640719476 0.002336063 0.640719476 0.011804681 0.002336063 0.011804681
F値 95.0971437
有意確率 4.36993E-08
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
-0.095970935 -0.714942401 0.095970935 -0.618971467 0.714942401 0.618971467
0.056274883 0.056274883 0.056274883 0.056274883 0.056274883 0.056274883
0.24312638 7.91768E-08 0.24312638 3.62169E-07 7.91768E-08 3.62169E-07
-0.094701519 -0.453875089 0.094701519 -0.359173571 0.453875089 0.359173571
* * * *
95% 信頼区間 下限 上限 -0.37040891 0.181005869 -0.72958248 -0.1781677 -0.18100587 0.370408907 -0.63488096 -0.08346618 0.178167702 0.729582477 0.083466183 0.634880958
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 4 A-20% 手前 5 0.424041527 15 C-20% 手前 5 0.518743046 22 E-20% 手前 5 0.877916617 1 有意確率 0.640719476 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
高さ20%-300mm(4,15,22) 4 4 4 4 4 15 15 15 15 15 22 22 22 22 22
old 0.462087 0.445217 0.338863 0.446306 0.229557 0.427859 0.538861 0.604054 0.437858 0.393254 1.017932 1.218263 1.115342 1.104705 1.040502
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 1.50579789 0.095005875 1.600803765
自由度 2 12 14
平均平方 0.752898945 0.007917156
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 (J) 収納種類 4 A-20% 手前 15 C-20% 手前 22 E-20% 手前 15 C-20% 手前4 A-20% 手前 22 E-20% 手前 22 E-20% 手前 4 A-20% 手前 15 C-20% 手前 *平均の差は .05 で有意
* * * *
95% 信頼区間 下限 -0.24610465 -0.86507612 -0.05416278 -0.76910518 0.564808685 0.46883775
上限 0.054162782 -0.56480868 0.246104651 -0.46883775 0.865076117 0.769105183
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD
度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 4 A-20% 手前 5 0.384406187 15 C-20% 手前5 0.480377121 22 E-20% 手前 5 1.099348588 有意確率 0.24312638 1 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
140
分析・考察
7 表 7-2-2-19 高さ 20%- 奥行き 300mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ20%-300mm(4,15,22) 結果:平均に差があるもの
A C E
○:若年者 ●:高齢者
A
C
○ ●
○ ●
1 2
E
100%
100%
100%
85%
85%
85%
6
3
14 17
7
4
A
8
15 18 20%
5
21 40%
40%
0%
C
16
20% 0%
300mm 600mm
300mm 600mm
図 7-2-2-37
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.384 A
高さ 20%- 奥行き 300 mmにおいて、高齢者・若
0.424
年者ともにしつらえ A と E、しつらえ C と E の間 しつらえ
で腰部負荷の差がみられる。高齢者については、 0.480
しつらえ A は E の約 40%,しつらえ C は E の約
C 0.519
50% の腰部負荷である。若年者については、しつ らえ A は E の約 50%、しつらえ C は E の約 60% の 1.099 E 0.878
0
0.2 高齢者
0.4
0.6 指標値
0.8
1
腰部負荷である。 高さ 20%- 奥行き 300 mmにおいては、高齢者・
1.2
若年者
図 7-2-2-38
若年者ともに、しつらえ E はしつらえ A・C に比べ、 腰部負荷がかなり大きくなることが明らかになっ た。
< 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
141
分析・考察
7 高さ0%-300mm(5,16,23) 5 5 5 5 5 16 16 16 16 16 23 23 23 23 23
young 0.464387 0.334446 0.380192 0.612615 0.468704 0.568359 0.475557 0.619534 0.510988 0.60979 0.367823 0.478555 0.496651 0.468289
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.018855611 0.087034363 0.105889974
自由度 2 11 13
平均平方 0.009427805 0.007912215
F値 有意確率 1.191550725 0.340092868
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (J) 収納種類 16 C-0% 手前 23 E-0% 手前 16 C-0% 手前 5 A-0% 手前 23 E-0% 手前 23 E-0% 手前 5 A-0% 手前 16 C-0% 手前 *平均の差は .05 で有意 (I) 収納種類 5 A-0% 手前
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
-0.091540872 -0.032152798 0.091540872 0.059388073 0.032152798 -0.059388073
0.059669898 0.056257319 0.059669898 0.059669898 0.056257319 0.059669898
0.313437687 0.837723104 0.313437687 0.59476536 0.837723104 0.59476536
95% 信頼区間 下限 上限 -0.25270072 0.069618975 -0.18409576 0.119790162 -0.06961898 0.252700719 -0.10177177 0.22054792 -0.11979016 0.184095759 -0.22054792 0.101771774
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD α= .05 のサブグループ 度数 収納種類 1 5 A-0% 手前 5 0.452068834 23 E-0% 手前 5 0.484221633 16 C-0% 手前 4 0.543609706 有意確率 0.301167541 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用 2.グループ サイズが等しくありません。グループ サイズの調和平均が使用されます。タイプ I 誤差水準は保証されません。
高さ0%-300mm(5,16,23) 5 5 5 5 5 16 16 16 16 16 23 23 23 23 23
old 0.452829 0.346486 0.330236 0.343243 0.221077 0.401035 0.451196 0.522498 0.236166 0.384097 0.533936 0.498001 0.417287 0.431872 0.239939
