人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証−動的配置システムの導入−

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U0803 早稲田大学理工学部建築学科卒業論文 指導教授 渡辺仁史

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置システムの導入ー

Proposal and proof of ambient space with human-body communication system - Introduct of dynamic arrangement system -

岡本 達也

Department of Architecture,School of Science and Engineering, Waseda University


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

Proposal and proof

of ambient space

with human-body communication system -Introduct of dynamic arrangement system-


はじめに 日本は、21世紀に入り社会の情報化が進み、 「ユビキタス社会」となった。 ユビキタス社会が進む中で、建築空間においては情報化に乗り遅れ、社会全体のレベル よりも情報化のレベルが低いままである。そこで、空間自体にロボティクスを投入して知 能化する〝ユビキタス・ロボティクス〟というものが考えられてきており、ロボティクス や情報技術が実態ある建築空間と融合することで人間の生活に合ったサービスを実現する ことが望まれている。 現在では、 〝ユビキタス〟の次の言葉として〝アンビエント〟という言葉が出てきている。 空間側が人間に対して空気を読んで、欲しい時に欲しいアクションをしてくれる空間とい う考え方が普及してきている。空気を読んで人間の要求を感じるのには、人間の行動をデ ータとして蓄積していくことが必要であり、それこそが、 「行動モニタリング」を行うと いうことである。 行動モニタリングこそが空間のロボティクス化を築く第一歩なのである。 行動モニタリングの中でも、RFID や人体通信といった生活の邪魔にならないデバイスに よる行動モニタリングは普段の生活の中で情報を得ることができ、より人間の行動を把握 するのには有効的であり、普及が進んでいる。 私は、建築空間のロボティクス化という分野の中でも、空間自体が動くことで人間の生 活をより快適なものにする建築空間に興味がある。アニメや漫画が社会の大きな柱として 存在する日本では、ほとんどの子供達がその世界の中に夢を見るものである。私も、その 1人であり、 〝新世紀エヴァンゲリオンの第三新東京市〟のような建築空間が壁や天井と いった制約を受けない世界はとても魅力的であった。あのように空間自体が自分を中心に 変化してくれる建築こそが、私が考える未来の建築空間像である。 その建築空間像は、今までのように完成時の価値が一番高く、時間が経過するにつれ価 値の下がる建築空間ではなく、 〝使えば使うほど価値の上がっていく建築空間〟というも のに繋がっていくであろう。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

002

はじめに



人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


目次 Index

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 部 : 論文編 1 章 : 序論

10

1 用語の定義

11

2 研究背景

13

2-1 行動モニタリングの過去・現在

13

2-2 建築空間の情報化

16

2-3 動く建築

20

3 研究目的

21

4 研究の流れ

21

2 章 : 基礎調査

1 人体通信機器

22 23

1-1 人体通信の概要

23

1-2 人体通信の種類

24

1-3 期待される要素

25

1-4 普及に向けての課題

26

2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

27

2-1 RFID(パッシブタイプ)

27

2-2 RFID(アクティブタイプ)

28

2-3 GPS

29

2-4 ビデオ録画・カメラ撮影

30

2-5 赤外線カメラ

31

2-6 熱映像装置

32

2-7 加速度センサ

33

2-8 モーションキャプチャ

34

2-9 携帯電話使用歴

35

3 行動モニタリングシステムの比較

36

3-1 可能なモニタリング手法・データの分類

36

3-2 本研究の位置づけと意義

37

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

006

目次


3 章 : 動的配置システム導入実験

1 動的配置システムの導入実験フロー

38 39

2 人体通信機器の起動

40

2-1 人体通信機器の接続

40

2-2 受信データ viewer の設定

43

3 データ取得方法の検討実験

44

3-1 送信機保持方法の検討実験

44

3-2 机を介したデータ取得方法の検討実験

45

4 簡易受信プレートの性能調査実験

46

4-1 簡易受信プレートの作成

47

4-2 送信機スリッパの作成

48

4-3 簡易受信プレートの性能調査実験

49

5 机の動的配置システムの導入実験  第

4 章 : 実験結果

50 52

1 データ取得方法の検討実験の結果と評価

53

1-1 送信機保持方法の違いごとのデータ取得結果と評価

53

1-2 机を介したデータ取得結果と評価

54

2 簡易受信プレートの性能調査実験の結果と評価

55

3 動的配置システムの導入実験の結果

56

5 章 : 分析

77

1 動的配置のシステムフロー

78

2 空間評価の行う指標 F 値の算出

79

2-1 算出方法

79

2-2 分析結果

80

3 動的配置の決定システム

91

3-1 システム概要

91

3-2 動的配置のシステム導入結果

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

92

007

目次


6章 : 結論

1 考察

93 94

1-1 簡易受信プレートの考察

94

1-2 動的配置システムの考察

95

2 研究のまとめ

96

2-1 行動モニタリングにおける人体通信機器の有効性

96

2-2 動的配置システムの総論

96

3 展望

97

4 問題

100

4-1 情報漏洩

100

4-2 通信の不安定

100

謝辞

101

参考文献リスト

102

2 部 : 資料編    1 受信 ID データ viewer の保存プログラム

2 机の動的配置システム導入実験 ID データ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

008

目次


第一部 Part Ⅰ

論文編 Main Chapter 1 序論 2 基礎調査 3 動的配置システム導入実験 4 実験結果 5 分析 6 結論

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


第 1 章

序論

Chapter 1

Introduction

1 用語の定義 2 研究背景   2-1 行動モニタリング    2-2 建築空間の情報化    2-3 動く建築 3 研究目的 4 研究の流れ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 用語の定義 1-1 背景に関する用語 ■ 動的配置(ダイナミックプラン) あるシステムに乗っ取って、空間における家具の配置の変換方法を自動で導出する仕組 み。

■ アンビエント空間 「 いつでも、どこでも、だれでも 」 というコンセプトで空間における人間が情報にアク セスできる「ユビキタス空間」に対し、アンビエント空間は 「 今だから、どこだから、だ れだから 」 というコンセプトの下に空間内のコンピュータの方から人間に対してアクセス をし、有益な情報・サービスを提供してくれる空間。

■ 行動モニタリング 人間や動物の行動を観察し、その行動についてモデル化やシミュレーションを行うこと で把握し、行動の一連を体系化すること。

■ 人体通信  人体が微弱な電流を通す性質に着目し、人体を従来のケーブルのように使いデータ通 信をする、有線でも無線でもない通信形態。詳細は○○ページ○○項に記載する。

1-2 実験に関する用語 ■滞在時間 座席に着席している時間の総計。

■共存時間 任意の2人が共に着席している時間の総計。

■視線方向 着席している座席から机面に垂直に向いた時の方向。

■空間評価指標 他人との距離・視線方向・共存時間をパラメータとして算出した空間を測る目安。

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011 1 用語の定義

第 1 章 序論


■簡易受信プレート 人体通信機器のデータの取得を行うインタフェースであるタッチプレートから分岐させ てデータ取得を行う簡易版の受信プレート。

図 1-2-1 簡易受信プレート

■送信機スリッパ 銅を使用して、個人 ID データを送る送信機の安定性を向上させたスリッパ。

図 1-2-2 送信機スリッパ

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012 1 用語の定義

第 1 章 序論


2 研究背景 2-1 行動モニタリング 2-1-1 行動モニタリングの意義 行動モニタリングは、建築における情報化手法の 1 つにすぎない。しかし、建築を構 成する要素である空間・人間・時間というものを考えるための道具として必要不可欠なも のである。では、行動モニタリングでは何ができるのであろうか。 それは、見えていない情報を見えるようにすることである。 建築を考える人間においてはもちろん、それ以外の人間においてもはっきりと見えてい ない人間の行動を把握することはとても重要である。 建築を考える人間においては、人間の行動・接触・滞在といった様々な状態を情報化技 術によって客観的な数値として得た結果からモデル化、シミュレーション、検証などを経 て建築について客観的な立場にたって考えることができる。また、それらの情報を用いる ことで、時間変化するモデル、アンビエント空間、動的に変化する空間・都市というもの が実現できるであろう。

図 2-1-1 行動モニタリングの流れ

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013 2 研究背景

第 1 章 序論


2-1-2 行動モニタリングの時代変化 これまでの行動モニタリングにおいては、ビデオ・カメラなどを使用して人間の行動を 観察するのが主流であった。それらの方法では、人間の眼と手によってデータ収集・分析 を行うので莫大な時間がかかり、 〝モニタリング→モデル化+更新→シミュレーション→ 検証〟という流れを一度分断/独立させて各範疇で分析せざるをえなかった。そのためさ らに行動モニタリングの一連の流れに統合する作業が必要であったため、特定のシチュエ ーションにおける一般解を求めることが現実的であり、主流であった。 しかし、現在においては、行動モニタリングを行うためのセンシングデバイスの小型化、 低消費電力化が進み、 自由に生活している 被験者の長時間にわたる追跡も可能となっ てきており、行動モニタリングで取得できるデータの量・質共に向上してきている。また、 取得したデータを分析・マイニングする技術も同じく発達しており、様々なデータからよ り速く正確に人間の行動を把握することが可能となってきている。 こういった変化により、 上述のモニタリングの流れを同時並行で処理しながら、相互に関係を持ってリアルタイム に行動モニタリングを行うことができるようになり、そのことは場面場面に応じた特殊解 を求めることを可能にした。

図 2-1-2-1 今までの行動モニタリングシステム

設計 初期計画

Design

計画

実装<建築行為>

Simlation Monitoring Analysis

テスト

評価・分析 図 2-1-2-2 これからの行動モニタリングシステム

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リリース

014 2 研究背景

第 1 章 序論


2-1-3 行動モニタリングの種類 行動モニタリングでは、スケールにより都市スケール・建築スケール・空間スケールと 大きく3つに分けることができると考えられる。 都市スケールでの行動モニタリングでは、携帯電話におけるデータの送受信記録や GPS といった手法を用いたモニタリングがある。都市スケールでの人間に焦点をあてたモニタ リングはもちろん、都市に焦点をあてたモニタリングも可能で、人間行動により都市評価 をすることもできると考えられる。 建築スケールでの行動モニタリングでは、RFID アクティブタグや GPS などを用いた手 法がある。学校や商業施設などでの人間行動を把握することで建築における全体像につい て考えることができる。 空間スケールででの行動モニタリングでは、人体通信機器や RFID パッシブタグなどを 用いた手法ががある。 また、建築空間を考える上での行動モニタリングは、さらに3つに分けられると考えら れる。 まず 1 つめは、 「活動状況モニタリング」である。活動状況モニタリングでは、などの 行動モニタリングにおけるアプリケーション的な側面が強い。、モニタリング手法として は、雰囲気伝送システムや人体通信機器、スリッパ型 RFID リーダなどがあげられる。 当初は、テレワークにおける問題改善という目的であったが、アンビエント空間として 情報強化された空間の実証実験という見方もでき、本研究はこの種類の行動モニタリング と言える。 2つめは、 「歩行行動モニタリング」である。モニタリング手法としては、スリッパ型 RFID リーダを用いたものがある。これまで、スリッパ型 RFID リーダを用いて、居住空間 内の歩行行動をモニタリングし、遷移確率モデルを自動生成するモデルを作成した研究

文1)

がある。歩行行動モニタリングは、データ蓄積によるモデルの動的化、空間の動的変化の アプリケーションへと繋がると考えられる。 3つめは、 「接触行動モニタリング」である。モニタリング手法としては、指輪型 RFID がある。これまで、指輪型 RFID リーダを用いた人間とモノとの接触行動ネットワークを 可視化することで、接触行動特性を図る研究

文2)

がなされている。接触行動モニタリング

では、モノ・家具レベルでの空間の動的変化へと繋がると考えられる。 また、空間スケールでのモニタリングでは、建築空間を変えていくためのモニタリング だけでなく、高齢者や子供の見守りサービスとしての側面もある。日本は、高齢化が進み、 高齢者が単身で住まうケースが増えている。そのため、高齢者の見守りサービスの需要が 急激に増えているのである。そこで、生活状況を把握するためのモニタリングシステムと して、ドアの開閉や、水道・ガスメータなどの生活場面がデータとして反映されるものが 発達し、システム化が進んでいる。

