商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

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U0702 2007 年度卒業論文

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究 Research on imagination of an amenity space by the constituent factor of the passage in a commercial establishment

早稲田大学理工学部 建築学科 渡辺仁史研究室 1G04D005-1 阿部 真大


目次 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

目次 0 はじめに

3

1 研究概要

5

1-1 研究目的

6

1-2 研究フロー

7

1-3 用語説明

8

1-4 想起モデル

9

2 研究背景

10

2-1 近年の大規模商業施設の動向

11

2-2 迷いに関する諸研究

12

2-3 サインについて   2-3-1 サインに関する諸研究

13

2-3-2 サインの種類とサイン計画

14

2-4 本研究の位置づけ

15

3 実験

16

3-1 空間想起実験に用いるパラメータ選定

17

3-2 パラメータ組合せ実験

3-2-1 概要

18

3-2-2 実験結果とパラメータの組合せ決定

19

3-3 静止画によるアメニティスペース想起実験

3-3-1 概要

20

3-3-2 調査項目

22

3-4 動画によるアメニティスペース想起実験

3-4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験との関係

23

3-4-2 概要

24

3-4-3 調査項目 4 結果・分析

26 27

4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

28

4-2 静止画各々の想起指数の結果

33

4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果

42

4-4 通路のパラメータとアメニティスペースの関係   4-4-1 通路パラメータが想起指数に与える要因分析 4-4-2 通路位置が想起指数に与える要因分析

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46 47

1


目次 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

目次 5 考察

48

5-1 考察の流れ

49

5-2 アメニティスペース別考察

51

5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方

60

6 展望と課題

63

7 参考文献

65

8 おわりに

67

9 資料編

69

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0 章 研究概要 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

0 章 はじめに

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0 章 はじめに 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

0 はじめに  建築学科に入ってから、勉強のために商店建築をよく見るようになった。近年 は回遊型の店舗構造が増え、ショップの内装や入口、通路は照明や奇抜なデザイ ンで目をひく。最初は面白いという観点でいたが、建築を勉強してしばらく経ち、 何度か六本木ヒルズを訪れたときに考えは変わった。  広大な敷地に多方面からアクセスでき、グランドレベルがどこにあるかわから ない。そのような建築が、基準法の容積率緩和の措置で公開空地を増やすことに より増えて来ている。  そのため建物に入ってしばらく経つと、来たときはどこから入り、今どこにい るのかが分からず、建物の中のサインを辿っても目的の場所まで中々辿り着けな いことが多い。何度も帰り際にイライラしたことがあるのは私だけではないだろ う。  そこで、大型商業施設において、多くの人が目的をもって利用する空間をわか りやすく設計したいと思うようになったのである。

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1 章 研究概要 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

1 章 研究概要  1 研究概要  1-1 研究目的  1-2 研究フロー  1-3 用語説明  1-4 想起モデル

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1 章 研究概要 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

1-1 研究目的

1-1 研究目的  本研究では、利用者が大型商業施設内のアメニティスペースを想起する際の通 路の構成要素を明らかにし、サインにたよらず直感的に利用しやすい商業施設作 りを実現するための指針とする事を目的とする。

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1 章 研究概要 1-2 研究フロー

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

1-2 研究フロー  本研究は以下のフローの手順で行った。 既往研究のまとめを、迷いの構造とサイン計画の両面から行い、本研究に用いる パラメータと実験空間作りを行った。 この実験空間を静止画・動画によるアメニティスペース想起実験において調査し、 分析することにより、アメニティスペースを想起する際の通路の構成要素を明ら かにする。その構成要素を元に、空間想起モデルを作り、空間サインを計画する。

既往研究のまとめ

迷いの構造整理

サイン計画の整理

パラメータの整理・抽出

実験空間作成

静止画による

動画による

アメニティスペース

アメニティスペース

想起実験

想起実験

通路のパラメータと 通路位置による 要因分析

想起モデル

空間想起のための施設提案 図 1-2-1. 研究フロー

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1 章 研究概要 1-3 用語説明

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1-3 用語説明 □アメニティスペース  本研究では具体的に、出入り口、広場、エスカレーター、階段、トイレ、エレベー ター、喫煙所、駐車場、非常階段のみをさす。これらは商業施設で利用者が必要 とする空間であり、今回の想起対象とする。

□とりあえず行動  人が迷いを生じた際に取る、人間の直感にもとづいてとりあえず起こす行動の こと。(例:とりあえずこっちに行ってみよう ... あの人が知っていそうだから聞い てみよう ... など)

□想起個数  アメニティスペース想起実験において、被験者が回答したアメニティスペース の個数。アメニティースペース回答数は、「何も想起しない」の 0 個から、最大 3 個までとした。

□想起指数

想起指数=

CG 画像一枚ごとの

(    ) 総被験者回答(1÷想起個数)

各アメニティスペースにおける

被験者数

アンケートによって被験者が想起したデータとなる。 □断定率  アメニティスペース想起実験において、想起個数 1 と回答した被験者が、全体 に占める割合。想起個数が 1 の場合には想起施設が一つに絞られ、より想起しや すい空間であると評価する。

□サイン有効度

サイン有効度 = 想起指数×断定率× 100  このサイン有効度により、一つのアメニティスペースが想起しやすくなる度合 いを加味した空間の評価を行うことができる。 (注)サイン有効度、想起指数、断定率の関係については、具体例を挙げて p.49    に記載

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1 章 研究概要 1-4 想起モデル

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

1-4 アメニティスペース想起モデル  以下のように、迷いを生じた際に、迷いの打開として「とりあえず行動」をと ることから、通路の構成要素の input により、空間を想起して目的のアメニティス ペースに到達する。

あっちに あったぞ!

想起による空間 output 移動

空間構成要素の視覚 input   通路の要素 ①曲がり(有,無) ②明るさ(明, 中, 暗 ) ③天井高(高,中,低) ④通路幅(広,中,狭 ) ⑤想起方向(左,中) ⑥通路の位置関係

1.出入り口 2.広場 3.エスカレーター 4.階段 5.エレベーター 6.トイレ 7.喫煙所 8.駐車場 9.非常階段 …が、ありそうだな こっちに行ってみよう

図 1-4-1. アメニティスペース想起モデル

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2 章 研究背景 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2 章 研究背景 2 研究背景  2-1 近年の大規模商業施設の動向  2-2 迷いに関する諸研究  2-3 サインについて   2-3-1 サインに関する諸研究   2-3-2 サインの種類とサイン計画  2-4 本研究の位置づけ

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2 章 研究背景 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2-1 近年の大規模商業施設の動向

2-1 近年の大規模商業施設の動向  近年、美術館や映画館を含む回遊型の大型複合商業施設が増加している。これ らの施設は共通して、施設内に多様な空間を作り出すことにより、利用者が施設 内を散策し、施設全体の雰囲気を楽しむような構成になっている。そしてその構 成は複雑かつ大規模である。例えば、ジョン・ジャーディーは六本木ヒルズやカレッ タ汐留など近年竣工した大型商業施設のいくつかを手がけているが、その設計は 都市を模倣したものであり、構成は複雑なものとなっている。  しかし、多様な空間作りが利用者に迷いを与えている。近年の大型商業施設の 入り口が多いことと、内部に一度入ってしまえばグランドレベルを見失いやすい ことから現在位置がつかみにくい。さらに施設計画の中には、大きな空間が単調 にならないようにと、わざと通路の見通しを悪くしている場合がある。  そのため、複雑化する大型複合商業施設では、通常の看板型のサインだけでは 情報の全てをまかなえなかったり、多様な空間作りのために煩雑になった空間で はサインの視認性が悪く、利用者がアメニティスペースを必要とするときに、サ インを見落としたり誤認したりして、目的をもって利用するアメニティスペース がすぐに見つけられないという問題が発生している。  そこで、これらの大型複合商業施設において、利用者の直感に訴えるような空 間的サインを考慮して計画することができれば、利用者が心地よく使えるだけで なく、不必要なサインを減らす事により、設計者の思い通りの空間的な演出が可 能となるだろう。

図 2-1-2. カレッタ汐留

図 2-1-1. 六本木ヒルズ

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2 章 研究背景 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2-2 迷いに関する諸研究

2-2 迷いに関する諸研究  複合施設の迷いについて、森一彦、渡辺昭彦は、建築空間における探索行動の 認知心理学的考察(その1∼その3)文 1 ∼ 3) において、サインの配置計画と、建築 空間の見通しに関して研究がなされている。(その1)文 1) では、見通しの良い場所 にサインを配置し、サイン情報の情報密度を高めることが「空間のわかりやすさ」 の向上につながり、探索行動は収束するとしている。(その2)文 2) では、円滑な主 探索の再設定や補助探索を柔軟に行う人間の視認・思考の側面と、複数のサイン 情報が存在する空間的側面とが相互に関連して、探索行動は最短経路へと収束す るとしている。(その3)文 3) では、施設の案内板・方向版をなくした実験を行い、 場所と空間の見通しとがうまく連携していないと迷い行動が生じやすいとしてい る。  日色真帆、原広司、門内輝行の研究

文 4)

では、都市における経路探索では迷いと

発見の二種類があり、実験の際の被験者の発言から見られる探索のプランニング の階層性は浅く、外部の情報を積極的に利用する。また「とりあえず行動」によっ て迷いの状態が打開されるとしている。そのため直感による経路選択が迷うこと を防げるのではないかという仮説が成り立つ。  そして徐華、西出和彦の研究

文 5)

は、美術館の展示空間での実験では、通路の分

岐点において、視線の連続性は経路選択を導く原因となり、視線の遮蔽がある経 路は選択されにくいと言うことが明らかになっている。したがって通路の分岐点 における視線計画は経路選択に大きく関わってくるとしている。そのため空間構 成と経路選択が関わっているのではないかという仮説が成り立つ。  このことから、サインの視認性を高くすることや、複数のサインを配置するこ とは重要であるが、都市における経路探索を大規模化した商業施設に適応してみ ると、商業施設内での探索のプランニングは浅く、外部の情報を積極的に利用し たとりあえず行動によって、迷いは打開されるということになる。つまり、サイ ン計画だけに頼らずに、利用者の直感に任せた経路探索が必要になってくると考 え、本研究では通路から想起するアメニティスペースの関係を明らかにすること で、複雑な商業施設の通路計画に対する指針とする。

参考文献 文 1) 渡邊昭彦,森一彦

文 4) 日色真帆,原広司 , 門内輝行

サイン情報の情報密度と探索行動のばらつき度の関連

迷いと発見を含んだ問題解決としての都市空間の経路

分析

探索

建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 1 文 5) 徐華 , 西出和彦 文 2) 渡邊昭彦,森一彦

経路選択の類型 : 展示空間における経路選択並びに空

探索行動における探索方法と空間情報との整合性に関

間認知に関する研究 ( その 1)