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.019268668 0.123278177 0.142546845
自由度 2 12 14
平均平方 0.009634334 0.010273181
F値 0.93781406
有意確率 0.418380618
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
-0.06022449 -0.085432752 0.06022449 -0.025208262 0.085432752 0.025208262
0.064103608 0.064103608 0.064103608 0.064103608 0.064103608 0.064103608
0.62687951 0.404945616 0.62687951 0.918856119 0.404945616 0.918856119
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 5 A-0% 手前
(J) 収納種類 16 C-0% 手前 23 E-0% 手前 16 C-0% 手前 5 A-0% 手前 23 E-0% 手前 23 E-0% 手前 5 A-0% 手前 16 C-0% 手前 *平均の差は .05 で有意
95% 信頼区間 下限 -0.23124418 -0.25645244 -0.1107952 -0.19622795 -0.08558693 -0.14581142
上限 0.110795197 0.085586934 0.231244176 0.145811424 0.256452438 0.196227949
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD α= .05 のサブグループ 度数 収納種類 1 5 A-0% 手前 5 0.33877412 16 C-0% 手前 5 0.39899861 23 E-0% 手前 5 0.424206872 有意確率 0.404945616 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
142
分析・考察
7 表 7-2-2-20 高さ 0%- 奥行き 300mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ0%-300mm(5,16,23) 結果:平均に差があるもの A
○:若年者 ●:高齢者
C
E
A C E 1 2 3
100%
100%
100%
85%
85%
85%
6 14 17
7
4
A
8
15 18
20%
5
21 40%
40%
C
0%
300mm 600mm
16
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-39
40%
22
E
23
20% 0%
300mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.339 A
高さ 0%- 奥行き 300 mmにおいては、高齢者・若
0.452
年者ともにしつらえによる腰部負荷の差はみられ しつらえ
ない。 0.399
高さが 0% の場合、それぞれのしつらえが収納
C 0.544
動作に与える影響が打ち消されるためと考えられ る。 0.424 E 0.484
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-40 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
143
分析・考察
7 高さ85%-600mm(6,12) 6 6 6 6 6 12 12 12 12 12
young 0.308463 0.262124 0.324095 0.251107 0.334267 0.32185 0.318692 0.264205 0.307371 0.293728
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 6.65098E-05 0.007767002 0.007833512
自由度 1 8 9
平均平方 6.65098E-05 0.000970875
F値 有意確率 0.068504942 0.800138891
平方和 0.03057977 0.061312459 0.091892229
自由度 1 8 9
平均平方 0.03057977 0.007664057
F値 有意確率 3.990023541 0.080828123
高さ85%-600mm(6,12) 6 6 6 6 6 12 12 12 12 12
old 0.289488 0.355571 0.127198 0.282142 0.172415 0.306348 0.437789 0.438705 0.253924 0.343038
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
144
分析・考察
7 表 7-2-2-21 高さ 85%- 奥行き 600mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ85%-600mm(6,12) 結果:平均に差があるもの A
○:若年者 ●:高齢者
B
A B 1 2
9
100%
6 85%
3 4
A
85%
7 8
100%
10 12 11 13 40%
40%
20%
20%
5
0%
300mm 600mm
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-41 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 高さ 85%- 奥行き 600 mmにおいては、高齢者・
0.245 A
若年者ともにしつらえの違いによる腰部負荷の差
0.296
しつらえ
はみられない。
0.356 B 0.301
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-42 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
145
分析・考察
7 高さ40%-600mm(7,13,17) 7 7 7 7 7 13 13 13 13 13 17 17 17 17 17
young 0.713541 0.324993 0.505361 0.495776 0.408536 0.763099 0.611903 0.54026 0.649779 0.695227 0.358896 0.246301 0.426161 0.63291 0.322232
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.166339877 0.198668763 0.36500864
自由度 2 12 14
平均平方 0.083169939 0.01655573
F値 5.02363455
有意確率 0.025999121
平均値の差 (I-J)
標準誤差
有意確率
-0.162411997 0.092341461 0.162411997 0.254753458 -0.092341461 -0.254753458
0.081377467 0.081377467 0.081377467 0.081377467 0.081377467 0.081377467
0.155623135 0.512129796 0.155623135 0.021939824 0.512129796 0.021939824
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (J) 収納種類 13 B-40% 奥 17 C-40% 奥 13 B-40% 奥 7 A-40% 奥 17 C-40% 奥 17 C-40% 奥 7 A-40% 奥 13 B-40% 奥 *平均の差は .05 で有意 (I) 収納種類 7 A-40% 奥
* *
95% 信頼区間 下限 上限 -0.37951598 0.054691989 -0.12476253 0.309445447 -0.05469199 0.379515983 0.037649471 0.471857444 -0.30944545 0.124762526 -0.47185744 -0.03764947
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD 度数 α= .05 のサブグループ 収納種類 1 2 17 C-40% 奥 5 0.39729998 7 A-40% 奥 5 0.489641441 0.489641441 13 B-40% 奥 5 0.652053438 有意確率 0.512129796 0.155623135 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
高さ40%-600mm(7,13,17) 7 7 7 7 7 13 13 13 13 13 17 17 17 17 17