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015 2 研究背景

第 1 章 序論


2-2 建築空間の情報化 2-2-1 建築空間の情報化の意義 社会では着々と情報化が進んでいる。最も大衆にとって身近な情報技術である携帯電話 の普及率は 95%を超え、また、パソコンの普及率にしても 85%を超え、情報技術は生活 空間において無縁とは言い難い状況となってきている。 それは、建築の世界において、捉えようのない情報化というものと極めて実存的な建築 空間というものの関係性について考えていくべき時が来ていることを意味している。 そして、その概念の下、様々な場面において建築空間の情報化が進んでいる。そこで、 以下に具体的な事例をふまえながら建築空間の情報化について考えることする。

表 2-2-1-1 インターネット普及率の推移

図 2-2-1-1 人間・情報・空間の関係ダイアグラム

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016 2 研究背景

第 1 章 序論


2-2-2 知的生産性の向上のための建築空間の情報化 情報技術の発達は知的作業の大幅の効率化を実現させた。その情報技術を建築空間にお いても適用し、空間全体で知的生産性を向上させようとする動きがでている。 知的生産性と言っても、多くの種類がある。個人の知的生産性を向上させる空間、集団 における知的生産作業の効率化を図る空間、創造活動の生産性を向上させる空間などがあ げられるだろう。今あげた三つの空間について具体例を挙げていきたいと思う。 個人の知的生産性を向上させる空間の具体事例として「G-SEC LAB」

がある。G-SEC

図 2-2-2)

LAB は、インタラクティブに情報を共有したり、交信したりすることができる設備を持 つ研究施設である。大画面のプラズマディスプレイがふんだんに使われていて、そこに表 示される情報が空間を構成する重要な要素となっている。これは、人文社会科学系のため の新しいコラボレーション環境としてデザインされ、数十人の研究者や学生が同時に端末 をネットワークに繋ぎ込み、膨大な情報をやり取りできる、知のオペレーションルームと も言える。 集団における知的生産作業の効率化を図る空間の具体事例としては、「三鷹ネットワー ク大学における学習する会議室」

図 2-2-2)

が挙げられる。この会議室は、会議の内容を自動的

に記録してくれたり、会議環境を学習してくれたり、沈滞化した会議をチアアップしてく れたらどうであろう?という問題意識から実現したものである。実際にその会議室でおこ った事象を音声・映像によりすべて記録できる設備を持っている。また、壁面には LED ライトを取り付け、天井から床までの一軸を 30 分に設定し、時間の経過を LED ライトの 変化で表現することができるようになっている。これにより、時計をみなくても空間が時 間の流れをゆるやかに教えてくれ、ずるずると長引きがちな会議を制御してくれることと なる。 創造活動の生産性を向上させる空間の具体事例としては、 「NOPE − 21 世紀のトキワ 荘」

図 2-2-2)

が挙げられる。NOPE − 21 世紀のトキワ荘では築 30 年を超える木造2階建の建

物をセルフリノベーションすることで、約 20 数名の建築家、アーティスト、デザイナー、 キュレーターなどがシェアしている約 220 のオフィスである。オープンスペースを共同 使用し、 相互作用の場としても機能していた。各ブースは仮設パイプとボードで仕切られ、 フレキシブルな空間作りが可能であり、自由な間取りと開かれた空間性により各々の創造 性を互いに向上させていく機能をもっている。

図 2-2-2 知的生産性の向上を図る情報化空間の具体事例 左から「G-SEC LAB」、 「三鷹ネットワーク大学の学習する会議室」 、 「NOPE-21 世紀のトキワ荘」

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017 2 研究背景

第 1 章 序論


2-2-3 生活の快適性向上のための建築空間の情報化 建築空間の情報化は、日常生活の中の人為的なミスの予防や人間がやる家事などの生活 行為の代替えを行い、生活の快適性も向上させることができる。また、普段何気なく通り 過ぎてしまう情景・行為を客観的に記録として残してくれることで自分の生活を見直す機 会を与えてくれるといったサービスも可能となる。 生活の快適性を向上させる建築空間の具体事例として「PAPI」

がある。PAPI では、

図 2-2-3-1)

「生活の豊かさ2倍に、環境負荷半減」の実現を目指し、IT や環境、防犯・防災、健康な どさまざまな分野の最先端技術を盛り込み、未来の生活シーンに合わせた形で実装した建 築である。家中に配置されたセンサーが住まいと人の様々な状況を認識し、「ユビキタス ネットワーク」により、空調や照明、エネルギーなどを自動最適制御し、人と地球にやさ しい環境と快適性の両立をめざしている。また、最大級の地震に耐える耐震性能を持つユ ニット構造に加え、停電時にはハイブリッドカーからの非常用電源供給、断水時には貯水 槽としても使える室内プールなどを装備し、地震などの災害にも備えている。 生活記録の可視化の具体事例としては、ライフスタイル

図 2-2-3-2)

がある。ライフスライス

では、デジタルによる定間隔ウェラブル画像記録の機能を応用することで、「人間の日常 生活」をサンプリングし 、「無意識の記録」を、 「世界中の異なる価値観を持つ人同士の 相互理解」に応用しようとしている。

図 2-2-3-1 「PAPI」

図 2-2-3-2 「LIFE SLICEI」

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018 2 研究背景

第 1 章 序論


2-2-4 マーケティング・エンターテイメントのための建築空間の情報化 空間の情報化は、流通におけるマーケティングの手段として、また、人間と空間を繋ぐ インターフェースとしての働きももっている。 マーケティングにおいては、商品に RFID タグや人体通信機器を使用することで、誰が どのようなものを購入するのか、あるいは、興味があるのかといった情報を収集すること ができ、商店側も顧客側も欲しい情報を整理することができる。 空間と人間と繋ぐインタフェースとしての事例として「時空間ポエマー」

図 2-2-4)

がある。

時空間ポエマーは,GPS カメラ付きケータイを用いて、位置情報付きの写真を電子的に共 有するデータベースを構築していくことを通じて、人々が時間と空間に潜む価値を発見し 表現し共有する行為を支援し、その可能性を拡張しようというシステムです。

図 2-2-4 「時空間ポエマー」

2-2-5 安心・安全の提供のための建築空間の情報化 空間の情報化は、離れた場所に住む家族の安全・安心も提供してくれる。建築空間が情 報化されることにより、人間の生活行動が情報化させることになる。つまり、生活者が元 気に生活をしているのかを情報として得ることができるのである。 具体的な事例としては、ポットの使用歴をメールで離れた家族に伝えるサービスや赤外 線カメラ・サーモグラフィを用いることで生活行動を把握し、もしものケースでは、消防 局に連絡するなどのサービスがある。

図 2-2-5 見守りシステムの概要

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

019 2 研究背景

第 1 章 序論


2-3 動く建築の発達 コールハウスのボルドーの住宅

図 2-3-1)

に代表されるように、近年、空間が動くことで変

化する建築が多くでてきている。動く建築は、アニメや映画の世界が多く描かれているよ うに人間の大きな夢の1つであろう。そして、建築技術、機械技術、情報技術の発達によ り動く建築が可能となってきている。 また、佐々木等により動く建築に対する人間の欲求についての研究

文 3)

もなされており、

動く建築という世界の確率へと1歩1歩近づいている。 そして、イタリアの建築家 David Fisher による新しいコンセプトの建築が、ドバイにて 設計される事となった。79 階建ての巨大なタワー「The Dynamic Architecture」

図 2-3-2)

は、

自動的に回転し続ける世界初の自動で動く建築となる予定だそうである。動力は自らが創 りだす電力でまかなえるコンセプトになっている。 また、キネティック・デザインと呼ばれる「動く」建築表層を実現したものも出現して きている。現在では、アート作品というレベルであるが、新たな建築デザインメソッドと しての発達が期待される。

図 2-3-1 「ボルドーの家」

図 2-3-2 「The Dynamic Architecture」

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

020 2 研究背景

第 1 章 序論


3 研究目的 作業集団の行動をモニタリングすることにおける人体通信機器の有効性を明らかにし、 実空間における行動モニタリングとその分析による動的な配置システムを実証することを 目的とする。

4 研究の流れ 研究の流れとしては、人体通信機器の行動モニタリングにおける優位性と可能モニタリ ング手法について人体通信機器に触れること・他のデバイスの分析を行うことにより調査 する。そして、調査の結果を基に人体通信機器の優位性を活かした動的配置システムの導 入実験を行い、そのシステム及び機材について分析・考察を行う。 以下に本研究の流れを示す。

図 1-4 研究フロー

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

021 3 研究目的  4 研究の流れ

第 1 章 序論


第2章

基礎調査

Chapter 2

Basic survey

1 人体通信機器   1-1 概要   1-2 通信方法   1-3 期待される用途   1-4 普及に向けての課題 2 行動モニタリングに使用させるセンサシステム   2-1 RFID(パッシブタイプ)   2-2 RFID(アクティブタイプ)   2-3 GPS   2-4 ビデオ録画・カメラ撮影   2-5 赤外線カメラ   2-6  熱映像装置   2-7 加速度センサ   2-8 モーションキャプチャ   2-9 携帯電話使用歴 3 行動モニタリングシステムの比較   3-1 機能比較   3-2 応用可能なモニタリング手法・データの分類   3-3 本研究の位置づけと意義 人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の実証ー


1 人体通信機器 1-1 人体通信機器概要 「さわる」や「ふれる」といった人間が普段当たり前に行っている動作をコンピュータ ネットワークに応用しようという概念が基となっている。人体が微弱な電流を通す性質に 着目し、人体を従来のケーブルのように使いデータ通信をする、有線でも無線でもない通 信形態のことを言い、体内電流の変化を利用するタイプと、体表面の電界の変化を利用す るタイプがある。 専用の装置を装着した人が、他の同様の装置を装着した人あるいは装置に触れる時に通 信が可能になる。特に電解方式では、直接肌で触れなくても、衣服や靴程度の厚みのもの であれば間接的に触れてもデータのやり取りができるため、触れる・座る・踏むといった 自然な動作の中でデータ通信が可能である。より生活に即した利便性の高いコンピュータ システムや、それらシステムが提供する直感的でわかりやすいサービスが可能になると期 待されている。 人体通信技術のコンセプトは、1996 年にアメリカのマサチューセッツ工科大学メディ ア・ラボの T.G.Zimmerman 氏が、ウエアラブル・コンピューティングにおける新しい機 器間接続手段として提唱した PAN(Personal Area Network)に端を発している。 そのユニークな発想に興味を示した各企業が技術開発に取り組み、2004 年に松下電工 が 「 タッチ通信システム 」 として商品化、2005 年には NTT が高速伝送可能な人体通信 技術 「Redtacton」 の開発を行ったが、この段階で市場が拡大することはなかった。 しかし、2005 年に施行された個人情報保護法をきっかけに、社会全体で情報漏洩に対 する意識が高まり、セキュリティー市場が広がったことを背景に、安全で使い勝手を高め られる技術として人体通信技術が注目され、2007 年の CEATEC において 「Redtacton」 が 実演されると再び人体通信技術は脚光を浴びることとなった。 以後、2008 年4月からの NTT による人体通信デバイス 「Firmo」 の出荷の開始や、ア ルプス電気による部品提供の表明など、一気に商用利用が現実味を帯びてきている。

図 1-1 人体通信の仕組み

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

023 1 人体通信機器

第2章 基礎調査


1-2 人体通信の種類 ◆電界方式 送信機側の発振によって生じさせた電界の変動に信号を乗せ、この電界の変化を受信機 で検知する信号伝送方式。 人体の近傍に電界を発生させることで誘電体である人体が誘電分極し、人体全体が電解 をまとったような状態になる。その変動を信号として検出するのである。送受信機と人体 は直接触れている必要がなく、 信号経路の間に絶縁体があっても通信が成立する。従って、 機器の設置制約が緩く使い方の幅も広い。例えば、携帯型の通信機は、人体の側にさえす れば副のポケットやカバンにいれておいても機能を果たす . 通信機に直接触れなくても、 触れるくらい近くで手をかざせばよい。 ただし、信号検出は難しいとされる。人体に電界を誘起しても大半が人体から送信機や 接地面へ逃げてしまい、受信機で検出できる電界が極めて微弱なものとなるからである。 その上、接地面とは直接結合しないのでコモン・モード雑音

