N°
939
1er août 2022
オヴニー・パ リの 新聞
LE JOURNAL FRANCO-JAPONAIS MENSUEL GRATUIT w w w. o v n i n a v i . c o m m o n o v n i @ o v n i n a v i . c o m tél:+33(0)1 4700 1133 OVNINAVI OVNI_NAVI
Dossier
01- 03
A table!
06
Actualités
09
未完の理想郷、アルケスナン王立製塩所。 ピクニックに、お米のサラダ。 気候変動に若者が立ち上がる!
毎月 1 日発行
10-11
アルケスナン王立製塩所
未完の 理想郷
Gratuit / 無料
オービュッソン︑ 宮崎駿を織る︒
Petites Annonces
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ブ
ザンソンから電車で 約30分、のどかな田
園地帯にあるアルケ
スナン王立製塩所跡。ルイ15
世の命により建築家クロード= ニコラ・ルドゥが設計し、1779
年から1895年まで操業してい
た施設は、工場建築とは思え ない神殿のような優雅さを醸し 出している。産業施設として初 めて、1982年ユネスコの世界 遺産に登録された。
フランス革命期、王室付き の建築家でありながら啓蒙主 義や神秘主義などの影響を受
け、独自の建築論を築いたル ドゥ。製塩工場を中心に所長
と労働者の住 居、生活に必 要な諸施設や畑などを備えた
職住一体の共同体的工業都
市を構想した。当初の案では、 150の建物を円形に配置して
いたが、予算の都合により半
円のみで実現された(写真) 。
この未完の理想都市をこの夏、 ルドゥが遺した設計図をもと に半円を円にする「Le Cercle Immense 巨大な円」計画が 完成したので行ってみた。 晩年は投獄されるなど不遇 の時を過ごしたものの、多く の未完の計画とスケッチを残 したルドゥは、後の建築にも 多大な影響を与えた。彼の建 築・社会思想を体現したこの 製塩所を訪れ、フランシュ = コンテ地方の塩づくりの歴史 をたどってみたい。 (家)
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