old 0.46758 0.406617 0.260314 0.451752 0.32138 0.714293 0.730749 0.694643 0.218559 0.722274 0.333118 0.589223 0.261056 0.472372 0.254853
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.182953364 0.31383552 0.496788883
自由度 2 12 14
平均平方 0.091476682 0.02615296
F値 有意確率 3.497756349 0.063559629
多重比較 従属変数: 指標値 Tukey HSD (I) 収納種類 7 A-40% 奥
(J) 収納種類 13 B-40% 奥 17 C-40% 奥 13 B-40% 奥 7 A-40% 奥 17 C-40% 奥 17 C-40% 奥 7 A-40% 奥 13 B-40% 奥 *平均の差は .05 で有意
平均値の差 (I-J)
標準誤差
-0.23457506 -0.000595992 0.23457506 0.233979068 0.000595992 -0.233979068
0.10227993 0.10227993 0.10227993 0.10227993 0.10227993 0.10227993
有意確率 0.095408673 0.99998128 0.095408673 0.096350457 0.99998128 0.096350457
95% 信頼区間 下限 上限 -0.50744397 0.038293847 -0.2734649 0.272272915 -0.03829385 0.507443967 -0.03888984 0.506847975 -0.27227291 0.273464899 -0.50684797 0.038889839
等質サブグループ 指標値 Tukey HSD α= .05 のサブグループ 度数 収納種類 1 7 A-40% 奥 5 0.381528448 17 C-40% 奥 5 0.38212444 13 B-40% 奥 5 0.616103508 有意確率 0.095408673 等質なサブグループのグループ平均値が表示されています 1.調和平均サンプルサイズ = 5.000 を使用
146
分析・考察
7 表 7-2-2-22 高さ 40%- 奥行き 600mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ40%-600mm(7,13,17) 結果:平均に差があるもの
○:若年者 ●:高齢者
A
B
A B C
C
○
1 2
9
100%
6 85%
3
7
A
100%
85%
85%
11 13 40%
4
100%
10 12
8
20%
5
0%
300mm 600mm
14 17 40% 20%
B
0% 300mm 600mm
図 7-2-2-43
40%
15 18
C
16
20% 0%
300mm 600mm
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
< 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
- 分析結果 -
0.382 A
高さ 40%- 奥行き 600 mmにおいては、若年者に
0.490
ついてのみしつらえ B と C の間で腰部負荷の差が しつらえ
みられる。しつらえ C では B の約 60% の腰部負荷 0.616
である。
B 0.652
0.382 C 0.397
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-44 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
147
分析・考察
7 高さ20%-600mm(8,18) 8 8 8 8 8 18 18 18 18 18
young 0.3593 0.417061 0.50702 0.783776 0.48904 0.79346 0.381365 0.447001 0.575269 0.558668
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
平方和 0.003982716 0.205768298 0.209751014
自由度 1 8 9
平均平方 0.003982716 0.025721037
F値 有意確率 0.154842749 0.704229116
平方和 0.001552612 0.050987755 0.052540367
自由度 1 7 8
平均平方 0.001552612 0.007283965
F値 有意確率 0.213154762 0.658310533
高さ20%-600mm(8,18) 8 8 8 8 8 18 18 18 18 18
old 0.535482 0.44553 0.428063 0.370581 0.469148 0.60985 0.434849 0.497187 0.345698
一元配置分析 分散分析 指標値 グループ間 グループ内 合計
148
分析・考察
7 表 7-2-2-23 高さ 20%- 奥行き 600mm・しつらえによって腰部負荷に差があるもの
高さ20%-600mm(8,18) 結果:平均に差があるもの A
○:若年者 ●:高齢者
C
A C 1 2 3
100%
100%
85%
85%
6 14 17
7
40%
40%
4
A
8
15 18
20%
5
C
0%
300mm 600mm
16
20% 0%
300mm 600mm
図 7-2-2-45 < 腰部負荷に違いがみられた収納種類 >
高齢者に違いがみられた種類 若年者に違いがみられた種類
- 分析結果 高さ 20%- 奥行き 600 mmにおいては、高齢者・
0.445 A
若年者ともにしつらえの違いによる腰部負荷の差
0.511
しつらえ
はみられない。
0.471 C 0.551
0
0.2 高齢者
0.4 指標値
0.6
0.8
若年者
図 7-2-2-46 < 高齢者・若年者の腰部負荷平均値 >
149
考察
7 □ 7-2-3 分析結果のまとめと考察 7‐2-2 の分析で得られた、腰部負荷からみた収納計画の評価の結果のまとめ と考察を行う。 なお、各図において被験者別に示したが、項目の順はそれぞれの被験者において の負荷の小さい順 ( 適する収納計画の順 ) である。
〈簡単なまとめ〉 まず、以下の分析結果のまとめと考察で明らかになった点を簡潔にまとめたも のを示す。 ・全体 全体だけをみて、一概にいえることはない。収納計画の要素 ( 高さ・しつらえ・ 奥行き ) の組み合わせによって、傾向が異なる。 ・高齢者と若年者の違い しつらえに関わらず、高い位置の手前の収納で高齢者は若年者よりも腰部負荷 が大きくなる。高さは高齢者の腰部負荷の大小への影響が大きい。 ・高さの違いによる比較 しつらえ A[ 踏み込みなし ]、B[ 踏み込みあり ] では高さ 100,85%>0%>20%,40% の順に適当な計画となるが、しつらえ C[ 顔の前面に壁 ] では 40%>20%>0% の順、 しつらえ E[ 引き出し型 ] では 0%>20%>40% の順に適当な計画となる。 ・しつらえの違いによる比較 高さ 100%、85% では [ 踏み込みなし ]A と [ 踏み込みあり ]B が [ 体と収納の間 に距離 ]D に比べ適当な計画である。40% では [ 顔の前面に壁 ]C が最適計画であり、 [ 引き出し型 ]E はいずれの場合も負荷が大きく適当な計画といえない。 ・奥行きの違いによる比較 しつらえ A[ 踏み込みなし ] の場合は、高齢者については 600mm の方が適する 計画。しつらえ B[ 踏み込みあり ] の場合は、若年者について 300mm の方が適す る計画である。
150
考察
7 ◇高齢者と若年者で腰部負荷 ( 腰部モーメント指標値 ) に差のある収納計画
モーメント指標値 0
0.2 0.4 0.6 0.8
1
高齢者
1.2
9 B 100%手前
若年者
収納種類
順位 No.
負荷
収納種類
順位 No.
負荷
10 B 85% 手前
1
1
A 100% 手前 0.192
1
9
1 A100% 手前
2
9
B 100% 手前 0.201
2
10 B
6 A 85%
3
6
A
0.245
3
1
A 100% 手前 0.222
4
10 B
85% 手前 0.256
4
6
A
85%
奥
0.296
5
14 C
40% 手前 0.279
5
12 B
85%
奥
0.301
6
5
A
0%
手前 0.339
6
2
A
85% 手前 0.351
7
12 B
85%
奥
0.356
7
14 C
40% 手前 0.352
8
7
A
40%
奥
0.382
8
19 D 100% 手前 0.361
9
17 C
40%
奥
0.382
9
17 C
40%
10
4
20% 手前 0.384
20% 手前 0.424
奥