※)

の影響が大きく信号が安

定しにくい。そのため、微弱で不安定な信号をいかに精度よく検出できるかが課題となっ ている。外部からの電磁雑音にも弱く、大きな電磁雑音を発生する機器の近くでは使えな い。

◆電流方式 直接人体に微弱電流を流して通信して信号伝送を行う方式で、まさしく人体を信号線の 代わりとする。 通信原理は有線と同じで、人体と接地面は容量結合しているのでコモン・モード雑音の 影響を受ける点は電界方式と変わらないが、直接人体に電流を流すので比較的電磁雑音に 強く電界方式よりも通信が安定しているとされている。従って、 高速通信も実現しやすい。 難点は、電極と人体を必ず接触させなくてはならないことで、特に携帯機器に搭載する 場合には、腕時計型や指輪型にするなど機器の形態が限られ、利用方法にも制限が生じる。 一方で、利用者が能動的に電極に触れなくてはならないので、情報漏洩には強いとの考え 方もある。 ※)2 本の信号線とアースとの間にそれぞれ共通のノイズが印加される場合をコモンモ  ードノイズ と呼ぶ。コモンモードノイズは、それぞれの信号機とアースとのインピー  ダンスや負荷のインピーダ ンスに不平衡が生じている場合に発生する。

図 1-2 人体通信の種類 人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

024 1 人体通信機器

第2章 基礎調査


1-3 期待される用途 人体通信は、携帯情報端末の通信形態である赤外線通信や Bluetooth の次の様式として 注目されている。例えば、この通信形態に対応した腕時計型携帯情報端末を装着、握手を 交わすことで人体同士が接触して通信経路が繋がり、携帯情報端末内部の名刺データが交 換され、ビジネスに於ける顔繋ぎが円滑化される…などである。 また鍵の代わりなど余り厳格ではないセキュリティでは、生体認証のような測定に手間 の掛かる方法ではなく、この人体通信に対応した携帯機器によるキーレスエントリーが想 定される。生体認証では精度の高いセンサーとデータを処理するコンピュータが必要にな るが、人体通信程度なら素朴なマイクロコンピュータで事足りるため、コストダウンにも 繋がると見られる。 その一方で生体認証において付加情報にこの人体通信を利用、携帯機器と当人の双方が 揃ってはじめて認証されるという様式で、より正しく、セキュリティ全般における確実性・ 安全性の向上なども期待される。またアプノモニターやパルスオキシメーターといった機 器と組み合わせれば、健康管理など別の側面で役立つ可能性もある。 その他の利用方法としては、各ターミナル機器に利用者が接触、携帯機器側に「何に触 ったか」を記録させ、所定のパネルに触れることで携帯機器から情報をダウンロード、 「何 に触ったか」情報で機能を切り替えるシステムという様式が示されている。 また、携帯音楽プレーヤーなどからワイヤレスヘッドホンに人体通信で音声を送信する システムの基本特許がソニーから出願され、2006 年に日米で権利化されるなどエンター テイメント手法の1つとしても考えられている。医療機器への適用に期待する声も多い。 電子機器に対する電磁雑音の影響に敏感な医療現場では、無線通信は利用に制限が課せら れるが、人体通信は周囲の影響が極めて小さく、より広く利用できる可能性があるためで ある。

図 1-3-1 人体通信を利用した名刺交換

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

図 1-3-2 人体通信を利用した音楽機器の利用

025 1 人体通信機器

第2章 基礎調査


1-4 普及に向けての課題 人体通信は注目を浴びているが、情報漏洩への対策、安定した通信の確保などの点で課 題が残る。将来の市場を切り開くには、技術的課題を解決してセキュリティーや電子マネ ー用途で認知度を高め、次の用途発展を早期に進める必要がある。 当面の最大の課題としては情報漏洩への対策であると考えられる。触れるだけで良いと いう簡便さは、同時に悪意を持った第三者が情報を読み出しやすいといった危険性をはら んでいる。他の無線通信と同様に、暗号化や初期認証手順の工夫が求められる。 安定性や信頼性という点では、 電子雑音が多い環境では使えないのが弱点となっており、 周波数の近い無線通信を使っている場合も影響を受けやすい。そのため、利用できる環境 は一部、制約されるであろう。 一方、しばしば懸念材料とされる人体の影響は、消費電力が極めて小さいのでほとんど 影響は無いというのが、多くの関係者の見方である。しかし、研究開発の歴史が浅いため、 ペースメーカーを使用しているなどの特殊な条件下での影響は不明となっており、今後の 継続的検証が必要とされる。 これまで技術先行で開発が進められてきたことで、セキュリティー用途などに続く市場 が不鮮明であるのも課題となっている。特に、高速通信は具体的な用途の提案が十分では ない。物同士を近接させて通信できるため、机に埋め込んだ通信装置と机上のノートパソ コンで無線で LAN を構築するといった使い方が提案されているが、他に訴求力のある用 途が考えられていない。人体通信ならではの新しい用途の提案が、将来の普及のカギを握 ることとなりそうである。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

026 1 人体通信機器

第2章 基礎調査


2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム 2-1 RFID(パッシブタイプ) RFID(Radio Frequency Identification の略 ) とは、ID 情報を埋め込んだタグに記憶され た人やモノの個人情報を電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信によって情報をやり とり技術全般のことである。 RFID タグを様々な物や人に取り付け、それらの位置や動きをリアルタイムで把握する というシステムが可能であり、実世界のモノを、デジタルの仮想世界と結びつけて認識や 操作ができるようになるという点が、 社会的に様々な波及効果を与えると考えられている。 身近な例として、 JR 東日本で使われている「Suica( スイカ )」などの非接触 IC カードも、 同様の技術を用いられている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる  ・タグが安価で多くのモノ・人にタグを設置できる  ・一度にたくさんのタグを読むことができる  ・半永久的に使用できる これらの特徴を活かすことで、パッシブタイプの RFID タグは人間・モノのネットワー クをモニタリングすることに優れていると考えられる。これまでにその優位性を活かし、 指輪型 RFID リーダを用いたモノの接触ネットワークの研究 、スリッパ型 RFID リーダを

用いた人間の行動ネットワークの研究

が行われている。

文4、5)

図 2-1 RFID タグの種類

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

027 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-2 RFID タグ(アクティブタイプ) アクティブタイプの RFID タグは、電池を内蔵しており、タグ自身が微弱無線などで一 定時間 (1 秒∼数分程度)おきに ID を発信するタイプのタグである。ID の読取可能範囲 は数 m ∼最大数十 m 程度となり、パッシブタイプ(2-1 の RFID タグ)と比較して大幅 に広くなる。一方で電池を内蔵するため、タグの小型化は難しく、コストも高くなる。また、 3 ∼ 5 年程度の電池寿命があるので、永久に使うことはできない。電波型タグは、小型の 発信器であるタグから発せられる電波を受信機で検知するもので、タグの検知はリーダー の電波の届く範囲に「ある」 「ない」の二値的に行われる。ユーザが一定の場所に「いる」 、 ことを認識するシステムでは、電波型タグを用いる方が適切な場合が多い。タグは、電波 型であるためタグが衣類の奥深くにあると感知範囲が狭くなるなどの問題がある。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる  ・読み取り可能範囲が大幅に広い  ・大規模施設レベルでのモニタリング可能  ・在・不在判定に適している これらの特徴を活かすことで、アクティブタイプの RFID タグは規模の大きい施設での 人間の行動ネットワークをモニタリングすることに優れていると考えられる。これまでに その優位性を活かし、スキー場

文6)

やレジャー施設

われている。

図 2-2 電波型タグの種類

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

文7)

での行動ネットワークの研究が行

028 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-3 GPS グローバル・ポジショニング・システム (GPS:Global Positioning System ) は、全地球測 位システムや汎地球測位システムとも呼ばれ、地球上の現在位置を調べるための衛星測位 システムである。 米国が軍事用に打ち上げた 29 個の GPS 衛星から衛星の軌道と、衛星に搭載された原子 時計からの時刻のデータを含む電波信号を GPS 受信機で受け取り、受信した電波の時間 差により衛星からの距離を算出し、三角測量の原理を用いて受信機の位置を特定する。二 個の衛星の電波を捉えれば地球上の平面での位置がわかり、3 個以上の衛星の電波を捉え ればさらに高度の情報を得ることができる。 民生用 GPS 受信機は、当初航空機・船舶・測量機器・個人携帯用に利用されてきた。 しかし、近年では、カー・ナビゲーション・システム(以下、カー・ナビ)や携帯電話な どにも搭載され、利用されている。カー・ナビでは、地図上の道路情報と照らし合わせる ことで更に誤差を修正しているものが大半であり、ハードディスクや DVD の利用により ディスプレイ上に詳細なカラー地図を表示することが可能となっている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・都市レベルでのモニタリングが可能  ・移動物のモニタリングが可能       これらの特徴を活かすことで、GPS では都市スケールでのを自動車や電車などの移動手 段を用いた場合も含めた人間の行動ネットワークをモニタリングすることに優れていると 考えられる。これまでにその優位性を活かし、小学生の屋外活動についての研究

文8)

市スケールでの移動様態を調査する研究

が行われている。

文9)

図 2-3 GPS の仕組み

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

や都

029 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-4 ビデオ録画・カメラ撮影 行動モニタリングにおいては、古くから最も使われている手法の一つである。ビデオ録 画・カメラ撮影においては、取得できるデータの解像度がとても高く、 〝誰が、誰と、何を、 なぜ、どこで、どのくらい、どのようにして〟といった行動の全ての情報を得ることがで きる。一方で、誤認の可能性が高く、映像死角が発生してしまうなどのデータの撮り違い や不足分が発生することもある。また、撮影されていることによる被験者の心理的負担に も配慮する必要があり、データの収集・分析に時間がかかることが最も大きな問題として あげられるが、現在では、映像を解析することで欲しいデータだけを取り出す仕組みも発 達してきている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・取得できるデータの解像度が高い  ・行動と行動の関係性が明確に判断できる これらの特徴を活かすことで、ビデオ録画・カメラ撮影では複雑なデータが交錯する場 面での人の行動をモニタリングすることに優れていると考えられる。これまでにその優位 性を活かし、群衆における人間行動についての研究が行われている。

図 2-4-1 デジタルビデオカメラ

図 2-4-2 「Qwatdh」

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

030 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-5 赤外線カメラ 近赤外線に感光する赤外線フィルムやカメラなど映像装置を用いることで、可視光に比 べて波長が長いため散乱しにくい性質がある赤外線を検出し、煙や薄い布などを透過して 向こう側の物体を撮影することができる。 あくまで光であるため、近赤外線光が当たっていない物体は写らず認識できない。一方 で、赤外線は目に見えないため、外部に近赤外線光源を持つことで、相手を刺激せずに夜 間などでも撮影することができ、高齢者が住む住宅などにおいてのヘルスモニタリングに 利用されている。また、街中の監視カメラや各種料金所ゲートのカメラから、家庭用のド アホンまで幅広く利用されている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・夜間でもモニタリング対象者に刺激を与えることなく観察が行える これらの特徴を活かすことで、赤外線カメラでは夜を含む長い時間での人間行動をモニ タリングすることに優れていると考えられる。

図 2-5 赤外線カメラを使用した監視カメラ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

031 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-6 熱映像装置 遠赤外線領域を検知する映像装置を使うことで、熱源となる物体や生物の存在を検知す ることができ、また、遠赤外線の強度を解析することで温度分布を割り出し表示すること も可能となる。 熱映像装置は、肉眼で見ればどんなに暗い場所においても、他の人間などの存在を確実 に認識することができるので、赤外線カメラと併用することで精度の高い〝在・不在〟判 定を行うことができ、高齢者のヘルスモニタリングシステムに活用されている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・暗い空間においても人間行動を認識することができる  ・体の内部の状態 ( 体温 ) が把握できる これらの特徴を活かすことで、熱映像装置では、夜を含む長い時間での人間行動、人間 の状態ををモニタリングすることに優れていると考えられる。熱映像装置を使用して室内 環境の状態を図る研究が行われている。

