オヴニー・パ リの 新聞
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N°
851
1er mai 2018
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5月のフランス
50
年前と、今のフランスがダブって 見える。一握りの大学生の運動に 端を発して大学が占拠され、さら に工場の占拠が1千万人のゼネストに膨み、 国全体が麻痺した1968年5月。今日も、学生 たちは、半世紀前「5月革命」の舞台となった 大学を占拠して、鉄道、航空、司法、病院、退 職者、高校生など政府に意義を唱える人たち との「共闘」を呼びかけ、デモを共にしている。
Assemblée générale ©Philippe Vermès (Exposition"Images en Lutte ")
1968 /2018
68年5月は「アリの巣を叩いたようだった」と、 当時を知る人は言う。地中の多くの巣の中に いたアリたちが巣を壊されて怒り、堰を切っ たように地上に出てきて一つの大きな集団に なる。そして皆が自由に、そこらじゅうで議論 しているようだったという。 ベトナム戦争への抗議、公民権運動、女 性やホモセクシャルの権利要求…アメリカや 他都市で興った若者の抗議運動にも呼応し
た、フランス戦後最大の社会運動「5月革命」 は、労働条件の向上や大学の改革などをも たらした。しかし他にもじっくりと、広範に社 会の雰囲気や、個々の人間関係などを変えた。 政府は、今、大学で運動する学生を「少 数派の扇動家」だと言う。でも少数派の彼ら は、少なくとも、自分たちの社会は自分たち が変えるものだと認識している。そんな5月、 50年前の5月を振り返ってみた。 (六)