14 C 40% 手前 12 B 85% 奥 17 C 40% 奥 5 A 0% 手前 4 A 20% 手前 7 A 40% 奥 2 A 85% 手前 19 D 100%手前 23 E
0% 手前
16 C 0% 手前 8 A 20% 奥
奥
10
4
A
11 16 C
0%
手前 0.399
11
5
A
12 23 E
0%
手前 0.424
12 20 D
8
85% 手前 0.160
0%
奥
0.397
手前 0.452
85% 手前 0.460
A
20%
奥
0.445
13 23 E
0%
14 18 C
20%
奥
0.471
14
40%
15 11 B
40% 手前 0.480
15 11 B
40% 手前 0.494
16 15 C
40% 手前 0.500
13
11 B 40% 手前
A
85%
B 100% 手前 0.106
7
A
20% 手前 0.480
16
3
A
18 C 20% 奥
17 19 D 100% 手前 0.535
17
8
A
15 C 20% 手前
18
2
A
85% 手前 0.550
18 15 C
20 D 85% 手前
19
3
A
40% 手前 0.577
20%
手前 0.484 奥
奥
0.490
0.511
20% 手前 0.519
19 16 C
0%
3 A 40% 手前
20 13 B
40%
0.616
20 18 C
20%
13 B 40% 奥
21 20 D
85% 手前 0.651
21 21 E
40% 手前 0.648
21 E 40% 手前
22 21 E
40% 手前 0.774
22 13 B
40%
23 22 E
20% 手前 1.099
23 22 E
20% 手前 0.878
22 E 20% 手前 全体平均 若年者平均 高齢者平均
奥
手前 0.544 奥
奥
0.551
0.652
図 7-2-3-1 年齢層によって腰部負荷に違いのある収納動作
〈まとめと考察〉 高齢者と若年者で、腰部負荷の差が認められた収納計画は、[ 顔の前面に壁面が ある ] しつらえ C- 高さ 0%-[ 手前 ] 奥行き 300mm を除き、いずれも高さ 85%、100% で奥行きが 300mm のものである。 しつらえの種類に関係なく、高さ 85%、100% という身長に対して高い位置での収 納動作において、 高齢者の方が若年者よりも腰部負荷が大きくなることがわかった。 この違いは、高齢者と若年者の身体能力の違いによるものと考えられる。これら、 肩以上の高い位置における収納動作では、 ほとんど腕の筋力にるものである。また、 ものを上に上げる動作では、バランス感覚が必要である。高齢者は若年者に比べ、 全体的に筋力やバランス感覚が衰えていることが考えられる。そのために、このよ うな結果が出たと考えられる。 また、高齢者と若年者で腰部負荷に差が認められたものは、若年者において 6 位
151
考察
7 [ 踏み込みのない ] しつらえ A-85%-[ 手前 ]300mm は高齢者における順位は 18 位、 若年者で 8 位に位置する [ 体と収納の距離がある ] しつらえ D- 高さ 100%-[ 手 前 ]300mm は高齢者における順位は 17 位、また、若年者において 12 位に位置する [ 体 と収納の距離がある ] しつらえ D- 高さ 85%-[ 手前 ] 奥行き 300mm は高齢者におい ては 21 位に位置しており、若年者にとってあまり負担がないと評価されたもので も高齢者にとっては、負担が大きく適切とはいえないということがわかった。 例外的に、若年者に比べ高齢者のほうが腰部負荷が小さいことが認められたのは、 [ 顔の前に壁面がある ] しつらえ C-0%-[ 手前 ] 奥行き 300mm であるが、その理由 については不明である。
152
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
◇被験者別・最適収納計画 - 全体 -
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者
高齢者 腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
収納種類
順位 No.
腰部モーメント
負荷
1
1
A 100% 手前 0.192
1
9
2
9
B 100% 手前 0.201
2
10 B
3
6
A
0.245
3
1
A 100% 手前 0.222
4
10 B
85% 手前 0.256
4
6
A
85%
奥
0.296
5
14 C
40% 手前 0.279
5
12 B
85%
奥
0.301
6
5
A
0%
手前 0.339
6
2
A
85% 手前 0.351
7
12 B
85%
0.356
7
14 C
40% 手前 0.352
8
19 D 100% 手前 0.361
85%
奥
奥
B 100% 手前 0.106 85% 手前 0.160
8
7
A
40%
奥
0.382
9
17 C
40%
奥
0.382
9
17 C
40%
10
4
20% 手前 0.384
10
4
A
20% 手前 0.424
手前 0.399
11
5
A
手前 0.424
12 20 D
A
11 16 C
0%
0%
奥
0.397
手前 0.452
85% 手前 0.460
12 23 E
0%
8
A
20%
奥
0.445
13 23 E
0%
14 18 C
20%
奥
0.471
14
7
40%
15 11 B
40% 手前 0.480
15 11 B
40% 手前 0.494
16 15 C
20% 手前 0.480
16
3
A
40% 手前 0.500
17 19 D 100% 手前 0.535
17
8
A
13
A
20%
手前 0.484 奥
奥
0.490
0.511
20% 手前 0.519
18
2
A
85% 手前 0.550
18 15 C
19
3
A
40% 手前 0.577
19 16 C
0%
0.616
20 18 C
20%
21 20 D
85% 手前 0.651
21 21 E
40% 手前 0.648
22 21 E
40% 手前 0.774
22 13 B
40%
23 22 E
20% 手前 1.099
23 22 E
20% 手前 0.878
20 13 B
40%
奥
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
手前 0.544 奥
奥
0.551
0.652
図 7-2-3-2 被験者別・最適収納計画ランキング
〈まとめと考察〉 いずれの被験者についても、[ 引き出し型の ] しつらえ E では腰部負荷が大きく、 下位(高齢者において 21 位、22 位、若年者において、21 位、23 位)を占めている。 しつらえ E は、引き出しを想定したしつらえであったが、引き出しにおける前面壁 部分が障害となり、負荷が大きくなったと考えられる。また、しつらえ E であって も、高さが 0% である場合には、高齢者で 12 位、若年者では 13 位といずれも中間 あたりの順位に位置しているが、その場合は上から下に荷物を移動する動作であり、 " 引き出し前面の壁を越して " 荷物をおかなけらばならないという障害がなくなる ためであると考えられる。一方、[ 踏み込みのない基本動作 ] しつらえ A・[ 踏み 込み可能な ]B- 高さ 100% のものがいずれの被験者においても上位を占めているが、 様々な条件のものが全体に混在しているため、一概にそれらが良いものであるとは いえない。若年者においては、高さ 20%、40% での収納動作において負荷が大きい ものが多い。
153
考察
7 また、高齢者・若年者のそれぞれの順意表をみてみると、順位の異なる収納種類 のものが多数ある。その例として、先程、高齢者と若年者で腰部負荷の違いの差が 認められた種類(主に、高さが高く奥行きが手前のもの)をはじめとしたものがあ げられるが、それ以外のものについては、全体をみただけでは混在しいるため、収 納計画別に考察していくこととする。 一方、収納種類の違いによって差が認められる組み合わせについては、高齢者と 若年者に共通する組み合わせ ( オレンジの線で結んだ組み合わせ ) 以外、高齢者の みで差が見られる組み合わせ(紫)の方が、若年者についてのもの(水色)に比べ、 多数ある。このことについても、やはり高齢者と若年者の身体能力の差や動作特性 の差に由来するものと考えられる。こちらに関しても、詳しくは、収納計画別に考 察する。ここでいえることは、若年者に比べ高齢者の方が収納計画の違いが腰部負 荷の大小に影響しやすいことを意味するということである。高齢者について、より 腰部負荷の小さい収納計画を考える際には、より一層の考慮が必要になる。
154
考察
7 < 被験者別・最適収納高さ >
高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ 高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ A高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
1
負荷
1
A 100% 手前 0.192
6
A
順位 No.