図 2-6 熱映像装置を用いた人間の体温状況把握

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

032 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-7 加速度センサ 加速度センサは、MEMS 技術によって作製される。 MEMS の加速度センサの場合、質 量が小さいため感度は低下するが、劇的な小型化が可能になるため、自動車のエアバッグ やカーナビゲーションの傾斜計、ゲームのコントローラなどに使われている。 精度は測 定軸を基準に仕様されるため、軸の方向を筐体の固定面、およびその加工精度で確定しな いと加速度センサが提唱する精度に意味がなくなり、特にプリント基板上に加速度センサ が実装されただけの状態では計測用途に適用し難い。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・体の動ごきを検出できる  ・センサを複数装着することで姿勢を判別することができる これらの特徴を活かすことで、加速度センサは人間の行動が健康状態に及ぼす影響など をモニタリングすることに優れていると考えられる。

図 2-7-1 加速度センサを用いたエンターテイメント商品 左から 「ipod touch」、 「wii リモコン」

図 2-7-2 加速度センサ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

033 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-8 モーションキャプチャ モーションキャプチャは、関節部に加速度センサーを付けた被験者に動作を行なっても らい、被験者の動作をデジタルデータに変換してコンピュータに取り込む仕組みである。 取り込まれたデータを元に 3 次元グラフィックスのキャラクタの動作を構成していくこ とで、リアルな動きを持つ CG キャラクタを作成できる。利用される分野は、リハビリテ ーション・運動工学ロボット工学・農業・建築など多岐にわたる。 人間の行動における作業姿勢、歩行姿勢を解析することで、集中力、疲労度、姿勢の正 しさを可視化することができる。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・作業姿勢、歩行姿勢などの細かい体の動かし方がわかる  ・人間行動を 3 次元で複製できる これらの特徴を活かすことで、モーションキャプチャでは、人間行動の細かい姿勢など を解析することに優れていると考えられる。

図 2-8 モーションキャプチャを使用し、人間行動をモニタリングしている様子

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

034 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


2-9 携帯電話使用歴 アメリカの研究チームが携帯電話やテキストメッセージの送受信が行われるごとに、中 継基地局の場所から被験者居場所を割り出すという方法で6ヶ月間の人間の行動パターン を追跡調査を行った。 実験では、人の移動の動機や行き先までは明かにできないが、都市に伝染病の拡大防止 対策などの有益なデータを提供できると考えられている。 行動モニタリングにおいては、以下の特徴があると考えられる。  ・都市スケールでの行動モニタリングが可能である  ・人間が普段携帯しているモノがデバイスとなることでより日常行動に近いデータが    取得できる  ・複数人のデータが同時に取得できる これらの特徴を活かすことで、都市スケールでの人間行動をモニタリングすることに優 れていると考えられ、人間だけではなく都市に焦点を置いたモニタリングを行うことがで きると推測できる。

図 2-9 携帯電話の仕組み

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

035 2 行動モニタリングに使用されるセンサシステム

第2章 基礎調査


3 行動モニタリングシステムの比較 3-1 可能な行動モニタリング手法の分類 行動モニタリング手法をスケールの違いで分類すると下図

図 2-3-2-1)

のようにわけることが

できる。 人体通信機器では、家具レベルでデータ受信装置を配することで、空間スケールのモニ タリングを行うことができる。 また、データ受信装置を建物や店舗の入り口に配することで、学校や商業施設などの大 規模施設などの建築スケールのモニタリングを行うことができ、施設や店舗の入り口に受 信装置を配することを街単位で普及させることで都市スケールのモニタリングも可能とな る。

図 3-1 スケールによる行動モニタリング手法の分類

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

036 3 行動モニタリングシステムの比較

第2章 基礎調査


3-2 本研究の位置づけと意義 本研究において、空間スケールでの行動モニタリングを行うので、空間スケールでのモ ニタリングでできるデータの種類により分類をする。 行動モニタリングにおいては、    ・歩行行動モニタリング    ・接触行動モニタリング    ・活動状況モニタリング の3つに大別できる。分類は下図

に示す。

図 2-3-2-2)

また、活動状況の行動モニタリングは、さらにもう一段階分別することも可能である。 その分類は、以下のようになる。    ・在、不在の二値的なデータの取得    ・空間の活動の流れをデータとして取得    ・行動における動作の所作データの取得 本研究で使用する人体通信機器では、活動状況モニタリングにおける空間の活動の流れ をデータとして取得することを考える。 これまで、スリッパ型 RFID リーダを用いた歩行行動モニタリング、指輪型 RFID リー ダを用いた接触行動モニタリング、モーションキャプチャを用いた活動姿勢のモニタリン グなどが行われてきた。 本研究では、人体通信機器を用いることで、滞在時間を要素に取り込むことができ、空 間における活動の流れのモニタリングを行う。また、接触行動や歩行行動ではあまり関与 してこない他人との関係がデータに関与してくることも本研究の大きな意味であると考え られる。

図 3-2 空間スケールでの行動種別による行動モニタリング手法分類

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置の導入ー

037 3 行動モニタリングシステムの比較

第2章 基礎調査


第3章

Chapter 3

動的配置システム導入実験 Dynamic arrangement system introduction experiment

1 動的配置システム導入実験フロー 2 人体通信機器の起動   2-1 人体通信機器の接続   2-2 受信データ viewer の設定 3 データ取得方法の検討実験   3-1 送信機保持方法の検討実験   3-2 机を介したデータ取得方法の検討実験 4 簡易受信プレートの性能調査実験   4-1 簡易受信プレートの作成   4-2 送信機スリッパの作成   4-3 簡易受信プレートの性能調査実験 5 動的配置システムの導入実験

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 動的配置システム導入実験フロー 本研究では、着席位置での滞在時間をデータとして取得して空間を評価し、動的配置シ ステムを構築することを考えた。そこで、動的配置システムの導入実験行う上で、以下の 機能が必要となる。      ・机の範囲レベルでデータの取得が可能であること   ・実験中の作業・移動が拘束されないこと   ・長時間データ取得を行えること 以上のことを可能にするため新たに機材・プログラムを作成することが必要である。そ して、その作成した機材・プログラムの性能調査を行い、それを使用した動的配置システ ム導入実験を行う。 以下に動的配置システム導入実験のフローを示す。

人体通信機器の起動 人体通信機器の接続

受信 viewer のプログラムの書き換え

データ取得方法の検討実験 送信機保持方法の検討

机を介したデータ取得方法の検討

複数の人間を介したデータ取得方法の検討

簡易受信プレートの性能調査実験 簡易受信プレートの作成

送信機スリッパの作成

簡易受信プレートの性能調査実験

机の動的配置システムの導入実験 図 1 動的配置システムの導入実験のシステムフロー

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

039 1 動的配置システム導入実験フロー

第3章 動的配置システム導入実験


2 人体通信機器の起動 2-1 人体通信機器の接続 今回の実験では、人体通信機器として『NTTエレクトロニクス社製の Firmo』を使用 した。機材の詳細と併せてその方法について以下に示していく。

■ 商品内容   ・Firmo キー             5個   ・Firmo リーダ            1個   ・タッチプレート          1枚   ・アプリケーションソフト      1枚

図 2-1-1 Firmo キー

図 2-1-2 Firmo リーダ

図 2-1-3 タッチプレート

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

040 2 人体通信機器の起動

第3章 動的配置システム導入実験


■ 各商品を接続するために必要な接続部品   ◆電源と Firmo リーダとの接続部品    ・AC アダプタ    ・DC ジャック    ・2.54mm ピッチ2ピンコネクタ   ◆パソコンと Firmo リーダとの接続部品    ・RS-232C クロスケーブル(9ピン、メスーメス)    ・RS-232C コネクタ(オス)    ・RS-232C/USB 変換ケーブル

図 2-1-4 パソコンと電源とを接続する部品 上から「AC アダプタ」    「DC ジャック」    「2.54mm ピッチ2ピンコネクタ) 」

図 2-1-5 パソコンと Firmo リーダとを接続する部品 上から「RS-232C クロスケーブル(9ピン、メスーメス) 」    「RS-232C コネクタ(オス) 」    「RS-232C/USB 変換ケーブル」

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

041 2 人体通信機器の起動

第3章 動的配置システム導入実験


■ 接続方法 受信リーダを接続の中心と考え、以下に接続方法を説明する。 A タッチプレートとの接続 1 下図の受信リーダの A の部分にタッチプレートから伸びる導線を接続する B 電源との接続 1 下図の受信リーダの B の部分に 2.54mm ピッチ2ピンコネクタを接続する 2 2.54mm ピッチ2ピンコネクタに DC ジャックを接続する 3 DC ジャックに AC アダプタを接続する 4 AC アダプタをコンセントに接続する C パソコンとの接続 1 下図の受信リーダの C の部分に RS-232C コネクタ(オス)を半田付けする。 2 半田付けした RS-232C コネクタに RS-232C クロスケーブル(9ピン、メスーメス)   を接続する。 3 RS-232C クロスケーブル(9ピン、メスーメス)と RS-232C/USB 変換ケーブルを    接続する。 4 パソコンの USB ポートに RS-232C/USB 変換ケーブルを接続する。

タッチプレートへ

電源へ

B A

C

図 2-1-6 人体通信機器の接続方法

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

パソコンへ

042 2 人体通信機器の起動

第3章 動的配置システム導入実験


2-2 受信データ viewer の設定 タッチプレートの上に Firmo キーを5つのせ、データを取得し続けたところ5分程度で データの蓄積により、データ受信速度が低下してしまった。 最終的に行う動的配置システムの導入実験は、3時間を行うことを想定しているため、 3時間データ取得を安定して行うことが必要となる。 そこで、データ蓄積によるデータ受信スピードの低下の問題を解決するため、取得した データを一時的に一定データを取得するごとに仮保存していくことで、受信データ viewer の負荷を軽減させるようにプログラムを書き換えた。 書き換えたプログラムデータは資料編に載せておく。

図 2-2-1 初期の受信 ID データ viewer の画面

図 2-2-2 保存プログラムをかきたした受信 ID データ viewer の画面

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

043 2 人体通信機器の起動

第3章 動的配置システム導入実験


3 データ取得方法の検討実験 3-1 送信機保持方法の検討実験 動的配置システムの導入実験を行うためには、複数人の滞在時間データを同じ精度で取 得することで、定量的に人間の机における滞在時間データを測らなければならない。 そこで、本実験では、送信機の保持方法によって変化するデータ取得の精度をより高い 水準で統一することを目的とし、送信機の保持方法を実験により検討する。 実験としては、以下の A ∼ D の場合において、どの送信機の保持方法が正確性の高い データを取得できるのかを評価して、正確性の高い方法を検討する。 ■ 実験方法 以下の A ∼ D の送信機の保持方法ごとに、タッチプレートの上に立つ、座って足をの せるの2つのパターンをそれぞれ60秒間行い、取得されたデータ数のカウントと理論的 に取得できるデータ数(理論値では 200 個のデータ)との比較を行う。  A 送信機をポケットに入れてデータを取得  B 送信機を首からぶら下げてデータを取得  C 送信機を首からぶら下げ、服の内部にしまってデータを取得  D 送信機をスリッパにつけデータを取得   ・実験日時:2008 年 9 月 29 日  (月)   ・実験場所:早稲田大学大久保キャンパス 55 号館 N 棟8階渡辺仁史研究室    ・実験機材:Firmo 評価キット、ストップウォッチ

図 3-1 送信機保持方法の検討実験の様子 左から、 A 送信機をポケットに入れてデータを取得      B 送信機を首からぶら下げてデータを取得      C 送信機を首からぶら下げ、服の内部にしまってデータを取得      D 送信機をスリッパにつけデータを取得