する分析 建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 2 文 3) 渡邊昭彦,森一彦 案内板・方向板のない情報空間における探索の「場面」 の分析と空間評価 建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 3

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2 章 研究背景 2-3 サインについて

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2-3 サインについて 2-3-1 サインについての諸研究  障害者を基にした実験ではあるが、山口直希、谷口元、恒川和久、加藤彰一

文 6)

は、

ウェイファインディング調査により、実際の施設における設備・空間によるわか りやすさ、それらとサインが効果的に組み合わせられることで、わかりやすくな るということが明らかになっており、サイン計画はより周辺環境とあわせて検討 される必要があるとしている。そのため空間自体でサイン計画の代わりができな いかないかという仮説が成り立つ。  田中遵、菅原史明は‐交通公共施設のサイン計画に関する基礎的研究−(その 1) 文 7)

の中で移動用サインと、広告サインの混在する状況において、重要なサインが

広告サインと混在する状況が起きているとしている。また、改札周りでは移動用 サイン同士で相殺しあう状況になり、サインの効果を得ていないとしている。そ して、駅での広告サインは収入源としているため、広告サインを削除することは 難しいとしている。  また、田中遵、大塚真、日高單也は ‐ 交通公共施設のサイン計画に関する基礎 的研究−(その 2)文 8) で移動用サインと広告サインの重なりによる視認難、広告 サインの色が目立つことによる移動用サインの視認難があるとして、サイン計画 の整備指針が必要となるとしている。  これらはいずれも大型の施設で行われた研究であり、本研究の対象とする大型 商業施設においても同様の問題点が考えられる。  このことから、大規模化、都市化する商業施設のサイン計画について取り上げ ることとする。

参考文献 文 6) 山口直希,谷口元,恒川和久,加藤彰一

文 8) 田中遵,大塚真,日高單也

障害当事者参加により計画された大規模施設の物理的環境の評

移動用サインと屋内広告サインとの混在環境が利用者に及ぼす

価に関する研究

影響,駅構内におけるサイン計画の違いについて

−中部国際空港ターミナルビルにおけるサイン計画のウェイ

−交通公共施設のサイン計画に関する基礎的研究− その 2

ファインディングからの考察− 文 7) 田中遵,菅原史明 移動用サインと屋内広告サインとの混在環境が利用者に及ぼす 影響,JR 東日本東京駅をケーススタディーとした場合 −交通公共施設のサイン計画に関する基礎的研究− その 1

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2 章 研究背景 2-3 サインについて

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2-3 サインについて 2-3-2 サインの種類とサイン計画  サインデザイン協会のサインと本研究でのサイン計画を以下のように示す。 2

1

4

i 3 2 1

9

5

ABC

10 B

ABCD

11

13 14

3 7

8 12

6

図 2-3-2-1. 施設内サイン

2

A

15

16

サインデザインハンドブック サイン用語 基礎用語編から転用・記載を一部変更

1総合案内サイン

9 コーナーサイン

全館案内、フロア案内、利用案内など、その

電話や自動販売機が設置されたコーナーを示

施設を利用するうえで必要な情報をまとめて掲

す。

示。

10 室名サイン

2 催事案内サイン

その扉内の部屋用途を示す表示や「関係者以

ホールや会議室などで開催される祭事案内。

外立ち入り禁止」などの表示。ドアに直接設置

日常的に書き換えが行えるようなもの。

するほか、ドアの横の見やすい場所に取り付け

3 卓上サイン

る。

ホテルの 「受付」 や 「会計」、図書館の 「貸

11 ピクトサイン

し出し」 など机の上において使用するサイン。

トイレの男女表示や車椅子表示、階段やエレ

4 名称サイン

ベーターなどの施設をピクトグラム(絵文字)

玄関や受付背後の壁などに切り文字や銘板、

で表示。

シートなどで表示。

12 スタンドサイン

5 ポスターボード(掲示板)

催事案内や経路案内、閉館案内など多様な用

ポスター印刷された広報物だけでなく。施設

途で使用。

運営をしていくためのさまざまな情報を掲示す

13 避難経路案内サイン

るサイン。

避難経路には消防法に基づき避難経路案内を

6 フロアグラフィック

設置。

床面に表示するサインで、病院や診療所の科

14 吊り下げ型誘導サイン

目別にカラーラインを描いたり、商業施設で販

動線の分岐点などに設置。天井付近は十分な

促セールの広告をシートで貼り付けるなど使い

照度が確保されない場合が多いので、内照式に

方は様々。

するなどの対策が必要。

7 壁付け型誘導サイン

15 フロア案内サイン

ベースカラーを統一し、「この色があるとこ

各階の大まかな平面図や施設名称を表示。平

ろには必ずサインがある」といったサインス

面図は、建築図の歩ける経路とそれぞれの入り

ペースとすると効果的。

口など必要な情報だけに絞りわかりやすく描

8 全館案内サイン

く。

階数別にし説明や室名、トイレの有無などを

16 空間サイン

表示。

本研究の提案である、空間のつくりだけから 利用者の直感に基づいて、利用者の誘導を促す サイン。

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2 章 研究背景 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

2-4 本研究の位置づけ

2-4 本研究の位置づけ 本研究では  以下のように既往論文からも見られるような大型商業施設の問題が挙げられる。  そして、過去の研究成果から、通路の構成要素自体がサインとなり、利用者が 直感をもとに探索できる空間サインを提案できると考えた。 近年の大型商業施設における問題点 ①大型商業施設の空間構成複雑化 (周辺環境に溶け込むために現実都市を模した構成)

②移動用サインと広告サインの重なりによる視認難 (駅におけるサイン計画の研究)

過去の研究成果 ①分岐点の視線計画が経路選択に大きく影響する (美術館における経路選択研究)

②戸外での周囲の情報を積極的に利用した 「とりあえず行動」が迷いを打開する ③空間の分かりやすさとサインの組合わせにより アクセスが明瞭になる

(ウェイファインディング調査)

空間サインの提案

図 2-4-1. 本研究の位置づけ

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3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3 章 実験 3 実験  3-1 空間想起実験に用いるパラメータ選定  3-2 パラメータ組合せ実験   3-2-1 概要   3-2-2 実験結果とパラメータの組合せ決定  3-3 静止画によるアメニティスペース想起実験   3-3-1 概要   3-3-2 調査項目  3-4 動画によるアメニティスペース想起実験   3-4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験との関係   3-4-2 概要   3-4-3 調査項目

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3 章 実験

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-1 アメニティスペース想起実験に用いるパラメータ選定

3-1 アメニティスペース想起実験に用いるパラメータ選定 通路の構成要素として以下のパラメータを挙げた。 ( 参考:散策時の経路選択場面における選択要因に関する研究 ) 文 9) パラメータの種類

凡例 通路幅(広, 中, 狭)

通路幅 天井高(高,中,低)

天井高 奥行き(広,狭,無)

奥行き 明るさ(明,中,暗)

通路の明るさ

色温度(寒,中,暖)

色温度 曲率(大, 小, 無)

壁面の曲がりの有無 曲率 材質(コンクリート・木・タイルetc.)

材質(床、壁、天井)

材質の連続性

材質の連続性

進行方向からの通路角度(ー,+,無)

進行方向からの 通路の振れ具合 (角度) 想起方向(左,中,右)

想起方向

図 3-1-1. パラメータの種類

この中から、今回の実験では以上の要素について、アメニティスペースを想起 するのに影響度が高いと思われる構成要素として、3-2 パラメータ選定実験により 「通路の曲がりの有無」「通路の明るさ」「天井高」「通路幅」「想起方向」を取り上 げた。

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3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-2 パラメータ組合せ実験

3-2 パラメータ組合せ実験 3-2-1 実験概要  □目的   本実験では、アメニティスペース想起実験において、パラメータをどの程度  組合わせると想起しやすいかという事と、どのパラメータを用いればよいか   プレ実験をに行った。  □実験日時   2007 年 6 月 23 日 ( 土 )15:00 ∼ 17:00  □場所   早稲田大学理工学部キャンパス 55S-08-07  □被験者   建築学科 20 代男女 7 名  □使用機材   プロジェクター / スクリーン / ノート PC/ 実験用紙 / 筆記用具  □方法   ( 準備 )    実験用紙、および CG ムービーを作成する。CG ムービーは、各通路のパラメー   タ ( 曲がりの有無、天井高、通路幅、明るさ、色温度、材質、想起方向 ) を組   合せて行った。   ( 実験 )   ①被験者に CG ムービーを見せる。   ②その後、商業施設にある施設を自由回答してもらう。   ①∼②を計 10 パターン行なう。

図 3-2-1-1. パラメータ選定実験の画像

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3 章 実験 3-2 パラメータ組合せ実験

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-2 パラメータ組合せ実験 3-2-2 実験結果とパラメータの組合せ決定  パラメータ組合せ実験の結果は以下のようになった。 表 3-2-2-1. パラメータの組合せと実験結果 実験番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

場所 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右 左 中 右

通路幅

天井高

明るさ

暗い

明るい

照度

材質

連続性

暖色

低 低

寒色

狭い 広い 狭い

あり

広い 狭い 広い 広い 狭い

あり 高い

明るい

低い

暗い

あり 木

あり あり

あり

通路回答数 5 0 5 9 3 5 6 2 3 3 5 2 4 7 1 8 4 6 4 6 4 7 4 4 11 2 11 5 4 7

回答数合計 10 17 11 10 12 18 14 15 24 16

表 3-2-2-1. の実験結果から「通路の曲がりの有無」 「通路の明るさ」 「天井高」 「通 路幅」「想起方向」を取り上げた。そしてパラメータの組合せ通り数から、5 つの パラメータを組合すこととした。  また、この実験後に左右の想起方向に差がないことを確認し、アメニティスペー ス想起実験においては、左と真ん中の通路のみ実験を行った。

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3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-3 アメニティスペース想起実験1- 静止画実験