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
負荷
2 85%
奥
0.245
3
1
A 100% 手前 0.222
4
4
6
A
85%
5
5 2
A
85% 手前 0.351
6
手前 0.339
奥
0.296
5
A
0%
7
A
40%
0.382
8
4
A
20% 手前 0.384
10
4
A
20% 手前 0.424
11
11
5
A
0%
12
12
7
A
40%
6
7 8
7 奥
9 10
13
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
1
2 3
腰部モーメント
収納種類
9
8
A
20%
奥
0.445
手前 0.452
13
14
14
15
15
16
16
3
A
40% 手前 0.500
17
17
8
A
20%
18
2
A
85% 手前 0.550
18
19
3
A
40% 手前 0.577
19
20
20
21
21
22
22
23
23
奥
奥
0.490
0.511
図 7-2-3-3 収納高さの違いによる比較 ( しつらえ A)
〈まとめと考察〉 [ 踏み込みのない ] しつらえ A において、いずれの年齢層の被験者についても高 さ 100% が最も負荷の少ない収納高さであることがわかる。また、高さ 20%・40% が 主に下位を占める。 高さ 100% で腰部負荷が少ないことは、高い位置においての収納動作では、腰を 前にかがめる必要がないことや、腰よりも腕の筋力を使う動作であることが理由と して考えられる。また、0% の位置においての収納では、しゃがむ必要があり、主 に膝の筋力を使う動作であるために、比較的、腰部負荷の小さい順位に位置すると 考えられる。それらに比べ、高さ 20%、40% の位置での収納は、腕や膝を使う必要 がない。言い換えれば、腰への負担をほかの部位でサポートすることができないと いうことである。そのために、高さ 20%、40% の位置の収納動作での腰部負荷が他 に比べ、大きくなるのではないかと考えられる。 また、高齢者の方が、高さの違いにより差の認められた組み合わせが多く、[ 踏 み込みのない ] しつらえ A での収納動作おいて、若年者に比べ高齢者の方が高さの
155
考察
7 違いによる腰部負荷の大小の影響を受けやすいことがわかる。これは、高齢者が若 年者に比べ、肩や膝などの筋力やバランス感覚が衰えているためと考えられる。
156
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適収納高さ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ B高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
1 2
9
B 100% 手前 0.201
3 4
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
負荷
1
9
2
10 B
85% 手前 0.160
12 B
85%
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
B 100% 手前 0.106
3
10 B
85% 手前 0.256
4
5
5
6
6
7
腰部モーメント
収納種類
12 B
85%
奥
0.356
8
8 9
10
10
11
11
12
12
13
13
14
14 40% 手前 0.480
15 11 B
16
16
17
17
18
18
19 20 13 B
0.301
7
9
15 11 B
奥
40% 手前 0.494
19 40%
奥
0.616
20
21
21
22
22 13 B
23
23
40%
奥
0.652
図 7-2-3-4 収納高さの違いによる比較 ( しつらえ B)
〈まとめと考察〉 [ 踏み込みのできる ] しつらえ B においては、奥行きの違いにかかわらず、高さ 100%、85%、40% の順に負荷の少ない収納計画であることがわかる。いずれの被験 者についても、高さ 40% では負荷が大きく、他の高さとの差が認められた。このこ とについては、[ 踏み込みのない ] しつらえ A の場合と同様の理由と考えられる。 差の認められた収納計画の組み合わせが、高齢者と若年者で全て一致しており、 [ 踏み込みのできる ] しつらえ B の各高さの収納動作による負荷の大きさの傾向は、 年齢層に関係ないことがわかる。先程、[ 踏み込みのない ] しつらえ A では高齢者 と若年者の間で、負荷の差が認められた収納種類が異なっていたが、これは、しつ らえ B では踏み込みができるためであると考えられる。踏み込みの効果として考え られるのは、腰の曲げの角度を抑えることができること、バランスをとりやすくな ることなどが考えられる。
157
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適収納高さ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ C高齢者
若年者
腰部モーメント 順位 No.
収納種類
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4 5
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
4
14 C
40% 手前 0.279
5
6
6
7
7
8 9
腰部モーメント
収納種類
14 C
40% 手前 0.352
17 C
40%
8
17 C
40%
奥
0.382
10 11 16 C
0%
手前 0.399
12
0.397
11
13 20%
奥
0.471
15 16 15 C
奥
12
13 14 18 C
9 10
14 15
20% 手前 0.480
16
17
17
18
18 15 C
19
19 16 C
0%
20
20 18 C
20%
21
21
22
22
23
23
20% 手前 0.519 手前 0.544 奥
0.551
図 7-2-3-5 収納高さの違いによる比較 ( しつらえ C)
〈まとめと考察〉 [ 顔の前に壁面がある ] しつらえ C においては、他のしつらえとは異なり、高さ 40% において負荷が少ないことがわかる。顔の前に壁面がある場合、上体を潜り込 むことができず、動作はしにくい収納種類であるのだが、しつらえ C- 高さ 40% に おいてそれは逆に腰部負荷の軽減につながる。上体を潜り込めないということは、 腰を曲げることなく動作をするということであるからだ。この場合の収納動作は主 に膝の筋力を使うものとなり、腰よりも膝に負担がかかると考えられる。
158
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適収納高さ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ D高齢者
若年者
腰部モーメント 順位 No.
収納種類
負荷
順位 No.
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
1
1
2
2
3
3
4
4
5
5
6
6
7
7
8
8
9
9
10
10
11
11
12
12 20 D
13
13
14
14
15
15
16
16
17 19 D 100% 手前 0.535
17
18
18
19
19
20 21 20 D
収納種類
腰部モーメント
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
19 D 100% 手前 0.361
85% 手前 0.460
20 85% 手前 0.651
21
22
22
23
23
図 7-2-3-6 収納高さの違いによる比較 ( しつらえ D)
〈まとめと考察〉 いずれの被験者においても、[ 体と収納の間に距離のある ] しつらえ D において は高さ 100% の方が 85% よりも上位に位置しているが、検定による負荷の差は認め られず、有効な違いがあるとはいえない結果となった。 高齢者についてのしつらえ D の全体における順位は、若年者よりも下位である。 しつらえ D- 高さ 100%、85% の収納計画は高齢者と若年者とで負荷の大きさに差の 認められたものであり、高齢者にとってしつらえ D は腰部負荷の大きい収納計画で あるといえる。体と収納の間に距離がある場合、腰を曲げた状態で全身を支える動 作となり、これが腰部への負荷の増大につながると考えられる。腰を曲げた状態を 維持する全身の筋力の違いにより、年齢層での結果の違いにつながったと考えられ る。
159
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適収納高さ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ E高齢者
若年者
腰部モーメント 順位 No.