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

044 3 データ取得方法の検討実験

第3章 動的配置システム導入実験


3-2 机を介したデータ取得方法の検討実験 動的配置システムの導入実験を行うためには、複数人の滞在時間データを同時に取得し なくてはならない。 しかし、本実験で使用する「Firmo 評価キット」においてデータ取得を行うインターフ ェースとなるタッチプレートでは、人一人が立てる程度の大きさしかないため、複数人の データを同時に取得できるようにスペースを拡大することを考えた。 そこで、本実験では、タッチプレートから机を介してデータ取得を行うインターフェー ススペースを分岐させることで、データを取得できるスペースの拡大を行う方法について 考える。 実験としては、以下のそれぞれの場合において、どのデータの取得方法が正確性の高い データが取れるのかを評価して、正確性の高い方法を検討する。 ■ 実験方法 以下のそれぞれの場合において、机の上でパソコン作業をする姿勢をしている状態にな ってもらい、60秒間データを取得した。そして、取得されたデータ数のカウントと理論 的に取得できるデータ数(理論値では 200 個のデータ)との比較を行う。  a 人体通信機器を所持して、机の金属部分に触れてデータを取得  b 人体通信機器を所持して、床の金属板でデータ取得  c 人体通信機器を所持して、机の金属板でデータ取得  d 人体通信機器を所持して、床と机の金属板でデータ取得     ・実験日時:2008 年 9 月 30 日(火)     ・実験場所:早稲田大学理工学部 55 号館 N 棟8階渡辺仁史研究室    ・実験機材:Firmo 評価キット、金属板(鉄、銅、アルミ) 、ストップウォッチ

図 3-2-1 机面、床面に置かれた金属を介した実験の様子

図 3-2-2 実験に使用した金属 左から、鉄、銅、アルミ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

045 3 データ取得方法の検討実験

第3章 動的配置システム導入実験


4 簡易受信プレートの性能調査実験 動的配置システムの導入実験を行うためには、複数人の滞在時間データを同時に取得し なくてはならない。 データの取得方法の検討実験より、以下のことが分かった。    ・送信機は、インタフェースに近い位置で、体に密着させることで最もデータの取得    が安定する  ・机を介してデータ取得を行う場合、床面に銅を使用することで、データ取得スペー    スの拡大を行うのが有効である。 そこで、本実験では、これらの結果から、データ取得の安定性の向上・データ取得を行 うスペースの拡大に最も良いと考えられる銅を使用した受信プレートと銅を配したスリッ パ型送信機をそれぞれ作成した。 そして、作成した機材を使用して、複数人のデータ取得を行う実験を行うことで、作成 した機材の有効性を明らかにし、動的配置システムの導入実験に適用することを目的とす る。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

046 4 簡易受信プレートの性能調査実験

第3章 動的配置システム導入実験


4-1 簡易受信プレートの作成 データ取得方法の検討実験の結果より、データの取得範囲拡大に適している素材として 銅と考えられる。また、データ取得を行うインターフェースを拡大するには、机の下の床 面に分岐させたプレート状の金属を配置するのが良いと考えられる。 そこで、銅を使用した床面に配置する簡易受信プレートを作成した。 以下に作成方法を示す。 ■ 材料(簡易受信プレート1枚作成用)  ・銅線              1m  ・ワニ口クリップ       1個  ・紙ボール(280mm × 800mm)  3枚  ・銅テープ          4m  ・ビニルテープ              ・両面テープ

紙ボールを切る、導線切る などの材料の準備をする

切った紙ボール内側にワニ 口クリップを半田付けした 導線と共に銅テープを張り 込む

紙ボールを両面テープで貼 り合わせ、外側をビニルテ ープでコーティングする。

図 4-1-1 簡易受信プレート作成図

図 4-1-2 完成した簡易受信プレート

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

047 4 簡易受信プレートの性能調査実験

第3章 動的配置システム導入実験


4-2 送信機スリッパの作成 データの取得方法の検討実験より、データの取得を安定して行うためには銅を配したス リッパを着用することが良いと考えられる。 そこで、銅を使用した送信機スリッパを作成した。 以下に作成方法を示す。 ■ 材料(簡易受信プレート1枚作成用)  ・Firmo キー               1個  ・スリッパ               1個  ・銅テープ               1m

スリッパを用意する

スリッパに Firmo キーを くっつける

スリッパに Firmo キーを 銅テープで巻き付け、ス リッパ裏面も銅テープで コーティングする 図 4-2-1 送信機スリッパの作成図

図 4-2-2 完成した送信機スリッパ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

048 4 簡易受信プレートの性能調査実験

第3章 動的配置システム導入実験


4-3 簡易受信プレートの性能調査実験 本実験では、動的配置システムの導入実験を行うために必要な受信スペースの拡大を行 うことを目的とする。 作成した簡易受信プレートと送信機スリッパにより机の範囲レベルにおいて複数人のデ ータが取得できるのかを定量的に検討した。 ■ 実験方法 被験者に送信機スリッパを履いてもらった状態で簡易受信プレートが床面に配された机 の上で作業をしてもらい、複数人のデータを取得した。 取得したデータが、活動状況モニタリングを行う性能を有しているかを評価する。  ・実験日時:2008 年 10 月 17 日(金)  ・実験時間:15:40 ∼ 18:40  ・実験場所:早稲田大学大久保キャンパス 55 号館 N 棟8階渡辺仁史研究室   ・実験機材:Firmo 評価キット、簡易受信プレート(6枚) 、送信機スリッパ(3個)        机< 80mm × 180mm >(1台) 、机< 75mm×75mm >(1台)  ・被験者:3人

図 4-3 簡易受信プレートの性能調査実験の様子

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

049 4 簡易受信プレートの性能調査実験

第3章 動的配置システム導入実験


5 動的配置システムの導入実験 簡易受信プレート性能調査実験により、簡易受信プレートと送信機スリッパを使用する ことで、机の範囲レベルにおいて複数人のデータを同時に取得できることがわかった。 そこで、本研究の最終的な目的である動的配置システムの導入実験を行う。 ■実験方法 人体通信機器で複数の人間の行動データ ( 距離・視線方向・滞在時間 ) を取得し、得ら れたデータから空間評価を行う指標を作成する。 その指標を下に、動的な配置を導入する。この流れを、10 日間続け、動的配置のシス テムについて考察を行う。実験のながれについては、次ページに示す。 また、今回の実験においては現状での人体通信機器の性能、機材の数の関係により取得 しきれないデータに関してはビデオ観察によって補完する。  ・実験日時:2008 年 10 月 24 日(金)∼ 11 月2日(日)  ・実験時間:15:00 ∼ 18:00

・実験場所:早稲田大学大久保キャンパス 55 号館 N 棟8階渡辺仁史研究室  ・実験機材     ・Firmo 評価キット         ・簡易プレート(4枚)     ・送信機スリッパ(5個)        ・デジタルビデオカメラ(1台)     ・机< 80mm × 180mm >(1個)   ・机< 75mm×75mm >(2個)     ・椅子(12 脚)  ・被験者:1∼ 10 人(渡辺仁史研究室のゼミ生の中からランダムに選択) 日程によっては、開始時刻が 30 ∼ 90 分程度ずれる場合もあった。

図 5-1 動的配置システムの導入実験実験の様子

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

050 5 動的配置システムの導入実験

第3章 動的配置システム導入実験


■動的配置システムの導入実験のシステムフ

START

複数の人間行動のモニタリング

行動データの取得 f1値:距離・視線方向

F値:総合空間評価指標

f2値:共存時間

F値:空間評価指標

NO

1日間経過

YES 空間の密度評価アンケート

机の配置の決定

図 5-2 動的配置システムの導入実験のシステムフロー

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

空間変化作業

051 5 動的配置システムの導入実験

第3章 動的配置システム導入実験


第4章

実験結果

Chapter 4

Experiment result

1 データ取得方法の検討実験の結果と評価   1-1 送信機保持方法の違いごとのデータ取得結果と評価    1-2 机を介したデータ取得結果と評価   1-3 複数の人間を介したデータ取得結果と評価  2 簡易受信プレートの性能調査実験の結果と評価 3 動的配置システムの導入実験の結果

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 データ取得方法の検討実験の結果と評価 1-1 送信機保持方法の違いごとのデータ取得結果と評価 以下の A ∼ D の送信機の保持方法ごとに、タッチプレートの上に立つ、座って足をの せるの2つのパターンをそれぞれ60秒間行い、取得されたデータ数のカウントと理論的 に取得できるデータ数(理論値では 200 個のデータ)との比較を行った。結果は表 4-1-1 に示す。  A 送信機をポケットに入れてデータを取得  B 送信機を首からぶら下げてデータを取得  C 送信機を首からぶら下げ、服の内部にしまってデータを取得  D 送信機をスリッパにつけデータを取得

プレート上に立つ A B C D

着席時に足をのせる

理論値

データ数

%評価

データ数

%評価

データ数

195 87 195 197

0.975 0.435 0.975 0.985

195 157 196 199

0.975 0.785 0.98 0.995

200 200 200 200

表 4-1-1 送信機の保持方法の検討実験の結果

データの取得精度としては、A・C・D では少しの差異あるが、どの方法も実験に使用 できるレベルである。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

053 1 データ取得方法の検討実験

第4章 実験結果


1-2 机を介したデータ取得結果と評価 以下のそれぞれの場合において、机の上でパソコン作業をする姿勢をしている状態にな ってもらい、60秒間データを取得した。そして、取得されたデータ数のカウントと理論 的に取得できるデータ数(理論値では 200 個のデータ)との比較を行う。 ■送信機の保持方法  A 送信機をポケットに入れてデータを取得  B 送信機を首からぶら下げてデータを取得  C 送信機を首からぶら下げ、服の内部にしまってデータを取得  D 送信機をスリッパにつけデータを取得 ■机を介してデータを取得する方法  a 人体通信機器を所持して、机の金属部分に触れてデータを取得  b 人体通信機器を所持して、床の金属板でデータ取得  c 人体通信機器を所持して、机の金属板でデータ取得  d 人体通信機器を所持して、床と机の金属板でデータ取得 a ∼ d 全てにおいて、A ∼ D は全てデータを取得できなかった。 しかし、D のスリッパの底面に金属テープを貼ることで、a ∼ d の全てでほぼ 100%デ ータを取得できた。 また、以下の方法でデータを取得できることがわかった。    ・机に直接送信機をくっつける方法  ・送信機をもった状態で机に触り、自分の持っている送信機を第3者に触れてもらう    方法 今回の送信機の保持方法検討実験と机を介したデータ取得方法の検討実験の結果より、 スリッパに金属テープを配したスリッパで床面のプレートを踏むことでデータの取得を行 うことが適当であると考えられる。 机面の金属板によるデータ取得も床面の金属板によるデータ取得と精度はほぼ変わらな いが、作業時に被験者に及ぼす心理的影響が大きいと考えたため、この後行われる実験に おいては採用しなかった。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

054 1 データ取得方法の検討実験

第4章 実験結果


2 簡易受信プレートの性能調査実験の結果と評価 被験者に送信機スリッパを履いてもらった状態で簡易受信プレートが床面に配された机 の上で作業をしてもらい、複数人のデータを取得した。 取得したデータが、活動状況モニタリングを行う性能を有しているかを評価する。 活動状況モニタリングにおけるデータの精度としては、1分単位でデータが取得される ことが最低基準であり、10 秒単位でデータが取得されることが望ましいと考えられる。 必要なデータの数で言うと、被験者1人辺り 180 ∼ 1080 となる。 以下に被験者ごとのデータ数、データを示す。

性能調査 データ数 データ取得%評価 データ取得間隔[s] データ数理論値

被験者A

被験者B

被験者C

148 0.411111111 81.08108108 36000

8498 23.60555556 1.412096964 36000

5814 16.15 2.063983488 36000

表 4-2 簡易受信プレートの性能調査実験の結果

被験者ごとに観ると、被験者 B と C では1∼2秒ごとにデータ取得を行うことができ ているので全く問題はない。しかし、被験者 A は1分 20 秒程度で1回通信を行う精度な ので最初に設定した精度は保てなかったが、今までのビデオカメラなどによる活動状況行 動モニタリングでは 10 ∼ 30 分程度に 1 回での観察であったので問題はないと考えられ る。よって、この手法を使用して最終的な目的である動的配置システムの導入実験を行う こととする。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