3-3 アメニティスペース想起実験1- 静止画実験 3-3-1 実験概要  □目的    本実験では大型商業施設内のアメニティスペースを想起する際の、各ア   メニティスペースに影響を及ぼす通路の構成要素を明らかにする。  □実験日時   2007 年 9 月 13 日 ( 木 ) ∼ 18 日 ( 火 )  □場所   早稲田大学理工学部キャンパス 55S-08-07  □被験者   男子 28 名、女子 12 名  □使用機材   プロジェクター PRJ-002/ スクリーン / ノート PC DELL INSPIRON6000   実験用紙 / 筆記用具  □方法   ( 準備 ) 実験用紙、および CG 画像を作成する。   ( 本実験 ) ①被験者が想起するアメニティスペースを統一するために、商業         施設の通路のスライドを見せる。        ②その後、CG の画像を見せ、解答用紙に想起できるアメニティ         スペースを 0 ∼ 3 つで回答させる。        ①∼②を計 108 パターン行なう。( 詳細画像は資料編に記載 )  □実験素材    既往研究や、建築の法令、いくつかの商業施設の図面を元に、各空間の構   成要素の詳細を決定した。   ・明るさは CG の都合上、基本の CG を見せ、その照明(3,000lx に設定)を    普通の照明とし、それより暗いか、明るいかという設定とした。   ・通路の天井高     天井高 2,650mm 以下になると 9 割以上が「圧迫感がある空間」、3,550mm    を超えると 9 割以上が「開放感がある空間」と認識することが明らかになっ    ている。このことをふまえ、いくつかの商業空間の天井高を計測し、    3,000mm、4,000mm、5,000mm の天井高を用いた。文 10)   ・通路幅     いくつかの商業施設を調査し 6,000mm、8,000mm、10,000mm の    通路幅を用いた。

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3 章 実験 3-3 アメニティスペース想起実験1- 静止画実験

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

アメニティスペース想起実験1- 静止画実験 □実験素材の作成  通路の曲がりの有無、明るさ、天井高、通路幅、想起方向の 5 つの空間構成要素を、 想起のしやすさを考慮して比較できるように、合計 108 個の交差点の画像を作成 する。組み合わせ数は以下の表の通りである。実際使用した画像は資料編に記載。

曲がり 有

明るさ

天井高 高い

明るい

×

普通

×

暗い

5,000mm

普通

通路幅 広い

×

4,000mm

低い

3,000mm

10,000mm

普通 8,000mm 狭い

6,000mm

想起方向

×

左 中

図 3-3-1. パラメータの組合せ

□調査環境  早稲田大学理工学部キャンパス 55S-08-07 にて、以下のような実験環境で行っ た。

S8 被験者席 5 名

パソコン操作席 スクリーン

プロジェクター

7,000mm

図 3-3-2. 実験環境平面図

図 3-3-2. 実験環境 早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

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3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-3 アメニティスペース想起実験1- 静止画実験

3-3-2 調査項目  調査は CG 画像を見てもらい、通路の赤(想起方向左)と青(想起方向中)の空 間についてアメニティスペースを想起してもらい、以下の表に回答させた。詳細 な実験手順書は資料編に記載。

図 3-3-2-1. 実験用静止画

表 3-3-2-2. アンケート用紙 画像

出入り口

広場

エスカレーター

階段

トイレ

エレベーター

喫煙所

駐車場

非常階段

1 2 3 4 5

108

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3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-4 アメニティスペース想起実験 2- 動画実験

3-4 アメニティスペース想起実験 2- 動画実験 3-4-1 アメニティスペース想起実験1との関係  アメニティスペース想起実験1では、直前の通路のみの結果だけであって、通 路の配置や通路同士の関係を考慮した実験とはいえない。  したがってアメニティスペース想起実験 2 においては、  通路のパラメータ「配 置」×「照度」×「幅」×「通路の交差」によって、想起されるアメニティスペー スを明らかにする。これは静止画実験で想起されなかったアメニティスペースを 想起させる事と、通路の配置特有のアメニティスペースが想起されることを明ら かにする。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

23


3 章 実験 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-4 アメニティスペース想起実験 2- 動画実験

3-4-2 実験概要  □目的    通路のパラメータ「配置」×「照度」×「幅」×「通路の交差」によって   想起されるアメニティスペースを明らかにする  □実験日時   2007 年 10 月 17 日 ( 水 ) ∼ 18 日 ( 木 )  □場所   早稲田大学理工学部キャンパス 55S-08-07  □被験者   男子 14 名、女子 8 名  □使用機材   プロジェクター PRJ-002/ スクリーン / ノート PC DELL INSPIRON6000   実験用紙 / 筆記用具  □方法   ( 準備 ) 実験用紙、および動画を作成する。   ( 本実験 ) ①被験者が想起するアメニティスペースを統一するために、商業         施設の通路のスライドを見せる。        ②その後、動画を見せ、解答用紙に想起できるアメニティスペース         を 0 ∼ 3 つで回答させる。        ①∼②を計 28 パターン行なう。(詳細な動画は付属の CD に添付)  □実験素材のパラメータ、実験環境はアメニティスペース想起実験 1 と同様。   (詳細は P21 参照のこと)  □実験素材の作成にあたって    ららぽーとの基本的なつくりはどの店舗でも似ており、回遊を促すための   環状の主動線をとり、通路幅は大きく、吹き抜けが設けられている。このよ   うな通路計画であると空間把握がしやすく、快適に利用できると考える。

図 3-4-2. ららぽーと柏の葉フロア図

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

24


3 章 実験 3-4 アメニティスペース想起実験 2- 動画実験

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

□実験素材の作成   本実験では商業空間を想定した動画を見せ、その時のアメニティスペース想 起を調べた。動画では商業空間でのメイン通路にサブ通路を交差させ、被験者に はメイン通路での歩行を体験させた。その時の「明るさ」と「通路幅」、 「通路交差」 を変化させた。なお本実験ではメイン通路の幅を 10,000mm とし、サブ通路の幅 を 6,000mm または 8,000mm とし、メイン通路に交差するサブ通路は 3 本とし た(図)。  サブ通路の交差を 3 本としたのは、被験者への負担を避けるためである。

h Ⅰ

g

交差点3

i

交差点3 e Ⅱ

d

交差点2

f

交差点2 b Ⅲ

a

交差点1

c

交差点1 サブの通路

明るい・高い・広い通路

メインの通路

想起してもらう通路a∼i

明るい・低い・広い通路

図 3-4-2. 実験動画の平面図

大通りがない場合→交差通路幅:6,000mm 大通りがある場合→交差通路幅:10,000mm 大通りが遠い場合→交差通路体験の順序(first:サブ通路 second:サブ通路  third:大通り) 大通りが近い場合→交差通路体験の順序(first:大通り second:サブ通路  third:サブ通路) 表 3-4-3. 実験組合せ表 動画番号 明・広・低の通路 1 2 3 なし 4 5 6 7 8 9 10 Ⅰ 11 12 13 14

通路 全て cfi adg 全て cf ad

照明 普通 暗い 暗い 普通 暗い 暗い 普通 普通 暗い 暗い 普通 暗い 暗い 普通

通路幅 普通 普通 狭い 狭い 普通 狭い 狭い 普通 普通 狭い 狭い 普通 狭い 狭い

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

動画番号 明・広・低の通路 15 16 17 Ⅱ 18 19 20 21 22 23 24 Ⅲ 25 26 27 28

通路 全て ci ag 全て fi dg

照明 普通 暗い 暗い 普通 暗い 暗い 普通 普通 暗い 暗い 普通 暗い 暗い 普通

通路幅 普通 普通 狭い 狭い 普通 狭い 狭い 普通 普通 狭い 狭い 普通 狭い 狭い

25


3 章 実験 3-4 アメニティスペース想起実験 2- 動画実験

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

3-4-3 調査項目   調査は動画を見てもらい、通路の赤(想起方向左と右)と青(想起方向中)の 空間についてアメニティスペースを想起してもらい、以下の表に回答させた。詳 細な実験手順書は資料編に記載。

図 3-4-3-1. 実験動画のキャプチャ画像

表 3-4-3-2. アンケート用紙

交差点1 中

交差点2 中

交差点3 中

交差点1 中

交差点2 中

交差点3 中

動画1 出入り口 広場 エスカレーター 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段

動画28 出入り口 広場 エスカレーター 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

26


4 章 結果・分析 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4 章 結果・分析 4 結果・分析  4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果  4-2 静止画各々の想起率の結果  4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果  4-4 通路のパラメータとアメニティスペースの関係   4-4-1 通路パラメーターが想起指数に与える要因分析 4-4-2 通路位置が想起指数に与える要因分析

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

27


4 章 結果・分析 4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果 ・通路の曲がりとアメニティスペースの想起関係 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-1. 通路の曲がりがある場合の各アメニティスペースの想起率

0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-2. 通路の曲がりがない場合の各アメニティスペースの想起率

表 4-1-3. 通路の曲がりと各アメニティスペースの想起指数の関係

曲がり あり 出入り口 広場

なし

○ ○

エスカレーター 階段 トイレ

エレベーター

喫煙所 駐車場

非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

28


4 章 結果・分析 4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・通路の明るさとアメニティスペースの想起関係 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター

アメニティスペース

喫煙所

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-4. 通路の明るさが明るい場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-5. 通路の明るさが普通の場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-6. 通路の明るさが暗い場合の各アメニティスペースの想起率 表 4-1-7. 通路の曲がりと各アメニティスペースの想起指数の関係 照明 明るい

普通

出入り口

広場

暗い

エスカレーター 階段

トイレ エレベーター

○ ○

喫煙所 駐車場

非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

29


4 章 結果・分析 4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・通路の天井高とアメニティスペースの想起関係 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-8. 通路の天井高が高い場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-9. 通路の天井高が普通の場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

アメニティスペース

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-10. 通路の天井高が低い場合の各アメニティスペースの想起率

表 4-1-11. 通路の曲がりと各アメニティスペースの想起指数の関係 天井高 高い 出入り口

普通

低い

広場 エスカレーター 階段 トイレ エレベーター

喫煙所 駐車場

非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

30


4 章 結果・分析 4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・通路幅とアメニティスペースの想起関係 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場

エスカレーター

階段

トイレ

エレベーター

アメニティスペース

喫煙所

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-12. 通路幅が広い場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場

エスカレーター

階段

トイレ

エレベーター

アメニティスペース

喫煙所

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-13. 通路幅が普通の場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場

エスカレーター

階段

トイレ

エレベーター

アメニティスペース

喫煙所

駐車場

非常階段

平均

図 4-1-14. 通路幅が狭い場合の各アメニティスペースの想起率

表 4-1-15. 通路の曲がりと各アメニティスペースの想起指数の関係 通路幅 広い 出入り口

広場

普通

狭い

エスカレーター 階段 トイレ エレベーター

喫煙所 駐車場

非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

31


4 章 結果・分析 4-1 静止画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・通路の想起方向とアメニティスペースの想起関係 0.20 0.18 0.16 0.14

想起指数

0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

駐車場

アメニティスペース

非常階段

平均

図 4-1-16. 通路の想起方向が中の場合の各アメニティスペースの想起率 0.20 0.18 0.16

想起指数

0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00

出入り口

広場 エスカレーター 階段

トイレ エレベーター 喫煙所

駐車場

アメニティスペース

非常階段

平均

図 4-1-17. 通路の想起方向が左の場合の各アメニティスペースの想起率

表 4-1-18. 通路の曲がりと各アメニティスペースの想起指数の関係

想起方向 中 出入り口 広場

左 ○

エスカレーター 階段 トイレ エレベーター

○ ○

喫煙所 駐車場 非常階段

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

32


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-2 静止画各々のアメニティスペース想起指数の結果 出入り口の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