収納種類
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4
4
5
5
6
6
7
7
8
8
9
9
10
10
11 12 23 E
収納種類
腰部モーメント
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
11 0%
手前 0.424
12
13
13 23 E
14
14
15
15
16
16
17
17
18
18
19
19
20
20
21
21 21 E
22 21 E
40% 手前 0.774
22
23 22 E
20% 手前 1.099
23 22 E
0%
手前 0.484
40% 手前 0.648
20% 手前 0.878
図 7-2-3-7 収納高さの違いによる比較 ( しつらえ E)
〈まとめと考察〉 [ 引き出しを想定した ] しつらえ E においては、高さ 0% が最も負荷が小さく、 高齢者については高さ 40%、20%、若年者については高さ 20% との差が認められた。 しつらえ E は、引き出しを想定したもので、高さが高くなるほど前面部分が障害と なり、腰部への負荷の増大すると考えられる。逆に 0% では、上部からの収納とな るため壁面が障害とならない。その場合、壁面のないしつらえとほとんど変わらな いといえる。その結果、0% では腰部負荷が小さくなると考えられる。 高齢者と若年者の間で、負荷の大きさの順番に違いはないが、高齢者についての み高さ 0% と 40%、高さ 0% と 20% の間で腰部負荷の差がみられた。このことから、 しつらえ E においての高さ違いは、高齢者についての腰部負荷の大小に大いに影響 を与えるものであると考えられる。
160
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適しつらえ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- 高さ 100%高齢者
若年者 腰部モーメント
順位 No.
収納種類
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
腰部モーメント 順位 No.
1
1
A 100% 手前 0.192
1
2
9
B 100% 手前 0.201
2
3
3
4
4
5
5
6
6
7
7
8
8
9
9
10
10
11
11
12
12
13
13
14
14
15
15
16
16
17 19 D 100% 手前 0.535
17
18
18
19
19
20
20
21
21
22
22
23
23
収納種類
負荷
9
B 100% 手前 0.106
1
A 100% 手前 0.222
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
19 D 100% 手前 0.361
図 7-2-3-8 しつらえの違いによる比較 ( 高さ 100%)
〈まとめと考察〉 高さ 100% においては、[ 踏み込みのない ] しつらえ A と [ 踏み込みのできる ] しつらえ B が [ 体と収納の間に距離のある ] しつらえ D と負荷の差が認められ、D に比べ、A と B は腰部負荷の小さいしつらえといえる。また、高さ 100% でのしつ らえ A・B は、いずれの年齢層の全体の順位のなかでも上位を占めている。 しつらえ D では、腰を曲げた状態を維持しなければならない動作であるため、腰 部に負担がかかりやすいと考えられる。 若年者について、[ 踏み込みのできる ] しつらえ B と [ 踏み込みのできない ] し つらえ A との間での負荷の差が認められている。足を踏み入れることで、収納動作 時の腰の曲げ角度を軽減できる効果が現れていると考えられる。
161
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適しつらえ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- 高さ 85%高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
1
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
1
2
2
3
6
4
10 B
A
0.245
3
85% 手前 0.256
85%
奥
10 B
85% 手前 0.160
4
6
A
85%
奥
0.296
5
5
12 B
85%
奥
0.301
6
6
2
A
85% 手前 0.351
85% 手前 0.460
7
12 B
85%
奥
0.356
8
7 8
9
9
10
10
11
11
12
12 20 D
13
13
14
14
15
15
16
16
17 18
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
17
2
A
85% 手前 0.550
19
19
20 21 20 D
18
20 85% 手前 0.651
21
22
22
23
23
図 7-2-3-9 しつらえの違いによる比較 ( 高さ 85%)
〈まとめと考察〉 高さ 85% において、いずれの年齢層においても [ 踏み込みのできる ] しつらえ B と [ 踏み込めない ]A, しつらえ B と [ 体と収納の間の距離がある ]D で負荷の差が 認められた。しつらえ A と D に比べ、しつらえ B での腰部負荷の軽減がみられるの は、足の踏み込みによる腰の曲げ角度の減少に由来するものと考えられるが、高さ 100% のときよりも 85% の方が、いずれの年齢層にとっても効果的であることが分 かった。もともと、踏み込みのない場合、高さ 100% に比べ、85% は腰を曲げなけ ればならない角度であるために、その腰部負荷も 85% の方が大きかったが、そのこ とは足の踏み込みの効果の出やすさにつながったと思われる。高さ 85% において、 足の踏み込みができるというしつらえの効果は有効なものであるといえる。
162
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適しつらえ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- 高さ 40%高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4 5
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
4
14 C
40% 手前 0.279
5
6
6
7
7
8
7
A
40%
奥
0.382
9
17 C
40%
奥
0.382
9 10
11
11
12
12
13
13
14
14
15 11 B
40% 手前 0.480
22 21 E
奥
0.490
40% 手前 0.648 40%
19
0.616
20
23
40%
A
22 13 B
40% 手前 0.577
40% 手前 0.774
7
21 21 E
18
21
0.397
40% 手前 0.500
18
奥
奥
40% 手前 0.494
17
40%
40%
A
17
A
17 C
3
16
3
40% 手前 0.352
15 11 B
16
20 13 B
14 C
8
10
19
腰部モーメント
収納種類
奥
0.652
23
図 7-2-3-10 しつらえの違いによる比較 ( 高さ 40%)
〈まとめと考察〉 高さ 40% では、いずれの年齢層においても、[ 顔の前に壁面がある ] しつらえ C と [ 引き出し型の ] しつらえ E とで負荷の差が認められ、しつらえ E に比べてしつ らえ C ではかなり負荷が軽減されていることがわかる。しつらえ C での負荷が小さ いということは、高さ 40% についてのみの特徴である。顔前面の壁が収納行動の際 の姿勢に影響を与え、腰を曲げないままの収納動作となり、それが腰部負荷の軽減 につながると考えられる。年齢層の違いに関係なく、この効果は現れることがわか る。 [ 引き出し型 ] のしつらえ E は、高さ 40% において負担の大きい収納種類である。 収納前面の壁が障害となるため、腰部負荷が増大すると考えられるが、その効果は 非常に大きいものといえよう。
