はじめに
日本はリスク回避型の人間が多い。不必要にリスクを回避していることが多いと感じる。私自身、 株や FX などで投資をしようとしてもリスクが高いという風に言われる。リスクっというものはいっ たいなんだ? 不確定なリスクを定量化することが出来れば、あらかじめ対処することが可能である。 それなのに、未確定なリスクに対して実際より大きく確率と損害を見込んでいるために、我々はより 大きな期待値を背負っていると思う。 リスクを防ぐことが他のリスクを招く ビル・ゲイツ 彼の言葉は現代社会に生じたひずみを的確に表現している。住宅ローンから生じた投機バブルはリ スクを完全に回避したものである。その細分化されたリスクを保証する保険があり、さらにその保険 があり、複雑になってしまったがために、信用収縮が生じ、金の巡りが悪くなり、現在の恐慌に至っ ている至っている。また企業はリスクを回避しようと努力を重ねている。企業は監査以外に内部統制 を置くことになったが、莫大な追加費用が必要となっている。これらはリスクは事前に防ぐと言って いるが、個人個人が胸に手を当てて、社会に対する貢献や正しいことを行っていれば、そのそもこの ようなものは生じなかった。 アリとキリギリスの話があるが、アリは将来のリスクに対応しようと現在を捨てて将来に向けて努 力していた。それに対して、現在の利益のみを追求し、将来を捨てているパターンである。全員アリ の社会というのも非常に変なものであるが、利益のみを追求する現代金融というシステムによって資 本主義社会全般がキリギリス化している懸念を感じる。もちろんその影響は高齢者施設にも影響を与 えており、事故を防ぐために、まだ自分の足で動ける人でも車いすの生活をさせ、かえって日常生活 動作に影響を事例がある。これは転倒・転落というリスクを高齢者施設側が大きく見たために生じた ものである。これは本当に正しいことだろうか? そのような社会に一石を投じるために、本研究を行った。
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