CG no. 103

20

85

57

90

36

35

48

14

82

102

図 4-2-1. 出入り口想起指数 TOP10

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 高い   左

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい

想起指数

広い 左

想起個数

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい

想起指数

想起個数

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

広い 左

想起個数

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい

想起指数

広い 中

想起個数

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

高い 広い 左

想起指数

想起個数

出入り口 平均 3 2 1 0

0.48 0.11 10% 33% 48% 10%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.41 0.11 20% 35% 45% 0%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.35 0.10 8% 35% 55% 3%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.34 0.11 13% 33% 48% 8%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.31 0.09 8% 40% 40% 13%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.30 0.10 13% 43% 43% 3%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.28 0.11 5% 50% 35% 10%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.27 0.10 8% 23% 60% 10%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.26 0.10 5% 40% 38% 15%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.26 0.10 3% 48% 48% 3%

出入り口 平均 3 2 1 0

0.26 0.11 10% 43% 45% 3%

33


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

広場の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

CG no. 64

57

20

14

44

37

69

73

16

23

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 低い 広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

広い 左

広い 中

高い 広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 高い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

低い 広い 中

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

広場 平均 3 2 1 0

0.40 0.10 13% 30% 38% 20%

広場 平均 3 2 1 0

0.38 0.11 25% 40% 35% 0%

広場 平均 3 2 1 0

0.37 0.11 23% 28% 48% 3%

広場 平均 3 2 1 0

0.36 0.10 13% 35% 50% 3%

広場 平均 3 2 1 0

0.35 0.10 13% 40% 35% 13%

広場 平均 3 2 1 0

0.32 0.11 5% 33% 45% 18%

広場 平均 3 2 1 0

0.31 0.10 13% 30% 45% 13%

広場 平均 3 2 1 0

0.29 0.11 18% 43% 40% 0%

広場 平均 3 2 1 0

0.28 0.09 20% 38% 40% 3%

広場 平均 3 2 1 0

0.26 0.09 5% 28% 58% 10%

図 4-2-2. 広場想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

34


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

エスカレーターの想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

CG no. 38

83

43

5

6

52

46

67

80

94

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 高い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

広い 中

広い 左

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

高い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 高い 広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

狭い 中

高い 広い 中

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.22 0.08 13% 40% 35% 13%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.22 0.09 5% 33% 45% 18%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.19 0.10 3% 25% 48% 25%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.18 0.09 15% 35% 38% 13%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.18 0.10 0% 28% 50% 23%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.18 0.09 3% 28% 55% 15%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.18 0.09 5% 23% 63% 10%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.16 0.10 5% 18% 55% 23%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.16 0.09 3% 28% 55% 15%

エスカレーター 平均 3 2 1 0

0.26 0.09 5% 28% 58% 10%

図 4-2-3. エスカレーター想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

35


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

階段の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

CG no. 7

8

55

87

60

85

40

46

47

67

96

図 4-2-4. 階段想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

広い 左

高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 高い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

高い 左 なし 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 狭い 左

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

階段 平均 3 2 1 0

0.17 0.10 13% 30% 45% 13%

階段 平均 3 2 1 0

0.15 0.11 18% 43% 40% 0%

階段 平均 3 2 1 0

0.15 0.09 3% 30% 58% 10%

階段 平均 3 2 1 0

0.15 0.10 0% 28% 50% 23%

階段 平均 3 2 1 0

0.14 0.06 10% 33% 53% 5%

階段 平均 3 2 1 0

0.14 0.10 8% 33% 48% 13%

階段 平均 3 2 1 0

0.11 0.10 5% 10% 35% 50%

階段 平均 3 2 1 0

0.11 0.09 5% 23% 63% 10%

階段 平均 3 2 1 0

0.11 0.11 8% 23% 60% 10%

階段 平均 3 2 1 0

0.11 0.10 5% 25% 55% 15%

階段 平均 3 2 1 0

0.11 0.11 5% 43% 48% 5%

36


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

トイレの想起指数が高かった静止画

想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

CG no. 100

2

108

79

34

86

96

33

76

61

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

狭い 左

狭い 左 なし 暗い 狭い 左

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

トイレ 平均 3 2 1 0

0.49 0.11 25% 40% 35% 0%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.45 0.11 13% 28% 45% 15%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.43 0.10 10% 28% 55% 8%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.42 0.11 25% 25% 48% 3%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.38 0.10 23% 33% 43% 3%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.38 0.11 15% 25% 55% 5%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.37 0.11 15% 40% 45% 0%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.35 0.11 5% 43% 48% 5%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.35 0.09 15% 13% 73% 0%

トイレ 平均 3 2 1 0

0.34 0.11 10% 28% 55% 8%

図 4-2-5. トイレ想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

37


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

エレベーターの想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

CG no. 97

52

56

67

29

40

63

66

81

94

98

図 4-2-6. エレベーター想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 高い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 高い 広い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 高い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

広い 中

高い 広い 左 あり

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

低い 中 なし 高い 広い 中

想起個数

想起指数

想起個数

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.36 0.08 8% 13% 60% 20%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.31 0.09 3% 30% 58% 10%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.28 0.08 3% 28% 55% 15%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.26 0.10 0% 15% 55% 30%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.11 0% 28% 55% 18%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.09 15% 30% 50% 5%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.08 5% 23% 63% 10%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.09 5% 10% 63% 23%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.10 3% 28% 55% 15%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.23 0.09 0% 13% 60% 28%

エレベーター 平均 3 2 1 0

0.26 0.09 3% 18% 53% 28%

38


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

喫煙所の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

CG no. 15

61

107

33

92

108

34

42

86

2

35

図 4-2-7. 喫煙所想起指数 TOP10

12

49

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

13

76

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 高い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

想起指数

狭い 左

狭い 左 なし 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 明るい 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 広い 中

曲がり

あり

狭い 左

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.21 0.09 25% 40% 35% 0%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.18 0.11 8% 33% 45% 15%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.16 0.11 13% 28% 45% 15%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.15 0.10 10% 28% 55% 8%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.15 0.09 8% 35% 55% 3%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.15 0.11 15% 38% 40% 8%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.14 0.10 5% 30% 45% 20%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.14 0.11 25% 25% 48% 3%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.14 0.10 23% 33% 43% 3%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.13 0.11 15% 40% 45% 0%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.13 0.11 13% 33% 53% 3%

喫煙所 平均 3 2 1 0

0.13 0.09 5% 23% 68% 5%

喫煙所

0.13

39


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

駐車場の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

CG no. 25

107

4

93

19

66

101

11

10

25

42

図 4-2-8. 駐車場想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 低い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 低い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 広い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり

狭い 中

狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 低い 狭い 中

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 明るい 低い

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

駐車場 平均 3 2 1 0

0.49 0.11 13% 35% 50% 3%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.40 0.11 5% 28% 58% 10%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.40 0.11 5% 30% 48% 18%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.38 0.09 20% 23% 50% 8%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.35 0.10 8% 28% 40% 25%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.31 0.11 15% 38% 40% 8%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.28 0.09 8% 35% 55% 3%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.25 0.09 15% 30% 50% 5%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.23 0.08 3% 28% 55% 15%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.23 0.10 5% 30% 50% 15%

駐車場 平均 3 2 1 0

0.23 0.10 5% 23% 68% 5%

40


4 章 結果・分析 4-2 静止画各々のアメニティスペース想起率の結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

非常階段の想起指数が高かった静止画 想起順位 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

CG no. 61

19

92

9

76

96

108

79

62

93

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 低い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

なし 暗い 高い 狭い 左

曲がり 照明 天井高 通路幅 想起方向

あり 暗い 高い 狭い 中

狭い 左

狭い 中

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

想起指数

想起個数

非常階段 平均 3 2 1 0

0.29 0.11 20% 38% 40% 3%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.29 0.10 8% 33% 45% 15%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.24 0.11 20% 23% 50% 8%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.23 0.11 10% 28% 55% 8%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.22 0.10 15% 38% 40% 8%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.22 0.11 5% 33% 50% 13%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.22 0.11 15% 25% 55% 5%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.19 0.11 3% 28% 55% 15%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.18 0.10 5% 43% 48% 5%

非常階段 平均 3 2 1 0

0.18 0.09 10% 28% 55% 8%

図 4-2-9. 非常階段想起指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

41


4 章 結果・分析 4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果 大通りがない場合

0.5

想起指数

0.4

h g

交差点3

0.3 0.2 0.1 0

i

アメニティスペース

e 0.5

0.5

b a

交差点1

0.4

f

c

0.4

0.3

交差点3

0.2 0.1

想起指数

交差点2

想起指数

d

0

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース 0.5

0.5

0.4

0.4

0.3

交差点2

0.2 0.1

想起指数

想起指数

想起してもらう通路a∼i

0.3 0.2 0.1 0

0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

出入り口

階段 トイレ エレベーター

0.4

0.4 0.3

交差点1

0.2 0.1 0

想起指数

エスカレーター

0.5

0.5

想起指数

広場

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース

喫煙所 駐車場 非常階段 平均

図 4-3-1 大通りがない場合の動画によるアメニティスペース想起実験結果

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

42


4 章 結果・分析 4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

大通りが遠い場合

想起指数

0.5

h g

交差点3

0.4 0.3 0.2 0.1 0

i

アメニティスペース

交差点2

f

b a

交差点1

c

0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

交差点3 大通り

想起指数

d

想起指数

e 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース 0.5

0.5

0.4

0.4

0.3

交差点2

0.2 0.1

想起指数

想起指数

想起してもらう通路a∼i

0.3 0.2 0.1 0

0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

出入り口

階段 トイレ エレベーター

0.5

0.4

0.4

0.3

交差点1

0.2 0.1 0

想起指数

エスカレーター

0.5

想起指数

広場

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース

喫煙所 駐車場 非常階段 平均

図 4-3-2 大通りが遠い場合の動画によるアメニティスペース想起実験結果

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

43


4 章 結果・分析 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果

大通りが真ん中にある場合

0.5

想起指数

0.4

h

0.3 0.2 0.1 0

交差点3

i

アメニティスペース

d

交差点2

f

b a

交差点1

想起指数

e

c

0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

交差点3

想起指数

g

0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース 0.5

0.5

0.4

0.4

0.3

交差点2 大通り

0.2 0.1 0

想起指数

想起指数

想起してもらう通路a∼i

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

出入り口

階段 トイレ エレベーター

0.4

0.4 0.3

交差点1

0.2 0.1 0

想起指数

エスカレーター

0.5

0.5

想起指数

広場

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース

喫煙所 駐車場 非常階段 平均

図 4-3-3 大通りが真ん中の場合の動画によるアメニティスペース想起実験結果

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

44


4 章 結果・分析 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-3 動画によるアメニティスペース想起実験結果