163
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適しつらえ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- 高さ 20%高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4
4
5
5
6
6
7
7
8
8
9 10
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
9
4
A
20% 手前 0.384
11
10
4
A
8
A
20% 手前 0.424
11
12
12 A
20%
奥
0.445
13
14 18 C
20%
奥
0.471
14
13
腰部モーメント
収納種類
8
15 16 15 C
15 20% 手前 0.480
16
17
17
18
18 15 C
19
19
20
20 18 C
21
21
22
22
23 22 E
20% 手前 1.099
23 22 E
20%
奥
0.511
20% 手前 0.519
20%
奥
0.551
20% 手前 0.878
図 7-2-3-11 しつらえの違いによる比較 ( 高さ 20%)
〈まとめと考察〉 いずれの年齢層においても、しつらえ A[ 踏み込みなし ]、C[ 顔の前に壁面 ]、 E[ 引き出し型 ] の順に負荷が小さい。また、しつらえ A と E、しつらえ C と E では 負荷の差が認められ、高さ 20% においてもしつらえ A、C に比べしつらえ E での負 荷がかなり大きいことがわかる。 先程、 高さ 40% で最も負荷の小さかったしつらえ C であるが、高さが 20% となると、 どうしても多少腰を曲げる必要が出てくる。その影響で、高さ 20% においては 40% と違い、しつらえ C が A よりも負荷が大きくなる結果につながったと考えられる。 年齢層の差に関係なく、[ 引き出し型 ] は負荷が大きい。収納前面の壁の障害と しての影響は、高さ 40% の時と同様、20% の高さにおいても大きく腰部負担を大き くすることがわかる。
164
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・最適しつらえ >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- 高さ 0%高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4
4
5 6
収納種類
腰部モーメント
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
5
5
A
0%
手前 0.339
6
7
7
8
8
9
9
10
10
11 16 C
0%
手前 0.399
11
12 23 E
0%
手前 0.424
12
5
A
0%
手前 0.452
13
13 23 E
0%
手前 0.484
14
14
15
15
16
16
17
17
18
18
19
19 16 C
0%
手前 0.544
20
20
21
21
22
22
23
23
図 7-2-3-12 しつらえの違いによる比較 ( 高さ 0%)
〈まとめと考察〉 高さ 0% において、負荷の差が認められるしつらえの組み合わせはなく、高さが 0% の場合ではしつらえの違いによる腰部負荷の大小への効果がないことがわかっ た。 高さ 0% の場合、A[ 踏み込みなし ],C[ 顔の前に壁面 ]、E[ 引き出し型 ] のいず れのしつらえであっても、収納動作の違いに影響することはないために、このよう な結果がでたとだんがえられる。
165
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・適正奥行き >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ 若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ A高齢者
若年者
腰部モーメント
収納種類
順位 No.
負荷
順位 No.
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
1
A
85%
奥
0.245
3 4
5
5
6
6
7 A
40%
0.382
8
4
A
20% 手前 0.384
10
奥
A
85%
2
A
85% 手前 0.351
4
A
20% 手前 0.424
7
A
40%
奥
0.296
9
11
11
12 13
6
7 7
9 10
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
2 6
4
8
負荷
1
2 3
腰部モーメント
収納種類
12 8
A
20%
奥
0.445
13
14
14
15
15
16
16
3
A
40% 手前 0.500
17
17
8
A
20%
18
2
A
85% 手前 0.550
18
19
3
A
40% 手前 0.577
19
20
20
21
21
22
22
23
23
奥
奥
0.490
0.511
図 7-2-3-13 奥行きの違いによる比較 ( しつらえ A)
〈まとめと考察〉 しつらえ A[ 踏み込みなし ] における奥行きの違いの差は、高齢者について高さ 85% と 40% の場合に認められ、600mm( 奥 ) よりも 300mm( 手前 ) の方が負荷が小さ いことがわかった。奥行きが深い方が、腰部負荷が小さくなることの原因は不明で ある。若年者についてはどの高さにおいても、奥行きの違いによる負荷の差はみら れず、年齢層の違いによって奥行きの影響が異なる。 高齢者は、しつらえ A では、高さの違いによって腰部負荷の大小に影響が出やす い傾向にあったが、奥行きの違いに関しても影響を受けやすいことがわかった。
166
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・適正奥行き >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ B高齢者
若年者
腰部モーメント 順位 No.
収納種類
負荷
順位 No.
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
1
1
2
2
3
3
4
10 B
85% 手前 0.256
5
6
6 12 B
85%
奥
0.356
85% 手前 0.160
12 B
85%
奥
0.301
8
9
9
10
10
11
11
12
12
13
13
14
14 40% 手前 0.480
15 11 B
16
16
17
17
18
18
19 20 13 B
10 B
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
7
8
15 11 B
負荷
4
5
7
腰部モーメント
収納種類
40% 手前 0.494
19 40%
奥
0.616
20
21
21
22
22 13 B
23
23
40%
奥
0.652
図 7-2-3-14 奥行きの違いによる比較 ( しつらえ B)
〈まとめと考察〉 [ 踏み込みあり ] しつらえ B における奥行きの違いの差は、しつらえ A の場合と は異なり、若年者についてのみ高さ 85% と 40% の場合に認められ、600mm( 奥 ) よ りも 300mm( 手前 ) の方が負荷が小さいことがわかった。奥に荷物を置くのは、手 前のときよりも、腰の曲げ角度が大きくなり、腰を曲げたままでの姿勢の維持も必 要となる動作であるので、腰部負荷も手前に比べ大きくなると考えられる。高齢者 についてはどの高さにおいても、奥行きの違いによる負荷の差はみられず、年齢層 の違いによって奥行きの影響が異なることがわかる。
167
考察
7 高齢者・若年者ともに差の認められた組み合わせ
< 被験者別・適正奥行き >
高齢者にのみ差の認められた組み合わせ
若年者にのみ差の認められた組み合わせ
- しつらえ C高齢者
若年者
腰部モーメント 順位 No.
収納種類
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
順位 No.
