空間行動の ICF コーディング方法に関する研究
はじめに 情報化社会などと言われるようになって久しい。 私の所属しているゼミは、情報化建築という言葉を冠して いる。 私が建築を学びたいと思ったのは、 「育った家が人をつく る」という考えのもとである。 建築における情報としては、 「環境」に対する「意味」、 「空間」に対する「機能」、「モノ」に対比される「コト」で あると考え、その相互関係とそれが人に与える影響につい て興味を持っていた。それは今現在よく耳にするデジタル な意味での「情報」とは違った意味でのアナログな「情報」 である。 このゼミにで学び始める前は、デジタルな「情報」に関 することはどこか向こう側のことという認識があり、情報 化社会だと繰り返すテレビや新聞を見ても自分を取り巻く 環境のことだという認識は薄かった。 それでもここ数年、インターネット、ケータイ電話や suica、音楽プレーヤーなどの開発、発展と普及は確実に私 たちの生活を変え、次々と新しい技術、概念が生まれている。 社会が新しい時代を迎えようとしていることは確かな事実 であろう。 農業革命、産業革命に続く情報革命という言葉で現代の 波が語られることがある。かつての革命の際に重要だった のは当時の大きさでの社会全体を包括するシステムだった。 現代社会で情報化とともに豊かな生活の実現を目指すな らば、何か大きな枠組みが必要であり、デジタルとアナロ グの情報は統合されていくべきであると、漠然とそんなこ とを考えていた。
Hitoshi WATANABE Lab WASEDA Univ 2008
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