大通りが近い場合

0.5

想起指数

0.4

h

0.3 0.2 0.1 0

交差点3

i

アメニティスペース

e 交差点2 b a

交差点1

0.5

0.4

f

想起指数

d

0.5

0.4

0.3

交差点3

0.2 0.1

想起指数

g

0

c

0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース 0.5

0.5

0.4

0.4

0.3

交差点2

0.2 0.1

想起指数

想起指数

想起してもらう通路a∼i

0.3 0.2 0.1 0

0

アメニティスペース

アメニティスペース 0.5

想起指数

0.4 0.3 0.2 0.1 0

エスカレーター 階段 トイレ エレベーター

想起指数

広場

0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

交差点1 大通り アメニティスペース

想起指数

アメニティスペース

出入り口

0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0

アメニティスペース

喫煙所 駐車場 非常階段 平均

図 4-3-4 大通りが近い場合の動画によるアメニティスペース想起実験結果

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

45


4 章 結果・分析 4-4 通路のパラメータとアメニティスペースの関係

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-4 通路のパラメータとアメニティスペースの関係 4-4-1 通路パラメータが想起指数に与える要因分析結果  数量化理論 1 類を用いて要因分析を行い、通路パラメータが想起指数に与える 影響度を求めた。

□エレベーター

0.15

0.15

0.10

0.10

影響度

影響度

□出入り口

0.05 0

曲がり あり

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

0.05 0

想起方向 左

通路のパラメータ

4-4-1-1. 通路パラメータが出入り口を想起する際に与える影響度

0.10

影響度

影響度

0.10 0.05

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

0

曲がり あり

明るさ 暗い

通路のパラメータ

0.10

影響度

影響度

0.10 0.05

通路幅 広い

0.05 0

想起方向 中

曲がり あり

明るさ 暗い

通路のパラメータ

通路幅 狭い

想起方向 中

通路のパラメータ

□階段

□非常階段

0.15

0.15

0.10

0.10

影響度

影響度

天井高 低い

4-4-1-8. 通路パラメータが駐車場を想起する際に与える影響度

4-4-1-3. 通路パラメータがエスカレーターを想起する際に与える影響度

0.05

0.05

曲がり なし

明るさ 普通

天井高 普通

通路幅 普通

0

想起方向 左

曲がり あり

通路のパラメータ

明るさ 暗い

天井高 低い

通路幅 狭い

想起方向 左

通路のパラメータ

4-4-1-4. 通路パラメータが階段を想起する際に与える影響度

□トイレ

4-4-1-9. 通路パラメータが非常階段を想起する際に与える影響度

以上のグラフのように分析結果を得た。こ

0.15

影響度

想起方向 左

□駐車場 0.15

天井高 高い

通路幅 狭い

通路のパラメータ

0.15

明るさ 明るい

天井高 低い

4-4-1-7. 通路パラメータが喫煙所を想起する際に与える影響度

□エスカレーター

0

想起方向 中

0.05

想起方向 中

4-4-1-2. 通路パラメータが広場を想起する際に与える影響度

曲がり なし

通路幅 広い

□喫煙所 0.15

0

天井高 高い

4-4-1-6. 通路パラメータがエレベーターを想起する際に与える影響度

0.15

曲がり あり

明るさ 普通

通路のパラメータ

□広場

0

曲がり なし

の分析結果ではエスカレーター・階段・喫煙

0.10

所については良い分析結果を得ることができ

0.05

なかった。

0

曲がり あり

明るさ 暗い

天井高 普通

通路幅 狭い

想起方向 左

通路のパラメータ

以降は、実験結果と分析結果を基に考察を する。(詳細な数値は資料編に記載)

4-4-1-5. 通路パラメータがトイレを想起する際に与える影響度

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

46


4 章 結果・分析 4-4 通路のパラメータとアメニティスペースの関係

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

4-4-2 通路位置が想起指数に与える要因分析結果  数量化理論 1 類を用いて要因分析を行い、通路位置が想起指数に与える影響度 を求めた。

□出入り口

□エレベーター 0.20

0.15

0.15

影響度

影響度

0.20

0.10

0.10 0.05

0.05 0

a

c

d

e 通路名

f

g

h

4-4-2-1. 通路位置が出入り口を想起する際に与える影響度

0.20

0.15

0.15

0.10

a

c

d e 通路名

f

g

h

□エスカレーター

f

g

h

i

0

a

c

d e 通路名

f

g

h

i

4-4-2-7. 通路位置が喫煙所を想起する際に与える影響度

□駐車場

0.20

0.20

0.15

0.15 影響度

影響度

d e 通路名

0.10

i

4-4-2-2. 通路位置が広場を想起する際に与える影響度

0.10

0.10

0.05

0.05 a

c

d e 通路名

f

g

h

0

i

4-4-2-3. 通路位置がエスカレーターを想起する際に与える影響度

□階段

a

c

d e 通路名

f

g

h

i

4-4-2-8. 通路位置が駐車場を想起する際に与える影響度

□非常階段 0.20

0.15

0.15 影響度

0.20

0.10

0.10

0.05

0.05 0

c

0.05

0.05

0

□喫煙所

0.20

0

a

4-4-2-6. 通路位置がエレベーターを想起する際に与える影響度

影響度

影響度

□広場

影響度

0

i

a

c

d e 通路名

f

g

h

i

4-4-2-4. 通路位置が階段を想起する際に与える影響度

□トイレ

0

a

c

d e 通路名

f

g

h

i

4-4-2-9. 通路位置が非常階段を想起する際に与える影響度

以上のグラフのように分析結果を得た。こ

0.20

の分析結果では通路の位置のみ影響度に差が

0.15

影響度

出たが、大通りの交差の影響度はほとんどな

0.10

かった。(詳細な数値は資料編に記載)

0.05 0

a

c

d e 通路名

f

g

h

i

4-4-2-5. 通路位置がトイレを想起する際に与える影響度

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

47


5 章 考察 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

5 章 考察 5 考察  5-1 アメニティスペース別考察  5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

48


5 章 考察 5-1 考察の流れ

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

5-1 考察の流れ □想起指数の算出法 回答数 ÷ 想起個数=想起指数

アメニティスペースアンケート回答

出入り口 広場 エスカレーターアメニティスペースアンケート回答 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段 出入り口 広場 エスカレーターアメニティスペースアンケート回答 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段 1

1出入り口 広場 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

エスカレーター

1

1

1

階段

1

1 1

1

トイレ

エレベーター

1

1

1

1

1

1 駐車場 1非常階段

喫煙所

1

1

1 1

1

1 1

1

1

1

一人当たりアメニティスペース想起指数 広場 エスカレーター アメニティスペース想起指数 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段 出入り口 0.00 広場 エスカレーター 階段 0.00 トイレ 0.00 エレベーター 0.00 喫煙所 1.00 駐車場 0.00 非常階段 アメニティスペース想起指数 1想起個数0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 出入り口 広場 0.00 エスカレーター 階段 トイレ エレベーター 喫煙所 駐車場 非常階段 3 1 0.33 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.33 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.00 0.000.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.00 1.00 0.00 3 3 10.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.33 0.00 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.33 0.000.00 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 1 3 30.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 0.330.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 1 1 30.00 1.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1 0.00 1.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1 0.00 1.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 1.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.000.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 3 1 10.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.33 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 0.00 1.000.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 2 3 10.00 0.00 0.50 0.00 0.50 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.50 0.00 0.00 0.50 0.00 0.33 0.000.00 0.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.33 1 2 30.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 1 2 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.50 0.00 0.00 0.00 0.00 0.50 1.00 0.00 1 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00

想起個数 想起個数 出入り口

1 1 1 1

1 1 1 1

全員の平均 曲率

あり あり あり あり なし なし なし なし なし

照明

通路のパラメーター

明るい 暗い 普通 普通 明るい 普通 暗い 暗い 暗い

天井高

普通 普通 普通 低い 普通 高い 普通 低い 低い

通路幅

普通 狭い 狭い 狭い 狭い 普通 広い 普通 狭い

想起方向

図 5-1-1. 想起指数の算出法

中 左 左 中 中 中 左 左 左

出入り口

0.10 0.03 0.12 0.17 0.13 0.19 0.13 0.05 0.02

広場

0.18 0.04 0.10 0.13 0.20 0.17 0.08 0.00 0.01

エスカレーター

0.10 0.04 0.02 0.02 0.18 0.18 0.07 0.00 0.04

アメニティスペース想起指数

階段

0.01 0.05 0.11 0.02 0.10 0.03 0.17 0.15 0.05

トイレ エレベーター

0.05 0.45 0.28 0.01 0.07 0.03 0.11 0.24 0.30

0.10 0.08 0.14 0.12 0.17 0.14 0.19 0.10 0.08

喫煙所

0.05 0.13 0.13 0.00 0.01 0.03 0.04 0.13 0.11

駐車場

非常階段

平均

3 13% 25% 23% 13% 13% 5% 13% 18% 20%

想起個数 2 1 30% 38% 40% 35% 28% 48% 35% 50% 40% 35% 33% 45% 30% 45% 43% 40% 38% 40%

0 20% 0% 3% 3% 13% 18% 13% 0% 3%

駐車場

非常階段

平均

3 13% 25% 23% 13% 13% 5% 13% 18% 20%

想起個数 2 1 30% 38% 40% 35% 28% 48% 35% 50% 40% 35% 33% 45% 30% 45% 43% 40% 38% 40%

0 20% 0% 3% 3% 13% 18% 13% 0% 3%

0.18 0.05 0.05 0.40 0.00 0.06 0.03 0.21 0.14

0.03 0.13 0.02 0.12 0.03 0.01 0.06 0.13 0.23

0.09 0.11 0.11 0.11 0.10 0.09 0.10 0.11 0.11

□サイン有効度の算出法

曲率

あり あり あり あり なし なし なし なし なし

照明

通路のパラメーター

明るい 暗い 普通 普通 明るい 普通 暗い 暗い 暗い

天井高

普通 普通 普通 低い 普通 高い 普通 低い 低い

通路幅

普通 狭い 狭い 狭い 狭い 普通 広い 普通 狭い

想起方向

中 左 左 中 中 中 左 左 左

出入り口

0.10 0.03 0.12 0.17 0.13 0.19 0.13 0.05 0.02

広場

0.18 0.04 0.10 0.13 0.20 0.17 0.08 0.00 0.01

エスカレーター

0.10 0.04 0.02 0.02 0.18 0.18 0.07 0.00 0.04

アメニティスペース想起指数

階段

0.01 0.05 0.11 0.02 0.10 0.03 0.17 0.15 0.05

トイレ エレベーター

0.05 0.45 0.28 0.01 0.07 0.03 0.11 0.24 0.30

0.10 0.08 0.14 0.12 0.17 0.14 0.19 0.10 0.08

喫煙所

0.05 0.13 0.13 0.00 0.01 0.03 0.04 0.13 0.11

0.18 0.05 0.05 0.40 0.00 0.06 0.03 0.21 0.14

0.03 0.13 0.02 0.12 0.03 0.01 0.06 0.13 0.23

このアメニティースペース

0.09 0.11 0.11 0.11 0.10 0.09 0.10 0.11 0.11

断定率

に対するサイン有効度の算出 出入り口 想起指数 0.08 0.25 0.25 0.00 0.03 × 0.05 0.10 0.23 0.23 0.13

出入り口

断定率

サイン有効度

15% 18% 25% 18% 30% 20% 25% 20% 13% 18%

1.1 4.4 6.3 0.0 0.8 1.0 2.5 4.5 2.8 2.2

×100=

図 5-1-2. サイン有効度の算出法

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

49


5 章 考察 5-1 考察の流れ

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

考察の流れ

実験結果の想起指数を抜き出し、想起指数のTOP10に ついて考察サイン有効度を求め、想起指数の順位を出す 想起指数とサイン有効度を比較 想起指数のTOPは青に着色 サイン有効度のTOPは赤に着色