055 2 簡易受信プレートの性能調査実験の結果と評価

第4章 実験結果


3 動的配置システムの導入実験の結果 動的配置実験では、被験者の他人との物理パラメータ(距離・視線方向・共存時間)よ り動的配置のシステムを作成した。よって、本実験において、物理パラメータは根本とな る。結果では、以下の構成で各実験日ごとに以下の要素を示す。      ・他人との距離   ・他人との視線方向   ・着座場所   ・机の配置に対する印象評価(○・△・×評価)     ○:机同士の距離を近づけたい     △:現状の距離間でちょうど良い     ×:机同士の距離を遠ざけたい 印象評価の使用方法などのくわしい情報は第5章 3-1 でくわしく記述する。

図 4-3 机の動的配置システムの導入実験の結果の構成

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

056 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

057 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験1日目 2008 年 10 月 24 日(金)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

058 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

059 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験2日目 2008 年 10 月 25 日(土)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

060 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

061 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験3日目 2008 年 10 月 26 日(日)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

062 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

063 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験4日目 2008 年 10 月 27 日(月)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

064 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

065 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験5日目 2008 年 10 月 28 日(火)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

066 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

067 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験6日目 2008 年 10 月 29 日(水)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

068 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

069 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験7日目 2008 年 10 月 30 日(木)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

070 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

071 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験8日目 2008 年 10 月 31 日(金)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

072 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

073 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験9日目 2008 年 11 月1日(土)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

074 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

075 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


実験 10 日目 2008 年 11 月2日(日)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

076 3 動的配置システムの導入実験の結果

第4章 実験結果


第5章

分析

Chapter 5

Analysis

1 動的配置のシステムフロー 2 空間評価を行う指標の算出   2-1 算出方法   2-2 分析結果 3 動的配置の決定システム   3-1 システム概要     3-2 動的配置のシステム導入結果

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 動的配置のシステムフロー 本研究では、人体通信機器を用いて複数の人間行動をモニタリングし、その結果を用い て動的配置システムを導入することを目的としている。 今回は、動的配置を決定する指標として〝空間評価指標〟を設定した。 また、空間評価指標のパラメータとして以下の3つを設定した。     ・他人との距離      ・視線方向     ・共存時間 空間評価指標の算出方法については、第5章 2-1 でくわしく記述する。 算出した空間評価指標を下に、動的な配置を決定する。動的な配置の詳細については、 第5章 3-1 で記述する。 以下に、動的配置システムのフローを示す。

START

複数の人間行動のモニタリング

行動データの取得 f1値:距離・視線方向

F値:総合空間評価指標

NO

f2値:共存時間

F値:空間評価指標

1日間経過

YES 空間の密度評価アンケート

机の配置の決定

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

空間変化作業

078 1 机の動的配置システムフロー

第5章 分析


2 空間評価を行う指標の算出 2-1 算出方法 動的配置システムの導入実験では、動的な配置を決定する要因として空間評価を行う指 標を導入した。その指標のパラメータとして、被験者同士の距離・視線方向・共存時間を 設定した。そのパラメータから指標を算出する方法について以下に示す。 1 任意の被験者2人の距離・方向・滞在時間より f1 値・f2 値を下の式から算出する 2 算出した f1 値・f2 値の相加平均をとることで任意の2人の F 値を得る 3 算出された任意の2人の F 値の平均をとることで総計 F 値を得る

!

被験者Y 被験者X

図 2-1-1 全滞在時間と共存時間の例

図 2-1-2 視線方向の得点表 人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

079 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


2-2 算出結果 5-2-1 の方法を用いてにより、各被験者ごとの f1 値・f2 値・F 値、f1 値・f2 値・F 値 の時間経過を算出した。そして、F 値の時間経過を値ごとに設定した色によりグラデーシ ョン図を作成した。それらの結果を下の構成にのっとって各実験日ごとに示していくこと とする。

図 5-2-2 分析結果の構成

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

080 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験1日目 2008 年 10 月 24 日 (金)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

081 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験2日目 2008 年 10 月 25 日(土)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

082 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験3日目 2008 年 10 月 26 日(日)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

083 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験4日目 2008 年 10 月 27 日(月)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

084 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験5日目 2008 年 10 月 28 日(火)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

085 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験6日目 2008 年 10 月 29 日 (水)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

086 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験7日目 2008 年 10 月 30 日(木)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

087 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験8日目 2008 年 10 月 31 日(金)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

088 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験9日目 2008 年 11 月1日(土)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

089 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


実験 10 日目 2008 年 11 月2日(日)

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

090 2 空間評価を行う指標の算出

第5章 分析


3 動的配置の決定システム 3-1 システム概要 動的配置システムの導入実験では、算出された空間評価指標を下に、次回の実験時の配 置を決定する。以下に、配置決定までのシステムを手順を追って示す。 手順1)被験者に対して実験における机の配置について以下の3つの中から選んでもら      い、机の移動方向を決定する。         ○:机同士の距離を近づけたい     △:現状の距離間でちょうど良い     ×:机同士の距離を遠ざけたい    手順2)各被験者ごとに他の被験者とを直線で結んだ方向をベクトルの向きとし、単位      ベクトルに、       ・アンケートが○評価の場合: (2ー F 値)       ・アンケートが△評価の場合:0       ・アンケートが×評価の場合: (1+ F 値)     をかけることでベクトルを算出する。被験者ごとに出たベクトルを全て合成し      たものをその被験者の移動ベクトルとする。     また、単位ベクトルの長さは 3cm とし、同じ机に着席した被験者との移動に      ついては考えないこととする。 手順3)同じ机に着席している全ての被験者の移動ベクトルを合成して、ベクトルを机      の重心へと移動させる 手順4)ベクトルの方向・距離に机を移動させ、次の実験日の机配置とする

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

091 3 机の動的配置の決定システム

第5章 分析


3-2 動的配置のシステム導入結果

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

092 3 机の動的配置の決定システム

第5章 分析


第6章

結論

Chapter 6

Conclusion

1 考察   1-1 簡易受信プレートの考察   1-2 動的配置の考察 2 研究のまとめ   2-1 行動モニタリングにおける人体通信機器の有効性   2-2 動的配置システムの総論 3 展望 4 問題   4-1 情報漏洩   4-2 通信の不安定性  謝辞  参考文献リスト

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−


1 考察 1-1 データ取得のための機材の考察 本研究では、人体通信機器を使い、机のレベルでの範囲でデータの取得を行うことを目 指すため、データ取得範囲の拡大を試みた。そこで、簡易受信プレートと送信機スリッパ を作成した。 今回は、銅テープ・紙ボール・導線を使用して簡易受信プレートを作成し、銅テープを 使用して送信機スリッパを作成した。 動的な配置システムを導入する場合では、必要なデータ精度は1分レベルであると考え るため、データとしては充分な精度をもっていたと考える。しかし、人体通信機器を他の 活動状況をモニタリングする際、もしくはサービスとして展開する際には、データの安定 性については改善する必要があり、余地もあったと考えられる。 そこで、以下に簡易受信プレートの問題点についてあげる。      A タッチプレートがしっかり固定されず、動いてしまった   B 導線の長さが適切でない箇所があり、机の下が配線でからまっていた   C データ受信の本体であるタッチプレートに接続する場所によってデータ取得の      安定性が違う それらの問題の改善方法には、次の方法が考えられる。   A 簡易受信プレートをプラスチックなどのしっかりした素材で作成し、プレート      の下の部分に滑り止めをつける   B 机のサイズごとに作成する機材の大きさを決め、導線の導き方などのディテー     ルまで考える   C現状では解決策は見つかっていない 今回の方法での、データ受信スペースの拡大を図るのであれば、上の A・B 解決方法に より解決できると考えられる。しかしながら、プレートごとのデータ取得の安定性の向上 については今回の方法では難しいであろう。そのため、他のデータ受信スペースの拡大方 法を考えるのが妥当ではないだろうか。 また、本研究では、銅を使用したスリッパを作成することでデータ通信の安定性を図っ た。しかし、根本として人体通信機器はポケットに入れたまま、あるいは首からぶら下げ たままでデータ通信が行えることが大きな優位性としてあった。 しかし、今回はその有効性を活かした機材は、作成することができなかった。人体通信 機器の優位性を活かすためにも、送信機スリッパについては、改善していくことについて は考えないこととする。送信機スリッパを使用しないでもデータ通信が行える受信プレー トを作成することが第一であると考えるからである。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

094 1 考察

第6章 結論


1-2 動的配置の考察 本研究では、動的な配置を決定する要因として空間評価指標というものを設定し、その 指標を下にシステムを導入した。 動的な配置を導入する際には、決定要因となるパラメータが最重要となる。よって、動 的な配置を考えるには、パラメータの選定が配置の動かし方、満足度に大きく影響すると 考えられる。そこで、今後動的配置システムを発展的に行う際に、決定要因に入れるべき パラメータについてあげる。        ・人間関係    ・個人別、人間関係別の蓄積されたデータ    ・会話・作業の内容     これらのパラメータを導入することで、動的な配置がよりアンビエントなものとなり、 動き方にも多様性が生まれ、より良いものとなるであろう。 また、本研究では、机の移動スペースに制限があったため、移動範囲が狭く、単位ベク トルも短い値に設定せざるをえなかった。それにより、大々的に机の動的配置を実現する ことはできなかった。今後はスペースが充分にある場所での実験を行うことで大々的な動 的配置の実証を行うことが望まれる。 また、本研究では、動的な配置が大々的なものでなかったため、配置が変更されること による印象の変化をヒアリングすることはしなかった。しかし、大々的な動的な配置を行 う際には、システムと変更された配置に対する印象評価を行うことで、動的配置の実用性 についても考える必要がある。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

095 1 考察

第6章 結論


2 研究のまとめ 2-1 行動モニタリングにおける人体通信機器の有効性 人体通信機器では、以下の点が行動モニタリングにおいて有効であると考えた。   ・ 滞在(接触)時間の長さデータを取得できる点   ・ 複数人のデータを同時に取得できる点   ・ どの場所に滞在しているかのデータを取得できる点 そして、その有効性について本研究では、机レベルの範囲でデータを取ることで実証 できたと考える。机という家具レベルで滞在時間をデータとして取得することで、 「誰が、 誰と、どこで、どのくらい」という情報を把握することができた。 今後、本研究をふまえ、人体通信機器を用いて家具レベルでの行動モニタリングを建築 全体で行うことができると考えられる。家具レベルでの生活状況情報が相互に重なってく ることなども考えられ、研究の発展が望まれる。

2-2 動的配置システムの総論 本研究では、他人との距離・視線方向・滞在時間をパラメータとして、動的な配置を導 入した。今後、よりアンビエントな動的配置システムを導入しようと考えるのであれば、 人間関係・蓄積されたデータなどをパラメータとして設定する必要がある。 また、実験場所として充分なスペースがとれる場所を設定し、大々的な動的配置の研究 について行うこと、そして、その動的配置についてのヒアリングを行うことで動的配置の 実用性について考えることが望まれる。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