1
1
2
2
3
3
4 5
負荷
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
4
14 C
40% 手前 0.279
5
6
6
7
7
8 9
腰部モーメント
収納種類
14 C
40% 手前 0.352
17 C
40%
8
17 C
40%
奥
0.382
9
10
10
11
11
12
12
13 14 18 C
0.397
13 20%
奥
0.471
15 16 15 C
奥
14 15
20% 手前 0.480
16
17
17
18
18 15 C
19
19
20
20 18 C
21
21
22
22
23
23
20% 手前 0.519
20%
奥
0.551
図 7-2-3-15 奥行きの違いによる比較 ( しつらえ C)
〈まとめと考察〉 [ 顔の前面に壁のある ] しつらえ C については、いずれの年齢層について、どの 高さにおいても奥行きの違いによる負荷の差はみられない。
168
8
まとめ
まとめ
8 9. まとめ 本研究によって明らかになったことは以下の通りである。
◆ 1 腰部負荷からみた最適収納計画は、身体への総合的な負担からみた最適収納計 画とは異なる。 ◆ 2 高齢者と若年者では、適する収納計画が異なる。 ◆ 3 腰部への負担が少ない収納計画は、デザインの要素 ( 高さ・奥行き・断面方向 のしつらえ ) によって区別して評価することはできず、それらの組み合わせに よって(3 次元的にとらえることで)、はじめて評価することができる。
〈各項目説明〉 ◆ 1 について
特に、高さにおいてそれらの評価が異なる。
・総合的な負担からみた、好ましい収納高さは身長に対して 40%、次に 85%、100%、負担の大きい収納高さは 0%、20% である。 ・ 腰部負荷からみた、好ましい収納高さは、85%、100% のものが多く、 40% の高さは全体的にみて、負荷が大きく適さない。 ◆ 2 について ・ 身長に対して、85%、100% などの高い位置での収納動作では、高齢者 は若年者にくらべ、約 1.5 倍もの腰部負荷を受けるため、高い位置の 収納は若年者にとって適する計画であっても高齢者にとっては適さな い場合が多い。 ◆ 3 について ・ 特に目立った例では、 腰部負荷からみた好ましい収納計画は、踏み込みのあるしつらえ (B)、 踏み込みのないしつらえ (A) と高さが 100%、85% の組み合わせのもの である場合が多いが、それらのしつらえにおいて腰部負荷が大きくな る、40% の高さでも、顔の前面に壁のあるしつらえ (C) と組み合わせ た場合には腰部負荷の小さい収納計画となる。
170
9
おわりに
おわりに
9 9. おわりに
- 謝辞 -
この研究では、たくさんの方々に協力していただきました。特に、実験の時には被 験者もアシストも足りずに、直前になって突然協力のお願いをしたり、研究室中の方々 を振り回してしまいました。それにも関わらず、みなさん優しく実験に付き合って下 さって、とても嬉しく思いました。 実験に被験者として参加してくださった、川島さん、福西さん、田中さん、平田さん、 長時間の実験に協力して下さり、ありがとうございました。 (いろいろな不都合により、 迷惑掛けたり、強引な実験 ?? をさせてしまったりしました…)また、河内さんには 同じゼミでもないのに、2 回もアシストで来ていただき、大変助かりました。簾藤さ んには、プレ実験も本実験のアシストもしてもらい、ありがとうございました。 住宅情報ゼミの遠田さん、永池さん、内田さん、大竹さん、米澤くん、長時間の実 験アシストや被験者、そして普段のゼミなどで大変お世話になりました。そして、大 塚さん、中間発表などの前には必ず面倒を見てもらい、いつも的確なコメントをくれ ました。卒論で困っている時、大塚さんに「大丈夫だよ。」と言われると、安心する ことができました。また、長澤さんには、本当にいろいろお世話になりました。何も 分からずボーっとしているわたしを教育 (?) して下さいました。困っている時には、 必ず、先につながる助言をして下さいました。渡辺先生、八王子合宿でコメントを下 さいとお願いしたとき、長文メールを下さってありがとうございました。その長文ぶ りにちょっとびっくりしました ( 笑 )。福祉大の、山本先生、勝平さん、お忙しい中 大変お世話になりました。実験の時間が押してしまったり、プログラムを早急に作っ ていただいたりと、勝平さんにはいろいろお手数を掛けてしまいました。そして…直 接お会いしたことはありませんが、昨年の牛山さんの研究がなかったら、わたしの卒 論も成り立っていません。いつかお会いできたらいいな、と思っています。 最後に、母、祖母、スピカ、中村泰久くん、いつも自分勝手なわたしを温かく見守っ てくれて ( 忙しいときには、放っておいてくれて ) ありがとう。
ここ2週間、すっかり、規則正しい睡眠3時間生活が身についてしまった。でも、 これを提出したら、またすぐに元に戻ってしまうんだろう…少し寂しい。
2004.11.4 松井香代子
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参考文献
* * 参考文献 『建築設計資料集成 [ 人間 ]』日本建築学会編 / 丸善 (2003) 『建築・室内・人間工学』小原二郎、内田祥哉、宇野英隆編 / 鹿島出版会(1969) 『関節モーメントによる歩行分析』臨床歩行分析研究会編 / 医歯薬出版株式会社 『人間生活工学における心理生理計測』八木昭宏 / 人間生活工学(2000) 『初学者のための生体機能の測り方』加藤象二郎 他編著 / 日本出版サービス(1999) 『新生理心理学 1 巻』藤澤清 他編著 / 北大路書房(1998) 『エンジニアのための人間工学』横溝克己、小松原明哲 / 日本出版サービス(1987) 『生体機能の見かた』橋本那衛、遠藤敏夫 / 人間と技術社 (1973) 『人間計測ハンドブック』産業技術総合研究所人間福祉医工学研究部門編 / 朝倉書店(2003) 『すぐわかる統計用語』石井貞夫、デズモンド・アレン / 東京図書 (1997) 『よくわかる卒論・修論のための統計処理の選び方』鍵和田京子、石井貞夫 / 東京図書 (2001) 『SPSS による分散分析と多重比較の手順』石井貞夫 / 東京図書 (2002)
* 参考論文 『腰に負担のかからない健康なすまいの研究』牛山琴美(2003) 『台所の収納位置と収納作業量』沖田富美子、上林博雄 / 日本建築学会論文報告集 第 291 号 (1980) 『老人の生活動作特性の研究 (1)-(4)』小滝一正、林玉子、徳田哲男、児玉桂子 / 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1978) 『収納作業の生体負担に関するポリグラフ的研究』梁瀬度子、細井睦子、森本絢美、花岡利昌 / 人間工学 vol.5 No.1,(1969) 『人体動作分析による棚の研究 ( 第 1 報 )』中島一、松井曉吉 / 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1968) 『人体動作分析による棚の研究 ( 第 3 報 )』同上 / 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1969) 『人体動作分析による棚の研究 ( 第 6 報 )』同上 / 日本建築学会大会学術講演梗概集 (1970)
* 参考 web 厚生労働省 HP HQL HP
http://www.mhlw.go.jp/
http://www.hql.or.jp/gpd/jpn/www/
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