サイン順位

CG no.103

パラメータ

1

曲がり

なし

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

想起指数

断定率

サイン有効度

0.48

0.48

23.0

0.15

影響度

要因分析の結果から、影響度を及ぼした パラメータのデータのサイン有効度とサイ ン有効度で並び替えた順位を見る

0.10 0.05 0

曲がり あり

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 左

通路のパラメータ

サイン順位

CG no.20

パラメータ

3

曲がり

あり

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

断定率

サイン有効度

0.41

0.45

18.6

各種要因分析による影響度を考察する

0.15

0.20 0.15

0.10

h g

影響度

影響度

想起指数

0.05

d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 左

0

通路のパラメータ

i e

0.10

a

a

c

d

e 通路名

f

g

h

f c

i

図 5-1-3. 考察の流れ

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

50


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

5-2 アメニティスペース別分析 ・出入り口

サイン有効度 サイン順位

CG no.103

パラメータ

1

想起指数

曲がり

なし

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

断定率

サイン有効度

0.48

23.0

断定率

サイン有効度

0.45

18.6

0.48

図5-2-1 想起指数とサイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

サイン順位

CG no.20

パラメータ

3

想起指数

曲がり

あり

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

0.41

図5-2-2 要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10

h g

影響度

影響度

0.15

0.05

d

曲がり あり

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 左

0

通路のパラメータ

図5-2-3 通路パラメータが出入り口を想起する際に与える影響度

f

b

0.05 0

i e

0.10

c

a

a

c

d

e 通路名

f

g

h

i

図5-2-4 通路位置が出入り口を想起する際に与える影響度

想起してもらう通路a∼i

CG ご と の 想 起 指 数 と サ イ ン 有 効 度 の 最 高 値 と 合 致 し た の は CGno.103( 図 5-1-1) となったが、要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致した CG 画像 CGno.20( 図 5-1-2) とは異なる。  ここで、図 5-1-3 から、曲がりの影響度が低いことと、図 5-1-1 の断定率が高い ことから、CGno.103( 図 5-1-1) のような通路が出入り口を想起させることがで きる。  次に、図 5-1-3 から「通路のパラメータ」が想起に与える影響を見ると、明るさ の影響度が高く、自然光の取り入れられる外部の空間を想起したと考えられる。  最後に、通路の配置については、想起しやすい空間は進行方向と垂直に交わる 通路で、曲がりのある外側のほうが若干想起しやすいということになる。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

51


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・広場

サイン有効度 CG no.14

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

あり

照明

明るい

天井高

普通

通路幅

広い

想起方向

想起指数 断定率

0.36

サイン有効度

0.50

18.1

図5-2-5 サイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

CG no.64

サイン順位

パラメータ

7

曲がり

あり

照明

普通

天井高

普通

通路幅

広い

想起方向

想起指数 断定率

0.40

サイン有効度

0.38

14.8

図5-2-6 想起指数の最高値と合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10 影響度

影響度

0.15

0.05

h g d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 中

通路のパラメータ

図5-2-7 通路パラメータが広場を想起する際に与える影響度

0

i e

0.10

a

a

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-8 通路位置が広場を想起する際に与える影響度

想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数の最高値と合致したのは CGno.64( 図 5-2-2) となったが、サ イン有効度の最高値と合致した CGno.14( 図 5-2-1) とは異なる。そして要因分析 結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致した CG 画像のサイン有効度は高くな かった。  ここで、図 5-2-3 から、天井高の影響度が低いことと、図 5-1-1 の断定率が高い ことから、CGno.14( 図 5-2-1) のような通路が広場を想起させることができる。  次に、図 5-2-3 から「通路のパラメータ」が想起に与える影響を見ると、明るさ と通路幅の影響度が高く、自然光や見通しのよい空間を想起したと考えられる。  最後に、通路の配置については、影響度を判断しうるだけの結果は得られなかっ た。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

52


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・エスカレーター

サイン有効度 CG no.46

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

なし

照明

普通

天井高

普通

通路幅

広い

想起方向

想起指数 断定率

0.18

サイン有効度

0.63

10.9

図5-2-9 想起指数とサイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

CG no.83

サイン順位

パラメータ

2

想起指数 断定率

曲がり

なし

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

0.18

サイン有効度

0.55

9.9

図5-2-10 想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10 影響度

影響度

0.15

0.05

h g d b

0.05 0

曲がり なし

明るさ 明るい

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 中

通路のパラメータ

0

a

a

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-12 通路位置がエスカレーターを想起する際に与える影響度

図5-2-11 通路パラメータがエスカレーターを想起する際に与える影響度

i e

0.10

想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数とサイン有効度の最高値と合致したのは CGno.46( 図 5-3-1) となったが、想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致し た CGno.14( 図 5-3-2) とは異なる。  ここで、図 5-3-3 から、パラメーターの影響度に差が見られず、値が低いことと、 図 5-1-1 の断定率が高いことから、CGno.46( 図 5-3-1) のような通路が広場を 想起させることができる。  次に、図 5-3-3 から「通路のパラメータ」が想起に与える影響を見ると、明るさ が多少影響度が高いことから、吹き抜けのような空間を想起していると考えられ る。  最後に、通路の配置については、メインの通路に想起する影響度が高いことが わかった。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

53


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・階段

サイン有効度 CG no.55

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

なし

照明

普通

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数 断定率

0.15

サイン有効度

0.58

8.4

図5-2-13 サイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

CG no.7

サイン順位

パラメータ

2

曲がり

なし

照明

暗い

天井高

普通

通路幅

広い

想起方向

想起指数 断定率

0.17

サイン有効度

0.45

7.5

図5-2-14 想起指数の最高値と合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10 影響度

影響度

0.15

0.05

h g d b

0.05 0

曲がり なし

明るさ 普通

天井高 普通

通路幅 普通

想起方向 左

0

a

a

通路のパラメータ

図5-2-15 通路パラメータが階段を想起する際に与える影響度

i e

0.10

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-16 通路位置が階段を想起する際に与える影響度

想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数の最高値と合致したのは CGno.7( 図 5-4-2) となったが、サ イン有効度の最高値と合致した CGno.55( 図 5-4-1) とは異なる。そして要因分析 結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致した CG 画像のサイン有効度は高くな かった。  ここで、図 5-4-3 から、各パラメータに差がなく、全ての影響度が低い値となり、 想起しやすい空間ということはできなかった。  最後に、通路の配置についても同様に、影響度を判断しうるだけの結果は得ら れなかった。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

54


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・トイレ

サイン有効度 CG no.108

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数

断定率

サイン有効度

0.35

0.55

23.8

想起指数

断定率

サイン有効度

0.45

0.45

20.3

想起指数

断定率

サイン有効度

0.49

0.35

17.1

図5-2-17 サイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

CG no.2

サイン順位

パラメータ

4

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

普通

通路幅

狭い

想起方向

図5-2-18 要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ サイン順位

CG no.100

パラメータ

7

曲がり

あり

照明

普通

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

図5-2-19 想起指数の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10

h g

影響度

影響度

0.15

0.05

d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 暗い

天井高 普通

通路幅 狭い

想起方向 左

0

a

a

c

通路のパラメータ

図5-2-20 通路パラメータがトイレを想起する際に与える影響度

i e

0.10

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-21 通路位置がトイレを想起する際に与える影響度 想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数の最高値と合致したのは CGno.100( 図 5-5-3) となったが、 サイン有効度の最高値と合致した CGno.33( 図 5-5-1) とは異なる。そして要因分 析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致した CG 画像は CGno.2( 図 5-5-2) となった。  ここで、図 5-5-3 から、通路幅、想起方向、明るさが影響の影響度が高い。ま た、CGno.33 では断定率が非常に高いが、想起指数は低いため、CGno.33 に加え、 CGno.2 の空間も想起しやすいということになる。  最後に、通路の配置については、進行方向と垂直にすると効果が大きく、出入 り口と逆の傾向を取るため、施設のより内部を想起することが言える。 早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

55


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・エレベーター

サイン有効度 CG no.97

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

なし

照明

明るい

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数 断定率

0.36

サイン有効度

0.60

21.8

図5-2-22 想起指数とサイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

サイン順位

CG no.98

パラメータ

7

曲がり

なし

照明

普通

天井高

高い

通路幅

広い

想起方向

想起指数 断定率

0.26

サイン有効度

0.53

13.6

図5-2-23 要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10 影響度

影響度

0.15

0.05

h g

0.10 d

b

0.05 0

曲がり なし

明るさ 普通

天井高 高い

通路幅 広い

想起方向 中

通路のパラメータ

図5-2-24 通路パラメータがエレベーターを想起する際に与える影響度

i e

0

a

a

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-25 通路位置がエレベーターを想起する際に与える影響度 想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数とサイン有効度の最高値と合致したのは CGno.97( 図 5-6-1) となったが、想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致し た CGno.98( 図 5-6-2) とは異なる。  ここで、図 5-6-3 から、曲がり以外の各パラメータに差がなく、全ての影響度が 低い値となり、想起指数・サイン有効度ともに高い CGno.97 がエレベーターを 想起しやすい空間といえる。  次に、図 5-6-3 から「通路のパラメータ」が想起に与える影響を見ると、曲がり がないことから、見通しの良い空間を想起しているといえる。  最後に、通路の配置については、出入り口と反対方向を想起する傾向があるこ とから、施設のより内部を想起することが言える。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