096 2 研究のまとめ

第6章 結論


3 展望 人体通信機器は、 現状では使用展開が少ないことが問題点の 1 つとしてあげられている。 現在で考えられている代表的な使用方法は以下である。       ・オフィスや学校などで入退室管理    ・キーレスエントリー    ・手ぶらで買い物    ・音楽機器などのウェアラブル機器を無線でつなぐ    ・名刺交換    これらの使用方法は、現状である利便性をさらに向上を図ろうとする使用展開が多く、 新しい生活像・新しいカタチでの利便性の向上を提供しているものが少ない。 本研究は、 人体通信機器の行動モニタリングでの有効性を実証することが目的であった。 しかし、人体通信技術のの有効性を考える中で、どのようなサービスに応用できるのかと いうことについてももちろん考える必要があった。 人体通信機器は、まだ発展途上の機械であり、今後さらなる機能の拡大が期待されてい うる。具体的には、携帯電話などの情報携帯端末に導入されること、データ通信が双方向 性をもつこと、他の機器と無線などにより関係性をもつことなどが考えられている。以上 の機能の拡大ふまえて使用展開について考えた。 以下にシーンごとに使用展開を提案する。   ■オフィス・学校        ・人間関係を向上するための動的な配置    ・ID 認証による情報掲示板    ・自動受付システム  ■住宅    ・行動パターンによる空間変化    ・快適性を向上するための動的な配置  ■エンターテイメント      ・街中 SNS システム    ・スペース 次ページに具体的な使用展開を示す。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

097 3 展望

第6章 結論


■オフィスでの人体通信機器の使用展開 オフィスでは、以下の3つの使用展開を提案する。

・人間関係を向上するための動的な配置 →現在のオフィスの配置計画において、仕事の効率化を図る計画・研究は多くなされて   いる。しかし、その配置計画も一般解を求めることを行っており、時刻々と変化する   人間関係には対応してはいない。だが、オフィスにおける配置計画では、人間関係の   向上というレベルまで考えることで、社員同士のコミュニケーションの増加につなが   り、仕事全体の効率化となることが考えられる。   『誰を、どこに、どのような配置で』ということを考える必要があるのである。そ   こで、その配置計画を考えるうえで、『誰が、どこに、誰とどのくらい』という情報   を取得できる人体通信は非常に有効的な行動モニタリング手法であると考えられる。

・ID 認証による情報掲示板 →オフィスにおいて、社員の出席状況を示した掲示板があるが、その掲示板の情報量は   極めて少ない。在・不在の二値的な情報では、オフィスにおける互いの活動状況把握   には不十分である。また、伝言などを承っても、情報を口頭で伝えるか、メモ書きす   るなど少々の手間がかかる上、人的ミスが多く存在する。   しかし、人体通信による個人の ID 化により情報の収集と配布というシステムが効   率的に行えると考えられる。よって、すべての社員の状況を誰もが掲示板によって知   ることができ、自分のブースにいながらにして言伝などの情報が収集され、無駄な時   間と労力は軽減されるであろう。

・自動受付システム →オフィスにおいて、受付などで状況把握の不一致により、外来者が待たされることは   しばしばある。しかし、人体通信機を使用することで、外来者は事前に受付予約を行   うことで受付の ID 化が可能となり、社員側は個人認証による活動状況の把握を行う   ことができる。このようにして、個人認証化を社員側、外来者側双方で行うことによ   り受付作業の効率化が図れるであろう。   また、処理能力の早いからと言って、受付をすべてロボットに任せれば良いかとい   うとそうではない。オフィスにおける受付は、まさしく会社の顔であり、第一印象で   ある。その存在は極めて大きいのである。よって、受付においてはロボット化ではな   く、システム化を図るの適していると考えられる。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

098 3 展望

第6章 結論


■住宅での人体通信機器の使用展開 住宅では、以下の2つの使用展開を提案する。

・行動パターンによる空間変化 →住宅における人間の行動パターンは、勉強・仕事をするを日、リラックスして体を休   める日、病気でずっと寝ている日など大枠では何種類かに分類できる。そして、それ   らの行動パターンは、家具・空間においての滞在時間データの取得とデータの蓄積で   そのパターンを検出することは可能であると考えられる。   人体通信機器では、家具レベルでの滞在時間データ・個人認証による人間レベルで   の滞在時間、共存時間データを取得できるので住宅における行動パターンに適してい   るであろう。また、人体通信機器の最も大きな優位性であるデータ通信を行うのにデ   バイスを必要としないという点は、住宅という一番リラックスすべき場所においてと   ても重要となる。

・快適性を向上するための動的な配置 →住宅において、家具の配置はとても一意的なものとなっている。その原因には、家具   が大きく、重いという物理的な側面と、どの配置が良いのか、どの空間が有効利用さ   れるべきなのかがわからないという心理的な側面がある。現代において、 「動く建築」   というものが発展することにより、家具・空間自体が縦・横と自在に自動的に動くこ   とが近い将来可能になり、物理的な側面は解消されるであろう。   そこで、家具が一意的なものとなってしまう心理的な側面を補完するのに必要なの   が行動モニタリングである。スリッパ型 RFID リーダ、指輪型 RFID リーダ、そして、   人体通信機器などのデバイスを使用することにより、歩行・接触・活動状況というモ   ニタリングデータを活用することで客観的に適切な配置計画を可能とする。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

099 3 展望

第6章 結論


■エンターテイメントとしての人体通信機器の使用展開 エンターテイメントでは、以下の2つの使用展開を提案する。

・街中 SNS システム →現在、mixi や Gree といった SNS サービスが発達している。しかし、SNS サービスは、 二次元的な広がりが主流であり、現実社会的な新しい人間関係の構築という話までは広が らない。そこで、人体通信機器を用いた街中 SNS システムを提案する。 街中に点在する掲示板では、手がインターフェースであり、ログインのカギでもある。 現在の街中における掲示板では、有害な情報、無益な情報氾濫が多く見られる。しかし、 人体通信機器を用いることで情報提供者の ID データが蓄積され、有害情報の氾濫を防ぐ ことができると考えられる。 このシステムでは、人体通信機器の他に手がインターフェースとなる掲示板が重要とな る。現在、すでに Microsoftsurface、ipodtouch などの手をインターフェースとなるもの は多く存在しており、現実的に可能である。 そこで、必要なものはそれらの機器と人体通信機器のリンク展開であり、それこそが人 体通信機器の発展を担う最も大きなカギであろう。

・自由空間サービス →「自由空間サービス」という名前だとどこかの漫画喫茶であるかのように思われてい まうかもしれないが、それは半分あっていて、半分間違っている。 このサービスが提供するのは、図書館と漫画喫茶の中間のようなものである。図書館の ように自由な出入りが可能である一方で、スペースを借りるのにお金は必要となる。人体 通信機器を使用することで漫画喫茶の面倒な受付を省き、図書館のように自由な場所の選 定ができる。また、少しの時間立って過ごしたい場合では、少ない金額で楽しめるなどの 気軽さも提案できるであろう。 つまり、このサービスは人体通信機器を使用することで、パーソナルスペースレベルで の空間貸しサービスが可能なのではないだろうかという提案である。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

100 3 展望

第6章 結論


4 問題 4-1 情報漏洩 人体通信では、情報漏洩が大きな問題点としてあげられている。 本研究の机の動的配置の導入実験においても簡易受信プレートを敷いていない机に着席 した被験者の ID データが受信されることがあった。本研究では、着席位置を特定するこ とで被験者同士の距離をはかっていた。そのため、データの漏洩は被験者の着席場所を取 り違えることに繋がり、モニタリングの精度を下げることとなる。その結果、データの収 集・分析に余計に時間がかかることなり、人体通信機器を用いて行動モニタリングを行う 意味が薄れてしまう。 オフィスの入退場管理などの通過という動作を検出する場合においては、データ取得範 囲が拡大するという解釈もできる。しかし、やはりデータの漏洩は、人体通信機器がサー ビスとして展開する場合においても解決すべき問題である。 人体通信機器の発展のためにも、行動モニタリング精度向上のためにも、早期の問題解 決が望まれる。

4-2 通信の不安定性 人体通信では、情報漏洩の問題と並んで通信の不安定さも大きな問題となっている。 本研究の机の動的配置の導入実験においても簡易受信プレートを敷いた机に着席した被 験者のデータ受信が安定して得られないことがあった。本研究では、データを取得してい た時間を滞在時間としていた。そのため、データ受信の不安定さは被験者の滞在時間を取 り違えることに繋がり、モニタリング精度を下げることとなる。その結果、 簡易受信プレートの考察の行動モニタリングを行う上では、通信の不安定さはモニタリ ング精度が下がることなる。その結果、データの収集・分析に余計に時間がかかることな り、人体通信機器を用いて行動モニタリングを行う意味が薄れてしまう。 人体通信機器をサービスとして展開する際にも、データ通信が不安定になってしまうと サービスのクオリティが下がってしまうこととなる。 人体通信機器の発展のためにも、行動モニタリング精度向上のためにも、早期の問題解 決が望まれる。

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

101 3 展望

第6章 結論


おわりに ---- 謝辞 ---本研究は、本当にたくさんの方々の協力により 、なんとか書き上げることが出来ました。 担当をしていただいた多和田さんには、研究の話等様々なアドバイスを頂きました。本当に心から 感謝しています。多和田さんの協力がなければこの論文を書き終えることはできませんでした。でき が悪くてたくさん迷惑をかけてしまい、すみませんでした。 ゼミの皆さんには、ゼミ中やゼミ以外の場面でもたくさんのアドバイス、お手伝いをしていただき ありがとうございました。いつもマリオの音を出しながら RFID の実験をしていた大塚さん、味が混 ざったじゃがりこを楽しそうに差し入れしてくれた小原さん、どんな話題でもいつも無邪気に話をし ていた森村さん、さらっと良いアドバイスをしてくれるひでさん、 「LoveChu!Chu!」の映像を差し入 れしてくれた池内さん、ほとんど毎日被験者をしていただいた上、絵まで描いてもらった入江さん、 みなさん本当にどうもありがとうございました。情報ゼミに入って良かったです。 また、1年前には名前も知らなかった「人体通信機器」という新しい世界に自分を導いてくれ、様々 なアドバイスをし続けて頂いた遠田さん。遠田さんがいなかったら間違いなくこのような論文を書く ことも、書き終えることもできませんでした。本当にありがとうございました。 他のゼミの修士の方々にも様々なアドバイス、お手伝いをしていただき本当に感謝しています。皆 さん優しく、いつも笑顔で元気をいただきました。また、被験者をやっていただいた平井さん、木原 さん本当にありがとうございました。 ゼミを超えて時に厳しく、時に優しく的確なご指導をして下さった、長澤さん、林田さんには本当 に感謝しています。渡辺先生には、八王子合宿の際、自分の研究の問題点・根本を指摘して頂きました。 研究について客観的に考え直す機会となりました。ありがとうございました。 ふわっとハワイに行っていた安藤くん、渡辺先生が研究室に来たのに渡辺先生のブースで寝ていた 阿野くん、修造に元気をもらっていた奥津、夏木マリ……の坂田、馬連と枠連を間違えたたけ、ばか な話で一緒に盛り上がった田名網、いつしか老けていった西氏、泊まり続けても笑顔で汚れていかな い仁、いつも楽しげだったのに最後には抜け殻と化してしまったなっつ、いつもきっちり仕事をこな すのに舌足らずの森谷、孫悟空の負けた相手について討論した宏樹、最後の追い込みで共に泊まり込 みをした卒論生の皆さんにはたくさんの元気をもらいました。皆さんがいたからこそ最後まで投げ出 さずに論文を書くことができました。ありがとうございました。 そして、自分の体調を気にかけ、ご飯などの用意をしていただき、支えてくれた父、母、そして、 兄にも深く感謝します。 また、 「なっつのペプシカン」事件、ゼミパソの「死亡、そして復活」事件、Lサイズを注文した のにMサイズを届けてきたピザーラのバイトの人を入江さんとスリッパで追いかけたこと、2cm 差 という劇的な決着で終えた歴史に残る大レース 「 天皇賞・秋 」 を馬券片手に研究室で観たこと、芸能 人と友達になれないかを馬鹿まじめに議論したこと、五月女アナの 「LoveChu!Chu!」 に勇気づけられ たことなど忘れられない楽しい思い出がたくさんできました。 皆さん本当にどうもありがとうございました。