56


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・喫煙所

サイン有効度 CG no.33

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数

断定率

サイン有効度

0.15

0.55

8.5

図5-2-26 サイン有効度と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

CG no.15

サイン順位

パラメータ

5

曲がり

あり

照明

普通

天井高

高い

通路幅

普通

想起方向

想起指数

断定率

サイン有効度

0.21

0.35

7.3

図5-2-27 想起指数の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10 影響度

影響度

0.15

0.05

h g d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 暗い

天井高 低い

通路幅 狭い

想起方向 左

0

通路のパラメータ

図5-2-28 通路パラメータが喫煙所を想起する際に与える影響度

i e

0.10

a

a

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-29 通路位置が喫煙所を想起する際に与える影響度 想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数の最高値と合致したのは CGno.33( 図 5-7-2) となったが、サ イン有効度と想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致し た CGno.15( 図 5-7-1) とは異なる。  ここで、図 5-7-3 から、各パラメータは低い値となるが、サイン有効度の最高値 を取るパラメータと合致するので、CGno.33 は喫煙所を想起しやすい空間となる。  最後に、通路の配置については、出入り口と逆の傾向を取ることから、施設内 部に喫煙所を想起することがわかり、近年の商業施設には設置されつつある、喫 煙室を想起したと考えられる。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

57


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・駐車場

サイン有効度 CG no.51

想起順位

パラメータ

1

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数 断定率

0.49

サイン有効度

0.50

24.4

図5-2-30 想起指数とサイン有効度と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10

h g

影響度

影響度

0.15

0.05

d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 暗い

天井高 低い

通路幅 狭い

想起方向 中

0

a

a

通路のパラメータ

図5-2-31 通路パラメータが駐車場を想起する際に与える影響度

i e

0.10

c

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-32 通路位置が駐車場を想起する際に与える影響度 想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数、サイン有効度、要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメー タと合致した CGno.51( 図 5-8-1) となった。このことから駐車場を想起しやすい のは CGno.51 の空間と言える。  次に、図 5-8-2 から曲がりと明るさと、天井高の影響が高いことから、新たに設 計する際にこのようなパラメータを用いると良い。また、現状の改善案としては 照明を暗くすることも効果的であるといえる。  最後に、通路の配置については、出入り口と同じ傾向を見ることができ、外に 出るということを想起する傾向が見られる。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

58


5 章 考察 5-2 アメニティスペース別分析

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

・非常階段

サイン有効度 CG no.19

サイン順位

パラメータ

1

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

普通

通路幅

狭い

想起方向

想起指数 断定率

0.29

サイン有効度

0.45

13.1

図5-2-33 想起指数とサイン有効度の最高値と合致したパラメータのCG画像とパラメータ

CG no.79

サイン順位

パラメータ

9

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

想起指数 断定率

0.22

サイン有効度

0.40

8.8

図5-2-34 想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致したCG画像とパラメータ

要因分析 0.20 0.15

0.10

h g

影響度

影響度

0.15

0.10

0.05

d b

0.05 0

曲がり あり

明るさ 暗い

天井高 低い

通路幅 狭い

0

想起方向 左

a

a

c

通路のパラメータ

図5-2-35 通路パラメータが非常階段を想起する際に与える影響度

i e

d e 通路名

f

g

h

f c

i

図5-2-36 通路位置が非常階段を想起する際に与える影響度 想起してもらう通路a∼i

CG ごとの想起指数とサイン有効度の最高値と合致したのは CGno.19( 図 5-9-1) となったが、想起指数と要因分析結果から最も影響を及ぼすパラメータと合致し た CGno.79( 図 5-9-2) とは異なる。  ここで、図 5-9-3 から、天井高と想起方向に関して影響度の値が低いことから、 CGno.19 が非常階段を想起しやすい空間と言える。  次に、図 5-9-3 から次に、通路のパラメータが想起に与える影響を見ると、通路 の明るさ、通路幅が影響を及ぼしている。このことから、平常時には視覚的に気 づきにくいパラメータとなりそうだが、非常時のときには想起しやすい空間にす る必要性が生じる。  最後に、通路の配置については、図 5-9-4 からメインの通路と直行する方向に想 起する傾向が見られることから、出入り口と同じ傾向を見ることができ、外に出 るということを想起する傾向が見られる。そのため CGno.19 の空間を直行するよ うに配置するのが良いと言える。 早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

59


5 章 考察 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方

5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方 □出入り口  考察より、 地下通路などで自然光の取り入れが難しく、出入り口と分かりづら い場合には、通路の明るさを明るくすることにより、解決できるはずである。実 例としてはミューゼ川崎の出入り口では、天井に照明を増やし、わかりやすい空 間となっている。

図 5-3-1 ミューゼ川崎

□広場  考察より、天井高が低くい場合でも、照明や吹き抜けの効果により、広場を効 果的に想起させることができる。実例では東京ミッドタウンの広場が良い例であ る。

図 5-3-2 東京ミッドタウン

□エスカレーター  考察より、現状で悪い空間を直すことは難しいと考えられることから、新たに 設計する場合の指針として、メインの通路に配置することが良いといえる。実例 はラゾーナ川崎があげられる。

図 5-3-3 ラゾーナ川崎

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

60


5 章 考察 5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

□階段  考察より、商業施設における階段利用が少なく、また階段と非常階段の両用途 を兼ねるものが多いことから、想起しづらい空間であるといえる。階段の用途と しては空間演出のための階段などを計画するのが的確であろう。実例としては、 表参道ヒルズやサントリー美術館の階段などがあげられる。

図 5-3-4 表参道ヒルズ 図 5-3-5 サントリー美術館

□トイレ

考察より、トイレについては既存のサインとうまく併用した空間作りが大切と いえる。実例としては、汐留センタービルのようなものがある。

図 5-3-6 汐留センタービル

□エレベーター  考察より、通路の配置については傾向にばらつきが見える。しかし、出入り口 と逆の傾向が見られるために、施設のより内部を想起することが言える。これは トイレと同じことが言える。実例としてはららぽーと豊洲や六本木ヒルズのよう なものがある。

図 5-3-7 ららぽーと豊洲

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

図 5-3-8 ららぽーと豊洲

61


5 章 考察

商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

5-3 商業施設におけるアメニティスペースのあり方 章

□喫煙所  考察より、通路の配置については、出入り口と反対方向を想起する傾向がある ことから、施設のより内部を想起することが言える。これは最近喫煙所が施設内 部に計画されるようになったことからも考えられる。実例は東京ミッドタウンの 喫煙所である。

図 5-3-9 東京ミッドタウン

□駐車場  考察より、実例としては壁に曲がりではなく角度がついているものであるが、 汐留センタービルの駐車場があげられる。

図 5-3-10 汐留センタービル

□非常階段  考察より、普段の通路としては照明を暗くしておき、非常時には照明をつける などするほうが効果的であるといえる。実例としては、カレッタ汐留があげられる。

図 5-3-11 カレッタ汐留

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

62


6 章 展望と課題 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

6 章 展望と課題

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

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6 章 展望と課題 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

6 章 展望と課題 展望  近年再開発などで大型商業施設施設が増加しており、多様な空間作りのために 空間構成を複雑化することが予想される。そして、商業施設は利益を上げ続け、 賑わいを保持していかなくてはならない。そのため今後は、本研究の空間サイン を用いて、施設内のアメニティスペースだけでなく、誘導計画や移動計画まで展 開できるようにしていくことにより、利用しやすい施設計画と多様な空間作りの 融合を図ることが可能になると考える。 課題  今回の実験では、実際の空間には既存のサインもあり、材質や照明などの変化 による影響を考慮しない実験を行った。それは実験室空間に何もない空間の CG に よる評価でしかなく、実際の空間に当てはめることが求められる。そして商業施 設を利用する人々や年齢層までも含めた評価が求められ、多様な空間と多様な人々 の求める施設作りを提案することが課題となるだろう。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

64


7 章 参考文献 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

7 章 参考文献

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

65


7 章 参考文献 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

7 参考文献 【1】渡邊昭彦、森一彦 サイン情報の情報密度と探索行動のばらつき度の関連分析 建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 1 日本建築学会計画系論文報告集 No.437 pp.77 ∼ 86 1992 年 7 月 【2】渡邊昭彦、森一彦 探索行動における探索方法と空間情報との整合性に関する分析 建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 2 日本建築学会計画系論文報告集 No.454 pp.93 ∼ 102 1993 年 12 月 【3】渡邊昭彦、森一彦 案内板・方向板のない情報空間における探索の「場面」の分析と空間評価 建築空間における探索行動の認知心理学的考察 その 3 日本建築学会計画系論文報告集 No.478 pp.121 ∼ 130 1995 年 12 月 【4】日色真帆、原広司、門内輝行 迷いと発見を含んだ問題解決としての都市空間の経路探索 日本建築学会計画系論文報告集 No.466 pp.65 ∼ 74 1994 年 12 月 【5】徐華、西出和彦 経路選択の類型 : 展示空間における経路選択並びに空間認知に関する研究 ( その 1) 日本建築学会計画系論文集 No.568 pp.53-60 2003 年 6 月 【6】山口直希、谷口元、恒川和久、加藤彰一 障害当事者参加により計画された大規模施設の物理的環境の評価に関する研究 −中部国際空港ターミナルビルにおけるサイン計画のウェイファインディングからの考察− 日本建築学会大会学術講演梗概集 E-1 分冊 pp.627 ∼ 628 2006 年 9 月 【7】田中遵、菅原史明 移動用サインと屋内広告サインとの混在環境が利用者に及ぼす影響,JR 東日本東京駅をケーススタディー とした場合 −交通公共施設のサイン計画に関する基礎的研究− その 1 日本建築学会計画系論文報告集 No.585 pp.47 ∼ 54 2004 年 11 月 【8】田中遵、大塚真、日高單也 移動用サインと屋内広告サインとの混在環境が利用者に及ぼす影響,駅構内におけるサイン計画の違いにつ いて −交通公共施設のサイン計画に関する基礎的研究− その 2 日本建築学会計画系論文報告集 No.597 pp.23 ∼ 30 2005 年 11 月 【9】平岡久枝 散策時の経路選択場面における選択要因に関する研究 2004 年 早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 修士論文 【10】高橋洋子、橋本都子、高橋公子、高橋鷹志 室空間の天井高が圧迫感と開放感に与える影響 日本建築学会大会学術講演梗概集 E-1 分冊 pp.787 ∼ 788 1996 年 参考図書:サインデザインハンドブック サイン用語 基礎用語編:日本デザイン協会 2005 年

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

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8 章 おわりに 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