2008 年 11 月 10 日

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室 岡本 達也

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

102 おわりに

第6章 結論


参考文献 ■研究文献 文1) 「生活財との接触履歴による行動予測システム                   :遷移確率モデルによる予測精度の評価」 日本建築学会大会学術講演梗概集(2007 年 7 月) 遠田敦、渡辺仁史 文2) 「指輪型 RFID リーダを用いたヒトとモノとの接触行動分析」 研究室論文(2008 年) 大塚佑治、遠田敦、渡辺仁史 文3)「 動く建築と空間の変化に向ける欲求に関する研究 」    日本建築学会大会学術講演梗概集(1999 年 9 月)    佐々木真理、山久瀬健、木村謙、渡辺仁史 文4) 「スリッパ型 RFID リーダによる歩行行動追跡」    日本建築学会計画系論文集 / 第 630 号 /1847-1852(2008 年 8 月) 遠田敦、林田和人、渡辺仁史 文5) 「行動追跡技術としての床面に敷設された RFID の読み取りに関する研究」 日本建築学会大会学術講演梗概集 (2007 年 7 月) 渡辺英俊、遠田敦、林田和人、渡辺仁史 文6) 「連結型スキー場における来場者属性及び行動特性の把握」 研究室論文(2003 年) 大西征司、福永純子、馬場義徳、木村謙、中村良三、渡辺仁史 文7) 「空間モジュールからみたレジャー空間移動歩行時の同伴快適性に関する研究」    研究室論文(2006 年) 小川純、林田和人、渡辺仁史 文8) 「GPS を用いた小学生の下校後の屋外行動の研究 その 1」 日本建築学会大会学術講演梗概集(2007 年 7 月) 二江卓磨、杉原祥平、宗本順三、松下大輔、南齋衣重 文9)「 計測機器を用いた移動様態の調査手法に関する基礎的研究 」 日本建築学会大会学術講演梗概集(2007 年 8 月) 細田崇介、原澤陽之助、西出和彦

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

103 参考文献

第6章 結論


■参考文献  ・ 「ICT を用いた知能化空間形成技術に関する研究                ーその3 人体通信技術の建築空間への適用検討ー」

日本建築学会大会学術講演梗概集(2008 年 9 月) 清水友理、加藤崇、佐藤貢一、長瀧慶明、森川康成

・ 「事務室の空間利用に関する研究 : 密度と机配置に関する縮尺模型実験」   日本建築学会大会学術講演梗概集(1987 年 8 月)   宮田紀元  ・ 「事務室の空間利用に関する研究 : 好まれる机の配置と位置」   日本建築学会大会学術講演梗概集(1988 年 9 月)   宮田紀元    ・「 機能・設配置における最適化を、コンピュータプログラムで可能にする研究 」   −要素間の 「 最適距離 」 に目指して   日本建築学会大会学術講演梗概集(1997 年 9 月)   渡辺誠  ・「 生物の形態形成と環境適応を模した              住宅プラン生成システムに関する基礎的研究 」   日本建築学会計画計論文集 / 第 610 号 /259-266(2006 年 12 月)   水嶋克典、小松幸夫  ・「 ユビキタス住宅における接触情報に基づく行動予測モデル 」   早稲田大学修士論文(2006 年)   横尾貴之

■参考図書  ・日経エレクトロニクス 2008 年 6 月 30 日号   日経 BP 社 2008   ■参考サイト   ・フリー百科事典 「 ウィキペディア(Wikipedia)」   ・「RFID 入門 」    http://www.microsoft.com/japan/business/rfid/about/default.mspx

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

104 参考文献

第6章 結論


第二部 Part Ⅱ

資料編 Data 1 受信データ viewer の            保存プログラム 2 Firmo 受信 ID データ

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 ー動的配置システムの導入ー


第2部 資料編

データ蓄積によるデータ受信スピードの低下の問題を解決するため、取得したデータを 一時的に一定データを取得するごとに仮保存していくことで、受信データ viewer の負荷 を軽減させるようにプログラム。

/// <summary> /// 受信データを string に変換し、ListViewItem に格納する /// </summary> /// <param name="bRcvData"> 受信データ byte 配列 </param> private void Display() { string sNo; string sTime; string sHeader; string sLength; string sTxid; string sRawData; /* データ番号 */ sNo = (++unGRcvNum).ToString(); /* 現在時間 */ sTime = DateTime.Now.ToString("HH:mm:ss,ff"); /* 受信データ */ sRawData = BitConverter.ToString(byGRcvData, 0, 14).Replace("-", ""); /* データ長 */ sLength = sRawData.Substring(2, 2); /* ヘッダ */ sHeader = sRawData.Substring(4, 2); /* Firmo キー ID */ sTxid = sRawData.Substring(6, 20); ListViewItem ITmp = new ListViewItem(); ITmp.Text = sNo; ITmp.SubItems.Add(sTime); ITmp.SubItems.Add(sLength); ITmp.SubItems.Add(sHeader); ITmp.SubItems.Add(sTxid); ITmp.SubItems.Add(sRawData); AddItem(ITmp);

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

1 受信 ID データ viewer の保存プログラム

■受信データ viewer の保存プログラム


第2部 資料編

// string sWriteData = sTime + "," + sLength + "," + sHeader + "," + "ID" + sTxid + "," + sRawData; string sWriteData = sTime + "," + sLength + "," + sHeader + "," + "ID" + sTxid + "," + sRawData; string sWriteData = sTime + "," + "ID" + sTxid; textBox1.Text += sWriteData + "\r\n"; // 一定量のログを超えると一時保存する String[] logs = textBox1.Text.Split("\r\n".ToCharArray()); int logsCount = logs.Length; if (logsCount >= 100) { // 一時ファイルの書き出し string tempFile = "_temp.csv"; // StreamWriter の初期化 // ファイルを上書きし、Shift JIS で書き込む // 2 番目のパラメータを True にすると、上書きせずにファイルの末尾に追加 System.IO.StreamWriter sw = new System.IO.StreamWriter(tempFile, true, System.Text.Encoding. GetEncoding(932)); sw.Write(textBox1.Text); // 閉じる sw.Close(); textBox1.Text = ""; } // LogTextOutput(sWriteData); } /// <summary> /// ListView への Item の追加、スクロールバーの操作を行う /// </summary> /// <param name="item"> /// ListView に追加される ListViewItem /// </param>

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

1 受信 ID データ viewer の保存プログラム

// テキストボックスに記録処理


第2部 資料編

{ /* invoke を呼び出す必要がある場合 */ if (lvRcvData.InvokeRequired == true) { /* ListView のウインドウハンドルを所有するスレッド上で、デリゲートを実行 */ Invoke(new AddItemCallback(AddItem), new object[] { item }); } else { lvRcvData.BeginUpdate(); // 1000 件を超えるとデータを削除してしまうので残すように変更 if (lvRcvData.Items.Count >= 5) { lvRcvData.Items.RemoveAt(0); } /* ListView に ListViewItem を追加 */ lvRcvData.Items.Add(item); lvRcvData.EnsureVisible(lvRcvData.Items.Count - 1); lvRcvData.EndUpdate(); } } private void button1_Click(object sender, EventArgs e) { // SaveFileDialog クラスのインスタンスを作成 SaveFileDialog sfd = new SaveFileDialog(); // はじめのファイル名を指定する sfd.FileName = " 新しいファイル .csv"; // はじめに表示されるフォルダを指定する // sfd.InitialDirectory = @"C:\Users\"; // タイトルを設定する sfd.Title = " 保存先のファイルを選択してください "; // ダイアログボックスを閉じる前に現在のディレクトリを復元するようにする sfd.RestoreDirectory = true; // 既に存在するファイル名を指定したとき警告する // デフォルトで True なので指定する必要はない

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

1 受信 ID データ viewer の保存プログラム

private void AddItem(ListViewItem item)


第2部 資料編

// 存在しないパスが指定されたとき警告を表示する // デフォルトで True なので指定する必要はない sfd.CheckPathExists = true; // ダイアログを表示する if (sfd.ShowDialog() == DialogResult.OK) { // OK ボタンがクリックされたとき // 選択されたファイル名を表示する // Console.WriteLine(sfd.FileName); // StreamWriter writer = new StreamWriter(FileName, false, Encoding.GetEncoding("Shift_JIS")); // Console.WriteLine(textBox1.Text); // 一時ファイルを読み込む System.IO.StreamReader sr = new System.IO.StreamReader("_temp.csv", Encoding. GetEncoding("Shift_JIS")); string text = sr.ReadToEnd(); text += textBox1.Text; // StreamWriter の初期化 // ファイルを上書きし、Shift JIS で書き込む // 2 番目のパラメータを True にすると、上書きせずにファイルの末尾に追加 System.IO.StreamWriter sw = new System.IO.StreamWriter(sfd.FileName, false, System.Text. Encoding.GetEncoding(932)); sw.Write(text); // 閉じる sw.Close(); } } } }

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1 受信 ID データ viewer の保存プログラム

sfd.OverwritePrompt = true;


第2部 資料編 2 Firmo 受信 ID データ

Firmo の ID データ 被験者の滞在していた時刻データは膨大なため実験1日目のはじめ 15 分間の全被験者 データと被験者 A のデータのみを載せるので参考にして頂きたい。

■ 全被験者受信 ID データ 時間 16:01:00 16:01:01 16:01:02 16:01:03 16:01:04 16:01:05 16:01:06 16:01:07 16:01:08 16:01:09 16:01:10 16:01:11 16:01:12 16:01:13 16:01:14 16:01:15 16:01:16 16:01:17 16:01:18 16:01:19 16:01:20 16:01:21 16:01:22 16:01:23 16:01:24 16:01:25 16:01:26 16:01:27 16:01:28 16:01:29 16:01:30 16:01:31 16:01:32 16:01:33 16:01:34 16:01:35 16:01:36 16:01:37 16:01:38 16:01:39 16:01:40 16:01:41 16:01:42 16:01:43 16:01:44 16:01:45 16:01:46 16:01:47 16:01:48 16:01:49 16:01:50 16:01:51 16:01:52 16:01:53 16:01:54 16:01:55 16:01:56 16:01:57 16:01:58 16:01:59 16:02:00 16:02:01 16:02:02 16:02:03 16:02:04 16:02:05 16:02:06 16:02:07 16:02:08 16:02:09 16:02:10 16:02:11 16:02:12 16:02:13 16:02:14 16:02:15 16:02:16

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人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

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第2部 資料編

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人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

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2 Firmo 受信 ID データ

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第2部 資料編

2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A

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2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2C

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2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2A 2C 2A 2C 2A 2C 2C 2A 2C 2A

人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

2 Firmo 受信 ID データ

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第2部 資料編

時間 16:01:00 16:01:01 16:01:02 16:01:03 16:01:04 16:01:05 16:01:06 16:01:07 16:01:08 16:01:09 16:01:10 16:01:11 16:01:12 16:01:13 16:01:14 16:01:15 16:01:16 16:01:17 16:01:18 16:01:19 16:01:20 16:01:21 16:01:22 16:01:23 16:01:24 16:01:25 16:01:26 16:01:27 16:01:28 16:01:29 16:01:30 16:01:31 16:01:32 16:01:33 16:01:34 16:01:35 16:01:36 16:01:37 16:01:38 16:01:39 16:01:40 16:01:41 16:01:42 16:01:43 16:01:44 16:01:45 16:01:46 16:01:47 16:01:48 16:01:49 16:01:50 16:01:51 16:01:52 16:01:53 16:01:54 16:01:55 16:01:56 16:01:57 16:01:58 16:01:59 16:02:00 16:02:01 16:02:02 16:02:03 16:02:04 16:02:05 16:02:06 16:02:07 16:02:08 16:02:09 16:02:10 16:02:11 16:02:12 16:02:13 16:02:14 16:02:15 16:02:16 16:02:17 16:02:18 16:02:19 16:02:20 16:02:21 16:02:22 16:02:23 16:02:24 16:02:25 16:02:26

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人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

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2 Firmo 受信 ID データ

■ 被験者 A 受信 ID データ


第2部 資料編

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人体通信機器を用いたアンビエント空間の提案と実証 −動的配置システムの導入−

2 Firmo 受信 ID データ

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U0803 人 体 通 信 機 器 を 用 い た ア ン ビ エ ン ト 空 間 の 提 案 と 実 証   ︱ 動 的 配 置 シ ス テ ム の 導 入 ︱

岡 本   達 也


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