目次

8 章 おわりに

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

67


8 章 おわりに 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

謝辞  はじめに、本研究の被験者をしてくださった皆さん、ありがとうございました。 卒論執筆で忙しい中来てくれた同期のみんな、ゼミが終わった後の疲れた状態で 被験してくださった皆さん、遠路はるばる来てくれた学外の皆さんのおかげで卒 論を書くことができたのです。こんな温かい人たちに支えながら完成を向かえた ことに喜びと感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。 そして何より、渡辺先生には色々なご指導を受け、渡辺研究室で卒業論文を執筆 する機会を与えていただき、ありがとうございました。

思えばサインについて興味があるといったのは、JR 総研に実験の様子を見学し に行ったときでした。卒論を最初に考えたときは違うテーマでした。しかし「空 間サイン」と言うカッコいい名前に惹かれ、最初の一言を思い出したのです。そ のことにより、商業施設を色々巡りました。一緒に行っていただき、色々なヒン トをくれた増田さん、松本さん、平居さんありがとうございました。  ゼミでは色々な勉強をすることができました。林田先生のご指導を受け、城戸 さん、小沼さん、五代さん、増田さん、松本さん、平居さんのご指摘により多く を学び、ここまでこれました。本当にありがとうございました。中でも、姿を見 つけては相談していた林田先生にはお忙しい中お時間を取らせてしまい、申し訳 ありませんでした。そして色々作業を手伝っていただき、面倒を見ていただいた 増田さんありがとうございました。行動モデルゼミの先輩は、皆さんポテンシャ ルが高い人たちです!  さて、実験や執筆も佳境に入り、八王子合宿前から行動モデルゼミの同期、高 崎君、永田君とは多くの時間をともにしました。S 棟を寝床として生活してきた 1 ヶ 月間はつらくもあり楽しい日々でした。また、卒論生の同期では研究室を超えて 鍋を囲み、辛さや苦しみを分かち合って、和気あいあいとすごせた気がします。

そして時は訪れました。執筆のために S 棟に泊まり、最後の原稿チェックを受 けていた 11 月 6 日 19 時 47 分「あべ値」が小沼さんの手によって発見されたの です。辛く長い道のりでしたが、この発見により論文の執筆にも熱が入りました。 また、印刷前夜に肉まんを差し入れてくれた城戸さんありがとうございます。癒 されました。最後に、合宿状態になった卒論生にやる気をもらい、先輩や先生方 の励ましを受けながらこの瞬間を迎えることができました。

卒論を書き終えるまでに支えてくれた、皆様に心よりお礼を申し上げます。 2007 年 11 月

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

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9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

資料編

9 章 資料編 ①アメニティスペース想起実験1に用いた実験手順書  アンケート用紙 ②アメニティスペース想起実験 1-2 に用いたスライド ②アメニティスペース想起実験1に用いた 108 枚の CG  各パラメータとその結果 ③アメニティスペース想起実験2に用いた実験手順書  アンケート用紙 ④アメニティスペース想起実験1  数量化理論Ⅰ類による分析結果 ⑤アメニティスペース想起実験 2  数量化理論Ⅰ類による分析結果 ⑥各アメニティスペースのサイン指数 TOP10

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

69


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

出入り口のサイン有効度TOP10 サイン順位

1

CG no.

103

CG

パラメータ 曲がり なし 照明 明るい

天井高 通路幅

想起方向 曲がり 照明 2

85

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

20

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

57

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

48

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

36

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

90

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

82

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

102

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

35

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

高い

想起指数

断定率

サイン有効度

0.48

0.48

23.0

0.35

0.55

19.5

0.41

0.45

18.6

0.34

0.48

16.2

0.27

0.60

16.0

0.30

0.43

12.6

0.31

0.40

12.3

0.26

0.48

12.3

0.26

0.45

11.6

0.28

0.35

9.9

広い 左 なし 普通 高い 普通 左 あり 明るい 高い 広い 左 あり 明るい 普通 広い 左 あり 明るい 普通 普通 左 あり 明るい 高い 狭い 左 なし 普通 普通 広い 左 あり 明るい 普通 広い 中 あり 普通 高い 広い 左 あり 明るい 低い 狭い 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

広場のサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり あり 照明

1

14

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

20

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

23

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

64

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

37

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

69

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

57

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

44

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

73

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

16

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

明るい 普通

想起指数

断定率

サイン有効度

0.36

0.50

18.1

0.37

0.48

17.6

0.26

0.58

15.1

0.40

0.38

14.8

0.32

0.45

14.3

0.31

0.45

14.1

0.38

0.35

13.3

0.35

0.35

12.1

0.29

0.40

11.5

0.28

0.40

11.3

広い 中 あり 明るい 高い 広い 左

なし 普通 低い 広い 中 あり 普通 普通 広い 中

あり 明るい 低い 広い 左

あり 普通 高い 広い 中 あり 明るい 普通 広い 左

なし 明るい 低い 広い 中

あり 明るい 高い 普通 左

なし 明るい 普通 普通 中


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

エスカレーターのサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり なし 照明

1

52

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

46

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

83

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

6

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

43

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

67

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

94

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

38

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

5

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

80

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

普通 普通

想起指数

断定率

サイン有効度

0.18

0.63

10.9

0.18

0.55

9.9

0.22

0.45

9.8

0.18

0.50

9.2

0.19

0.48

8.9

0.16

0.55

8.7

0.16

0.55

8.7

0.22

0.35

7.7

0.18

0.38

6.9

0.16

0.38

5.9

広い 中

なし 明るい 高い 広い 中

なし 明るい 普通 広い 中

なし 明るい 普通 狭い 中

なし 明るい 普通 広い 左

なし 暗い 高い 広い 左

なし 普通 高い 広い 中

なし 明るい 高い 普通 中

なし 普通 高い 普通 中

あり 明るい 低い 普通 中


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

階段のサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり なし 照明

1

55

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

7

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

60

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

87

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

46

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

47

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

85

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

67

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

8

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

96

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

普通 高い

想起指数

断定率

サイン有効度

0.15

0.58

8.4

0.17

0.45

7.5

0.14

0.53

7.4

0.15

0.50

7.3

0.11

0.63

7.0

0.11

0.60

6.8

0.14

0.48

6.7

0.11

0.55

6.2

0.15

0.40

5.8

0.11

0.48

5.3

狭い 左

なし 暗い 普通 広い 左

なし 普通 普通 普通 中

なし 暗い 高い 普通 左

なし 普通 普通 広い 中

なし 明るい 低い 広い 左

なし 普通 高い 普通 左

なし 暗い 高い 広い 左

なし 暗い 低い 普通 左

あり 暗い 高い 狭い 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

トイレのサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり なし 照明

1

76

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

108

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

86

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

2

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

79

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

61

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

100

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

33

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

96

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

34

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

普通 普通

想起指数

断定率

サイン有効度

0.35

0.73

25.4

0.43

0.55

23.8

0.38

0.55

20.6

0.45

0.45

20.3

0.42

0.48

19.8

0.34

0.55

18.8

0.49

0.35

17.1

0.35

0.48

16.6

0.37

0.45

16.5

0.38

0.43

16.1

狭い 左

あり 暗い 低い 狭い 左 あり 普通 低い 狭い 左 あり 暗い 普通 狭い 左 あり 暗い 普通 普通 左 なし 暗い 普通 狭い 左 あり 普通 高い 狭い 左 あり 暗い 低い 普通 左 あり 暗い 高い 狭い 左 あり 暗い 高い 普通 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

エレベーターのサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり なし 照明

1

97

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

52

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

56

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

63

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

67

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

66

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

98

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

94

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

29

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

81

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

明るい 高い

想起指数

断定率

サイン有効度

0.36

0.60

24.4

0.31

0.58

17.7

0.28

0.55

15.1

0.23

0.63

14.6

0.26

0.55

14.2

0.23

0.63

14.1

0.26

0.53

13.6

0.23

0.60

13.5

0.23

0.55

12.8

0.23

0.55

12.4

狭い 中

なし 明るい 高い 広い 中

なし 普通 高い 狭い 中

なし 普通 普通 普通 左

なし 暗い 高い 広い 左

なし 暗い 普通 広い 中

なし 普通 高い 広い 中

あり 普通 低い 普通 中

なし 暗い 低い 広い 左

なし 普通 高い 広い 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

喫煙所のサイン有効度TOP9 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり あり 照明

1

33

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

92

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

61

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

107

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

15

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

42

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

34

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

86

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

108

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

66

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

暗い 低い

想起指数

断定率

サイン有効度

0.15

0.55

8.5

0.15

0.55

8.3

0.18

0.45

7.9

0.16

0.45

7.3

0.21

0.35

7.3

0.14

0.48

6.7

0.14

0.45

6.4

0.14

0.43

5.8

0.15

0.40

5.8

0.31

0.40

12.3

狭い 左

なし 普通 普通 狭い 左

なし 暗い 普通 狭い 左

あり 暗い 低い 広い 左

あり 普通 高い 普通 中

あり 普通 低い 狭い 左

あり 暗い 高い 普通 左

なし 明るい 低い 普通 左

なし 普通 低い 狭い 左

なし 暗い 低い 広い 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

駐車場のサイン有効度TOP10 サイン順位

CG no.

CG

パラメータ 曲がり あり 照明

1

51

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

2

107

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

3

93

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

4

4

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

5

101

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

6

42

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

7

19

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

8

10

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

9

11

天井高 通路幅 想起方向 曲がり 照明

10

66

天井高 通路幅 想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

暗い 低い

想起指数

断定率

サイン有効度

0.49

0.50

24.4

0.40

0.58

23.2

0.38

0.50

19.2

0.40

0.48

18.8

0.28

0.55

15.4

0.23

0.68

15.2

0.35

0.40

13.8

0.23

0.55

12.6

0.25

0.50

12.5

0.31

0.40

12.3

狭い 中

あり 暗い 低い 広い 左

あり 暗い 高い 狭い 中

あり 普通 低い 狭い 中

あり 暗い 高い 広い 左

なし 明るい 低い 普通 左

あり 暗い 普通 狭い 中

あり 暗い 低い 普通 中

あり 普通 普通 狭い 中

なし 暗い 低い 広い 左


9 章 資料編 商業施設における通路の構成要素によるアメニティスペースの想起に関する研究

非常階段のサイン有効度TOP10 サイン順位

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

CG no.

61

9

92

108

19

96

79

93

76

62

CG

パラメータ 曲がり あり 照明

暗い

天井高

普通

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

なし

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

なし

照明

普通

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

普通

想起方向

曲がり

なし

照明

暗い

天井高

普通

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

普通

通路幅

普通

想起方向

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

あり

照明

暗い

天井高

低い

通路幅

狭い

想起方向

曲がり

なし

照明

暗い

天井高

高い

通路幅

狭い

想起方向

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 2007 年度 卒業論文

想起指数

断定率

サイン有効度

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1

0.29

0.45

13.1


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